カテゴリー: F1カナダGP

  • マックス・フェルスタッペン「2027年もF1継続」 レッドブル残留には含み

    マックス・フェルスタッペン「2027年もF1継続」 レッドブル残留には含み

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、オランダ紙『De Telegraaf』の独占インタビューで、2027年もF1参戦を続ける意思を明言した。一方で、将来的な所属チームについては「急ぐ必要はない」と語り、レッドブル残留を断言することは避けた。

    2026年F1カナダGPを前に行われたロングインタビューで、フェルスタッペンは2027年以降の将来、GTレース参戦への思い、父親としての考え方、そして元F1ドライバーのフアン・パブロ・モントーヤへの不満まで率直に語った。

    フェルスタッペン「2027年もF1に残る」
    インタビューの中で、フェルスタッペンは2027年もF1に残るのかと問われ、「もちろんだ」と即答した。

    「もちろんだ。よほどおかしなことが起きない限りね。でも、そうなるとは思っていない。我々全員が約束を守ってくれることを願っている。でも、僕がF1に残ることは断言できる」

    その背景には、2027年以降に議論されているF1パワーユニット規則の変更がある。現在議論されている“60:40”構想についても言及した。

    「内燃機関と電動の比率は、おおよそ60対40になる。サーキットによって多少変わるけどね。まだ完璧ではないけど、良い方向への一歩だ。少なくとも今の状況よりは改善される」

    レッドブル残留には慎重姿勢
    一方で、レッドブルとの将来については慎重な姿勢を崩さなかった。

    「急ぐ必要はない。理想を言えば、人生ずっとレッドブルと関わっていたい。それは以前から言っていることだ。でも、その決断を今日や明日にする必要はない」

    「ここで続けるにしても、別の場所に行くにしても、F1契約だけの話じゃない。ほかのプロジェクトも含めて考えているし、その件についてはレッドブルとも話をしている。僕自身はすごく落ち着いている。必要以上にドラマチックにする必要はない」

    最近再燃しているメルセデス移籍説について直接言及することはなかったものの、「別の場所」という表現は将来的な可能性を完全には否定しなかった。

    GT3レースへの情熱は隠さず
    フェルスタッペンは、先日ニュルブルクリンク北コースでGT3マシンをドライブした際の経験にも触れ、現在のF1より純粋な楽しさを感じていることを認めた。

    「GTレースでは、ああいった義務がない。F1では周囲の対応もしなければいけないし、時にはそれを少し重く感じることもある」

    「ノルドシュライフェでは、本物のレースをしている感覚がある。オーバーテイクも作られたものではないし、すごくピュアだ。荒々しくて容赦がない」

    また、将来的にはデイトナ24時間レースやニュルブルクリンク24時間レースへの参戦にも強い関心を示した。

    「本当にやってみたい。もし来年のニュルブルクリンク24時間が再びF1と被らないなら、また走りたい」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    モントーヤの批判には怒り
    フェルスタッペンは、自身のF1批判を理由に“出場停止処分を受けるべき”と発言したフアン・パブロ・モントーヤにも反応した。

    「彼の問題が何なのか分からない。あれだけくだらないことを話す人間とは、本当に関わりたくない」

    「F1のマネジメントが、ああいう人物に仕事を与えていることが理解できない。パドックにいてほしいタイプではない。みんなと違うことを言って注目を集めたいだけだろう」

    父親としての価値観も語る
    2025年に娘リリーが誕生して以降、フェルスタッペンは生活スタイルも変わったと語った。

    「一番大事なのは、彼女が自分らしくいることだ。何を好きになるか、何をしたいかは自分で決めるべきだと思う」

    「親が子どもを特定の方向へ押し込むべきではない。スポーツを経験させることはいいことだけど、最後は本人が決めるべきだ」

    また、娘のプライバシーについても慎重な考えを示した。

    「今は彼女を表に出したくない。将来、自分で決めればいい。だから今はパドックにも連れて来ていない。小さい子どもには、何も気にせず過ごせる人生が必要だと思う」

    さらに、自身が幼少期に父ヨス・フェルスタッペンがF1遠征で家を離れることを嫌がっていた思い出も明かした。

    「父がF1のために出掛けるのが本当に嫌だった。時には裏口からこっそり出ていったこともあった。僕が泣いてしまうからね」

  • リアム・ローソン F1カナダGP初日にトラブル「明日は追う立場になる」

    リアム・ローソン F1カナダGP初日にトラブル「明日は追う立場になる」

    リアム・ローソン(レーシングブルズ)は、2026年F1カナダGP初日にほとんど走行できないままスプリント予選を欠場する厳しい一日を過ごした。

    週末唯一のプラクティスとなるFP1序盤、ローソンのマシンは油圧系の問題でコース上にストップ。わずか5周を終えただけで走行を失い、午後のスプリント予選までにチームは修復を間に合わせることができなかった。

    ローソン「フラストレーションがある」
    「フラストレーションがある」とリアム・ローソンは語った。

    「もちろん明日の方が間違いなく重要だけど、これも明日に向けて助けにはならない」

    「残念だ。マシンはすごく良さそうだし、ペースもすごく良さそうだ。チームメイトのアービッド・リンドブラッドを見るとね。今朝の最初の数周では、僕もいい感触があった」

    「少なくとも、僕たちにはいいスピードがあるというポジティブな要素はたくさんある。あとは明日いい一日にできることを願うだけだ。スプリントで学べることを学んで、それをすべて予選に注ぎ込みたい」

    リアム・ローソン(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) カナダグランプリ

    限られた走行時間で求められる“即応力”
    チームメイトのアービッド・リンドブラッドはスプリント予選で9番手を獲得しており、ローソンにとってマシンのポテンシャルが見えていることは数少ない前向きな材料となる。

    ただし、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは壁が近く、ブレーキングと縁石の使い方が結果を大きく左右する特殊なコースだ。スプリント週末ではFP1が唯一の純粋な練習時間であり、その走行を失った影響は小さくない。

    ローソンは続けて、スプリント週末の難しさをこう説明した。

    「スプリントの週末では、そもそも走行時間を確保するのが難しい。FP1はラップを組み立てるうえですごく重要だ。実際に練習できるのはそこだけで、それ以外はすべて競争であり、パフォーマンスモードになる」

    「こういう週末では間違いなくすごく厳しくなる。このコースもかなり難しくて、少し独特だ。幸い、僕はここを走ったことがあるけど、それでも間違いなく厳しい。明日は追いつく形になるし、スプリントでの走り方は予選とは違う」

    「一番大きなステップを踏まなければならないのは予選だと思う。そのためにできる準備をしていく」

    ローソンは土曜の23周スプリントで限られた情報を集め、その後の予選で一気にペースを合わせ込む必要がある。レーシングブルズにスピードがあることはリンドブラッドの結果で示されたが、ローソンにとっては週末の流れを取り戻すための時間が極めて限られている。

  • F1カナダGP:各チームのアップグレード一覧 メルセデスは大型改良投入

    F1カナダGP:各チームのアップグレード一覧 メルセデスは大型改良投入

    2026年F1カナダGPでは、多くのチームがアップグレードパッケージを投入した。マイアミGPで改良を導入したフェラーリF1やマクラーレンF1に加え、今回はメルセデスF1も大規模なアップデートを持ち込んでいる。

    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、ストップ&ゴー特性と高いブレーキング負荷を持つ特殊なレイアウトであり、各チームは空力効率、冷却性能、リアの安定性向上を中心に改良を進めた。

    ■ メルセデス
    メルセデスF1はフロントウイングを改良。エレメント高さを下げ、フットプレートへ接続する形状へ変更したほか、追加ストレーキを導入してリア方向への気流改善とダウンフォース増加を狙っている。

    さらにフロアスロット配置を変更し、気流コンディショニングを改善。フロントケーキティン上部リップのキャンバーも低減された。

    ブレーキング負荷対策としてブレーキダクト入口・出口も拡大。フロアボード、フロアボディ、リアコーナー周辺も局所荷重改善のため更新された。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ■ フェラーリ
    フェラーリF1はマイアミGPで投入したアップグレードの最適化に集中。カナダGPでは新たな変更は導入していない。

    ■ マクラーレン
    マクラーレンF1は新型フロントウイングとエンジンカバーを投入。空力フロー改善を狙い、リアサスペンションフェアリングやフロアエッジデバイスも細部変更を実施した。

    さらにヘイロー上部にウイングレットを追加し、コックピット周辺からセンターエンジンカバーへ向かう気流管理を改善。リアウイングエンドプレートも荷重配分変更のため調整された。

    冷却ルーバー仕様も複数用意され、幅広い気温条件に対応可能となっている。

    マクラーレン

    ■ レッドブル
    レッドブルは空力バランスと信頼性向上を重視。フロントウイングフラップ形状を変更し、今後のサーキットに向けた空力バランスレンジを調整した。

    また、モナコとカナダの両GPを見据えてブレーキ冷却性能を強化。出口ダクトを拡大したほか、エンジンカバーには新型ラジエーター出口パネルを採用した。

    さらにビブと前方フロアデバイスを最適化し、局所荷重を増加させている。

    レッドブル・レーシング

    ■ アルピーヌ
    アルピーヌはフロア形状を全面刷新。あらゆる作動条件下で空力性能と効率向上を狙う。

    リアウイングも局所荷重改善のため変更された。

    ■ ハースF1チーム
    ハースF1チームはサイドポッド入口とエンジンカバーを中心にボディワークを改良。高エネルギー気流をリアへ導き、新型フロアをより効率的に作動させる狙いがある。

    新型フロアにはフロアボード、フロアエッジスプリット、よりアグレッシブなディフューザーを採用。

    さらにリアサスペンションとリアコーナーも更新され、サスペンションフェアリング位置変更やインボードドラムフェイスのウイングレット形状変更が行われた。

    ハースF1チーム

    ■ レーシングブルズ
    レーシングブルズは新型フロア形状を投入。広い作動領域で効率的なダウンフォース増加を実現する狙いだ。

    リアコーナーデバイスも再設計され、気流管理性能を改善。テールパイプブラケット更新も同様の効果を狙う。

    さらにビームウイング変更によって、リアウイング全体から追加荷重を引き出す。

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    ■ ウイリアムズ
    ウイリアムズはサーキット特化型アップグレードとして新型FBD形状を投入。ブレーキ冷却能力を向上させる。

    加えてフロントコーナー周辺の相互作用改善を狙った新型サスペンションクラッディングも導入。

    また、マイアミで投入したアップデートを発展させ、テールパイプ位置変更によって周辺空力部品との連携を改善する。

    ウィリアムズ・レーシング

    ■ アウディ
    アウディは前後ブレーキダクトを新設計し、高負荷ブレーキングへの対応を強化した。

    さらに新型ディフューザーによってリア空力荷重を効率的に増加。サイドポッドルーバーも刷新され、より効率的な冷却オプションを可能にしている。

    ■ キャデラックF1
    キャデラックF1はフロントコーナー前縁リップを改良し、空力荷重を向上。

    内部ダクトと出口形状変更によってブレーキ冷却能力も増強した。

    リアではディフューザーウイングレットカスケード下端トリムとハンガー形状を変更し、局所空力荷重を高めている。

    ■ アストンマーティン
    アストンマーティンはカナダGPで新規アップグレードを投入しない。

    フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがマイアミGPで振動問題改善を報告しており、現仕様の最適化を優先する方針となっている。

  • ジョナサン・ウィートリー“駐車場サイン”が波紋 アストンマーティンF1加入説が再燃

    ジョナサン・ウィートリー“駐車場サイン”が波紋 アストンマーティンF1加入説が再燃

    ジョナサン・ウィートリーを巡るアストンマーティン移籍説が、2026年F1カナダGPのパドックで思わぬ形で加熱した。

    発端となったのは、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットのチーム代表用駐車エリアに設置された1枚のサインだった。そこには「Jonathan Wheatley Aston Martin」と記されており、現地で撮影したF1フォトグラファーのキム・イルマンがSNSに投稿したことで、一気に憶測が広がった。

    “アストンマーティン代表就任”説を呼んだ駐車場サイン
    キム・イルマンは自身のInstagramで次のように書き込んだ。

    「このサインが今日、ここモントリオールのチーム代表用駐車場に現れた」

    「ジョナサン・ウィートリーのアストンマーティン加入が確認されたということなのか、それとも単なるミスなのか。いずれにしても興味深い」

    この投稿は瞬く間に拡散され、F1パドック内で以前から続いていたウィートリーの去就に関する噂をさらに加速させる形となった。

    ウィートリーはレッドブルで長年スポーティングディレクターを務めた後、アウディF1プロジェクトへ加入。しかし、チーム代表として就任してから1年も経たないうちに、中国GPと日本GPの間のタイミングで突然離脱していた。

    そのため、次の行き先として以前から有力視されていたアストンマーティンとの関連が、今回の“誤表記”によって再び注目を集めた格好だ。


    ニューウェイ体制強化との関連も
    現在のアストンマーティンでは、エイドリアン・ニューウェイがチーム代表の役割を担っている。

    しかし、ウィートリーが加入すれば、ニューウェイは2027年以降のマシン開発により専念できる体制が構築できるとの見方がパドック内では広がっている。

    特に、ニューウェイ自身がウィートリー招聘を望んでいるとも噂されており、今回のサイン騒動はそうした背景とも重なって大きな話題となった。

    もっとも、現時点でウィートリーの次の所属先は正式発表されていない。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    主催者は“印刷ミス”と説明
    騒動拡大を受け、カナダGP主催者のBell GPCanadaは声明を発表。問題のサインについて「印刷ミス」だったと説明した。

    「昨日発生した印刷エラーについて認識している」

    「問題には速やかに対応した。我々は、この件によって生じた混乱について心からお詫び申し上げる」

    それでも、アストンマーティンの将来体制を巡る関心が高まっていることを、今回の一件は改めて浮き彫りにした。特に2027年レギュレーションへ向けて各チームが組織強化を進める中、経験豊富なウィートリーの動向は今後もF1パドックの注目テーマとなりそうだ。

  • 【動画】 2026年F1カナダGP スプリント予選 ハイライト

    【動画】 2026年F1カナダGP スプリント予選 ハイライト

    2026年F1カナダGPのスプリント予選では、メルセデス勢が圧巻の速さを披露した。ジョージ・ラッセルが1分12秒965を記録してポールポジションを獲得し、アンドレア・キミ・アントネッリとのフロントロウ独占を達成。ランド・ノリスが3番手につけ、マクラーレン勢も上位争いに加わった。

    一方で、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)はSQ1でターン3のブレーキングでロックアップを喫してクラッシュ。赤旗中断となり、再開後は各車が最後の1周を巡って慌ただしい展開となった。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は苦戦しながらも7番手でSQ3進出。レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドはF1カナダGP初走行ながら9番手に入り、再び存在感を示した。

    F1公式サイトが公開したスプリント予選のハイライト動画では、ラッセルのポールラップ、アロンソのクラッシュ、赤旗後の混乱などを振り返ることができる。

    【動画】2026年F1カナダGP スプリント予選 ハイライト

    【動画】2026年F1カナダGP スプリント予選 ハイライト
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  • ルイス・ハミルトン F1カナダGPスプリント予選「今季で一番マシンに自信がある」

    ルイス・ハミルトン F1カナダGPスプリント予選「今季で一番マシンに自信がある」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選で5番手を獲得。週末前にシミュレーター作業を見送り、過去レースのデータ分析に集中するという新たなアプローチを採用したことが奏功し、今季最高のフィーリングを得られたと語った。

    メルセデス勢とマクラーレン勢には及ばなかったものの、ハミルトンはSQ1からSQ2にかけて好ペースを披露。最終的にはチームメイトのシャルル・ルクレールを上回り、中国GP以来となる予選での先着を果たした。

    “シミュレーターなし”の新アプローチが奏功
    「おそらくここ最近で最高の予選セッションだった。エンジニアたちがセットアップ変更に素晴らしい仕事をしてくれたし、FP1からマシンの感触は本当に良かった」

    「予選に向けて細かい変更を加えた。SQ1とSQ2は良かったし、他のチームが最後にもう少し引き上げてきた理由は分からない。でも、争いの中にいられたことが嬉しい」

    「本当に楽しかった。それにシミュレーターをやらなかったことで、今季で一番いい感触を得られている。僕にとってはこれが正しい方向性なんだと思う」

    ハミルトンは、ここ数週間にわたって膨大なデータを分析してきたことも明かした。

    「ここ数週間、データを細かく見直して本当にハードに取り組んできた」

    「その方がずっと有益だった。まずトレーニングに集中できたし、気を散らされることもなかった。それからライドの安定性やコーナーバランス、メカニカルバランスを細かく確認できた」

    「これまで使ったことのないセットアップを選んだんだけど、それが僕にとってはマシンを一変させた。この週末の残りにも良い影響が出てくれればと思っている」

    フェラーリF1はアップグレード最適化を優先
    フェラーリはカナダGPで大規模アップグレードを投入せず、マイアミGPで導入した改良パッケージの最適化に集中している。一方でハミルトンは、FP1からマシンに自信を持てていたと説明しており、スプリントと予選に向けてさらなる前進を狙っている。

  • ジョージ・ラッセル F1カナダGPスプリント予選「自分を疑ったことは一度もない」

    ジョージ・ラッセル F1カナダGPスプリント予選「自分を疑ったことは一度もない」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選でポールポジションを獲得した。チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリを0.068秒上回り、メルセデスがフロントロウを独占した。

    今季開幕戦オーストラリアGPを制したラッセルは、その後アントネッリの勢いに押される場面もあったが、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで再び速さを示した。昨年、自身初優勝を飾ったサーキットで復調を印象づける内容となった。

    マイアミからの巻き返し
    マイアミGPでは苦戦を強いられたラッセルだが、カナダではFP1から好調を維持。スプリント予選では安定した速さを見せ、最後はアントネッリとの接戦を制してトップに立った。

    ラッセルは「マイアミの後だったので、もちろんすごくいい気分だ。でも、自分を疑ったことは一度もなかった。自分に何ができるかは分かっていたからね」とコメント。「マイアミはかなり特殊な週末だった。このサーキットは本当に素晴らしい。グリップが高くて、本物のF1マシンを運転している感覚がある」と語った。

    メルセデスF1のアップグレードが機能
    メルセデスは今回、当初は後半戦投入予定だったアップグレードパッケージを前倒しで投入した。マクラーレンとフェラーリがマイアミで投入したアップデートへの対抗策という側面もあり、改良型フロントウイングやフロア変更によって空力効率とブレーキング時の安定性向上を狙っている。

    スプリント予選ではメルセデス勢が2番手以下に約コンマ3秒差をつけてフロントロウを独占。新パッケージは早くも効果を発揮した形となった。

    ラッセルは「間違いなくすごくいい感触だ。チームはこれを前倒しで投入するために本当に素晴らしい仕事をしてくれた」と評価。「マイアミではマクラーレンがかなり近く、フェラーリもそれほど遠くなかった。このサーキットではこのパッケージが本当に機能している」と手応えを語った。

    その一方で、「久々にP1へ戻れたことは嬉しい。でも、もちろん本当の焦点は明日だ」とも述べ、スプリント本戦へ視線を向けた。

    依然として課題となるスタート
    今季のメルセデスは予選ペースで速さを見せながらも、スタートで順位を落とす場面が続いている。ラッセルもその点を認めており、改善は進んでいるものの、まだ完全な解決には至っていないという。

    「この部分については進歩している。少しずつ前進しているよ。でも、『P1とP2から完璧なスタートを決める』なんて言うつもりはない」とラッセルはコメント。

    さらに、「ランド・ノリスがP3にいるし、彼らはスタートがいいからね。明日どうなるか見てみよう」と警戒感を示しつつ、「とにかく今日はいい初日だった」と締めくくった。

  • キミ・アントネッリ F1カナダGPスプリント予選「かなり酷いラップだった」

    キミ・アントネッリ F1カナダGPスプリント予選「かなり酷いラップだった」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選で2番手を獲得した。ジョージ・ラッセルとの差はわずか0.068秒。メルセデスがフロントロウを独占する結果となった。

    今季のアントネッリは、キャリア最初の3回のポールポジションをすべて勝利につなげるという史上初の記録を樹立している。今回もポール争いに加わったが、最後は僅差でラッセルに及ばなかった。

    ミスが重なったスプリント予選
    アントネッリはセッション後、自身の内容について厳しい自己評価を下した。SQ2でのミスに加え、SQ3では十分な準備を行わずにソフトタイヤでアタックへ入ったことで、タイヤ温度に苦しんだという。

    「正直に言えば、あのラップはかなり酷かった。セッション全体もまったくクリーンじゃなかった」とアントネッリは説明。

    「SQ2でミスをしてしまって、そこから少しリズムを崩した。それに、ソフトで準備ラップをせずに最初のアタックへ行く判断をしたけど、タイヤがかなり冷えていた」

    それでも、「全体的にかなり散らかったセッションだった。でも、それでもP2だし差もすごく小さい。ポテンシャルは間違いなくある」と前向きな姿勢を見せている。

    アップグレードへの高評価
    メルセデスは今回、改良型フロントウイングやフロア変更を含むアップグレードパッケージを投入。マクラーレン勢に対して約コンマ3秒のアドバンテージを築き、カナダの高速ブレーキング区間でも安定したパフォーマンスを見せた。

    アントネッリも新パッケージの効果を認めており、「アップグレードを投入したけど、それがしっかりパフォーマンス向上につながっていると思う」とコメントした。

    一方で、「パッケージについてはまだ理解を深める必要がある。バランスが少し変わったからね」とも語っており、さらなる改善余地が残されていると分析。「全体としては再び少し優位性を与えてくれているように見える」と手応えを口にした。

  • 2026年F1カナダGP:ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット&タイヤ戦略解説

    2026年F1カナダGP:ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット&タイヤ戦略解説

    2026年F1カナダGPは、モントリオールで初めてスプリントが実施される週末となる。舞台はセントローレンス川沿いのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで、例年より数週間早い時期に開催されることもあり、各チームは気温、路面変化、タイヤの温まりにこれまで以上に注意を払う必要がある。

    ピレリは今回、レンジの中で最も柔らかい3種類を持ち込む。C3がハード、C4がミディアム、C5がソフトに指定され、スプリントと決勝で異なる戦略判断が求められる週末になりそうだ。

    再舗装後の低摩耗路面と急速なトラックエボリューション
    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは2024年に再舗装されており、路面は滑らかで摩耗性が低い。普段はF1開催週末以外にモーターレーシングで使用されないため、3日間を通じて路面状態は大きく変化し、各セッション内でもグリップが急速に向上していく。

    昨年は決勝日までグレイニングがタイヤに影響を与えたが、今年の新しいタイヤではその現象はより限定的になると見られている。路面コンディションの改善が進めば、金曜日の段階でグレイニングが解消される可能性もある。

    カナダグランプリ

    ストップ&ゴー特性がブレーキングとトラクションを左右
    全長4.361kmのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、14のコーナーと複数のストレートで構成される。最大の特徴はストップ&ゴー型のレイアウトであり、強いブレーキング時の安定性と、コーナー出口での最大限のトラクション性能が重要になる。

    実質的には市街地サーキットに近い性格を持つ一方で、オーバーテイクの機会もある。特に最終シケインへ向かうストレートエンドは勝負どころであり、その直前には1999年にデイモン・ヒル、ミハエル・シューマッハ、ジャック・ヴィルヌーヴが相次いでクラッシュしたことで知られる「ウォール・オブ・チャンピオンズ」が待ち構える。

    ソフトはスプリント向き 決勝は保守的な選択か
    モントリオールでは例年通り、天候も重要な要素となる。雨の可能性だけでなく、開催時期の変更により気温が通常より低くなる可能性があり、特に予選ではタイヤを適正作動温度まで引き上げる方法が大きな課題となる。

    3種類の中で最もウォームアップ性能に優れるのはソフトであり、1周のグリップでは最適な選択肢となる。そのため土曜日のスプリントでは有力な候補になり得るが、日曜日のグランプリではチームがより保守的なアプローチを取り、ハードとミディアムを中心に組み立てる可能性がある。

    マイアミで見られたように、決勝ではチームが慎重な選択を好む傾向がある。カナダGPでも今年は1ストップ戦略が再び優先される可能性がある。

    カナダグランプリ 2026年のF1世界選手権

    2025年は2ストップが最速 ハードが最も競争力を発揮
    2025年のカナダGPでは、1ストップを選んだのは主にグリッド後方からスタートしたドライバーに限られ、2ストップ戦略の方が速い結果となった。

    スタート時点ではミディアムとハードの選択がほぼ半々に分かれたが、最も競争力を発揮したのはハードだった。一方、ミディアムは初日より気温が高かった影響をやや受けた。終盤のニュートラライゼーション時には、4人のドライバーが最後のスプリントに向けてソフトを装着している。

    カナダGPは通算55回目 モントリオール開催は45回目
    今年のカナダGPは通算55回目の開催となる。現在のジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの開催は45回目であり、初期の大会はトロント近郊のモントランブランとモスポートパークで行われていた。

    最多勝はルイス・ハミルトンとミハエル・シューマッハの7勝で、ポールポジション記録も両者が6回で並んでいる。コンストラクターではマクラーレンが13勝で最多、フェラーリが12勝で続く。

    また、カナダGPはF1史上最長レースの記録も保持している。豪雨で中断された2011年のレースはジェンソン・バトンが制し、レース時間は4時間4分39秒に及んだ。この記録は、レギュレーションが変更されない限り破られることはない。

  • ルイス・ハミルトン F1引退説を一蹴「契約はまだ残っている」

    ルイス・ハミルトン F1引退説を一蹴「契約はまだ残っている」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、F1から近く退く可能性を明確に否定し、今後もしばらくグリッドに残る考えを示した。

    41歳のハミルトンは、2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍。加入初年度はタイトル争いに絡めなかったものの、2026年F1中国GPではフェラーリ移籍後初のグランプリ表彰台を獲得するなど、新レギュレーション下で前進を続けている。

    ハミルトン「慣れておいた方がいい」
    カナダGPを前に、来季以降の状況について問われたハミルトンは、引退説を明確に否定した。

    「契約はまだ残っているし、僕の中ではすべて100%明確だ。まだ集中しているし、モチベーションもある。自分がしていることを心から愛している」

    「僕はかなり長い間ここにいるつもりだから、慣れておいた方がいい。僕を引退させようとしている人たちがたくさんいるけど、そんなことは僕の考えの中にさえない。すでに次に何をするかを考えていて、今後5年間の計画を立てている。まだしばらくここにいるつもりだ」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ) カナダグランプリ

    フェラーリでの適応と模索
    ハミルトンの契約詳細は公表されていないが、その発言からは、フェラーリでの挑戦を短期的なものとは考えていない姿勢がうかがえる。

    直近では日本GPとマイアミGPで苦戦した後、カナダGPに向けてシミュレーター作業を行わない準備方法を選択。フェラーリもその判断を支持し、現行パッケージを最大限に引き出す方法を模索している。

    「僕はいつも、周囲の人たちにとってより良い同僚、より良いチームメイトになるにはどうすればいいか、自分自身からもっと引き出すにはどうすればいいか、そして一緒に仕事をするグループからもっと引き出すにはどうすればいいかを学ぼうとしている」

    「チームワークが本当に夢を実現する。これは本当のことだ。大きなグループの中には本当に多くの異なるエネルギーがあり、そのさまざまな部分に溶け込むには、かなり柔軟でなければならない」

    「自分のチームとは良い状態にいると感じている。もちろん、初期の問題や取り組まなければならないことは常にあるけど、僕は本当に満足している」

    フェラーリ移籍は、ハミルトンにとってキャリアの終章ではなく、新たなサイクルを築くための挑戦になっている。タイトル争いへの復帰にはまだ課題が残るものの、少なくとも本人に引退を考える気配はまったくない。