カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • キャデラックF1 コルトン・ハータがバルセロナでFP1初走行 F2転向で昇格狙う

    キャデラックF1 コルトン・ハータがバルセロナでFP1初走行 F2転向で昇格狙う

    キャデラックF1チームは、テストドライバーを務めるコルトン・ハータを今季4回のフリー走行1回目(FP1)に起用する方針を明らかにした。初走行は6月12日のバルセロナ・カタルーニャGPで実施され、現行F1マシンでの初セッションとなる。

    インディカーで9勝を挙げたハータは、F1昇格を目指して今季からF2に参戦しており、今回のFP1起用はその挑戦を象徴する重要なステップとなる。

    一方で、F1参戦に必要なFIAスーパーライセンスは現時点で35ポイントにとどまり、規定の40ポイントには届いていない状況だ。

    F2転向はスーパーライセンスポイント獲得が目的
    ハータはこれまでインディカーで実績を重ね、2024年にはランキング2位を記録したが、ポイント制度の違いによりF1参戦条件を満たしていない。

    F2では上位3名が40ポイントを獲得できる一方、インディカーはチャンピオンのみが40ポイントに到達する仕組みとなっており、ランキング2位では30ポイント、3位では20ポイントにとどまる。この制度差が、ハータのF2転向を後押しした形だ。

    26歳という年齢でのF2参戦は異例とも言えるが、ハータにとってはF1昇格に向けた現実的な選択となっている。今季はハイテックから参戦し、メルボルンのフィーチャーレースで7位を記録している。

    FP1で4度の実戦機会を獲得
    F1では各チームに対し、ルーキードライバーをFP1で起用する義務が課されており、グランプリ出走が2回以下のドライバーが対象となる。

    ハータはこのルールを満たしており、キャデラックF1チームの4回分のルーキー枠をすべて担当する予定だ。初回はバルセロナで実施され、残り3戦は未発表となっている。

    すでにシート合わせも完了しており、マイアミGPでは再び現地入りする予定だ。これはバーレーンGPとサウジアラビアGPの中止に伴い、F2のスケジュールが再編された影響でもある。

    ハータ「すべての走行から学びたい」
    ハータは今回の機会について次のように語った。

    「初めてキャデラックF1チームのマシンに乗るのが待ちきれない」

    「フルのグランプリ週末の中でチームと密接に仕事ができることを楽しみにしているし、すべての走行から学ぶことに集中している」

    「レース週末全体に貢献し、チーム、チェコ、そしてバルテリをできる限り助けたい」

    グレアム・ロードンも高評価
    チーム代表のグレアム・ロードンは、ハータの実績とF2でのパフォーマンスを評価し、今回の起用を自然なステップと説明した。

    「コルトンはトップタレントだ。インディカーでの実績だけでなく、F2での力強いスタートでもそれを証明している」

    「4回すべてのヤングドライバーFP1を彼が担当するのは、テストドライバーとしての自然な次のステップだ。開発面で何をもたらすのか楽しみにしている」

    スーパーライセンス制度への疑問も浮上
    FIAスーパーライセンス制度については、一部から不公平との指摘も出ている。

    F1パドック関係者のウィル・バクストンは、制度のあり方について次のように疑問を呈した。

    「F1スーパーライセンス制度は、ある特定の才能の台頭に対する短絡的な反応として生まれたものだと何度も言ってきた」

    「制度を維持するなら、特にインディカーのポイント配分について大幅な見直しが必要だ」

    F1昇格へ向けた試金石
    今回のFP1起用は、ハータにとって単なる経験の場にとどまらず、F1昇格の可能性を左右する重要な評価機会となる。

    キャデラックF1チームにとっても、新規参戦体制の中で将来のドライバー候補を見極める場となり、ハータのパフォーマンスは今後の起用方針に直結する可能性がある。

  • セルジオ・ペレス父 メキシコ大統領を目指す夢「狂っていると言われてもいい」

    セルジオ・ペレス父 メキシコ大統領を目指す夢「狂っていると言われてもいい」

    セルジオ・ペレスの父アントニオ・ペレス・ガリバイが、モータースポーツの枠を超えた将来の目標として、メキシコ大統領を目指す夢を明かした。

    すでに政界で活動しているペレス・ガリバイは、息子をF1ドライバーにした夢を実現してきた経験を踏まえ、自らも国家のトップを目指したい考えを示した。発言は、メキシコの複数メディアの取材の中で語られたものだ。

    「いつかメキシコ大統領になりたい」
    アントニオ・ペレス・ガリバイは、将来的な大統領選出馬の可能性について率直に語った。

    「ノーとは言うべきではないが、それが私の夢だ。いつかメキシコ大統領になることが私の夢だ。かつて私の息子がF1ドライバーになることを夢見ていたのと同じだ」

    ペレス・ガリバイは、自身の考えが現実離れしていると受け止められることも理解していると認めた。

    周囲の反応にも強気の姿勢
    ペレス・ガリバイは、大統領を目指す考えを口にすると周囲から驚かれることがあると明かしつつ、それでも挑戦を恐れない姿勢を強調した。

    「私がメキシコ大統領になりたいと言うと、人々は私が狂っていると言う。だが、私は狂っているのが好きだし、他の人がしないことをするのが好きだ。私は、他の人があえてやらないことをやる人間のひとりだ」

    この発言からは、常識にとらわれず目標を掲げる自身の信条がにじんでいる。

    すでに政界でのキャリアも持つ
    ペレス・ガリバイは現在、ハリスコ州で政府代表を務めている。過去にはメキシコ連邦議会の議席を持った経験もあり、上院議員選や市長選にも立候補してきた。

    息子セルジオ・ペレスをF1へ送り出した父として知られる一方で、本人は以前から政治の世界でも活動を続けてきた。今回の発言は、その延長線上にある次なる大きな目標を公にした形だ。

    モータースポーツの父から国家の頂点へ
    息子のキャリアを支えてきた父親として知られるペレス・ガリバイは、今度は自らが国の最高ポストを目指す夢を掲げた。

    現時点で具体的な出馬計画が示されたわけではないが、「夢」として明言したこと自体が強い意思表示と言える。モータースポーツ界で知られる一家の名は、今後は政治の舞台でも注目を集めることになりそうだ。

  • キャデラックF1 GM製PUは2029年投入へ 規則変更リスクも覚悟

    キャデラックF1 GM製PUは2029年投入へ 規則変更リスクも覚悟

    キャデラックF1チームの最高経営責任者ダン・トウリスは、ゼネラルモーターズ製パワーユニットの導入時期について最新の見通しを示し、2029年の実戦投入を目標としていることを明らかにした。

    2026年に新規参戦したキャデラックは、現在フェラーリ製パワーユニットを搭載するカスタマーチームとしてスタートを切っているが、将来的には自社製エンジンによるワークス体制への移行を計画している。そのロードマップが具体的なタイムラインとして初めて明確化された形だ。

    GM製PUは2029年導入へ 計画は「前倒し気味」
    トウリスは取材に対し、開発状況について「実際のところ、プロジェクトは予定よりも前倒しで進んでいる」と語った。

    「現時点では、2029年にキャデラックのパワーユニットを投入する予定だ」

    「レギュレーションの動きについても注視しているが、現行規則の範囲では2029年に向けて順調に進んでいる」

    2026年から導入された新パワーユニット規則は2030年まで継続する見通しであり、現行計画ではGM製PUはその終盤2シーズンでの実戦投入となる。

    フェラーリPUと完全分離 自社開発を強調
    キャデラックは現在フェラーリのカスタマーとして参戦しているが、トウリスは将来的な関係について明確に線引きした。

    「知的財産については、それぞれが自分たちのものを持つ必要がある」

    「フェラーリにはフェラーリのIPがあり、我々GMパフォーマンス・パワーユニット部門は自分たちのIPを開発している」

    「我々は自分たちのエンジンを開発し、F1に投入する。それは完全に独立したものになる」

    「パワーユニット開発中はフェラーリのカスタマーであり続けるが、それとは別にGMの開発は進めている」

    キャデラック フォーミュラ1エンジン

    2031年レギュレーション変更リスクも織り込み
    一方で、2029年導入というタイミングにはリスクも伴う。現行PUレギュレーションは2030年までとされており、2031年以降に大きく変更される可能性があるためだ。

    仮に規則変更が前倒しされれば、GMが巨額投資で開発したPUが短期間しか使用されない可能性もある。

    それでもトウリスは方針を変えていない。

    「レギュレーションが2031年より前に変わる可能性もあれば、変わらない可能性もある」

    「だが資金の問題に関係なく、できるだけ早くキャデラックのパワーユニットをグリッドに載せることが重要だ」

    「もし前倒しできる方法があればそうするが、現時点では2029年が目標だ」

    ワークス化への現実的ステップ まずは“走らせる”こと
    キャデラックにとって重要なのは、理想的なタイミングよりも「まず自社PUを実戦投入すること」にある。

    新規参戦チームとして2026年シーズンは安定したスタートを切っているものの、コンストラクターズランキングでは下位に位置しており、競争力向上にはワークス体制への移行が不可欠だ。

    フェラーリ製PUで基盤を築きつつ、2029年にGM製PUへ移行する――この二段階戦略は、リスクを抑えながら長期的な競争力を確保する現実的なアプローチと言える。

    規則変更という不確定要素を抱えつつも、キャデラックは「自社エンジンで戦う」という最終目標に向けて、着実に歩みを進めている。

  • バルテリ・ボッタス F1新時代に前向き「不満はつきものだが楽しんでいる」

    バルテリ・ボッタス F1新時代に前向き「不満はつきものだが楽しんでいる」

    バルテリ・ボッタス(キャデラックF1)は、2026年の新レギュレーション下でのF1について、多くのドライバーが不満を口にする中でも前向きな姿勢を示した。

    2025年にリザーブドライバーとしてシーズンを過ごした後、今季から復帰を果たしたボッタスは、大きく変化したマシン特性にも適応しつつ、「違い」を受け入れることこそが重要だと強調している。

    「変化の初期に不満はつきもの」ボッタスの冷静な視点
    ボッタスは、新レギュレーションによる変化について次のように語った。

    「違うね。常に何かが変われば、最初の4分の1くらいの期間は、必ず誰かが不満を言うものだ」

    「でも、僕たちは今それに慣れ始めていると思うし、パワーユニットを含めてすべてを最適化しようとしている段階だ。確かに違いはある」

    ドライビング面では、より多くの判断と操作が求められるようになった点を指摘する。

    「ドライバーとして考えることが増えている。デプロイメントに関しても、予選でもレースでも、うまくいかない可能性のある要素が増えている」

    「でも、それは全員にとって同じ条件だ」

    復帰を果たした今「純粋に走れる喜び」
    2025年にフルタイムシートを失いながらも、今季キャデラックF1から復帰を果たしたボッタスにとって、最大の感情は不満ではなく「喜び」だ。

    「僕にとって一番大きいのは、ただF1に戻ってこられたことが嬉しいということだ。レースができることが本当に嬉しい」

    そのうえで、現行マシンに対しても肯定的な評価を下している。

    「不満を言う理由はない。確かに違うけど、このクルマは楽しめている」

    「クルマは運転していて楽しいし、レースも良いものになっている。多少マネジメントが増えたかもしれないが、それも単に違いというだけだ」

    “適応”が分かれ目となる2026年F1
    エネルギーマネジメントの重要性が増した2026年F1は、従来以上にドライバーの判断力と精度が問われる時代に入っている。

    ボッタスの発言は、その変化を「問題」と捉えるか、「進化」と捉えるかで、今後のパフォーマンスが大きく分かれる可能性を示している。

    少なくともボッタスにとっては、この新しいF1は適応すべき対象であり、同時に楽しむべき挑戦でもある。

  • キャデラックF1 なぜ遅いのに速いのか エネルギー管理の逆転構造

    キャデラックF1 なぜ遅いのに速いのか エネルギー管理の逆転構造

    キャデラックF1チームの2026年シーズン序盤は、純粋なパフォーマンスという観点では明確に後れを取っている。MAC26はダウンフォース不足により中団争いにも加われず、予選ではトップ勢から大きく離される状況が続いている。

    しかしその一方で、エネルギーマネジメントという新レギュレーションの核心領域では、他チームとは異なる挙動を見せている。遅いはずのマシンが、特定の区間ではむしろ速さを発揮するという“逆転現象”が確認されている。

    この背景には、2026年F1が抱える構造的な特徴がある。車体性能とエネルギー運用がトレードオフ関係にある中で、キャデラックはその“逆側”に位置している。

    低ダウンフォースが生むエネルギーの余裕
    MAC26は設計段階から基礎構築を優先したマシンであり、現時点では空力負荷が不足している。その結果、中速〜高速コーナーでの速度はライバルより明確に低い。

    だがこの特性は、エネルギー消費の観点では有利に働く。コーナリング速度が低いということは、フルスロットル区間が短くなり、バッテリー消費が抑えられることを意味する。

    その分、ストレートでのエネルギー放出に余裕が生まれる。2026年F1ではこの「放出ポイントの最適化」がラップタイムを左右するため、結果として区間的な速さにつながっている。

    リフト・アンド・コースト不要という構造的優位
    エネルギー制約が厳しいサーキットでは、多くのチームがリフト・アンド・コーストによって回生量を確保している。

    しかしキャデラックは消費量自体が少ないため、この操作をほとんど必要としない。理想的なブレーキングポイントを維持できる点は、ドライビングの自由度という意味でも大きい。

    バルテリ・ボッタスは日本GPで次のように語っている。

    「予選では一切マネジメントはなかった。リフト・アンド・コーストも不要だった。例えばフェラーリと比べても、僕たちはフルスロットル時間が短い」

    「だから今のところ、アタックラップで特別なエネルギー管理は必要ない」

    この証言は、MAC26が“管理しなくても成立する”数少ないマシンであることを示している。

    キャデラックF1 セルジオ・ペレス

    スーパークリッピングの差が直線速度を生む
    エネルギー挙動の違いは、スーパークリッピングにも表れる。

    フェラーリはオーストラリア予選において、ターン9手前で強いデレーティングを発生させていたのに対し、キャデラックはその影響が小さい。結果として同区間で15km/h以上速いケースが確認されている。

    セルジオ・ペレスはこの区間でコンマ1秒以上を回収しており、エネルギーの使い方そのものがタイム差として現れている。

    ただしこの優位性は限定的であり、コーナーでのグリップ不足によって最終的には帳消しになる構造は変わらない。

    “攻めるほど遅くなる”2026年F1の本質
    カルロス・サインツが示した「コーナーで攻めるほど遅くなる」という指摘は、この現象を端的に表している。

    ダウンフォースが高いほどコーナリング性能は向上するが、その分エネルギー消費が増え、ストレートでの放出余地が減る。結果として、全体のラップタイムは単純な性能比較では決まらない。

    キャデラックはこの構造を極端な形で体現している存在だ。遅いからこそエネルギーに余裕があり、その余裕が局所的な速さを生む。

    今後ダウンフォースが増加すれば、この特性は失われていく可能性が高い。それでも現段階の挙動は、2026年F1において何が速さを決めるのかを明確に示している。

    車体性能だけではなく、エネルギーの“使い方”そのものが競争力となる時代。その転換点を、キャデラックは最も分かりやすい形で可視化している。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1復帰評価に反論「錆びついていない」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1復帰評価に反論「錆びついていない」

    セルジオ・ペレスは、キャデラックF1での復帰について向けられた「錆びついている」との評価を明確に否定した。マリオ・アンドレッティの発言が波紋を呼ぶ中、ペレスは自らのパフォーマンスに自信を示している。

    2026年シーズンに新規参戦したキャデラックF1は、序盤戦で苦戦を強いられている。しかしその要因はドライバーのコンディションではなく、新車特有のトラブルやレース中のダメージにあるとペレスは強調した。

    今回の焦点は3つある。復帰直後からのパフォーマンス評価、結果が伴わない背景、そしてマイアミGPに向けたアップグレードの重要性だ。

    「錆び」ではなくマシンの問題
    「正直に言って、僕たちはかなり高いレベルでパフォーマンスを発揮できていると思う」とセルジオ・ペレスは語った。

    「メルボルンの週末にはすごく満足していたし、初めての予選にもかなり満足していた。レースではまったく違う状況になって、多くのダメージを抱えていた」

    「だから決して順調ではなかった。上海も簡単な週末ではなかったし、レースでは大きなダメージを負っていた」

    アンドレッティが指摘した「錆びつき」という見方に対し、ペレスは一貫してそれを否定。問題はドライバーではなく、マシンの信頼性とレース展開にあると位置づけた。

    結果に結びつかない“完成しない週末”
    「まだ完璧な週末を過ごせていないというだけだと思う。でも自分のパフォーマンスにはかなり満足している」

    「復帰してすぐ、数日以内にはペースに乗れていた。ドライビングに関しては良い状態にあると感じている」

    ペレスにとって問題はスピードではなく、結果に直結する「流れ」だ。実際、ここまでのレースではトラブルやダメージが重なり、ポテンシャルを結果に変換できていない。

    キャデラックF1 セルジオ・ペレス

    鈴鹿で見えた前進と現実的な差
    鈴鹿では一定の手応えも得られた。2026年シーズンで初めてリードラップでフィニッシュし、予選での差も縮めている。

    「興味深かったよ。ウィリアムズやアルピーヌとバトルしているとき、彼らはそこまで遠くないと感じた。ただ、彼らは安定してペースを見つけ続けている」

    これは、キャデラックが中団勢に近づきつつある一方で、安定したパフォーマンスという点ではまだ差があることを示している。

    マイアミが最初の本当の試金石
    「明らかに次のステップが必要だし、マイアミに大きなアップグレードを持ち込めることを本当に期待している」

    「それがチームにとって最大のテストになると思う。グランプリごとに進歩しているし、今回はデプロイメントの問題を除けば、ほぼすべてがスムーズだった」

    「だから中団で戦えるような一歩を踏み出せることを願っている」

    中東ラウンドの中止により生まれた5週間のインターバルは、キャデラックにとって開発を進める重要な時間となる。マイアミで投入予定のアップグレードが、今季の方向性を決定づける可能性は高い。

    結果が伴わない現状に対する外部の評価とは対照的に、ペレス自身はパフォーマンス面での手応えを強調している。問われているのはドライバーの状態ではなく、チームがそのポテンシャルをどこまで引き出せるかだ。

  • キャデラックF1に必要な1秒 セルジオ・ペレス「マイアミGPが最大のテスト」

    キャデラックF1に必要な1秒 セルジオ・ペレス「マイアミGPが最大のテスト」

    2026年F1シーズン開幕から3戦を終え、キャデラックF1は当初の予想を上回る立ち上がりを見せている。鈴鹿ではセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスがともに予選でアストンマーティン勢を上回り、苦戦するライバルより前で戦う場面もあった。

    しかし、その一方で中団争いに本格的に加わるには、なお大きなギャップが残っていることも明らかになった。ペレスは日本GP後、現状では1周あたり1秒が必要だと認め、マイアミGPで投入予定の大規模アップグレードに期待を寄せている。

    鈴鹿で見えたキャデラックF1の現在地
    日本GP決勝でペレスは17位でフィニッシュした。セーフティカーによって隊列が縮まったこともあり、何とかリードラップは維持したが、終盤はカルロス・サインツとフランコ・コラピントの争いから27秒遅れた。

    セーフティカー明けからチェッカーまでの区間では、1周あたりおよそ1秒ずつ差を広げられた計算になる。さらに、ペレスの決勝最速ラップもサインツとコラピントに対して1.1秒遅れており、レースペースの不足は数字の上でもはっきり表れていた。

    ペレス「今は1秒必要だ」
    ペレスは、ウィリアムズとアルピーヌを追っていた際の感触について次のように語った。

    「かなり興味深かった。追走していた時、ウィリアムズとアルピーヌと戦っていたけど、そこまで遠くはないように見えた」

    「ただ、彼らはコンスタントにペースを見つけ続けることができていた。ペースを見つけて、またペースを見つけて、またペースを見つけていた」

    そのうえで、現状の不足分をより明確に口にしている。

    「今の僕たちには1秒が必要なのは明らかだと思う。そして、マイアミに大きなアップグレードを持ち込めることを本当に願っている。あれがチームにとって最大のテストになると思う」

    改善は進む一方で、次の壁は中団争い
    ペレスは、ここまでの3戦を通じてキャデラックF1が前進していること自体は認めている。日本GPについても、予選で抱えたデプロイメントの問題を除けば、比較的スムーズに週末を進められたグランプリだったと振り返った。

    「グランプリごとに進歩してきたと思う。昨日の予選で僕にデプロイメントの問題があったことを除けば、今回がだいたいすべて順調だった最初のグランプリだった」

    「中団グループの争いに加われるような一歩を踏み出せることを本当に願っている」

    このコメントからも、キャデラックF1は単に完走や基礎的な安定性を求める段階から、次は中団に食い込めるかどうかを問われる段階に入りつつあることが分かる。

    最大の課題はダウンフォース不足
    では、何を改善しなければならないのか。ペレスは最大の弱点として、明確にダウンフォース不足を挙げた。

    「いろいろな領域があると思う。でも現時点で主なものは荷重だと思う。僕たちが最も不足しているのはそこだ」

    「バランス自体はそこまで悪くない。ただ、荷重が足りていないだけなんだ」

    バランスの破綻ではなく、純粋な空力負荷の不足がパフォーマンスを制限しているという見方は重要だ。マシンの挙動そのものよりも、コーナリングや総合的なラップタイムを支える土台の部分が不足していることになる。

    デプロイメントにも改善余地
    ペレスは、キャデラックF1の課題がダウンフォースだけではないことも示している。特に、他チームと比較した際のエネルギー運用にも気になる点があったようだ。

    「そうだね、間違いなく励みになる兆候は見えたと思う。デプロイメントについても取り組むべきことがある。いくつかのチームは僕たちとは違う使い方をしているように見えた。そこは改善すべき点だ」

    ただし、それでも優先順位は変わらない。

    「でも、一番大きいのは荷重が必要だということだ。そしてもちろん、僕たちはマイアミにアップグレードを持ち込む予定で、それが僕たちにとって最大のテストになる」

    マイアミで予定されるアップグレードが、キャデラックF1にとって本当に“次の一歩”になるのか。鈴鹿で露呈した1秒差をどこまで縮められるかが、今後の中団争いを占う大きな分岐点になりそうだ。

  • キャデラックF1 バルテリ・ボッタスが指摘「パーツはロッタリー状態」

    キャデラックF1 バルテリ・ボッタスが指摘「パーツはロッタリー状態」

    キャデラックF1のバルテリ・ボッタスが、日本GPでの不振の背景について興味深い見解を示した。チーム内部におけるパーツの品質や一貫性に問題がある可能性を示唆している。

    鈴鹿でボッタスは19位に終わり、チームメイトのセルジオ・ペレスに大きく後れを取った。結果は明らかに期待を下回るものだった。単なるセットアップやドライビングの問題では説明できない差があったとボッタスは見ている。

    では、その原因はどこにあるのか。

    「パーツはロッタリー状態」
    ボッタスは、マシンのパフォーマンス差の背景にパーツのばらつきがあると指摘した。

    「今日はかなり難しいレースだった。ペースが十分ではなかった。予想よりも悪かった。何が原因だったのか調査する必要がある」

    「チーム内でマシンの間に大きな差があった。僕のマシンはより滑っていて、コーナーで同じスピードを維持できなかった」

    そして問題の核心に触れる。

    「パーツやマシンに一貫性がない」

    「どんなパーツが来るかは、ちょっとしたロッタリーのようなものだ」

    この「ロッタリー」という表現は、パーツに当たり外れがあり、どの仕様が割り当てられるかによってパフォーマンスが左右される状況を意味している。

    「僕たちは状況を分析する必要がある」

    この発言は、同一チーム内でもマシン性能に差が生じている可能性を示すものだ。

    バルテリ・ボッタス キャデラック F1

    セットアップでは説明できない差
    ボッタスは問題が単なるセッティングではないことも強調している。

    同じチーム内でこれほどの差が出ること自体が異例であり、パーツ単位での品質や特性のばらつきが影響している可能性が高い。

    新規参戦チームの課題
    キャデラックF1は今季がデビューシーズンであり、開発体制や品質管理が完全に整っていない可能性がある。

    ボッタスの発言は、そうしたチームの未成熟な側面を浮き彫りにしている。

    4月ブレイクが重要な分岐点
    ボッタスは今後の改善にも言及している。

    「少し休みがあるのは僕たちにとって良いことだ。マシンを開発する時間が得られる」

    シーズン初期の段階で露呈した問題を、どこまで修正できるか。キャデラックF1にとって、このブレイク期間は重要な転機となりそうだ。

    Source: GMM

  • セルジオ・ペレス 新F1レギュレーションに苦言「最高の鈴鹿が楽しくない」

    セルジオ・ペレス 新F1レギュレーションに苦言「最高の鈴鹿が楽しくない」

    セルジオ・ペレス(キャデラック)は2026年F1日本GP予選で19番手に終わり、Q1敗退を喫した。チームとして一定の前進を感じながらも、エネルギー関連の問題がパフォーマンスを大きく制限した形となった。

    中国GPよりもマシンのフィーリングは改善していたものの、ハイブリッドシステムの運用に課題が残り、ポテンシャルを引き出しきれない状況が続いている。

    ペレス「エネルギーの問題で毎周失っている」
    セルジオ・ペレスは予選後、マシンのポテンシャル自体には手応えがあったとしながらも、エネルギー展開の問題が大きな足かせになっていると明かした。

    「かなりのポテンシャルはあったと思う」

    「ある意味では満足しているが、一方でエネルギーのデプロイに多くの問題を抱えている。毎周コンマ3〜5秒を失っている状況だ。それを解決できていない。それが本当の問題だった」

    決勝でも課題は継続か
    ペレスは決勝に向けても楽観視はしておらず、ロングランでも同様の問題が発生していたことを認めた。

    「明日のレースまでに解決できることを本当に期待している。ロングランでも同じことが起きていた」

    「レースでは予選よりもペースは良いと思うので、もう少し前で戦えることを願っている」

    鈴鹿の魅力を損なう現行ルールに疑問
    今回の予選では、FIAがエネルギー展開に関する調整を行ったが、ペレスは依然として十分ではないと指摘。鈴鹿サーキットの特性が損なわれていると感じている。

    「もっと大きな変更が必要だと思う。残念なことだ」

    「ここは世界最高のサーキットだが、あまり楽しくないものになってしまっている。セクター1で多くのエネルギー回収をしなければならないからだ」

    「今の予選はエネルギーへの依存が大きすぎる。今後のレースでは、より良い形にできることを願っている」

    キャデラックは確実に進歩の兆しを見せている一方で、ハイブリッドシステムの最適化という根本的な課題に直面している。鈴鹿で露呈したこの問題は、今後のシーズン全体にも影響を及ぼす可能性がある。

  • ボッタス F1日本GP特別ヘルメット公開 ラーメン×招き猫の異色和風デザイン

    ボッタス F1日本GP特別ヘルメット公開 ラーメン×招き猫の異色和風デザイン

    キャデラックF1のバルテリ・ボッタスが、2026年F1日本GPに向けたスペシャルヘルメットを披露した。鮮やかなブルーを基調に、日本文化をモチーフとした大胆なデザインが施されている。

    鈴鹿サーキットでの週末に合わせて用意されたこの特別仕様は、伝統とポップカルチャーを融合させたユニークな仕上がりとなっており、パドックでも注目を集めている。

    日本文化を大胆に取り入れたポップデザイン
    ヘルメット全体には、招き猫やラーメン、波模様といった“日本らしさ”を象徴するモチーフが随所に描かれている。さらに、和風の建物なども散りばめられ、カラフルで遊び心のあるビジュアルが特徴だ。

    このデザインは、ボッタスのパートナーであるティファニー・クロムウェルが手がけたものだ。

    ラーメン、にんにく、梅干し、おにぎり、たいやき、抹茶ロールなど、日本の食文化を象徴するモチーフがキャラクター化されて描かれている。

    ポップで遊び心あふれるビジュアルは、今回のスペシャルヘルメットの中でも特に印象的な要素となっている。

    まさに渾身の作品と言える仕上がりだ。

    初の日本GPで存在感示すキャデラックF1
    キャデラックF1にとって初参戦シーズンとなる2026年、日本GPは大きな節目となる一戦だ。中国GPではチーム初のダブル完走を果たしており、着実に経験を積み重ねている。

    そんな中で披露された今回のスペシャルヘルメットは、単なるデザイン以上に、日本市場への強い意識とファンへのメッセージを感じさせるものとなっている。

    ボッタスはこの特別な装いとともに、鈴鹿でどのような走りを見せるのか注目が集まる。

    バルテリ・ボッタスバルテリ・ボッタス F1 日本GPバルテリ・ボッタス キャデラックバルテリ・ボッタス ヘルメット