カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • F1のV8復活論に追い風 フォードとGMも支持表明

    F1のV8復活論に追い風 フォードとGMも支持表明

    FIA会長モハメド・ビン・スライエムが「実現する」と発言したことで、F1におけるV8エンジン復活論が一気に現実味を帯び始めている。これまで慎重姿勢だったメーカー勢からも前向きな声が相次ぎ、2026年F1レギュレーション導入前にもかかわらず、すでに“次の次”のパワーユニット論争が動き始めた。

    特に注目されるのは、アメリカ勢の明確な支持だ。キャデラックF1として参戦するゼネラルモーターズ、そしてレッドブルと組むフォードの双方が、V8復活に好意的な姿勢を公に示している。

    フォードとGMがV8支持を明言
    デトロイト・ニュース紙に対し、フォードのレーシング部門責任者マーク・ラッシュブルックは次のように語った。

    「FIAとF1がすでに次のレギュレーションについて議論しているのを見るのは素晴らしいことだ」

    「我々はこのスポーツのステークホルダーであり、自分たちの見解を共有していく」

    「当然ながら、多くの自然吸気V8を生産している企業として、ここでV8を見たいと思っている」

    キャデラックF1の母体となるGMの社長マーク・ロイスも、同様の立場を示した。

    「私はV8とそのサウンドが大好きだ」

    「ただ、V6ハイブリッドに多額の投資をしてきたメーカーへの敬意も持っている」

    「だからF1、FIA、そしてチームが“V8へ行く”と決めるなら、我々は準備ができている」

    メルセデスF1も容認姿勢
    パドック内部でも流れは変わりつつある。メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、V8回帰に対してオープンな立場を示した。

    「我々は新しいエンジンレギュレーションに対してオープンだ」

    「V8エンジンには良い思い出しかないし、我々にとっては“真のメルセデスエンジン”だった」

    その一方で、完全な自然吸気回帰には慎重な姿勢も見せている。

    「もし突然、自然吸気エンジンへ完全回帰するなら、少し時代遅れに見えるかもしれない」

    「おそらく内燃エンジンで800馬力、そこに電動パワー400馬力を組み合わせる形が考えられる」

    これは現在の“電動50%時代”から完全に逆戻りするのではなく、V8+高出力ハイブリッドという折衷案を示唆した発言とも受け取れる。

    V8 / V型8気筒

    レッドブルF1も賛成 フェラーリはコスト削減重視
    新PUプロジェクトに巨額投資を続けるレッドブル・フォード・パワートレインズも、この議論に前向きだ。ローラン・メキースは次のように語った。

    「レッドブル・フォード・パワートレインズは、このアイデアにかなりオープンだ」

    「我々はこの世代のパワートレインをゼロから開発しなければならなかった。同時に、新たな挑戦には興奮している」

    一方、フェラーリF1代表のフレデリック・バスールは、技術思想よりもコスト面を問題視している。

    「異常なほど膨れ上がったエンジン予算を削減することが極めて重要だ」

    “2031年V8回帰”は現実路線になりつつある
    今回の発言群が示しているのは、V8復活論がもはや“懐古主義”ではなく、現実的な政治テーマになっているという点だ。

    FIAはすでに2031年を視野に、より軽量・低コスト・高音量なエンジンへの移行を検討しているとされる。さらに一部では、2026年F1レギュレーションの複雑さやコスト増への不満から、「もっと早い段階で方向転換が起きる可能性」まで囁かれ始めている。

    特に今回、メルセデス、フォード、GMという大手メーカーが相次いで肯定的な姿勢を示したことで、“V8復活”は単なるファン向けの理想論から、一気に現実味を帯び始めた。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1で現役延長に意欲「あと4年は走りたい」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1で現役延長に意欲「あと4年は走りたい」

    セルジオ・ペレス(キャデラック)は、2026年シーズンから果たしたF1復帰について「想像以上に楽しい」と語り、当初は短期間の復帰を想定していた考えを改め、さらに長くF1で走り続けたいとの意向を明かした。

    レッドブル離脱後に2025年シーズンを離れていたペレスは、2026年からキャデラックF1でグリッド復帰。現在の契約は2年だが、自身はさらにその先まで現役を続けることを視野に入れている。

    「短い復帰」のつもりだったペレス
    ドイツ紙『ビルト』のインタビューで、F1復帰について聞かれたセルジオ・ペレスは、再び競争の世界に戻れた喜びを率直に語った。

    「最高だ。自分がどれだけ競争を楽しんでいるかを改めて実感している」

    「チームと一緒に仕事をするのは本当に素晴らしい。レースウイークに注ぎ込むあのエネルギーも、まだ十分に残っている」

    そして、その感覚が自身の将来設計を変えたと説明した。

    「それほどまでに気持ちが変わった。F1に戻ってきた時は、短い章になると思っていた。でも今はもっと長く続けたいと思っている」

    「僕はまだ高いレベルで走れているし、十分に戦えている」

    「あと4年」を視野に
    現在36歳のペレスは、キャデラックF1との契約が2年であることを認めつつも、さらに長いスパンで現役続行を考えていると語った。

    「今の契約は2年だ。でも僕の頭の中では、もっと4年くらいのイメージになっている」

    「競争力がある限り、僕は続ける。そして家族の理解も必要だ。でも家族も賛成してくれている」

    「妻も子どもたちも、僕がF1に戻ったことをとても喜んでいる」

    2026年F1マシンへの不満も吐露
    一方で、ペレスは現在の2026年F1マシンについては率直な不満も口にした。

    「正直に言えば、今回の変化はあまり好きではない。完全に別のF1になってしまったし、みんながそれに適応しなければならない」

    「ただ、今よりもっと良いスポーツにできるはずだと思っている」

    「F1が経済的な魅力を維持するために進むべき方向性は理解している。でも、まだ多くの改善が必要だ」

    「結局、僕たちはレースが好きだからここにいる。でも、その情熱が少し失われてしまった気がする」

    特に現在のエネルギーマネジメント重視のレースについては、多くのドライバーと同様に懸念を示した。

    「今のF1は、以前ほど楽しくない」

    「ドライバーたちの要望もあってルールは少し修正されつつある。でも運営側は、もっと僕たちの声を聞くべきだ。まだ変えてほしいことはたくさんある」

    セルジオ・ペレス キャデラック F1

    フェルスタッペンを“最高のチームメイト”と評価
    自身のキャリアを振り返る中で、ペレスはこれまで組んだ中で最も優れたチームメイトとしてマックス・フェルスタッペンの名前を挙げた。

    「マックス・フェルスタッペンがナンバーワンだ」

    「もちろん特別な才能を持っている。でも、そこまで大きな差があるわけではない」

    「もし全員が100%自信を持てるマシンを与えられていたなら、もっと接近していたと思う」

    キャデラックF1で描く現実的な目標
    新天地キャデラックF1での目標について、ペレスは現実的な言葉を並べた。

    「他のチームを追い抜いていきたい」

    「新しいチームとしてそれができれば、本当に素晴らしいことだ」

    「既存のチームを2つか3つ倒せたら最高だと思っている」

    2026年F1シーズン開幕前には、“短期プロジェクト”とも見られていたペレスの復帰。しかし本人の中では、その物語は想像以上に長く続く可能性が出てきている。

  • キャデラックF1参戦記念の限定車 CT5-V Blackwing F1 Collector Series発表

    キャデラックF1参戦記念の限定車 CT5-V Blackwing F1 Collector Series発表

    キャデラックは、2026年F1マイアミGPを前に、F1参戦を記念した限定モデル「CT5-V Blackwing F1 Collector Series」を発表した。2026年にF1グリッドへ加わったことを記念し、生産台数はわずか26台に限定される。

    最高出力は685馬力、最大トルクは673lb-ft。キャデラックがこれまで生産したブラックウイングの中で最もパワフルなモデルとなり、6速マニュアルトランスミッションのみを採用する。

    F1参戦を記念した26台限定の特別仕様
    CT5-V Blackwing F1 Collector Seriesは、キャデラックのF1参戦初年度である2026年にちなみ、26台のみが生産される超限定モデルだ。キャデラックはこのモデルを、F1参戦の高揚感をロードカーに落とし込んだパフォーマンスセダンと位置づけている。

    ゼネラルモーターズ社長のマーク・ロイスは「CT5-V Blackwingは、キャデラックのサーキット対応パフォーマンスの最高峰を体現している。F1 Collector Seriesでは、F1のエネルギーとイノベーションを、公道で走れるセダンに注ぎ込んでいる」とコメントした。

    「26台のそれぞれは、どんなコレクションの中心にもなり得るように仕立てられており、キャデラックのF1における新時代を祝う真の1台だ」

    F1とFIAの意匠を車両各部に採用
    外装はミッドナイト・ストーン・フロストで仕上げられ、内外装はモノクローム基調で統一される。キャデラックF1チームのカラーリングを想起させる仕様として、カーボンフラッシュメタリックのホイール、ハーバーグレーメタリックのブレーキキャリパー、スイッチブレードシルバーのピンストライプを備えたカーボンファイバー製ロアボディワークを採用する。

    さらに、グロスブラックのエクステリアバッジやモノクロームのキャデラッククレストも装着され、レーシングイメージを強めている。

    車両各部には、F1およびFIA公認ロゴが配置される。ドライバー側ドアには新しい自動クラフト stamping 技術によるF1ロゴ、スポイラーにはF1とFIAのロゴ、カーボンファイバー製ロッカーパネルにはFIAロゴが入る。

    さらに、シルプレートには「Cadillac Formula 1 Team」ロゴ、スーパーチャージャーカバーにはCNC加工のF1ロゴとレーザー刻印のFIAロゴ、シートヘッドレストにはエンボス加工のF1ロゴが施される。

    685馬力のV8スーパーチャージャーを搭載
    CT5-V Blackwing F1 Collector Seriesは、通常のCT5-V Blackwingをベースに、さらに性能を高めたモデルとなる。6.2リッター・スーパーチャージドV8エンジンは、GMモータースポーツと共同開発されたアップグレード版スーパーチャージャーにより、最高出力685馬力、最大トルク673lb-ftを発生する。

    各車両には、GMモータースポーツが社内で製作したCNC加工のスーパーチャージャーカバーも装着される。

    トランスミッションは6速マニュアルのみ。さらに、サーキット志向を高めるPrecision Packageも標準装備され、ブラックウイングの中でも最もトラックフォーカスな仕様として仕立てられる。

    米国とカナダで販売、生産開始は2026年半ば
    CT5-V Blackwing F1 Collector Seriesは米国とカナダで販売され、生産開始は2026年半ばを予定している。販売台数は26台のみで、キャデラックのF1時代とオーナーを直接結びつけるコレクターズモデルとして展開される。

  • バルテリ・ボッタス 2018年にF1引退寸前「ハミルトンのウイングマンだった」

    バルテリ・ボッタス 2018年にF1引退寸前「ハミルトンのウイングマンだった」

    バルテリ・ボッタスは『Players’ Tribune』への寄稿で、2018年シーズン終了後にF1引退を決意していたことを明かした。メルセデスでルイス・ハミルトンとコンビを組む中、未勝利に終わったシーズンが精神的に大きな影響を与えていたという。

    しかし、その決断は冬のある出来事をきっかけに覆される。自身のキャリアと向き合った時間が、ボッタスの思考を「過去」から「未来」へと切り替え、F1継続への転機となった。

    「ウイングマン」としての現実
    ボッタスは当時の立場について率直に振り返る。

    「彼はチャンピオンだった。僕は“ウイングマン”だった」

    メルセデスはナンバー1とナンバー2を明確に定めていないとしていたが、実際にはチームオーダーを受ける場面もあった。ボッタスは勝利の可能性があったレースでポジションを譲るよう指示された経験についても言及している。

    精神的に追い込まれた2018年
    2017年に3勝を挙げた一方で、2018年は未勝利に終わった。この結果が、ボッタスに大きな精神的ダメージを与えた。

    「以前の自分に戻ってしまった。ネガティブなボッタス、強迫的なボッタスだ。SNSのコメントを読みすぎて、自分をどんどん嫌いになっていった」

    「正直に言うと、間違いなく落ち込んでいたし、燃え尽きていた。レースが嫌いだった」

    そして、彼は明確にこう振り返る。

    「その冬、僕は引退することを決めた」

    キャリアを変えた冬の決断
    転機となったのは、フィンランドで過ごした時間だった。

    「ある日、森の中を歩きに行った。真冬で、深い雪の中を何時間も歩いた。時間の感覚がなくなっていた」

    「家族の犠牲やこれまでのすべてを考えた。そして、自分がずっと過去ばかり見ていたことに気づいた」

    そこでボッタスは考え方を変える。

    「“これから何をするか”だけを考えると決めた」

    「もし戻るなら、グリッドで最高のドライバーとして戻る」

    森を出たとき、彼の考え方は完全に変わっていたという。

    この経験を経て、ボッタスはF1に復帰。その後もキャリアを続け、現在はキャデラックF1で戦いを続けている。

  • キャデラックF1 テリー・クルーズ司会の新YouTube番組発表 5月5日配信開始

    キャデラックF1 テリー・クルーズ司会の新YouTube番組発表 5月5日配信開始

    キャデラックF1チームは、俳優でチームアンバサダーを務めるテリー・クルーズが司会を務める新YouTubeシリーズ『クルーズ・コントロール』を発表した。全18話で構成され、5月5日にYouTubeで配信が始まる。

    このシリーズは、Netflixの『Drive to Survive』を手がけたBox to Box Filmsが制作し、キャデラックF1チームを軸に、TWGモータースポーツが展開するF1、インディカー、NASCARにわたるレース活動の舞台裏を描く。

    F1参戦を軸にアメリカのモータースポーツ文化を描く
    キャデラックF1チームは2026年からF1に参戦しており、テリー・クルーズはそのデビューに先立ってチームアンバサダーに就任していた。

    『クルーズ・コントロール』では、クルーズがTWGモータースポーツの各カテゴリーを訪れ、エンジニア、ドライバー、ファンと関わりながら、アメリカのモータースポーツ文化を紹介していく。

    TWGモータースポーツのCEOであるダン・トウリスは、シリーズの狙いについて次のように語った。

    「TWGモータースポーツは、モータースポーツにはスポーツと文化において比類なき力があり、その最高の物語はまだ語られるのを待っているという、ひとつの信念に基づいて築かれた」

    「クルーズ・コントロールはそれを形にするものだ。キャデラックF1チームを中心に据え、我々が参戦する多くのシリーズへと広がっていく見逃せない旅であり、エンターテインメント界で最も魅力的な声のひとつを通じて語られる」

    テリー・クルーズ「アメリカをこの世界に連れていく」
    テリー・クルーズは、このシリーズが単なるレース成績や順位を追うものではなく、モータースポーツに関わる人々と文化を描くものだと説明した。

    「モータースポーツは、ほとんどのアメリカ人がまだ足を踏み入れたことのない最大の世界だ。そして私はそれを変えようとしている。これはただの1シリーズではない。ひとつの宇宙だ」

    「クルーズ・コントロールはラップタイムや順位を扱うものではない。文化、熱狂、そしてそれに生き、それを呼吸している人々についてのものだ。私はアメリカを、彼らが想像しているよりも速く、大きく、そして生き生きとした世界へ連れていく」

    Box to Box Filmsが制作を担当
    制作を担当するBox to Box FilmsのCEO、ポール・マーティンは、テリー・クルーズの好奇心と存在感がシリーズの中心になっていると語った。

    「テリーと『クルーズ・コントロール』で協力することで、彼の抗いがたい好奇心と圧倒的な存在感を中心にしたシリーズを作ることができた」

    「彼は単にレースを観察するのではない。エンジニア、ドライバー、ファンと深くつながり、キャデラックF1チームとTWGモータースポーツの中心にある人間の物語を掘り起こしていく。その結果、映像的で精密でありながら、本物の感情に根ざし、紛れもなくテリーらしい、面白く、誠実で、尽きることのない好奇心に満ちた作品になっている」

    キャデラックF1チームにとって、このシリーズは単なるプロモーションではなく、F1参戦をアメリカのスポーツ文化の中に位置づける試みでもある。F1、インディカー、NASCARを横断するTWGモータースポーツの活動を、テリー・クルーズという広く知られた存在を通じて伝えることで、既存のファンだけでなく、まだモータースポーツに触れていない層への入口にもなり得る。

  • キャデラックF1 初の母国マイアミGP アンドレッティ「何か大きなものの始まり」

    キャデラックF1 初の母国マイアミGP アンドレッティ「何か大きなものの始まり」

    キャデラックF1は、2026年F1第4戦マイアミGPでチームとして初めての母国グランプリを迎える。F1の新規参入チームとして2026年に参戦を開始したキャデラックは、開幕から信頼性面で一定の成果を示しながら、次の段階として中団勢との差を詰めることを目指している。

    1978年F1ワールドチャンピオンであり、キャデラックのプロジェクトにも関わるマリオ・アンドレッティは、この取り組みを「何か大きなものの始まり」と表現した。

    新規チームが長年F1に参戦してきた強豪を相手に戦う難しさを認めつつ、キャデラックには長期的な覚悟と必要な要素がそろっていると強調している。

    キャデラックF1の船出を象徴するマイアミGP
    マリオ・アンドレッティは、キャデラックについて「これは何か大きなものの始まりだ」と語った。

    アメリカ人としてF1ワールドチャンピオンに輝いた数少ない存在であるアンドレッティは、F1で成功するために何が必要かをよく知る人物だ。14シーズンにわたって128戦に出走し、12勝、19回の表彰台、18回のポールポジションを記録し、1978年にはワールドチャンピオンに輝いた。

    ロータス、マーチ、フェラーリ、パーネリ、アルファロメオ、ウィリアムズなどで戦ったアンドレッティは、インディアナポリス500とデイトナ500も制した。その豊富なキャリアを経て、アメリカのチームとしてF1に関わることを目指してきた。

    キャデラックは、2026年のF1参戦に向けた承認を得てから約1年後、2月のスーパーボウルでテレビ広告を通じて初のマシンを発表した。その車名は「MAC-26」、すなわち「マリオ・アンドレッティ・キャデラック26」とされた。

    ゼロからのF1チーム作りに挑むゼネラルモーターズ
    F1チームをゼロから立ち上げ、何十年も参戦を続けてきたライバルたちと戦うことは容易ではない。それでもゼネラルモーターズはこの挑戦を選び、プロジェクトに全力を注いでいる。

    キャデラックはイギリスのシルバーストンに拠点を置き、さらにインディアナ州フィッシャーズに大規模な生産拠点を建設している。2029年にデビュー予定の初のパワーユニットは、ノースカロライナ州シャーロットで開発が進められている。

    チームのスタッフ数はすでに600人を超え、将来的にはライバルチームと肩を並べるために1000人規模を目指している。その中には、パット・シモンズやニック・チェスターといったF1経験豊富な技術者に加え、他カテゴリーからの人材も含まれている。

    「ここまで来るのに長い時間がかかった」とアンドレッティは語った。

    「だが、そのすべての努力には十分な価値があった。このグループには本当に多くのエネルギーがある。そして我々は、これを始まりにすぎないと見ている。なぜなら、これは長期的なコミットメントだからだ」

    キャデラック マイアミグランプリ リバリー

    「忍耐強く、現実的でなければならない」
    ゼネラルモーターズは、F1で直面する課題の大きさを理解している。メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルといった強力なブランドを相手に戦うため、期待値は慎重に管理されている。

    「すべてがまとまりつつある」とアンドレッティは語った。

    「我々は忍耐強く、現実的でなければならない。材料はすべてそろっている。それが私にとって重要なことだ」

    セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスというドライバーラインアップも、キャデラックにとって大きな支えとなっている。2人は合わせて500戦以上のグランプリ経験を持ち、それぞれレッドブルとメルセデスというチャンピオン経験チームで戦ってきた。ともに複数回の優勝経験もある。

    「2人の間には豊富な経験がある」とアンドレッティは続けた。

    「彼らはトップチームで走ってきた。そして何が必要かを知っている」

    信頼性を土台に中団との差を詰める段階へ
    グレアム・ロードンが率いるキャデラックは、F1での最初の章として堅実なスタートを切っている。直近2戦では2台とも完走を果たしており、信頼性の面では前向きな兆候を示している。

    ペレスはここまで3つのグランプリとスプリントのすべてでチェッカーフラッグを受けており、ボッタスは中国GPで13位に入り、ポイント圏内まであと3つという位置でフィニッシュした。レースペースにも一定の手応えが見え始めている。

    次の課題は、中団グループとの差を縮め、今季中のどこかでチーム初のワールドチャンピオンシップポイントを獲得できる位置に入ることだ。相手チームの質を考えれば、その道のりは険しい。それでもキャデラックは短期的な結果だけでなく、長期的な成長を見据えている。

    「我々はただ、一日一日を積み重ねている」とアンドレッティは語った。

    「先ほど言ったように、これは何か大きなものの始まりだ。我々は大きく考えなければならない」

    他チームと同様に、キャデラックも予期せぬ5週間のレース間隔を利用し、マイアミに向けた最新アップグレードパッケージの仕上げを進めてきた。マイアミGPは、正式なF1チームとなったキャデラックにとって初の母国グランプリであり、プロジェクトの存在感を示す重要な週末となる。

    Source: Formula1.com

  • キャデラックF1 マイアミGPで星条旗リバリー披露 初の母国レース仕様

    キャデラックF1 マイアミGPで星条旗リバリー披露 初の母国レース仕様

    キャデラックF1チームは、今週末に行われるF1マイアミGPに向けて、特別リバリーを発表した。

    F1の新規参戦チームであるキャデラックにとって、マイアミGPはアメリカ本土で迎える初のレースとなる。バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスがドライブするMAC-26には大型アップグレードパッケージが投入され、さらに星条旗をモチーフにした新デザインが施される。

    全50州を星で表現した“ホームレース仕様”
    今回の特別リバリーでは、アメリカ合衆国の全50州をそれぞれ1つの星で表現。星条旗を象徴する赤、白、青のカラーもリアウイングに取り入れられる。

    ドライバーのレーシングスーツにも、アメリカらしさを控えめな誇りとともに織り込んだ表現が加えられる。

    キャデラックF1チームのチーフ・ブランド・アドバイザーを務めるキャシディ・トーリスは、今回の特別リバリーについて次のようにコメントした。

    「キャデラック・フォーミュラ1チームのマイアミGP特別リバリーは自然な延長線上にあるもので、過度に主張することなく語りかけるものだ。意図的で、自信に満ちている」

    「これは我々にとって初めてのホームレースであり、ファンがこれまで知ってきたものとして認識できることが重要だった。初めてコース上で目にする観客の反応が待ちきれない。ホームに勝る場所はない」

    キャデラックにとってマイアミGPは、単なる特別カラーの投入にとどまらない。アメリカ発のF1チームとして、母国ファンの前でブランドの存在感を示す最初の舞台となる。

    新リバリーとアップグレードをまとったMAC-26が、ホームレースでどこまで競争力を示せるかが注目される。

  • セルジオ・ペレス「誰も理解していない」 2026年F1規則に困惑拡大

    セルジオ・ペレス「誰も理解していない」 2026年F1規則に困惑拡大

    2026年F1レギュレーションと、マイアミGPに向けた調整内容を巡り、ドライバーや関係者の間で混乱が広がっている。エネルギーマネジメントの変更を含む最新の調整が発表されたものの、その複雑さはむしろ増しているとの指摘が相次いでいる。

    FIAは最大回生量を8MJから7MJへ削減し、いわゆる“スーパクリップ”のピーク出力を350kWに引き上げるなどの修正を提示した。しかし、こうした変更が理解しづらい構造そのものを改善するには至っていないとの見方が強い。

    ドライバーと関係者が口を揃える「理解不能」
    元F1ドライバーのクリスチャン・クリエンは、この状況に警鐘を鳴らした。

    「これを読めばわかるが、特にFIAの英語で書かれた内容は、もはやファンには理解できないものになっている」

    キャデラックF1のセルジオ・ペレスも同様の見解を示した。

    「今のF1は間違いなくこれまでとまったく違うものだし、現実として誰も理解していない。エンジニアも、僕たちドライバーもだ」

    「昔のように楽しいクルマではなくなっているのは事実だ。前のクルマより80〜90km/hも速く走っているのに、なぜそうなっているのか分からない瞬間がある」

    さらに、マクラーレンのオスカー・ピアストリも困惑を認めている。

    「自分より賢い誰かに説明してもらう必要があると感じている」

    複雑化への懸念と“理解不要論”の対立
    クリエンは、F1が複雑になりすぎるリスクを指摘する。

    「すべてがかなり抽象的になっている。視聴者にとって複雑すぎるものにしないよう注意しなければならない」

    一方で、すべてのドライバーが問題視しているわけではない。メルセデスのジョージ・ラッセルは、こうした批判に同意しない姿勢を示した。

    「僕はまったくその意見には同意しない。個人的にはこのクルマをとても楽しんでいる」

    「これは非常に複雑な細部の話であって、正直なところファンがすべてを理解する必要はない」

    さらにラッセルは、マイアミGPでの調整が状況改善につながるとの見通しも語った。

    「このレースからは、予選ラップ中のストレートでは常にフルスロットルで走れるようになるし、エネルギー管理のためにアクセルを戻す必要もなくなる」

    マイアミでの適応時間拡大が意味するもの
    FIAは今回の変更に対応するため、マイアミGPのフリー走行1回目を90分に延長する措置も決定した。これはチーム側の適応時間を確保する狙いがあるが、裏を返せば現行のレギュレーションがいかに扱いづらいものであるかを示している。

    ドライバー自身が「理解できない」と口にする状況は異例であり、2026年F1が抱える構造的な課題は依然として解消されていない。今後の調整が、競技としての分かりやすさと魅力をどこまで取り戻せるかが問われている。

    Source: GMM

  • バルテリ・ボッタス キャデラックF1で初体験「マシン設計に関与できる」

    バルテリ・ボッタス キャデラックF1で初体験「マシン設計に関与できる」

    バルテリ・ボッタスは、2026年F1シーズンから参戦したキャデラックF1チームで、これまでのF1キャリアでは経験したことのない領域に関わっていると明かした。

    ウィリアムズ、メルセデス、アルファロメオ/キック・ザウバーを経て、新規参入チームに加わったボッタスは、ステアリングホイールのレイアウトやボタン配置、ステアリングレシオの選定など、マシン設計の細部にまで関与している。

    新規チームだからこそ可能になったマシン設計への関与
    キャデラックは、10年ぶりにF1グリッドへ加わった完全な新規チームであり、過去から引き継ぐ習慣や設計思想に縛られない。その環境が、ボッタスにとってこれまでにない自由度を生んでいる。

    「ステアリングホイールのレイアウトを設計したり、ホイール用の正確なボタンを選んだりすることに関わったことは一度もなかった」とボッタスはスカイスポーツF1に語った。

    「たとえば、自分が望むステアリングレシオそのものを選ぶこともそうだ。新しいチームとしてスタートするときは、過去からの習慣や部品を引きずっていないから、できることが本当に多い。マシンのすべてを設計する一部になれる。それは本当に最高だ」

    信頼性で築いたキャデラックの出発点
    キャデラックにとって、F1参戦初年度から競争力を発揮することは大きな挑戦だった。それでも2026年開幕からの3戦で、ボッタスは2戦を完走し、チームメイトのセルジオ・ペレスは3戦すべてを完走している。

    多くの既存チームが信頼性に苦しむなか、中国GPと日本GPで2台を完走させたことは、キャデラックにとって重要な基盤となった。メルセデスで経験を積んだボッタスと、レッドブルでトップチームを知るペレスの存在も、チーム形成に大きく作用している。

    「僕たちは2人とも、このスポーツで多くのものを見てきた。良いチームで何が機能するのかも見てきたし、何がうまく機能しないのかも見てきた」

    「良い面も悪い面も見てきた。チームに何が必要か、マシンが最高のレベルで機能するために何が必要かについて、僕たちはよく理解していると思う。だから、特に僕たち2人が持っているマインドセットを考えれば、僕たちは間違いなく自分たちよりもチームを優先している。それが、より早く改善していく助けになればいい」

    バルテリ・ボッタス キャデラック F1

    1年の離脱が変えたF1への向き合い方
    ボッタスは2025年にメルセデスのリザーブドライバーを務め、フルタイムのレースシートから離れていた。その時間は、F1への意欲を失わせるものではなく、むしろ現在の立場への感謝を強めるものになったという。

    「大きな違いをもたらした。僕はこのスポーツの一部であることに感謝しているし、このスポーツそのもの、そしてその周りにあるすべてを以前よりずっと大切に思っている」

    「特にレースの部分だ。日曜日のプロセス全体、準備をして、マシンに乗り込み、グリッドに立ち、国歌を聞く。そのすべてに対して、そこにいられる自分たちは本当に幸運なんだという感謝の気持ちがある。だから、僕にとっては大きな違いになったし、それはこれからの数年で自分を助けてくれると思う」

  • コルトン・ハータ 幻のF1昇格 レッドブルとの“乱高下交渉”を告白

    コルトン・ハータ 幻のF1昇格 レッドブルとの“乱高下交渉”を告白

    コルトン・ハータは、2023年にアルファタウリからF1昇格を果たすはずだった自身の計画が頓挫した経緯について、当時すでに契約を手にしていたにもかかわらず、スーパーライセンス不許可によって署名できなかった舞台裏を明かした。

    レッドブル首脳との交渉は日々状況が変化する“ジェットコースター”のようなものだったと振り返り、最終的にはF1シートも失う可能性があった中でインディカー残留を選択した判断が「正しかった」と語っている。

    契約は存在も署名できず FIA判断がすべてを左右
    2022年当時、アルファタウリはピエール・ガスリーの後任としてハータを起用する方向で動いており、本人も契約書を手にしていた。しかし、必要な40点に対して32点しか持っていなかったスーパーライセンスの問題が障壁となり、FIAは特例申請を却下した。

    この決定により、実際にシートに就く可能性がありながらも、その機会は完全に閉ざされることとなった。

    ヘルムート・マルコとの交渉は日替わりで変動
    ハータは当時の交渉について、レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコとのやり取りを「非常に率直だった」と評価しつつも、その内容は日ごとに大きく変化していたと明かした。

    「彼は可能性についてとてもストレートに話してくれた。ある日は80%くらいだと言われて、次の日には40%、その次には60%に戻るような感じだった」

    「現実的にチャンスはあった。実際に契約もあった。ただ、スーパーライセンスがなかったからサインできなかった」

    インディカー残留が“最善の選択”に
    交渉の不透明さが続く中、ハータは決断を迫られることになる。F1の結果を待ち続ければ、インディカーのシートすら失うリスクがあったため、最終的にはアンドレッティと再契約を結んだ。

    「これ以上待つことはできなかった。インディカーで新しい契約を結ばなければならなかった」

    「結果的にそれが正しい判断だった。もしスーパーライセンスが認められていなければ、F1にもインディカーにもシートがなかった可能性がある」

    現在はキャデラックとともにF1参戦を模索
    現在のハータはキャデラックとのプロジェクトを軸にF1参戦を目指しており、今季はF2参戦に加えて複数回のフリー走行出走も予定されている。

    スーパーライセンス取得に必要な条件を満たす最終段階に近づいており、かつて頓挫したF1昇格への道は、形を変えて再び現実味を帯びつつある。