カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • セルジオ・ペレス アストンマーティンF1の反撃を警戒「キャデラックに迫ってくる」

    セルジオ・ペレス アストンマーティンF1の反撃を警戒「キャデラックに迫ってくる」

    アストンマーティンF1がハンガリーGPで投入する大規模アップデートに対し、キャデラックF1のセルジオ・ペレスは「間違いなく差を縮めてくる」と警戒感を示した。

    アストンマーティンは2026年型AMR26の小規模な開発を重ねるのではなく、シャシーや空力を大幅に刷新した“Bスペック”とも呼べるパッケージをハンガリーGPでデビューさせる予定だ。ここ数戦でキャデラックに後れを取ってきたシルバーストンのチームが、一気に勢力図を変える可能性が注目されている。

    ペレス「アストンマーティンは確実に前進する」
    シーズン開幕戦オーストラリアGPではアストンマーティンがキャデラックを上回る速さを見せていた。しかし、その後はキャデラックが着実に競争力を高め、前戦ベルギーGPの予選ではフェルナンド・アロンソを約2秒も上回るパフォーマンスを披露していた。

    その状況について、セルジオ・ペレスはハンガリーGPから流れが変わると予想した。

    「間違いなくそうなると思う」とペレスは語った。

    「彼らは大きく開発を進めてくるだろうし、とても力のあるチームだ。僕たちは彼らが差を縮め、さらに前進してくると考えている」

    セルジオ・ペレス(キャデラック)

    ボッタス「新車と言っていいほど変わると聞いている」
    チームメイトのバルテリ・ボッタスもペレスの見方に同意し、アストンマーティンのアップデートを興味深く見守っていると明かした。

    「いろいろな噂がある。その多くは彼らが大きく前進するというものだ。でも実際にマシンが走り出してみないと分からない」

    さらに、現地で耳にした情報にも触れた。

    「僕が聞いた話では、今のマシンと共通なのはフロントサスペンションだけで、それ以外はすべて新しくなるという。だから実際にどうなるか見てみよう」

    「とても興味がある一方で、もし彼らが大きく前進すれば、僕たちは後れを取ることになるかもしれないという意味では少し怖さもある。ただ、結局は自分たちの仕事に集中するしかない。そのことにエネルギーを使い過ぎるべきではない」

    ベルギーGPは特殊なレース「ハンガリーで本当の力が分かる」
    一方、ペレスは前戦ベルギーGPについて、新世代F1マシンの特性が極端に表れたレースだったと振り返った。

    「リタイアした後にレースを見返したけど、正直あまり面白いレースではなかった」

    「すべてがエネルギーマネジメント中心になっていた。基本的には、ゆっくり走るほど結果的に速く走れるような状況で、そういうのは普通の感覚とは逆だった」

    そのため、低速コーナーが多いハンガロリンクでは、各チームの本来の競争力がより明確になると考えている。

    「今週末はもっと普通のレースになると思う。そこでキャデラックの本当のパフォーマンスがどの位置にあるのか分かるはずだ」

    ベルギーGPではサスペンション系のトラブルによって早々にリタイアを喫したペレスだが、チームは原因を特定できたとしてハンガリーGPには自信を持って臨んでいる。

    「チームは原因究明に全力で取り組んでくれた。油圧システムの一部に関係する問題だったと考えている」

    「問題は解決できたと確信している。それが今の僕たちにとって最も重要なことだ」

  • キャデラックF1 ベルギーGP総括「今回もアストンマーティンを余裕で上回った」

    キャデラックF1 ベルギーGP総括「今回もアストンマーティンを余裕で上回った」

    キャデラックF1は、2026年FIA F1世界選手権第10戦ベルギーGPでバルテリ・ボッタスが18位で完走した一方、セルジオ・ペレスはサスペンショントラブルによりリタイアを喫した。

    ポイント獲得には届かなかったものの、チームは再びアストンマーティン勢を上回る結果を残し、次戦ハンガリーGPへ向けて前向きな材料を持ち帰った。

    グレアム・ロードン代表は、ボッタスの力強い走りを高く評価するとともに、ペレスのリタイア原因を徹底的に調査し、シーズン序盤に見せた信頼性を取り戻す考えを示した。

    ロードン代表「チームには挑戦を乗り越える強さがある」
    キャデラックF1のグレアム・ロードン代表は、ボッタスが再び完走を果たしたことを評価しながらも、2台揃ってチェッカーを受けられなかったことを悔やんだ。

    「バルテリは今日も力強い走りを見せ、再び完走を果たした。今回もアストンマーティンを余裕で上回った。一方で、2台とも完走できなかったことは残念だ。チェコ(セルジオ・ペレス)のリタイアについては原因を調査し、シーズン序盤に見せていた信頼性を取り戻したい」

    「ブダペストは高速かつ流れるようなスパとはまったく異なるサーキットだ。しかし、チームとしてその挑戦に立ち向かうだけの強さと粘り強さがあることは分かっている」

    キャデラック F1 ベルギーGP

    ボッタスは完走 ペレスはサスペンショントラブルでリタイア
    ボッタスは18位で完走し、チームに貴重なデータを持ち帰った。

    「今回も厳しいレースだったが、1台が完走したことで学ぶための貴重なデータを得ることができた。信頼性やタイヤのデグラデーションなど、まだ改善すべき点はあるが、チーム全員が前進のために全力を尽くしている。結果が出るまで努力を続ける必要があるし、その時には喜びもより大きなものになるはずだ。ハンガリーは僕たちにもう少し合うサーキットになることを期待しているし、予選ですべてをうまくまとめることができれば、何が起こるか分からない」

    一方のペレスはレース中にリアのインボードサスペンションのトラブルが発生し、リタイアを余儀なくされた。

    「残念なレースの終わり方になってしまった。リアのインボードサスペンションが壊れ、リタイアせざるを得なかった。原因は現在調査中だ。ストレートスピード不足にかなり苦しんだ難しい週末でもあり、レースでも数コンマ足りず、エステバン・オコン(ハース)と長く戦うことができなかった。ハンガリーまでには改善できることを期待しているし、より強くなって戻ってきたい」

    キャデラックF1は今回もアストンマーティン勢を上回る結果を残した一方で、信頼性やストレートスピードには依然として課題を抱えている。チームはベルギーGPで得たデータを生かし、性格の異なるハンガロリンクでさらなる前進を目指す。

  • キャデラックF1 左右非対称リバリーを終了した理由

    キャデラックF1 左右非対称リバリーを終了した理由

    キャデラックF1のチーム代表グレアム・ロードンが、ベルギーGPで開幕当初の左右非対称リバリーを終了した理由について説明した。チームは「F1に新しい価値観を持ち込む」という理念のもと、シーズン中も積極的にリバリーを変更し続ける方針を貫いている。

    2026年にF1へ新規参戦したキャデラックは、シーズン開幕時に左右非対称の白黒デザインを採用し、スーパーボウルのハーフタイムショーで華々しくお披露目した。

    しかし、マイアミGPやイギリスGPでは特別リバリーを導入し、ベルギーGPでは左右非対称デザインを廃止した新たなカラーリングで走行している。

    開幕時の左右非対称デザインは「新しいアプローチ」
    金曜日のFIA公式記者会見でリバリー変更の理由を問われたグレアム・ロードンは、当初の左右非対称デザインにはチームの姿勢を象徴する意味があったと説明した。

    「これまでにもいくつかのリバリーを使ってきた。最初は、あなたが言うように左右非対称のリバリーで、スーパーボウルのハーフタイムショーで発表した。それもチームがF1に少し違ったアプローチを持ち込みたいという考えを示す方法だった」

    「我々はF1にいくつか新しいことを持ち込みたいと言ってきたし、それは非常に前向きな取り組みだった。そのリバリーをしばらく使用した後、マイアミでは新しいデザインを採用したが、ファンから非常に好評だった。その反応も考慮した」

    キャデラック F1

    現在のリバリーはマイアミ仕様がベース
    ロードンによると、ベルギーGPで採用しているリバリーは、好評だったマイアミGP仕様をベースに発展させたものだという。

    「現在のリバリーは、実際にはマイアミ仕様によく似ている。その間には、アメリカ独立宣言署名250周年を記念した特別リバリーも導入した」

    キャデラックはマイアミGPでは星条旗をモチーフにしたデザインを採用し、イギリスGPではアメリカ独立宣言署名250周年を記念した赤・白・青の特別カラーリングを披露するなど、シーズンを通して積極的にブランドイメージを発信してきた。

    リバリー変更も「限界へ挑戦」の一環
    ロードンは、リバリーを変更し続ける姿勢はマシン開発への取り組みと共通する考え方だと語る。

    「チームとして、リバリーだけでなくアップグレードを見ても、我々はマシンにかなり多くの改良を投入しているチームだと思う」

    「それもF1参戦へのアプローチを反映したものだ。我々の目標は単にF1に参戦することではなく、他のチームと同じように限界へ挑戦し続けることだった」

    「我々はただ現状に満足しているわけではない。マシンをアップグレードし、リバリーでもさまざまな挑戦を続けている。そして、ファンからの反応も非常に良いものになっている」

    キャデラックは2026年の新規参戦チームとして、マシン開発だけでなくブランド戦略においても従来のF1チームとは異なるアプローチを打ち出している。左右非対称リバリーの終了も、その時々で最適なデザインを追求し続ける姿勢の表れと言えそうだ。

  • キャデラックF1を支える16歳の逸材 シミュレーター開発で重要な役割

    キャデラックF1を支える16歳の逸材 シミュレーター開発で重要な役割

    2026年からF1に参戦しているキャデラックF1は、他チームにはない課題に直面している。実走データという蓄積がないなか、マシン開発の基盤となるシミュレーターの精度をゼロから構築しなければならないためだ。

    その舞台裏で重要な役割を担っているのが、わずか16歳のアメリカ人ドライバー、エイデン・プライスである。彼はノースカロライナ州シャーロットにあるGMのシミュレーター施設で、F1を含む複数カテゴリーのシミュレーター開発を支えている。

    シミュレーター開発は現代F1の生命線
    現代のF1では、シミュレーターはマシン開発に欠かせない存在となっている。CFD(数値流体解析)や風洞実験で設計したアップデートを検証し、実戦投入前に性能を確認する重要な工程を担っているためだ。

    その中でも最も重要なのが「相関性(コリレーション)」である。ファクトリーで構築したシミュレーションモデルが実際のサーキットで得られるデータと一致しなければ、開発そのものの精度が失われてしまう。

    2026年の新レギュレーションによって各チームは大幅な設計変更を行ったが、それでも既存チームには過去の膨大なデータという財産がある。それらを基準として新しいマシンの特性を予測し、モデルを改良していくことができる。

    しかし、キャデラックF1にはその基礎データが存在しない。完全な白紙の状態から技術的なデータベースを構築し、他チームが長年かけて築いてきた相関性を一から作り上げる必要がある。

    キャデラック F1 シミュレーター

    レースドライバーだけでは対応できない膨大な作業
    レースドライバーはグランプリやイベントなど多忙なスケジュールを抱えており、常にシミュレーター作業へ参加できるわけではない。

    そのため各チームは専任の開発ドライバーやリザーブドライバーを起用し、日常的なシミュレーター開発を任せている。

    例えばレッドブルではフォーミュラE王者ジェイク・デニスがシミュレーターを担当し、フェラーリにはWEC王者アントニオ・ジョビナッツィや、フォーミュラE経験者ノーマン・ナトが参加している。

    シミュレーター開発は、さまざまなカテゴリーで経験を積んだドライバーの知識が集まる専門分野となっている。

    キャデラックF1は大規模な開発体制を構築
    キャデラックF1のシミュレーターはアメリカ・シャーロットの拠点に設置されている。そのため物流面からもレースドライバーが頻繁に利用することは難しい。

    そこでチームは周冠宇、コルトン・ハータ、ピエトロ・フィッティパルディ、シモン・パジェノー、チャーリー・イーストウッドといった複数の開発・リザーブドライバーを起用している。

    しかし、彼らの多くは他カテゴリーでも現役として活動しているため、常時シミュレーター作業を担当できるわけではない。

    そこでGMが白羽の矢を立てたのが、16歳のエイデン・プライスだった。

    16歳のエイデン・プライスが担う役割
    プライスはアメリカ国内のレースシリーズへ参戦する一方、自宅にも本格的なシミュレーターを所有している。

    週前半にはGMの施設でシミュレーター開発を支援し、F1を含む複数カテゴリーのモデル精度向上に携わっている。

    F1チームが若手ドライバーをシミュレーター開発へ積極的に起用することは珍しくない。特にF2やF3の若手が経験を積むケースは多く、レッドブルがeスポーツ世界の第一人者ルディ・ファン・ビューレンを長年シミュレーター開発へ起用していたことも知られている。

    開発ドライバーを支える「準備役」
    プライスの役割は、マシン開発そのものを担当するというより、開発ドライバーが効率的に作業できるよう下準備を行うことにある。

    エンジニアと協力しながらタイヤモデルなど各種シミュレーションモデルを構築・比較し、基準となるラップタイムを刻みながらデータを収集する。

    そのタイムは開発ドライバーと大きく離れない精度が求められ、モデル構築の土台作りを担う重要な仕事となっている。

    シミュレーターは巨大な技術研究所
    シミュレーターは単にコックピットやモーション装置を組み合わせれば完成するものではない。

    実際には、現実のマシン挙動を忠実に再現するための膨大なソフトウェア開発や物理モデルの構築こそが中核となる。

    セットアップ開発やレース週末の作業では経験豊富なドライバーがシミュレーター上で実際のトラブルを再現し、改善策を探る。一方で、その土台にはプライスのような若い開発担当者による地道なモデル構築作業がある。

    キャデラックF1のシミュレーターには、多様な専門家が関わる一つの技術研究所とも言える体制が築かれており、その中で16歳のエイデン・プライスは将来有望な存在として重要な役割を果たしている。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1での成功に自信「僕はトップドライバーの一人だ」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1での成功に自信「僕はトップドライバーの一人だ」

    2026年シーズンからキャデラックF1の中心ドライバーを務めるセルジオ・ペレスが、新天地での挑戦に強い自信を示した。レッドブル・レーシングで苦しい最終シーズンを送り、1年間の休養を経て復帰したペレスは、キャデラックのプロジェクトこそ自身の実力を証明する舞台だと考えている。

    ポッドキャスト『High Performance』で心境を語ったペレスは、ゼネラルモーターズ(GM)とTWGが支えるプロジェクトの将来性を高く評価。現時点ではノーポイントながら、チームが着実に競争力を高めていることが成功への確信につながっていると明かした。

    レッドブルでの苦境からキャデラックで再出発
    セルジオ・ペレスは2025年限りでレッドブル・レーシングを離れ、1年間のサバティカルを経て2026年からキャデラックF1のデビューシーズンに参戦している。

    ペレスはレッドブルでの最後の数か月について、競争力だけでなく精神面にも大きな影響を与えた時期だったと振り返った。

    一方で、キャデラックからオファーを受けた際には、その将来性に強く惹かれたという。

    「キャデラックのプロジェクトの話が来たとき、『これは本当に大きなプロジェクトだ。素晴らしいブランドだ』と思った」

    「そしてダン・タウリスに会ったとき、この人は非常に競争心が強く、チームをトップレベルまで引き上げるためなら何でもやる人だと確信した」

    「これは僕自身のプロジェクトにもなる。そこに加わり、自分がトップドライバーの一人であることを証明したいと思った。僕はずっと自分がグリッドでも最高レベルのドライバーの一人だと信じてきた」

    キャデラックF1の成長速度を高く評価
    キャデラックはF1参戦初年度の前半戦を終えてもまだポイントを獲得していない。しかしペレスはモナコGPでトップ10圏内を走行したものの、ペナルティによってチーム初ポイントを逃した。

    それでもペレスは、開発体制には十分な手応えを感じているという。

    特にファクトリーでの開発内容と実際のサーキットで得られるデータの相関性が取れており、チームが正しい方向へ進んでいることを実感している。

    「もちろん、まだ始まったばかりだ。まだ6戦しか終わっていないし、チームの文化も今まさに築き上げているところだ」

    「でもオーナーたちは成功するまで絶対に止まらないと感じている。ゼネラルモーターズとTWGという二つの巨大な組織が支えている。彼らは目標を達成するまで決して諦めない」

    ペレスはこうした開発環境と強力なバックアップ体制こそが、キャデラックF1が将来的に競争力を持つチームへ成長すると信じる最大の理由だと強調した。

    今回の発言からは、レッドブル時代の苦しい経験を乗り越え、新たな挑戦を自身のキャリア再建の舞台と位置付けていることがうかがえる。キャデラックF1はまだ結果こそ出ていないものの、ペレスはチームの成長スピードと経営陣の姿勢に大きな期待を寄せている。

    【関連】
    ・セルジオ・ペレス レッドブルF1時代を告白「2台走らせるのは義務だからと言われた」

  • キャデラックF1候補 ハータ F2苦戦を認める「結果は言い訳できない」

    キャデラックF1候補 ハータ F2苦戦を認める「結果は言い訳できない」

    2026年のFIA F2選手権に参戦しているコルトン・ハータは、シーズン前半の厳しい戦いを率直に認め、「結果は期待外れだ」と語った。一方で、F1参戦を見据えた経験は将来に向けて大きな財産になると前向きな姿勢も示している。

    キャデラックF1の有力候補の一人と目されるハータは、インディカーからF2へ転向。ピレリタイヤやヨーロッパのサーキット、FIAの育成カテゴリーへの適応を目的とした挑戦だったが、開幕から5戦連続ノーポイントと苦戦が続き、ランキング17位に沈んでいる。

    結果への失望は隠せない
    ハータは『RACER』の取材で、学べている部分と結果が伴わない現実の両方があると語った。

    「良い部分もあれば悪い部分もある。タイヤやコースについて学べていること、その理解が深まっていることは将来に向けて本当に重要だと思う」

    「もちろん結果は期待外れだし、それを隠すつもりはない。僕はこれまでのキャリアで常に勝利を争ってきたから、今年は多くの感情をもう一度学び直しているような気分なんだ」

    「状況を好転させようとチームと一緒に努力している。でも僕は競争して、レースをして、勝ちたい性格なんだ。だから競争できていないことは本当に悔しい」

    これまで成功を重ねてきたハータにとって、F2は実績だけでは通用しない厳しい世界であることを改めて突きつけられるシーズンとなっている。

    F2のレベルは想定通りだった
    一方で、ハータはF2のレベルを甘く見ていたわけではないと強調する。

    「F2のドライバーたちは本当に高く評価していた。インディカーで対戦したことのある選手も多いし、彼らの実力はよく分かっている」

    クリスチャン・ルンガーについても例に挙げた。

    「クリスチャン・ルンガーが一番分かりやすい例だと思う。彼は今週末のインディカーでポールポジションを獲得した」

    「こっちにいる多くのドライバーがどれほど速いか、みんな知っている。純粋なスピードだけを見れば、その多くはF1に乗る準備ができている。だからこのレベルの高さや、みんなの能力について驚きはなかった」

    「ただ、自分たちのパフォーマンスや、ここまでチャンスを生かせていないことには少し驚いている」

    F1昇格を目指す立場として、ライバルの強さよりも、自身が力を発揮できていない現状を問題視していることがうかがえる。

    コルトン・ハータ キャデラック F1

    目標は今も勝利
    それでもハータは、目標を引き下げる考えはない。

    「今は小さな改善を積み重ねるしかない。マシンバランスやチームの仕事、そして僕自身も一歩ずつ良くしていきたい」

    「でもレーサーとしての僕は勝ちたいんだ。それが最終的な目標だよ。今の状況では現実的かどうか分からないけど、それでも僕の考えは変わらない」

    キャデラックF1入りを目指すハータにとって、F2で得られる経験は確かに貴重な財産となる。しかし、その経験を結果へと結びつけられなければ、F1昇格に向けた評価は厳しさを増していくことになりそうだ。

  • バルテリ・ボッタス キャデラックF1改善認めるも「まだノーマンズランドにいる」

    バルテリ・ボッタス キャデラックF1改善認めるも「まだノーマンズランドにいる」

    キャデラックF1はオーストリアGPで投入した大型アップグレードの効果を徐々に示し始めている。しかし、ドライバーのバルテリ・ボッタスは、依然として中団勢との差は残っており、チームは「ノーマンズランド」にいるとの見方を示した。

    2026年にF1へ新規参戦したキャデラックは、新興チームとしては健闘を続けているものの、さらなるパフォーマンス向上へ向けてベルギーGPでも追加アップグレードを投入する予定だ。

    アップグレードで前進も中団との差は残る
    キャデラックはデビューイヤーながら、中団グループと一定の戦いを演じている。2010年に参戦したヒスパニア、ヴァージン・レーシング、ロータスのように最後尾に沈むことはなく、予想以上の競争力を示してきた。

    オーストリアGPでは大規模なアップグレードを投入したものの、ブレーキ火災によってボッタスとセルジオ・ペレスがともに序盤リタイア。期待された成果を確認することはできなかった。

    しかし、続くイギリスGPでは両マシンが完走を果たし、ペレスも今季自己最高タイの成績を記録。チームにとっては前向きな週末となった。

    ボッタスは完走できたことを喜びつつも、現在の立ち位置を冷静に分析した。

    「完走できたのは本当に良かった。ここ3戦はフィニッシュできていなかったから、ようやく最後まで走れた」

    「たくさんの有益なデータを得ることができた。でも、僕たちはまだノーマンズランドにいるのは明らかだ。それでも時間によってはハースやウィリアムズに少し近づけていたと思う」

    16番手まで浮上も本来の位置へ
    レース序盤には16番手まで順位を上げたボッタスだったが、その順位を維持するだけのレースペースはなかったという。

    「そうでもなかった」と率直に答えたボッタスは、「自然と僕たちは本来いるべき位置まで下がっていった」と振り返った。

    レース終盤にはセーフティカー導入後の再スタートが期待されたが、最終的にはセーフティカー先導のままチェッカーとなった。

    「だからこそ最後に再スタートになってほしかった。あれが実現していたら面白かったと思う。でも、あの形でレースが終わってしまったのは残念だった」

    バルテリ・ボッタス(キャデラック)

    ベルギーGPでも新パーツ投入を予定
    キャデラックは開発の手を緩めるつもりはない。アストンマーティンがハンガリーGPまで大型アップグレードを温存する一方で、キャデラックは次戦ベルギーGPで新パーツを投入する予定となっている。

    ボッタスは、開発を積み重ねることが重要だと語った。

    「次の2週間でクルマをもっと速くするために取り組む時間がある」

    「スパでは何か新しいパーツを投入できるはずだ。少しずつでも改善を積み重ねていくしかない」

    キャデラックは依然として中団グループとの間に差を残しているものの、アップグレードによって着実な進歩を見せ始めている。ベルギーGPで投入される新パーツが、その差をさらに縮めるきっかけとなるか注目される。

  • セルジオ・ペレス レッドブルF1時代を告白「2台走らせるのは義務だからと言われた」

    セルジオ・ペレス レッドブルF1時代を告白「2台走らせるのは義務だからと言われた」

    セルジオ・ペレスがポッドキャスト『High Performance』に出演し、2021年から2024年まで在籍したレッドブル・レーシングでの経験を赤裸々に語った。

    チーム加入時からマックス・フェルスタッペンを中心とした体制であることを理解していたと明かす一方、「レッドブルでフェルスタッペンのチームメイトを務めることはF1で最も難しい仕事」と語り、歴代チームメイトが苦戦する理由や、自身が経験した精神的な苦しさについても率直に振り返った。

    2026年からキャデラックF1で新たな挑戦を始めたペレスは、レッドブル時代を「素晴らしい4年間だった」と評価しながらも、その舞台裏には想像以上に厳しい現実があったことを明かしている。

    「すべてはフェルスタッペンのため」と説明された
    ペレスは、レッドブル加入前にクリスチャン・ホーナー代表からチームの方針を率直に伝えられたという。

    「クリスチャンと初めて会ったとき、『我々が2台でレースをしているのは義務だからだ。そうでなければ1台だけで走れれば十分なんだ』と言われた。そして『すべてはマックスの周りに築かれている。我々はチャンピオンを獲るために戦っている』と説明された」

    しかし、ペレスはそれを不満には思わなかった。

    「僕は『文句を言うこともできる。でも与えられた環境で最大限の仕事をしよう』と考えた。それが僕にできることだった」

    その結果、自身は十分に役割を果たしたという自負も口にしている。

    「僕はあらゆる面で期待以上の仕事をしたと思っている。そして僕が去ってから、チームは4年間で僕がしてきた仕事を理解したと思う」

    「フェルスタッペンのチームメイトはF1で最も難しい仕事」
    ペレスは、フェルスタッペンと同じチームで戦うことの難しさについても詳しく語った。

    「マックスと戦うだけでも難しい。でもレッドブルで彼のチームメイトになることはF1で最も難しい仕事だ」

    「彼には彼のチーム、彼のエンジニア、彼の環境がある。シニアエンジニアや経験豊富な人材など、最高のリソースはすべてマックスに向かう。それは加入前から理解していたことだった」

    それでもチームは、自身が勝利すれば喜んでくれたという。

    「僕が勝てばチームは喜んでくれた。でもプロジェクト全体はマックスを中心に進められていた」

    「システムがドライバーを壊してしまう」
    ペレスは、自身だけでなく歴代のチームメイトも同じ状況に置かれてきたと指摘した。

    「リアム・ローソンは2レースで終わった。角田裕毅についてもそうだ。彼らは、その仕事がどれほど難しいかを忘れていた」

    さらにピエール・ガスリーやアレクサンダー・アルボンの名前も挙げたうえで、こう続けた。

    「彼らはみんな非常に速く、才能あるドライバーだ。でも、そのシステムが彼らを壊してしまうんだ」

    一方で、それはフェルスタッペンの能力を否定するものではないとも強調した。

    「マックスは純粋なリーダーだ。チームをどの方向へ進めるべきかを理解していて、何が必要なのかも正確に伝えられる。4年間隣で見て、多くを学んだ」

    マックス・フェルスタッペンと角田裕毅(レッドブル・レーシング)

    「最後の数か月は有害だった」
    ペレスは、レッドブル最後のシーズンについて「精神的に非常につらかった」と振り返った。

    「僕は精神的にはかなり強い方だと思っている。それでも最後の数か月は本当に厳しかった。『有害(toxic)』と言っていい環境だった」

    そのため、2025年にF1を離れてサバティカルを取ったことは必要な時間だったという。

    「本当に休養が必要だった。あのタイミングで離れられたことは良かった」

    アップグレードで状況はさらに厳しくなった
    ペレスは、マシン開発によってフェルスタッペンとの差が広がっていったとも明かした。

    「シーズン序盤は勝負できると思った年もあった。でもアップグレードが入るたびに差がどんどん広がっていった」

    「マシンを自然に走らせることができなくなり、限界まで攻めるのではなく、リアが出ないように運転することばかり考えるようになっていた」

    それでも、この経験が自分を成長させたと振り返る。

    「マックスの隣で4年間過ごしたことで、僕は間違いなく以前より速いドライバーになった」

    キャデラックで再び自分を証明したい
    ペレスは、キャデラックF1への加入を決めた理由についても語った。

    フェラーリでのテストを経て、自身の速さが失われていないことを確認できたことが大きかったという。

    「普通のマシンなら、まだ自分は十分に速いことを確認できた」

    「僕は今でも自分がグリッドでも最高レベルのドライバーの一人だと信じている。そして、それをもう一度証明したい」

    ペレスはレッドブル時代を「素晴らしい4年間」と評価しながらも、その裏側ではフェルスタッペンを中心とした体制、歴代チームメイトが直面した難しさ、そして精神的な苦闘があったことを明かした。新天地キャデラックでは、その経験を糧に再び自身の実力を証明することを目指している。

  • フェラーリF1 キャデラック向けシェル燃料を採用 PU出力5馬力向上か

    フェラーリF1 キャデラック向けシェル燃料を採用 PU出力5馬力向上か

    フェラーリは2026年シーズンのタイトル争いに向けてパワーユニット(PU)の性能改善を続けている。その過程で、意外にもカスタマーチームであるキャデラックの存在が開発のヒントになったという。

    オーストリアGPで投入したエンジンアップデートの効果が期待を下回る中、フェラーリはシェルがキャデラック向けに開発した燃料を採用。さらなる出力向上を目指し、次なるPUアップデートの準備も進めている。

    キャデラック向け燃料がフェラーリの性能改善に貢献
    2026年からF1に参戦したキャデラックは、フェラーリ製パワーユニットを使用するカスタマーチームとして戦っている。しかし成績面では苦戦が続き、セルジオ・ペレスの最高位は14位、バルテリ・ボッタスも13位が最高となっている。

    一方で、イタリアの『Formula1.it』によると、フェラーリはキャデラックとの提携から思わぬ恩恵を受けたという。

    報道によれば、燃料パートナーであるシェルは当初、フェラーリとキャデラック向けに異なる持続可能燃料を開発していた。そしてフェラーリ関係者の証言として、キャデラック用燃料のほうが高い性能を発揮していたことが判明したという。

    そのためフェラーリは現在、キャデラック向けに開発された燃料へ切り替えたとされる。

    この燃料によって、フェラーリ製PUは約5〜6馬力の出力向上が見込めると報じられており、メルセデスやレッドブルとの差を縮めるための重要な要素として期待されている。

    オーストリアGPのPUアップデートは期待外れ
    フェラーリはオーストリアGPでエンジンアップデートを投入したが、実際の効果は期待を大きく下回ったようだ。

    『Formula1.it』によれば、アップデート後のデータを解析した結果、出力向上は約5馬力程度にとどまったという。

    フェラーリのPU部門を率いるエンリコ・グアルティエリも、このアップデートについて「効果は限定的になる」と事前に認識していたとされ、大幅な性能向上は見込んでいなかった。

    そのためマラネロでは、すでに次のエンジンアップデートへ開発の重点が移っている。

    スクーデリア・フェラーリ キャデラック

    次期アップデートはターボチャージャー改良が焦点
    フェラーリは夏休み明け最初、もしくは2戦目となるザントフォールトGPまたはイタリアGPで、新たなPUアップデートを投入する計画と報じられている。

    次回の改良ではターボチャージャーが主な変更点になる見込みだ。

    フェラーリはこれまで小型ターボを武器としてきたが、現在ではスタート性能における優位性が薄れており、より高い出力を引き出す方向へ設計を見直す方針だという。

    ルイス・ハミルトンは現在ドライバーズランキング3位につけ、首位アンドレア・キミ・アントネッリとの差は32ポイント。シャルル・ルクレールも優勝争いに加わるなど、フェラーリはタイトル戦線への本格参戦を目指して開発を続けている。

    燃料の見直しによる数馬力の向上に加え、次期PUアップデートが期待通りの成果を発揮できれば、後半戦でメルセデスやレッドブルとの差をさらに縮める可能性がありそうだ。

  • キャデラックF1の周冠宇 トミー ヒルフィガーのグローバルブランドアンバサダー就任

    キャデラックF1の周冠宇 トミー ヒルフィガーのグローバルブランドアンバサダー就任

    周冠宇が、アメリカ発のライフスタイルブランド「トミー ヒルフィガー」のグローバルブランドアンバサダーに就任した。キャデラックF1チームのリザーブドライバーとして活動する中で、新たなブランドパートナーシップをスタートさせる。

    今回の起用は、トミー ヒルフィガーが推進するモータースポーツ戦略の一環でもある。オフィシャルアパレルパートナーを務めるキャデラックとの関係をさらに強化するとともに、ファッション、スポーツ、エンターテインメントを横断するブランド価値の発信を目指す。

    周冠宇をグローバルブランドアンバサダーに起用
    トミー ヒルフィガーは、中国人初のF1ドライバーであり、現在はキャデラックF1のリザーブドライバーを務める周冠宇(ジョウ・グアンユー)を、新たなグローバルブランドアンバサダーに起用した。

    ブランドは、周冠宇の国際的な知名度やスタイルセンス、自分らしさを表現する姿勢が、ブランドコンセプト「Prep Made Current」と高い親和性を持つと説明。今後は広告やブランドキャンペーンなどを通じて、世界中のファンへブランドの魅力を発信していく。

    トミー・ヒルフィガー「新世代を象徴する存在」
    ブランド創設者のトミー・ヒルフィガーは、周冠宇について次のようにコメントした。

    「周冠宇は、サーキットを超えて大きな影響力を持つ新世代の才能を象徴する存在です」

    「彼が自信と個性、そして自分らしさを持ってスタイルを表現していることに魅力を感じています。彼ならではのモダンな感性が、『Prep Made Current』という私たちのビジョンに新たな息吹をもたらしてくれることを期待しています」

    周冠宇「ファッションは自分を表現する言語」
    周冠宇は、自身にとってファッションはモータースポーツと並ぶ重要な自己表現の一つだと語った。

    「ファッションは私のDNAの一部です。私は、服は単なる実用品ではなく、自分自身を表現するための言語であるという価値観のもとで育ってきました」

    「スタイルとは、言葉を使わずに自分らしさを表現できるものです。トミー ヒルフィガーは長年にわたり、ヘルメットの向こう側にあるドライバーの個性に光を当て、個性もこのスポーツを形づくる大切な要素であることを示してきました。そのレガシーの一員となり、サーキットの内外でブランドを体現できることを誇りに思います」

    周冠宇(キャデラック) トミー ヒルフィガー

    キャデラックとの提携強化でモータースポーツ戦略を推進
    今回の契約は、トミー ヒルフィガーがオフィシャルアパレルパートナーを務めるキャデラックF1との協力関係をさらに発展させる取り組みでもある。

    周冠宇は、同ブランドのアンバサダーを務めるセルジオ・ペレスに加わるほか、過去にブランドとパートナーシップを結んだルイス・ハミルトン、ラファエル・ナダル、ティエリ・アンリらに続く存在となる。

    ブランドは、モータースポーツ人気が高まる中、周冠宇の若くファッション感度の高いファン層との接点を生かし、スポーツ、スタイル、カルチャーを融合させたブランド戦略をさらに加速させる考えだ。

    周冠宇が担う新たなブランド戦略
    周冠宇のグローバルブランドアンバサダー就任は、キャデラックF1との提携を軸にモータースポーツ分野への取り組みを強化するトミー ヒルフィガーの戦略を象徴する発表となった。サーキットでの活動だけでなく、ファッションやライフスタイルの分野でも周冠宇の存在感は今後さらに高まっていきそうだ。