カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1準備でフェラーリSF-23をイモラでテスト

    セルジオ・ペレス キャデラックF1準備でフェラーリSF-23をイモラでテスト

    キャデラックF1に加入したセルジオ・ペレスが、2026年シーズンに向けた準備の一環として、来月イモラで旧型フェラーリを用いたテストを行うことを明らかにした。

    ペレスは今週末のF1メキシコシティGPに出場しており、木曜日に行われたチャリティ・サッカーイベントの後、来月実施される「旧型車テスト(TPC)」の詳細を語った。このセッションでは、キャデラックF1チームがフェラーリ製SF-23を使用し、初めて実走環境でのオペレーション確認を行う予定だ。

    ペレスとチームメイトのバルテリ・ボッタスがキャデラックF1のラインアップを形成しており、チームはまだ自前のマシンを持たないため、このテストは貴重な実戦準備の場となる。

    「11月にいくつかのテストセッションを予定している」とペレスは語った。

    「チーム全体でメカニックやエンジニアと連携して作業できるので、とても有意義な時間になると思う。1月の初めに始まるテストプログラムに向けて、チームを100%の状態に仕上げる準備を進めていく」

    イモラでの初テストと開発プログラムの意図
    今回のテストでは、フェラーリSF-23を使用してキャデラックのエンジニアやオペレーションチームがピットワークやレース週末の手順を実地で練習する。これは2026年にキャデラックが自社マシンでテストを開始する前段階として、重要なシステムチェックとなる。

    ペレスは「今はシミュレーター作業やフィジカル面の強化に集中しており、復帰に向けて万全の状態を整えている」と話した。

    「自分の意見を聞いてくれて、サポートしてくれて、価値を認めてくれるチームがあるというのは、本当に素晴らしいことだ。それはドライバーにとって夢のような環境だ」

    キャデラックとの協力関係はすでに本格化
    ペレスのキャデラックとの協力はすでに進んでおり、最近は米シャーロットの本社を訪れた後、シルバーストンでもチームのエンジニアと面会し、シミュレーター走行やコクピット調整のフィードバックを行っている。

    この段階でチームは、ピットストップ手順からガレージ内の通信に至るまで、レース週末のさまざまなオペレーションを繰り返しリハーサルしてきた。来月のイモラテストは、そうした準備の集大成となる。

    分析:キャデラックF1の「現実化」へ踏み出す一歩
    イモラでのテストは、キャデラックF1にとって初の実走プログラムとなり、単なる構想段階から“実戦準備”へと移行する節目となる。ペレスが述べたように、システムや人員の連携を早期に確立することは、新規参戦チームにとって極めて重要だ。

    特にフェラーリの旧型マシンを使うTPCは、実際のマシンを用いた貴重な学習機会であり、2026年に向けての技術的・人的シナジー構築の第一歩といえる。ペレスにとっても、長年のF1経験を活かして新チームを導く役割が期待されており、「リスニング・カルチャー」を持つキャデラックF1の文化が彼の再出発を後押ししている。

    イモラでの走行は、キャデラックF1が“構想”から“現実”へと歩み始める瞬間となりそうだ。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1のマシンに積極提案「操舵感を変えたい」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1のマシンに積極提案「操舵感を変えたい」

    キャデラックF1チームは、2026年のF1参戦に向けて準備を進める中で、すでにセルジオ・ペレスがチームに実質的な影響を与えていることを明かした。ペレスはチームのシミュレーターセッションに参加し、マシンの重要な特性変更を求めたという。

    ペレスはバルテリ・ボッタスとともに、F1の新勢力キャデラックの初陣を担う経験豊富なラインアップを形成。チームは2026年シーズン開幕時にフェラーリ製カスタマーユニットを使用し、後に自社製パワーユニットへ移行する計画だ。

    現在もメルセデスと契約下にあるボッタスに対し、他チームと契約のないペレスはすでにシミュレーター作業を開始しており、実戦前から開発面で重要な役割を担っている。

    パット・シモンズ「パワーステアリングのフィーリングに変更要求」
    チームのエグゼクティブ・エンジニアリング・コンサルタントであり、ベネトン、ウィリアムズ、ルノーなどで活躍したパット・シモンズは、ペレスの参加によって得られた具体的な成果について次のように語った。

    「チェコ(ペレス)は現在どのチームにも縛られていないため、すでにシミュレーターに入っている」とシモンズはオースティンで招待メディアに語った。

    「彼とのデブリーフを行い、シミュレーターでも細かな部分を詰めている。たとえばエリック・ウォーレンのグループがパワーステアリングを設計しているが、チェコは『ステアリングのフィーリングを少し変えたい』と言った。これによってグループは彼の好みに合わせて調整できる。これは素晴らしいことだ」

    一方、ボッタスに関しては依然としてメルセデスとの契約があるため直接的な開発参加は制限されているが、メルセデス側は協力的で、ステアリングホイールのレイアウトなど、ドライバーの好みに関する要素を共有しているという。

    経験豊富な2人のドライバーが新チームに与える強み
    シモンズはまた、新チームにとってこの2人のベテランドライバーを擁する意義を強調した。

    「我々のような立場のチームにとって、2人の経験豊富なドライバーがいることは本当に幸運だ。来年のドライバーの作業量は決して軽くない」

    「2026年の新レギュレーションでは、レースはより戦術的になり、事前のプランだけでなく、走りながら考え、タイヤをマネージしなければならない。そのため、状況判断力に長けたドライバーが必要になる。2人があまり壁にぶつけないことを願っているよ」とシモンズは笑った。

    キャデラック F1

    分析:ペレスがキャデラックF1開発に与える初期インパクト
    ペレスがシミュレーター段階からパワーステアリングのフィーリングに介入したことは、彼がマシン特性に対して繊細な感覚を持ち、チームに即効性のあるフィードバックを提供できることを示している。

    特に2026年の新規定マシンは軽量化・空力効率化・エネルギーマネジメントなど複雑な要素が絡むため、ドライバーの入力特性に直結するステアリングフィールは極めて重要だ。ペレスが早期に関与することで、キャデラックはシーズン前テスト段階からドライバー主導の方向性を築ける可能性が高い。

    一方、ボッタスの技術的貢献はまだ限定的だが、メルセデスとの協力によりセットアップ志向やインターフェース設計面での知見共有が期待される。両者の経験値を活かせる環境が整えば、2026年のデビューシーズンでの信頼性確保と初期成績の安定につながるだろう。

    Source: RacingNews365

  • キャデラックF1、フェラーリ旧型車で実走テスト開始「チーム一体化に効果」

    キャデラックF1、フェラーリ旧型車で実走テスト開始「チーム一体化に効果」

    キャデラックF1の2026年F1参戦に向けた準備が本格化している。チーフテクニカルアドバイザーのパット・シモンズは、チームがすでに2年前のフェラーリマシンを使用して実践的なテストを行ったことを明らかにした。

    オースティンで記者団に語った元ウィリアムズ/ルノーのベテランであるシモンズは、このテストがチームのメカニックたちに貴重な実務経験をもたらしたと説明した。

    「我々は2年前のマシンを使ってテストに参加することができ、メカニックたちがチームとして協力しながら作業する良い機会になった」とシモンズは語った。「油圧のエア抜きや燃料補給といった基本的な作業を学ぶことが目的なんだ。

    この初回テストはチームスピリットの醸成にも非常に有効だったし、日常的なオペレーション面でも有意義だった。今後もう1回同様のテストを行う予定だ」

    アメリカを拠点とするキャデラックは、フェラーリ製のパワーユニットを搭載して2026年にF1の11番目のチームとして参戦予定。シモンズは、シャシーが「数週間以内に」FIAによるクラッシュテストを経てホモロゲーション(認証)を受ける段階にあると明かした。

    「私のキャリアの中でも、こんなに早く準備が整うのは初めてだ」とシモンズ。「だが我々にとってはこれが正しいやり方だ。何よりも準備不足で開幕テストに間に合わないチームを、過去に見たことがあるだろう。我々は同じ轍を踏むわけにはいかない」

    アメリカ3拠点+欧州連携、万全の布陣
    チームの拠点はアメリカ国内のシャーロットとフィッシャーズ、そしてイギリスのシルバーストーンに分かれており、空力開発はトヨタのケルン風洞で実施されている。

    「我々はアメリカのチームだ」とシモンズは強調する。「アメリカをベースにしているが、ヨーロッパの知見を活かすことは理にかなっている。地理的に離れていることは問題ではないし、精神的にはひとつのチームとして機能している」

    フェラーリとの提携は限定的、「カスタマーではない」
    キャデラックの技術提携はフェラーリのエンジンとギヤボックスカセットに限られるとし、ハースのような“カスタマーチーム”とは異なると強調した。

    「我々が受け取るのはエンジンとギヤボックスカセットだけだ」とシモンズは説明する。「だがギヤボックスキャリアやリアサスペンション、フロントサスペンションなど、他のチームがサプライヤーから購入している部品は自前で開発している。

    私は“自分たちの運命を自らの手で掴むべきだ”という信念を持っている。カスタマーチームのままでは世界チャンピオンにはなれない」

    ペレスとボッタスが開発に協力、ステアリング特性も調整
    シモンズはさらに、キャデラックのシミュレーター開発にはセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスの両ドライバーが協力していることを明かした。

    「ペレスは『ステアリングのフィーリングを少し変えてほしい』と言っていた」とシモンズは説明する。「すでにこうした細かい要望に対応できる段階にあるのは素晴らしいことだ。

    メルセデスの協力も得ており、ボッタスのシート形状やステアリングホイールの好みなど、いくつかの点を明確にすることができた」

    アメリカ発チームの「欧州融合」戦略が成否の鍵
    今回の発言から見えてくるのは、キャデラックF1が単なる“新規参入チーム”ではなく、GMグループの総力を挙げた本格的なワークス体制を構築している点だ。シモンズの言葉どおり、「アメリカ拠点+欧州技術提携」のハイブリッド構成は、地理的な分散を超えて一体運営することを目指している。

    また、エンジン以外を自社開発とする方針は、将来的な完全ワークス化への布石ともいえる。ペレスとボッタスという経験豊富なドライバーがシミュレーター段階から関与している点も、マシンの完成度を初年度から高める重要な要素となりそうだ。

  • コルトン・ハータ、2026年にハイテックTGRからF2参戦「目標のF1への一歩」

    コルトン・ハータ、2026年にハイテックTGRからF2参戦「目標のF1への一歩」

    アメリカ人ドライバーのコルトン・ハータが、2026年シーズンにハイテックTGRからFIA F2選手権に参戦することが正式発表された。インディカーで7シーズンを戦ったハータにとって、ヨーロッパでの再挑戦となる。

    ハータはインディカーで通算19回の表彰台、9勝、16回のポールポジションを記録し、2024年にはシリーズランキング2位を獲得した。

    キャデラックF1チームのテストドライバーを務めるハータは、以前にMSAフォーミュラ選手権(2015年)とユーロフォーミュラ・オープン選手権(2016年)ではいずれも3位、スペインF3選手権でも2位を獲得している。

    2026年に再び欧州の舞台へ戻ることになったハータは、次のようにコメントした。

    「2026年のFIA F2シーズンにハイテックから参戦できることを本当に嬉しく思っている。これは僕のキャリアにとって大きな転機であり、その挑戦に向けて準備はできている。インディカーで過ごした時間は素晴らしく、成し遂げたことを誇りに思っているが、F2でF1カレンダーと同じ舞台に立ち、世界中の若い才能と競うチャンスを逃すわけにはいかなかった」

    「僕は常にF1への扉を開き続けてきたし、この移籍はその最終的な目標に向けた一歩だ。マシン、タイヤ、サーキットを学ぶのは簡単ではないけれど、強い意志と集中力、そして大きなモチベーションを持って臨む。目標は常に上位で戦い、ドライバーとして成長し、F1への最良のポジションをつかむことだ」

    「ハイテックは優れた実績と評判を持つチームであり、自分が成長し成果を出すための最適な環境だと確信している。チームが僕を信じ、この機会を与えてくれたことに感謝している」

    チームマネージャーのクライブ・ハットンも次のように語った。

    「2026年シーズンのFIA F2にコルトンを迎え入れられることを大変嬉しく思っている。彼はすでに高い経験値とプロ意識、そして才能を持っており、我々が通常ジュニアカテゴリーのドライバーを育成する中で培うものをすでに備えている」

    「これは彼にとってエキサイティングな挑戦であり、同時に大きな試練でもある。全く異なるフォーマットのレース環境に飛び込み、高い期待の中でF1昇格という明確な目標を掲げる。しかし、彼の決意と集中力は非常に印象的であり、2026年シーズンを通じて彼のポテンシャルを最大限に引き出すことを楽しみにしている」

    ハータの欧州復帰は“F1再挑戦計画”の布石か

    ハータは長年にわたりF1参戦の機会を模索してきた。過去にはマクラーレンやアルファタウリ(現レーシングブルズ)との接触も報じられたが、FIAスーパーライセンスの取得要件を満たせず、実現には至らなかった。今回のF2参戦は、その資格を正式に満たすための現実的かつ戦略的なステップといえる。

    さらに、彼はキャデラックF1チームのテストドライバーとしても活動しており、2026年に新規参入する同チームとの関係性を維持している。ハイテックでの経験を通じてF1マシンに適応する基礎を築きつつ、キャデラックF1への将来的なステップアップを視野に入れているとみられる。

    ハータの加入により、2026年のF2は国際的な注目を集めるシーズンとなりそうだ。

  • バルテリ・ボッタス キャデラックF1でペレスと共闘「最高のチームにできる」

    バルテリ・ボッタス キャデラックF1でペレスと共闘「最高のチームにできる」

    2026年にF1へ参入するキャデラックF1チームで、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスがチームメイトとしてタッグを組む。1年のブランクを経て復帰する2人は、新チームの船出を支える経験豊富なコンビとなる。

    ボッタスは2017年から2021年にかけてメルセデスでルイス・ハミルトンのチームメイトを務め、通算10勝・20回のポールポジションを記録。メルセデスのコンストラクターズタイトル5連覇に大きく貢献した。

    一方、ペレスはこれまでに6勝を挙げ、そのうち5勝をレッドブルで記録。2022年と2023年にはチームのタイトル獲得に貢献している。

    ペレスとの関係とチームへの期待
    「彼も僕と同じくらいワクワクしていると思う。彼はこの1年で少しリフレッシュできたようだし、家族との時間も増えたようだ」とボッタスはCrash.netの独占インタビューで語った。

    「僕たちは本当に良いチームを作れると思う。お互いに協力できる関係を築けるし、チームのために全力を尽くすことができるはずだ。これからの数年にとって、それが最も重要なことだと思う」

    かつて2021年の激しいタイトル争いでライバルチーム同士として戦った2人だが、ボッタスはペレスに対して常に敬意を抱いてきたという。

    「彼はいつも良い人だったし、僕に対しても親切だった。僕は彼をずっと尊敬している。彼は話しやすく、協力的なタイプだと思うし、僕も同じだ。だから問題ないと思う」

    チーム最優先の姿勢を強調
    経験豊富な2人を揃えたキャデラックF1チームには、大きな注目が集まっている。強力なチーム内バトルが期待される一方で、ボッタスは「まずチームを前進させること」が最優先だと強調する。

    「僕たちにとって最も重要なのは、一緒にチームを前進させること。お互いに競い合うことに時間を無駄にすべきではない」とボッタスは語った。

    「その理解は僕たち2人に共通していると思う。もちろん、接戦になればお互いを高め合える。それが理想的な関係だね」

    分析:キャデラックF1チーム、初年度から堅実な布陣
    キャデラックF1チームが初年度に選んだのは、通算16勝を誇るベテラン2人。経験と開発力を兼ね備えたコンビは、新規参入チームにとって理想的なスタートを切る要因となる。

    ペレスはタイヤマネジメントとレース戦略で知られ、ボッタスは開発志向と安定した予選力が強みだ。両者が「チーム最優先」で動くことで、キャデラックF1チームは早期に競争力を築く可能性が高い。

    Source: Crash.net

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1に自信「シーズン序盤からポイントを争える」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1に自信「シーズン序盤からポイントを争える」

    セルジオ・ペレス(キャデラックF1)は、2026年シーズンの序盤からポイント圏で戦えると強気の姿勢を示した。

    2024年末にレッドブルを離れ、2025年は事実上の休養期間を過ごしたペレスは、2026年に新規参戦するキャデラックF1でF1復帰を果たす。キャデラックF1はシルバーストンを拠点とする11番目のF1チームとして、2026年の新レギュレーション導入とともにデビューする。

    ペレスはバルテリ・ボッタスとともに経験豊富なラインナップを形成し、初年度からの戦闘力を目指す。

    ペレスは最近、ロサンゼルス・ドジャースの本拠地ドジャー・スタジアムでの始球式に登場するなど、チームの広報活動にも積極的に参加。
    その場で彼は、過去数年のレッドブル時代を暗に振り返りつつ、キャデラックでの新章に意欲を語った。

    「このスポーツで最も大切なのは楽しむことだと思う。特にここ数年を経験して、そう感じるようになった」とペレス。

    「F1は僕にすべてを与えてくれた。だからこそ、再び楽しめるF1に戻りたいし、同じビジョンを持つチームで働きたい。キャデラックでそのすべてを見つけたと思っている。復帰が本当に楽しみだ」

    セルジオ・ペレス キャデラック F1

    キャデラックF1への信頼と手応え
    チーム代表のグレアム・ロードンとCEOのダン・トーリスは、すでに多くのグランプリを視察し、初年度に向けた準備を着々と進めている。

    ペレス自身も近く旧型車テスト(TPC)に参加する予定で、3月の開幕戦オーストラリアGPに備える。

    「目標は開幕戦にチームとして準備万端で臨むことだ」とペレスは語る。

    「それができれば、我々には大きな可能性がある。F1のシーズンは長いし、チームとして進化していける。まずは堅実なチームになることが重要だ」

    そして彼は最後に、キャデラックF1の潜在力をこう締めくくった。

    「きっと僕たちは周囲を驚かせると思う。シーズン序盤からポイントを獲得できるはずだ」

    Source: motorsportweek.com

  • キャデラックF1、フェラーリ旧型マシン貸与計画を明かす「FIAと協議中」

    キャデラックF1、フェラーリ旧型マシン貸与計画を明かす「FIAと協議中」

    2026年にF1デビューを予定しているキャデラックF1は、フェラーリ製の旧型F1マシンを借り受けてテストを行う可能性があるとの噂について、チーム代表のグレアム・ロードンが言及した。

    ロードンはシンガポールGPの週末に取材に応じ、TPC(旧型車テスト)ルールに基づく活動を検討していることを明らかにした。

    「我々には旧型車がないが、実際には“車をテストする”ことが目的ではない」とロードンは語った。「シミュレーションを現実に近づけるために、何らかのマシンを使いたいだけなんだ」

    「他チームの車を試すことでアドバンテージを得ようとしていると思われがちだが、我々がテストしたいのは『人間』だ」

    ピット作業の「筋肉記憶」を養う狙い
    ロードンは、実際のF1マシンを使う最大の理由は「メカニックの実践的訓練」にあると説明した。

    「アドバンテージを得たいのは、車そのものではなく、メカニックの経験だ」とロードン。「タイヤブランケットを装着したり、車の熱やサイズ感を感じたりといった動作を体で覚える必要がある」

    「これまでに何度もチームを立ち上げてきたが、すべての作業をできるだけ現実に近づけることが極めて重要なんだ」

    キャデラック F1 フェラーリ

    フェラーリとの関係、FIAも協議に関与
    キャデラックはフェラーリの顧客チームであるため、対象マシンとしてフェラーリ製を想定しているという。ただし現時点で正式な交渉が行われているかは明らかにされていない。

    「我々はフェラーリのカスタマーだから理にかなっている」とロードン。「でも、車そのものから何かを学ぼうとはしていない。サイズや形が近ければ色もどうでもいい」

    「もし他チームの車を借りるなら、そのチームがFIAに承認を求める必要がある。我々はFIAと一歩ずつ協議しながら進めており、隠すことは何もない」

    F1新規参戦チームの“実地準備”の壁
    2026年に新規参戦するキャデラックは、現行チームとは異なり「旧型車テスト(TPC)」の制度を活用できない。これにより、シミュレーション以外の現場訓練機会がほぼ皆無という課題を抱えている。

    ロードンが言う「人間をテストする」という言葉は、開発面ではなく組織の即応性や実戦オペレーションを磨く意図を示している。特にピット作業やガレージ環境での安全運用は、初年度からレースを戦う上での重要な基礎となる。

    フェラーリ製マシンの貸与が実現すれば、キャデラックにとっては“F1デビュー前のリハーサル”となるだろう。ただし、FIAの許可を得る必要があるため、規制上のハードルは依然として高い。

    Source: motorsportweek.com

  • ルクレールにキャデラックF1が熱視線 アンドレッティ「すぐにでも契約したい」

    ルクレールにキャデラックF1が熱視線 アンドレッティ「すぐにでも契約したい」

    キャデラックF1のディレクターを務めるマリオ・アンドレッティは、フェラーリを離れる意思があるなら「すぐにでも契約したい」とシャルル・ルクレールへの強い関心を示した。

    モナコ出身のルクレールには、2026年以降の動向をめぐり移籍の噂が浮上している。2024年にコンストラクターズ2位を獲得したフェラーリだが、2025年はメルセデスに抜かれて3位に転落。シーズン中盤以降はマシンの競争力が急速に低下し、今やレッドブルにもわずか8ポイント差まで迫られている。

    マネージャーのニコラス・トッドも最近のコメントで「2026年には勝てるマシンを用意してほしい」とフェラーリに明確な要求を突きつけたとされる。さらに、トッドがメルセデス、マクラーレン、アストンマーティンとも接触しているという報道もある。

    アンドレッティは『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の取材に対し、こう語った。

    「私はルクレールの大ファンだ。もし彼がいつかチームを変えたいと思うなら、キャデラックにすぐにでも迎え入れたい」

    キャデラックF1は2026年にバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスを起用することを発表している。チームは両者と複数年契約を結んだが、同時にコルトン・ハータが2026年はテストドライバーとしてF1活動に参加することも発表。インディカーでのフル参戦を見送ってまで参加することから、将来的なレースシートを約束された可能性も指摘されている。

    チームCEOのダン・タウリスは『Racer』誌で「ハータがF1シートを得るには結果を出さなければならない」と強調しており、2027年のラインアップにはルクレールとハータという布陣もあり得るとの見方もある。

    もっとも、キャデラックF1は参入当初、フェラーリのパワーユニットとギアボックスを使用するカスタマーチームとなる予定であり、ルクレールがフェラーリを離れてまで同社系の新チームへ移籍する可能性は低いとの見方も根強い。

    ルクレール、シンガポールで「戦えるマシンではない」と落胆
    ルクレールは先週末のF1シンガポールGP後、フェラーリの現状に厳しい言葉を投げかけた。レースでは両ドライバーが62周の大半で燃費セーブのため「リフト&コースト」を強いられ、ルイス・ハミルトンも終盤にブレーキトラブルを抱えながら完走する厳しい一日となった。

    6位でフィニッシュしたルクレールは、ESPNのインタビューでこう語っている。

    「残念ながら、今の僕たちのマシンでは前の連中と戦うことができない。マクラーレンとの差はシーズン序盤と同じままだけど、レッドブルはモンツァ以降で一段上に行った。メルセデスも同じレベルに達していて、僕たちはその後ろだ」

    「もちろん、もっと上で戦いたいけど、今のところ僕たちはただクルマに乗せられているようなものだ。今シーズン残りから何を引き出せるか、その範囲でやるしかない」

    また、別のインタビューでは、今季型マシン「SF25」にこれ以上のアップグレードは予定されていないことも明らかにした。残る6戦は事実上“防衛戦”となり、レッドブルとのコンストラクターズ選手権3位争いに集中せざるを得ない状況だ。

    キャデラックの野心とルクレールの現実
    マリオ・アンドレッティの発言は、キャデラックF1が単なる参入チームに留まらず、すでにトップドライバー獲得を視野に入れていることを示している。一方で、フェラーリの現状に失望するルクレールの姿勢も、移籍の可能性を一層現実味のある話題にしている。

    とはいえ、ルクレールが27歳という年齢で、まだ勝利を狙える環境を求める中、デビュー初年度のキャデラックに飛び込むリスクは大きい。2027年に独自パワーユニットを導入するまでは、フェラーリとの結びつきが続くことを考えれば、キャデラック移籍は現時点では“理想論”に近い。

    むしろ、2026年以降のフェラーリの進化、そしてフレデリック・バスール体制の成果が、ルクレール残留か移籍かを決める最大の分岐点となるだろう。

  • バルテリ・ボッタス キャデラックF1参戦は「キャリア最大の挑戦になる」

    バルテリ・ボッタス キャデラックF1参戦は「キャリア最大の挑戦になる」

    2026年シーズンからF1に新規参戦するキャデラックF1チームに加入するバルテリ・ボッタスは、この挑戦が自身のキャリアで「最大の試練」になると語った。

    メルセデスで2017〜2021年の間に10勝と20回のポールポジションを記録したボッタスは、2025年はメルセデスのリザーブドライバーとして過ごし、翌年にキャデラックからF1グリッドに復帰する。2022〜2024年にはザウバーで3シーズンを戦い、2013年にウィリアムズからF1デビューを果たしている。

    ボッタスはCrash.netとの独占インタビューで、F1史上最大規模のレギュレーション変更期に新チームへ加わることの難しさを率直に認めた。

    「おそらくキャリアで一番大きな挑戦になるだろう」とボッタス。「やるべきことは山ほどあるけど、最終的に目標を達成できた時には本当に報われると思う。だからこそ、この挑戦を楽しみにしているんだ」

    「今このチームで、この役割を担うことで、自分が将来の方向性や開発の一部に大きな影響を与えられると感じている。それが本当に興味深い。楽しいだろうけど、同時に大変な仕事でもある」

    メルセデスでの経験をキャデラックへ
    メルセデスで培った経験をどのように活かせるかと問われると、ボッタスは次のように答えた。

    「たくさん持ち込めると思う。エンジニアリングミーティングやイベント前の打ち合わせ、デブリーフなどの構造面だけでなく、チーム内の無線コミュニケーションや部署間のやり取りといった部分でも、自分の意見を反映できるはずだ」

    2026年の目標は「まず完走、そしてポイント」
    F1参入初年度となる2026年、キャデラックF1チームは高い目標を掲げつつも、現実的なスタートを意識している。

    「予想するのは難しい」とボッタス。「ルール変更、パワーユニット、シャシーなど、すべてが新しくなる。新チームとして学ぶことがたくさんある。まずは完走を重ねて信頼性を確保し、できるだけ多くの走行距離を稼ぐことが重要だ」

    「改善の方向性を明確にしながら進んでいく必要がある。もし初年度にポイントを取ることができれば、それは新チームとして本当に良いスタートになると思う。そして最下位を避けること。それが現実的な出発点だろう」

    「チームとして進化を証明したい」
    2024年末でザウバーのシートを失った後も、ボッタスは「F1でやり残したことがある」と強調してきた。今回の復帰で何を成功と見なすのかについて、次のように語った。

    「僕が望むのは、本気で進化できるチームの一員であること。僕たち自身にも、そして世界にも“このチームは本気だ”と示したいんだ」

    「スタート地点は厳しいものになるだろう。でもそこからどれだけ前進できるかが重要だ。数年後に良いパフォーマンスを発揮できるようになれば、それが成功だと思う。まずはどこから始めるかを見て、そこから進んでいくよ」

    キャデラックF1が直面する現実的な壁
    キャデラックのF1参入は、アメリカメーカーによる野心的な挑戦として注目されている。しかし、パワーユニットやシャシー規定が一新される2026年は、既存チームですら対応に苦しむことが予想される。経験豊富なボッタスの加入は、組織づくりと技術基盤確立の両面で貴重な戦力となるだろう。

    特にメルセデスでの成功体験やエンジニアとの連携ノウハウは、新チームが信頼性と一貫性を築く上での基礎となる。ボッタスが語る「構造づくり」への貢献は、単なるドライビング以上の価値をもたらすはずだ。

    キャデラック×ボッタスの挑戦が意味するもの
    36歳のボッタスにとって、これは単なる“復帰”ではなく、“再定義”の機会でもある。名門メルセデス時代に勝利と表彰台を重ねたベテランが、再び新たなスタートラインに立つ。未知の挑戦を通じて、彼がチームをどこまで導けるのか──キャデラックF1の行方は、ボッタスの経験と情熱に大きくかかっている。

    Source: Crash.net

  • キャデラックF1 ロードン代表「旧型車テストは“人”を鍛えるための場だ」

    キャデラックF1 ロードン代表「旧型車テストは“人”を鍛えるための場だ」

    キャデラックF1チーム代表のグレアム・ロードンは、同チームが準備を進めている旧型車テスト(TPC:Testing of Previous Cars)について、「車の開発ではなく“チームを仕上げるための訓練”」だと語った。

    2026年のF1参戦を控えるキャデラックF1は、実戦データを持たない新チームとして、従来のTPCの概念を“再定義”し、レースオペレーションの完成度を高めることを最優先にしている。

    ロードンはF1公式ポッドキャスト『Beyond the Grid』の中で、「TPCはテクニカルな学習の場ではなく、組織と人のためのテストだ」と強調した。

    「メルボルンの開幕戦で“初めてのこと”が何一つ起きないようにするために、チーム全員の動きを今のうちに仕上げておく」と語っている。

    “エンジニアリング”ではなく“オペレーション訓練”
    ロードンは、TPCを「車を速くするテスト」ではなく「チームが正しく機能するかを確認する訓練」と位置づける。

    「TPCとは“Testing of Previous Cars”の略だが、我々には“前の車”が存在しない。だが重要なのは車ではなく、チーム全体を訓練することだ。メカニックが実際の車に触れ、ピットストップやガレージ作業の感覚を取り戻す。それが目的なんだ」

    「車の速さを測るテストではない。目的は“チームが正しく機能するか”を確かめることだ。来年はレギュレーションも大きく変わるため、性能学習は意味がない。重要なのは人とプロセスを仕上げることだ」

    F1カーでなくても構わない柔軟な発想
    キャデラックには旧型F1マシンが存在しないが、ロードンは「F1カーである必要はない」と強調する。

    「一定年式を超えた車はヒストリック枠(THC)で走らせることもできるし、重要なのは“動く車”でチームを訓練すること。車種にこだわる必要はない。目的に合わせて使える車を使うだけだ」

    ロードンは、TPCという言葉が“旧型F1車を走らせる義務”を意味するわけではないと説明し、「重要なのは“人が動く練習”であり、マシンは手段だ」と語った。

    どこでもいい、全員が集まれる場所で
    テストの開催地についても柔軟な方針を取る。

    「場所はどこでも構わない。イギリスでも、スペインでも、イタリアでもいい。重要なのはチーム全員が集まり、同じやり方と同じ言語で動けるかを確認すること。天候が安定している場所を選べれば理想的だ」

    この「全員が集まる」という姿勢は、キャデラックF1が掲げるチームバリュー「All One Team(全員が一つのチーム)」に通じている。

    “Race Ready”プログラムの実車版
    キャデラックF1は、現在「Race Ready」と呼ばれる大規模なシミュレーションを行っており、TPCをその“実車版”として位置づけている。

    「“Race Ready”はシルバーストンとシャーロットを結び、60〜70人がモンツァ週末を完全再現して動くプログラムだ。メディア対応時間まで含めて全てをシミュレートしている。TPCはその“実車版”であり、初陣のメルボルンで“初めてのこと”が起きないようにするための訓練だ」

    このプログラムにより、キャデラックF1はレース週末のオペレーションを事前に完全再現し、実戦でのトラブルや初期ミスを防ぐ体制を整えている。

    Cadillac流TPCの核心
    キャデラックF1の“再定義されたTPC”は、以下の4つの原則に基づく。

    ・車両中心ではなくオペレーション中心
    ・F1車両に限定しない目的主導型の発想
    ・Race Ready(仮想演習)とTPC(実車演習)の統合
    ・分散拠点を越えた“One Team”運用の徹底

    ロードンは最後にこう締めくくった。

    「これはチームのリハーサルだ。技術ではなく、人の協調力を試すテスト。Cadillac F1は“全員が一つのチームとして動くこと”を最も重視している。それが我々の哲学なんだ」

    キャデラックF1の戦略的意義 ― “走らない期間”を使い切る哲学
    このTPC再定義は、参戦前の“走れない期間”を戦略資産に変える取り組みだ。F1チームにおいては通常、車の完成が遅れるほど現場訓練が制限される。しかしキャデラックF1は、逆に車のない現状を「人と体制を磨くための黄金期間」と捉えた。

    特筆すべきは、車を造らずして“レースチームを走らせる”という構造的転換だ。旧型車を使わずにTPCを運用するという発想は、レギュレーションの制約を逆手に取った柔軟な組織戦略でもある。

    また、この「Race Ready+TPC」の二段階訓練は、NASAのアポロ計画を参考に設計されたキャデラックF1の分散運用体制(米国・英国・ドイツ3拠点)とも一致しており、チームとしての“統合的稼働”を最優先するアプローチを象徴している。

    キャデラックF1が掲げる「All One Team」という理念は、単なるスローガンではない。TPCを通じて全スタッフの行動、無線、動作、判断を“統一言語化”することこそが、その理念の実装である。

    その意味で、ロードンが言う「TPCは人のテストだ」という言葉は、キャデラックF1が他の新興チームとは根本的に異なる“参入準備哲学”を持っていることを明確に示している。

    Source: F1 Beyond the Grid