カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • コルトン・ハータ F1昇格に暗雲も2027年のF2残留を否定「もう1年やる気はない」

    コルトン・ハータ F1昇格に暗雲も2027年のF2残留を否定「もう1年やる気はない」

    コルトン・ハータは、F1参戦への道を切り開くために今季F2へ挑戦しているが、2027年にもう1シーズンF2を戦う考えはないと明言した。

    インディカーで9勝を挙げたハータは今季、ハイテックからF2に参戦するとともに、新規参戦したキャデラックF1で開発ドライバーを務めている。しかし、欧州での挑戦は厳しいものとなっており、残り3ラウンドの時点でドライバーズランキング19位。F1昇格に向けて難しい状況に置かれている。

    F2参戦は1年限りと明言
    キャデラックF1は将来的にアメリカ人ドライバーを起用したい意向を示しており、その候補のひとりとしてハータの名前が挙げられてきた。

    しかし、24歳のハータは今季のF2で苦戦。シーズン序盤には何度かポイントを獲得したものの、直近13レースではわずか1度しかポイントを獲得できていない。

    さらにF1スペインGPと併催されたマドリードでの前戦では、予選中のクラッシュによって週末の2レースを欠場することになった。

    こうした状況から、2027年にはアメリカへ戻る可能性も取り沙汰されている。今後についてまだ結論を出していないハータだが、少なくともF2に残る選択肢については明確に否定した。

    「どうなるかは待ってみないと分からないと思う」

    ハータは『F1 Insider』にそう語った。

    「でも、もう1年F2をやることにはまったく興味がない」

    コルトン・ハータ FIA フォーミュラ2選手権

    苦戦してもF2への敬意はさらに深まる
    自身にとって厳しいシーズンとなっている一方、ハータはF2そのものに対する評価を下げてはいない。カテゴリーを離れた後もレースを見続けるつもりだと語った。

    「間違いなく見るよ。レーシングカテゴリーとして、これからもF2を追いかけるのを楽しむと思う」

    「たぶん過去10年くらいF2のレースを見てきたし、これからも見続ける。レースのスタイルもレースそのものも本当に好きなんだ」

    「ここで戦っているドライバーたちには大きな敬意を持っている。彼らに何ができるのかを知っているからね」

    「それは以前から分かっていたけど、自分自身が実際に経験したことで、今はさらによく分かる。みんながどれだけ高いレベルで戦っているのかも理解している」

    2027年にはF2で新たなマシンが導入される予定であり、ハータは自身が参戦しなくても、その技術面にも関心を持っているという。

    「もちろんマシンには興味がある。どんなものになるのか、ダウンフォースの数値がどうなるのか、来年どれだけレースに適したマシンになるのかを見てみたい」

    「間違いなくこれからも追いかけるよ」

    F1昇格を目指してインディカーからF2へと活動の場を移したハータだが、現時点では期待した成績を残せていない。2027年の進路はまだ決まっていないものの、本人の発言によって少なくともF2での2年目という選択肢は消えたことになる。

  • キャデラックF1筆頭オーナーに集団訴訟 詐欺的隠蔽など複数の疑惑

    キャデラックF1筆頭オーナーに集団訴訟 詐欺的隠蔽など複数の疑惑

    キャデラックF1チームの筆頭株主であるTWGグローバルのオーナー、マーク・ウォルターが、詐欺的隠蔽、契約違反、詐欺の幇助、民事共謀などを主張する集団訴訟に直面している。

    訴訟は米フロリダ州南部地区連邦地方裁判所に提起されたもので、ウォルター本人だけでなく、デラウェア・ライフ・インシュアランス・カンパニー、グループ1001、TWGグローバル、グッゲンハイム・パートナーズなども被告として名を連ねている。

    保険会社の資産配分をめぐり「組織的な隠蔽」を主張
    訴訟は法律事務所ロビンス・ゲラー・ラドマン&ダウドが、マイアミ在住の67歳、アイラ・ロズナーを代表して提起したもので、デラウェア・ライフを通じて購入された年金保険をめぐる問題が中心となっている。

    USA Todayによると、訴状ではウォルターと被告企業が「ウォルターと関係する、あるいはウォルターが支配する事業体への保険会社資産の配分について、隠蔽および虚偽表示を行う組織的な計画」を実行したと主張している。

    訴訟の焦点のひとつとなっているのが、ウォルターが率いるインディアナ州拠点のグループ1001をめぐる情報開示である。

    訴状では、デラウェア・ライフが2月に大陪審から召喚状を受け取っていたにもかかわらず、グループ1001が6月に規制当局への開示が義務付けられるまで、その事実を意図的に公表しなかったと主張している。

    さらに、デラウェア・ライフの投資資産のうち、関連当事者への投資として開示されていたのは約3%にすぎなかった一方で、訴状では「実際の数字はその1,000%以上だった」としている。

    これらはいずれも訴訟を提起した原告側の主張であり、現時点で裁判所が事実として認定したものではない。

    TWGグローバルはキャデラックF1の筆頭株主
    ウォルター率いるTWGグローバルは近年、モータースポーツへの関与を急速に拡大している。その中心となっているのがTWGモータースポーツで、キャデラックF1チームを運営する事業体でもある。

    キャデラックはTWGモータースポーツとゼネラルモーターズ(GM)のパートナーシップによって2026年にF1へ参戦。11番目のコンストラクターとしてグリッドに加わり、ウォルターはチームの筆頭株主となっている。

    F1参戦初年度となる2026年は、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスをレースドライバーに起用。周冠宇がリザーブドライバーを務め、コルトン・ハータもテストドライバーとしてチームに加わっている。

    また、先月グレアム・ロードンの後任としてマルチン・ブドコウスキーがチーム代表に就任し、日々のレース活動を統括している。

    キャデラックF1売却の可能性は否定
    ウォルター個人をめぐる法的および規制上の問題が注目を集めたことで、TWGモータースポーツがキャデラックF1への出資を見直すのではないかとの憶測も浮上している。

    しかし、TWGモータースポーツはキャデラックF1チームについて売却する意思はなく、保有する株式から撤退する考えもないと公に表明している。

    今回の訴訟はキャデラックF1チームの活動そのものを対象としたものではなく、ウォルターやTWGグローバルなどを被告として、保険会社の資産運用や情報開示をめぐって提起されたものだ。今後の訴訟の進展とともに、モータースポーツ界で存在感を強めるTWGグループへの影響も注目される。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1新拠点に驚嘆「こんな施設は見たことがない」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1新拠点に驚嘆「こんな施設は見たことがない」

    セルジオ・ペレスは、キャデラックF1がシルバーストンに新設したファクトリーを訪問し、自身のF1キャリアで「こんなファクトリーは見たことがない」と、その設備と環境を絶賛した。

    ペレスはチームメイトのバルテリ・ボッタスとともに、F1スペインGPを前に新ファクトリーを訪問。エンジニアやプロジェクト関係者との技術ミーティングに参加し、キャデラックF1が構築を進める新たな開発拠点を直接確認した。

    ペレス「すべてが新しく、とてもよく組織されている」
    キャデラックF1は、シルバーストンのオペレーション拠点に加え、米インディアナ州フィッシャーズに建設中の本拠地、さらにノースカロライナ州のパワートレイン関連施設を組み合わせた複数拠点体制を構築している。

    その中でも、新たに稼働を開始したシルバーストンのファクトリーは、ペレスに強烈な印象を与えたという。

    「ファクトリーに行ったけど、本当に印象的だった。僕のキャリアでこんなファクトリーは見たことがない。本当に、本当にすごかった」

    「実際に見ることができて、とてもよかった。エンジニアやプロジェクトに関わっているすべての人たちと話をして、計画についてもいろいろ話した。みんなと会って話せたのはよかった」

    これまでザウバー、マクラーレン、フォース・インディア、レーシングポイント、レッドブル・レーシングと複数のF1チームを経験してきたペレス。それでも、キャデラックF1の新施設にはこれまでとは異なるものを感じたという。

    何がそれほど印象的だったのかと問われると、ペレスは設備だけではなく、ファクトリー全体がゼロから設計されたことによる完成度を挙げた。

    「まず、すべてが新しい。設備もそうだし、彼らが持っているプラットフォーム、それぞれの部門がどれだけうまくつながっているかもそうだ」

    「新しい家みたいな感じで、とてもよく組織されている。実際に見ることができて本当によかった」

    キャデラックF1チーム

    ブドコウスキー「一時的な施設ではない」
    ペレスの評価は、キャデラックF1のチーム代表を務めるマルチン・ブドコウスキーの主張とも一致している。

    シルバーストンの拠点については、将来的にチームの活動が全面的に米国へ移されるまでの「一時的な施設」にすぎないとの見方も出ていた。しかし、ブドコウスキーはそうした見方を明確に否定した。

    「我々はシルバーストンに新しいファクトリーをオープンしたばかりだ。これが一時的な施設だと疑っている人がいるなら、ぜひ見に来てもらいたい。かなり印象的な施設だからね」

    「バルテリとチェコにも来てもらい、そこで技術ミーティングを行い、スタッフとも話してもらった。2人とも非常に感銘を受けていた。私自身も初めて足を踏み入れた日は同じだった」

    一方、キャデラックF1は米国でも施設の整備を進めており、将来的には米国内での活動規模を段階的に拡大していく計画だ。

    「我々は米国でもいくつかの施設を建設している。製造能力であれ、それ以外の機能であれ、米国での拠点は段階的に発展させていくことになる」

    ただし、それはシルバーストンから近い将来に全面撤退することを意味するものではないとブドコウスキーは強調した。

    「だが現時点で、チームが近いうちに米国へ移転するといった噂にはまったく根拠がない」

    「繰り返しになるが、それを疑っている人がいるなら、シルバーストンに来て我々の施設を見てもらいたい。本当に印象的なファクトリーを造り上げたからね」

    キャデラックF1は米国を軸としながらも、F1の技術人材やサプライヤーが集中する英国のモータースポーツ産業圏を重要な開発基盤として活用している。ペレスとボッタスが揃って高く評価したシルバーストンの新ファクトリーは、その複数拠点体制を支える重要な施設となっている。

  • セルジオ・ペレス キャデラックF1に手応え「アストンマーティンとの差を縮めた」

    セルジオ・ペレス キャデラックF1に手応え「アストンマーティンとの差を縮めた」

    セルジオ・ペレスは、2026年F1スペインGPの予選を19番手で終えたものの、キャデラックF1が前方のウィリアムズやアストンマーティンとの差を縮めたことに手応えを示した。

    初開催となるマドリンクで、キャデラックは予選Q1突破には届かなかった。それでもペレスは1分35秒913を記録してチームメイトのバルテリ・ボッタスを上回り、チームの積極的なアプローチとオペレーションを高く評価した。

    「パッケージを最大限に引き出せた」
    「素晴らしいコースだし、ここに来られて本当にうれしい。雰囲気も信じられないくらい素晴らしいし、予選ラップにもとても満足している」

    ペレスは予選後、キャデラックが週末を通して積極的なプログラムを進めてきたことが結果につながったと説明した。

    「僕たちはプログラムに関してかなりアグレッシブだった。チームには本当によくやったと言いたい。僕たちのパッケージを最大限に引き出して、前にいるウィリアムズとアストンマーティンとの差をさらに縮めることができた」

    「Q2に進むには十分ではなかったけど、本当に強いラップだった。チームはオペレーション面でも強かったので、そこにはとても満足している」

    予選後のインタビューでも、ペレスは同様にチームの仕事ぶりを強調した。

    「自分のすべてのラップと、チームの実行力にとても満足している。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、すべてがうまくいったことを本当にうれしく思っている」

    「全体として素晴らしい予選だった。今日、ウィリアムズとアストンとの差を縮められたことには本当に満足している。それはかなり有望だった」

    決勝重視のセットアップ「いいレースができる」
    キャデラックは予選だけに照準を合わせていたわけではない。ペレスによれば、週末の準備では決勝にかなり重点を置いており、日曜日には順位を上げるチャンスがあると考えている。

    「明日は間違いなく、いいチャンスがいくつかあると思う。僕たちはすべてを最大限に生かせるようにしなければならない」

    「僕たちは決勝にかなり重点を置いてきたので、明日はいいレースができると確信している」

    さらに、ペレスはチームの現場対応について「今日はオペレーション面でとても強かったし、非常にアグレッシブでもあった。チームは本当によくやってくれた」と評価した。

    キャデラックF1チーム

    ボッタスはサインツJr.の妨害で20番手
    一方、バルテリ・ボッタスは1分38秒011で20番手。高速コーナーでのパフォーマンス不足に加え、アタックラップでカルロス・サインツJr.に妨害されたことも響いた。これにより、ボッタスがペレスを予選で上回っていた連続記録は5戦で途切れた。

    「僕たちにとって難しい週末になっている。いつだってマシンから最大限を引き出したいけど、今日はそこまで到達できなかった」

    「高速コーナーで不足していることは分かっているし、このコースはブラインドの場所がとても多いので難しい。最初は僕が先頭でコースに出たけど、その後はトラフィックの影響を受けてしまった。不運だったけど、そういうこともある」

    「明日の決勝でもう一度やってみる。何かチャンスがあることを願っている」

    ブドコウスキー「すべてのチャンスを生かすことが重要」
    チーム代表のマルチン・ブドコウスキーも、ペレスがマシンの性能を最大限に引き出したと評価した。

    「マドリンクはF1カレンダーへの素晴らしい追加であり、ドライバーにとって大きなチャレンジだ。全体として、今日はまずまずの予選パフォーマンスだった」

    「チェコはマシンから最大限を引き出すという点でいい仕事をした。バルテリはセッション中の低いグリップに適応するのに苦労していたが、徐々に改善していた。それだけに、アタックラップで明らかに妨害を受けたのは残念だった」

    決勝については、高温とタイヤマネジメントが大きなポイントになると予想している。

    「明日は厳しく、暑く、要求の高いレースになると予想している。このコースはタイヤと集中力の両方を試すことになる。トラブルを避け、クリーンにレースを遂行し、あらゆるチャンスを最大限に生かすことが重要だ」

    予選順位だけを見ればキャデラックF1は19番手と20番手に終わったが、ペレスはライバルとの差が縮まっていることをポジティブな材料として挙げている。決勝を重視した準備も含め、初開催のF1スペインGPではレース展開を利用して上位進出を狙う。

  • セルジオ・ペレス 13分間で2度のピットレーン速度違反 キャデラックF1に罰金

    セルジオ・ペレス 13分間で2度のピットレーン速度違反 キャデラックF1に罰金

    セルジオ・ペレスは、2026年F1スペインGPのフリー走行1回目(FP1)で、わずか13分間に2度のピットレーン速度違反を犯し、キャデラックに合計1700ユーロの罰金が科された。

    初開催のマドリンクで慌ただしいスタートを切ったペレスだが、その後はロングランを含めてデータを収集。FP1、FP2ともにチームメイトのバルテリ・ボッタスを上回り、初日の走行には手応えを示した。

    13分間で2度のピットレーン速度違反
    マドリンクのピットレーン制限速度は80km/h。60分間のFP1が始まってわずか3分、ペレスは86.7km/hを記録し、6.7km/hの速度超過でキャデラックに700ユーロの罰金が科された。

    さらに13分後、今度は96.7km/hでピットレーンを走行。制限速度を16.7km/h上回り、追加で1000ユーロの罰金が科された。

    これにより、キャデラックへの罰金は合計1700ユーロとなった。

    電子系の問題も「明確な方向性をつかめた」
    ペレスはFP1序盤にステアリングホイールを交換。走行後には、電子系やマシンバランスに問題を抱えていたことを明かした。

    「ところどころで電子系の問題があった。バランスにも問題があったし、何度かロックアップもした。でも、狙っているウインドウから大きく外れているわけではない」

    「明確な方向性をつかめたし、ロングランについてもしっかり読み取ることができた。だから、週末を最大化するには良い位置にいると思う」

    ペレスはFP1を1分38秒150の21番手、FP2を1分37秒195の19番手で終了。ボッタスはそれぞれ22番手、21番手で、ペレスが両セッションで先行した。

    キャデラックは2台とも十分な周回数を確保したものの、セットアップやタイヤの使い方には改善の余地を残している。ボッタスは特にリアグリップに苦戦した。

    セルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム)

    初開催マドリンクを高評価
    初めてF1マシンで走ったマドリンクについて、ペレスは好印象を示した。

    「素晴らしい場所だ。本当にいい会場だし、走っていてすごくクールだ。ファンも素晴らしいし、ここに来られて本当にうれしい」

    ペレスはマドリードでの新たなF1イベントについて「ヨーロッパで最高のレースのひとつになっていくと確信している」と期待を寄せた。

    「予選も決勝もカオスになる」
    過去の実走データがない新設サーキットだけに、ペレスは土曜日以降も予測不能な展開になるとみている。

    「明日の予選はカオスになるだろうし、日曜日のレースもかなりカオスになると思う。まだいろいろなことが起こり得る」

    「チームとしては、完璧な週末を遂行できるようにしなければならない」

    13分間で2度の速度違反を犯す慌ただしい幕開けとなったものの、ペレスはロングランから改善への方向性を確認した。キャデラックは初日のデータを基にセットアップを詰め、混乱も予想される予選と決勝でチャンスを狙う。

  • キャデラックF1 ボッタスの2027年残留を確約せず 後任候補にオコンと角田裕毅

    キャデラックF1 ボッタスの2027年残留を確約せず 後任候補にオコンと角田裕毅

    キャデラックF1の2027年ドライバーラインナップを巡る動きが活発化している。新チーム代表のマルチン・ブコウスキーは、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスの残留を明言せず、特にボッタスのシートが不透明になっている。

    フィンランドからの報道では、ボッタスの後任候補としてエステバン・オコンの名前がモンツァで浮上したという。さらに角田裕毅も候補のひとりとして挙げられており、前日には角田自身がキャデラックのシート獲得に向けて動いていることも伝えられている。

    ブコウスキーが2027年ラインナップの確約避ける
    キャデラックは2026年のF1参戦にあたり、ボッタスとペレスという経験豊富なコンビを起用した。両者は複数年契約を結んでおり、当時の情報では少なくとも2027年まで契約が続くとされている。

    しかし、グレアム・ロードンに代わってチーム代表に就任したブコウスキーは、現在の2人を2027年も起用するかについて明確な保証を与えていない。

    F1イタリアGPが開催されたモンツァでAFPから質問されたブコウスキーは、現在のドライバーについて次のように語った。

    「我々が抱えているドライバーには非常に満足している。経験豊富な2人のドライバーがチームの発展を助けてくれている」

    一方、2027年のラインナップについては明言を避けた。

    「発表することがあれば、そのときに発表する。今の私の優先事項はチームの組織とマシンのパフォーマンスだ」

    キャデラック側は8月の段階では2027年にドライバーを変更する計画はないとの姿勢を示していたものの、「F1では状況は常に変わり得る」とも説明していた。

    ボッタスと新代表ブコウスキーの関係も焦点
    ブコウスキーの発言を受け、フィンランドではボッタスの将来を巡る憶測が再燃している。

    『Ilta-Sanomat』のジャーナリスト、ヤンネ・オイヴィオは、ブコウスキーがキャデラックの体制を再構築していくなかで、ボッタスがシートを失う可能性があると報じている。

    ボッタスは前代表ロードンと親しい関係にあり、ロードン自身について「友人」と語っている。一方、ブコウスキーについては代表交代後、「過去からそれほどよく知っているわけではない」と説明していた。

    対照的に、ペレスはキャデラックで強力な商業的支援を持つとされるだけでなく、チーム側もこれまでその働きを高く評価してきた。

    キャデラックのダン・トウリスは8月、ペレスについて「チームにとって素晴らしい財産」と評価し、残留に強い自信を示していた。ブコウスキーも、レッドブルで長年トップチームを経験したペレスがチームを強くプッシュしていることを高く評価している。

    こうした状況から、仮にキャデラックが2027年にラインナップを変更する場合、ペレスよりもボッタスのシートが対象になるとの見方が強まっている。

    エステバン・オコン

    オコンがボッタス後任候補に浮上
    そのボッタスの後任候補として新たに名前が挙がったのが、現在ハースでF1を戦うエステバン・オコンだ。

    オイヴィオはモンツァで得た情報として、キャデラックを巡るドライバー市場について次のように伝えている。

    「モンツァでは、エステバン・オコンの名前がボッタスの後任候補として挙げられていた」

    オコンは2027年のハースでのシートが保証されているわけではなく、その去就が注目されている。

    キャデラックにとってオコンを検討する理由のひとつとなり得るのが、ブコウスキーとの過去の関係だ。

    2人はアルピーヌで一緒に仕事をした経験があり、オコンが2021年ハンガリーGPで自身初のF1優勝を飾った当時、ブコウスキーはアルピーヌの経営陣に加わっていた。

    ブコウスキーにとって能力や仕事の進め方をすでに把握しているドライバーであり、キャデラックが2027年に変更を検討する場合の候補として名前が浮上している。

    角田裕毅

    角田裕毅も2027年キャデラックF1の候補
    もうひとり、ボッタスの後任候補として名前が挙げられているのが角田裕毅だ。

    角田裕毅はアイザック・ハジャーの負傷に伴うレッドブル陣営のラインナップ再編によってF1オランダGPでレーシングブルズから実戦復帰。続くイタリアGPでは10位に入り、復帰2戦目で今季初ポイントを獲得した。

    さらに今週末のF1スペインGPでもレーシングブルズから出場することが正式に決まっており、2027年のレギュラーシート獲得に向けてアピールする機会を得ている。

    オイヴィオも角田をキャデラックの候補として挙げており、復帰後のパフォーマンスに加え、商業面での支援をもたらす可能性もあると伝えている。

    角田を巡っては、前日にもジャーナリストのジャッキー・マルテンスがPaddock Accessポッドキャストで、キャデラックのシート獲得に向けて実際に動いていると明かしていた。

    マルテンスはボッタスの2027年残留が確定しているとの見方に疑問を呈したうえで、「角田裕毅がそのシートを獲得しようと動いていることは知っている」と語っている。

    異なるルートから相次いで角田とキャデラックを結びつける情報が出てきたことで、2027年のF1復帰を目指す角田にとって、キャデラックが重要な選択肢となっている状況がより鮮明になってきた。

    コルトン・ハータの昇格可能性は後退
    一方、キャデラックの将来的なF1ドライバーとして以前から注目されてきたコルトン・ハータについては、2027年のシート獲得の可能性が後退していると報じられている。

    アメリカ人であるハータはキャデラックにとって自然な候補とみられてきたが、F1参戦に必要なスーパーライセンス取得に向けた状況は厳しい。

    オイヴィオは、F2転向後のハータの苦戦によってスーパーライセンス取得が遠のき、キャデラックのF1シート獲得も難しくなっているとの見方を示している。

    現時点でキャデラックがボッタスの交代を決定したわけではなく、オコンや角田裕毅との契約交渉が正式に確認されたわけでもない。ボッタスとペレスは複数年契約を結んでいるとされ、キャデラックもこれまで2027年の変更を積極的に示唆してはいなかった。

    それでも、新代表ブコウスキーが現在の2人の2027年残留を確約しなかったことで状況は流動的になりつつある。オコンの名前が新たに浮上し、角田についてもシート獲得に動いているとの情報が相次ぐなか、ボッタスのシートを巡る2027年のキャデラックF1のドライバー争いは今後さらに注目を集めそうだ。

  • コルトン・ハータ F1参戦遠のく「スーパーライセンスまであと2点」

    コルトン・ハータ F1参戦遠のく「スーパーライセンスまであと2点」

    コルトン・ハータのF1参戦への道が、再び厳しい状況に直面している。キャデラックF1のテストドライバーを務めるハータは、スーパーライセンス取得に必要なポイントについて「まだ2ポイント足りない」と明かした。

    2026年はFIA F2に参戦しながらキャデラックF1でFP1走行を重ねているハータだが、F1イタリアGPでは油圧系のトラブルによって走行がわずか数周で終了。スーパーライセンスポイント獲得に必要な100kmを走破できず、貴重な1ポイントを取り逃した。

    モンツァのFP1で痛恨のトラブル
    ハータにとって、モンツァでの週末は厳しいものとなった。

    F2のフリー走行でクラッシュを喫した後、F1のFP1ではセルジオ・ペレスに代わってキャデラックのマシンをドライブ。しかし、わずか5周を走ったところで油圧系の問題が発生し、コース脇にマシンを止めなければならなかった。

    キャデラックも後に油圧系の問題だったと説明しており、ハータが本格的なプッシュラップを走れたのはわずか1周だった。

    このトラブルは、単にF1マシンでの貴重な走行時間を失ったというだけではない。

    FP1で100km以上を走行するなど所定の条件を満たせば、ドライバーはスーパーライセンスに向けて1ポイントを獲得できる。ハータはこの制度を利用して必要なポイントを積み上げる計画だったが、モンツァでは必要な距離に届かなかった。

    キャデラックで追加走行も「それでは足りない」
    今後、ハータにはキャデラックF1で再び走行する機会が予定されているものの、具体的な日程についてはまだ正式に発表されていないという。

    「キャデラックでの追加走行については、まだ具体的なことは何も発表されていない」

    ハータはそう説明したうえで、モンツァで予定していた走行距離を消化できなかったことが今後の計画にも影響したことを認めた。

    「モンツァで早い段階に走行を終えることになったことで、当然ながら僕たちの計画にはブレーキがかかった。現時点では、もう1回のセッションが予定されている」

    だが、その1回だけではスーパーライセンス取得条件を満たせない可能性が高い。

    追加のFP1走行で必要なポイントをすべて獲得できるのかと尋ねられたハータは、次のように答えた。

    「そうは思わない。僕が把握している限りでは、スーパーライセンスまでまだ2ポイント足りない」

    キャデラックは当初、2026年にハータを4回のFP1で起用する計画を発表していた。FP1はF1経験を積ませるだけでなく、スーパーライセンス取得に向けた重要な機会として位置づけられている。

    F2でもポイント獲得に苦戦
    もうひとつのルートとなるF2での成績も、ハータにとって思うようなものにはなっていない。

    インディカーで実績を残してきた26歳のアメリカ人は、2026年にF2へと舞台を移した。その大きな目的のひとつが、F1参戦に必要なスーパーライセンスポイントの確保だった。

    しかし、シーズンを通じて期待した成績を残せず、モンツァでもF2のフリー走行でクラッシュ。決勝レースもリタイアに終わり、ポイント獲得への道はさらに厳しくなった。

    ハータは現在の状況について、チームのパフォーマンス不足も大きな要因になっていると語った。

    「ほとんどすべての領域で十分な速さがない。それは僕にとってフラストレーションがたまることだ」

    「結果が出なくて、必要なペースを見つけるのも難しい状況はフラストレーションがたまる」

    F2でスーパーライセンスポイントを補うことができれば状況は変わるものの、現在の成績を考えれば簡単な道ではない。

    コルトン・ハータ F1 スーパーライセンス

    2027年もF2継続する考えはなし
    スーパーライセンス取得が不透明になるなか、ハータの2027年の去就にも注目が集まっている。

    キャデラックF1での将来的なレースシート獲得を目指して欧州へ渡ったハータだが、現時点では来季の具体的なプログラムは決まっていない。

    2026年シーズン終了後について尋ねられると、ハータは「待って、どうなるかを見る必要があると思う」と話すにとどめた。

    一方で、ひとつだけ明確に否定した選択肢がある。

    「でも、もう1年F2をやることには興味がない」

    キャデラックF1で追加のFP1を走り、スーパーライセンスポイントを獲得できる可能性は残されている。しかし、モンツァで本来得られるはずだった1ポイントを逃したことで、ハータにはなお2ポイントが必要だという。

    F2での苦戦も続くなか、スーパーライセンスをどのように確保するのか。そして2027年にどこでレースをするのか。キャデラックF1での将来的なレギュラー参戦を目指すハータにとって、残されたシーズンの走行機会がこれまで以上に重要になっている。

  • 角田裕毅 2027年F1復帰へ残された現実的な道はキャデラック

    角田裕毅 2027年F1復帰へ残された現実的な道はキャデラック

    角田裕毅が、2027年のF1レギュラーシート復帰に向けてキャデラックのバルテリ・ボッタスのシート獲得に動いているという。ジャーナリストのジャッキー・マルテンスがPaddock Accessポッドキャストで明らかにした。

    角田裕毅を巡っては2027年の候補としてハースとの関連も取り沙汰されてきたが、小松礼雄が明かした候補者に名前はなく、アルピーヌやウィリアムズなど他チームのラインナップも次々と固まりつつある。

    そうした状況で、キャデラックがF1復帰に向けて残された最も現実的な道として浮上している。

    角田裕毅はアイザック・ハジャーの負傷に伴うレッドブル陣営のラインナップ再編によってF1オランダGPでレーシングブルズから復帰し、イタリアGPにも出場。今週末のF1スペインGPでも引き続きレーシングブルズをドライブすることが決まっている。

    2026年はレッドブルのリザーブドライバーとしてシーズンを迎えた角田裕毅だが、F1オランダGPで思わぬ形で実戦復帰のチャンスが到来。本人も2027年のレギュラー復帰を強く望んでおり、ザントフォールトでは各チームに向けて「Call me, please!(僕に電話してください!)」と冗談交じりにアピールしていた。

    2027年F1復帰へキャデラックが現実的な選択肢
    角田裕毅は2027年のF1シート候補としてハースとの関連が取り沙汰されてきた。しかし、小松礼雄が明かしたドライバー候補の中に角田裕毅の名前はなく、現時点ではハース入りの可能性は高くないとみられている。

    また、アルピーヌとウィリアムズは2027年のラインナップを固め、アウディも両ドライバーが契約下にある。

    アストンマーティンではフェルナンド・アロンソの去就次第で状況が変化する余地はあり、ホンダとの長年の関係を考えれば角田裕毅にとって完全に可能性が消えたわけではない。ただし、現状では確実な空席が見えているわけではない。

    こうして2027年のF1グリッドの選択肢が狭まるなか、角田裕毅が現実的なターゲットとして見据えているとされるのがキャデラックだ。

    Paddock Accessポッドキャストでジャーナリストのジャッキー・マルテンスは、角田裕毅がキャデラックのシート獲得に向けて動いていると語った。

    「バルテリ・ボッタスが来年も確定しているという報道をいくつか読んだが、私はそうは思わない。どうしてもそうは思えないんだ」

    マルテンスが疑問視している最大の理由は、ボッタスとチームメイトのセルジオ・ペレスとのパフォーマンス差だ。

    2026年シーズン、キャデラックの2台がそろってチェッカーを受けたレースはこれまで5戦。そのうち4戦でボッタスはペレスの後塵を拝している。

    F1イタリアGPでもペレスがボッタスを大きく上回った。マルテンスは、その差がペレスに5秒のタイムペナルティが科されていたにもかかわらず約30秒に達したことを指摘した。

    「今日もまた30秒、ほぼ30秒チェコ(ペレス)から遅れていた。しかもチェコには5秒のタイムペナルティがあった」

    「チームメイトから何度も何度も30秒遅れるようなら、来年のグリッドに居場所はないのではないか? 少なくとも、そう考えているのは私だけではない。実際、ドライバーたちがキャデラックと話をしている」

    そしてマルテンスは、その候補のひとりとして角田裕毅の名前を挙げた。

    「角田裕毅がそのシートを獲得しようと動いていることは知っている」

    角田裕毅 キャデラック F1

    ボッタスの2027年残留は確定ではない?
    ボッタス自身は2027年もキャデラックで戦うことに自信を示しており、「僕は来年に向けて準備ができている」と発言している。一方で、2027年以降についてはいずれ話し合うとしており、その去就を巡る憶測は続いている。

    マルテンスはボッタスの残留を確定事項とは捉えておらず、ペレスとのパフォーマンス差が今後のドライバー選定に影響する可能性があるとみている。

    一方、キャデラックのリザーブドライバーを務めるコルトン・ハータも、将来的なF1昇格候補と考えられてきた。

    ハータはF1イタリアGPで今季3度目となるFP1に出走したものの、走行はわずか5周にとどまった。スーパーライセンス取得に向けて必要となる走行距離を積むという点でも痛手となった。

    さらにF2では苦戦が続いている。モンツァではプラクティスでクラッシュした後、予選20番手、スプリント15位。フィーチャーレースでは21番手を走行中にパラボリカでマシンをグラベルにはめ、レースを終えた。

    シーズン残り4大会の時点でハータは26ポイントのランキング17位。キャデラックが2027年にドライバー変更を決断した場合の有力候補と考えられてきたが、現状のF2での成績を踏まえれば、その立場は盤石とは言い難い。

    2027年のF1復帰を目指す角田裕毅にとって、選択肢は着実に狭まりつつある。アストンマーティンなどに不確定要素は残されているものの、現時点で具体的にシート獲得へ動いていると伝えられるキャデラックは、最も現実的な道になりつつある。ボッタスの2027年残留が確定していないのであれば、シーズン途中の実戦復帰で再び自らの力を示す機会を得た角田裕毅にとって、そのシート争いは今後のF1キャリアを左右する重要な焦点となりそうだ。

  • バルテリ・ボッタス アストンマーティンF1勢超え「最大限に引き出せている」

    バルテリ・ボッタス アストンマーティンF1勢超え「最大限に引き出せている」

    キャデラックF1のバルテリ・ボッタスは、2026年F1イタリアGPの予選を19番手で終えた。Q1敗退となったものの、チームメイトのセルジオ・ペレスを上回り、アストンマーティン勢2台より前につけるなど、現状のパッケージから最大限のパフォーマンスを引き出したと手応えを語った。

    ボッタスはQ1で1分24秒364を記録。ペレスに0.231秒差をつけ、アレクサンダー・アルボンにも接近した。

    さらに前方のドライバーにグリッド降格ペナルティがあるため、決勝は16番グリッドからスタートする見込みで、キャデラックにとってこれまでで最上位のスタート位置となる。

    「3周ともいいラップだった」 アストンマーティン勢を上回る
    「今日はとてもスムーズで、うまくまとめられた予選だった。3周ともいいラップができて、アストンマーティン勢の前に出られたし、アレックス(アルボン)にもかなり近かった」

    ボッタスは予選後、Q1突破には届かなかったものの、自身の走りについては納得できる内容だったと振り返った。

    「実際、予選はとてもストレートな展開だった。3周ともいいラップだったし、アルボンにもかなり近かった。アストンマーティン勢より前だったけど、このサーキットが彼らの強みではないことは分かっている」

    「前のペナルティを考えると、僕たちは16番手あたりからスタートすると思う。これまでで一番いい位置になるはずだ」

    バルテリ・ボッタス(キャデラックF1チーム)

    週末を通して順調「細かな部分に集中できている」
    キャデラックにとってモンツァでの週末はここまで大きな信頼性トラブルもなく進んでいる。ボッタスは、そのスムーズな進行によってマシンのセットアップや自身のドライビングといった細部に集中できていることをポジティブに捉えている。

    「少なくとも僕の側のマシンについてはかなりスムーズに進んでいる。オペレーションもどんどんスムーズになって、良くなっている」

    「今週末はセットアップの細かな部分や自分のドライビングにしっかり集中できている。だから、僕たちが持っているものを最大限に引き出せているように感じる」

    キャデラックは予選でボッタスが19番手、ペレスが20番手と2台ともQ1敗退となったが、決勝ではグリッド降格の恩恵を受けてボッタスが16番手まで繰り上がる。ここまでのスムーズな週末運営とマシンの仕上がりを生かし、チームにとってさらなる前進につなげられるかが焦点となる。

  • キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1は、F1イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)でコルトン・ハータのマシンがコース上に停止した際、クラッチを切り離すためのシステムが機能しなかったとして、3万ユーロ(約520万円)の罰金を科された。このうち2万5000ユーロは執行猶予となっている。

    スチュワードは、原因が外部サプライヤーから供給されたバッテリーのセル故障だったことを認めた一方、規則を順守する最終的な責任はチームにあると判断した。

    さらに、同様のクラッチ・ディスエンゲージメント・システム(CDS)の不具合は今季すでに3件目となっており、今後は金銭的な罰金だけでなく、競技上のペナルティを科す可能性があるとF1各チームに警告した。

    コルトン・ハータ車がレズモ出口でストップ
    コルトン・ハータはセルジオ・ペレスに代わって今季3度目となるFP1に出走していたが、セッション残り約40分、第2レズモを立ち上がったところでMAC-26を停止させた。

    ハータはマーシャルポスト付近にマシンを止めたものの、クラッチがつながった状態のままでマシンを動かすことができなかった。当初はバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、その後セッションは赤旗に切り替えられた。キャデラックF1は当初、このトラブルについて油圧系の問題だと説明していた。

    その後、ハータはFIA F1テクニカルレギュレーションの第C9.3条に違反した疑いでスチュワードに召喚された。

    同条項では、エンジンが停止した状態でマシンが止まった場合、最低15分間にわたってクラッチを切り離せる手段をすべてのマシンに装備することを義務付けている。

    さらに、このシステムについては「マシンの主要な油圧、空圧、電気システムが故障した場合でも、競技期間を通じて正常に作動する状態になければならない」と定められている。

    原因は外部サプライヤー製バッテリーのセル故障
    キャデラックF1がデータと情報を収集するための時間を確保できるよう、審理は土曜日の朝まで延期された。

    スチュワードはチームのスポーティングディレクター、信頼性部門責任者、FIAテクニカルデリゲート、FIA F1エレクトロニクスエンジニアから事情を聴取した。

    キャデラックF1はCDSがどのように設計、搭載されているかを示す詳細な図面を提出。スチュワードは、このシステムがレギュレーションで要求されている通り、マシンの他のシステムから独立して作動するよう設計されていたことを確認した。

    またチームは、競技開始前日の段階でシステムの点検と作動確認を実施していたことも証明した。

    しかし、マシンの電子システムがオフになった「P0モード」でCDSを作動させるためには、外部サプライヤーから供給されたリチウムバッテリーに依存していた。

    調査の結果、このバッテリーを構成する4つのセルのうち1つが故障していたことが判明。その結果、CDSが作動不能となり、ハータのマシンが停止した際にコースから容易に押して移動させることができず、赤旗の原因となった。

    キャデラックF1が再発防止策を提示
    キャデラックF1は今回のトラブルを受け、まずバッテリーのサプライヤーから想定される最大使用期間についての情報を入手すると説明した。

    さらに、毎日または各セッション前に点検を実施するとともに、バッテリーの定期交換プログラムを導入し、同様の故障が再発する可能性を最小限に抑える方針を示した。

    スチュワードは、キャデラックF1が調査に対して完全に透明性のある対応を取ったことを評価し、チームが提示した再発防止策についても合理的なものだと認めた。

    一方で、外部サプライヤー製の部品が故障原因だったとしても、規則への適合について最終的な責任を負うのはチームであるとの立場を明確にした。

    「チームが情報開示において完全に透明性を保っていたこと、そして上記の計画が合理的な対応であることをスチュワードは認める。しかし、レギュレーション違反が発生したことに変わりはない」

    「その原因は第三者から供給された部品の故障に帰することができるものの、規則を順守する最終的な責任は依然としてチームにある。したがって、ペナルティを科す」

    この判断により、キャデラックF1には3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万5000ユーロが執行猶予とされた。

    今季3度目のCDS故障 FIAが競技上のペナルティを警告
    CDSをめぐる同様の違反は今季すでに発生している。カナダGPではリアム・ローソンのマシンで同様の問題が発生したレーシングブルズに3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万ユーロが12カ月間の執行猶予となった。

    また、モナコGPでもランド・ノリスのマクラーレンがプラクティス中に停止して移動できなくなり、同様の制裁を受けている。

    今回で今季3件目のCDS故障となり、いずれもマシンを迅速に撤去できないことによる競技への影響が問題視されている。特に今回も赤旗が提示され、セッションそのものに競技上の影響を与えた。

    スチュワードは今回については金銭的なペナルティにとどめたものの、今後の同様のケースでは処分を強化する可能性を明確にした。

    「スチュワードは、これが今季報告された3件目のCDSの故障であることを指摘する。今回もこの故障によって赤旗が提示され、競技上の影響が生じた」

    「今回は金銭的なペナルティを科すことを決定したが、CDSは重要なコンポーネントであり、マシンを安全かつ迅速にコースから撤去するために設計されたものであることから、今後の故障については金銭的なペナルティだけでなく、競技上のペナルティが科される可能性もあることを競技者に通告する」

    今回のキャデラックF1への処分は、単なる個別の技術的トラブルへの罰金にとどまらず、CDSの信頼性確保を全チームに改めて求める警告となった。今後、同様の不具合によって赤旗など競技進行への影響が生じた場合、金銭的な制裁に加えて競技上のペナルティが科される可能性がある。