カテゴリー: アウディ

  • アウディ、WEC撤退を発表

    アウディ、WEC撤退を発表

    アウディは、今シーズン限りでWEC(FIA世界耐久選手権)から撤退することを発表。2017年からはフォーミュラEに専念するとした。

    アウディ AG 取締役会会長のルパート・シュタートラーは26日(水)、アウディのモータースポーツ部門で働く300名の従業員を前に、アウディが今後も競争力を維持し続けるため、課題に注力することが重要であることから、今回の戦略的決断が取締役会で下されたことを説明した。

    アウディは今後もノイブルク及びネッカーズルムに在籍するモータースポーツ専門家たちのノウハウとスキルを、モータースポーツと生産モデルに活用していく。

    「将来を見据え、電気自動車によるレースに参戦することにしました」とルパート・シュタートラーは述べた。

    「アウディのラインアップにおいて、今後電気自動車の比率が次第に高くなっていきます。アウディの先進技術を代表するモータースポーツのレースカーは、その技術力を示すものでければなりません」

    電気自動車による最初のレースシリーズであるフォーミュラEは、2018年から完全なバッテリー駆動による電気自動車をラインアップに加えるアウディのブランド戦略に完璧にマッチしたものといえる。

    アウディは現在会社の歴史のなかで、もっとも大きな変革の時期にさしかかっている。FIAフォーミュラEへのワークスチームとしての参戦は、来年2017年から開始される予定。このレースは、未来に向けてもっとも大きな可能性を持ったレースシリーズと期待されている。

    そのためにアウディは、現行の2016/2017シーズンから、チームABTシェフラー アウディスポーツとのこれまでの協力関係を強化している。アウディのワークスチームとしてのフル参戦に向けて、現在技術開発にも積極的に参加している。

    アウディがFIA世界耐久選手権(WEC)から撤退することは、偉大な成功の時代の終焉を意味している。18年間にわたって、アウディはル・マン プロトタイプ レーシングで、積極的に耐久レースに参加してきた。その間アウディは、ル・マン24時間レースで13度の勝利を挙げるとともに、数々の技術的金字塔を打ち立てた。2001年にTFSIエンジンでの最初の勝利を挙げ、2006年にはTDIエンジンを搭載したレースカーでル・マン史上初の優勝。さらに2012年にはハイブリッドのパワートレインを用いたスポーツカーで最初の優勝を成し遂げた。

    今日まで参戦した185のレースにおいて、アウディのル・マン プロトタイプは、合計106回の優勝、80回のポールポジション、94回のファステストラップを記録している。ハイブリッドのドライブシステムを用いたAudi R18 e-tron quattroでは、2度にわたってFIA世界耐久選手権(WEC)のタイトルを獲得している。さらにアウディは、2000年から2008年にかけて9年連続で、その当時ル・マン プロトタイプによる世界でもっとも重要なレースシリーズであったアメリカン ル・マン シリーズ(ALMS)のタイトルを獲得し続けた。

    「18年間にわたってアウディに大きな成功をもたらしたプロトタイプレースを離れることは、もちろん非常に辛いことです」と、アウディ モータースポーツ責任者Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒは語る。

    「Audi Sportチーム ヨーストは、文字通りWECを席巻し続けました。この偉大な成功を分かちあったチームメンバー、ラインホルド ヨーストと彼のチーム、ドライバー、そしてパートナー、スポンサーの皆様に、心から感謝の意を表明したいと思います。本当に素晴らしい時間を過ごすことができました。」

    アウディは、ル・マン プロトタイプ レースに参戦し続けたことで、ブランドのスローガンである「Vorsprung durch Technik」(技術による先進)を世界に示すとともに、市販モデルに役立つ数多くのノウハウを獲得した。

    一方で、DTMへの取り組みは、これまで通り継続される。2017年シーズンは、Audi RS 5 DTMの後継モデルで参戦する予定。アウディは、10月の中旬にマニュファクチャラー及びチームの2つの部門で勝利を確定した。2013年には、マイク・ロッケンフェラーが、DTMドライバーズチャンピオンのタイトルをアウディにもたらしている。

    FIA世界ラリークロス選手権(World RX)への参戦については、最終的な結論がまだ出ていない。現在行われている2016年シーズンでは、DTMのワークスドライバー、マティアス・エクストロームがAudi S1 EKS RX quattroをドライブし、並み居るワークスチームを抑え、見事にチャンピオンのタイトルを獲得した。今日までアウディとしての参画は、プライベートのEKSチームを支援するだけに留まっている。アウディは現在、この支援体制を継続するかについて検討中だが、ラリークロス レーシングについても、現在、電動化が主要な議題として上がっている。

  • アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)の富士戦は、これまでにない白熱した大接戦となった。6時間にもおよぶ長き闘いの末に、アウディ、ポルシェ、トヨタの3チーム間のタイム差はごくわずか。アウディは5時間に渡りトップを走行していたが、わずか1.4秒差で2位となった。

    ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組は、日本のレースファンに驚異的なパフォーマンスを披露した。

    彼らは決勝レースを今シーズン2度目のポールポジションからスタートした。その後は6号車のトヨタと1号車のポルシェを相手に、6時間に渡る非常に厳しい闘いを繰り広げ、わずか1.4秒という僅差で2位となった。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「3人のドライバーは、素晴らしいパフォーマンスを発揮、最後まで激しいバトルを繰り広げました。トヨタは最後のピットインをギリギリまで遅くし、さらにタイヤ交換をしないという戦略を実行し、初めてトップに立ちました。ロイック・デュバルはトップ奪還のためにトヨタを猛追し、およそ12秒もの間隔を取り戻しました。非常に残念なことに僅差で及びませんでしたが、今大会は希にみる激しい展開となったレースでした」とコメント。

    アウディは富士戦で2位を獲得したことで、チャンピオンシップ獲得にさらに近づいた。今回、ディ・グラッシ / デュバル / ジャービス組は9ポイントを獲得、順位は2番手だが、ランキングトップのロマン・デュマ / ニール・ジャニ / マルク・リーブ組とのポイント差を、わずか28.5ポイントにまで縮めた。

    7号車マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ組は、トレルイエが4番手を走行中の18周目に、ハイブリッドシステム内のモータージェネレーター ユニット(MGU)に不具合が発生した。レースを続行するために、Audi Sportチームヨーストは、フロントのドライブシャフトを取り外した状態で、マルセル・ファスラーがレースに復帰。同時にアウディはFIA側に、今回の処置がレギュレーション上どの様に解釈されるかを照会したところ、技術委員長からその状態での走行はホモロゲーション規則に違反するとの指摘を受けリタイアした。

    Dr. ウルリッヒは「今回の事態は、非常に遺憾に思っています。チームは、本来の耐久レースの精神に則り、その時点で出来うる限りの努力と判断をもって、マシンを完走させようとしていました」とコメント。

    Audi Sport LMPプログラム代表のステファン ドライヤーも「僅差で2位となったものの、ルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、オリバー・ジャービスの3人は、非常に素晴らしいパフォーマンスとファイティング スピリッツを発揮しました。彼らに加え、素晴らしいチーム力を発揮してくれた、富士に来たクルーやノイブルクとネッカーズルムでサポートしているすべてのチーム員に心から感謝しています。残念ながら7号車は、テクニカルトラブルに見舞われてしまいました。2度目のトラブル発生に対し誠に遺憾に思います。次回のレースでは、1-2フィニッシュを飾ることを望みます。」と述べた。

    全9大会のうち第8戦目となる次回は、わずか3週間後の11月6日に、アウディ最大のマーケットに成長した中国の上海で開催される。

    Audi WEC Fuji関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 予選レポート

    アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 予選レポート

    今シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)の予選で、Audi R18は無敵の強さを見せつけている。今回の富士戦で、アウディは今シーズン5回目のポールポジションを獲得した。

    ポールポジションを獲得したルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組が、日曜日11:00からの決勝レースで、トップからスタートする。8号車がポールポジションからスタートするのは、メキシコ戦に続いて2度目だが、今回はわずか0.025秒という僅差で2番手を抑えた。

    7号車は、8号車よりも難しい状況の中で予選を闘っていた。アンドレ・ロッテラーとブノワ・トレルイエは、ポールポジションの8号車とわずか0.286秒差の5番手タイムを記録した。

    Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)
    「ポールポジションのタイムが向上し、わずかの差に多くのマシンがひしめく、本当に激しい争いの予選となりました。ポールポジションを獲得したAudi R18の実力が、いかに素晴らしいものであるかをご覧に入れられたとも考えています。一方、レースは6時間の長丁場ですので、どんなことが待ち受けているかは分かりません。予選の様に、スリリングでいながら我々が勝利出来ると良いと思っています」

    ステファン ドライヤー (Audi Sport LMPプログラム代表)
    「ロイック・デュバルとルーカス・ディ・グラッシの両名が素晴らしい走りをしてくれたおかげで、8号車はポールポジションの栄誉を獲得しました。明日の決勝でも、彼らが大いに活躍してくれることを期待しています」

    ルーカス・ディ・グラッシ
    「アタック開始時点ではタイヤの状態が完璧だったのですが、アタック1周目にトラフィックに引っかかってしまいました。しかし、その後のアタック時でもタイヤの状態が保たれていたことに感謝しています」

    ロイック・デュバル
    「予選が始まった時点で、今回は並外れた接戦になるなと予感しました。ルーカスは、トラフィックに巻き込まれるという不運に見舞われてしまいましたが、私がアタックした時にはその心配は無くなっていました。今回のポールポジションは、私たちドライバーだけでなく、メカニック、エンジニアなどチーム全員が全力で為し得た素晴らしいパフォーマンスによって得られたものだと思っています」

    アンドレ・ロッテラー
    「特に大きな問題があったワケではありません。車両はまったくトラブルなく走行していました。しかし、8号車と同等のタイムを叩き出せませんでした」とコメントし、トレルイエは不満そうに「2度も他のマシンに行く手を阻まれ、予選への集中力が途絶えてしまった。再び集中してアタックしたものの、ターン15で少しだけベストラインを外してしまった。それが、これ以上のタイムを出せなかった理由です」

  • アウディ、2017年でWECから撤退?

    アウディ、2017年でWECから撤退?

    アウディが、2017年シーズンをもってル・マン24時間レースを含めたWECから撤退するとの噂が本国ドイツで広まっている。

    アウディはこの噂について公式にはコメントしていないが、インサイダーによると、アウディは2017年末でLMP1プログラムを終了することに決定したという。

    アウディの撤退は、フォルクスワーゲン・グループの排ガス不正問題によるコスト削減によって決定したとされている。

    フォルクスワーゲン・グループのコスト削減の結果、アウディとポルシェは2016年のル・マン24時間レースをこれまでの3台体制から2台体制に縮小。2017年も2台体制を継続する。報道によると、両メーカーのシーズン予算は2億ユーロ以上だという。

    ル・マン24時間レースでは、アウディとポルシェの戦いが注目を集めているが、フォルクスワーゲン・グループは、最高峰の耐久レースの場で同じグループ内のアウディとポルシェが戦うことにおける財政的な利益に疑いを持っているという。

    インサイダーは、毎年ル・マン24時間レースの勝者はひとつだと指摘する。

    「たとえどんな方法であっても、我々のブランドのひとつが負けたとみなされる」とインサイダーは述べた。

    また、フォルクスワーゲン・グループは、ディーゼル排ガス不正の余波を受け、モータースポーツ環境でディーゼルエンジン技術をもはや示さないという決定を下したとの見方もある。

    フォルクスワーゲンは、2025年までに新たな電気自動車を5車種導入する戦略を立てており、開発予算を解放するためにモータースポーツ活動の合理化を目指しているという。

    近年、アウディのWECカーはディーゼルハイブリッドを採用しているが、もはや市販車とは直結しないことになる。

    「2つのブランドのLMP1戦略の魅力のひとつは、異なるドライブラインコンセプトにあった」トインサイダーは述べた。

    「アウディとポルシェの両方に共通のドライブラインコンセプトをもたらすことは、市販車への技術移行を制限させることになる」

    アウディのLMP1継続のハードルとなるのは、2018年に導入される新しいレギュレーション。LMP1クラスを戦うメーカーは、10MJとなり、現在3.7リッター V6ディーゼルターボエンジンと6MJの規約で参戦するアウディ R18 e-tronに電気モーターアプリケーションには大幅な改修が必要となる。

    アウディは、WECの撤退とともに、DTMの将来についても真剣に検討しているとされ、大幅な改革がなされると可能性があるという。

    その一方でアウディはGT3とGT4に力を入れていくされ、またジャガー、メルセデス、BMWといったライバルメーカーが参戦するフォーミュラEに予算がつぎ込まれるという。

  • アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース プレビュー

    アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース プレビュー

    アウディは、マニュファクチャラーズ、ドライバーズともランキング2位を維持した状態で日本でのレースに臨む。非常に重要な第7戦は、10月16日(日)、東京から南西およそ100kmに位置するチャレンジングなレイアウトで知られる富士スピードウェイで開催される。

    今シーズンのFIA世界耐久選手権は、6時間耐久でありながらスプリントさながらの展開となったレースが数多くあった。ニュルブルクリンク、メキシコ、テキサスでの大会では、最後の1周までスリリングな展開が続いた。

    アウディのチームとドライバーは、富士戦を特に心待ちにしている。日本のレースファンは耐久レース観戦が好きで、ドライバーへの敬意の念すら感じられる。また多くのメディアもモータースポーツを好意的に取り上げてくれる。その理由のひとつに、多くのアウディドライバーが日本と深い関係を持っていることが挙げられる。ロイック・デュバルとブノワ・トレルイエのフランス人ドライバー2名は、日本で幾年にもわたりレースに出場、多くの好成績を残している。さらにドイツ人ドライバー、アンドレ・ロッテラーは2003年から東京に拠点を持ち、日本を第二の故郷として数多くのレースに出場している。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「富士戦は、いつも大きなチャレンジを伴う大会だと思っています。非常に長い直線と複雑なコーナーが組み合わされたコースレイアウトがチャレンジングであることに加え、特殊な天候が大きな要素だと考えています」とコメント。

    アウディスポーツのエンジニアは、2台のAudi R18を富士スピードウェイに合わせ、入念にセットアップした。1.4kmにもおよぶホームストレートでトップスピードが300km/h以上に達したあと、ミドルセクターでは弧の大きな高速コーナーが連続し、最終コーナーに向けては低速コーナーとシケインが表れる。

    富士山周辺の天候は、非常に変わりやすいことで有名。2013年には豪雨のためにレースが中止。昨年2015年はマルセルファスラー(スイス)がトップを快走し、ロイック・デュバルがファステストラップを記録したにも関わらず、悪天候に阻まれ優勝獲得はならなった。

    富士戦は、2012年にWECが開幕して以来、アウディが一度も優勝を獲得していない唯一の大会とある。

    Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「富士戦がいかに難しいか、充分に理解しているので、今大会は優勝を獲得したい」とコメント。

    Audi R18のパフォーマンスの高さは、2016年シーズン後半で、大いに証明されている。ニュルブルクリンク、メキシコ、オースティンの過去3レースだけで、Audi R18がライバルをリードして走行した距離の総合計は1,136kmにも達する。

    年間タイトルの行方は、現時点でも確定出来ない。メキシコとテキサスの大会では、ハイブリッドモデルで参加するマニュファクチャラー3社ともに、表彰台獲得という混戦を繰り広げた。

    ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービスは、依然としてアウディ勢で最多ポイント獲得のトリオとして、ランキング2位を維持している。彼らとランキングトップとのポイント差は37.5ポイントあるが、最終戦までの間に獲得可能なポイントは78ポイントも残されている。マニュファクチャラーズ タイトルでは、トップのポルシェを53ポイント差で追う2番手だが、こちらも残り132ポイントもの獲得可能性が残されている。

    富士6時間レースは10月16日(日曜日)午前11時スタートする。

  • アウディ:WEC 第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間 レポート

    アウディ:WEC 第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間 レポート

    Audi R18は、FIA世界耐久選手権(WEC)のシーズン後半戦に入った第6戦において、素晴らしいパフォーマンスを発揮したにもかかわらず、惜しくも2位にとどまった。

    レース開始から5時間が経った頃、7号車は周回遅れのマシンにぶつけられガードレールに衝突、タイムロス。その後7号車に代わりトップを快走していたゼッケン8号車も幾度かの不運に見舞われ、猛烈な追い上げを見せたものの2位でレースを終えた。

    今大会でアウディは、圧倒的優位な展開でレースに臨んだ。アウディスポーツ チームヨーストはすべてのプラクティスセッションでトップタイムを叩き出しただけでなく、予選ではポールポジションと2番手を獲得した。その強さはレースでも発揮された。気温36℃にも達した猛暑の中、2台のAudi R18は3位以下に1分近くの大差を付ける快走を続けていた。レース序盤は、ゼッケン7号車のマルセル・ファスラーと、彼からステアリングを受け継いだアンドレ・ロッテラーがトップを走り、その後は8号車を駆るルーカス・ディ・グラッシがトップを走行していました。

    その後、ロイック・デュバルがディ・グラッシからマシンを受け継ぐと、彼はファステストラップを記録する快走を見せた。しかし、99周目に電気系トラブルに見舞われたデュバルは50秒のタイムロスを喫し、さらにドリンク供給システムが作動不良を起こしたため、予定より早いピットインを余儀なくされた。そのピットインの直後、コースにフルコース イエローコーションが出されたため、それまでに獲得していた大きなアドバンテージは消失、ライバル達との距離が縮まってした。さらにレース開始後5時間が経った頃、ルーカス・ディ・グラッシがルーティンのピット作業を終えてコースに戻ったものの、ドアが閉まりきっていなかったために再度ピットイン。コースに戻ったのちの猛追を経て、トップにわずか23秒差にまで迫った時点でチェッカーフラッグが振られ2位となった。

    8号車がトラブルに見舞われた時点では、7号車も優勝圏内にいた。ブノワ・トレルイエは、8号車と僅か19秒差の2番手を快走。しかし、スピンした周回遅れのGTマシンにぶつけられ、トレルイエはコースアウトを喫してした。ピットに戻りダメージを修復するまでに6ラップを失い、ファスラー / ロッテラー / トレルイエ組は、不本意極まりない6位でゴールした。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「僅か6時間の間に、信じられないほどの不運に見舞われてしまった。ドライバーは全員、非の打ち所のないパフォーマンスを発揮し、Audi R18を存分に活躍させていた。レース前の全セッションで最速タイムを記録し、レースでは誰よりも速く走行していた。今大会では1-2フィニッシュに手が届いていただけに、1台が2位入賞というだけでは、喜ぶことは難しい」と述べた。

    現時点で、アウディはマニュファクチャラー選手権の2番手に位置し、チャンピオン獲得に意欲を燃やしている。ドライバー選手権では、今大会でディ グラッシ / デュバル / ジャービス組が順位をひとつ上げ2番手に浮上した。どちらのタイトル争いも、4週間後に開催の富士スピードウェイを含む残り3戦で行われる。

  • アウディ 「フォーミュラEへのワークス参戦はWEC活動に影響しない」

    アウディ 「フォーミュラEへのワークス参戦はWEC活動に影響しない」

    アウディは、2017/18シーズンにフォーミュラEにワークス参戦するが、それがWECプログラムに影響することはないと語る。

    アウディは今月、Abtチームとのパートナーシップを強化し、2017/18シーズンからフォーミュラEにフルワークス参戦することを発表した。

    アウディ モータースポーツのヴォルフガング・ウルリッヒ代表は、フォーミュラE参戦がWECのLMP1部門の意思決定プロセスに影響を及ぼすことはないと語る。

    「フォーミュラEは、完全に異なるレベルであり、追加のプログラムとして計画されている」とヴォルフガング・ウルリッヒはコメント。

    「来シーズンの我々のプログラムは、フォーミュラEに参入するという決定から完全に切り離されている」

    ヴォルフガング・ウルリッヒは、例のスケジュール通り、アウディは秋に2017年のモータースポーツ活動を決定すると説明。同じフォルクスワーゲン・グループのポルシェと戦っているアウディだが、新たなP1レギュレーションが導入される2018年以降まで計画していると語る。

    「2018年マシンのコンセプト作業がスタートしているのは確かだが、続けるかどうかという決定はまだなされていない」

    ポルシェは、昨年8月に3年間レースプログラムを延長し、2018年末までWECのLMP1参戦をコミットしている。

    トヨタは、2017年までの参戦を表明しているが、それ以降も継続する方向で動いている。

    トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは、WECへのコミットメントは“終わりの日付はない”と述べている。

    関連:アウディ、フォーミュラEにワークス参戦

  • アウディ、WECメキシコ戦で激しいバトルの末に2位を獲得

    アウディ、WECメキシコ戦で激しいバトルの末に2位を獲得

    アウディは、FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦で、凄まじいバトルを繰り広げた。レース序盤、ポールポジションからスタートした8号車を始め、2台のアウディ R18がレースをリード。

    しかしその後8号車が痛恨のダメージを受け、開始4時間弱の段階でトップに30分以上の差が開いてしまった。一方、一時5番手となっていた7号車が会心の追い上げをみせ2位を獲得した。

    メキシコ初開催のFIA WECはめまぐるしい展開となった。前回のニュルブルクリンク大会と同様に、アウディはポルシェとの優勝争いを繰り広げた。

    レース前半、アウディ R18の8号車は、優勝の最有力候補だった。ルーカス・ディ・グラッシ(ブラジル)が、チームメイトのアンドレ・ロッテラー(ドイツ)を従えてトップを快走し、ステアリングをロイック・デュバル(フランス)に託した。デュバルもトップの位置を維持して走り続けた。そして3番手のオリバー・ジャービス(イギリス)がステアリングを握った1周目、トラブルが彼を襲い、左フロントのホイールベアリングが突然損傷し、コーナリング中だったジャービスはコントロールを失い、タイヤバリアにクラッシュ。このトラブルの修復に、30分以上の時間を費やさざるを得なかった。

    これとほぼ同じタイミングで、アウディスポーツ チームヨーストは、雨になることを予見してインターミディエイト タイヤを選択。この選択が正しかったことを、7号車のアンドレ・ロッテラーの快走が証明してみせた。それまで5番手となっていたロッテラーは、新しいタイヤを装着後に会心の走りを見せ、トップグループに躍り出た。しかし正確な燃料計算と完璧なピットインタイミングであったはずにも関わらず、マルセル・ファスラー(スイス)がドライブする7号車はピットレーンで燃料切れに見舞われ、ピットクルーがマシンを押してのピット帰還を強いられ多くの時間を消費してしまった。さらにレース終盤には、ロッテラーが再びトップ争いを繰り広げている時にブレーキシステムのトラブルに見舞われ、タイムロスを余儀なくされ、2位でゴールした。これにより、アウディは今シーズン5回目の表彰台を獲得。ファスラーとロッテラーにとっては今シーズン最上位獲得となった。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング ウルリッヒは「今回の素晴らしい復活劇は、アンドレ、マルセル、そしてチームクルー全員によるパフォーマンスの賜物です。レース終了1時間前を過ぎてトップ争いを繰り広げていたことは、メキシコでの我々のパフォーマンスが素晴らしいものであったことを表していますが、技術的問題で優勝を逃してしまったことは、痛恨の極みです」と述べた。

    8号車は油圧システムのトラブルを修復してレースに復帰し、27位で完走た。ディ グラッシ / デュバル / ジャービス組は、ドライバーズポイントの獲得はならなかったが、8号車が獲得した18ポイントのマニュファクチャラーズポイントに、さらなるポイントを加点した。

    次回のFIA WECは、2週間後に開催される第6戦・オースティン大会。アメリカ テキサス州オースティンのレースで、アウディは2013年以来、これまで2度の優勝を獲得している。

  • アウディ、フォーミュラEにワークス参戦

    アウディ、フォーミュラEにワークス参戦

    アウディは、2017/18シーズンからフォーミュラEにワークス参戦する。

    アウディは、フォーミュラEの今シーズンから財政面と技術面においてAbtチームとのパートナーシップを“強化”することを発表。既存の技術パートナーであるシェフラーが電気パワートレインの開発に加わる2017/2018シーズンからAbtが運営するフォーミュラEプログラムを同社のワークスプログラムに加える。

    フォーミュラEは、アウディにとって初のシングルシータープログラムとなる。

    アウディの技術部門の責任をもつ取締役のステファン・クニッシュは「電気自動車は我々の産業のキートピックスのひとつです。我々はこの分野で主要なプレミアム自動車メーカーへと進化していきます」とコメント。

    「2025年までに全ての4台目のアウディは電気自動車になるはずです。その最初のモデルは2018年に発表予定のSUVとなる予定です」

    「その計画に照らしてみれば、我々のモータースポーツプログラムを適応させ、完全な電気レーシシリーズにコミットメントしていくことは論理的な動きです」

    アウディ モータースポーツのヴォルフガング・ウルリッヒ代表は、AbtとシェフラーとのアライアンスをフォーミュラE参入への“論理的なパートナー”だと述べた。

    ヴォルフガング・ウルリッヒは、アウディがモータースポーツを“新しいテクノロジーのテストと開発の場”として使用しており、モータースポーツ史を“幾度も”塗り替えてきたと述べた。

    「現在、我々はそれを完全な電気レーシングで繰り返していくつもりです」とヴォルフガング・ウルリッヒは述べた。

  • アウディ:WEC 第4戦 ニュルブルクリンク6時間 決勝レースレポート

    アウディ:WEC 第4戦 ニュルブルクリンク6時間 決勝レースレポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦、ニュルブルクリンク6時間レースに、予選1・2番手から臨んだ2台のAudi R18が、序盤からレースをリード。

    しかし、レース開始から3時間目に出されたコーションピリオドの影響が大きく、今シーズン2度目の優勝獲得の機会を失わざるを得なかったが、奮闘を続けた結果、2位と3位を獲得した。

    WECの2016年シーズン中もっとも魅力的なニュルブルクリンク大会には、58,000人もの大観衆が詰めかけた。

    今大会にアウディのゲストとして来場した、オリンピックゴールドメダリストのマリア ヘフィル リーシュがスタートフラッグを振った直後に、レースをリードしたのはAudi R18のゼッケン7号車を駆るマルセル ファスラー(スイス)だった。その後、オリバー ジャービス(イギリス)にドライバーチェンジした後も奮闘は続き、レース開始から2時間を経過した時点で、もう1台のAudi R18を従えてトップを維持していた。

    しかし、レース開始から3時間目に不運が訪れた。2台のAudi R18が共に3度目のピットストップを終えた直後に、コース上のアクシデントによってイエローフラッグが出された。一方、レギュレーションにより燃料タンク容量が多いポルシェはピットストップのタイミングをアウディ勢より遅く出来たため、コーションピリオドの間に大幅なアドバンテージを構築することが出来た。コーションピリオドが解除された時点で、トップのポルシェとの差は、ルーカス ディ グラッシ(ブラジル)が24秒、マルセル ファスラーは29秒に広げられていた。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング ウルリッヒは「我々は、ライバル達よりも優れたラップタイムで走行していましたが、不運にもコーションピリオドにより勝利のチャンスを失う結果となってしまいました」とコメント。

    このような状況であったにも関わらず、2組のアウディドライバー達は、勝利への執念を諦めることなく闘い続けた。ディ グラッシとロイック デュバル(フランス)、オリバー ジャービスの3人は、ゼッケン2号車のポルシェとの2番手争いで競り勝った。その結果、年間ドライバーズポイントで首位となっていたポルシェドライバー達との差を6ポイント埋めることに成功した。そしてアンドレ ロッテラー(ドイツ)が、同じくゼッケン2号車のポルシェとのテールtoノーズのバトルを制し、3位を獲得した。さらにマルセル ファスラーがファステストラップを記録したことで、Audi R18の優秀さが際だった週末となった。

    アウディスポーツLMPプロジェクトリーダーのDr. ウルリッヒ ステファン ドライヤーは「ライバルに大きくアドバンテージを取られた時も、決して諦めることなく闘いを挑み続けたドライバー達やチーム全員を、褒め称えたいと思います。今回のFIA WEC戦は、ドイツの皆様に耐久レースの醍醐味を改めて示すことで、多くのファンの皆様に感動的な体験を提供する素晴らしいレースとなりました。今日、我々は優勝獲得を目標としていました。サーキットに来ていた者だけでなく、ネッカーズルムで支援作業をしていた者を加えたすべてのチーム員は、素晴らしい仕事をしていました」とコメント。

    次回のFIA WECは8月のインターバル期間を経て9月3日に開催される。

    Audi WEC Nürburgring