カテゴリー: アルピーヌF1チーム

  • ピエール・ガスリー F1ベルギーGPで故ユベールら追悼「Run for Anthoine」開催

    ピエール・ガスリー F1ベルギーGPで故ユベールら追悼「Run for Anthoine」開催

    アルピーヌF1は、今週末に開催されるF1ベルギーGPを前に、ピエール・ガスリーが主催する追悼イベント「Run for Anthoine」を今年も実施することを発表した。

    このイベントは2019年にスパ・フランコルシャンで命を落としたアントワーヌ・ユベール、そして2023年に同地で亡くなったディラーノ・ファン・ト・ホフを追悼する恒例行事となっている。

    木曜日の夕方に開催されるこのランイベントには、F1、F2、F3パドックの関係者が参加予定。参加者はサーキットを走る、または歩きながら、2人の若きドライバーへ敬意を表する。

    ガスリーが親友ユベールを偲ぶ恒例イベント
    アントワーヌ・ユベールは、ルノー・スポール・アカデミー出身で、2019年FIA F2ベルギー大会のフィーチャーレースで発生した多重クラッシュにより22歳で亡くなった。

    事故はオー・ルージュからラディオンへ向かう区間で発生。先行車のアクシデントを避けきれずクラッシュしたユベールのマシンに、後続のファン・マヌエル・コレアが高速で衝突する悲劇となった。コレアは重傷を負ったが生還し、ユベールは搬送先のメディカルセンターで死亡が確認された。

    この事故を受け、ユベールが使用していたカーナンバー「19」はFIA F2で永久欠番となっている。

    ユベールとは幼少期から親交が深かったピエール・ガスリーは、毎年スパで献花を行ってきた。そして2023年からは、サーキットを一周する追悼ラン「Run for Anthoine」を主催し、多くのドライバーやチーム関係者が参加する恒例行事へと発展している。

    今年もF1・F2・F3パドック全体が参加
    アルピーヌF1はベルギーGPを前に、今年のイベント概要を発表した。

    チームは声明で次のように説明している。

    「チームは今年もスパに戻るにあたり、アントワーヌ・ユベールへ敬意を表します」

    「2019年のFIA F2レースで悲劇的に命を落としたアントワーヌ、そして2023年に亡くなったディラーノ・ファン・ト・ホフを追悼するため、7月16日木曜日の夕方に恒例の『Run for Anthoine』を開催します」

    「F1、F2、F3のすべてのパドックメンバーが参加できます。午後6時にスタート・フィニッシュストレートから出発し、アントワーヌを偲んでオー・ルージュへ、そしてディラーノを追悼するためケメルストレートで立ち止まります」

    ガスリー「今年も彼との思い出を振り返る」
    イベントを前にガスリーは、スパへ戻るたびに特別な思いを抱いていると語った。

    「毎年スパへ戻ると、アントワーヌのことを思い出します。僕だけでなく、多くの人にとって感情的な週末です」

    「木曜日の夜には今年も『Run for Anthoine』を開催します。今年で4回目になりますが、彼との数々の思い出を振り返る特別な時間です」

    ディラーノ・ファン・ト・ホフも追悼
    2023年7月1日には、FRECA(フォーミュラ・リージョナル欧州選手権)のレース中、18歳のディラーノ・ファン・ト・ホフが豪雨のスパ・フランコルシャンで事故死した。

    ファン・ト・ホフはラディオン出口でマシンのコントロールを失い、ケメルストレート上でアダム・フィッツジェラルドのマシンに側面から衝突された。事故現場はユベールの事故現場と同じ区間であり、モータースポーツ界に再び大きな衝撃を与えた。

    今年の「Run for Anthoine」では、ユベールだけでなくファン・ト・ホフにも敬意が捧げられる予定だ。

    ベルギーGPは、F1史上でも屈指の伝統を誇る一方で、数々の悲劇を経験してきたサーキットでもある。毎年続けられているこの追悼イベントは、安全性向上への歩みを忘れず、若くして命を落としたドライバーたちの記憶を未来へつないでいく重要な機会となっている。

    【関連】
    ・2026年F1ベルギーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • アルピーヌF1育成のガブリエレ・ミニがシルバーストンで旧型車テスト

    アルピーヌF1育成のガブリエレ・ミニがシルバーストンで旧型車テスト

    アルピーヌF1育成ドライバーのガブリエレ・ミニが、シルバーストンでTPC(旧型F1マシンテスト)を実施した。2025年型「A525」を使用し、600km以上を走破。F1マシンでの経験を積むとともに、シミュレーター開発への貢献も目的とした重要なプログラムとなった。

    現在FIA F2選手権でランキング2位につけるミニは、F1昇格を目指す有力候補の一人。アルピーヌは若手育成の一環として継続的に旧型車テストを実施しており、今回の走行もその育成方針を象徴する取り組みとなった。

    アルピーヌが若手育成プログラムを継続
    アルピーヌは近年、育成ドライバーに対して積極的にTPC(Test of Previous Cars)を実施しているチームの一つだ。

    過去にはオスカー・ピアストリのF1デビューに向けて大規模なテストプログラムを用意し、その後はジャック・ドゥーハンにも同様の機会を提供してきた。

    今年は育成ドライバーのウーゴ・ウゴチュクもシルバーストンで初めてF1マシンをドライブしており、今回のミニのテストもその流れを引き継ぐものとなる。

    今回ミニは2025年型アルピーヌA525を使用し、シルバーストンで600km以上を走行。さまざまなセットアップやドライビング項目を消化し、F1マシンへの適応を進めた。

    高速サーキットでF1特有の性能を体感
    シルバーストンは高速コーナーが連続するレイアウトで、F1マシン特有の強大なダウンフォースやブレーキング性能を理解する上で最適なサーキットとされる。

    下位カテゴリーからステップアップするドライバーにとっては、F1マシンの空力性能を信頼して高速コーナーへ飛び込む感覚や、圧倒的な制動性能に慣れることが重要な課題となる。

    今回のテストは、そうしたF1特有の特性を体感するとともに、将来的な実戦デビューへ向けた経験値を積む貴重な機会となった。

    ガブリエレ・ミニ アルピーヌF1チーム

    F2タイトル獲得がF1昇格への第一歩
    ミニは現在のFIA F2でニコラ・ツォロフに次ぐランキング2位につけている。

    今季は1勝と8回の表彰台を記録し、直近10レースでは8回トップ5入りを果たすなど高い安定感を見せており、タイトル争いを続けている。

    ミニ自身もF1昇格への第一目標はF2タイトル獲得と位置付けており、その結果次第で将来のチャンスが大きく広がる可能性がある。また、これまでには日産からフォーミュラEのテストにも参加しており、活動の幅を広げている。

    テスト後、ミニは自身のX(旧Twitter)で今回の走行を振り返り、次のように喜びを語った。

    「シルバーストンでこのマシンとともに600km以上を走ることができた。再びこのような機会と素晴らしい経験を与えてくれたアルピーヌF1チームに感謝している。またすぐに戻って来られることを楽しみにしている」

    今回のテストで得た経験は、ミニ自身の成長だけでなく、シミュレーター開発にも生かされる見込みだ。リザーブドライバーのポール・アロンも同様の役割を担っており、アルピーヌはTPCを若手育成とマシン開発の両面で重要なプログラムとして活用している。

  • アルピーヌF1 2031年V8導入案でもルノー製PU復活を否定 CEOが方針明言

    アルピーヌF1 2031年V8導入案でもルノー製PU復活を否定 CEOが方針明言

    アルピーヌF1を擁するルノーは、2031年からF1がV8エンジンへ移行する構想が進むなかでも、自社製パワーユニット(PU)開発を再開する考えはないと明言した。

    FIAは2031年からハイブリッドシステムを簡素化したV8エンジン導入に向けた検討を進めており、一部メーカーのPU供給復帰も取り沙汰されている。しかしルノーは、昨年決定したF1エンジン開発撤退の方針を維持する姿勢を示している。

    ルノーCEOがエンジン復帰を明確に否定
    ルノーのフランソワ・プロボCEOはロイター通信の取材に対し、F1エンジン開発を再開する考えはないと断言した。

    「不確実性によってチームや関係者を混乱させたくない」

    「現時点での方針は明確だ。私はF1用エンジンを開発しない」

    ルノーは2025年にワークスPU開発から撤退を決断。2026年からアルピーヌはメルセデス製PUを搭載するカスタマーチームへ移行している。

    アルピーヌ F1 ルノー V型8気筒

    メルセデスPUが復調のきっかけと評価
    プロボCEOは、自社製PUを手放したことがアルピーヌ復調の重要な要因になったとの認識も示した。

    「私たちはメルセデスのエンジンを使っている。それは優れたエンジンだ」

    「それが今年のチーム復活の明確なきっかけになっている」

    2026年のアルピーヌは、メルセデス製PUへの切り替えによって信頼性やパフォーマンス面で改善を見せており、チームは中団争いで競争力を高めている。

    2031年以降はV8エンジンへの移行案が議論されているものの、少なくとも現時点ではルノーがF1エンジンサプライヤーとして復帰する可能性は低く、アルピーヌはメルセデスとのパートナーシップを軸に戦いを続ける方針だ。

  • カルロス・サインツJr.去就に新展開 レッドブルF1も候補浮上も「つなぎ役」扱いか

    カルロス・サインツJr.去就に新展開 レッドブルF1も候補浮上も「つなぎ役」扱いか

    カルロス・サインツJr.の2027年去就を巡り、新たな動きが浮上した。ウィリアムズ残留か移籍かを夏休みまでに決断するとみられる中、移籍先候補として名前が挙がるアウディとアルピーヌの首脳が相次いで現状を説明した。一方で、マックス・フェルスタッペンの去就次第ではレッドブルもサインツを獲得候補に挙げていると報じられている。

    ただし、それぞれのチームの事情は大きく異なる。アウディは現在のドライバーラインアップを高く評価し、アルピーヌはフランコ・コラピントの今後のパフォーマンスを見極める姿勢を示した。

    一方、レッドブルではオスカー・ピアストリ獲得が最優先とされ、サインツは代替案という位置付けにとどまるようだ。

    ウィリアムズで揺らぐサインツの将来
    2026年シーズンのウィリアムズは、新レギュレーションへの対応で苦戦が続いている。

    チーム代表のジェームズ・ボウルズは、新世代マシンで上位進出を狙えると考えていたものの、FW48はプレシーズンテスト初週を欠席する事態となり、開幕時点では重量超過と空力開発の遅れも抱えていた。

    サインツJr.は当初こそ失望を隠せなかったが、マイアミGPで投入されたアップデートによって一度は楽観的な見方を示した。しかし、その後は再び失速し、ウィリアムズはグリッド後方へ逆戻り。プロジェクトへの期待は再び揺らぎ始めている。

    スペイン『Motor.es』によれば、サインツJr.は8月の夏休みまでに自身の将来を決断する意向だという。現在の契約には2027年、2028年まで延長できるオプションが盛り込まれているが、移籍も視野に入れているとされる。

    アウディは現ラインアップ維持を強調
    移籍先候補の一つとみられるアウディだが、最高執行責任者のマッティア・ビノットは現体制を高く評価している。

    2027年もガブリエル・ボルトレトを将来の柱として起用する考えは変わらず、38歳のニコ・ヒュルケンベルグについても信頼を口にした。

    「私たちは素晴らしいドライバーラインアップを持っている。よく『ベテランとルーキー』と言われるが、実際には速いドライバーが2人いる。それが私には何より満足だ」

    さらにビノットはヒュルケンベルグについても高く評価した。

    「ニコにはまだ十分な力が残っている。集中力も素晴らしく、速さと安定感を兼ね備えている。まるで若いドライバーのようだ。まだ何年も活躍できるし、仕事ぶりにも非常に満足している」

    現時点ではサインツJr.だけでなく、新たなドライバー獲得に動く考えは示していない。

    アルピーヌはコラピント次第
    もう一つの有力候補とされるアルピーヌでは、ピエール・ガスリーが2027年まで契約を結んでいるため、サインツJr.加入にはフランコ・コラピントとの交代が前提となる。

    チームのマネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセンは、コラピントの成長を評価しつつも、来季残留は実力次第との考えを示した。

    「フランコは、言っていいなら少しスロースタートだった。でも改善している。今年はいくつか良いレースもあった。マイアミも中国も良かったし、着実に前進している。だから彼は実力でそのシートを勝ち取っていると思う。そして時が来れば決断を下す」

    さらにニールセンは率直にこう続けた。

    「彼が十分に良ければ残る。そうでなければ、もっと良い選択肢がある。それがF1だ」

    一方で、コラピントの安定感は大きく向上していると評価している。

    「特に決勝での安定感は以前よりかなり良くなった。ピエールとの差も縮められるようになっている」

    「昨年も少しそういう場面はあったが、当時のマシンはあまりに競争力がなく判断が難しかった。今年はピエールと互角に戦えたレースもあり、それを見るのは良いことだ」

    レッドブルもサインツを候補視か
    こうした中、F1 Oversteerは、フェルスタッペンが契約解除条項を行使してレッドブルを離れた場合、サインツJr.が後任候補の一人になっていると報じた。

    ただし、レッドブルの最優先ターゲットはマクラーレンのオスカー・ピアストリとされている。ピアストリにはアウディ移籍の可能性も取り沙汰されており、レッドブルは当初想定していた獲得プランの見直しを迫られているという。

    その結果、サインツJr.が有力な代替候補として浮上したものの、レッドブル内部では長期的な後継者ではなく、2027年を乗り切るための「つなぎ役(ストップギャップ)」との位置付けだと伝えられている。

    また、レーシングブルズで実績を積むアービッド・リンドブラッドやリアム・ローソンについては高く評価しているものの、現時点ではフェルスタッペンの後継を任せるには時期尚早との見方だという。

    サインツの決断が2027年市場を左右
    ウィリアムズはアレックス・アルボンとサインツJr.のコンビ継続を最優先に掲げており、ジェームズ・ボウルズ代表も「私が望むラインアップに疑いは全くない」と残留を強く望んでいる。

    しかし、フェルスタッペンの去就、ピアストリとアウディの交渉、アルピーヌのコラピント評価など、2027年に向けたドライバー市場は複数の要素が複雑に絡み合っている。

    サインツJr.が下す決断は、自身の将来だけでなく、レッドブル、アウディ、アルピーヌ、そしてウィリアムズを巻き込む2027年F1ドライバー市場全体の動向を左右する重要な分岐点となりそうだ。

  • ピエール・ガスリー アルピーヌF1に不満爆発 コラピント逆転許した痛恨ミス

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1に不満爆発 コラピント逆転許した痛恨ミス

    ピエール・ガスリーは、F1第12戦イギリスGPでダブル入賞を果たしたアルピーヌに対し、レース後に強い不満をあらわにした。ピットストップのミスでチームメイトのフランコ・コラピントに逆転を許したことについて、「チームにとって9位と10位は同じでも、自分にとっては違う」と語り、チームと話し合う考えを明かした。

    アルピーヌはコラピントが9位、ガスリーが10位でフィニッシュし、貴重なダブル入賞を達成した。

    しかし、ガスリーは7秒を超えるピットストップによって失ったポジションを問題視しており、ドライバーズランキングに影響する1ポイントを逃したことへの不満を隠さなかった。

    ガスリーを襲った痛恨のピットミス
    ガスリーはランス・ストロールへの走行妨害により3グリッド降格ペナルティを受けていたが、レース序盤にはコラピントとともに順位を上げ、2台は11位と12位で接近したまま走行を続けていた。

    流れが大きく変わったのは最初のピットストップだった。コラピントが先にタイヤ交換を済ませると、翌周にピットへ入ったガスリーは作業に7.49秒を要する痛恨のミスに見舞われる。

    この遅れによって、それまで後方にいたコラピントが前へ出ることに成功。その後はトップ10圏内を守り切り、終盤にはアンドレア・キミ・アントネッリのトラブルやマックス・フェルスタッペンのリタイアにも助けられて9位でフィニッシュした。

    一方のガスリーは、終盤のセーフティカー中に2度目のタイヤ交換を行ったものの順位は変わらず10位。ピットで失ったポジションを取り戻すことはできなかった。

    「1ポイントを失った」と不満あらわ
    レース後、ガスリーはフランスの『Canal+』に対し、チームの結果には満足しながらも、自身の順位については納得できないと語った。

    「チームとして3ポイントを獲得できたことは本当にうれしい。でも正直、フランコにピットで前へ出られたことには少し腹が立っている。僕たちのピットストップがあまりにも遅かったからだ」

    「彼は3秒後ろにいたのに、ピットを出た時には5秒前にいた。ああいう形でランキングの1ポイントを失うのは悔しい」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    「チームには同じでも自分には違う」
    さらにガスリーは、国際メディアの取材でも不満を隠さず、チームと話し合う考えを明かした。

    「チームにとって9位と10位は同じかもしれない。でも僕にとっては違う」

    「この件についてはチームと話し合うつもりだ」

    アルピーヌはダブル入賞という結果を持ち帰った一方で、ガスリーの発言からは、繰り返されるオペレーションミスへの不満が限界に近づいていることもうかがえる。今後、チーム内でどのような説明が行われるのかにも注目が集まりそうだ。

  • アルピーヌF1首脳 フランコ・コラピントの2027年残留は「実力次第」

    アルピーヌF1首脳 フランコ・コラピントの2027年残留は「実力次第」

    アルピーヌF1のフランコ・コラピントの去就に、スティーブ・ニールセンが初めて具体的な見解を示した。2027年の契約は未定だが、今季の成長ぶりを高く評価しており、「十分な実力を示せば残留する」と明言。一方で、F1の厳しい現実として、より良い選択肢があれば交代もあり得ると語った。

    2025年は苦戦が続いたコラピントだが、2026年はピエール・ガスリーに肩を並べる走りを披露。アルピーヌ首脳は昨季の低迷がマシン性能にも起因していたと認め、今季のパフォーマンスを改めて評価している。

    コラピントの2027年残留は「実力次第」
    アルピーヌのマネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセンは、フランコ・コラピントの2027年以降について、現時点で契約は決まっていないものの、今後のパフォーマンスが判断材料になると説明した。

    コラピントは2025年シーズン途中、現在ハースのリザーブドライバーを務めるジャック・ドゥーハンに代わってアルピーヌのレギュラーに昇格。しかし、ミスが目立ち、チームメイトのピエール・ガスリーとの差も大きく、厳しいデビューイヤーとなった。

    それでもアルピーヌは2026年もコラピントを起用。その判断は今季ここまで実を結んでおり、コラピントはガスリーに匹敵する速さを見せるまでに成長している。開幕から9戦で5度の入賞を記録し、カナダGPでの6位が最高成績となっている。

    ニールセンはコラピントについて次のように語った。

    「誰もがもっと上を目指している。フランコは立ち上がりに時間がかかるタイプのドライバーだと言っていいだろう。ただ、着実に良くなっている」

    「今季はすでにいくつか素晴らしいレースを見せている。マイアミも中国も良かった。確実に成長しているし、適切なタイミングで我々が判断を下すことになる」

    「十分な実力があるなら彼は残るし、そうでなければもっと良い選択肢を選ぶ。それがF1という世界だ」

    昨季の苦戦はマシン性能も影響
    ニールセンは、2025年にコラピントの評価が難しかった背景として、当時のアルピーヌのマシン性能の低さを挙げた。

    2025年のアルピーヌはグリッド最後方に沈むことも多く、ドライバー本来の実力を正確に見極めることが困難だったという。

    一方、2026年は新パワーユニット規則の導入により、コラピントのドライビングスタイルにより適したマシンとなり、安定したレース運びができるようになったとニールセンは評価している。

    さらに、次のように続けた。

    「特にレースでの安定感は昨年より大きく向上しているし、ピエールについていく力も良くなっている」

    「昨年もそういう場面は少しあったが、当時の我々のマシンは非常に競争力が低く、本当の実力を見極めるのは難しかった」

    「だが今年は何度かピエールと互角に戦えている。それを見ることができたのは非常に良いことだ」

    ニールセンの発言からは、アルピーヌがコラピントを2027年の有力候補として評価していることが分かる。ただし、残留が保証されているわけではなく、最終的な判断は今後のパフォーマンス次第だ。ガスリーと互角に戦い続け、現在の成長を維持できれば契約延長の可能性は高まる一方、それができなければ別の選択肢が検討される。アルピーヌはコラピントの成長を評価しつつも、F1の世界では結果がすべてという姿勢を崩していない。

  • アルピーヌF1 セレブ投資家との提携をルノーCEOが総括「成功ではなかった」

    アルピーヌF1 セレブ投資家との提携をルノーCEOが総括「成功ではなかった」

    ルノーのフランソワ・プロヴォCEOは、アルピーヌF1に出資する少数株主グループ「オトロ・キャピタル(Otro Capital)」との提携について、「成功ではなかった」と率直に認めた。オトロは現在保有する株式の売却を模索しているが、ルノーは経営権を維持する方針を改めて強調している。

    2023年に大きな話題となったライアン・レイノルズらハリウッドスターを迎えた投資スキームは、商業面での相乗効果が期待されていた。

    しかし、プロヴォCEOはチーム運営への実質的な貢献はなかったと評価しており、新たな投資家を迎える場合も「価値観を共有できる相手」を重視する姿勢を示した。

    セレブ投資家との提携は「成功ではなかった」
    アルピーヌは2023年、レッドバード・キャピタル・パートナーズ、オトロ・キャピタル、マキシマム・エフォート・インベストメンツによる総額2億ユーロの出資を受け、チーム株式の24%を売却した。

    この投資には俳優ライアン・レイノルズ、ロブ・マケルヘニー、マイケル・B・ジョーダンら著名人も加わり、メディア露出やマーケティング強化、ブランド価値向上が期待されていた。

    しかし、イギリスGPの週末に『The Race』の取材に応じたプロヴォCEOは、その成果について厳しい評価を下した。

    「チームを運営しているのは我々だ。オトロには運営を支援する権限も付加価値もない。だから責任はすべて我々にある」

    「我々が仕事をしている。オトロとのパートナーシップは成功ではなかった。その点については双方とも評価できていると思う」

    「彼らは株式を売却したいと考えており、それによって十分な利益を得ることになるだろう」

    「売却には我々の承認が必要だ。それは早ければ近いうちかもしれないし、もっと先かもしれない。しかし、運営面への影響は全くなく、それが私にとって最も重要だ」

    オトロは株式売却を模索 ルノーは慎重姿勢
    オトロは現在、保有する24%の株式売却先を探している。

    これまでにはメルセデスや元レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーの名前も候補として報じられたが、メルセデスは価格が高すぎるとして5月に交渉から撤退した。

    報道によれば、オトロは24%の持ち分に約7億2000万ドルを求めており、これはアルピーヌ全体の企業価値を約30億ドルと評価する水準だった。

    ルノーは9月まで売却に対する拒否権を保有しており、メルセデス撤退後は新たな交渉を一旦停止したという。

    プロヴォCEOは、急いで新たな投資家を探す必要はないと語る。

    「私にとって急ぐ理由はない。原則は2つある。第一にルノーは支配権を維持する。我々は株式を売却するつもりはない」

    「第二に、もしオトロが株式を売却するなら、新しい少数株主とは親密な関係、共通の目標、共通の利益を持てる相手でなければならない」

    「だから私は急いでいない」

    グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム

    F1参戦継続を明言 エンジン復帰は否定
    アルピーヌは2026年からルノー製パワーユニットの開発を終了し、メルセデス製パワーユニットのカスタマーチームへ移行した。また、2027年からはグッチがタイトルスポンサーとなり、「グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム」として参戦することも決定している。

    2025年はコンストラクターズ最下位に終わったものの、2026年シーズンは開幕9戦終了時点でランキング5位につけている。

    2025年7月にルカ・デ・メオ前CEOの後任として就任したプロヴォCEOは、ルノーがF1から撤退する考えはないと断言した。

    「F1は、あらゆるカテゴリーを含めても世界最大のスポーツイベントだ」

    「8億人以上のファンがおり、毎年さらに1億人ずつ増えている。世界中の若い世代にも支持されている」

    「その中で我々のような歴史あるメーカーが参戦している以上、F1に残り、本来あるべきポジションを取り戻すことは当然の判断だ」

    また、現在の最優先課題はチーム再建であり、短期間での結果ではなく安定した組織づくりだと説明した。

    「我々はF1に残る。この戦略が変わることはない」

    「今の課題は立て直しだ。チームは不安定になっており、パフォーマンスも非常に悪かった」

    「だから今年の唯一の最優先事項は、チームを安定させ、強固な土台を築くことだ」

    一方で、2031年に検討されているV8エンジンへの回帰については支持を示しながらも、それがルノーのエンジンサプライヤー復帰を意味するものではないと明言した。

    「私はV8の方向性を支持している。しかし、それはルノーがエンジンメーカーとして復帰する機会になるからではない。それは我々の戦略ではない」

    「もちろん『絶対にない』とは言えない。しかし、私の唯一の優先事項は短期的な立て直しと強固な基盤づくりであり、エンジン開発へ戻ることではない」

    ルノーは経営権維持と再建を最優先
    今回の発言からは、ルノーがセレブ投資家との提携を期待通りの成果が得られなかったと総括していることが明確になった。一方で、F1参戦継続の意思は揺るがず、今後も経営権を維持しながら、価値観を共有できる新たなパートナーを慎重に見極める姿勢を貫く構えだ。チーム再建を最優先課題とするアルピーヌの新たな経営方針が、今後の競争力向上につながるか注目される。

  • ピエール・ガスリー F1イギリスGPで3グリッド降格 ストロール妨害でペナルティ

    ピエール・ガスリー F1イギリスGPで3グリッド降格 ストロール妨害でペナルティ

    2026年F1第9戦イギリスGP予選後、アルピーヌのピエール・ガスリーに3グリッド降格ペナルティが科された。Q1でアストンマーティンのランス・ストロールのアタックラップを妨害したと判断され、決勝は12番手から15番手へ降格となる。

    この裁定により、アウディのニコ・ヒュルケンベルグが12番手、ハースのオリバー・ベアマンが13番手、ウィリアムズのカルロス・サインツJr.が14番手へそれぞれ繰り上がることになった。

    ガスリーに3グリッド降格処分
    予選中、スチュワードはQ1でガスリーがストロールを妨害した疑いについて審議を行うことを発表。予選終了後、ガスリーとチーム代表者が審問に出席した。

    スチュワードは、ストロールがアタックラップ中にターン15へ進入した際、インラップ中だったガスリーが低速のままレーシングライン上を走行していたと認定。「不必要な妨害」に当たるとして、標準的な3グリッド降格ペナルティを科すことを決定した。

    無線トラブルも処分は変わらず
    裁定書によると、当時ガスリーの無線は正常に機能しておらず、前方の状況についてチームから情報を受け取ることができなかった。

    またガスリーは、後方のアンドレア・キミ・アントネッリがタイムアタック中ではないと判断し、自身を追い越さず後方に留まると考えていたという。

    しかしスチュワードは、ガスリーにはステアリングのダッシュボード表示などから、ストロールがタイムアタック中で接近していることを認識できる情報があったと判断した。

    そのため、無線トラブルがあったことは考慮されたものの、「不必要にストロールを妨害した」と結論づけられ、3グリッド降格の標準ペナルティが適用された。

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム) イギリスグランプリ

    決勝グリッドにも影響
    この裁定により、ガスリーは決勝を15番グリッドからスタートすることになる。

    一方で、その前方にはヒュルケンベルグ、ベアマン、サインツJr.がそれぞれ1つずつ順位を上げて並ぶことになり、イギリスGP決勝の中団グリッドに変更が生じた。

    今回のケースでは無線トラブルという事情があったものの、スチュワードはドライバー自身が利用可能な情報から後続車の状況を把握できたと判断した。結果として、ガスリーには通常どおり3グリッド降格が科され、決勝は15番手から追い上げを目指すことになる。

    2026年F1イギリスGP決勝 暫定グリッド

    1.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    2.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    3.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    4.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    5.アイザック・ハジャー(レッドブル)
    6.ランド・ノリス(マクラーレン)
    7.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    8.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    9.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    10.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    11.ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    12.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    13.オリバー・ベアマン(ハース)
    14.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    16.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    17.エステバン・オコン(ハース)
    18.バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    19.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    20.セルジオ・ペレス(キャデラック)
    21.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    22.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

  • アルピーヌF1 母国イギリスGPで巻き返しへ ガスリー「今季初の無得点から学ぶ」

    アルピーヌF1 母国イギリスGPで巻き返しへ ガスリー「今季初の無得点から学ぶ」

    アルピーヌは今週末に開催される2026年F1第9戦イギリスGPで、今季4回目となるスプリントフォーマットに挑む。チームの本拠地エンストンから約40kmというホームレースで、前戦オーストリアGPでの今季初ノーポイントからの巻き返しを目指す。

    ピエール・ガスリーとフランコ・コラピントはともに、チームスタッフや地元ファンの前で結果を残すことを誓った。

    シルバーストンは1950年にF1世界選手権の初開催地となった歴史あるサーキットであり、高速コーナーが連続するレイアウトは現在もドライバーから高い評価を受けている。

    ホームレースで今季初無得点からの巻き返しを狙う
    アルピーヌにとって前戦オーストリアGPは、2026年シーズンで初めてポイントを獲得できなかった週末となった。チームはその原因分析を進める一方、連戦となるイギリスGPで早期の巻き返しを狙っている。

    シルバーストンではスプリントフォーマットが採用されるため、金曜日の走り出しから高い完成度が求められる。限られた走行時間の中で素早くセットアップをまとめることが重要になる。

    また、本拠地エンストンから多くのチームスタッフがサーキットを訪れる予定で、ドライバーたちはホームの声援に応える走りを目指している。

    ガスリー「シーズン屈指のコーナーが待っている」
    ピエール・ガスリーは、シルバーストンが年間でも最も楽しみにしているサーキットのひとつだと語った。

    「今週末のシルバーストンを楽しみにしている。チームのホームレースだし、個人的にも年間で最高のサーキットのひとつだと思う。全体的に高速コースで、とくにマゴッツ、ベケッツ、チャペルの連続コーナーはシーズンでも最高のコーナーの組み合わせだ」

    「僕はこのサーキットで初めてA526をドライブした。ただ、その時は1月の寒くて雨の降るコンディションだったので、実戦とはまったく違った。あんな状況でレースをすることはまずないだろう。それでも素晴らしいサーキットだし、現在のF1カーではさまざまな要素をマネジメントする必要があり、興味深いチャレンジになると思う」

    ガスリーはオーストリアGPについても振り返り、チームとして学びを次戦へ生かしたいと語った。

    「オーストリアでは今季初めてポイントを逃してしまい、とても悔しい気持ちで終えた。分析すべきデータも多く、理解すべきこともたくさんある。ただ、連戦なので、すぐに次のチャンスが来るのは良いことだ」

    「今回もスプリントウイークなので非常に慌ただしい週末になる。エンストンのスタッフも多く現地に来てくれるし、自宅から応援してくれる人たちもいる。ファンのみんなに良いレースを見せられればと思う」

    コラピント「金曜日から速さを見せたい」
    フランコ・コラピントも、オーストリアGPの課題を克服し、ホームレースでポイント獲得を目指す考えを示した。

    「オーストリアでは難しいレースになったけど、今週末またシルバーストンで走れることを楽しみにしている。今年はフィルミングデーでA526をここで走らせたし、この世代のF1カーでは本当に興味深いサーキットだと感じた。今回はマシンにもう少し自信を持って走れることを期待している」

    コラピントは前戦でバランス面に苦しんだことを明かし、準備を進めてきたことを強調した。

    「オーストリアでは運にも恵まれず、ポイント圏外で終わってしまった。チームとして望んでいた結果ではなかったし、週末を通してマシンバランスを見つけるのに苦労した」

    「それでもマシンを理解するチャンスはたくさんあるし、シルバーストンへ向けてすでにシミュレーターで準備もしてきた。スプリントウイークなので金曜日からしっかり結果を出さなければならない。ポイント獲得のチャンスは2回あるし、その両方を狙っていきたい」

    最後にコラピントは、ホームレースならではの雰囲気への期待を語った。

    「シルバーストンのファンはいつも素晴らしいし、チームのホームレースなのでエンストンから多くのスタッフが応援に来てくれる。彼らに良い結果を届け、再びポイント圏へ戻りたい」

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • ブリアトーレ アルピーヌF1株売却騒動を一蹴「価格が完全に狂っている」

    ブリアトーレ アルピーヌF1株売却騒動を一蹴「価格が完全に狂っている」

    フラビオ・ブリアトーレは、アルピーヌF1チームの少数株式売却を巡る騒動について、現在24%を保有する投資会社オトロ・キャピタル(Otro Capital)が提示している売却価格は「完全に狂っている」と強く批判した。

    2023年にオトロ・キャピタルは、2億ユーロ(約173億円)でアルピーヌの24%の株式を取得した。しかし現在は、その持ち分を約7億ユーロ(約606億円)で売却しようとしていると報じられており、その評価額の高さが大きな話題となっている。

    「価格は完全に狂っている」
    この高額な売却価格について、メルセデスも買収への関心を取り下げたとされる。

    ブリアトーレはSky Sports F1に対し、今回の株式売却はチーム運営とは別問題だと強調した。

    「これはチームとは何の関係もない」

    「ルノーは今でも75%を保有していて、圧倒的な多数株主だ。最終的な判断を下すのはルノーだ」

    そして、オトロ・キャピタルが求める価格について率直な見解を示した。

    「みんなこの25%の話をしているが、僕からすれば価格は完全に狂っている。本当に異常な価格だ」

    さらに、その意味を確認されると、ブリアトーレはこう言葉を続けた。

    「その通りだ。高すぎる」

    「とはいえ、それが今の市場なんだ。いまのF1チームはそういう金額で評価される。F1にとっては素晴らしいことだ」

    「ただ、オトロとの交渉には僕たちは一切関わっていない。これはルノーの仕事であって、僕たちの仕事ではない」

    アルピーヌF1チーム

    ブリアトーレ復帰後のアルピーヌ改革
    ブリアトーレは2024年にエグゼクティブ・アドバイザーとしてアルピーヌへ復帰した。当時のチームはグリッド後方で苦戦していたが、2025年は限られたアップグレードの中で体制を整え、2026年は大きく競争力を向上させている。

    今季はモナコGPでピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得するなど、中団グループで存在感を示している。

    復帰後に何が変わったのかと問われたブリアトーレは、組織全体への投資を挙げた。

    「すべての分野に投資を進めた。空力部門への投資、人材への投資だ。経験豊富な人材もさらに必要だった」

    「チームを作り直した。僕が来た当時、このチームは本当に混乱していた」

    「少なくとも今はチームになった。少なくとも今はレーシングチームとして機能している。それが非常に重要なことだと信じている」

    今回の発言では、ブリアトーレはオトロ・キャピタルの売却価格には疑問を呈しながらも、株式売却そのものはルノーの判断事項であり、自身やチーム運営には直接関係しないことを改めて強調した。また、復帰後に組織改革を進めたことで、アルピーヌが競争力を取り戻しつつあるとの手応えも示している。