カテゴリー: スクーデリア・アルファタウリ

  • 「角田裕毅には一流ドライバーと共通する部分がある」とホンダF1 山本雅史

    「角田裕毅には一流ドライバーと共通する部分がある」とホンダF1 山本雅史

    ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史が、2021年のF1世界選手権でアルファタウリ・ホンダF1からデビューを果たす角田裕毅について語った。

    今季限りでのF1参戦終了を発表したホンダの最後のシーズンとなる2021年、世界最高峰のレースであるF1に弱冠20歳の日本人ドライバーの角田裕毅(つのだ ゆうき)が参戦する。日本人としては7年ぶり、ホンダの育成ドライバーとしては13年ぶりのF1フル参戦となる。

    角田裕毅は、4歳でレーシングカートを始め、16歳で鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)を卒業。日本のF4選手権に2年間参戦した後、欧州へ渡ってF3、F2を1年ずつ経験し、ついに最高峰の舞台であるF1の参戦をつかみ取った。順調なキャリアアップの過程を見守ってきた山本雅史は、成長ぶりをこう振り返る。

    「角田選手とよく話すようになったのは2018年、彼がF4で2年目にしてチャンピオン獲得を果たしたシーズンでした。この年の角田選手は14戦7勝。当時から勝ちにこだわる姿勢が強かったし、とても速いドライバーでした。そこで、夏にヨーロッパでF3マシンのテストに参加させたんです。Red Bull育成プログラムのドライバーも参加して3日間のテストを行い、そこで角田選手は全体のトップタイムをマーク。これがきっかけになってRed Bullの育成プログラム入りにつながり、翌年からFIA F3選手権に参戦する流れになっていきました。本人も言っていますが、この欧州テストが彼のキャリアの大きな転機になりましたね」

    F4とF3、カテゴリーは1つ違うだけが、マシンは全くの別物と言えるほど異なる。クルマ自体が大きく重くなる上に、ダウンフォースという、高速走行時に発生する空気の流れを使いこなす技術も求められ、ドライビングのレベルを上げる必要があるだけでなく、身体への負担も大きくなる。相当な練習を積んだのだろうか?

    「レッドブルの(ヘルムート)マルコさんからも、『ヤマモト、ユウキにどれだけ練習させてきたんだ?』と聞かれましたが、事前にF3マシンで走行したのは2回だけです。欧州へ出発する前に1時間程度のミーティングをやって、このテストのプログラムを確認し、それぞれでこういうことを意識して走りなさい、こんな流れでマシンに慣れていきなさい、といった話を細かくしました。角田選手のすごいところは、その話をきっちりと理解して、3日間の走行でどんどんタイムを上げていった吸収力。テストだからという妥協をしないで、トップタイムという見事な結果を出してみせました」

    2019年、FIA F3選手権で優勝1回を含む3度の表彰台登壇を果たして実力を示すと、翌2020年にはF2へとステップアップ。ここでは24レースで3勝、7度の表彰台でランキング3位と、シリーズの中でもトップドライバーの一人として存在感を示した。

    「F2での1年間を経て、彼の顔つきが変わったと思いませんか?F4時代はあどけなさがあったけど、どんどん大人の雰囲気になって。特に昨年はF1への意識がはっきりと芽生え、強さが増しましたね。F1マシンのテスト走行をして、さらにまた顔が変わったと思います。本人には自分が何をしなければならないか明確に見えていて、それを確実にクリアして、アップデートし続けたシーズンでした。彼の強みは、この適応力です。昨年の開幕直後に『シーズンを戦うってことを考えているか?』と聞いたら、『一つずつのレースしか考えていませんでした』なんて答えていたんですが、中盤戦の7レース連続でのポイント獲得など、ランキングのことも考えて確実に入賞を果たす戦い方ができるようになりました。また、フィジカル面も大きく成長しましたね。一年を通じてトレーニングを徹底し、体型も変わったし、筋肉の質がよくなったね、という話を本人ともしました」

    現在、F1に参戦するのは10チーム、各チームにドライバーは2人ずつ。世界で20人しか手にすることができないF1のシートをつかむためには、何が必要なのだろうか?

    「ホンダとしても育成プログラムを設定して、そこに多くのドライバーが参加しています。そして、すべてのドライバーが平等にチャンスを手にしているんです。その同じ土俵で、与えられた機会をフルに活用して、結果を出していくことが重要です」

    ホンダの育成プログラムでは、SRSを卒業したドライバーを中心に、まずは国内のF4へ参戦。そこで成果を出せれば、F3や海外レースへの挑戦へと道が開け、さらに上のカテゴリーへのチャレンジが続いていく。スタートラインは皆同じ、参戦のチャンスを手にしたレースで残した結果で評価され、ステップアップできるかが決まっていく。

    日本のF4選手権でチャンピオンを獲得して欧州に渡った角田裕毅だが、F3で所属したチームは、前年表彰台獲得なし、そして自身にとっては初めて経験するサーキットばかりと、競争力という点で見れば厳しい環境だった。しかし、そこに甘んじることなく、徐々に結果を改善していく。シーズンを振り返ると、序盤はノーポイントが多かったものの、シーズン折り返しを迎えてからは、7レース連続入賞。さらには、3レース連続表彰台に優勝と、文句なしの結果を残した。

    「もちろん、速さには天性のものがあると思いますが、努力も人一倍です。僕が見てきたドライバーの中で、一番トレーニングを積んでいる一人です。ランチに誘うこともありますけど、彼は『そこはトレーニングの予定があるので、明後日にしてください』という感じで、絶対に自分のペースを崩さないんですね。自分に必要なことは何かを見据えて、それを実行するためには遠慮しない。いい意味でのマイペースさがありますね」

    F2では、F1参戦に必要なスーパーライセンスを得るための条件が、ランキング4位以上だった。シーズン中盤ではコンスタントにポイントを重ねてランキング3位につけるなど好調だったが、後半にはノーポイントが続き、ランキングが6位まで落ちてしまったこともあった。

    「ノーポイントが続いたのは、マシントラブルなどが原因でしたが、このとき本人は『チームに助けられた』と語っていました。モータースポーツというのは、自分の速さだけでなく、やはりチームの総合力が欠かせません。チーム全員を味方にしてサポートを引き出せたという点も素晴らしいですね。面白いデータがあるんですが、昨年のF2で、予選とレース1の結果※2だけでポイントを計算すると、角田選手がチャンピオンなんです。世界中の四輪レースの新人ドライバーが対象の『FIAルーキー・オブ・ザ・イヤー』など、数々の賞も得て、自分の実力を証明してみせましたね」

    「F1に至るまでのレースキャリアの中で、ドライバーはさまざまな分岐点に遭遇します。その一つひとつで、正しい方向に進めるか、そのために結果を出せるかがカギです。目の前にきたチャンスを有効に使うために、徹底的に考え抜く。そこで正しい結果を出し続けた先に、世界最高峰の舞台が待っているのではないでしょうか」

    いよいよF1でのデビュー戦が近づく角田裕毅。レースを見る際には、どんなところに注目するとよいのだろうか。

    「一番の見どころは、角田選手のブレーキングと、抜き方ですね。ほかのマシンと並んでコーナーに入ったときに、ブレーキを遅らせて、ズバッと前に出る場面がきっと見られると思います。これは天性のものかもしれませんが、彼はレースを俯瞰して見ているんです。レース全体の動向を眺めることができているというのかな。だから、ほかのマシンの動きを想定して攻略できてしまうし、抜きにかかるときにも、このコーナーでこのくらい差を詰めて、ここでプレッシャーをかけて、最後のブレーキングで前に出る、というような組み立てが可能になるんです。あとは、タイヤの使い方も上手です。F2では、ほかのドライバーがタイヤを目一杯使って走っているときでも、自分はセーブしながら他車を上回るペースを見せてくれていました」

    そして、角田裕毅にはF1の中でもトップで活躍するドライバーとの共通点があると語る。。

    「一般的に、人間が行動するときには、目や耳から情報が入り、それをもとに脳が身体へ指令を送って、腕や足が動きますよね?でも、角田選手の場合には、情報が脳を経由しないというか、目の前で起きた事象に反応してダイレクトに身体が動くような感じで、全く迷いが出ません。こうした走りができるのは、マックス(フェルスタッペン)選手や、チャンピオンのルイス・ハミルトン選手など一流ドライバーと共通する部分ですね」

    今季のF1は、史上最多の23戦が予定されており、さまざまな特性を持ったサーキットが登場します。角田裕毅の得意コースはあるのあろう?

    「開幕戦の舞台となるバーレーンは、昨年のF2で最後尾の22番手からスタートして、6位まで追い上げたコースで、相性はいいと思います。でも、彼はどのコースに行っても速いんですよ(笑)。昨年のF2では予選最速のポールポジションを4回取っていますが、最初は高速コースのレッドブル・リンク(オーストリア)、2回目は高速・中速・低速がバランスよく揃ったスパ・フランコルシャン(ベルギー)でしたが、全然違う特性で90度コーナーが連続するソチ(ロシア)で3回目のポールポジションを決めたときは、驚きましたね。もちろん、ホームGPとなる鈴鹿も楽しみの一つだと思います」

    今季、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダで角田選手のチームメートになるのは、日本でも人気の高いピエール・ガスリー。全日本スーパーフォーミュラ選手権での活躍を経てF1へステップアップし、昨年はスクーデリア・アルファタウリ・ホンダでF1初優勝を成し遂げ、大きな話題になった。

    「ピエール選手もとても速いドライバーで、経験も豊富ですが、2人揃ってQ3へ進むことがあれば、角田選手はいい戦いをするんじゃないかなと見ています」

    F1の予選は、全20台が参加するQ1から始まり、上位15台によるQ2、そしてトップ10のみが進出できるQ3と、段階的に台数が減っていく。

    「セッションが進んでいくごとに路面にタイヤのゴムが載っていくので、コーナー速度が上がってタイムが向上します。しかも、Q3はわずか10台ということでコース上の混雑もほぼ起きないし、新品タイヤでのアタックということもあり、タイムを出すための条件がすべて揃った環境になります。こういうときの角田選手は素晴らしい走りをするので、ピエール選手を上回る可能性もあるんじゃないかな」

  • ホンダF1:2021年 F1 開幕戦 バーレーンGP プレビュー

    ホンダF1:2021年 F1 開幕戦 バーレーンGP プレビュー

    ホンダF1のラストイヤーとなる2021年のF1世界選手権が今週末のF1バーレーンGPで幕を開ける。

    昨年の最終戦、マックス・フェルスタッペンが勝利を飾ったアブダビGPから104日。2021年のF1シーズンが、いよいよバーレーンGPで開幕する。バーレーンがシーズン初戦の舞台となるのは、これが史上3度目となる。

    今季は、レッドブル・レーシング・ホンダにセルジオ・ペレス、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダには角田裕毅が加入。ピエール・ガスリーを加えた4名のドライバーがどんな走りを見せてくれるのか、期待が高まる。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「いよいよ2021年シーズンが、バーレーン・サヒールサーキットにて幕を開けます。昨年はコロナウイルスの感染拡大の影響を受けて予定より大幅にシーズン開幕が遅れました。今年も依然状況は厳しいもののF1・FIAまた各チームが様々な対応を取り予定通りの開幕となります。今年は、さらなるパフォーマンス向上を図るために、ホンダとして多くの部分を見直し新たに設計をした新型のPUを投入します。PU自体の性能向上と低重心化・コンパクト化を図ることにより、車体パッケージ全体でのパフォーマンス向上にも貢献しています。ここバーレーンで行われた先日のプレシーズンテストでは、3日間でスクーデリア・アルファタウリ・ホンダ が全チーム中で最多周回を走行、レッドブル・レーシング・ホンダと合わせてホンダのPUは791周、4,281kmを走行、今週末のレースに向けてPU、車体ともに貴重なデータを収得することができました。両チームともにパフォーマンス的にもいい手ごたえを得ています。ドライバーラインアップについては、レッドブルに経験豊富なペレス選手、アルファタウリにはルーキーの角田選手が加入し、新しい顔ぶれになっています。フェルスタッペン選手、ガスリー選手とともに速さを見せてくれることを期待しています。ホンダF1参戦最終年となる今年、PU、車体、ドライバー、チーム体制などレースに向けていい準備ができていると感じています。我々の目標となるチャンピオンシップ獲得に向けて、両チームとともに一つ一つのレースを大切に最善を尽くして戦っていきたいと思います」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    テストでは1日半しか走行時間がなかったので、一番の目標は走行距離を稼ぐことでした。その中でさまざまなセットアップ変更を試し、どれが機能するのかを確認していきました。僕らは気温の高いコンディションでしか走っていませんし、サーキットごとに特性は異なるので、本当の実力を語る時期ではありませんが、マシンの感触がいいことは確かです。マシンは安定していて快適にドライブできます。もちろん改善点はありますが、これまでも僕らは常に向上を果たしてきましたし、エンジニアもそれを目指しています。テストが順調にいったことで、ポジティブなシーズンの幕開けとなりました。走行距離を伸ばせてマシンの理解が進んだことには満足していますが、純粋なパフォーマンスという面ではまだ何も言えません。みんながエキサイトしているのも知っていますし、僕らはこうコメントするしかないのですが、メルセデスは7年連続でタイトルを獲得しているわけですから、彼らが未だに最強です。メルセデスとしては、人々に僕らが最強だと思わせてプレッシャーをかけようとしているはずだと思いますが、僕らは自分たちのことに集中するのみです。このチームの誰もが、そしてホンダも、メルセデスをはじめとしたライバルに打ち勝つべくプッシュしています。毎年、新たなシーズンを迎えるときには彼らに勝つチャンスがあると思ってはいますが、簡単に倒せる相手ではないですし、テストの内容だけを見て僕らが上にいると思うなんて馬鹿げています。個人的には、Q3を全開で走るのが待ちきれません。燃料搭載を少なくしてフルパワーで走るので、そこで誰がパフォーマンス面で進化しているのかが分かりますし、レースではそのパフォーマンスをレース距離全体で維持できているかが見られます。僕らがその両方でいい状態であればいいですね!僕も、チームも全力を尽くしてタイトル争いができるように挑戦します。僕らはそれぞれの役割を熟知していますし、ホンダとエクソンモービルがオフの間もRB16Bをパッケージとして向上させようと懸命に取り組んでくれました。バーレーンは好きなサーキットですし、自分たちのパフォーマンスを楽しみにしています。誰が正しいのかが明らかになるときはもうすぐです」

    セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「テストはすごくポジティブでした。時間が短く、走行してチェックする機会はかなり限られていましたが、チームとしてはいい準備ができたと思いますし、レッドブルでの初戦を楽しみにしています!序盤の数戦はできる限り多くを学び、早くスピードを発揮できるようにしたいです。そうすれば、シーズンを通じていいポジションにつけられるはずです。(パフォーマンスの面では)まだ序盤なので、これから見ていきましょう。ライバルたちが何をしているのか解明しようとすればするほど、自分たちは迷ってしまうものなので、そうしたことにあまり意味はありません。予選まで待つ必要がありますし、そこで全員の立ち位置が分かります。このチームで走ることは、僕がこれまで夢見てきたことです。待ちきれないですし、サーキットでファンの皆さんに会い、レースをすることを心の底から楽しみにしています。今はとてもリラックスしていて、僕の全力を出しきるのみです。最後にどうなるか見ていきましょう」

    ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ
    「レースが待ちきれません!直前に同じサーキットで3日間のテストをしてから開幕戦を迎えるというのは初めてで、フリー走行が増えたようなものです。このサヒールのコースで僕らに何が必要か、たくさんのアイディアがある状態で臨めます。テストの目的は自分たちの新車を理解することであり、特に新たな空力パッケージの効果をシーズンを通じて引き出せるようにしなければなりません。このチームに加入して以来、一番のプレシーズンテストと言っていいほどで、全チームの中で最多周回をこなせて、本当に実りの多いテストになりました。全チームの様子を見てみると、現代のF1のパフォーマンスレベルと信頼性の高さを実感しました。数年前のテストではみんなかなりの数の問題が起きていましたし、その頃と比較するとかなりの技術的進歩を遂げています。僕らには、技術面でもメカニカル面でも心配がないことにも勇気づけられています。最初の数周からマシンのフィーリングはよかったですし、テストではポジティブな発見がたくさんありました。さらに、そこからチーム全員が初戦に向けてかなりのハードワークをして準備を進めてきましたから、今週末にそれが報われることを願っています。新たなテクニカルレギュレーションの影響で、グリップは少し下がったと思います。マシンのハンドリングや挙動の面では違いを感じにくいのですが、昨年と同様に苦戦する場所もあれば、強みを発揮できるところもあるはずです。全体的なバランスは昨年と似ていますが、グリップが低下したことでコーナーでは少し遅くなっています。ただ、大きな違いはありません。それを除けば、マシンを初めてテストしたときから、そのまま進めていけばいいというくらいのベースがあると感じました。いくつかのコーナーで微調整ができましたし、今はエンジニアが主に風洞で作業してシーズンを通じてダウンフォースを増していけるように取り組んでいます。シーズン開始にあたってすごくいい基礎ができていますし、何か変更を加えればマシンもよく反応するので、いい傾向だと思います。テスト中は、あまり全開でプッシュしていないので、PUの改善点がはっきりとは分かっていませんが、ホンダの取り組みはよくわかっていますし、多くの周回を走ったにもかかわらず、3日間のテストでPUの問題がゼロだったことには勇気づけられました。開幕戦でさらにプッシュすることで、またいいアイデアが得られるはずです。チームとして見ると、2人のドライバーがそろって役割を果たせたことが重要です。ユウキがテストでいい仕事をしてくれて、多くの周回を走行することができました。彼はミスをせずに、求められたことをやりきりました。僕ら2人とも、シーズンに入る準備はできています」

    角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    「今週末がいよいよ僕にとってのF1デビューになります。昨年のF2からF1にステップアップするわけですが、オフシーズンの間には旧型でテスト走行を重ねたことに加え、先日の3日間プレシーズンテストでも走り込むことができ、準備はできていると感じています。テストの中ではF1マシンのパワーやブレーキと言った部分のみではなく、F1特有の複雑なステアリング操作についても学び、プッシュした際やマシンの挙動が乱れたときに、どのような操作をするとどう反応するかといった部分も含めて理解を深めることができました。また、セッションごとに得られたデータから学びを重ね、成長することができたと思っています。昨年型のマシンと比べて、今季型のほうがステアリングを通じていい感触がありましたし、エンジンもよりパワーがあるように思います。ただ、テストが上手くいったからといっても、各チームが異なるプログラムに取り組んでいるわけなので、どれだけ競争力があるのかは、今週末まで分かりません。フィジカル面でもハードワークを重ね、毎日トレーニングをして強化すべき部分に取り組んできました。1月と2月のテストも含め、開幕戦に向けていい準備ができています。今は開幕が待ち遠しい思いです。最初から全力でプッシュして、マシンの限界を確認しながら色々な経験を重ね、シーズン中盤から後半にかけていい形にまとめていければと思っています。また、チームメイトには経験豊富なガスリー選手がいるので、彼の走りからも多くのことを吸収していきたいと思います。2014年以来7年ぶりの日本人F1ドライバーとして、日本のファンの皆さんがとても期待してくれていることも分かっています。皆さんに喜んでもらえるように全力を尽くします。デビューに向けて、準備はできています!」

  • 角田裕毅 「F1ドライバーとして低身長なことはそこまで有利ではない」

    角田裕毅 「F1ドライバーとして低身長なことはそこまで有利ではない」

    角田裕毅が、2021年のF1デビューに先立ち、アルファタウリ・ホンダは自分が快適にレースができるようにAT02を調整する必要があったと説明した。

    20歳の角田裕毅は、2021年のF1グリッドで最年少であるだけでなく、160cmという身長は全F1ドライバーのなかで最も低い。今月バーレーンで開催された3日間のプレシーズンテストで、角田裕毅は総合2番手タイムを記録したが、そのためには特別な準備が必要だったと語る。

    「まず、視界をはっきりと見るため、シートの位置を高くするためにモノコックの中にたくさんのフォームを入れる必要がありました」と角田裕毅は説明した。

    「また、ペダルに届くように特別なペダルケースを作りました」

    しかし、角田裕毅は、体重配分や空力の観点から、彼の身長がF1ドライバーとして有利に働く可能性があるという提案を拒否した。

    「僕たちは多くの仕事をしました。完璧なシートを作るためにかなりの努力をしました。僕にとって、それは大きな利点ではありません」と角田裕毅は語った。

    「FIAが重量配分を行う場所を決定し、配置したい場所を選択できないため、F1では大きな利点とは見なされていません。そのため、少しは重量配分の利点はありますが、それほど多くはありません」

    「そして、空力に関しては、僕にとって大きな違いはあまり見られません。なぜなら、特に今のF1ではマシンは身長の高い向けに作られているからです」

    ちなみに角田裕毅のチームメイトであるピエール・ガスリーの身長は177cmだ。

    角田裕毅とピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダF1) 2021年F1バーレーンGP

  • ホンダF1の田辺豊治TDが語る“角田裕毅がF1デビューする意義”

    ホンダF1の田辺豊治TDが語る“角田裕毅がF1デビューする意義”

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、角田裕毅が日本人F1ドライバーとしてデビューする意義について語った。

    レースの現場でホンダF1を束ねる田辺豊治は、角田裕毅と直接話をしたのはごく最近になってからだと語る。それでも、ホンダのF1パワーユニットを走らせる日本人ドライバーがいることはモチベーションになると語る。

    「日本人のドライバーがホンダのPUでレースをすることになり、我々のモチベーションも一層上がります」と田辺豊治はホンダの公式サイトで語った。

    「角田選手と直接話したのは、昨年のアブダビテストのときくらいでまだ少ないのですが、担当エンジニアから話を聞くと、熱心に学ぼうとする姿勢があるし、自分が何をすべきかを理解しているので、学習速度も速い。数回のF1テストで大きく成長しているようです」

    「アルファタウリも精力的にサポートしていて、開幕戦では“真のF1ドライバー”としてデビューさせるべく、旧型マシンでの走行機会をかなり作ってくれました。シーズンが始まってから学び始めます、という感じではなく、ある程度仕上がった状態でデビューして、そこからさらに成長していく姿を見せてほしいですね」

  • 角田裕毅、F1プレシーズンテストでの“DRSを早く起動”騒動を説明

    角田裕毅、F1プレシーズンテストでの“DRSを早く起動”騒動を説明

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、今月バーレーンで開催されたF1プレシーズンテストの印象的な2番手タイムのラップでDRSを早く起動させていたことを認めた。

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今年アルファタウリ・ホンダF1でデビューする20歳の角田裕毅をべた褒めしている。

    「彼はF1でこれまでで最高の日本人ドライバーになるだろう」とヘルムート・マルコは語っている。

    ヘルムート・マルコについて角田裕毅は「ヘルムートは毎日テストが終わると電話をかけてきました」と Auto Hebdo に語った。

    「彼は最後のテストセッションの後、特に感銘を受けていました」

    しかし、レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンに次ぐ2番手タイムを記録した角田裕毅のラップは、DRSを不適切に早く起動していたからだとの指摘もある。

    「それについては多少の騒ぎがあるのを見たことがあります」と角田裕毅は語った。

    「他のドライバーよりも早くDRSを開けていました。テストの最初の2日間はDRSボタンを押すことができても、DRSゾーンにいなければ何も起こらなかったので、実際には非常に奇妙でした」

    しかし、角田裕毅は、テスト最終日はそうではなかったと説明する。

    「FIAがシステムをテストしているに違いないと思うし、その恩恵を受けました」と角田裕毅は説明した。

    「他の人より少し早くDRSを開けました。それによって0.2秒くらい得られたと思います」

    また、他の多くのドライバーが最終日に角田裕毅と同じソフトタイヤ(C5)を使用しなかったことも事実だ。

    「最初のレースの予選まで改善できると思ってはいますが、いずれにしろテストは良かったと思います」と角田裕毅は語った。

    それでも、ヘルムート・マルコだけでなく、アルファタウリF1のチーム代表フランツ・トストも角田裕毅を高く評価している。

    角田裕毅は「もちろん、うれしかったです。特に、フランツは、僕のターン1に入るところに目をつけてくれましたからね」と語る。

    「フランツは僕にとって祖父に少しのような感じです。初日、彼にそもそもテストタイムを見るべきではなく、マシンの限界を探求するべきだと言われました」

    ヘルムート・マルコは、2021年にヘルムート・マルコは、フェラーリやアルピーヌがライバルになるはずだと語る。

    ヘルムート・マルコは「我々の分析によると、アルファタウリはマクラーレンとアストンマーティンの直後で、フェラーリとアルピーヌとほぼ互角なはずだ」と Kleine Zeitung にコメント。

    「いずれにせよ、ウィリアムズ、ハース、アルファロメオよりも前にいるはずだ」

  • ホンダF1、参戦最終年に新型PU投入「タイトル獲得に向けて最善を尽くす」

    ホンダF1、参戦最終年に新型PU投入「タイトル獲得に向けて最善を尽くす」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、ホンダとしてF1参戦最終年となる2021年のF1世界選手権の開幕にむけて意気込みを語った。

    昨年の最終戦、マックス・フェルスタッペンが勝利を飾ったアブダビGPから104日。2021年のF1シーズンが、いよいよバーレーンGPで開幕する。バーレーンがシーズン初戦の舞台となるのは、これが史上3度目となる。

    今季は、レッドブル・レーシング・ホンダにセルジオ・ペレス、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダには角田裕毅が加入。ピエール・ガスリーを加えた4名のドライバーがどんな走りを見せてくれるのか、期待が高まる。

    「いよいよ2021年シーズンが、バーレーン・サヒールサーキットにて幕を開けます」と田辺豊治はコメント。

    「昨年はコロナウイルスの感染拡大の影響を受けて予定より大幅にシーズン開幕が遅れました。今年も依然状況は厳しいもののF1・FIAまた各チームが様々な対応を取り予定通りの開幕となります」

    「今年は、さらなるパフォーマンス向上を図るために、ホンダとして多くの部分を見直し新たに設計をした新型のPUを投入します。PU自体の性能向上と低重心化・コンパクト化を図ることにより、車体パッケージ全体でのパフォーマンス向上にも貢献しています」

    「ここバーレーンで行われた先日のプレシーズンテストでは、3日間でスクーデリア・アルファタウリ・ホンダが全チーム中で最多周回を走行、レッドブル・レーシング・ホンダと合わせてHondaのPUは791周、4,281kmを走行、今週末のレースに向けてPU、車体ともに貴重なデータを収得することができました。両チームともにパフォーマンス的にもいい手ごたえを得ています」

    「ドライバーラインアップについては、レッドブルに経験豊富なペレス選手、アルファタウリにはルーキーの角田選手が加入し、新しい顔ぶれになっています。フェルスタッペン選手、ガスリー選手とともに速さを見せてくれることを期待しています」

    「ホンダF1参戦最終年となる今年、PU、車体、ドライバー、チーム体制などレースに向けていい準備ができていると感じています。我々の目標となるチャンピオンシップ獲得に向けて、両チームとともに一つ一つのレースを大切に最善を尽くして戦っていきたいと思います」

  • 角田裕毅 「この先も日本人ドライバーがF1に乗るチャンスは必ずある」

    角田裕毅 「この先も日本人ドライバーがF1に乗るチャンスは必ずある」

    角田裕毅が、F1デビューとなる2021年のF1世界選手権の開幕戦F1バーレーンGPに先駆けて、ホンダF1の公式サイトでインタビューに答えた。

    3月12日~14日の3日間、開幕戦の舞台であるバーレーンで行われたF1公式テスト。アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は世界中を驚かせました。最終日の3日目で、全体2番手のタイムを叩き出したのだ。しかも、首位のマックス・フェルスタッペンとはわずか0.093秒差。

    今週末、日本人ドライバーとしては7年ぶりにF1グリッドに並ぶ角田裕毅が、開幕前の忙しい時間を縫ってインタビューに答えた。

    チームの雰囲気には慣れましたか?
    イタリアのチームらしく、フレンドリーでファミリー感が強く、(チーム代表の)フランツ・トストさんを中心に、それぞれの仕事に取り組み、チーム全体がお互いを信頼し合って動いているなと感じます。

    F1マシンの操作は複雑ですか?
    エンジニアに聞きながら操作を覚えました。テストの段階では、全く不安のないくらいに操作できるようになりました。ただ、ほかのマシンを相手にしながらの操作というシチュエーションはまだ経験していないので、レースはまた別かもしれません。レースまでにできることはやって、少しでもボタン操作に慣れた状態で実戦に臨みたいと思います。

    ドライバーとしての強みはなんでしょう?
    自分のベースとなっているのは、昔から培ってきたブレーキングです。これを活かしてドライビングしていきたいと思います!

    日本からの声は届いていますか?
    SNSは結構見ています。TwitterやInstagramでメッセージをいただくことも多くて、『開幕戦が待ちきれない』とか『鈴鹿で待っています』という声をいただくのは本当にうれしいですし、僕も本当に楽しみにしています。

    開幕戦の舞台はバーレーン。得意なコースですか?
    「得意・不得意というのは、あまり意識していないのですが、初戦のバーレーンは好きなコースの一つです。コーナーとしては、下りながら左に回り込むターン10。すごくロックアップしやすい場所で、このサーキットの中でも特徴的な部分ですが、ブレーキングの難しい、このテクニカルなコーナーが好きですね。

    将来、未来のF1を夢見る ドライバーへ一言!
    僕の走りの特徴を見て、少しでも感じてくれる部分があったらうれしいです。この先も、日本人ドライバーがF1に乗るチャンスは必ずあるはずです。一つひとつ成長していけば、必ずこの舞台に近づけると思います。僕を超えられることはないでしょうけど(笑)

    こう言ったあとに、「ウソです!」と満面の笑みを見せた角田裕毅でしたが、F1デビューに向けて自信がある様子は伝わってきた。

    公式テストを終えて「F1マシンで全開アタックをして2番手に入るというのは、最高の気分です。もちろん、まだテストに過ぎないので先走ってはいけませんが」と振り返った。

  • 角田裕毅 「レッドブルF1でマックス・フェルスタッペンと走りたい」

    角田裕毅 「レッドブルF1でマックス・フェルスタッペンと走りたい」

    マックス・フェルスタッペンは、F1グリッドで最も手ごわいチームメイトかもしれないが、角田裕毅はいつかフェルスタッペンと一緒にドライブすることを望んでいる。

    今週末、角田裕毅は、7年ぶりの日本人ドライバーとしてアルファタウリ・ホンダF1でグランプリデビューを果たす。レッドブルF1幹部から高い評価を受けている角田裕毅は、遅かれ早かれレッドブル・レーシングへの昇格が期待されている。

    角田裕毅は、自身がレッドブル・レーシングに昇格できた場合、マックス・フェルスタッペンがまだそこにいることを望んでいる。

    「マックスは本当に速いですし、一緒にドライブしたいドライバーの一人です」と角田裕毅は Daily Mail に語った。

    「将来的に、もちろん、レッドブルは本当に良いチームですし、彼らは本当に良い車を持っています。いつかレッドブルでマックスと一緒にドライブしたいと思っています。ですが、彼は別のチームに所属していますし、ターゲットも異なります」

    「今年、アルファタウリでドライブできることを本当にうれしく思っています。だから、僕としてはとにかく今年に集中して、チームメイトを倒すことに集中し、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っています。将来、マックスと一緒にドライブできればいいですが、今年はアルファタウリに集中しています」

    「本当に良いチームだと思っています。最初の1年間のためには特にそう思います。彼らはルーキードライバーとの経験が豊富ですし、ルーキードライバーを鍛えて、成長させる方法を知っています」

    「だから、とにかく今は彼らと一緒に仕事をして、彼らのためにうまくやっていきたいと思っています」

    マックス・フェルスタッペンと同じように、角田裕毅はフィーダーのカテゴリーを席巻し、アグレッシブでエキサイティングなドライビングスタイルを持っているという評判を築いてきた。

    角田裕毅はそれをF1でも維持するつもりであり、それが機能すると信じているが、他の領域を改善する必要があることも承知している。

    「ブレーキング、特にブレーキングゾーンに強い自信を持っているので、僕のドライビングはアグレッシブに見えると思います」と角田裕毅は付け加えた。

    「そして、僕はオーバーテイクに本当に強く自信を持っています。いつも一回で成功させようと試みています。お互いに動いてタイヤを無駄にしたくないので、常にブレーキングに全力を注いでいます。アルファタウリがそのアグレッシブなスタイルを求めて、気に入ってくれて本当にうれしいです」

    「F1でもそのスタイルを維持しようと思っていますし、後半戦にむけて自信を深めたいと思っています。とにかくスタイルと自分の走りを維持しようと思っています」

    「現時点での僕の弱点は一貫性です。そのため、一貫性を保つために一生懸命努力する必要があります。特にF1では、一貫性を保つことが非常に重要なので、一生懸命働き、その弱点を改善するようにしていきます」

  • ホンダF1、2021年開幕ムービー『最後まで、走り切る』を公開

    ホンダF1、2021年開幕ムービー『最後まで、走り切る』を公開

    ホンダF1は、ラストイヤーとなる2021年F1世界選手権の開幕に向けた動画『We race to the end (最後まで、走り切る)』を公開した。

    F1撤退を決定しているホンダにとって2021年のF1世界選手権はラストイヤー。新型F1パワーユニット『RA621H』をレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリの2チームに供給する。

    レッドブル・レーシングは『レッドブル・レーシング・ホンダ』とチーム名にホンダを加え、“ストップ・ザ・メルセデス”を目標にタイトルに挑む。姉妹チームの『スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ』は新たに日本人ドライバーの角田裕毅を起用し、注目が集まっている。

    ホンダF1は、2021年のF1世界戦選手権に向けたスペシャルムービーを公開。2015年から参戦を開始したF1でのこれまでの挫折、ホンダF1復帰後の初勝利、ガスリーの初表彰台と初優勝といった成功の約1分間の動画にメッセージを込めた。

    『険しい道のりが続くのは、百も承知だ』
    『それでも、頂点を目指すんだ』
    『夢の力を信じて』
    『最後まで、走り切る』
    『さあ、見てろよ2021』

  • アルファタウリF1 「ガスリーのレッドブルでの経験が生かされている」

    アルファタウリF1 「ガスリーのレッドブルでの経験が生かされている」

    アルファタウリ・ホンダF1のテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、ピエール・ガスリーのレッドブルF1での経験がチームに生かされていると語る。

    ピエール・ガスリーは、2019年にダニエル・リカルドの後任としてレッドブル・レーシングに昇格を果たしたが、わずか6か月で見切りをつけられ、姉妹チームであるアルファタウリ(トロロッソ)へと戻された。

    2021年、アルファタウリ・ホンダF1は、ルーキーの角田裕毅を起用。ジョディ・エギントンは、ピエール・ガスリーの経験がチームに大きな影響を与えていると語る。

    「技術的な観点から見ると、私にとってガスリーは素晴らしい。彼は良いリファレンスだ。我々は彼とうまくやっている。彼は他の場所に行き、戻ってきた。我々は彼と良い関係を持築いているし、彼は多くの経験を積んだ。エンジニアは彼を理解しているし、彼は素晴らしいチームプレーヤーだ。それは良いことだ」

    「ガレージの反対側にルーキー(角田裕毅)がいることに関してもピエールがいることは良いことだ。良いリファレンスとなり、彼はさまざまな方法で彼をサポートすることができる。彼にはベンチマークがある。それも良いことだ」

    「だから、ガスリーがいてくれてとてもうれしく思っている。昨年のドライバーとして彼は素晴らしい仕事をした、そして、彼はまだ改善し、良くなっている。彼は我々のチームとうまく連携している。我々はお互いをよく知っているので、マシンを開発しようとするときにそれは利点であり、裕毅にとってはドライバーとして成長しようとするときに助けになるだろう。だから、それはすべて良いことだ、本当に良い組み合わせだ。経験豊富なドライバーがチームに参加するのが常に良いおとだが、我々はピエールを知っており、それは追加の利点だ」