カテゴリー: スクーデリア・アルファタウリ

  • アルファタウリF1代表、9位入賞の角田裕毅を称賛「素晴らしい仕事をした」

    アルファタウリF1代表、9位入賞の角田裕毅を称賛「素晴らしい仕事をした」

    アルファタウリ・ホンダのF1チーム代表を務めるフランツ・トストが、2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPの決勝を振り返り、F1デビュー戦で9位入賞を果たした角田裕毅を称えた。

    7年ぶりの日本人F1ドライバーとなった角田裕毅は、13番グリッドからスタートで順位を落としたものの、セバスチャン・ベッテル、フェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンのような元F1ワールドチャンピオンとのバトルにも一歩も引かない果敢な攻めを見せて順位を挽回。9位入賞を果たし、日本人ドライバーとして初めてデビュー戦でポイント獲得した。

    チームメイトのピエール・ガスリーは、5番手から順調にレースを進めていたが、セーフティカー後のリスタートでマクラーレンと接触してフロントウイングを破損。その後も上位進出を目指してレースを続けたが、終盤にギアボックスにトラブルが見つかってリタイアした。

    「昨日の満足のいく予選セッションの後、今日、ピエールは5番グリッド、ユウキは13番グリッドでスタートした」とフランツ・トストは語る。

    「レースのスタートは良かった。ピエールは1周目に5位をキープして戻ってきた。ユウキもまずまずのスタートを切ったが、他の数人のドライバーに追い抜かれた。オコンの後ろでかなり激しくブレーキをかけなければならず、右フロントタイヤにフラットスポットが発生し、彼はバイブレーションを感じ始めていた」

    「セーフティカーの後、ピエールは接触してフロントウイングにダメージを負い、ターン5でウイングが落ちてしまったので、ピットインして交換する必要があった。もちろん、これには少し時間がかかった。セーフティカーの後のミディアムのグリップがかなり低かったので、おそらく柔らかいコンパウンドであれば事故を防げただろう。フロアにもダメージを負っていたため、それ以降にピエールのレースは妥協を強いられ、パフォーマンスが大幅に低下した。それにもかかわらず、最後のスティントで彼はいくつかの素晴らしいラップタイムを示し、本当にそこにいる最速のドライバーの一人だった」

    「残念ながら、ギアボックスの問題が疑われたため、レースの終盤に彼をリタイアさせなければならなかった。さらに調査する必要がある。最終的にポイントを獲得することはできなかったが、昨日の予選で素晴らしい仕事をし、今日はレースペースがあることを示しました。彼は運が悪かっただけだ」

    「ユウキはF1で初めてのレースだった。そして、私は彼が本当に素晴らしい仕事をしたと言わなければならない。我々は彼に、彼の目標はレースを走れるように1周目から無傷なマシンで戻ることだと彼に話していた。、そして、彼はまさにそれを達成した。彼は多くの優れたオーバーテイクを見せた。彼は最も多くのオーバーテイクを完了したマシンだったと思う。それに彼のラップタイムはミディアムタイヤでもハードコンパウンドでも非常に競争力があった。彼は9位に相応しいし、キミ(ライコネン)やランス(ストロール)との戦いぶりを見るのは本当に楽しかった。彼と一緒にこれからのシーズンを楽しみにできると思う。彼はデビューレースでポイントを獲得した初の日本人ドライバーであり、彼が我々と一緒にこの結果を達成したことは素晴らしいことだ」

    「我々のパフォーマンスに欠かせない、このような競争力のあるPUを提供するために冬の間多くの作業を行ってくれたホンダの皆さんに心から感謝している。今週末はもっと良い結果が期待できたし、今日は本来の方法でそれをまとめることができなかったが、本当に強力なパッケージを持っていると思うし、今はイモラを楽しみにしている」

  • ピエール・ガスリー 「1周目のリカルドとの接触でレースはほぼ終わった」

    ピエール・ガスリー 「1周目のリカルドとの接触でレースはほぼ終わった」

    アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは、2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPの決勝レースをリタイア(17位完走扱い)で終えた。

    5番グリッドからミディアムタイヤで好スタートを切ってオープニングラップで順位を維持していたピエール・ガスリーだったが、ニキータ・マゼピン(ハース)の単独クラッシュによってセーフティカーが導入。

    リスタートで冷えたミディアムタイヤに苦戦したピエール・ガスリーが、ダニエル・リカルド(マクラーレン)と接触してフロントウイングを破損。交換を余儀なくされる。そこからハードタイヤで挽回を目指したガスリーだったが、終盤にギアボックスに不具合が見つかってリタイアに終わった。

    「今週末は最初からずっと強さを発揮できていたので、とてもがっかりしている」とピエール・ガスリーはコメント。

    「5番手スタートという好条件だったけど、1周目のダニエル(リカルド)との接触で僕のレースはほぼ終わってしまった。フロントウイングを失い、フロアにもダメージを負ったので、1周目からかなり後方になってしまい、勝負権を失ってしまった」

    「レースウイークを通じていいペースがあったので、本当に残念だ。成果を得ることはなきなかったけど、今週末は多くのポジティブな面があったので、イモラでもそれを発揮できればと思う」

  • 角田裕毅、デビュー戦で9位入賞「今日のパフォーマンスを誇りに思う」

    角田裕毅、デビュー戦で9位入賞「今日のパフォーマンスを誇りに思う」

    アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、デビュー戦となった2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPで9位入賞を果たした。

    F1デビュー戦を迎えた角田裕毅は、スタートでややポジションを下げたものの、ターン1とターン4で見事なオーバーテイクを披露し、順位を取り戻していく。

    角田裕毅は、15周目に最初のピットストップを行い、ミディアムタイヤからハードに交換。続いて33周目に2度目のタイヤ交換で、再びハードタイヤを装着した。

    角田裕毅は最終ラップまで攻め続け、最終コーナーでストロールをオーバーテイク。9位入賞を手にして、デビュー戦でのポイント獲得を果たした。日本人ドライバーがデビュー戦でポイント獲得を果たすのは史上初めてとなる。

    「初めてのグランプリでポイントを獲得できてうれしいです」と角田裕毅はコメント。

    「今日のレースでマシンパフォーマンスの素晴らしさを示せたと思います。1周目で慎重になりすぎてポジションをいくつか下げてしまったのは残念で、レース中は必死で挽回を目指しました」

    「このバーレーンでは多くを学ぶことができてよかったですし、これをもとにイモラへ向かいたいと思います。レース中は力強いオーバーテイクをすることができました。僕にとっては、フェルナンド(アロンソ)をパスしたのが熱く感じた瞬間で、幼いころから見てきたスーパースターだったので、とてもエキサイトしました」

    「今日のパフォーマンスを誇りに思いますし、次もどのくらいやれるのか楽しみです」

  • 角田裕毅、9位入賞…デビュー戦でポイント獲得は日本人初

    角田裕毅、9位入賞…デビュー戦でポイント獲得は日本人初

    アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPで9位入賞。デビュー戦でのポイント獲得は日本人では初めてとなる。

    7年ぶりの日本人F1ドライバーとして13番グリッドからスタートした角田裕毅はスタートタイヤにミディアムタイヤを選択。ハードーハードと繋ぐ2ストップ戦略を採用した。

    スタートで15番手まで順位を落とした角田裕毅は、セーフティカー後のリスタートでさらに16番手まで順位を落とす厳しい序盤を迎える。コース上でセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)を抜いて6番手まで順位を上げたことで14周目に1回目のピットイン。14番手でコースに復帰する。

    フェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンといった元F1ワールドチャンピオンをコース上で抜くパフォーマンスを披露した角田裕毅は8番手まで順位を上げた34周目に2回目のピットイン。13番手から最後の戦いに挑む。

    再びセバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネンとのバトルを制して38周目に入賞圏内10番手まで順位を上げた角田裕毅はランス・ストロール(アストンマーティン)に狙いを定める。残り数周でDRSによる抜きつ抜かれつの攻防となったが、ファイナルラップで見事逆転。9位でチェッカーを受けた。

    日本人F1ドライバーのデビュー戦最高位は中嶋悟の7位だが、当時は6位までしかポイントが付与されず、角田裕毅はデビュー戦でポイントを獲得した最初の日本人F1ドライバーとなった。

    2021年 F1バーレーンGP 決勝 結果

    Po. No ドライバー チーム GAP INT PIT
    1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス LAP 56 2
    2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 0.745 0.745 2
    3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 37.383 36.638 3
    4 4 ランド・ノリス マクラーレン 46.466 9.083 2
    5 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 52.047 5.581 3
    6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 59.009 7.043 2
    7 3 ダニエル・リカルド マクラーレン 66.004 6.914 2
    8 55 カルロス・サインツ フェラーリ 67.100 1.096 2
    9 26 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 85.692 18.592 2
    10 18 ランス・ストロール アストンマーティン 88.864 1.021 2
    11 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1L 2.151 2
    12 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1L 12.494 2
    13 31 エステバン・オコン アルピーヌ 1L 10.700 2
    14 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ 1L 1.859 2
    15 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーティン 1L 20.585 1
    16 47 ミック・シューマッハ ハース 1L 38.265 2
    17 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ     4
    18 63 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ     3
    DNF 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ     3
    DNF 9 ニキータ・マゼピン ハース     0
  • アルファタウリF1代表 「ホンダF1の新骨格エンジンはメルセデスと同等」

    アルファタウリF1代表 「ホンダF1の新骨格エンジンはメルセデスと同等」

    アルファタウリ・ホンダのF1チーム代表を務めるフランツ・トストは、ホンダの2021年型F1パワーユニット『RA621H』は“はるかに強力”で“メルセデスに非常に近い”ものに仕上がっていると称賛する。

    これは、予選前のコメントで、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、メルセデスのルイス・ハミルトンに0.388秒差をつけてポールポジションを獲得。リア周りの空力変更の影響もあるが、メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、エンジン面でも“少し負けている”と認めている。

    ホンダF1は、レッドブルが2013年から遠ざかっているF1ワールドチャンピオンを獲得することを支援するために、最後のシーズンにワークスパートナーとして完全に新しい“新骨格”と称するF1パワーユニットを間に合わせた。

    アルファタウリもホンダF1の新型パワーユニットの恩恵を受けており、ピエール・ガスリーが5番グリッドを獲得。フランツ・トストは、もはやホンダのF1エンジンはV6ターボハイブリッド時代を支配してきたメルセデスのF1エンジンと同等だと考えている。

    「この新しいパワーユニットは、過去に比べてはるかにパワフルでドライバビリティが優れている。ホンダは素晴らしい仕事をしたと言わなければならない」とフランツ・トストは語った。

    「予選とレースでより多くのことが見られるようになるが、ホンダはメルセデスに非常に近いと思う。彼らは素晴らしい仕事をしてくれたし、日本のエンジニアに感謝したい」

    ミッドフィールドは非常に拮抗しており、予選で5番手のピエール・ガスリーは、4番手のフェラーリのシャルル・ルクレールに0.131秒上回られ、6番手のダニエル・リカルド(マクラーレン)は0.118秒差だった。

    「私にとって、現在、レッドブルとメルセデスは同じレベルにある。おそらくレッドブルはさらに速いだろう。そして、マクラーレンが来るのを見るだおる」

    「また、我々はフェラーリで何が起こっているのかを理解しているが、我々はフェラーリと他の人々の近くにいる。それは100分の1秒の問題だ。我々は改善したが、他の人も同様に改善した。問題は誰がより良い仕事をしたかどうかだ」

  • アルファタウリ・ホンダF1 「角田裕毅はミディアムを使いこなせなかった」

    アルファタウリ・ホンダF1 「角田裕毅はミディアムを使いこなせなかった」

    アルファタウリ・ホンダF1のテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPの予選を振り返った。

    アルファタウリ・ホンダは、ピエール・ガスリーがQ3進出を果たし、3列目となる5番グリッドを獲得。ミディアムタイヤでスタートする。一方、角田裕毅はソフトタイヤでQ1を2番手タイムで通過するも、Q2ではミディアムでうまくタイムを出すことができず6列目13番手グリッドからスタートすることになった。

    「徹夜でユウキのクルマの問題に対処していたこともあり、今朝両方のクルマのパフォーマンスにはかなり満足していた。FP3ではドライバーは2人とも満足しているようだった」とジョディ・エギントンはコメント。

    「バーレーンでは気温が下がった状態で予選が行われるが、Q1では2台ともパフォーマンスが良かった。ユウキとピエールはソフトタイヤで力強いラップを完了していたので、2台ともQ2をミディアムコンパウンドで臨みレーススタート時のタイヤを最適化することにした」

    「ピエールはそれを機能させ、ミディアムでQ3に進んだ4人のうちの1人になった。だが、ユウキは2回目のセッションでこのタイヤからベストを引き出すことができなかった。彼は今週末すでに本当にいいパフォーマンスを発揮しており、それは関しては本当にうれしいく思っている」

    「Q3でピエールはソフトタイヤで力強い走りを見せ、明日は多くのポイントを得るために良い位置からスタートする。今から明日のレースが本当に楽しみだ」

  • F1特集:ホンダF1の山本雅史MDが2021年の展望を語る

    F1特集:ホンダF1の山本雅史MDが2021年の展望を語る

    ホンダF1としては最後のシーズンの開幕戦が始まった。マネージングディレクターを務める山本雅史が、この一年間をどんな思いで戦うのか、そして2022年以降のことについて語った。

    2015年のF1復帰から6年、119戦を経て、ホンダF1は今週末のバーレーンGPで最後のシーズン開幕を迎える。山本雅史マネージングディレクターは、これまでホンダとして”3つのステップ”を経てきたことで、今季の目標が揺るぎないものになっていると語る。

    「ホンダにとっては今年が最終年ですから、できるだけ多く勝利を挙げてタイトル争いをしたいですね」と山本雅史は語る。

    「我々は、ここまで大きく前進してきたと思います。まずは、マクラーレンと組んでF1に復帰して、そこでいいことも悪いこともたくさん学びました」

    「2つ目のステップは、トロロッソと組めたこと。ここは、タイトル争いができる競争力を持ったパワーユニット(PU)を作るための準備期間のようなもので、チームから多くを学び、開発もかなり進めることができました」

    「そして今、レッドブル、アルファタウリとともにタイトルを勝ち取る大きなチャンスが目の前に来ていると思います。少し時間はかかり過ぎたかもしれませんが、ここまで進歩し続けていて、素晴らしい6年間だったと思います」

    この1年間は、新型コロナウイルスの影響を受けて、開発の時間が削られてしまった面はあるが、昨年のF1参戦終了発表以降、自分たちの持てるパフォーマンスをすべて発揮すべく、総力を挙げて取り組み、今季は新骨格のパワーユニット(PU)が投入される。

    「もともと、コロナ禍以前は、2021年に新たなPUを投入する予定でしたが、コロナの影響で開発計画は2022年まで延期となりました。しかし、2021年末での参戦終了を発表したことで、再び今季からの投入に計画を変更したんです」

    「コロナ禍で、2022年型の開発が数カ月間はストップしたのに、それを2021年に投入しようということで、かなりタイトなスケジュールになったのは事実です。Sakuraのエンジニアは、本当に頑張ってくれましたね」

    「使える時間は限られていましたから、厳しい状況ではあったものの、我々には2015年から積み上げてきた知見がありますし、うちのエンジニアならやってくれると信じていました。このPUで出力が向上できると確信していたので、パワーの増したPUで戦うんだという強い思いで進めてきました」

    こうした努力の末に完成した新骨格のPUだが、実際にコースへ出てうまく機能するのか、不安はつきものだ。バーレーンでのテストは3日間に限られており、問題が起きて走行を止めるわけにはいかない。山本雅史MDは、この3日間の内容が充実したことで、初期段階としては安心できたようだ。

    「テストはいい感じで進んで、我々にとってはポジティブなプレシーズンになりました」

    「もちろん、信頼性が第一ですが、パワーを向上させようとすればその代償として信頼性部分で負荷がかかります。だから、テストで信頼性の高さが見られたのはいいことですね」

    「ライバルたちが開幕戦でどうなっているかは分かりませんし、予選とレースまで成り行きを見守る必要があります。でも、楽しみですね!」

    今季はPUの変更だけでなく、レッドブル・レーシング、スクーデリア・アルファタウリともにドライバーラインアップも変わり、セルジオ・ペレスと角田裕毅が加入した。

    「4人のドライバーそれぞれの強みや特長があるので、一緒に戦うのが楽しみです」

    「もちろん、昨年ともに戦ったアレックス(アルボン)もとてもいいドライバーで、才能豊かですが、ペレス選手は経験豊富ですし、力強いドライバーがチームに2人揃うことで、好結果が期待できると思います」

    「そして、アルファタウリのパフォーマンスも楽しみにしています。ピエール(ガスリー)は経験を積んで成熟した感があり、昨年示してみせたようにとても強いドライバーになったと思います」

    「裕毅はルーキーですが、僕らはあまりそう思っていません。とにかくレースに集中しているし、ここまでいいパフォーマンスを見せてくれています」

    「まずは、今週末のレースで完走してくれることを願っています。F2とは違うとはいえ、彼の速さやブレーキングでの強さを見られるはずですし、いくつかいいオーバーテイクを決めてくれるんじゃないかな」

    「ホンダは日本で生まれた企業ですから、当然、裕毅の存在は特別なものがあります。おひざ元である日本のモータースポーツファンの皆さんも本当に喜んでくれていますよね。日本人ドライバーをF1のグリッドに送り出せるというのは誇らしいですし、小林可夢偉選手以来7年ぶりとなるわけですから、彼のレースにはとてもワクワクしています」

    角田裕毅のデビューには、山本雅史MDだけでなく、世界中のレースファンが注目している。昨年はコロナ禍の影響で鈴鹿でのグランプリが中止の憂き目にあった日本のファンにとってはなおさらで、10月の日本GP開催を心待ちにしていることだろう。

    「もちろん、鈴鹿でレースができることを願っています。前回の日本GPではメルセデスが優位でしたが、我々も鈴鹿で強さを発揮できるマシンを目指してきました。マックス、チェコ(ペレス)、ピエール、裕毅は、全員日本のファンの前でいいレースができるはずですし、いい結果をお見せしたいですね」

    ホンダとしての参戦は今季限りとなりますが、来年以降、PU技術はレッドブルへと引き継がれる。F1マネージングディレクターとして、どう捉えているのだろうか。

    「レッドブルと大筋の方向性では合意していますので、今は来年以降、ホンダがどうサポートをしていけるのか詳細を詰めているところで、その部分は引き続き協議中です」

    「個人的には、来年からも我々が作ってきたものを使ってもらえるということでとてもうれしいです。ホンダとしても競争力のあるPUを提供することでレッドブルがチャンピオンシップを争えるようにサポートしていきたいと思っています。それがきちんとできれば、本当に素晴らしいことですよね」

    「マシンやエンジンにHondaのロゴが出ることはありません。ホンダのPUを搭載したマシンを外から見ることになるのは複雑な気分になるでしょうね。マシンの心臓部はホンダなのに、ホンダのクルマとは言えないわけですから」

    しかし、ホンダとして戦う時間は、まだ1年間残されています。2015年からの挑戦を締めくくるに相応しい戦いをすべく、山本MDは自信をにじませる。

    「昨年の反省は、最初の3連戦であまりポイントを獲得できなかったことにあります。ホンダとしては序盤の数戦で絶対にミスをしてはいけませんし、特にマックスとチェコにはできる限り多くのポイントを手にしてもらいたいと思っています」

    「現実的には、すべてのコースで強さを発揮して全戦優勝というのは難しいでしょうけど、レッドブルとは、ここで勝たなきゃいけないよね、というコミュニケーションは十分にできています。その他のレースでも最低限表彰台には立たなければなりません。このバランスをしっかりと取って、すべてのレースでいい結果を残していきたいと思います」

  • ホンダF1:2021年 開幕戦 F1バーレーンGP 予選レポート

    ホンダF1:2021年 開幕戦 F1バーレーンGP 予選レポート

    マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。ホンダF1パワーユニットとしては1991年以来の開幕ポール
    2021年最初の予選は激しい戦いとなり、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得した。ホンダF1エンジン/パワーユニット搭載マシンによる開幕戦でのPP獲得は、1991年にフェニックスで行われたUS GPのアイルトン・セナ以来となる。また、ホンダF1パワーユニット勢としては2台がQ3進出を果たし、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが5番手に入った。

    予選前のFP3での走行中、データに異常を確認したため、ガスリーのエナジーストア(ES/バッテリー)とコントロールエレクトロニクス(CE)をセッション後に交換して予選に臨んだ。

    予選Q1での1回目のアタックでは、トップタイムのマックス・フェルスタッペンを筆頭に、これが予選デビューとなる角田裕毅が2番手、ピエール・ガスリーが4番手、セルジオ・ペレスが5番手と、4台がトップ5に入り4台そろってのQ2進出を果たします。

    Q2は非常に僅差の戦いとなる。明日の決勝でのスタートタイヤを考慮し、4台ともにミディアムタイヤでの突破を狙ったが、ペレスは1回目のアタックでトラックリミット違反の裁定を受けてタイム抹消。2回目のアタックでは、突破ラインにわずか0.035秒届かず、11番手で予選を終えた。

    角田裕毅も2回目のアタックでタイムを伸ばせず、13番手でQ2敗退となった。ただし、両者ともに明日のレースではスタートタイヤを自由に選択することが可能となる。角田はルーキーながらミディアムタイヤでのQ2突破を狙い、果敢にアタック。惜しくも実を結ばなかったが、チーム、そして本人ともにこのレースへの自信がうかがえる。

    Q3へは、マックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリーが進出。フェルスタッペンは、1回目のアタックからトップタイムをマークしたが、メルセデスのルイス・ハミルトンが0.023秒差の2番手に接近。しかし、フェルスタッペンは2回目のアタックでさらにタイムを伸ばし、3つのセクターすべてで最速タイムをマークすると、2番手に約0.4秒の差をつけて自身通算4度目のポールポジションを獲得した。

    ピエール・ガスリーも力強い走りを見せ、メルセデス、フェラーリに続く5番手で明日の決勝レースをスタートする。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「2021年F1開幕戦、今日の予選はレッドブル・レーシング・ホンダ)のフェルスタッペン選手がポールポジションを獲得し、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が5番手と明日のレースに向けて非常にポジティブな結果になりました。レッドブルのペレス選手と今回がF1デビューのアルファタウリの角田選手は、レーススタート時に使用するタイヤが決まるQ2セッションをミディアタイヤで突破しようとしたものの、惜しくもQ3に進むことができず、それぞれ11番手と13番手となりました。最終予選結果では13番手となった角田選手ですが、Q1をフェルスタッペン選手に続く2番手タイムで通過するなど、ペレス選手とともに素晴らしいスピードを見せていますので、明日のレースでの走りに期待したいと思います。2チーム、4台ともにレースでの競争力があると思いますので、きちんとレースを走りきり、結果につなげられるよう、ここからさらに入念に準備を進めて明日のレースに臨みます」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「ポールポジションを獲得できて素晴らしい気分で、こうやってシーズンのスタートを切れるのは初めてです。アブダビでの勝利の後、チームは全員が士気高く、本当にハードに取り組んでくれました。この先も同じようにいくかは分かりませんが、現場とファクトリーのみんなが最高の仕事をして、僕にこのマシンをもたらしてくれました。彼らのことを誇りに思います。そして、ホンダもこれまでと同様にこのオフシーズンも懸命に働いてくれました。彼らはいつも全力を尽くし、僕らと同様に勝利を望んでいます。彼らと仕事をするのがとても楽しいですし、情熱にあふれているところが好きです。彼らの取り組みは素晴らしかったので、今日の結果はホンダの功績によるところが大きいです。テストを終えても、自分たちの立ち位置を計るのは難しかったですし、予選でどうなるのか、全く分かりませんでした。でも、今日のQ3のようなラップができて、マシンの感触がよければうれしいものです。明日きちんと結果を出さなければなりませんが、いいスタートが決められれば、いい仕事ができる自信はあります」

    セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「ポールポジションを獲得したマックスとチームにはおめでとうと伝えたいです。シーズンのスタートとしては完璧な結果です。僕にとっては、予選11番手というのは予想していませんでしたし、いいスタートでないのは明らかですが、進歩している部分はあり、まだ十分ではないけれども、今日もFP3からQ3で前進することができました。Q2でミディアムタイヤを使うのは正しい戦略でしたが、残念ながらうまくまとめられずにいいラップが刻めませんでした。ターン13でふくらんでしまい、0.2秒ほど失ったのですが、僅差の争いだったので、Q3に届きませんでした。Q3で走れれば、走行機会を伸ばすとともにマックスとの比較もでき、僕にとっても有意義になるはずだったので、残念です。しかし、また明日がありますし、レースでは何が起きるか分からないので、挽回できればと思います」

    ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    今日の自分のパフォーマンスには心から満足しています。このチームでの予選の最高成績の一つといえると思います(昨年のエミリア・ロマーニャGP予選4番手が最高)。今年最初のレースなので、今後のシーズンを見越して自分たちのポテンシャルを示すということが重要でしたが、うまくいったと思います。Q2でミディアムタイヤしか使わないというのは大きなリスクもはらんでいましたが、狙い通りにいったので、明日レースでこれがアドバンテージになればと思います。このスタート位置を最大限に活用していきます。僕らにとっては間違いなく大きなチャンスですので、チームへ大量のポイントを持ち帰れるように全力を尽くします」

    角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    率直に言うと、少しがっかりしています。Q1でペースは発揮できましたし、Q2での戦略にも自信があったのですが、最後のアタックで十分なグリップを得られませんでした。上位のグリッドでスタートできないのは残念ですが、レースペースがあるのは分かっているので、明日何ができるか見ていきます。1周走るごとに学びが深まっているので、明日のレースまでにエンジニアと今日のデータを分析していきます。一方で、初めてのF1予選ながらもマシンに自信を持てているなど、今日はポジティブな面もたくさんありました。戦えるポジションにいますし、レース中に順位を上げられるポテンシャルもあると思います」

  • ホンダF1特集:アルファタウリ担当チーフエンジニアが語る“最終年”

    ホンダF1特集:アルファタウリ担当チーフエンジニアが語る“最終年”

    ホンダF1でアルファタウリ・ホンダF1のチーフエンジニアを務める本橋正充が、ホンダF1最終年の開幕戦にむけての思いを語った。

    エンジニアにとっての開幕戦の迎え方
    私が最初にF1に関わり始めたのは2001年ですので、F1エンジニアとしてこれまで幾度となくシーズン開幕を迎えてきました。毎回楽しみな気持ちはありますが、正直に言えばそれ以上に『大丈夫だろうか、ちゃんと走れるだろうか』という気持ちが先に来るのが常です。これは私だけでなく、レースに携わるエンジニアなら、多かれ少なかれみんな同じなのではないかと思っています。

    どれだけ準備を重ね、テストできちんと走りきれたとしても、実際のレースでは、サーキットの環境やレース状況、ドライバーのドライビングスタイルの変化などにより、これまで起こったことのない事象が急にパワーユニット(PU)に発生し、マシンを止めてしまうこともあります。そういった可能性を考えていくと『やってもやっても終わりがない』というのが実際のところで、レース担当エンジニアとしては心配が尽きません。

    関わる人の想い、そしてホンダの看板を背負って
    開幕戦に限らず、レースに向かう際はいつもそのようなプレッシャーとの戦いになるのですが、私たちの仕事はあらゆる状況や可能性を考えながら、パフォーマンス向上や信頼性確保のためにPUのセッティングや運用方法を最適化することなので、こういう不安との戦いは職業柄といったところなのかもしれません。たった2台のマシンを走らせるためにチームやホンダ合わせて1000人近いスタッフが関わっていますし、自分たちのPUが壊れることでマシンが止まり、チームやドライバーに迷惑をかけることは絶対に避けなくてはいけません。加えて、『私たちのPUが壊れる=世界中でホンダの看板に傷がつく』ということでもあるので、自分たちが背負っているものの大きさを考えて吐き気を催すようなプレッシャーに襲われたことは、一度や二度ではありません。

    もちろん、『信頼性の問題を未然に防ぐ』といったネガティブなことだけでなく、自分たちの設定一つでパフォーマンスを向上させ、ドライバーを大きくサポートすることも可能です。なので、いい結果を出せたときには大きなやりがいも感じられる仕事です。数えきれないほどのレース状況やパターンを想定し、自分たちのPUの特性や可能な対応を考え抜いた上で、状況ごとに最適なPUのセッティングを組み上げていくのが私たちの役割になります。F1エンジニアというと知識や経験が重視されると思われがちですが、それと同じくらいに想像力と創造力が求められる仕事だと思っています。

    ラストイヤーへの情熱が詰まった”新骨格”のPU
    今年は特にオフシーズンの期間が短く、サーキットでのテストは3日間と、自分の経験の中では最も短いものでした。加えて、コロナ禍の影響により昨年日本のHRD-Sakuraでの開発スケジュールにもイレギュラーが発生したりと、難しい環境下で新シーズンへの準備を進めてきました。

    そのような中で、ホンダとしては今シーズンに向けて新たな骨格を採用するなど、多くの部分を刷新したPUを準備してきました。新しいPUは、これまでのPUと比較するとパワーが向上し、かつコンパクトな設計になっています。パワーはもちろんですが、PUのサイズや重心はマシンの空力面などでパフォーマンスに大きく影響するので、このPUについてはチーム側からもとてもポジティブな声が聞こえてきます。私自身も『最終年にしてSakuraの開発陣が本当にいいものを作ってきてくれた』ということを感じています。

    『コンパクトで攻めたレイアウトながらも、信頼性を確保しつつ、パワーを上げる』というのは言葉にすると簡単ですが、エンジンの技術としては相反していることを実現しており、技術的な難易度は非常に高いです。とはいえ、決して何か無謀なチャレンジをしてきたわけではありません。ここまで私たちが蓄積してきた技術と経験に基づいて検討を重ね、多くの知見に裏打ちされたPUになっていると思っています。チームやサーキットサイドからのフィードバックが多く入っていることもあり、個人的にはこのPUには『ホンダの最終年にかける情熱が詰まっている』といっても過言ではないと感じています。

    もちろん、ライバルとの過酷な開発競争ありきのF1ですので、対他競争力の部分はライバルの進化度合いを見てみないとわかりません。また、ここから実際にレースを走ってみて見えてくる事象や不具合などについては、サーキットにいる私たちも一緒になって改善していく必要があると思っています。それでも、自分たちのプロジェクトの集大成を飾るにふさわしいPUだと、私自身は感じています。

    終わりを迎える悔しさを、この一年にぶつける
    ここまで『最終年』と言ってきていますので、その部分にも少し触れさせてください。

    私は第三期のプロジェクトにもほぼ最初から最後まで携わっており、このような形での終了は初めてではありませんが、それが2度目であっても、エンジニアとして『チャレンジをやめなくてはいけない』という非常に大きな悔しさに、違いはありません。

    自動車業界にとって大きな転換期を迎える中、ホンダがこの先進んでいくべき将来を見据え、苦渋の思いで会社が下した決断のはずなので、会社の決断にはリスペクトを持っています。それでも、ここまでともに苦楽を味わいながら、一緒に前進を続けてきたSakuraやミルトンキーンズ(HRD-UK)のメンバー、それにアルファタウリやレッドブルの仲間たちのことを思うと、今年で終わってしまう寂しさを改めて感じているのも正直なところです。

    一方で、第三期との違いで言えば、プロジェクト終了の発表後すぐに撤退ではなく、『あと1年チャレンジできる時間をもらえた』のも事実です。先に触れた新しいPUもそうですが、この1年があることにより、エンジニア陣が長年実現したいと思っていたことをやらせてもらえる場があるわけなので、メンバーのモチベーションはこれまで以上に高く維持されています。私自身、『俺たちはまだ終わりじゃない』という想いとともに今シーズンに向かっています。

    この悔しさを精一杯ぶつける場所を用意してもらえたことには感謝しなくてはいけませんし、『最後まできちんとやりきる』ことが自分たちの使命だと考えています。こういう形で残り1年を戦わせてもらえることは、本当にうれしく思っています。

    上に書いてきた通り、私たちにとっては最終年になりますが、本当に楽しみなことがたくさんあるシーズンでもあります。特に、ラストイヤーに鈴鹿で、皆さんの前でレースできることを切に願っていますし、素晴らしい結果を残して一緒に喜びを分かち合うことができればとも感じています。最終戦のアブダビでチェッカーフラッグを受けた後に、心の底から『やりきった』と思えるよう、開幕から最大限プッシュしていきますので、皆さまご声援をよろしくお願いいたします。

  • ピエール・ガスリー、予選5番手「ミディアムスタートを生かしたい」

    ピエール・ガスリー、予選5番手「ミディアムスタートを生かしたい」

    アルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリーは、2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPの予選を5番手で終えた。

    ピエール・ガスリーはQ3で力強い走りを見せ、メルセデス、フェラーリに続く5番手で明日の決勝レースをスタートする。Q2をミディアムで突破したことで、メルセデス勢とフェルスタッペンと同じミディアムタイヤでレースをスタートする。

    「今日の自分のパフォーマンスには心から満足している。このチームでの予選の最高成績の一つといえると思います(昨年のエミリア・ロマーニャGP予選4番手が最高)」とピエール・ガスリーはコメント。

    「今年最初のレースなので、今後のシーズンを見越して自分たちのポテンシャルを示すということが重要だったけど、うまくいったと思います。Q2でミディアムタイヤしか使わないというのは大きなリスクもはらんでいたけど、狙い通りにいったので、明日レースでこれがアドバンテージになればと思う。

    「このスタート位置を最大限に活用していく。僕らにとっては間違いなく大きなチャンスなので、チームへ大量のポイントを持ち帰れるように全力を尽くす」