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  • F1アブダビGP 決勝:新王者ランド・ノリス誕生 フェルスタッペン今季8勝目

    F1アブダビGP 決勝:新王者ランド・ノリス誕生 フェルスタッペン今季8勝目

    2025年のF1世界選手権 最終戦アブダビGPが12月7日(日)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、ランド・ノリスが緊張感に満ちたレースのプレッシャーを耐え抜き、表彰台フィニッシュを果たし、マックス・フェルスタッペンとオスカー・ピアストリに続いてチェッカーを受けて、自身初のF1ドライバーズタイトルを獲得した。

    ノリスはタイトルが決まるレースをフロントロー2番グリッドからスタートした。前にはレッドブルのフェルスタッペン、後ろにはマクラーレンのチームメイトであるピアストリが控え、トップ3以内でフィニッシュすれば2025年の王座が確定する状況だった。

    果敢なピアストリの動きによって、ノリスはオープニングラップで3番手に後退した。その後もフェラーリのシャルル・ルクレールからの攻撃、最初のピットストップ後に発生したトラフィック、そしてもう一方のレッドブルである角田裕毅とのサイド・バイ・サイドによる緊迫の瞬間が続き、ノリスにはプレッシャーがかかり続けた。

    しかしノリスは、投げかけられたすべての困難に対処し、最終的に3位でフィニッシュしてタイトルを獲得した。フェルスタッペンとピアストリはそれぞれ優勝と2位という完璧なレース運びを見せた。

    すべてが終わってみれば、ヤス・マリーナ・サーキットで生じた10ポイント差のスイングにより、ノリスとフェルスタッペンの最終選手権順位の差はわずか2ポイント。ピアストリはさらに11ポイント後方でシーズンを終えた。

    闘志あふれる走りを見せたルクレールが4位となり、ノリスから約7秒差でフィニッシュした。その後方にはメルセデスのジョージ・ラッセル、勢いに乗るアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、そして争い合うハースとフェラーリのエステバン・オコン、ルイス・ハミルトンが続いた。

    ハミルトンのリカバリーに加えて、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは多くのポジションを挽回し、自身250戦目のレースを9位で終えた。ランス・ストロールは“erratic driving(不規則な走行)”によるペナルティを受けながらも10位で最後のポイントを獲得した。

    オリー・ベアマンも、ストロールとのバトルで複数回の進路変更により終盤にペナルティを受け、ガブリエル・ボルトレトの後ろとなる12位に終わった。カルロス・サインツはウィリアムズで13位、角田裕毅はノリスに対するミッドレースでの防御(異なるタイヤ戦略下)により5秒加算のペナルティを科され14位となった。

    その後方にはメルセデスのキミ・アントネッリが続き、ウィリアムズのアレックス・アルボンはピットレーン速度超過によるペナルティを受けた。レーシングブルズのアイザック・ハジャーとリアム・ローソンは、前者が早めのピットストップで不利を被り、後者はベアマンとの接触によりペナルティを受けた。

    アルピーヌ勢は2025年の定位置とも言える後方でレースを終え、ピエール・ガスリーがフランコ・コラピントの前でフィニッシュした。ガスリーもトラックリミット超過でペナルティを受けていた。

    2025年F1アブダビGP 決勝 順位・結果

    1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    3.ランド・ノリス(マクラーレン)
    4.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    5.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    6.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    7.エステバン・オコン(ハース)
    8.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    9.オリバー・ベアマン(ハース)
    10.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    11.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    12.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    13.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    14.角田裕毅(レッドブル)
    15.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    16.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    17.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    18.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    19.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    20.フランコ・コラピント(アルピーヌ)

    アブダビグランプリ

    ■ ノリス、ついに世界王者へ
    3位でフィニッシュしたランド・ノリスが念願の初タイトルを獲得し、逆境からの巻き返しを成し遂げてシーズンを締めくくった。

    ■ フェルスタッペンは勝利もタイトル届かず
    盤石のレース運びで今季8勝目を挙げたフェルスタッペンだが、ノリスの表彰台により逆転王座は叶わずわずか2ポイント差でシーズンを終えた。

    ■ ピアストリは2位完走、戦略に泣く
    ハードスタートで勝負を仕掛けたピアストリは終盤に挽回したものの届かず、2位完走で年間3位を確定させた。

    ■ 角田裕毅は“役目”を果たすも14位
    角田裕毅はロングスティントでノリスを抑える役割を担いチームを支援したが、5秒ペナルティもあり14位フィニッシュに終わった。

    ■ 中団は激戦、ルクレール・ラッセル・ハミルトンが存在感
    ルクレールはノリスを追い詰めて4位、ラッセルはブレーキ不調の中で5位、ハミルトンは16番手から8位とそれぞれ意地を見せた。

    ■ 戦略が分けた最終決戦の行方
    マクラーレンの分かれた戦略とレッドブルの安定した1ストップがレース構図を形成し、レースの主役とタイトルの主役が異なる象徴的な最終戦となった。

  • 角田裕毅は14位 … F1アブダビGP 決勝 結果・タイムシート

    角田裕毅は14位 … F1アブダビGP 決勝 結果・タイムシート

    2025年F1アブダビGP 決勝の結果・タイムシート。12月7日(日)にヤス・マリーナ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第24戦 アブダビグランプリの決勝レースが行われた。

    優勝はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2位にオスカ・ピアストリ、そして、3位に入ったランド・ノリス(マクラーレン)が2025年のF1ワールドチャンピオンを獲得した。。角田裕毅(レッドブル)はF1ラストレートを14位で終えた。

    ■ ランド・ノリス、初のF1ワールドチャンピオンに
    シーズン最終戦を3位でフィニッシュしたランド・ノリスが、423ポイントで自身初のF1ワールドチャンピオンを獲得。
    ザントフォールトでのDNF後にチームメイトのピアストリへ34ポイント差まで広がったが、そこから驚異的な巻き返しを見せ、最終戦までに首位を守り抜いた。チェッカー後は号泣しながらドーナツターンで歓喜を表現した。

    ■ マックス・フェルスタッペン優勝も、わずか2ポイント届かず
    フェルスタッペンはポールから盤石のレース運びで今季8勝目、アブダビ5勝目を達成。
    しかし、ノリスが表彰台を確保したため逆転タイトルには届かず、最終成績は421ポイントで2ポイント差のドライバーズランキング2位。
    レース終盤も「何かできるか?」と模索したが、好機は訪れなかった。

    ■ オスカー・ピアストリ、2位完走も戦略で優勝争いに届かず
    ハードスタートで柔軟な戦略を期待されたピアストリだが、ロングスティントにより後半はアンダーカットで不利に。
    最終的に2位でフィニッシュ(410ポイント)。
    それでも3年連続で優勝争いに絡む強さを見せ、マクラーレン1-3でシーズンを締めくくった。

    ■ 角田裕毅、戦略的“チームプレイ”でフェルスタッペン支援
    角田裕毅はハードタイヤスタートを活かし、序盤のロングスティントでノリスを抑える“壁役”として起用。
    複数の場面でノリスにプレッシャーを与え、DRS列を形成するなど役割を果たしたが、進路変更のペナルティ(5秒)も受け、最終結果は14位だった。

    ■ 中団勢の主役:ルクレール、ラッセル、ハミルトン、ハース勢
    ・シャルル・ルクレールは強力なレースペースでノリスに迫り、4位でフィニッシュ。
    ・ジョージ・ラッセルはブレーキトラブルを抱えながら5位。
    ・ルイス・ハミルトンは16番手スタートから8位入賞の大逆走。
    ・ハース勢(オコン7位・ベアマン9位)は2025年最終戦をダブルポイントで締めた。

    ■ レースの鍵となったタイヤ戦略と“二つのストーリー”
    最終戦は、
    ・マクラーレン:分かれた戦略(ピアストリ ハード→長い第1スティント / ノリス中盤早めのピット)
    ・レッドブル:フェルスタッペンは安定の1ストップで先手を確保
    という構造が勝負に直結。
    “レースの勝者フェルスタッペン”と“タイトルの勝者ノリス”という、今年を象徴する二重のストーリーが生まれた。

    2025年F1アブダビGP 決勝 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム GAP INT POS PIT
    1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル     - 0 1
    2 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 12.594 12.594 ↑ 1 1
    3 4 ランド・ノリス マクラーレン 16.572 3.978 ↓ 1 2
    4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 23.279 6.707 ↑ 1 2
    5 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 48.563 25.284 ↓ 1 1
    6 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 67.562 18.999 - 0 1
    7 31 エステバン・オコン ハース 69.876 2.314 ↑ 1 1
    8 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 72.670 2.794 ↑ 8 2
    9 87 オリバー・ベアマン ハース 76.166 3.496 ↑ 2 1
    10 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 79.014 2.848 ↑ 8 2
    11 18 ランス・ストロール アストンマーティン 79.523 0.509 ↑ 4 1
    12 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 81.043 1.520 ↓ 5 1
    13 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 82.158 1.115 ↓ 1 1
    14 22 角田裕毅 レッドブル 83.794 1.636 ↓ 4 1
    15 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 84.399 0.605 ↓ 1 1
    16 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 90.327 5.928 ↑ 1 2
    17 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1L 0.256 ↓ 8 1
    18 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 1L 3.332 ↓ 5 1
    19 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1L 7.249 - 0 2
    20 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1L 2.095 - 0 2
  • F1アブダビGP決勝 展開:マックス・フェルスタッペンが優勝 角田裕毅は14位

    F1アブダビGP決勝 展開:マックス・フェルスタッペンが優勝 角田裕毅は14位

    2025年F1アブダビGPは、ランド・ノリス、マックス・フェルスタッペン、オスカー・ピアストリの3人がタイトルを争う歴史的な最終決戦となった。フェルスタッペンが予選で主導権を握る一方、ノリスは12ポイントのリードを抱えて決勝に臨み、58周の攻防で王座が決まる緊張感に満ちた展開となった。日没後のヤス・マリーナに照明が灯るなか、各ドライバーのタイヤ選択や戦略が、運命を左右する鍵となった。

    レース序盤からピアストリがハードタイヤで驚異のオーバーテイクを見せ、ノリスは背後のルクレールとアロンソの圧力を受け続けた。中盤以降はフェルスタッペン、ピアストリ、ノリスの戦略が分岐し、角田裕毅の防衛走行やスチュワードの判定も絡んで状況はさらに混迷。終盤のピット戦略とトラフィック処理が勝敗を大きく左右するなか、ノリスは必要なポジションを守り抜き、ついにF1史に名を刻んだ。

    タイトル決戦の幕開けと序盤の攻防
    23戦にわたるアクション満載のシーズンと数々の波乱を経て、すべてはこの瞬間に収束した。2025年F1ドライバーズ選手権をかけて3人のドライバーが争い、残る58周でタイトルがノリス、フェルスタッペン、ピアストリの誰に渡るのかが決まることになった。

    ノリスはフェルスタッペンに12ポイント、さらにピアストリに4ポイントの差をつけて週末を迎えたが、ポールポジションを奪って主導権を握ったのはレッドブルのフェルスタッペンだった。予選でマクラーレンの2台を退けたのだ。

    これにより決勝日は何とも魅力的な展開が待ち受け、午後の時間が進むにつれて緊張と興奮、そして期待が高まっていった。日が沈み、ヤス・マリーナ・サーキットのフラッドライトが灯り、極めて重要なレーススタートの瞬間が近づく。

    グリッドにマシンが並び、ワンストップが予想されていた中で、大半のドライバーがミディアムタイヤでスタートすることが明らかになった。ピアストリ、角田、アントネッリ、ストロールはハード、ハミルトン、アルボン、ヒュルケンベルグはソフトを選択した。

    いくつかの緊張の瞬間を経て、ついにシグナルがブラックアウト。フェルスタッペンは力強いスタートを切り、ノリスとピアストリの前でポールポジションを守った。4番手5番手ではルクレールとアロンソが激しく争い、ラッセルは6番手に後退した。

    ラップ半ば、ピアストリは今季の中でも屈指のオーバーテイクを決めた。チームメイトであるノリスの外側からターン9で大胆に仕掛け、ハードタイヤを履いていながら成し遂げたのだ。マクラーレンのピットウォールの心拍数は確実に跳ね上がったに違いない。

    ノリスは依然としてタイトル獲得に必要な位置とポイントをキープしていたが、背後にはルクレールとアロンソが迫っていた。4周目、ルクレールはDRSを使ってターン9で仕掛けたが、あと一歩届かなかった。

    ラッセルはスタートで大量のホイールスピンを喫し苦戦、“ブレーキペダルが長い”と報告したが、それでもターン6/7のシケインでアロンソを抜き返して5番手を奪い返した。その後方では、ボルトレトが7番手を守り、ハジャー、オコンが続き、角田がトップ10を締めていた。

    中盤:戦略の分岐とペナルティの応酬
    一方で、コラピントはスタート手順違反で審議対象となり、またハミルトンとアルボン、アントネッリとストロールもミッドフィールドでの戦いについて調査対象となった。後者はコース外走行とアドバンテージ獲得に関するものだった。

    「今は良いペースだ、マックス。このまま行けるかもしれない。だから状況をしっかり管理してくれ」──レースリーダーのフェルスタッペンにはこんな無線が送られた。この直後、ヒュルケンベルグが最初のピットインを行い、ソフトからハードに交換した。

    2025年アブダビGP:ポールシッターのフェルスタッペンがレーススタートでノリスの前に留まる。

    レースが2桁周回に到達すると、ピアストリはエンジニアから「フェルスタッペンを追ってほしい。そうすればノリスにクリーンエアを与えられる」と急かされる。ノリスにもその無線は伝えられており、ルクレールとの1秒差のDRS圏から危うく抜け出す状況だった。

    この時点で、ガスリーとヒュルケンベルグのインシデントは調査され“不問”となり、ローソンとベアマンは不規則なドライビングの疑いでスチュワードにより調査対象となった。ニュージーランド人のローソンには後に5秒ペナルティが科された。

    続いてラッセル、ハジャー、ベアマンがピットインし、ミディアムからハードへ交換。フェラーリとマクラーレンはルクレールとノリスをすぐに呼ぶべきか? マクラーレンのメカニックは一度ピットレーンに出てきたものの、その後ガレージへ戻った。

    「ルクレールとの差を広げ続けて。選択肢が増える」──次のノリスへの無線だ。そして16周目終わり、ノリスがピットイン。ルクレールとアロンソもこれに続いた。重要なのは、ノリスがラッセルの前でコースに戻れたことだった。しかし、前には多くの未ピット車両が待ち構えていた。

    フェルスタッペンとピアストリは(より耐久性の高いタイヤを履くピアストリは当然として)そのまま走行を続け、両者の差は2秒弱だった。「オスカー、プランAは可能だと思うか?」との無線に、ピアストリは「今のところできると思う」と応えた。

    トップ2が前進する一方で、ノリスは未ピットのマシンを次々と攻略しなければならなかった。アントネッリ、ストロール、ローソンに果敢に挑み、クリアエアを取り戻していった。少し後方では、ルクレールがラッセルとの戦いでブレーキング中の動きで調査対象となったが、両者はノリスのようにトラフィックを切り裂こうとしていた。

    次にノリスの前に立ちはだかるのは、レッドブルを離脱する角田だった。「1周以内にノリスがDRS圏に入る予想だ。来たら出来る限り抑えてくれ」とチームから角田へ無線が飛ぶ。「分かってる。任せてくれ」と角田は応じた。

    23周目、ノリスがDRS圏に入り、角田はターン6/7へ向かうストレートでノリスをほぼ芝生に押し出す勢いで抵抗した。しかしノリスは落ち着いてブレーキングし、オーバーテイクを成功させ、タイトルへ大きく前進した。

    しかし直後、さらなる緊張が走る。スチュワードが角田の“ノリスをコース外へ押し出した疑い”、そして“ノリスがコース外走行でアドバンテージを得た疑い”を調査すると発表したのだ。

    その1周後、レースリーダーのフェルスタッペンがピットインし、ミディアムをハードへ交換。これによりピアストリがトップに立った。ノリスは続く周回でファステストラップを並べ、ルクレールとの差を2秒に増やした。

    スチュワードの判断はすぐに下り、角田にはウィービングのため5秒ペナルティ、ノリスのオーバーテイクについては“不問”。これはノリスのタイトル争いにとって大きな追い風となった。

    「ペナルティ?! なんのペナルティだよ、兄弟?!」角田は無線でこう叫んだ。その一方で、ルクレールとラッセルの先ほどのターン9での争いも“不問”とされた。

    33周を終えた時点で、未だピットインしていないピアストリがフェルスタッペンに11秒差でトップを走行し、さらに5秒差でノリス、ルクレール、ラッセル、ストロール(こちらも未ピット)、アロンソ、ボルトレト、オコン、ヒュルケンベルグと続き、ヒュルケンベルグの背後にはベアマンがポイント圏内を争っていた。

    ウィリアムズ勢は静かなレースとなり、サインツとアルボンが12、13番手。早めに止まったハジャー、アルピーヌ勢のガスリーとコラピント、2ストップに移行したハミルトン、ペナルティを受けた角田、ローソン、アントネッリが続いた。

    「リアが少し悪化してきた」とピアストリが無線で伝える頃、フェルスタッペンとの差は6秒まで縮まり、ノリスとルクレールも急速に接近してきた。

    終盤:タイトルの行方と運命のチェッカー
    40周目、ピアストリが前を走る中で、ルクレールは2度目のピットストップを行いミディアムに交換。これをカバーするように、ノリスも次の周にピットインし、ハードを装着した。後方では、アルボンがピットでのスピード違反で5秒ペナルティを受けた。

    その直後、フェルスタッペンはピアストリのDRS圏に入り、バックストレートで難なく追い抜いた。その数コーナー後、ピアストリはついにピットインし、残り周回に向けてミディアムを装着した。

    ピアストリには「フェルスタッペンを追え」と無線が飛んだが、時すでに遅く、差は24秒。ピアストリは残り周回でその半分程度を削ったものの、トップ2は既に確定的だった。焦点は再びノリスへと戻る。

    序盤にルクレールから受けていたプレッシャーをしのぎ切ったノリスは、より快適な差を築いており、両者の間には5秒以上の差が広がっていた。つまりノリスがやるべきことは、この状況を最後まで維持することだけだった。

    そしてノリスはその役目を見事に果たした。フェルスタッペンがシーズン最後の勝利を飾った15秒あまり後、ノリスは3位でチェッカーを受け、必要なポイントを獲得。ついにF1史に自身の名を刻んだ。

    ルクレールは4位でトップ3を追い、ラッセル、アロンソが続いた。後方ではオコンがハミルトンを激しいバトルの末にかわして7位に入り、ヒュルケンベルグが9位、ストロールが最終ポイントを獲得した。ストロールはサインツに対する不規則なドライビングでペナルティを受けていたが、それでもポイント圏に残った。

    ボルトレトは11位で惜しくもポイントを逃し、ベアマンは終盤ストロールとのバトルで複数回の進路変更を行ったとしてペナルティを受け、9位から12位に後退した。サインツは13位、角田はペナルティもあり14位に終わった。

    アルボンはノリス、ルクレール、ハミルトン、ヒュルケンベルグと同じく2ストップを選んだが、結局アントネッリの後ろ16位でフィニッシュ。レーシングブルズ勢は困難なレースとなり、2026年にレッドブルへ昇格するハジャーとローソンが17位、18位に沈んだ。

    ガスリーは複数回のトラックリミット超過で5秒ペナルティを受けたが、大勢に影響はなく、チームメイトのコラピントにラップ遅れをつけ19位で完走。アルピーヌにとっては忘れたい1年の締めくくりとなった。

    2025年のレースを終え、ドライバーたちが最後のピットへ戻る中、ひときわ輝いていた男がいた──ノリスだ。彼はメインストレートでドーナツターンを披露し、マシンの上に登って観客の歓声を浴び、長い旅路の成果を噛みしめていた。

    「うわ…しばらく泣いてなかったのに」とノリスは語った。「泣くとは思わなかったけど、泣いた。長い旅だった。まず僕のチームのみんな、マクラーレンのみんな、両親に大きな感謝を伝えたい…泣いてないよ! 母さん、父さん、僕を最初から支えてくれた。

    本当に最高の気分だよ。マックスがどんな気持ちだったのか、少しだけ分かった気がする。そしてマックスとオスカー、今季ずっと僕の2人の最大のライバルにおめでとうを言いたい。彼らとレースするのは本当に楽しかったし、たくさん学んだ。長い1年だったけど、僕たちはやり遂げた。本当にみんなを誇りに思う。」

    F1ドライバーとチームは冬の休暇を挟み、2026年シーズンに向けて1月26〜30日にカタルーニャ・サーキットで行われるプライベートテストで再始動する。

  • 角田裕毅 F1アブダビGP決勝へ「マックスを助けるために妥協する覚悟」

    角田裕毅 F1アブダビGP決勝へ「マックスを助けるために妥協する覚悟」

    アブダビGPを10番手から迎える角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、チームメイトでタイトル争いの中心にいるマックス・フェルスタッペンのために「自分のレースを妥協する覚悟がある」と明言した。

    フェルスタッペンはポールポジションを獲得した一方、ランキング首位のランド・ノリスとは12ポイント差。フェルスタッペンが優勝した場合、ノリスが4位以下でフィニッシュすれば逆転で5度目の王座が決まる。その状況で角田裕毅は、自身の戦略を犠牲にしてでもチームメイトを支える姿勢を示した。

    戦略を“妥協”してでもフェルスタッペンをサポートへ
    角田裕毅は現地メディアを前に、フェルスタッペンのタイトル獲得に向けて主体的に動く意思を示した。

    「できる限り彼を助けるつもりだ」と角田裕毅は語った。「僕のポジションや彼の状況を考えると、まだチャンピオンの可能性は残っている。だから、僕の戦略を妥協することになる可能性が高いけれど、できることを全部やる」

    予選では、Q3の一発目でフェルスタッペンにスリップストリームを与え、ポール獲得に貢献。その後フェルスタッペンは自身でもう1周タイムを伸ばし、結果的に圧巻のPPとなった。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)

    旧スペックのフロアで挑んだ予選、綱渡りの“完璧なトウ”
    角田裕毅はFP3終盤、キミ・アントネッリにピットレーンで衝突され、RB21のフロアが破損。予選は旧スペックに戻して走らざるを得ず、本来のパフォーマンスを発揮できない厳しい状況だった。

    「アントネッリとの接触で古いフロアに戻す必要があり、予選はかなりパフォーマンスが落ちた」と説明。「Q3に進んでマックスを助けるのが最低限の計画だったけれど、正直この仕様では難しいと思っていた。それでも助けることができて、彼にも少し自信を与えられたと思う」

    あの完璧な“トウ”には相当なプレッシャーがあったという。

    「ターン5の位置関係が近すぎても遠すぎても駄目で、本当にストレスが大きかった。でも少なくとも成功させることができた。チームから褒めてもらえたので、素直にそれを受け取るよ」

  • 三つ巴F1最終決戦 ノリス/フェルスタッペン/ピアストリのタイトル獲得条件

    三つ巴F1最終決戦 ノリス/フェルスタッペン/ピアストリのタイトル獲得条件

    2025年シーズンはついに最終決戦を迎え、アブダビGPではランド・ノリス、マックス・フェルスタッペン、オスカー・ピアストリによる“三つ巴”のタイトル争いが展開される。ポイントリーダーのノリスを12ポイント差でフェルスタッペンが、さらに16ポイント差でピアストリが追う構図だ。

    ここでは、ノリス、フェルスタッペン、ピアストリがそれぞれどのような結果で2025年F1ワールドチャンピオンになれるのか、その全条件を整理する。

    ■ ランド・ノリスがチャンピオンになる条件(408 pts)
    ノリスは最も有利な立場にあり、3位以内なら無条件でチャンピオン確定となる。4位以下でも、他2名の結果次第でタイトルを保持できる。

    ● 無条件でチャンピオン
    ・1位〜3位なら条件不問

    ● 4位または5位
    ・フェルスタッペンが2位以下

    ● 6位または7位
    ・フェルスタッペンが2位以下
    ・ピアストリが2位以下

    ● 8位
    ・フェルスタッペンが3位以下
    ・ピアストリが2位以下

    ● 9位
    ・フェルスタッペンが4位以下
    ・ピアストリが2位以下

    ● 10位
    ・フェルスタッペンが4位以下
    ・ピアストリが3位以下

    ● ノーポイント
    ・フェルスタッペンが4位以下
    ・ピアストリが3位以下

    ■ マックス・フェルスタッペンがチャンピオンになる条件(396 pts)
    フェルスタッペンは12ポイント差を追う立場だが、勝利による逆転可能性が高い。

    ● 1位(優勝)
    ・ノリスが4位以下

    ● 2位
    ・ノリスが8位以下
    ・ピアストリが3位以下

    ● 3位
    ・ノリスが9位以下
    ・ピアストリが2位以下

    ■ オスカー・ピアストリがチャンピオンになる条件(392 pts)
    ピアストリは最も厳しい位置にいるが、優勝すれば一気に形勢を変えられる。

    ● 1位(優勝)
    ・ノリスが6位以下

    ● 2位
    ・ノリスが10位以下
    ・フェルスタッペンが4位以下

    2025年のF1世界選手権 アブダビグランプリ

  • 2025年F1アブダビGP 決勝:持ちタイヤ数&タイヤ戦略予想

    2025年F1アブダビGP 決勝:持ちタイヤ数&タイヤ戦略予想

    舞台は整った。今年のドラマで脇役を務めてきた者たちは一歩後ろに下がり、3人のチャンピオンシップ争いの当事者たちが対峙することになった。

    2025年F1アブダビGPでマックス・フェルスタッペンは今季8回目のポールポジションを獲得し、ランド・ノリスがその横に並び、その後方にオスカー・ピアストリが続く。勝たなければならないレースがある――だが、もっと大きな問題も考慮しなければならない。

    戦略は関わってくるのだろうか?ほぼ確実だ。フェルスタッペンとピアストリは失うものが何もなく、このレースに対して異なるアプローチを取ることができる。タイトル争いが最終局面に入ったとき、相手がしないことをやるというのは、物事を動かすための古典的な手法だ――そして、我々はここヤス・マリーナでそれが起きるのを過去にも見てきた。

    アブダビGP F1

    昨年(そしてその前年)何が起きたのか?
    2024年のアブダビGPは、戦略という点ではかなり単純なレースだった。トップ8は全員が1ストップを実施し、そのうち7台(表彰台に上った3台を含む)がミディアム→ハードという順で走った。

    P3のシャルル・ルクレールは早めの20周目にピットイン。チームメイトのカルロス・サインツJr.は25周目、ノリスは26周目に入り、首位を保持したままレースを運び、最終的に優勝してマクラーレンにコンストラクターズタイトルをウォーキングへと取り戻す結果となった。

    ルイス・ハミルトンは逆のハード→ミディアム戦略を用い、16番手スタートからP4でフィニッシュした。彼は34周目まで引っ張り、ミッドフィールド勢を次々と追い越し、P3走行中にピットインした。

    フェルナンド・アロンソはP9でフィニッシュし、2ストップ戦略を採った最初のドライバーとなった。彼はミディアム→ハード→ハードという順で走り、13周目と37周目(全58周)にピットインした。最後の1ポイントはピアストリの手に渡った。彼はミディアムでスタートしたが、4周目にフロントウイングを破損してピットインし、その後はハードで2回の長いスティントを走り切った。

    興味深いことに、同じタイヤ構成だったにもかかわらず、2023年とは異なるレースになった。2023年はトップ7が全員、ミディアム→ハード→ハードの2ストップを採った。

    ほとんど何も変わらなかったが、2023年はアロンソの早めのピットインが引き金となり、5周ほどの間にフィールドの先頭までピットの連鎖反応が広がった。全員がアンダーカット対策としてピットインしたのだ。昨年も同じことが起きる可能性はあった――だが、フィールド全体の間隔が広がっており、トップ勢はミッドフィールドの脅威に対応する必要がないと判断した。

    アブダビグランプリ

    今回は何が最速なのか?
    ピレリのシミュレーションによると、最速は1ストップだ。最速の組み合わせはミディアム→ハードの1ストップで、最適なピットウインドウは20〜26周目の間とされている。

    これは昨年と同じであり、2025年も同じタイヤ構成であることから、今回も最もシンプルで合理的な戦略だろう。唯一これを阻む可能性があるとすれば、ミッドフィールド勢がDRSトレインの中で前に進めないと感じ、アンダーカットを試み、それに全体が巻き込まれるケースだ。

    トップ10にとって別の選択肢は?
    2ストップ戦略はやや遅いと見られている。レースタイムそのものが遅いというより、1ストップ勢の後方から抜き返す必要があり、その過程でタイヤを消耗しタイムロスが発生するためだ。

    しかし大きな疑問符となるのが“グレイニング(表面剥離)”だ。週末の始めにはその可能性は低いと見られていたが、金曜走行では3種類すべてのコンパウンド――C3ハードはやや軽度だが――でフロントにグレイニングが生じることが明らかになった。

    路面はさらにラバーが載っており、グレイニングのリスクは減少しているが、それでもマシンに症状が出始めれば、2ストップの可能性が一気に高まる。「我々はグレイニングが出たことに驚いた」とピレリのチーフエンジニア、シモーネ・ベッラは語る。

    「興味深いのは、木曜の段階では明らかに1ストップだと考えていた――しかし今は、すべての戦略が選択肢としてテーブル上にあるということだ。」

    注目すべきは、ほとんどのチームがミディアムを2セット温存しているのに対し、マクラーレンはハードを2セット持っている点だ。彼らは今年、他チームと比べてフロントのグレイニングに悩まされる傾向が強かったため、これは単なる保守的な選択ではなく、現実的な判断と言えるのかもしれない。

    2ストップの選択肢として、ミディアム→ハード→ミディアムは15〜21周目と37〜43周目が最適ウインドウとなる。ミディアム→ハード→ハードの場合は11〜17周目と34〜40周目に早まる。

    アブダビの日曜レースではソフトタイヤを見ることはあまりない――昨年走らせたのはケビン・マグヌッセンだけだ――だが、ミディアム→ハード→ソフトという3種の組み合わせは、2ストップの中では最速となる可能性がある。この場合、最適なピットイン周は17〜23周目と40〜48周目だ。

    2025年のF1世界選手権 アブダビGP

    グリッド後方勢はどうか?
    2024年にハミルトンが採った戦略は、今回も有効なアプローチになる可能性が高い。特にハミルトン本人は今回もP16からスタートする。しかし、ハードでスタートするドライバーは、安全車が入った際に「タダ同然のピットストップ」を狙うため、できるだけ深いスティントを望むだろう。

    そのため、ハード→ソフトの方がハード→ミディアムよりも可能性が高い。最適なウインドウは39〜45周目となる。

    チャンピオンシップ争いは戦略選択に影響するか?
    我々は以前にもアブダビで、戦略によってタイトルが決まるケースを見てきた。マックス・フェルスタッペンは、現実的にはレースに勝つ必要があるが、ポールスタートである以上、特に奇策を弄する必要はない。

    ランド・ノリスは「自分も勝ちにいく」と示唆している――だが、フェルスタッペンの後ろを最後まで追い続けることは、彼が世界王者になるための理にかなった道だ。

    もちろんワイルドカードはP3のオスカー・ピアストリだ。オーストラリア人の彼もタイトル獲得には勝利がほぼ必須となる。トップが順調に走り始めれば、彼こそが別の選択肢を取り、独自の戦略に賭ける最も有力な存在となる。

    最終戦で16ポイント差を逆転するのは無理だろうか?もしオスカーがインスピレーションを求めるなら、2010年のレースを見るべきだ――ただし、マネージャー(フェルナンド・アロンソ)と一緒に観るのはやめておいたほうがいいかもしれない…。

    2025年のF1世界選手権 アブダビグランプリ

  • 2025年F1アブダビGP:知っておくべき統計・トリビア・洞察

    2025年F1アブダビGP:知っておくべき統計・トリビア・洞察

    2025年のF1世界選手権は、いよいよ今季最終戦となるアブダビGPを迎え、ルサイルからヤス・マリーナへと舞台を移した。2025年カレンダー第24戦、そしてシーズン最後の決戦が今日行われる。

    12月5日の金曜日にFP1とFP2、6日の土曜日にFP3と予選が行われ、そして12月7日の今日、チャンピオンを決めるグランプリ本戦が控えている。

    ■ 主要データ
    初開催グランプリ:2009年
    サーキット全長:5.281km
    ラップレコード:1分25秒637(ケビン・マグヌッセン/ハース/2024年)
    最多ポールポジション:ルイス・ハミルトン(5回)
    最多勝利:ルイス・ハミルトン(5回)
    トリビア:セバスチャン・ベッテル、ニコ・ロズベルグ、マックス・フェルスタッペンはいずれもアブダビで自身初のF1ワールドタイトルを獲得している
    ポールからターン1ブレーキングポイントまでの距離:194メートル
    2024年のオーバーテイク数:96回
    セーフティカー発生確率:38%
    バーチャル・セーフティカー発生確率:50%
    ピットストップによるタイムロス:21秒

    アブダビグランプリ

    ■ ドライバーの見解
    ジョリオン・パーマー(元ルノーF1ドライバー):このサーキットは、かつてはかなり扱いづらいレイアウトだったが、ターン5とターン9となっている煩雑なシケインを撤廃したことで改善された。

    その結果、はるかにスピードの速いサーキットとなり、レースの質も向上している。ターン6へのブレーキングと、その先のターン9に向かう出口では、オーバーテイクの好機が生まれる。

    ラップ終盤の3連続右コーナーは最も難しい区間だ。ターン12ではブラインドのままブレーキングするため、ミスが出やすい。拡幅はされたものの、ターン13は依然として難しく、マシンの置き方が非常に重要になる。

    最終セクターは、運転していて必ずしも楽しい場所ではないが、大量のタイムを稼ぐことも失うこともできる区間だ。

    シーズン最終戦ということもあり、全体としていつも特別な雰囲気がある。

    ■ 過去5回のアブダビGPポールシッター
    2024年:ランド・ノリス(マクラーレン)
    2023年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2022年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2021年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2020年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

    ■ 過去5回のアブダビGP優勝者
    2024年:ランド・ノリス(マクラーレン)
    2023年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2022年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2021年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    2020年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

    アブダビGP F1

    ■ タイヤと戦略の考察
    「歴史的に見ると、ヤス・マリーナの路面ではタイヤのグレイニングが発生するが、昨年からその現象は比較的限定的であるようだ」とピレリの週末プレビューには記されている。

    「現在のタイヤは耐久性が高いため、グレイニングがさらに抑えられ、通常は予選でのみ使用されるソフトでさえ、レース戦略を組み立てる上で中心となる可能性がある。

    「このサーキットでは、デグラデーションは熱によるもので、特にトラクションが求められる最終セクターの影響で、一般的にリアタイヤに現れる。

    「昨年のヤス・マリーナでは、19名のドライバーがスタート時にミディアムを装着し、唯一の例外はハードを選んだルイス・ハミルトンだった。

    「最速の戦略は1ストップであり、2スティント目にハードを使用した。トップ10フィニッシャーのうち、2回ピットストップを行ったのはフェルナンド・アロンソのみだった。1名だけが、最速ラップを記録する目的だけでソフトを走らせた。

    「グレイニングもデグラデーションもいずれも限定的だったため、レース中盤前にピットインしたドライバーでさえ、難なく2スティントで走り切ることができた。」

    ■ 現在の勢力図
    23戦にわたる激戦を経て、すべてはここに集約される。

    今季7勝ずつを挙げた3人のドライバー。両者の差はわずか16ポイント。そのうちの1人だけが、アブダビをタイトル獲得者として去ることになる。

    初のワールドチャンピオンとなるのはランド・ノリスかオスカー・ピアストリか?
    それとも、マックス・フェルスタッペンが驚異的な逆襲を完成させ、5年連続タイトルを達成するのか?

    その答えは、これから数日で明らかになる。

    フェルスタッペンは、ザントボルト後に104ポイントあった差をわずか12ポイントにまで縮め、直近8戦で5勝を挙げ、ヤス・マリーナでも過去5戦のうち4勝を記録していることから、勢いに乗ってアブダビに到着した。

    一方でノリスとマクラーレンは昨年ここで勝利しており、ノリスは今週末、表彰台に上がりさえすれば、フェルスタッペンにもピアストリにもタイトルを阻止する術はないことを理解している。

    その頂上決戦の裏側でも、多くの争いが続いている。コンストラクターズ選手権の2位争い、6位争い、そしてドライバーズ選手権での自尊心をかけた順位争いなど、決着をつけるべき要素はまだまだ多い。

    ■ アイコニックな瞬間
    アブダビではこれまで、数多くの白熱したバトルやタイトル決戦が繰り広げられてきたため、象徴的な瞬間には事欠かない。

    しかし、今週末の状況を踏まえると、2010年のタイトル決戦を振り返るのがふさわしいだろう。レッドブルのセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバー、フェラーリのフェルナンド・アロンソ、そしてマクラーレンのルイス・ハミルトンが、いずれもチャンピオン獲得の可能性を残してアブダビに到着した。

    その後に展開されたのは緊迫した劇的なレースで、ベッテルはタイトル争いで15ポイント差を負った状態からの逆転を成し遂げ、ハミルトンを抑えて勝利を飾った。一方、ウェバーとアロンソは交通渋滞に苦しみ、悪夢のような展開となった。

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  • 2025年F1アブダビGPで幕を下ろす7つの時代…DRS、ザウバー、角田裕毅

    2025年F1アブダビGPで幕を下ろす7つの時代…DRS、ザウバー、角田裕毅

    日曜日のアブダビGPは、単にF1シーズンの終わりというだけではなく、いくつかの重要なパートナーシップの終焉を意味する。

    チャンピオンシップ史上もっとも成功したエンジンメーカーのひとつから、F1きってのアンダードッグの最後のレースまで──ここでは、この週末で幕を下ろす7つの時代と、その成功度、そしてどんな形で“有終”あるいは“無念”の終わりを迎えるのかについての我々の見解を紹介する。

    ■ 角田裕毅+F1(2021〜2025)
    角田裕毅
    角田裕毅は、驚くほど多く存在するレッドブル系ジュニアドライバーの中で、その多くの高評価ドライバーが早々にふるい落とされていくなか、はるか先まで進み、レッドブルのF1ロスターの一員として長く留まることに成功した。ホンダの後押しがその一因であったことは確かだが、25歳となった今でもまだ完全には発揮されていないであろう、角田自身の明確な天賦の才もまた大きかった。

    ここまで到達した時点で、彼は成功を収めたと言える。しかし、彼は野心的であり、レッドブル支援のF1ドライバーとしての自分の時間が成功だったとは感じていないはずだ──そして、リザーブとして契約には残るとはいえ、この形での時間はほぼ確実にここで終わる。

    日本人F1ドライバーとして新たな到達点となる3桁のスタート数を記録したが、表彰台はおろか勝利にも届かなかった。そして、トロロッソからアルファタウリ、VCARBを経てレーシングブルズへと変遷したチームが、これまでで最も表彰台に届きうる、最も扱いやすいマシンを手に入れたタイミングで、彼はシニアチームへと昇格し、マックス・フェルスタッペンにねじ伏せられる形になってしまった。

    今シーズン最終数戦のパフォーマンスを踏まえれば、彼はもっと成果を得るに値すると感じているはずだ──そしてアブダビでもそれをさらに積み重ねる可能性はあるものの、表彰台争いに加わることになれば驚きだろう──だがそれでも、彼はレッドブル体制の中で通常よりもはるかに多くの時間を与えられてきた。

    ■ ザウバー(1993〜2025)
    ザウバー
    ザウバーという名前は、1993年南アフリカGPでデビューを果たし、最初の競争的なラップが終わった時点で4位と5位を走行していたあの日以来、F1において常に存在し続けてきた。

    1993年のF1シーズン全体を振り返りたいなら、The Race Members’ Clubで楽しむことができる。

    2006〜2009年に立場が弱まったときでさえ、チームはBMWザウバーの名称で参戦を続け、ペーター・ザウバーは20%の株式を保持し続けていた。しかしF1では、ザウバーという名前は来年、完全にアウディによって吸収されることになる。

    ザウバーのF1プロジェクトが始まった当初、それはメルセデスのワークスチームとしてのプロジェクトだった。だが、スリーポインテッドスター(三つ叉の星)が1991年に支援を打ち切ったあとも、チームは独立チームとして活動を継続し、実直なオペレーションとしての評価を築き上げた。ジョーダン・グランプリのような派手でリスクの高いやり方は取らなかったが、堅実なミッドフィールド勢としての地位を確立した。

    F1参戦最初の13シーズンで、コンストラクターズ選手権の順位は4位から8位の間を行き来し、決して“偉大”と呼べるほどではなかったが、最後尾に沈むこともなかった。

    キミ・ライコネンをマクラーレンに売却したことや、最先端の風洞施設を建設したことなど、抜け目ない動きが将来のメーカー体制への布石となり、2005年半ばにBMWがチームを買収する形でその実を結んだ。

    この提携は短命に終わった。BMWは2010年を前にF1からの撤退を決めたが、その間にザウバーは、カナダGPでのロバート・クビサの有名な勝利を含め、ドライバーズタイトルを狙えたかもしれない“叶わなかった挑戦”の時期を経験した。

    チームをスイス拠点のQadbackに売却する契約は合意され発表もされたが、頓挫してしまい、ペーター・ザウバーがチームを引き継ぎ、立て直しを図ることになった。彼にはそうする義務はなかったが、自らが築いたチームを存続させるため、そして本拠地ヒンウィルに対する高潔な責任感から行動したのだった。

    その後もザウバーの存続は不透明で、成績も安定しなかった。2016年半ばにLongbow Financeがチームを買収したあとでさえ、前進は断続的だった。ホンダのエンジン供給契約や、アンドレッティによる買収未遂など、いくつもの話が立ち消えた末に、2022年、アウディが段階的な買収契約に合意した。

    BMW撤退後にザウバーが姿を消していてもおかしくなかったし、メルセデスが計画から手を引いたあと、そもそもF1に辿り着けなかった可能性すらある。そう考えれば、このチームがアブダビGPを終えたあと、アウディによる栄光の時代を迎える“かもしれない”立場にいるという事実は、驚くべき物語だと言える。

    ■ DRS(2011〜2025)
    ドラッグ・リダクションシステム(DRS)
    ドラッグ・リダクション・システム(DRS)の、どうしたってご都合主義的で、純粋な実力勝負とは言い難い性質──そして1秒以内という恣意的なトリガーポイント──に嫌気がさしている筋金入りのファンに向かって、こう伝えたと想像してみてほしい。「心配しなくていい、DRSが続くのは……たった15年だけだから」と。

    だが、現実には15年が経過し、DRSは今まさに“いつでも作動可能なアクティブエアロ”と、オーバーテイクに特化した“マニュアルオーバーライド”型のバッテリーパワーブーストに道を譲ろうとしているのに、このアイデアがそこまで“居座りすぎた”という感覚はあまりない。

    DRSが不自然な存在でなくなったことは一度もなかったし、DRSによるオーバーテイクが、よりエキサイティングなものになったこともほとんどなかった。だが、よりデグラデーションの少ないピレリタイヤ、ダウンフォース量が跳ね上がることを許したレギュレーション、そしてFIAの“乱気流対策”を常に上回る開発を続けてきたF1チームの存在によって、DRS抜きのF1レースは想像し難いものとなっていた。代わりに待っていたのは、2レースに1回はモナコGPのようになるディストピアだったろう。

    それはおそらく、DRSが素晴らしいという主張ではなく、もっと広い意味で何かが根本的におかしいという主張なのかもしれない──だが、他のシリーズがDRSを取り入れたこと、そしてカタールでのレースを含め、長年にわたってF1ドライバーたちが「DRSゾーンはもっと長くすべきだった」と繰り返しフィードバックしてきたことは象徴的だ。

    完璧だったか? 違う。望ましいものだったか? 特にそうでもない。15年間持ちこたえた絆創膏であり、その“精神”は今後も別の形で続いていく──そう言えるかもしれない。だが少なくとも、レースは成立していた。

    ■ レッドブル+ホンダ(2019〜2025)
    レッドブル・ホンダ
    ホンダにとってF1史上もっとも成功した時代が、この週末で幕を閉じる。アストンマーティンとの新たな提携によってホンダという名前自体はF1に残るとはいえ、非常に重要な一章が終わりを迎えることに変わりはない。

    レッドブルとホンダの時代は、実質的にはホンダがマクラーレンと険悪な関係のもとに袂を分かったあと、2018年にトロロッソをパートナーに迎えたところから始まった。その翌年には、レッドブル本隊もホンダ製パワーユニットを採用する決断を下した。どちらの側も、この関係がここまでうまくいくと想像していたとは考えにくい。

    ホンダは、この“レッドブル時代”だけで71勝を挙げた。これは、1964年から始まるF1でのそれ以前の歴史全体での勝利数72にほぼ匹敵する。彼らは4年連続でドライバーズタイトルを獲得し、コンストラクターズタイトルも2度手にしている。

    そして、この関係には特に注目すべき3つの側面がある。第一に“成功”そのものだ。互いが相手を持たなかった場合、この時代にここまで勝てていた姿は想像しにくい。レッドブルにとってもホンダにとっても、この提携は変革的な意味を持つものだった。

    第二に、マックス・フェルスタッペンとホンダの関係である。フェルスタッペンはすぐにホンダを愛するようになり、ホンダ側も同じように彼を深く敬愛するようになった。ホンダの幹部たちは、アイルトン・セナと同列に、同じ温かさを込めてフェルスタッペンを語る──その関係が形式上終わることは、大きな節目だ。

    第三に、レッドブルの“セカンドチーム”にとっての最後のレースであるという点も忘れてはならない。このチームがなければ、歴史はまったく違うものになっていた可能性がある。トロロッソ時代、このチームはホンダの“実験場”となり、その後のレッドブル本隊への全面スイッチの前段階を担った──それが、両者の協業関係に素晴らしい土台を築いたのだ。

    ホンダは、このチーム──今のレーシングブルズ──が、その後の成功のために果たした役割を決して忘れていない。

    ■ このグラウンドエフェクトF1マシン(2022〜2025)
    フォーミュラ1カー
    この週末は、この短命のグラウンドエフェクト世代のF1マシンにとっても最後のレースとなる。そして、一部の人々にとっては「やっとお別れだ」という思いかもしれない。

    フェラーリのルイス・ハミルトンは、このマシンたちの“最後のレースを見るのが待ちきれない”というドライバーのひとりだ。ウィリアムズのカルロス・サインツも同じで、これらのマシンは「自分の本来の性分には合っていない」と語り、順応には苦労してきたと明かしている。

    これはF1史上もっとも重い世代のマシンであり、ハミルトンのようなドライバーは特に、アンダーステアから突然のオーバーステアへと遷移する、レースを台無しにするような特性を嫌っている。

    ポーパシングもまた最悪の経験だった。メルセデスのジョージ・ラッセルは、この現象を“容赦のない(brutal)”特性だと表現している。

    健康被害はさておき、F1マシンはレールの上を走るようであってはならない。高度なスキルを要するべきであり、見た目も感覚的にも、常にナイフエッジの上にあるように感じられるべきだ。

    その結果としてミッドフィールドは、タイム差がワンメイクシリーズ並みに詰まった状態となり、2024年シーズンはF1としてはかなり素晴らしいシーズンとなった。今季はシーズン全体として“歴代屈指”と呼べるほどではなかったが、少なくとも3人によるタイトル争いが最終戦まで続いている。

    2025年に初表彰台を獲得したザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは、これらのレギュレーションに対してそこまで辛辣ではなかったものの、オーバーテイクが非常に難しい点は批判している。チームが結局、クルマにアウトウォッシュを再び持ち込むような開発を進めてしまったことを考えれば、理解できる話だ。

    ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンは、この時代を弁護する立場からこう語った。「以前の世代のマシンと比べれば、これらのマシンは少しオーバードライブしやすい部分もあると思う。でも、全体として見れば、決して悪いレギュレーションセットではなかったと思う」

    テクニカルストーリーに事欠くこともなかった。メルセデスの“ゼロポッド”コンセプトとその後の苦戦、フェラーリの激しいアップグレードの“ジェットコースター”、レッドブルの失速、そしてマクラーレンの急激な台頭など、その例には事欠かない。

    その意味では、この時代はかなり“良い時代”だったと言える。そして何より、このバージョンのグラウンドエフェクトカーは、どのような形であれ、その“フィナーレ”によって記憶されることになるだろう。

    ■ 「チーム・シルバーストーン」+メルセデス(2009〜2025)
    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム
    アストンマーティンとメルセデスのパートナーシップの終焉は、さほど大きな出来事には感じられないかもしれない。だが、よく計算してみると、この組み合わせは実に17年もの間続いてきたのだ。

    アストンマーティンの一つ前の姿であるレーシングポイント、さらにその前身のフォースインディアは、2008年にフェラーリエンジンを使った1年を除き、それ以外の期間はずっとメルセデスのパワーユニットを使ってきた。つまり、2009年にメルセデスへスイッチして以来、チームは以後すべての“姿”でメルセデス製PUを搭載してきたことになる。

    当時としては画期的な契約で、マクラーレンがフォースインディアにメルセデスエンジンとギアボックス、シミュレーターの使用時間まで供給するという内容だった。これは、現代F1におけるテクニカルパートナーシップの基本形とも言える仕組みの始まりだった。

    このパッケージは、2010年代にフォースインディアを何度も“ジャイアントキリング”へと導き、ローレンス・ストロールがチームを引き継いだあとの2020年には、レーシングポイント名義ながら優勝も果たした。その後のアストンマーティン体制における浮き沈みも、同じエンジンで戦ってきた。

    アストンマーティンは、2026年に向けてホンダと契約したことに多くのリソースと期待をかけている。そして、大きなステップアップを果たせることを望んでいる。しかし、このパートナーシップにおいてエンジンが弱点だったことは一度もなかったため、新レギュレーション下でアストンマーティンには多くの“証明すべきこと”が残されている。

    今季、アストンマーティンがアブダビでレーシングブルズを抜いてコンストラクターズ6位に浮上するには、1週末で必要なポイントを上回った例がシーズンを通して一度しかない。つまり、現実的にはこの“メルセデス最終週末”でやるべきことは、7ポイント差で迫るハースに対して、自らの7位を守りきることだと言えるだろう。

    ■ ルノーF1エンジンとの別れ(1977〜2025)
    ルノー F1エンジン
    ゲイリー・アンダーソン
    ルノーのエンジンが今週末でF1から姿を消すことについて、私は正直なところ、少し寂しさを感じている。

    私がF1の現場にいた頃、ルノーは1977年にV6ターボエンジンを導入した──誰もやっていないことに挑戦する姿を見るのは本当に素晴らしいことだった。初期段階では問題も多く、多くの人々がルノーの試みに対して陰でクスクス笑っていたが、ルノーはすぐにそれを制御できるようになった。そしてワークスチームとして、1979年のフランスGPで初勝利を挙げたのだ。1980年には3勝、1981年にも3勝、1982年には4勝、そして1983年にも4勝を挙げ、その年にはコンストラクターズ選手権2位に終わっている。

    ルノーはロータスへのパワーユニット供給も行い、ロータスは1985年に3勝、1986年にもさらに2勝を挙げた。その一方で、事実上ほかのエンジンメーカーはみな、ルノーが導入した“小排気量ターボエンジン”のコンセプトを追随していくことになった。

    1986年末にターボエンジンを事実上禁止するレギュレーション変更が始まったことで、この流れはいったん終わりを迎える。ルノーは2年間F1から身を引き、その間にV10エンジンパッケージの設計と開発に注力した。

    1989年に復帰した際には、ウィリアムズがルノーV10を最も活かしたチームとなった。1989年には2勝、1990年にも2勝を挙げ、1991年には本格的な成功期が始まり7勝を記録した。1992〜94年のウィリアムズ、1995年のベネトン、そして1996/97年のウィリアムズは、いずれもルノーエンジンを搭載したコンストラクターズチャンピオンマシンであり、その間、エンジンメーカーとして6年連続でタイトルを獲得した。

    ルノーはその後ふたたび1998年からF1から離れ、2001年にワイドバンク110度V10エンジンを持ち込んで復帰した。このコンセプトは、パッケージ全体の重心を下げることを目的としたものだったが、ルノーが期待していたほどの利点は得られず、2004/05年には72度V10へと回帰することになった──そしてV10時代最後の2005年に、ルノーはコンストラクターズチャンピオンを獲得している。

    2006年にはレギュレーションが変更され、V10が禁止されたことで、ルノーはV8エンジンを設計しなければならなくなった。だが、この年も再びコンストラクターズタイトルを獲得し(これが最後のコンストラクターズタイトルとなった)、新レギュレーション初年度を制した。

    その後の時期には、ルノーはレッドブルとタッグを組み、2010年から2013年まで4年連続でコンストラクターズタイトルをもたらすエンジンを供給した。そして2014年には、現在まで続くV6ターボハイブリッド規定が導入された。

    ターボパワーユニットでの過去の成功を踏まえれば、ルノーも他の誰もが、この新時代でも“強大な勢力”になると予想していた。しかし、1970年代後半から1980年代前半にかけての時代と比べると、その頃から現在に至るまでに、時代も人材も劇的に変化していた。ルノーはこの新たなパッケージをうまく使いこなせずにきた、と言わざるを得ない。

    問題の一端は、エンジン時代のベンチマークであったメルセデスのように、必要な時間とリソースを投じなかったことにあった。

    それでもルノーは、2014年にレッドブルとともに3勝を挙げ、その後レッドブルが2019年にホンダへスイッチするまでに、さらに9勝を積み重ねている。しかし、それ以降のルノーパワーによる勝利は、アルピーヌ名義での2021年ハンガリーGPの1勝のみで、その間、信頼性も純粋なパフォーマンスも十分ではなかった。ルノーのエンジンはライバルに比べて20〜40bhp劣っていると考えられている。

    こうして、黎明期に多くの革新をもたらしたあと、770戦、213回のポールポジション、169勝、そしてチームまたはパワーユニットサプライヤーとして計12回のコンストラクターズタイトルを獲得したのちに、ルノーはF1のパワーユニットメーカーとして“オーヴォワール”を告げることになった。

    今後、アルピーヌはメルセデスのパワーユニットを使用することになる。実際のところ、ボディワークが装着されてしまえば、その車にどのエンジンが積まれているかを我々は本当に分かっていると言えるだろうか? 私はFIAに対して、各レース前に行われる“ショー・アンド・テル”セッションでは、必ずエンジンカバーを外すことを義務づけてほしいと思っている。ボンネットの下を覗けたら素晴らしいだろう。

    ルノーのエンジン部門が再編成されて、再び戻ってくる可能性はあるのだろうか? 現時点ではその可能性は低そうに見える。だが、過去に2度も撤退を経験しながら戻ってきたことを思えば、誰にも分からない。

  • F1アブダビGP予選 ピレリ総括:10年連続“ポール勝利”統計と1ストップ予測

    F1アブダビGP予選 ピレリ総括:10年連続“ポール勝利”統計と1ストップ予測

    レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、アブダビグランプリに関する驚くべき統計が明日再び当てはまることを期待している。過去10年間、このレースではポールからスタートしたドライバーが優勝しているのだ。

    オランダ人ドライバーのQ3での1回目と2回目のタイムはいずれもポールに十分なもので、マクラーレン勢──ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがそれぞれ2番手と3番手につけて並ぶ──より0.2秒速かった。

    これにより、3人のタイトルコンテンダー全員が非常に接近した予選セッションの後、ディサイダーをグリッド最前列で揃ってスタートすることになった。予選ではすでに戦術が絡み、一部のドライバーはストレートでスリップストリームを得ることを狙っていた。

    すべてのドライバーが最速ラップのためにソフトタイヤを使用し、フェルスタッペンはQ2でスクラブ済みのタイヤを選択した後、新品のセットでアブダビでの5回目のポールを獲得した。昨年のポールタイムより0.3秒速かった。

    競争が極めて拮抗しているため、ドライバーたちは明日の58周のレースでタイヤ戦略に大きく依存することになる。レースは17時にスタートし、今日の予選より1時間早い。

    今日のセッションは照明の下、気温25.6度、路面温度27.5度で始まり、1時間のセッションを通してほぼ一定の状態が保たれた。

    ピレリ・ポールポジションアワードはベンソン・ブーンからフェルスタッペンに授与された。アメリカ人歌手である彼は、2024年にヒット曲『Beautiful Things』でチャートを席巻し、その年最も売れたシングルとなった。ブーンは木曜夜にヤス・マリーナでコンサートを行っており、『American Heart』という新しいアルバムもリリースしている。

    明日、フェルスタッペンは今日の結果によって確定した2025年ピレリ・ポールポジション・オブ・ザ・イヤー賞も受け取ることになる。レッドブルのドライバーは、今季の総合ポールポジション数の最終ランキングでノリスを引き離し、2025年8回目のポールを確定させた。これはマクラーレンのライバルより1つ多い。

    アブダビグランプリ

    THE DAY ON TRACK
    FP3は13時30分に開始され、週末でも最も高い路面温度(36度)が記録された。走行は非代表的なコンディションのため、とくにセッション序盤は制限された。それでも最終的には全ドライバーがミディアムとソフトの組み合わせで走行し、アストンマーティンだけがハードタイヤをスクラブした。終盤には路面の進化がグリップを高め、メルセデスのジョージ・ラッセルがソフトタイヤでノリスにわずか0.004秒差で最速タイムを記録した。セッションの途中には赤旗が出され、アブダビグランプリ史上最も成功したドライバーであるフェラーリのルイス・ハミルトンがコースオフした。

    2025年のF1世界選手権 アブダビグランプリ

    マリオ・イゾラ – ピレリ モータースポーツディレクター
    「マックス・フェルスタッペンに祝意を送る。最も重要な場面でポールを確定させた。予選では、最終のQ3で最速ラップのために新品のソフトC5タイヤを温存することを選択したドライバーもいたが、数周のクールダウン後でもユーズドのソフトが速いタイムを記録できることが確認された。

    レースに向けてチームが温存したタイヤセットを見ると、2つの異なるアプローチがある。マクラーレンは新品のハードを2セット温存した唯一のチームであり、他の大半のチーム──レッドブルを含む──はミディアムを2セット温存している。これはチームが2ストップの可能性を残していることを示すが、今季コンストラクターズチャンピオンのマクラーレンだけが最も保守的なオプションを選んでいる。

    明日の最速戦略は1ストップが2通りある。1つはミディアムでスタートし、20〜26周の間にハードへ交換する方法。もう1つはハードでスタートし、39〜45周の間にピットインしてソフトの追加パフォーマンスを活かす方法だ。

    2ストップ戦略は、特にこのサーキットでのオーバーテイクの難しさを考えると、やや競争力に欠けるようだ。最良の方法は、最初の2スティントをミディアムとハードの組み合わせで走り、最後のスティントをミディアムで走ることになる──理論上は、これがハードやソフトよりフィニッシュまで速い。

    今日のショートランからはグレイニングがどう進むかを評価することはできなかったが、今夜のところその兆候は見られない。路面の進化を考えると、金曜と比べて状況は改善すると考えられ、とくにグランプリ中にドライバーが行うと予想されるタイヤマネジメントによってそれが後押しされるだろう。」

  • F1アブダビGP 決勝 スターティンググリッド:角田裕毅は10番グリッド

    F1アブダビGP 決勝 スターティンググリッド:角田裕毅は10番グリッド

    2025年F1アブダビGP 決勝のスターティンググリッドをFIA(国際自動車連盟)が発表した。

    2025年F1最終戦アブダビGPは、タイトルを争う3人がグリッド最前列を占め、これ以上ない緊迫状態で決勝スタートを迎える。ポールポジションは昨年王者マックス・フェルスタッペン、2番手にポイントリーダーのランド・ノリス、3番手にマクラーレンのオスカー・ピアストリが並び、最終戦ならではの異次元の戦いが幕を開けようとしている。

    さらに、レッドブルとマクラーレンの後方には、F1屈指のスタート巧者として知られるメルセデスのジョージ・ラッセル、フェラーリのシャルル・ルクレール、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが控えており、1コーナーまでの短い距離で順位が大きく動く可能性が高い。

    キャリア最高タイの予選結果を記録し、チームが2026年にアウディへと移行する前の最後のグランプリに臨むキック・ザウバーのルーキー、ガブリエル・ボルトレトは7番手からスタート。8番手にはハースのエステバン・オコンが入り、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが9番手、そして来季その座をハジャーに譲るレッドブルの角田裕毅が10番手につけた。

    後方では、ルーキーイヤーを締めくくるハースのオリバー・ベアマンが11番手、メルセデスのキミ・アントネッリが14番手から追い上げを狙う。さらに、再び予選で苦戦したフェラーリのルイス・ハミルトンは16番手からのスタートとなるが、決勝で何が起こるかは分からない。

    三つ巴のタイトル決戦、そしてルーキーたちの最終アピールが交錯する最終戦アブダビGP。決勝のスタートシーンから、目が離せない展開となりそうだ。

    2025年F1 アブダビGP 決勝 スターティンググリッド

    Grid No ドライバー チーム 予選
    1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1 (-)
    2 4 ランド・ノリス マクラーレン 2 (-)
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 3 (-)
    4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 4 (-)
    5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 5 (-)
    6 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 6 (-)
    7 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 7 (-)
    8 31 エステバン・オコン ハース 8 (-)
    9 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 9 (-)
    10 22 角田裕毅 レッドブル 10 (-)
    11 87 オリバー・ベアマン ハース 11 (-)
    12 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 12 (-)
    13 30 リアム・ローソン レーシングブルズ 13 (-)
    14 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 14 (-)
    15 18 ランス・ストロール アストンマーティン 15 (-)
    16 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 16 (-)
    17 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 17 (-)
    18 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 18 (-)
    19 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 19 (-)
    20 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 20 (-)