ザック・オサリバンが、2026/27年シーズンのABB FIAフォーミュラE世界選手権にペイセーフ・エンビジョン・フォーミュラEチームからフル参戦することが決定した。
21歳のオサリバンは、これまでチームの開発ドライバーとしてシミュレーター作業や複数回のルーキーテストを担当。日本のスーパーフォーミュラで経験を積んだイギリス人ドライバーが、シーズン13から導入される新世代マシン「GEN4」でフォーミュラEのレギュラーシートを手にする。
エンビジョンで1年間の準備を経てフル参戦
オサリバンがエンビジョンのマシンを初めてドライブしたのは、シーズン11のジェッダE-Prixだった。ルーキー・フリー・プラクティスに出走し、フォーミュラEでの初走行を経験した。
その後もチームとの関係を深め、シーズン12にはベルリン、マイアミ、マドリードでGEN3 Evoをドライブ。特にマイアミE-Prixのルーキーセッションではトップタイムを記録し、その速さをアピールした。
また、コース上での走行だけでなく、シミュレーターを含む開発作業にも継続的に携わっており、チーム内部で経験を積み重ねてきた。
「来シーズンからフルタイムでチームに加わることができて、とても興奮している」とオサリバンは語った。
「この1年間、チームの一員として仕事をしてきたし、新しいGEN4マシンでシーズンが始まるのが待ちきれない」
「フォーミュラEは長い間、僕が参戦したいと思っていた選手権だ。このスポーツにとって非常にエキサイティングなタイミングで、シーズン13からグリッドに加われるのは素晴らしい気分だ」
F3とF2を経てスーパーフォーミュラも経験
オサリバンはカートで数多くの勝利を挙げた後、シングルシーターへステップアップ。2020年のイギリスF4選手権では僅差でタイトルを逃したものの、翌2021年にはGB3選手権でチャンピオンに輝いた。
その後、FIA F3に2シーズン参戦。2023年には4勝を挙げ、ドライバーズランキング2位でシーズンを終えた。
2024年にはFIA F2へ昇格し、モナコとスパ・フランコルシャンで勝利。その後は日本のスーパーフォーミュラにも参戦し、欧州とは異なるマシンやサーキットで経験の幅を広げてきた。
フォーミュラEではこうした異なるカテゴリーへの適応力に加え、すでにエンビジョンでGEN3 Evoを複数回ドライブしている経験を生かし、ルーキーシーズンに挑むことになる。
エンビジョン「ザックのパフォーマンスに非常に感銘」
ペイセーフ・エンビジョン・フォーミュラEチームのマネージングディレクター兼CTOを務めるシルヴァン・フィリッピは、オサリバンをレギュラードライバーに昇格させた理由を説明した。
「シーズン13以降、ザックをフルタイムドライバーとして迎えることを発表できて非常にうれしく思う」
「我々はシーズン12を通じて彼と多くの時間を過ごしてきた。そして、彼はチームの中で非常にうまく自分の立場を築いてきた」
「ルーキーセッションで見せたコース上でのパフォーマンスだけでなく、コース外での彼の献身的な姿勢にも非常に感銘を受けている」
「我々のマシンで彼がレースをする姿を見ること、そして彼とともにフォーミュラEでのルーキーシーズンをスタートできることを非常に楽しみにしている」
また、エンビジョン・エナジー副社長で、ペイセーフ・エンビジョン・フォーミュラEチームのCEO兼取締役会会長を務めるフランツ・ユングも、若手ドライバーの起用を重要な方針として位置づけた。
「ザックがこのカテゴリーでルーキーシーズンを迎えることになり、シーズン13のドライバーラインアップを確定できたことをうれしく思う」
「このスポーツの新しい世代に向けて若い才能へ投資することは、我々にとって非常に重要だった。ザックがフルタイムドライバーという新しい役割へステップアップすることを楽しみにしている」
「ドライバーラインアップが完成し、タイトルスポンサーも決まり、さらにこのスポーツの非常にエキサイティングな新時代が目前に迫っている。我々は開幕戦を非常に楽しみにしている」
オサリバンにとって2026/27年シーズンは、フォーミュラEで初めてフル参戦するシーズンであると同時に、新規定GEN4の初年度となる。F3、F2、スーパーフォーミュラと異なるカテゴリーで培ってきた経験を武器に、新時代のフォーミュラEでレギュラーとしてのキャリアをスタートさせる。
