ランド・ノリスは、少なくとも2030年までマクラーレンに残留する長期契約を結ぶ前に、他チームから関心を寄せられていたことを認めた。それでも、マクラーレンとの契約延長は自身のキャリアで「最も簡単な決断だった」と振り返っている。
現F1ワールドチャンピオンのノリスは、年間約4000万ドル(約59億円)規模の契約を結んだと報じられ、2030年以降まで関係を延長できるオプションも含まれているとされる。
一方、本人はインターネット上で伝えられている金額について「実際とはかなり違う」と説明した。
ノリス「ルイスやマックスと同じレベルではない」
F1のトップドライバーを巡って巨額の契約金が取り沙汰されるなか、26歳のノリスは自身の報酬について率直に語った。
「残念ながら、ネットで見かけるような金額にはまったく近くないよ。もちろん、どんな仕事でも契約を延長すれば多少は上がるものだけどね」
「ルイスやマックスのレベルにはまったく近くない。それで当然だと思う。僕は彼らがキャリアで成し遂げてきたほどのことを、まだ達成していないからね」
ここでノリスが比較対象として挙げたのは、7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンと、複数回のタイトルを獲得しているマックス・フェルスタッペンだ。
ただし、自身の現在のドライバーとしての実力については、トップクラスと戦えるレベルにあるとの自信も示している。
「一方では、同じくらいであるべきだとも思っている。必要なときには彼らと戦えると思っているし、必要なときには彼らよりいい仕事ができるとも信じているからね」
「だから、このことについては僕の中に2つの考えがあるんだと思う」
ノリスは直近2戦のグランプリで連勝しており、現在のF1でも屈指のパフォーマンスを見せている。
他チームからの関心も「離れる魅力はなかった」
ノリスは今回の長期契約を結ぶ前、マクラーレン以外からも関心があったことを明かした。ただし、具体的なチーム名については言及していない。
「他からの関心はあった」
それでも、2019年のF1デビュー以来所属してきたマクラーレンを離れることは、ノリスにとって魅力的な選択肢ではなかったという。
「本当に、これまでのキャリアで最も簡単な決断だったよ」
「キャリアを終えるときに、マクラーレンが僕が所属した唯一のチームだったと言えたら、僕はものすごく幸せだと思う」
マクラーレンはノリスとの新契約によって少なくとも2030年までその将来を確保したとされ、さらに契約関係を延長できる可能性も残されている。

ラルフ・シューマッハ「ノリスはいまやチームリーダー」
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハも、マクラーレンがノリスとの長期契約を重視した理由は最近のパフォーマンスを見れば明らかだと評価している。
オスカー・ピアストリとの比較について、シューマッハはノリスが現在のマクラーレンを牽引する存在になったとの見方を示した。
「ノリスはいまやチームリーダーだ。それはもう、はっきり言わなければならない」
「以前の彼は多くのミスを犯していた。しかし、いまはもうそうしたミスをしなくなった」
さらにシューマッハは、現在のノリスを「いまのF1で最高のドライバーのひとり」と評価する。
「ノリスは本当にトップレベルだ。一方で、ピアストリはいま苦しんでいる。彼にとっては厳しい状況になっている」
2025年にF1ワールドチャンピオンとなり、2026年もトップ争いを続けるノリス。ほかのチームから関心を寄せられながらも、本人にとってマクラーレンとの長期契約に迷いはなかった。自身のキャリアをひとつのチームだけで完結させるという可能性も、ノリスにとって現実的な目標になりつつある。
