ジョナサン・ウィートリー F1パドック復帰 アストンマーティン代表就任へ前進か

ジョナサン・ウィートリー F1パドック復帰 アストンマーティン代表就任へ前進か

ジョナサン・ウィートリーが、先週末に開催されたF1オランダGPでパドックに姿を見せた。アウディF1のチーム代表を退任して以来、F1の現場から距離を置いていたウィートリーだが、アストンマーティンの次期チーム代表候補として依然有力視されている。

元レッドブル・レーシングのスポーティングディレクターであるウィートリーは、2025年にザウバーへ加入し、アウディF1のワークス体制移行を率いるチーム代表に就任した。

しかし、2026年3月の中国GP後に職を離れており、その直前からアストンマーティンの長期的なチーム代表候補として名前が挙がっていた。

アウディ退任後初のF1パドック復帰
59歳のウィートリーは、アウディを離れて以降、F1のパドックから姿を消していた。

それだけに、ザントフォールトで開催されたオランダGPに現れたことは注目を集めた。アウディ退任後、F1のレースウイークのパドックに姿を見せたのは今回が初めてとみられている。

ただし、今回の訪問が直接アストンマーティンとの交渉を目的としたものだったわけではないようだ。

ウィートリーはオランダGPでアルピーヌのホスピタリティに入る姿を目撃されたが、これはベネトンおよびルノー時代の元同僚で友人でもあるスティーブ・ニールセンを訪ねるためだったとされている。ニールセンは現在、アルピーヌのマネージングディレクターを務めている。

それでも、久々のF1パドック復帰によって、ウィートリーのアストンマーティン入りを巡る憶測は再び強まっている。

ニューウェイのチーム代表職を引き継ぐ最有力候補
ウィートリーは、将来的にエイドリアン・ニューウェイからアストンマーティンのチーム代表職を引き継ぐ最有力候補とみられている。

もちろん、ニューウェイがアストンマーティンを離れるという意味ではない。

ニューウェイは2025年11月にアンディ・コーウェルの後任としてチーム代表に就任し、自身のF1キャリアで初めてチーム運営の責任を担うことになった。しかし本来の役割は、マシンの設計と開発を統括するマネージング・テクニカル・パートナーであり、本人もチーム代表としての業務が技術面の仕事を妨げていることを認めている。

そのためアストンマーティンでは、日常的なチーム運営を任せられる新たな責任者を据え、ニューウェイを本来の技術開発に集中させる体制が検討されている。

その人選を主導してきた人物のひとりがニューウェイ自身であり、そこで有力候補として浮上したのがウィートリーだった。

レッドブル時代からチーム運営の実務に精通し、アウディではチーム代表も経験したウィートリーであれば、グランプリチームの日常的なオペレーションを任せることができる。

ニューウェイとウィートリー レッドブル黄金期を支えた2人
ニューウェイとウィートリーには長い共通の歴史がある。

2人はいずれもレッドブル・レーシングの黄金時代を支えた主要メンバーであり、セバスチャン・ベッテルによるタイトル連覇から、マックス・フェルスタッペンを中心とした近年の成功まで、チームの成長とタイトル獲得に大きく貢献した。

ニューウェイとウィートリーはともに2024年にレッドブルを離れ、その後、それぞれアストンマーティンとアウディという異なるプロジェクトへ向かった。

ウィートリーがアストンマーティンに加入すれば、かつてレッドブルで成功を築いた2人が再び同じチームで仕事をすることになる。

ただし、ウィートリーにはアウディ退任後の契約上の通知期間やガーデニングリーブが存在するとみられており、それが正式就任の時期に影響している可能性がある。

ジョナサン・ウィートリーとエイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

ニューウェイもオランダGPで今季5度目の現場入り
オランダGPではニューウェイ自身も現場に姿を見せた。

ザントフォールトは、ホンダがアストンマーティン向けパワーユニットに大規模なアップグレードを投入した週末でもあり、ニューウェイにとって2026年シーズン5度目のサーキット帯同となった。

ニューウェイは開幕戦オーストラリアGPに帯同した後、続く4戦を欠席。6月初旬のモナコGPで現場に復帰し、その後はイギリスGP、ハンガリーGP、そしてオランダGPにも帯同している。

一時的にサーキットから離れていた理由のひとつには体調面の問題もあった。

ニューウェイは6月、前年から体調が万全ではなく、仕事とのバランスを慎重に取る必要があったことを明かしている。

「今は大丈夫だが、難しい時期だった。去年は正直なところ100%ではなかった。健康と仕事のバランスを以前より慎重に考えなければならなかった」

その一方で、アストンマーティンの技術部門とは良好な関係を維持できていたと説明した。

「チームは本当に素晴らしく対応してくれた。エンジニアたちとは非常に良い関係を保てていたし、それによって大きな停滞が起きたとは思っていない」

「ここにいる全員が、どれだけ柔軟に対応し、お互いを支えられるかを示していると思う」

ウィートリーが加入すれば、ニューウェイはチーム代表としての運営業務から解放され、アストンマーティン・ホンダのF1マシン設計と開発により多くの時間を割けるようになる。

現時点でアストンマーティンから正式な発表はない。それでも、数カ月にわたってF1の現場から離れていたウィートリーが再びパドックに姿を現したことで、次期チーム代表就任に向けた動きが近く表面化する可能性に改めて注目が集まっている。