キャデラックF1新代表ブコウスキー 英米4拠点の連携強化「最優先は聞くこと」

キャデラックF1新代表ブコウスキー 英米4拠点の連携強化「最優先は聞くこと」

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キャデラックF1の新チーム代表に就任したマルチン・ブコウスキーが、チーム改革に向けた最初のテーマとして英国と米国にまたがる組織の連携状況を把握する考えを明らかにした。

キャデラックはシルバーストンをF1活動の主要拠点とする一方、米国ではインディアナ州フィッシャーズをはじめ、ノースカロライナ州とミシガン州にも拠点を構えている。

ブコウスキーは、この4拠点に存在する人材と技術力を最大限に生かすことが重要だと考えている。

キャデラックF1新代表ブコウスキー まずは「聞いて観察する」
キャデラックは先週、グレアム・ロードンの後任としてブコウスキーを新チーム代表に起用すると発表した。突然の交代はF1パドックでも驚きをもって受け止められた。

ブコウスキーはマクラーレンやフェラーリなどで経験を積んだ空力エンジニアであり、FIAのF1技術部門責任者やアルピーヌのエグゼクティブディレクターも務めた。今週末のF1オランダGPでは、キャデラックのチーム代表として初めてピットウォールに加わる。

就任発表時点では、まだ英国シルバーストンのファクトリーを訪れていなかった。キャデラックをめぐっては、将来的に米国フィッシャーズの拠点へ活動の比重を移す可能性も取り沙汰されているだけに、ブコウスキーがどのような組織体制を構築するのかにも注目が集まっている。

ブコウスキーは、チーム代表として最初に行うべきことは組織を理解することだと説明した。

「僕の最優先事項は、まず話を聞くことだ。率直に言えば、ファクトリーで話を聞き、観察する。人々に会う必要があるし、彼らがどう働いているのか、さまざまな個人や部門がどう連携しているのかを理解する必要がある」

特に重視しているのが、ファクトリーとサーキットで活動するチームの連携だ。

「これまでのF1での経験から、チームが信頼性の問題に苦しんでいるときには、サーキット側のオペレーションとファクトリーとの間に分断が生まれる大きなリスクがあることを知っている。キャデラックはシーズン前半にそうした問題を抱えていた」

「どんなF1チームでも、そのつながりは非常に強固でなければならない。だから最初の週はファクトリーとザントフォールトのサーキットの両方で過ごす。それぞれの側からチームを見て、どう連携しているのかを確認したい」

キャデラックF1チーム

米国の技術力も活用「人材を見ないのは愚かなこと」
キャデラックの特徴のひとつが、大西洋を挟んだ複数拠点によるF1プロジェクトである。

現在はシルバーストンがF1活動を主導しているが、米国ではフィッシャーズに大規模な拠点を構え、さらにノースカロライナ州とミシガン州にもリソースを持っている。

ブコウスキーは、英国だけでなく米国側に存在するエンジニアリング能力をさらに活用できる余地があるとみている。

「米国には非常に多くの技術的な専門知識がある。彼らは将来、火星に宇宙船を送ろうとしているくらいだからね!」

「米国側には、もっと活用できるものがたくさんあると思う。すぐにできることではないし、時間はかかる。ただ、大西洋の向こう側にいる人材や技術的な専門知識に目を向けないのは愚かなことだと思う」

キャデラックにとって、複数拠点の存在は豊富な人材を確保できる強みである一方、距離や時差を越えて各部門を一体化させる必要があるという組織上の課題にもなる。

特にブコウスキーが指摘したように、マシンの信頼性問題を解決するには、サーキットで発生した問題をファクトリーへ迅速かつ正確にフィードバックし、設計や製造、品質管理へ反映する仕組みが欠かせない。

その意味でも、新代表にとって最初のオランダGPは単なるレース週末ではない。シルバーストンのファクトリーとザントフォールトの現場を行き来しながら、キャデラックという組織が実際にどのように機能しているのかを確認する最初の機会となる。

夏休み明けから本格的に指揮を執るブコウスキー。英国と米国に広がる4拠点をひとつのF1チームとしてどこまで効率的に機能させられるかが、新体制での最初の重要課題となりそうだ。