ギュンター・シュタイナー F1復帰に前向き「やりたいプロジェクトがあれば戻る」

ギュンター・シュタイナー F1復帰に前向き「やりたいプロジェクトがあれば戻る」

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ハースF1でチーム代表を務めたギュンター・シュタイナーは、条件が整えばF1パドックに復帰する可能性があると明かした。ただし、単に役職を得るために戻るつもりはなく、自ら形を作れる「プロジェクト」であることが条件だという。

61歳のシュタイナーはハースF1チームの立ち上げにおける中心人物のひとりで、参戦初年度の2016年から2023年までチーム代表を務めた。

しかし、2023年のコンストラクターズ選手権で最下位に終わった後、オーナーのジーン・ハースが契約を更新せず、2024年1月にチームを離れた。

MotoGPチームのオーナー兼CEOとなったシュタイナー
F1を離れたシュタイナーはその後、新たな舞台としてMotoGPに進出した。投資家コンソーシアムを通じてエルベ・ポンシャラルからテック3を買収し、レッドブルKTMテック3のオーナー兼CEOを務めている。

それでも、F1への扉を完全に閉ざしたわけではない。

『Up to Speed Podcast』でF1復帰を検討する可能性について尋ねられたシュタイナーは、気に入ったプロジェクトがあれば戻る意思があると語った。

「そうだね。私が気に入るプロジェクトがあれば戻るよ。ただ、いつも言っているように、単に戻って仕事をするだけなら、それはないね」

「私にはほかにもやりたいことがたくさんあるからね。この10年、15年、いや20年くらいを振り返ってみても、私がやってきたのはいつもプロジェクトだった。仕事をするためだけに何かをやったわけじゃない」

「ただ仕事をするだけというのは……退屈とまでは言わないけど、私にはちょっと刺激が足りないんだよ」

「本当に自分を試されるようなものでないとね」

シュタイナーはモータースポーツ界で幅広いキャリアを築いてきた。F1だけでなくMotoGP、ラリー、DTMにも関わり、F1ではジャガー、レッドブル、そして最もよく知られるハースで経験を積んできた。

「肩書きなんてどうでもいい」F1復帰に求める条件
では、シュタイナーが求める「刺激的なプロジェクト」とは何なのか。本人によれば、重要なのは自分の手で方向性を作り上げられることだという。

「プロジェクトというのは、自分で何をするのかを形にしていけるものだ。ただどこかに入って仕事をするということじゃない」

「私は肩書きで生きているわけじゃないからね。肩書きなんて、正直どうでもいいんだ」

「私にとって大事なのは、自分がやりたいと思えることをやることなんだよ」

その一例として、シュタイナーはハースを離れた後にテレビの仕事へ挑戦したことを挙げた。未知の分野だったからこそ、むしろ挑戦してみようと思ったという。

「ハースを離れたとき、テレビの仕事を始めた。そんな業界があることすら知らなかったんだけどね。でもオファーをもらったから、『まあ、やってみるか』と思ったんだ」

そして、テレビの世界で目標にした人物として、元F1ドライバーで現在は解説者として活躍するデビッド・クルサードの名前を挙げた。

「デビッドくらいうまくなりたかったんだけど、まだそこまでは行ってないね! 先は長いよ。まあ、不可能かもしれないけどね」

ギュンター・シュタイナー

「F1チームを作る方が簡単だった」クルサードを引き合いにジョーク
シュタイナーにとって、新しいことへの挑戦は今に始まったことではない。ハースのF1参戦を実現させた際にも、周囲からは新規チームの立ち上げなど不可能だと言われていたという。

「F1チームを立ち上げたときも、『そんなことは絶対にできない。新しいF1チームなんて誰にも作れない』と言われたんだ」

「それで私は、『そうか。じゃあ、やってみせようじゃないか』と思った。それだけだよ」

そして最後は、クルサードを再び引き合いに出し、自らのテレビでの仕事をネタにした。

「だから考えてみると、F1チームを立ち上げる方が、テレビでデビッドくらいうまくなるより簡単だったんじゃないかな」

現在はMotoGPでテック3の運営という新たなプロジェクトに取り組んでいるシュタイナーだが、F1復帰の可能性そのものは否定していない。ただ既存チームのポストに収まるだけでは、シュタイナーを動かすには刺激が足りないようだ。自ら方向性を形作る余地があり、新たな挑戦に値するプロジェクトが現れれば、再びF1パドックでその姿を見ることになるかもしれない。