カテゴリー: WRC (世界ラリー選手権)

  • WRC:トヨタ 文字通り「銀の光」をまとい新章へ

    WRC:トヨタ 文字通り「銀の光」をまとい新章へ

    WRC(世界ラリー選手権)第4戦終了時点で、全12表彰台のうち8つを獲得し、前戦ラリー・イスラス・カナリアスでは1〜4位を独占するなど、圧倒的な強さを見せつけたトヨタ・ガズーレーシングが、新たな装いを発表した。

    注目の新カラーは、シルバーを基調にしたスタイリッシュなデザインで、GRヤリス・ラリー1に施されている。この新しいリバリーは、来月開催される第5戦「ボーダフォン・ラリー・デ・ポルトガル」で初めて実戦投入される予定だ。

    同ラリーには、カッレ・ロバンペラ、エルフィン・エバンス、セバスチャン・オジエ、勝田貴元の4名が出場。ドライバー陣は、これまでの快進撃をさらに加速させ、現在51ポイント差で首位に立つマニュファクチャラーズ選手権でのリード拡大を狙う。

    新たなカラーリングとともに、トヨタがどのような戦いを見せるのか注目が集まる。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

  • WRC 第3戦 サファリ・ラリー・ケニア:エバンスが今季2勝目 勝田貴元リタイア

    WRC 第3戦 サファリ・ラリー・ケニア:エバンスが今季2勝目 勝田貴元リタイア

    3月23日(日)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦サファリ・ラリー・ケニアの最終日デイ4がケニアのナイバシャを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が優勝。TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合4位でフィニッシュした。なお、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)と、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)はリタイアとなった。

    サファリ・ラリー・ケニアの最終日デイ4は、木曜日の夕方にSS2として行なわれた「ムザビブ」の再走ステージとなるSS17に続き、「オセレンゴニ」と「ヘルズゲート」のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。5本のステージの合計距離は65.99kmでした。最終日は早朝から青空が広がったが、前日に強く降った雨の影響で湿っていたり、泥状になっている路面もあった。

    前日のデイ3で、総合2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に対し1分57.4秒という大きな差を築いた首位エバンスは、オープニングのSS17で4番手タイムを記録。既に十分なギャップがあるため、大きなリスクを負って攻める必要はなく、安定性と速さのバランスを上手くとりながらステージを走行した。一方、前日総合4位の勝田は、総合3位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)とのタイム差が33.2秒とそれほど大きくなかったこともあり、アタックを続行。SS17ではハーフスピンを喫しヌービルとの差は拡がったが、総合4位の座は守った。前日総合5位のロバンペラはSS17を3番手タイムで走り切るも、その後ロードセクションでクルマに電気系統のトラブルが発生しストップ。残念ながらリタイアとなった。続くSS18でもエバンスは確実性の高い走りを続け5番手タイムで首位を堅持。一方、勝田は果敢な走りでベストタイムを記録し、ヌービルとの差を僅かに縮めた。ヘルズゲートの1本目、SS19では勝田が3番手タイム、エバンスは5番手タイムで順位は変わらず。ナイバシャでのミッドデイサービスを経て始まった再走ステージ、SS20では勝田が今大会4目のベストタイムを記録。ヌービルとの差を32.9秒まで縮めた。

    そして迎えた最終のSS21、ボーナスポイントがかかるパワーステージでは大きなドラマが起こった。日曜日のみの合計タイムでポイントを争う「スーパーサンデー」で優勝の可能性があった勝田が、スタートしてすぐにロールオーバー。何とか走行を再開しタイムロスを喫しながらもフィニッシュラインを通過し、その時点では総合5位フィニッシュの可能性を残していた。しかし、タイムコントロールでクルマを前に進めることができなくなり、勝田とコ・ドライバーのジョンストンはクルマを押して何とかポディウムを通過。その後、サービスパークに設定されているタイムコントロールまでクルマを戻すべく修理を試みたが、残念ながらリタイアとなった。

    一方、エバンスは最終ステージも安定した走りで駆け抜け、総合2位のタナックに1分09.9秒差をつけて優勝。サファリ・ラリー初優勝、そして前戦ラリー・スウェーデンに続く今シーズン2勝目を挙げ、ドライバー選手権におけるリードを36ポイントに拡大した。TGR-WRTは今回の勝利によりサファリ・ラリーがWRCのカレンダーに復帰した2021年以降、負けなしの5連勝を達成。トヨタとしては通算13回目のサファリ・ラリー優勝となった。パワーステージエンドで行なわれた表彰式では、今回チーム代表代行を務めたユハ・カンクネンが選手達と共に表彰台の最上段に登壇。カンクネンは1985年にセリカ・ツインカム・ターボを駆り、このラリーでWRC初優勝を果たしたが、それから40年後の今大会では、チームを率いる立場でサファリ・ラリー優勝を達成しました。なお、TGR-WRTにとって今回は100戦目のWRCイベントだった。

    今回がサファリ・ラリー初出場だったパヤリは、最終日も安定した走りでフィニッシュ。最後まで大きなトラブルに見舞われることなく、総合4位を獲得した。

    豊田 章男 (TGR-WRT会長)
    エルフィン、スコット、優勝おめでとう! ふたりが、今シーズンの3連勝とサファリ・ラリー5連覇を実現してくれました。そして、今回のラリーでチーム代表を代行したユハをポディウムに連れていってくれました。昔からのラリーファンであるモリゾウは、せっかくならユハにはサファリ・ラリーのポディウムに立ってもらいたいと考えていました。それを実現してくれた二人に感謝します。エルフィン、スコット勝ってくれてありがとう。

    今回、エルフィンたちのおかげで勝つことはできましたが、ケニアは例年と変わらず本当に厳しい道でした。簡単に勝てた訳ではありません。我々は、サファリでの4年の経験を生かして万全の準備をしてケニアに臨みました。しかし今年もまたサファリでは新たな課題にぶつかりました。最終日、最終SSまで様々なことがありました。エルフィンたちにはもっと楽に勝たせてあげたかった。カッレたちには最後まで走らせてあげたかった。貴元たちも今回こそはと思っていたし、サミたちにももっと力を発揮させてあげたかった。「もっといいクルマづくりに終わりはない」を改めて実感させてくれるような道に出会うと、我々はワクワクしてきます。

    チームのみんなは明日からまたGR YARIS Rally1を、もっと乗りやすくて、もっと強いクルマに改善していってくれるでしょう。そして、その改善はラリーカーに留まらず、世界中を走るあらゆるトヨタ車に繋がっていきます。ケニアの道は自動車メーカーがラリーに出る意義を再確認させてくれました。チームのみんな、明日からまたもっといいクルマづくりを頑張っていきましょう!そして、ライバルたちとの戦いを楽しみましょう!

    WRC(FIA 世界ラリー選手権)

    ユハ・カンクネン (チーム代表代行)
    ここケニアで、チームにとって100回目のWRCイベントでの優勝を達成できたこと、そして、私が初めてここで優勝してから40年後に、トヨタの優勝をサファリ・ラリーで祝うことができたことをとても嬉しく思いますし、涙が溢れ出ました。近年の走行距離が短くなったサファリ・ラリーの中でも、今回は間違いなく最も過酷なラリーだったと思います。常に何かが起こっていたので、自分が運転していた時よりもずっと緊張しました。特に最終日に関しては、過去数年と比較すると少し運が悪かったかもしれませんが、最も重要なのは、このラリーで再び優勝できたことです。エルフィンとスコットは本当に良くやってくれましたし、彼らは非常に素晴らしいシーズンのスタートを切ったと思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    このラリーで優勝することができたのは、素晴らしいことです。まだ実感が湧きませんが、サファリ・ラリーで優勝するのは特別なことです。素晴らしいクルマを用意するために、一生懸命頑張ってくれたチームに感謝したいと思います。また、トヨタのこのラリーにおける輝かしい歴史のほんの一部に関わることができて、誇りに思います。非常に厳しい週末でしたし、自分たちが出場するようになってからは、最も過酷なサファリ・ラリーだったように思います。土曜日は天候が状況をさらに複雑にしました。最終日に、大きなリードを保ちながらフィニッシュを目指すのは、容易ではありませんでした。日曜日に追加ポイント獲得を狙うという誘惑もありましたが、このような状況ではクルマをフィニッシュまで運ぶことが何よりも重要だったので、最終的にとても満足しています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    難しい週末でしたが、最終日もできるだけ多くのポイントを獲得しようと頑張りました。朝の最初のステージでは全てが順調でしたが、次のステージに向かうロードセクションで、クルマの電気系統に問題が発生し始めました。修理を試みたのですが、結局間に合わず、ラリーからのリタイアを余儀なくされました。ポイントを獲得できずに終わったことは本当に残念ですが、次のラリーではまた頑張ります。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    このような形でラリーを終えることになってしまい、とても残念です。パワーステージをスタートしてすぐハーフスピンを喫してコーナー内側のバンクに当たってしまい、クルマがロールし始めました。まったく予想外のことで、何が起こったのか正確にはわかりません。非常に難しいラリーでしたし、もちろんプッシュしなければならなかったので、このようなことはいつでも起こり得ます。ただ、チームに対しては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今回のラリーでは完走することが自分たちにとって唯一の計画だったので、フィニッシュラインを通過することができて本当にホッとしています。ステージのレッキから4日間のラリー本番まで、かなり長い一週間でした。とても疲れましたが、うまく仕事をやり遂げることができたと思います。大きなミスやトラブルもなく、それはまさに自分たちが今回のイベントに求めていたことだったので、とても満足しています。また、チームがこのラリーで再び優勝したことを嬉しく思います。ここで得た経験を活かすことで、次回はさらに強い戦いができるはずです。

    サファリ・ラリー・ケニアの結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 4h20m03.8s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +1m09.9s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m32.0s
    4 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +7m18.7s
    5 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +11m35.3s
    6 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +14m11.6s
    7 ヤン・ソランス/ロドリゴ・サンファン (トヨタ GR Yaris Rally2) +17m26.6s
    8 ジョルダン・セルデリウス/フレデリック・ミクロッテ (フォード Puma Rally1) +28m45.5s
    9 ファブリツィオ・ザルディヴァー/マルセロ・デル・オハネシアン (シュコダ Fabia RS Rally2) +35m38.8s
    10 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +37m15.8s
    R 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1)
    R カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1)

    第3戦終了時点でのドライバー選手権順位
    1 エルフィン・エバンス 88ポイント
    2 ティエリー・ヌービル 52ポイント
    3 オィット・タナック 49ポイント
    4 セバスチャン・オジエ 33ポイント
    5 アドリアン・フォルモー 31ポイント
    6 カッレ・ロバンペラ 31ポイント
    7 勝田 貴元 25ポイント
    8 サミ・パヤリ 19ポイント
    9 グレゴワール・ミュンスター 16ポイント
    10 マールティンシュ・セスクス 8ポイント

    第3戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位
    1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 148ポイント
    2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 122ポイント
    3 M-Sport Ford World Rally Team 47ポイント
    4 TOYOTA GAZOO Racing WRT2 25ポイント

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、4月24日から27日にかけて、スペインのカナリア島で行われる第4戦「ラリー・イスラス・カナリアス」。WRC初開催となるこのイベントは、アフリカ大陸の北西、大西洋上にあるスペイン領カナリア諸島のグラン・カナリア島で行われるターマック(舗装路)ラリーであり、スペインでWRCが開催されるのは2022年以来初となる。ラリーの中心となるサービスパークはグラン・カナリア島のラス・パルマスに置かれ、その周辺のターマック・ロードが戦いの舞台となる。

  • WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン:トヨタのエバンスが優勝 勝田貴元2位

    WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン:トヨタのエバンスが優勝 勝田貴元2位

    2月16日(日)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの最終日デイ4が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が優勝。勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位に入り、チームは開幕から2戦連続で1-2フィニッシュを飾った。また、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合5位を獲得。TGR-WRT2からエントリーしたサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位でフィニッシュした。

    ラリー・スウェーデンの最終日デイ4は、サービスパークの北東エリアに展開する「ベステルビーク」のステージをSS16/17として2回走行した後、最終のSS18「ウーメオー」でフィニッシュ。3本のステージの合計距離は67.32kmだった。早朝のウーメオー周辺はやや雲が多く、気温はマイナス10度程度。ステージの路面は最終日もしっかりとしたアイスに覆われ絶好のコンディションが保たれた。ただし、夜中に降った雪によりステージの一部路面は少量の新雪に覆われ、出走順が早いドライバーたちにとってはやや不利な走行条件となった。

    土曜日のデイ3終了時点で、首位エバンスと総合2位の勝田の差は3.0秒。2台のGR YARIS Rally1による激しいトップ争いは最終日も続き、今大会最長となる、全長29.35kmのベステルビーク1本目のSS16では、勝田がベストタイムを記録。5番手タイムのエバンスより7.5秒速いタイムで首位に立ち、総合2位に後退したエバンスに4.5秒のリードを築いた。

    ウーメオーでの15分間のサービスを経てスタートしたベステルビークの再走ステージ、SS17ではエバンスが反撃。2番手タイムのティエリー・ヌービル(ヒョンデ)より6.7秒、3番手タイムをオィット・タナック(ヒョンデ)と分け合った勝田より8.2秒速い圧巻のベストタイムで、勝田を逆転して首位に復帰。3.7秒のリードを築いた。そして迎えた最終のパワーステージ、SS18ではエバンスが、2番手タイムの勝田に0.2秒差のベストタイムを記録し、差を3.8秒に拡げて今シーズン初優勝、WRCキャリア10勝目を飾った。なお、二人の勝敗を分けた3.8秒は、ラリー・スウェーデンの歴史において最僅差となる。

    エバンスのラリー・スウェーデンでの優勝は、ヤリスWRCで出場した2020年大会以来2回目。5年前も、今回と同じく2月16日に表彰台の中央に立った。エバンスは、日曜日のステージのみの合計タイムで競われる「スーパーサンデー」、そしてボーナスポイントを獲得可能なパワーステージも制したことにより、1戦で獲得可能な最大ポイントの35ポイントを持ち帰ることに成功。ラリー・モンテカルロで優勝するも今回は欠場したオジエを抜き、ドライバー選手権でトップに立った。また、勝田も総合2位、スーパーサンデー2番手、パワーステージ2番手とエバンスに次ぐ大量ポイントを獲得。TGR-WRTは開幕から2戦連続で最大ポイントを獲得したことにより、マニュファクチャラー選手権における首位の座を守り、ランキング2位のライバルチームに対するリードを48ポイント拡大した。なお、今回の優勝によりトヨタのWRCにおける通算優勝回数は95回となり、史上2番目に多くの勝利を獲得したマニュファクチャラーとなった。

    前日、総合5位まで順位を上げたロバンペラは、オープニングのSS16で3番手タイムを、SS17で5番手タイムを、パワーステージのSS18で4番手タイムを記録し、総合5位でフィニッシュ。また、スーパーサンデーでは5番手に入り合計13ポイントを獲得したことで、ドライバー選手権ではエバンス、オジエに続く3番手に順位を上げた。また、TGR-WRT2から出場のパヤリは、最終日も確実性を最優先した走りで経験を積み重ね、総合7位でラリーを終えた。

    サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2で出場した地元のオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)がリードを守り優勝。総合でも9位を獲得した。また、WRC2の2位にはローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)が入り、GR Yaris Rally2のカスタマーが1-2フィニッシュを飾った。

    WRC

    豊田 章男 (TGR-WRT会長)
    トップ5が10秒差の中にいて、そこに我々のGRヤリスが3台いる。その上位2台はエルフィンと貴元。2人の差はわずか3秒。そこに続くドライバーはカッレも含む歴代チャンピオンの3台…。最終日の朝をこんな状態で迎えた今年のラリースウェーデンは最高に興奮するラリーでした。そんなラリーを最後まで走り抜いて勝ってくれたエルフィンとスコット、優勝おめでとう!ここ数年、スウェーデンでのエルフィンは悔しい結果ばかりだったと思うので、勝てて本当によかった!

    貴元も2位おめでとう!悔しさはまだまだ残ると思うけど、自分の中で何かが切り替わるラリーになっていたらいいなと思います。次はサファリラリー、「どんなことがあってもゴールに帰ってくる」貴元らしいラリーを頼みます。

    エルフィンも貴元も、パワーステージの走りは素晴らしかった!本当に興奮しました。最高の走りです。最高のワンツーフィニッシュをありがとう!チームのみんなも最後までドライバーが気持ちよく戦えるクルマづくりをありがとう!

    ここから3戦はヤリ・マティ代表がチームを離れ、ユハ・カンクネン代表代行がチームをリードします。カンクネン代表代行の初戦は、過去にユハ自身が3勝している縁の深いラリー。ユハさん、みんなのことをよろしくお願いします。チームのみんなも代表代行の初戦を盛り上げていきましょう!ヤリ-マティは一旦ドライバーに復帰ですね。来月からはじまるヒストリックラリーへの参戦にまずは集中してください。セリカのストーリーづくりをよろしく頼みます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今回のラリー・スウェーデンは信じられないような接戦となり、私たちのドライバー2人が優勝を争う最終日は、神経がすり減るような展開になりました。エルフィンと貴元の戦い方、そして彼らの精神的な強さに、私は本当に誇りを感じています。エルフィンは1本目のステージで首位を失った後、2本目のステージで反撃に転じました。貴元は既に勝つための準備ができており、プレッシャーがかかる状況でもミスを犯さず、素晴らしいパフォーマンスを維持できることを示しました。ラリー全体を通して上位のドライバーたちの間には数秒の差しかなく、このような戦いが3日間続いたことは素晴らしいことです。我々のチームが最初の2戦で120ポイントという最大限のポイントを獲得できたということは、これ以上は望めないほど最高のシーズンスタートを切れたということですので、次のサファリラリー・ケニアが今から楽しみです。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    素晴らしい週末でした。ラリーの大半でトップを走っていましたが、マージンは常に僅かでしたし、決して楽な展開ではありませんでした。今朝は最初のステージで、全力で戦いを仕掛けてきた貴元に少し不意を突かれる形になりましたが、幸いにもなんとか盛り返し、次のステージでは良いペースを取り戻すことができました。最終結果にはとても満足していますし、パワーステージで勝てたことも非常に嬉しく思います。私たちにとっては素晴らしいシーズンのスタートとなり、これ以上は望めないほどです。通常、ラリー・モンテカルロで良い結果を残した後に、スウェーデンでも良いリザルトを収めるのは難しいのですが、良いコンディションが我々にチャンスを与えてくれましたし、それを最大限に活かすことができたのではないかと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    全体的には、自分にとっては難しい週末でした。全力でプッシュしようとしたのですが、最終日も望んでいたようなペースやパフォーマンスを発揮することができませんでした。とても残念ですが、今回が今シーズン唯一のスノーラリーですし、次は全く異なるタイヤを装着するグラベルラリーなので、より強くなるために焦点を絞って努力する必要があります。今回はトップ争いをずっと、近くでフォローしていましたが、自分たちのチームのドライバーが1-2フィニッシュを達成し、チームに最大ポイントを持ち帰ってくれたことを本当に嬉しく思います。素晴らしい仕事をしたエルフィンに祝意を表すとともに、友人である貴元のことも誇りに思います。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    エルフィン、そして自分のすぐ後ろに迫っていたヒョンデ勢とのバトルを満喫しました。ラリー全体を通して非常に激しい戦いが続き、プレッシャーを感じながらも心から楽しむことができました。最終的に、チームのために良い仕事をすることができましたし、クルマをフィニッシュに導き、多くのポイントを獲得できたことを嬉しく思います。チームのこの素晴らしい結果を祝福するとともに、最後から2本目のステージで素晴らしい走りをみせたエルフィンに脱帽です。次回、勝利を目指してさらにプッシュする準備はできています。週末を通してスピードを維持できたことは今後の自信につながるでしょうし、ケニアに向けても良いフィーリングを得ることができました。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    全体的には本当に楽しいラリーでしたし、大きなミスを犯すことなくフィニッシュすることができて良かったです。それでも、金曜日の朝にタイヤがリムから外れてしまい、多くのタイムを失ってしまったことは非常に残念です。また、そのこともあって翌日以降の出走順があまり良くないものになってしまいました。それでも、自分たちには良いペースと瞬間的なスピードがあったと思いますし、トップ3のステージタイムを記録したことも含め、フィーリングは良かったです。今回は貴重な学習経験となりましたし、サポートしてくれたチームに感謝しています。

    ラリー・スウェーデンの結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h33m39.2s
    2 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3.8s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +11.9s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +16.8s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +32.8s
    6 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +2m09.4s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m27.0s
    8 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +4m08.6s
    9 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR Yaris Rally2) +8m23.1s
    10 ローペ・コルホネン/アンシ・ヴィニッカ (トヨタ GR Yaris Rally2) +9m05.6s
    (現地時間2月16日15時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    第2戦終了時点でのドライバー選手権順位
    1 エルフィン・エバンス 61ポイント
    2 セバスチャン・オジエ 33ポイント
    3 カッレ・ロバンペラ 31ポイント
    4 ティエリー・ヌービル 29ポイント
    5 オィット・タナック 26ポイント
    6 勝田 貴元 25ポイント
    7 アドリアン・フォルモ− 21ポイント
    8 マールティンシュ・セスクス 8ポイント
    9 サミ・パヤリ 6ポイント
    10 ジョシュ・マッカーリーン 6ポイント

    第2戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位
    1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 120ポイント
    2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 72ポイント
    3 M-Sport Ford World Rally Team 25ポイント
    4 TOYOTA GAZOO Racing WRT2 11ポイント

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、3月20日から23日にかけて、アフリカのケニアで行われる第3戦「サファリ・ラリー・ケニア」です。長い伝統と知名度を誇るこのグラベル(未舗装路)ラリーは、2021年にWRCのシリーズに復帰。以降、2023年までの3年間は乾季にあたる6月下旬に行われていた。しかし、2024年大会からは降水量が多くなる3月に移動したことにより、降雨により路面コンディションが大きく変化する可能性もある。サファリ・ラリーのステージは非常にハイスピードな道、「フェシュフェシュ」と呼ばれる軟らかい砂に覆われた道、岩や石が転がる荒れた道など変化に富み、雨が降ると路面は一気にぬかるんで非常に滑りやすくなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3レポート

    2月15日(土)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技3日目デイ3が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位を、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位を守り、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合5位に順位を上げた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位に順位を上げた。

    ラリー・スウェーデンのデイ3は、サービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後に予定されていたSS15「ウーメオー1」が、ショートバージョンの「ウーメオー・スプリント3」に急遽変更されたことにより、7本のステージの合計距離は97.04kmとやや短くなった。早朝、ウーメオー周辺は曇り空だったが、徐々に晴れ間が広がりやがて快晴に。気温は土曜日の朝もマイナス10度程度まで下がり、夜中に降った雪によりステージの一部路面は少量の新雪に覆われた。

    金曜日のデイ2終了時点での首位エバンスと、総合2位の勝田の差は僅か0.6秒。チームメイト同士の激しいトップ争いはデイ3でも続き、オープニングのSS9で勝田がロバンペラに次ぐ2番手タイムを記録したことで、差は0.1秒に縮まった。しかし、SS10ではエバンスがベストタイムで両者の差は2.0秒に。続くSS11を走り、午前中のループが終了した時点で差は2.8秒となった。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS12で勝田がスタート直後にジャンクションを僅かにオーバーシュートしたことでやや遅れ、差は6秒に拡大。さらに、SS13でエバンスがベストタイムを記録した結果、8.6秒差となった。続くSS14では勝田が2番手タイムを刻んだ一方、エバンスはコントロールを失ってクルマが流れ、雪壁への激突こそ回避したが、少なからずタイムをロス。差は6秒に縮まった。そして迎えたデイ3最終のウーメオー・スプリント3では、勝田が2番手タイムを記録。エバンスはジャンクションでストールしたことで7番手タイムとなり、首位の座は守ったが、総合2位の勝田との差は3秒に縮まった。なお、勝田の3.3秒後方には総合3位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)が迫り、その6.5秒後方に総合4位オィット・タナック(ヒョンデ)が、タナックの10.1秒後方に総合5位ロバンペラがつけるなど、トップ5のタイム差は23秒以内という接戦が続いている。

    デイ2では新しいハンコック・タイヤに、クルマのセットアップとドライビングを最適化することに苦労したロバンペラは、デイ3で大幅に走りを改善。ベストタイムを1本、2番手タイムを2本、3番手タイムを1本記録するなどペースを上げ、前日の総合6位から、総合5位へと順位を上げた。また、TGR-WRT2から出場のパヤリは確実性を重視した走りを続けながらも、SS11では3番手タイムを記録。総合7位で一日を終えた。

    サポート選手権のWRC2では、デイ2首位のオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)が4本のベストタイムで首位を守り、総合でも10位にポジションアップ。同じくGR Yaris Rally2をドライブする、2位ローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)との差を39.0秒まで拡げた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今日もまた、大接戦が続いたエキサイティングな一日でした。タイヤが摩耗した状態で、路面がかなり凍結した最終ステージを迎えることになったため、ドライバーにとってはミスを犯しやすい状況でした。そして、残念ながらエルフィンは貴重な数秒をそこで失ってしまいました。それでも、エルフィンも貴元も全体的にはいい走りをしていますし、総合順位で1、2位をキープしているのは素晴らしいことです。ただし、直後につけているヌービルとの差も僅かなので、最終日は誰もがワクワクするような展開になるでしょう。ポイントを持ち帰ることはチャンピオンシップにとって大切なことなので、ハードにプッシュしながらもリスクのレベルを慎重に管理することが重要になるでしょう。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    全体的には、かなり良い一日だったと思います。接戦が続き、ほぼ全員がどこかの時点で浮き沈みを経験したはずです。最後の2本のステージでは、小さなミスがいくつかあり、かなり大きな代償を払うことになりました。タイム差が非常にタイトな状況では、ミスを犯す余地はほとんどありません。最後から2本目のステージではコーナリングラインを少しだけ外してしまい、最後のステージではブレーキング中にリアが滑り出してホイールをロックさせてしまい、エンジンがストールしてしまいました。明日は、このようなミスを避けなければなりません。すべてを賭けて挑むので、きっとエキサイティングな一日になるはずです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    昨日よりもずっと良い一日でした。昨晩セットアップに多くの時間を費やしたことで、道幅が狭くテクニカルだった今朝最初のステージでは、とても良いフィーリングで走ることができました。走りやすくペースも悪くなかったと思いますが、ステージの道幅が広くなり、コーナーがロングでハイスピードなると、もう少し精度を高める必要があると思いました。明日は、この週末に学んだことを全てまとめ、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    チャレンジングではありましたが、とても良い一日だったと思います。今朝はクルマのフィーリングに完全には満足することができず、午後はコンディションに少し苦戦しました。オーバーシュートをしてリバースを余儀なくされましたが、その後はなんとかタイムを挽回することができたと思います。前後の選手たちとのタイム差は大きくありませんが、この順位を守ることができていることを嬉しく思います。明日は面白くなりそうですが、自分としてはこの週末ずっと続けてきた仕事をやり続け、その上でどうなるか様子を見たいと思います。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今日はとても充実した一日でした。特に午前中は本当に素晴らしく、楽しんで走ることができました。かなりマージンを残していると感じたステージもあれば、改善の余地があると実感したステージもありましたが、それでもタイムは悪くなかったと思います。午後の再走ステージは、コンディションがトリッキーになったことで少し苦労しました。それでも全体的には、異なるコンディションの中で多くのことを学んだ、クリーンで良い一日でしたし、明日につながる良い点がたくさんあったと思います。

    WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ3の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h00m04.2s
    2 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3.0s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +6.3s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +12.8s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +22.9s
    6 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +1m31.4s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m43.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +2m05.8s
    9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +2m45.9s
    10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR Yaris Rally2) +6m09.6s
    (現地時間2月15日18時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技最終日となる2月16日(日)のデイ4は、サービスパークの北東エリアに展開する「ベステルビーク」のステージをSS16/17として2回走行。全長29.35kmのベステルビークは今大会最長のステージとなります。続く、最終のSS18「ウーメオー」は、当初の予定よりも距離がやや短くなり8.62kmのステージとして行われることに。SS18はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のステージの合計距離は67.32km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は224.08kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ2レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ2レポート

    2月14日(金)2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技2日目デイ2が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位の座を守り、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位にポジションアップ。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合6位につけた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合9位につけている。

    13日(木)の夜に1本のナイトステージで開幕したラリー・スウェーデンは、14日(金)から森林地帯で一日を通してステージを走行する「フルデイ」がスタート。ステージは全部で7本、合計124.32kmと、ラリー最長の一日となりました。サービスパークが置かれるウーメオーは早朝気温がマイナス10度程度まで下がり、天気は曇り。降雪はなくステージの路面はアイスにしっかり覆われるなど、理想的ともいえるステージコンディションで競技は始まった。

    前日のSS1、ウーメオー・スプリント1でベストタイムを刻み首位に立ったエバンスは、デイ2オープニングのSS2でもベストタイムを記録。続く2本のステージでは2番手タイムを記録し、総合2位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に1.9秒差をつけ首位の座を守った。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS5で勝田が今大会初のベストタイムを記録。勝田はSS2で2番手タイムを、SS3およびSS4で3番手タイムを刻み総合4位につけるなど、午前中から好調だったが、午後最初のステージを制したことでエバンスを抜き、5.8秒差をつけて首位に立った。エバンスは午後の再走ステージを出走順トップで走った結果、後続のドライバーたちのために走行ラインを刻むという役を担い、1本目ではペースを上げ切れなかった。しかし、続くSS6では2番手タイムで首位に返り咲き、勝田は1.9秒差の総合2位に。暗闇の中で行なわれたSS7では勝田、エバンスともにやや遅れ、オィット・タナック(ヒョンデ)が首位に浮上。勝田は0.5秒差の総合2位に、エバンスは1.4秒差の総合3位に後退した。しかし、一日の最後のショートステージ、SS8「ウーメオー・スプリント2」でエバンスはベストタイムを記録し首位に復帰。勝田は3番手タイムとなり、エバンスと0.5秒差の総合2位で長い一日を締めくくった。

    前日総合2位のロバンペラは、デイ2で思うようにペースが上がらないながらも奮闘。午前中はティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と総合5位の座を争っていた。ところが、午後の再走ステージ1本目となるSS5でロバンペラはジャンクションをオーバーシュート。タイムを大幅に失い、総合5位ヌービルと16.4秒差の総合6位で一日を終えた。なお、TGR-WRT2から出場のパヤリはオープニングステージの途中まで、ベストタイムのエバンスに匹敵するハイペースで走行していた。しかしその後、スノーバンクに当たった衝撃でタイヤがホイールのリムから外れ40秒以上タイムロス。それでも、パヤリはその後SS7で3番手タイムを刻むなど再び速さを示し、総合9位でデイ2を終えた。

    サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2のカスタマーたちがデイ1から全ステージを制覇。そのうち6本のステージを制したオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)が首位に立ち、23.8秒差の2番手にローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)が、45.9秒差の3番手にゲオルグ・リンナマエ(レッドグレイ・チーム)がつけるなど、GR Yaris Rally2を駆るドライバーがトップ3を独占している。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    とてもエキサイティングな一日でした。午後の再走ステージでは出走順一番手のエルフィンが不利な状況となるかもしれず、優勝争いの機会を失うのではないかと少し心配しましたが、彼は首位で一日を終えるために本当に素晴らしい走りをしてくれました。貴元も、このような路面では行けるだろうと我々が考えていたように、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。新しいスタッドタイヤは、これまでとはかなり大きく異なる性質ですが、彼ら二人は上手く適応しています。一方、カッレに関しては少し時間がかかっているようですが、そのうち上手く適応できると確信しています。フルデイ初日を戦い終えて1-2体制を築くことができ、本当に素晴らしい一日だったと思いますが、それでも接戦です。多くのドライバーが僅差で競っているので、明日もさらにエキサイティングな一日になるでしょう。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    一日を通してかなりの接戦でした。出走順トップで走ることが私たちにとって有利に働いたこともあれば、そうでないこともありました。朝は我々にとってかなり良いコンディションでしたが、路面のグリップはまだかなり不安定で、読みにくかったです。午後は私たちにとって厳しい展開となり、最終ステージもかなり混乱したフィーリングでしたが、それでも良いタイムが出ました。過去に出走順トップで走った時と比較すると、金曜日を終えてトップに立っていることを喜ぶべきでしょう。ただし、差は非常に僅かなので、明日どうなるのか様子を見たいと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    自分たちにとっては最高の一日ではありませんでした。クルマのフィーリングと、自分のドライビングをタイヤの特性にどう適応させるかについて、予想以上に苦労しました。今日は一日を通して小さな変更をいろいろ試し、少しは進歩しましたが、まだ望むような状態ではありません。明日、さらに何かを見つけることができれば、きっと良い一日になり、トップのタイムに近づくことができるでしょう。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    とてもいい一日でした。非常に心地よく走ることができましたし、無理に攻めなくても良いタイムが出ました。走りを心から楽しむことができていますし、ここまでは上手く行っていますが、まだまだ先は長いですし、現時点でトップ5のタイムは非常にかなり僅差なので、僅かなミスであっても大きく順位を下げることになりかねません。ですから、明日も同じようにクリーンな走りを続けるつもりです。出走順はよりイコールに近づくはずですし、コンディションもきっと良いと思うので、今から楽しみです。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    朝最初のステージは非常にいいフィーリングでした。とてもクリーンで、いい流れを感じていましたし、それほど無理をしているような感じでもありませんでした。ある場所で雪の壁に当たりましたが、それはスノーラリーではごく普通のことです。しかし、なぜかタイヤがリムから外れてしまったのです。多くのタイムを失うことになって非常に残念でしたし、あのトラブルさえなければ本当にいい一日になっていたはずです。それでも、全ては学びのためですし、まだ2日間ドライブする楽しみが残っています。

    WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ2の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h08m36.5s
    2 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.6s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2.5s
    4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +7.9s
    5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +9.1s
    6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +25.5s
    7 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +43.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +1m02.6s
    9 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m10.6s
    10 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +1m22.5s
    (現地時間2月14日19時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技3日目となる2月15日(土)のデイ3は、サービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうちSS9/12およびSS10/13は2004年大会と同じステージとなるが、SS11/14は新しいステージとなる。また、一日の最後にはウーメオー・スプリントのロングバージョンとなる、全長10.08kmの「ウーメオー1」がSS15として行われます。7本のステージの合計距離は101.96km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は349.40kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1レポート

    2月13日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデン北部のウーメオーでスーパーSSが1本行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)がベストタイムを刻み首位に立ち、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合2位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位につけている。

    1月下旬にラリー・モンテカルロで開幕した2025年WRCは、早くも第2戦目を迎え、その戦いの舞台は北欧スウェーデン。ラリー・スウェーデンはシーズン唯一の「フルスノーイベント」となる。ラリーは今年もスウェーデン北部最大の都市ウーメオーに置かれたサービスパークを中心に開催され、13日(木)は朝9時過ぎからサービスパークのすぐ近くを流れるウーメオー川の河川敷で全長3.44kmのシェイクダンが行われた。気温はマイナス10度を下回り、路面は雪と氷に覆われスノーラリーとしては最高のロードコンディションに。TGR-WRTのドライバーたちは、競技本番に向けてクルマと雪道専用のスタッドタイヤの最終確認を行った。出場選手の中ではドライバー選手権ランキングトップとなるエバンスは一番手でステージに臨み、1回目の走行セッションでは最速タイムを記録した。

    その後、サービスパークから約3km離れたレッドバーン・アリーナで「ウーメオー・スプリント1」が、日没後の夕方7時過ぎからスタート。森の中をスタートし、屋外アリーナでフィニッシュする全長5.16kmのナイトステージでは、出走順1番手のエバンスがベストタイムを記録。出走順3番手のロバンペラが0.5秒差の2番手タイムをオィット・タナック(ヒョンデ)と分け合い、出走順7番手の勝田が6番手タイムを、出走順9番手のパヤリが7番手タイムを記録し、TGR-WRTは全ドライバーが順調にラリー初日を走り切った。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ここスウェーデンでラリーをスタートできるのは、いつだって素晴らしいことですが、特に今週はラリーに最も適したコンディションなのでなおさらです。気温が氷点下まで下がり、大きな雪の壁があり、太陽が照りつける中で限界までプッシュするなんて、ドライバーにとって最高の気分に違いありません。今晩は良いスタートを切ることができましたが、明日は路面がどのように変化し、路面の雪が掃けて行く中で新しいハンコック・タイヤを履くドライバーたちのペースがどう変わっていくのか、興味深いところです。明日はエルフィンが出走順トップでステージに臨むので、夜中に気温が下がりコンディションが全員にとって一定に保たれることを期待しています。それでも、我々のドライバーたちの出走順は上手く分散しているので、どのような状況であっても、良いスタートを切れることを期待しています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    しっかりとしたアイスの層があり、大きな雪壁もあるなどステージのコンディションはとても素晴らしく、これ以上望むものはないと言えるほどです。今晩最初のステージはかなり順調でした。暗闇の中でブレーキポイントを見つけるのは難しく、グリップの判断もつきにくかったのですが、全て上手くいきました。明日は出走順がトップの私たちにとって有利に働くステージもあれば、最初のステージのように路面に少しルーズな雪があることで不利になるステージもあるかもしれませんが、様子を見ながら走りたいと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今週末は素晴らしいウインターラリーになることを期待していますし、とても楽しみです。レッキ期間中、ステージのコンディションはとても良く、アイスの層も厚くて例年より良い状態だと思いました。今夜の最初のステージのような路面コンディションであれば、出走順がトップに近いことはプラスに作用するでしょう。それでも、新しいタイヤでこのような路面を走ることになるので、学ぶことも多くありそうです。とにかくプッシュし続けなければならないラリーですので、良いフィーリングが得られ、素晴らしいイベントになることを期待しています。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    スノーイベントに戻ってくることができて嬉しいですし、路面のコンディションもかなり良さそうです。アイスの層が厚く、グラベルもあまり露出していません。それでも、まだ新しいタイヤについて学んでいる最中なので、ステージを2回目に走る時は難しく感じるかもしれません。今晩の最初のステージではグリップが予想以上に低かったので驚きましたが、明日のステージは状況が大きく異なるかもしれません。クルマの仕上りは良く、フィーリングも良いのでかなり自信を持っています。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今週のような、アイスがしっかりとある良い状態で行われる本格的なウインターコンディションのラリーは基本的に好みです。コンディションがこれからどう変わっていくか様子を見る必要はありますが、それでもこの週末が本当に楽しみです。今晩最初のステージはグリップがかなり頻繁に変化したので、流れを上手く掴むことができませんでしたが、明日からの本格的な戦いが始まる前に切り抜けることができたので良かったです。全体的にはクルマにとても満足していますし、自信もあるので、あとは良いタイムで走ることを目指すのみです。

    トヨタ WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ1の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 3m21.6s
    2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.5s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.5s
    4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1.2s
    5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3.7s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.4s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +7.5s
    9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +10.5s
    10 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +11.0s
    (現地時間2月13日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技2日目となる2月14日(金)のデイ2は、いよいよ森林地帯の雪道での本格的な戦いがスタート。サービスパークの北側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、一日の最後にはデイ1に続き2回目のウーメオー・スプリントがSS8として行われる。7本のステージの合計距離は124.32kmとなり、4日間で最長のステージ距離を走行する一日となる。

  • ランス・ストロールがF1引退後の準備?極秘でラリーカーをテスト

    ランス・ストロールがF1引退後の準備?極秘でラリーカーをテスト

    アストンマーティンのF1ドライバーであるランス・ストロールが先週末、ポルトガルでラリーカーを試乗しているのが目撃されたことで、現在のF1グリッド上で秘密裏にラリーテスターを暴く捜査は新たな展開を迎えた。

    昨年の夏、現役のF1スターが「極秘裏」にラリーカーをテストしており、名前を明かさないドライバーがステージ上で好成績を残していたとの主張があった。

    レッドブルのスターであり、現在4度の世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、ここ数年間、他のモータースポーツに挑戦する意欲を表明していたにもかかわらず、問題のドライバーとしては即座に除外された。

    多くの人は、当時ザウバーのスターだったバルテリ・ボッタスが噂の中心となったドライバーだと推測した。

    バルテリ・ボッタスは熱心なラリー愛好家として知られており、2019年1月には、8度のラリーチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエが2017/18年に参戦したのと同じ車のドライバーであるフォード・フィエスタWRCを駆り、北極圏ラップランド・ラリーで5位に入賞している。

    しかし、昨年のオランダグランプリでPlanetF1.comを含むメディアに対し、バルテリ・ボッタスは自分が問題のドライバーではないことを認め、「それは別の誰かだ」と主張した。

    ランス・ストロールがラリーカーをテストしているのが目撃され、F1の謎に新たな展開が
    ランス・ストロールは2017年に18歳でウィリアムズでデビューして以来、現在F1で9シーズン目となる準備を進めている。そして、このカナダ人ドライバーは先週末のステージで目撃されており、秘密のラリーテスターではないかという憶測が飛び交っている。

    ソーシャルメディアに投稿されたさまざまなクリップには、ポルトガルのファフェ地方で、ランス・ストロールがラリー2仕様のシトロエンC3を運転して砂利道を走る様子が映っている。

    ファフェは世界ラリー選手権のカレンダーで最も有名なランドマークの一つであり、この地域にちなんで名付けられたステージは、おそらくシーズンで最も有名なジャンプセクションを特徴としている。

    ランス・ストロールのラリーでの活躍は、アストンマーチンのチームメイトで2度の世界チャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソが、輝かしいF1キャリアを終えたらステージレースへの転向を検討すると明かした後に実現した。

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    今年後半に44歳になり、2026年のF1シーズンを最後のシーズンとすることを最近明らかにしたフェルナンド・アロンソは、2年間のF1休暇中にトヨタからダカール・ラリーに出場し、2019年には13位に大きく離されて終わった。

    最近、アシ・エンペチェのポッドキャストに出演したアロンソは「僕がまだ勝たなければならない課題の一つは、ダカール・ラリー、あるいはラリー全般だ」と語った。

    「ラリーでは、コースを教えてくれるコ・ドライバーが隣にいるけど、ラリーカーを安定させるには、ステージのほぼ全区間で両足をペダルの上に乗せていなければならない。また、コーナリングやブレーキングの際には重量を調整しなければならない」

    「これはフォーミュラカーとは全く異なるテクニックだ。なぜなら、フォーミュラカーでそうすると、ブレーキが焼けて燃料を大量に消費するからだ。さらに、車が動くのは重さによるものではなく、空気力学によるものだ」

    「僕はレースが大好きです。3歳の頃からハンドルを握っていた」

    「私は今43歳なので、40年間運転してきました。一晩で運転をやめて二度と運転しないというのは不可能だと思う」

    先週は、 2011年2月にラリーカーを運転中に起きたロバート・クビサの悲惨な事故から14年目を迎えた。当時ルノーF1ドライバーだったクビサは、コックピットにバリアが突き刺さり、生涯を左右する重傷を負った。

    ロバート・クビサは2019年にウィリアムズでF1にセンセーショナルな復帰を果たし、雨の影響を受けたホッケンハイムでのレースでチームにその年唯一のポイントを獲得した。

    現在40歳のロバート・クビサは、グルランディアのポッドキャストで、事故で42箇所の骨折を負い、体の4分の3の出血を失ったことを明らかにした。

    「正直に言うと、長い間昏睡状態にあったため、何が起こったのかほとんど覚えていない」とクビサは語った。

    「1.5リットルの血液で病院に到着しましたが、人間の体には6~7リットルの血液がある」

    「体の右側は粉々になってした。42箇所も骨折し、つま先から肘まで全部壊れてしまいた」

    「僕は人間です。6、7か月間、すべての感覚を失い、何も動かすことができなかった」

    「指を動かそうとしたけど、動かすことができて、それは経験した人にしか分からない感覚だった」

  • WRC:セバスチャン・オジエが通算10回目のラリー・モンテカルロ優勝を達成

    WRC:セバスチャン・オジエが通算10回目のラリー・モンテカルロ優勝を達成

    1月26日(日)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの最終日デイ4が、フランス南部ギャップのサービスパークを起点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 17号車)が優勝。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位で、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合4位でフィニッシュした。

    なお、デイ3終了時点で総合6位につけていた勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)はリタイアとなった。

    ラリー・モンテカルロの最終日デイ4は、サービスパークからモナコへと向かいながら3本、合計50.90kmのステージを走行。オープニングのSS16、続くSS17は、木曜日のデイ1でナイトステージとして走行したSS3、SS1の再走ステージだった。天気は早朝から良好だったが、土曜日の夜に降った雨の影響でステージは一部が濡れていたり、凍結している区間もあり、また最終のパワーステージ、SS18はチュリニ峠の一部に積雪および凍結区間もあった。そのため3本のステージ全てにマッチしたタイヤを選ぶことは難しく、ドライバーたちは早朝サービスを離れる直前まで、エンジニアとタイヤ選びに頭を悩ませた。

    夜明け前にスタートしたSS16では、オジエがベストタイムを記録。2番手タイムの総合2位エバンスとの差を24.3秒に拡げた。オジエとエバンスは共に、金属製のスタッドが埋め込まれたウインタータイヤ4本と、2本のスリックタイヤ(スーパーソフト)を選択。彼らのチョイスは正しく、総合3位のアドリアン・フォルモーより20秒程度速いタイムを記録して差を大きく拡げた。しかし、続くSS17ではフォルモーが選んだ4本のスリックタイヤが路面にマッチし、ベストタイムを記録。総合2位エバンスと4秒差、首位オジエと22.2秒差に迫った。そして迎えた最終のパワーステージ、SS18はミックスコンディションとなり、全体的にはドライコンディションだったが、標高が高いチュリニ峠の一部には凍結路面も残る状況。そのため上位3人のドライバーは、いずれもスリックタイヤとスタッドタイヤをミックスして装着しステージに臨んだ。そして、上位選手の中では一番最後にスタートしたオジエがベストタイムを記録。ラリー・モンテカルロ通算10勝目を獲得した。また、エバンスはパワーステージでラインが膨らみ土手に接触しながらも、オジエと0.215秒差の2番手タイムを記録。フォルモーを7.5秒差で抑えて総合2位を獲得し、スーパーサンデーも制覇。スーパーサンデーではロバンペラが2番手となったことで、TGR-WRTは総合順位、スーパーサンデー、そしてパワーステージの全てで1-2を達成し、合計60ポイントを獲得。パーフェクト・ラリーを実現した。

    オジエのTGR-WRTでの優勝回数はこれで通算15回目となり、そのうちモンテカルロは3勝目となる。カッレ・ロバンペラ、過去に2回世界王者を獲得したカルロス・サインツと並び、オジエはトヨタのクルマで最も多くの勝利を飾ったドライバーとなった。また、トヨタのモンテカルロでの優勝は、これで6回目となる。

    デイ3で総合5位に順位を下げたロバンペラは、SS16で3番手タイム、SS17で2番手タイム、SS18で4番手タイムを記録したことにより、総合4位を獲得。スーパーサンデーでも、オジエを抑えて2番手のリザルトを残した。ラリー序盤は思うようなタイムを出すことができず苦戦したが、終盤に向けて確実にペースが改善されていき、ポジティブな形でシーズンフル参戦復帰の初戦を締めくくりった。なお、デイ3終了時点で総合6位につけていた勝田、総合7位につけていたパヤリは、デイ4オープニングのSS16でコースオフを喫し、リタイアとなった。

    セバスチャン・オジエ WRC ラリー・モンテカルロ

    豊田 章男 (TGR-WRT会長)
    記念すべき“セブのモンテカルロ10回目の優勝”で今シーズンの幕を開けることができました。
    2019年までのセブは色々なクルマでモンテカルロを6連勝。トヨタに来てくれた2020年からは1年おきに2位と1位の繰り返し…。その法則があったので今年は絶対に勝ってくれると思っていました。
    セブ、モンテカルロ10回目の優勝おめでとう!来年はそろそろ法則を破ってもらっていいと思っています。

    昨シーズンは、最終戦の最終日の最終ステージまで、ヒョンデと戦い続けた本当に楽しいラリーでした。但し、それはラリーファンとしての気持ちです。チームの一員としては苦しい気持ちになることの方が多いシーズンでした。

    今年はチームの一員としても“心の底から楽しいラリーだった”と思えるようなシーズンにしていきたいと思っています。そして、その気持ちを、またラリージャパンで味わいたい!
    ヤリ-マティ代表、ユハ代表代行、ドライバーのみんな、コドライバーのみんな、そして、チームのみんな、よろしくお願いします!わかっていると思いますが、今年のラリージャパンは最終戦じゃないですからね…

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    本当に嬉しい気持ちです。きっと、これ以上いいスタートは望めないでしょう。チームとして最大の60ポイントを獲得し、総合でも1-2-4フィニッシュを達成し、セバスチャン・オジエがラリー・モンテカルロ10回目の勝利を獲得するという、本当に素晴らしい、そして他に類を見ない偉業を成し遂げることができました。最後までコンディションは非常に厳しく、今朝のタイヤ選択は大きなストレスを感じるものでした。なぜなら、ルートノートクルーがステージを走り終えた後に、路面が凍結したからです。残念ながら、サミと貴元はコースアウトしてしまいましたが、彼らが安全策を選ぶように私がプッシュするべきでした。彼らにとって、このラリーは経験を積むことが全てでした。他のドライバーたちのおかげで最終的には上手くいったので、彼らに感謝したいと思います。とても見どころの多いラリーでしたし、今年はきっとエキサイティングなシーズンになると思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今回は典型的なラリー・モンテカルロとなり、ここ数年よりも少し過酷な週末でした。ですので、最後にポイントを獲得してフィニッシュすることができてとても嬉しく思います。今日は、非常に難しいコンディションで始まりました。最後の最後で、スタッドタイヤを4本選ぶという変更に踏み切りましたが、果たしてそれが正しい判断だったかどうかはわかりませんでした。結局、2つの選択肢にそれほど大きな違いはなかったようで、最後のパワーステージはかなりスリリングな展開になりました。フィニッシュまであと数コーナーというところで危ない瞬間がありましたが、幸いにも無事に切り抜けることができました。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    モンテカルロは常にタフなラリーですが、今年は特にそうでした。個人的には、かなり難しい週末になってしまいました。望んでいたような結果やペースは得られませんでしたが、最終的には多くのポイントを獲得することができたので満足しなければなりません。今日は自分たちにとって悪くない一日となり、ベストを尽くし、安定性を保ち続けたことが報われました。チームに感謝します。次はスウェーデンなので、どうなるのか楽しみです。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    このラリーで10回目の優勝を飾ることができたのは素晴らしいことですし、信じられないほど幸せで、誇らしい気持ちです。このラリーは、私がラリードライバーになるという夢を与えてくれたものです。ですから、シーズンでもし1イベントだけ勝てるとしたならば、常にこのラリーを選びます。今年は最後のステージまで大接戦でした。コンディションの変化や難しいタイヤ選択、そして最後までプレッシャーを感じ続けるなど大変でしたが、なんとかうまくコントロールすることができたので良かったです。確かに危ない場面もありましたが、このラリーで勝つには運も必要だと思います。チームにとって最高のスタートが切れたので、これ以上は望みようがありません。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    朝最初のステージがかなり難しいコンディションになることは分かっていましたが、凍結した右コーナーに差しかかった時、ペースノートにその情報が反映されていませんでした。かなり速度を落としてコーナーに進入したのですが、それでもクルマがワイドに脹らんで小さな溝に落ちてしまい、そこから抜け出せなくなってしまいました。それまでは、特に土曜日はペースも良かったので、かなり良い戦いができていたと思います。残念ですが、次のラリー・スウェーデンに向けて集中し、チームのために良い仕事ができるように頑張ります。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今日のアプローチはこれまでと同じで、特にハードにプッシュするつもりはありませんでした。ただ、予想外の凍結したブレーキングポイントが一ヶ所あり、そこでミスを犯してしまいました。それまではすべて計画通りに進んでいたので、残念な結末となってしまいました。特に土曜日は、タイムが良くなり、フィーリングも良くなり、自信もかなりつきました。すべてがうまくコントロールできているように感じていただけに、このような結末を迎えるのは残念ですが、今回の事から学び、次のスウェーデンに臨みたいと思います。

    ラリー・モンテカルロの結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 3h19m06.1s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +18.5s
    3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +26.0s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +54.3s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +59.0s
    6 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +5m44.2s
    7 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1)+10m15.1s
    8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン(シトロエン C3 Rally2)+10m26.8s
    9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ(シュコダ Fabia RS Rally2)+11m40.7s
    10 エリック・カミリ/ティボー・デ・ラ・アイユ(ヒョンデ i20 N Rally2)+13m14.6s
    R 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1)
    R サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1)
    (現地時間1月26日18時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    第1戦終了時点でのドライバー選手権順位
    1 セバスチャン・オジエ 33ポイント
    2 エルフィン・エバンス 26ポイント
    3 アドリアン・フォルモー 20ポイント
    4 カッレ・ロバンペラ 18ポイント
    5 オィット・タナック 11ポイント
    6 ティエリー・ヌービル 9ポイント
    7 ジョシュ・マッカーリーン 6ポイント
    8 ヨアン・ロッセル 4ポイント
    9 ニコライ・グリアジン 2ポイント
    10 エリック・カミリ 1ポイント

    第1戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位
    1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 60ポイント
    2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 36ポイント
    3 M-Sport Ford World Rally Team 11ポイント

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、2月13日から16日にかけて、スウェーデン北部のウーメオーを中心に開催される、第2戦「ラリー・スウェーデン」です。雪と氷に覆われた森林地帯の未舗装路が舞台となるこのイベントは、2025年もシーズン唯一のフルスノーイベントとなる。ステージは全て積雪路となり、ラリーカーは金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれた雪道専用の「スタッドタイヤ」を装着して走行。かたく締まった雪道や凍結路にスタッドがしっかりと食い込むことで、非常に高いグリップが得られます。そのため平均速度は例年非常に高く、WRCの全イベントの中で3本の指に入る超高速ラリーとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    1月24日(金)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技2日目デイ2が、フランス南部ギャップのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 17号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合4位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位につけた。

    また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位につけている。

    前日、3本のナイトステージで戦いの火蓋が切って落とされたラリー・モンテカルロは、いよいよフルデイでの戦いがスタート。デイ2としてサービスパークの東側と北側の山岳地帯で3本のステージを各2回走行する、6本合計107.34kmが予定されていた。しかし、午前中のSS5がキャンセルされたことにより、合計90.66kmのステージでタイムが競われることになった。デイ2は朝から青空が広がり、早朝サービスパークの気温は2度前後。山岳地帯の道は概ねドライもしくは湿り気を帯びたコンディションだったが、一部には泥や霜で覆われた路面、凍結した路面もあり、タイヤ選択はドライバーごとに異なった。

    デイ1最後のSS3でベストタイムを記録し、首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と僅か2秒差の総合2位につけたエバンスは、デイ2オープニングのSS4でヌービルが大きく遅れたことで、首位にポジションアップ。キャンセルされたSS5を経て行なわれたSS6では、オジエがクルマの姿勢を瞬間的に乱しながらも3番手タイムを記録し、首位エバンスと1.5秒差の総合2位に順位を上げた。

    ギャップでのミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、SS7でエバンスがベストタイムを記録し、オジエとの差を7.9秒に拡大。しかし、続くSS8でエバンスはハーフスピンを喫して遅れタイムは7番手。一方、故郷の村から近いこのステージでオジエは素晴らしい走りを見せ、エバンスに14.7秒差をつけるベストタイムで首位に立った。そして迎えたデイ2最終のSS9もオジエは最速で駆け抜け、エバンスとの差を12.6秒に拡げ首位でデイ2を締めくくった。

    デイ1で思うようにタイムが伸びず、首位と43.9秒差の総合6位につけていたロバンペラは、デイ2最初のSS4でベストタイムを記録。以降も2番手タイムを出すなど調子を上げ、総合4位まで順位を挽回した。また、勝田は午後の再走ステージで4〜6番手タイムを刻み、デイ1からふたつ順位を上げ総合6位に。Rally1車両でのモンテカルロ出場は今回が初となるパヤリは、SS4で3番手タイムを記録。総合7位にポジションを上げデイ2を走破した。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    1-2体制でリードし、3台がトップ4に入っているのですから喜ぶべきでしょう。難しいコンディションと、ドライバーたちがまだ理解を深めようとしている最中の新しいタイヤという要素により、ドラマチックな一日になりました。セブは昨晩のミスに少し苛立ち、今日も最高の気分でラリーをスタートすることができなかったかもしれませんが、午後には本来の力を取り戻し、特に路面にアイスが多くあったループの2本目では自信を持ってプッシュしていました。2位エルフィンと3位アドリアンのタイムは接近しており、明日もエキサイティングな展開になりそうです。また、カッレと貴元もフィーリングが改善されてきましたし、サミは彼の今大会の主目標に従い、経験値を着実に高めています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今日もまたトリッキーなコンディションでした。今朝最初のステージはクルマが走るたびにコンディションが変わり、ループの最後のステージは太陽が照りつけ、ペースノートにマークしていたアイスがとけてしまったので、判断が難しかったです。午後はまずまずのスタートでしたが、ループの2本目のステージで、完全にアイスに覆われたコーナーでスピンを喫し首位の座を失ってしまいました。最後のステージでもさらに少し遅れてしまいましたが、大きな差ではないですし、勝負はこれからです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    自分たちにとっては、とくにドラマのないクリーンな一日でしたが、全体的にはスピードが足りていませんでした。朝はトリッキーなコンディションだったにも関わらず、うまく行きました。スノータイヤやスタッドタイヤを履いているときのペースは良いように思いますが、路面がクリーンになり、スリックタイヤを履くような状況では、ペースをさらに改善する必要があります。明日は路面がもう少し乾きそうなので、スピードをさらに上げられることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    13秒の遅れを12秒のリードに変えることができたので、ポジティブな一日でしたが、すべてが完璧だったわけではありません。午前中はリズムをつかむことに苦労し、午後の最初のステージでも限界までは攻めきれていませんでした。しかし、最後の2本のステージでリズムをつかむことができましたし、とくに、家族や友人など多くの人々が見守る中、自分にとってのホームステージで勝てたことを嬉しく思います。それでも、まだ気を緩めるわけにはいきません。まだまだ長い道のりが残っていますし、明日もこの調子を保ち続けなければなりません。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    午前中はペースノートに記された情報を追うことに苦労しましたが、午後はだいぶ良くなりました。ルートノートクルーは朝早くステージを走行したので、その時点ではブラックアイスや霜に覆われた路面が多くあったはずです。しかし、自分たちがステージを走る頃には一部が溶けていたので、どの程度グリップが期待できそうなのか分かりませんでした。午後は少し楽になり、泥が出ていたり、凍結しているコーナーがいくつかあるだけでした。まだまだ興味深い日々が続くので、とにかく落ち着いてラリーに臨みたいと思います。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    本当にトリッキーな一日でした。いくつかのステージは本当に素晴らしく、区間タイムも良好でした。また、経験を増やすため異なるタイヤをいくつか組み合わせて走ったりもしました。改善できる部分はたくさんありますが、まずはクリーンに走り、自信と知識を少しずつ増やしていってからペースを上げていきたいと考えています。もう少し速く走りたい気持ちはありますが、全て計画通りに進んでいます。明日はコンディションが少し簡単になるかもしれませんが、実際には朝にならないと分かりません。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権 ラリー・モンテカルロ

    ラリー・モンテカルロ デイ2の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h27m00.6s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12.6s
    3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +14.2s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +38.5s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +47.3s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m37.7s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3m32.9s
    8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m58.6s
    9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +5m04.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m25.4s
    (現地時間1月24日20時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技3日目となる1月25日(土)のデイ3は、ギャップのサービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービを挟んで各2回走行する。そのうちSS11/14「オスロン/ルクーボー=ジャンサック」は、完全な新ステージとなる。また、SS10/13「ラ・モット-シャランコン/サン・ナゼール」は全長27kmと距離が長く、今大会最長のステージとなる。6本のステージの合計距離は120.66km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は483.57kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ1レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ1レポート

    1月23日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロがモナコで開幕。フランス南部の山岳地帯で3本のナイトステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合6位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合8位につけた。

    また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合9位につけている。

    2025年シーズンのオープニングラウンドとなるラリー・モンテカルロは、22日(水)の夕方に、サービスパークが置かれるフランス南部ギャップの近郊でシェイクダウンが行われた。全長3.28kmのステージは全体的にウェットコンディションとなり、ドライバーたちはいくつかのセットアップや、今回がWRCトップカテゴリー車両へのタイヤ供給初戦となる、ハンコック・タイヤをテスト。ラリー本番に向けてクルマの最終確認を行った。

    競技は一夜明けた23日(木)から始まり、モナコのカジノ広場で行なわれたセレモニアルスタートを経て、夕方6時からフレンチ・アルプス山中で2025年最初のステージがスタート。暗闇の中、ドライバーたちはギャップを目指しながら3本合計54.16kmの山岳ステージを走行した。オープニングのSS1では、ラリー・モンテカルロ通算10勝目を狙うオジエがベストタイム。3.9秒差でエバンスが2番手タイムを記録した。続くSS2でもオジエはベストタイムを刻み、総合2位に順位を上げたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に対し5.3秒の差を築いた。ところが、路面のグリップが非常に不安定だったSS3のジャンクションで、オジエは路面に出ていた泥に乗ってコースを外れ15秒程度をロス。その結果総合3位に後退した。それでも首位ヌービルと12.8秒差、総合2位のエバンスと10.8秒差につけている。なお、SS3でエバンスがベストタイムを記録した結果、GR YARIS Rally1は初日の全ステージを制覇。エバンスは、首位ヌービルと僅か2秒差と、優勝に向けていい位置につけている。

    2022年、2023年の世界王者であるロバンペラは、SS3で3番手タイムを記録し、初日を総合6位で走破。勝田は総合8位、今年からRally1車両でシーズン全戦に出場することになったパヤリは、確実性を最優先した走りで総合9位につけている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ミックスコンディションのナイトステージが行われるラリー・モンテカルロの木曜日は、常にエキサイティングで精神的に少し疲れを感じるシーズンのスタートです。特に、本日最後の3本目のステージは、このようなコンディションを走る必要がなく見ているだけで済む自分はラッキーだと思えたほどです。エルフィンはそのステージで素晴らしい仕事をしてくれましたし、いい位置につけています。セブは素晴らしいスタートを切り、SS3では危ないシーンもありタイムを失いましたが、モンテカルロのようなラリーで12秒の遅れはそれほど大きなものではありません。カッレは最初の2本のステージでは少し苦戦していましたが、初日の夜さえ乗り越えれば、金曜日は明るい中を走るので楽になります。明日はカッレも、貴元も、サミもきっと問題なく走れると思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今晩は典型的なラリー・モンテカルロのスタートでした。簡単ではありませんでしたが、それは皆同じです。ルートノートクルーが走り抜けてから数時間経っていた最後のステージでは、路面が凍っていたところもありました。彼らは素晴らしい仕事をしてくれましたが、自分たちが走った時にもいくつか発見があり、決して簡単ではありませんでした。もちろんチャレンジングでしたが、何とか乗り越えることができたのでハッピーです。今夜はどんどん寒くなってきていますし、明日の朝どのようなコンディションになっているのか、注視しなくてはなりません。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今夜はとても難しいスタートでした。自分が期待していたようなペースで走ることができなかったので、その原因を探る必要があります。新しいタイヤを履いての事前テストでは、今晩のような路面に雪や氷がないコンディションで走ることができず、また自分のスタイルもあまり上手く機能していなかったように思います。ですので、クルマとタイヤをさらに上手く使いこなす方法を見つける必要があります。このラリーでは以前にもそうすることができたので、今回もできることを願っています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    今夜は完璧に近いスタートを切れたはずでした。最初の2本のステージは素晴らしかったのですが、残念ながら最後のステージでミスを犯しタイムを失ってしまいました。路面にグラベルがたくさん出ていて驚きましたが、運良く切り抜けることができました。我々の戦いはまだ続いていますし、トップからそれほど大きく離れているわけではないので、もちろん明日もトライし続けます。今晩はかなり冷え込むでしょうし、路面には霜や凍結している部分もあると思うので、明日の朝はきっと簡単なコンディションにはならないでしょう。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    ラリー・モンテカルロの木曜日の夜はいつだってエキサイティングです。今晩はトリッキーなステージが続き、予想以上に多くの泥や土が路面に掻き出されていた難しいコンディションでした。また、スタート直後からクルマに小さな問題が発生していましたが、明日に向けてチームが問題を解決してくれるはずです。まだまだ先は長く、トリッキーなステージ、そしてコンディションが自分たちを待ち構えています。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今夜のコンディションは非常にトリッキーで、最後のステージは路面がかなり凍っていました。ただし、モンテカルロはいつもこのような感じです。多かれ少なかれ、自分たちが計画し考えていたようにラリーは進んでいます。今晩はクルマを壊すことなく夜のステージを走り終えたかったですし、このようなコンディションで走りのリズムをつかむのは簡単ではありません。もっとプッシュすることもできたはずですが、もし一つのコーナーがトリッキーだった場合は、次のコーナーでも慎重に行かざるを得ません。全ては学びのためですし、明日どうなるのか楽しみです。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権 ラリー・モンテカルロ

    ラリー・モンテカルロ デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 32m58.8s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2.0s
    3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +12.8s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +27.0s
    5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +30.0s
    6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +43.9s
    7 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +48.8s
    8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +53.3s
    9 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m24.4s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +2m16.7s
    (現地時間1月23日22時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技2日目となる1月24日(金)のデイ2は、ギャップのサービスパークの東側と北側のエリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうちSS4/SS6「サン=モーリス-オーブサーニュ」は、2021年以降初めて使用されるステージ。6本のSSの合計距離は107.34km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は422.84kmとなる。