カテゴリー: WRC (世界ラリー選手権)

  • 【WRC】 トヨタ:第6戦 ラリー・ポルトガル プレビュー

    【WRC】 トヨタ:第6戦 ラリー・ポルトガル プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、5月17日(木)から20日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルに、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 7号車)、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(9号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ラリー・ポルトガルは、ヨーロッパで行われる2018年シーズン最初のグラベル(未舗装路)ラリー。

    ラリーの舞台となるのはポルトガル北部で、大都市ポルトの西北に位置するマトジニョスにサービスパークが置かれる。SS(スペシャルステージ)の路面は全体的に軟らかく、道の表面は「ルーズグラベル」と呼ばれる、目の細かな砂利によって覆われている。出走順が早い選手はルーズグラベルの上を走ることになるため、タイヤが本来のグリップ性能を発揮できずタイムロスを避けることができない。やがて、数台のクルマが走行するとルーズグラベルは徐々に掃けていき、その下から比較的硬質な路面が露出するためグリップ性能が高まる。しかし、多くのマシンが走行すると深い轍(わだち)が刻まれ、地中に埋まっていた岩盤や石が掘り起こされるため、同じステージを2回目に走行する際にはパンクの危険性が高まる。

    ラリーは5月17日(木)の夕方に、ポルトガル王国発祥の地とされる古都ギマランイスでのセレモニアルスタートで開幕し、その後デイ1としてラリークロスサーキットでスーパーSS「ロウサダ」が行なわれ競技がスタート。翌日18日(金)からスペイン国境に近いサービスパークの北側エリアでデイ2として本格的なグラベルSSが始まる。3本のステージを午前と午後で各2回走行し、1日の最後にはポルト中心部で2本の市街地SSが行なわれる。 19日(土)のデイ3はサービスパークの東側カブレイラ山脈周辺で6本のSSが、最終日となる20日(日)のデイ4はサービスパークの東側で5本のSSが行なわれる。SS17とその再走ステージであるSS20「ファフェ」はビッグジャンプで知られ、毎年大勢の観客が集まる名物ステージ。また、SS20はトップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4日間で20本のSSが行なわれ、その合計距離は358.19km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1583.08kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    アルゼンチンでの勝利により、チームは大きな自信に満ち溢れており、ラリー・ポルトガルをとても楽しみにしています。また、先週行なった事前テストも非常に上手く行き、万事順調だと思います。ポルトガルとアルゼンチンの路面コンディションは非常に似ているため、ポルトガルでも力強いパフォーマンスを発揮する自信があります。過去に私はドライバーとしてポルトガルで2回勝っていますが、ここはあまり石や岩が多くないコースのため比較的簡単で、少なくともそれほどトリッキーではないラリーだといえます。アルゼンチンもポルトガルも高速なラリーではありますが、アルゼンチンほどはドライビングの正確さが求められませんし、ポルトガルの方がより走りを楽しむことができるはずです。従って、通常であればそれほど難しいラリーではないのですが、優勝を目指して戦う以上、他のラリーと同様、挑戦しがいのある1戦となります。今回もきっと良いラリーになるだろうと私は確信しています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
    私の戦いは序盤に終わってしまいましたが、それでもラリー・アルゼンティーナはポジティブな1戦でした。クルマの仕上がりは本当に素晴らしく、リタイアするまでは私自身にもスピードがありましたので、大きな自信を持ってラリー・ポルトガルに臨むことができます。我々のクルマはポルトガルでも強さを発揮する自信があります。路面がスムーズで、流れるようなコーナーがより多くあるという違いはありますが、ラリー・ポルトガルのコースは、ラリー・アルゼンティーナと非常に良く似ています。ですから、我々のクルマがポルトガルのコースに合わないようなことはあまり考えられません。先週、事前テストをポルトガルで2日間行ない、その内容にはとても満足しています。テストドライバーであるユホ・ハンニネンと一緒にテストをし、クルマにファインチューンを施したところ、非常に良いフィーリングを得ることができました。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    良いフィーリングでポルトガルを迎えることができそうです。クルマはきっと力強いパフォーマンスを示してくれるはずです。先週の事前テストではさらなる改善と、性能向上に注力しましたが、すべてがとても良好でした。ラリー・ポルトガルは私のお気に入りのラリーのひとつで、あの素晴らしい雰囲気を味わうことをいつも楽しみにしています。また、私にとっては2009年にWRCデビューを飾った思い出深いラリーでもあります。アルゼンチンと同様のパフォーマンスを発揮することが目標ですが、状況を見ながら戦いを進めていくつもりです。デイ2の金曜日は、出走順の関係で我々にとって厳しい1日となることが予想されます。自分たちよりも前に2台が走るので、その走行ライン上を走ることになるでしょうが、とにかくポルトガルは路面のルーズグラベル処理がタイムに大きな影響を及ぼすラリーです。また、選手権争いに関してもポルトガルは重要な1戦となります。アルゼンチンでは上位とのポイント差を少し縮めることができたので、ポルトガルでもそれを目標に置いて戦います。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    ポルトガルは私が昨年初めてWRカー(ワールドラリーカー)をドライブしたラリーなので、ポルトガル以降のイベントは経験差による不利が少なくなるのではと期待しています。シーズンの序盤浮き沈みが大きかったのは事実ですが、それでもいくつかのラリーでは自分でも驚くほどの速さがありました。ポジティブな要素が多くありましたので、ネガティブな出来事から多くを学び、それをシーズン後半に改善の糧として活かしたいと思います。今後はWRカーでの出場経験があるラリーが続き、特にポルトガルは基本的に去年と同じ道を走るので、自分にとってはチャンスです。アルゼンチンでもクルマのセットアップに関してはかなり満足していましたが、事前テストではさらなる改善をヤリスWRCに施すことができました。ラリー本番ではラリー・アルゼンティーナの時とは違い、最初のステージから全開で行ける自信があります。

  • 【WRC】 トヨタ:タナックが首位を守りきりチーム加入後、初優勝

    【WRC】 トヨタ:タナックが首位を守りきりチーム加入後、初優勝

    2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第5戦 ラリー・アルゼンティーナの競技最終日デイ4が4月29日(日)にビジャ・カルロス・パスの西南エリアで行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が今シーズン初優勝を果たした。また、ラリー・アルゼンティーナ初出場だったエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は、総合8位でフィニッシュした。

    ラリー・アルゼンティーナのデイ4は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの西南エリアに広がる山岳地帯で3本のSSが行なわれた。デイ3までに10本のSSベストタイムを記録し2位の選手に46.5秒という差を築いていたオット・タナックは、難易度が高いステージが続くデイ4では、勝利を確実にするためペースをやや抑えて走行。最終的には2位に33.7秒差をつけ、チーム加入後5戦目にして優勝を達成した。なお、タナックとチームはドライバーズ選手権およびマニュファクチャラーズ選手権で現在3位につけており、2位との差は前戦よりも縮まった。

    デイ3で総合6位につけていたエサペッカ・ラッピは、初出場のアルゼンチンで何度もパンクに見舞われたが、デイ4でも最初のSSでパンクを喫し、順位をふたつ下げ総合8位でラリーを終えた。いくつかのSSでトップに迫るスピードを示していただけに残念な結果ではあるが、WRCの中でも1、2を争うほど困難と言われるラリーですべてのSSを走り切り、多くの経験を積み重ねたことはプラス材料といる。また、ヤリ-マティ・ラトバラはデイ2でクルマを石にヒットした結果リタイアとなったが、パフォーマンスについてはトップを競えるレベルにあり、次戦での活躍が期待される。

    WRC次戦は、5月17日から20日にかけてポルトガル北部ポルト近郊のマトジニョスを中心に開催される、シリーズ第6戦「ラリー・ポルトガル」。コースはグラベル(未舗装路)だが、砂状の路面や硬い岩盤の路面などコンディションは様々。1回目の走行では路面の表層が「ルーズグラベル」と呼ばれる滑りやすい砂や砂利によって覆われているため、走行順が早い選手は十分なグリップが得られない状況で走ることになる、また、2回目の走行では路面が掘れて深い轍(わだち)が刻まれ、掘り起こされた石によってパンクの危険性が高まるなど、ラリー・アルゼンティーナと同様タフな戦いが予想される。

    豊田章男(チーム総代表)
    日本から見て地球の反対側となるアルゼンチンからタナック選手のヤリスでの初優勝のニュースが届いたこと大変嬉しく思います。タナック選手、ヤリスでの初優勝おめでとう、ありがとう! そして、応援いただいたファンの皆様、本当にありがとうございました。昨年のラリー・アルゼンティーナで、我々のヤリスはその荒い路面に徹底的に傷めつけられました。しかしチームメンバーはそこから学び、改善し、今年は表彰台の頂点に立てるまでのクルマを作りあげてくれました。今回は残念ながらリタイアしてしまったラトバラ選手も、タナック選手に匹敵するペースで走り「ヤリスは本当に速かった」という心強いコメントをしてくれました。8位で走りきったラッピ選手も初のラリー・アルゼンティーナで、数多くのことを学べたと頼もしいコメントを残してくれています。WRCの道の上で、全てのチームメンバーが成長を続けクルマが鍛えられていること、本当に頼もしく思います。2年目のシーズンはこれから中盤戦に入ります。今後もファンの皆様に嬉しいニュースをお届けできるよう、我々TOYOTA GAZOO Racing WRTは全力で走り続けます。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    我々チームにとって本当に素晴らしい結果になりました。オットは週末を通して非常に力強く、最終日はやや抑え気味のペースでしたが、とても難しいステージでしたので、この素晴らしい勝利のためにあえてリスクを冒す必要はまったくなかったと思います。オットがチームに加入して最初の優勝は、もっともハードなラリーのひとつであるアルゼンチンで実現されました。このような困難なコンディションで、我々のクルマが速さと強さを備えていることを皆さんの前でお見せすることができたと思います。週末を通してこれほどの強さを発揮できるとは、以前は夢にも思いませんでした。アップ&ダウンのラリーが続いていたので、この勝利にはとても重要な意味があります。クルマに高いパフォーマンスがあることは分かっていましたが、チームがハードワークを続けたことによってついに素晴らしいリザルトを得ることができました。今後も変わらず良い方向に進んで行くことを期待しています。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    このチームで最初の優勝を飾ったことに特別な思いを感じます。改善を重ねた結果クルマは急速に進化し、現在は完全に私が望む状態に仕上がり、確固たる自信を持って走ることができています。また、チームが私をしっかりと支え続けてくれることに心から感謝しています。この難しいラリーで初めて優勝でき、とても満足していますが、決して簡単なラリーではありませんでした。序盤はかなり激しく攻め2位との差が大きく広がったので、以降はペースをうまくコントロールすることができました。そして今日は、さらに余裕を持った走りをしました。すべてが良い方向に向かっており、上位との選手権のポイント差も縮まってきています。シーズンはまだ長いので、次戦以降も今回と同じように戦い続けたいと思います。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    今回のラリー・アルゼンティーナではいくつかポジティブな要素がありました。初出場にも関わらずペースは自分が予想していた以上に良かったと思いました。我々のクルマが今回のラリーでベストだったことは、オットがラリーを通して速かったことでも明らかです。彼の勝利を心から祝福したいと思います。今週末は何度もパンクをしてしまいましたので、何が原因なのかを精査しなければなりません。色々な事が起こり多くのタイムを失ってしまいましたが、すべてのステージを走り切り、多くの経験を得ることができたのは収穫です。シーズン序盤は経験が十分ではないラリーが続いたこともあり簡単には行きませんでしたが、ポジティブな事も多くありましたので、それを次のラリー・ポルトガルで活かしたいと思います。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ4の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) 3h43m28.9s
    2 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +37.7s
    3 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m15.7s
    4 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +1m58.6s
    5 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m02.6s
    6 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +3m06.3s
    7 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +3m25.7s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +4m32.6s
    9 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +5m38.6s
    10 ポントゥス・ティディマンド/ヨナス・アンダーソン(シュコダ ファビア R5)+12m15.8s
    R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)

  • 【WRC】 トヨタのオット・タナックが今季初優勝!

    【WRC】 トヨタのオット・タナックが今季初優勝!

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦ラリー・アルゼンティーナが最終日を迎え、トヨタのオット・タナックがチームに今シーズン初優勝をもたらした。

    2日目に総合首位に浮上したオット・タナックは、その後のラリーを支配。最終的に2位に37.7秒差をつけてトヨタ加入後5戦目にして初優勝を遂げた。トヨタにとっても昨年の第9戦ラリー・フィンランド以来となる今シーズン初優勝。

    2位にはヒュンダイのティエリー・ヌービル、3位には同じくヒュンダイのダニ・ソルドが続いた。

    オット・タナックのチームメイトであるエサペッカ・ラッピは8位。ヤリ-マティ・ラトバラは2日目にリタイアしている。

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦ラリー・アルゼンティーナ 結果

    Pos. No. Driver Machine Time
    1 8 オット・タナック トヨタ・ヤリスWRC 3h43:28.9
    2 5 ティエリー・ヌービル ヒュンダイi20クーペWRC +0:37.7
    3 6 ダニ・ソルド ヒュンダイi20クーペWRC +1:15.7
    4 1 セバスチャン・オジエ フォード・フィエスタWRC +1:58.6
    5 4 アンドレアス・ミケルセン ヒュンダイi20クーペWRC +2:02.6
    6 2 エルフィン・エバンス フォード・フィエスタWRC +3:06.3
    7 10 クリス・ミーク シトロエンC3 WRC +3:25.7
    8 9 エサペッカ・ラッピ トヨタ・ヤリスWRC +4:32.6
    9 3 デーム・.スニネン フォード・フィエスタWRC +5:38.6
    10 31 ポンタス・ティデマンド シュコダ・ファビアR5 +12:15.8
  • 【WRC】 トヨタ:タナックが首位を堅守 / ラリー・アルゼンティーナ

    【WRC】 トヨタ:タナックが首位を堅守 / ラリー・アルゼンティーナ

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦ラリー・アルゼンティーナの競技3日目デイ3が4月28日(土)にビジャ・カルロス・パスの西北~北側エリアを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を堅持した。また、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は、総合6位に順位を上げた。

    デイ3は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの西~西北に広がる山岳地帯がメインステージとなり、午前中はハイスピードなコーナーが続くSS10の終盤に濃い霧が出るなど難しい走行条件となった。しかしタナックはレッキ(コースの事前下見走行)で作成したペースノートと、それを読み上げるコ・ドライバーのヤルヴェオヤを信じ、視界が悪い中でアタックを続け3ステージ連続でベストタイムを記録。前日のデイ2も含めると、6ステージ連続でのベストタイムとなった。さらに、午後の再走ステージとなるSS13とSS14でもタナックはベストタイムを刻み、今季の通算SSベストタイム獲得回数を28とし、総合2位の選手とのタイム差を46.5秒に拡大した。

    一方、ラリー・アルゼンティーナ初出場のラッピは、午前中最初の2本のSSでは良好なタイムを記録した。しかし、深い霧に包まれた3本目のSS11でコ・ドライバーのペースノート読み上げミスによりコースアウト。ただしクルマにダメージはなく、その再走ステージとなった午後のSS15ではセカンドベストタイムを記録するなど速さを示し、デイ2よりもふたつ順位を上げることに成功した。

    競技4日目、最終日となる4月29日(日)のデイ4は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの西南エリアで3本のSSが行われる。SS16「コピナ~エル・コンドル」はラリー・アルゼンティーナの名物ステージだが、今年は進行方向が例年と逆になるため新しいステージという見方もできる。 SS17「ジュリオ・チェザーレ~ミナ・クラベロ」は独特な形の巨岩の間を走り抜けるステージで、道幅の狭さと砂のように軟らかな路面が特徴。そしてSS16の再走ステージとなるSS18は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は55.27km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は287.55kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    本日もまたオットにとって素晴らしい1日となりました。大きな自信を持っている姿は頼もしく感じられ、彼のスピードを阻む要素は見当たりません。あとは、明日もうまく行くように祈るだけです。明日のステージはそれほど高速ではありませんが、石が多くとても難しいステージであることを我々は知っています。今朝のステージは濃い霧に包まれ、エサペッカにとっては不運な事も起こりましたが、全般的に良い走りをしていましたし、アルゼンチン初出場であるにも関わらず、午後はスピードが上がってきたので健闘していると思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    すべてが本当に上手く行っています。クルマに対しては非常に良いフィーリングを感じていますし、特に今日のSSのような高速で流れるようなコーナーが続くコースは、我々のクルマにとても合っていると思います。昨日は限界まで攻め切りましたが、今日はそれほど激しくアタックしませんでした。コントロールした走りを続けたつもりなのですが、それでも良いタイムを記録することができました。今朝は濃い霧が出るなど本当に難しい状況でしたが、上手く走りきることができたと思います。そして、霧が晴れた午後のステージでは心から走りを楽しむことができました。明日のエル・コンドルとミナ・クラベロのステージはとてもタフな道が続き、今日のステージとは大きく異なるので、慎重な姿勢を忘れずに臨む必要がありますが、それでも自信はあります。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    今朝はクルマとセットアップがとても具合良く感じられ、良いスタートを切ることができました。しかし長いSSでペースノートの読み上げミスがあり、深い霧の中で何も見えず間違った方向に進みコースを外れてしまいました。何にもぶつからなかったのはラッキーです。我々は人間なのですからミスをすることもあります。午後のステージでは良い走りができました。既に昨日からオットが素晴らしい走りをしている事からも、クルマに高いパフォーマンスがあることは分かっていましたが、私も一歩一歩スピードを高めていっています。私が走った後、路面はどんどんとクリーンになって後続のライバル達が有利な状況でしたが、それでも良いタイムを刻むことができたので自分のスピードには満足しています。このラリー・アルゼンティーナでは毎日コースの特徴が変わり、明日は速度域が低く、多くの石が転がる狭い道が続く、テクニックを要するコースを走ります。ですので明日も今日と同じように自信を持って走れるかどうかは分かりませんが、精一杯頑張りたいと思います。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ3の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) 2h58m33.9s
    2 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +46.5s
    3 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m08.2s
    4 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +1m59.0s
    5 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m13.8s
    6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +2m42.9s
    7 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +2m49.1s
    8 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +3m20.4s
    9 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +4m17.6s
    10 カッレ・ロバンペッラ/ヤンネ・ハルットゥネン(シュコダ ファビア R5)+10m50.2s
    R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)

  • 【WRC】 トヨタ:第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 2日目レポート

    【WRC】 トヨタ:第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 2日目レポート

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦ラリー・アルゼンティーナの競技2日目デイ2がビジャ・カルロス・パスの南側エリアを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)が総合8位につけた。なお、SS2終了時点で総合3位につけていたヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車)は、SS3でサスペンションを破損し、その影響でダメージがエンジンの潤滑系にも及んだため競技続行不能に。ラリーからリタイアすることになった。

    デイ2は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの南側エリア「カラムチータ・バレー」を主舞台に7本のSSが行われた。最初のSS2ではタナックがスピンを喫し20秒程度タイムを失い総合8位に順位を落としたが、続くSS3ではベストタイムを記録し総合3位にポジションアップ。スピンした際にステアリング系にダメージを受け万全とはいえない状態だったが、タナックはSS4でWRC通算100回目、そしてトヨタ加入後20回目となるSSベストタイムを記録し、総合2位に順位を回復した。さらに、続くSS5ではついに首位に浮上。その後サービスでクルマが完全な状態に修復されるとタナックはペースを上げ、午後の3本のSSすべてでベストタイムを刻み、総合2位の選手に対し22.7秒差をつけ首位でデイ2を締めくくった。

    今回がラリー・アルゼンティーナ初出場となるラッピは、SS3終了時点で総合4位につけていた。しかし、その後アンラッキーなパンクが続き大幅にタイムロス。それでも総合8位につけており、ポジションアップを目標に掲げてデイ3に臨むう。また、SS2終了時点で総合3位につけていたラトバラは、SS3の中間計測地点ではタナックに匹敵するタイムを刻んでいた。しかし、その後コーナー出口の陰になっていたところにあった石に当たり右フロントサスペンションを破損。その影響でエンジンの潤滑系がダメージを受けて競技続行不可能となったため、リタイアを決断した。

    競技3日目となる4月28日(土)のデイ3は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの西~西北エリアを中心にSSが行われる。デイ3のステージはその大部分が山岳エリアに展開し、全体的にとてもハイスピードなコーナーが連続する。山岳地帯では3本のステージを午前と午後で各2回走行し、その間にはデイ2と同じ全長6.04kmのスーパーSSが1本行なわれる。7本のSSの合計距離は146.88km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は344.99kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オットにとっては本当に素晴らしい1日でした。最初のSSでは道幅が狭いところでのスピンだったのでタイムを失いましたが、その後は一貫して素晴らしい走りでした。クルマにとても満足しているようですし、状況を上手くコントロールできていると思います。ヤリ-マティも飛ぶように速く、オットと優勝争いをできるくらいのスピードがあったので、不運なトラブルに見舞われとても残念です。エサペッカは朝のステージでは十分速かったのですが、その後パンクで遅れをとってしまいました。かなり注意深く走ろうとしていたようですが、今回が初出場であることを考えるとそれも無理のない事です。もし彼がこのまま改善を続けたならば、2台とも十分なポイントを得ることができるのではないかと期待しています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
    午前中クルマのフィーリングはパーフェクトでした。ヤリスWRCは今回非常に調子が良く、運転が簡単に感じられ本当に楽しい気分で走ることができていました。今日2本目のSSでも調子は良く、走れば走るほどフィーリングが良くなっていったほどです。しかし、長い右コーナーの出口で、影になってよく見えないところにあった石に当たってしまいました。直後に右フロントのサスペンションが破損し、その影響でエンジンのオイルラインがダメージを受け、止まらざるを得ませんでした。このラリーではコース上にたくさんの石が転がっており、当たってもまったく問題ないラッキーな時もあれば、アンラッキーな時もありますが、私はきっとアンラッキーだったのでしょう。とても良いリズムで走ることができていたのでがっかりです。また、コ・ドライバーのミーカ(アンティラ)も、私が余裕を持って走っていたのを知っていたので、やはりがっかりしています。この残念な気持ちをひとまず忘れ去り、次のラリーでも引き続き良いフィーリングが得られることを期待しています。ひとつだけ確実に言えるのは、クルマは非常に速いということです。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    もちろん、とても良い気分です。かなり思い切って攻め続けましたが、もしクルマに完璧なフィーリングを感じられなければそれは不可能だったでしょう。パフォーマンスは本当に素晴らしく、自信を持って走ることができました。やれることはさらにあるはずですが、クルマに加えたいくつかの改良がきちんと機能したことを嬉しく思います。午前中最初のSSでスピンをしタイムロスしてしまったのは残念です。なぜスピンをしたのか分かりませんが、道幅が狭いところだったので、進行方向にクルマを戻すのに時間がかかってしまいました。その後失ったタイムを取り戻すためかなりハードに攻め、午後は完璧に近い走りで3ステージ連続でSSベストタイムを記録することができました。明日のステージはより高速で、我々のクルマが得意とするタイプのステージだと思います。また、私自身も去年良いタイムを記録しているステージなので非常に楽しみですし、今のポジションを守る自信はあります。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    今朝、最初の2本のSSは自分でも驚くほど上手く走れました。しかし3本目のSSは路面が非常に滑りやすく、絶対にミスをしたくなかったこともあってペースが上がらず、タイムをかなり失ってしまいました。午後の再走ステージは道がとても荒れていたこともあり、パンクを3回もしてしまい残念です。なぜ立て続けにパンクをしたのか、正直なところ原因が分からず、ただ運が悪かっただけなのかもしれないと思っています。タイヤは無傷だったのですが、なぜかホイールのリムから外れ続けてしまいました。明日のデイ3は今日と異なる天気になりそうなので、自分にとっては失ったタイムを取り戻すチャンスとなるかもしれません。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ2の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) 1h30m38.6s
    2 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +22.7s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +28.6s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +29.5s
    5 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +36.4s
    6 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +41.2s
    7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +58.5s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +1m07.3s
    9 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +1m10.3s
    10 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +1m33.7s
    R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)

  • 【WRC】 トヨタ:第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 初日レポート

    【WRC】 トヨタ:第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 初日レポート

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦 ラリー・アルゼンティーナが開幕。デイ1としてアルゼンチンのビジャ・カルロス・パス市街地でスーパーSSが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)が総合6位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車)が総合9位につけ、ヤリスWRCは全車が順調に競技初日を走りきった

    ラリー・アルゼンチンは、第3戦ラリー・メキシコ以来となる今シーズン2回目のグラベル(未舗装路)イベントとなる。26日は午前中にビジャ・カルロス・パス近郊のグラベルコースでシェイクダウンが行なわれ、ラトバラがトップタイムをマーク。タナックは5番手タイムを、ラリー・アルゼンティーナ初出場のラッピは10番手タイムを記録し、ラリー本番に向けてヤリスWRCの最終調整を行なった。そして午後7時過ぎからビジャ・カルロス・パスの市街地コースで全長1.9kmのスーパーSSが行なわれ、グラベルとターマック(舗装路)が混ざるコースでタナックがSS2番手タイムを記録。大勢の観客が見守る中で、良いスタートを切ることができた。

    競技2日目となる4月27日(金)のデイ2は、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの南側に広がる「カラムチータバレー」を中心にSSが行われる。谷間のコースは全体的に柔らかいグラベルで、2回目の走行時には深い轍が刻まれ、硬い岩盤が露出したり、大きな石が掘り起こされたりするため、タイヤとサスペンションがダメージを受ける危険性が高まる。カラムチータバレーでは3本のコースを午前と午後で各2回走行し、その間にはスーパーSSが1本行なわれる。7本のSSの合計距離は154.20km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は656.81kmとなる。

    トム・フォウラー(チーフエンジニア)
    今朝のシェイクダウンはうまく行きました。すべてがきちんと機能し、ドライバーはなかなか良いタイムを記録しました。我々はシェイクダウンのタイムを重視し過ぎることをあまり好まないのですが、それでもポジティブな要素には違いありません。ドライバーたちは皆、競技本番に向けてセットアップに満足していました。シェイクダウンは、実際のSSの特徴的な部分が混ざり合ったコースでしたので、クルマに微調整を施すことができました。事前のテストでクルマはとても良い状態に仕上がっていたので、大きく変える必要はありませんでした。今晩のSS1に関しては、明日以降のSSとまったく違うタイプのステージだったので、異なるセットアップで臨みました。あのような距離が短いSSでは大きなタイム差がつきにくいので、ドライバーたちはただただ問題が起きないように走りました。明日からの戦いに向けて準備は万端です。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
    素晴らしい気分でラリーのスタートを迎えることができました。最初のSSでは少しブレーキングが慎重過ぎたのか、自分が思っていたよりもタイムは伸びませんでしたが、このような短いステージでは何よりもミスをしないことが重要です。このラリーの雰囲気と人々のパッションはラリー・フィンランドと少し似ていると思いますが、南米の人々はそれをより強く表現するので、ドライバーはやる気にさせられます。私のこのラリーに対するモチベーションは非常に高く、運転だけに集中しています。シェイクダウンでクルマはとても良いフィーリングでしたので、できる限り速く走り、そして満足のいく運転をしたいと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    大勢の人が集まるスーパーSSでラリーのスタートを迎えるのは特別な気分ですし、多くの人がラリーを見ているということを実感しました。皆さんの情熱を感じることで我々も気分が盛り上がり、より激しく攻めたくなるのです。おかげで良い走りができ、楽しむことができました。シェイクダウンでのクルマのフィーリングは、事前テストとほぼ変わらぬ良い感じでした。全体的なバランスの良さにとても満足しています。すべてが予定通りうまく機能しているので、自信を持ってラリー本番に臨むことができます。準備は万端ですので、後は持てる力をすべて引き出すだけです。明日の路面はドライコンディションとなりそうなので、3番手という出走順はやや不利だと思いますが、それでもベストを尽くして戦い、デイ3では良い出走順を得られるように頑張りたいと思います。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    SS1は明日以降のステージとまったく似ていないコースでした。グラベルセクションはとても滑りやすく、スライド状態で走り抜けました。今晩のスーパーSSように大勢の観客の前で走るのは常に素晴らしいフィーリングです。それが、このようなSSを走る理由であり、我々も気分良く明日以降のSSに臨むことができるのです。朝のシェイクダウンは非常にうまく行き、クルマとハンドリングにとても満足しています。すべてが快適で楽しく感じられました。路面は荒れて少し軟らかくなっていましたが、それほど気にはなりませんでした。あっという間に轍(わだち)が深く掘れていったので、轍から外れないように、ただ石を避けて走る必要がありました。問題が起こらないように走り続ければ、良い結果を得ることも十分可能だと思います。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 1m54.4s
    2 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +0.3s
    3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +0.4s
    4 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +0.5s
    5 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +0.7s
    6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +1.3s
    7 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +1.4s
    8 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1.5s
    9 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1.6s
    10 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +2.2s

  • 【WRC】トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ プレビュー

    【WRC】トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、4月26日(木)から29日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦ラリー・アルゼンティーナに、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 7号車)、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(9号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ラリー・アルゼンティーナは、第3戦ラリー・メキシコ以来となる今シーズン2回目のグラベル(未舗装路)ラリー。ラリーの中心となるサービスパークは、アルゼンチンの大都市コルドバからクルマで30分程走ったところにある湖畔の町「ビジャ・カルロス・パス」に置かれる。アルゼンチンは南半球に位置するため、4月下旬は秋の始まりとなり天気はやや不安定。雨が多く降る年もあり、山岳地帯では濃い霧が出たり、雹(ひょう)が降ることもある。コースはグラベルだが非常にバリエーション豊かで、谷間のステージは全体的に高速で路面が軟らかいところが多く、同じステージを2回目に走行する際は深い轍(わだち)が大きな問題となる。また、山岳地帯のステージの多くはコースサイドに大きな岩が迫り、路面には石や岩が多く散らばっているため、クルマはダメージを受けやすく耐久性の高さも重要となる。

    ラリーは26日(木)の夜に全長1.9kmのスーパーSS「ビジャ・カルロス・パス」で競技がスタートし、翌日27日(金)からサービスパークの南側エリアに広がるカラムチータ谷の周辺で本格的なグラベルSSが始まる。3本のステージを午前と午後で各2回走行し、日中のサービスの直前にはサービスパーク近くで全長6.04kmのスーパーSS「フェルネット・ブランカ」が1本行われる。28日(土)はサービスパークの西北エリアに展開する山岳地帯で3本のSSを各2回走行し、前日と同様日中にはスーパーSSが1本用意される。そして競技最終日となる29日(日)は、サービスパークの西南エリアで3本のSSを走行。SS16はこのラリーを代表する名物ステージ「エル・コンドル」で、その再走ステージとなるSS18はトップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4日間で18本のSSが行なわれ、その合計距離は358.25km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1300.65kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    初出場だった昨年のラリー・アルゼンティーナからはもちろん、これまでのラリーから多くを学び、今年は昨年以上に良い戦いができるのではないかと思っています。我々のクルマは常に進化していますし、2回目の出場となるラリー・アルゼンティーナでは1回目よりも有利に戦いを進めることができます。とはいえ、ライバルも以前より速さを増しているので力関係に大きな差はなく、きっとスタート直後から素晴らしいバトルとなるでしょう。我々はイタリアのサルディニア島で事前テストを行ないました。なぜならヨーロッパにおいてサルディニアの道はもっともアルゼンチンに近いコンディションであるからです。アルゼンチンでは多種多様な路面と対峙します。軟らかい路面もあれば、硬い路面もあり、岩や石が転がる荒れた路面、そしてクリーンな路面も走行します。それらすべての路面に適応することは、我々にとって最大の挑戦となるでしょう。最後に施した改善が狙い通りに機能し、コンディションや環境の変化にクルマが上手く対応し強さを発揮してくれることを期待しています。我々のドライバーは皆ラリー・アルゼンティーナを楽しみにしていますが、私も現役時代アルゼンチンは大好きなラリーのひとつでした。とても難しく大きなチャレンジでしたが、同時に心から走りを楽しめるラリーだったという記憶があります。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
    2014年の優勝を含め、ラリー・アルゼンティーナには楽しい思い出が沢山あります。本当に挑戦し甲斐があるイベントなので、上手く行った時はとても大きな満足感が得られます。様々な路面が良いバランスでミックスされているのがラリー・アルゼンティーナのコースの特徴です。金曜日は谷間の軟らかい路面を走行するハイスピードなSSが多く、土曜日には山岳地帯の荒れた路面を走ります。そして日曜日には、今年もパワーステージに指定された有名なエル・コンドルを走行しますが、コース脇の丘にはいつも大勢のファンが集まり声援を送ってくれる素晴らしいステージです。ラリー・アルゼンティーナはクルマに大きな負荷がかかる1戦ですが、我々チームは昨年の大会から多くを学びました。全員で一生懸命働き続けクルマをコンスタントに改善してきたので、今年はきっと成長した姿を見せることができるでしょうし、その結果としてポイントを獲得できれば嬉しく思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    ラリー・アルゼンティーナは常にとてもタフなイベントです。スムーズで高速な良いステージがある一方で、技術力と注意力が求められるテクニカルな道も多く、週末の間にいくつもの異なる条件の道と対峙することになります。また、路面コンディションも非常に悪くなりやすいので、クルマにとっても大変なラリーです。昨年私は総合3位でフィニッシュしたので、今年は自信を持ってラリーに臨むことができます。また、サルディニア島で行なった事前テストでは、期間中に路面がウェットからドライに変化し、アルゼンチンと同じくらい荒れた路面も走行したので、アルゼンチンに向けたテストとしては非常に得ることが多く満足できました。クルマの進化には自信を持っていますので、ライバルとの戦いを楽しみにしています。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
    ラリー・アルゼンティーナへの出場は今回が初めてですが、過去にレッキ(コースの事前下見走行)を2回行なったので、どのようなラリーであるかは思い描くことができます。路面は所々非常に悪化しやすく、岩や石が転がっている道も多いと聞いていますので、そのような路面ではいつも以上に注意して走る必要があるでしょう。金曜日のSSは土曜日よりも路面が少し軟らかいため難しく、日曜日のSSは山岳地帯が舞台となり、固い路面に岩や石が散らばり、砂や埃が覆う滑りやすいルーズグラベル状態となった道が多いと思います。ひとつ前のグラベルラリーだったメキシコでは非常に多くを学んだので、ラリー・アルゼンティーナではより良い戦いができるという自信があります。色々なことが起こり得るラリーですので、できる限りトラブルを避けて走ることが最大の目標ですが、どのような展開になるのかとても楽しみです。

  • 【WRC】 トヨタ、オット・タナックが2位表彰台:第4戦 ラリー・フランス

    【WRC】 トヨタ、オット・タナックが2位表彰台:第4戦 ラリー・フランス

    2018年 FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の最終日デイ3がコルシカ島のアジャクシオ近郊で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が総合2位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#9号車)が総合6位でフィニッシュした。

    ラリー最終日のデイ3は、サービスパークが置かれるバスティアから南西に約130km離れた、東海岸のアジャクシオ近郊で2本のSSが行なわれた。1本目のSS11は今大会最長となる全長55.17kmの超長距離SSで、1986年大会以来のロングステージだった。デイ2で総合3位の選手と0.1秒差の2位に浮上したタナックは、そのSS11で2番手タイムの選手に対し12.6秒差をつけるベストタイムをマーク。そして、最終のSS12を5番手タイムで走り、今シーズン2回目の総合2位でフィニッシュした。

    総合4位につけていたラッピは表彰台を目指しSS11を果敢に攻めたが、パンクを喫しタイヤ交換を行なったことで大きく遅れ、総合7位にポジションを下げた。しかし、トップ5タイムを記録した選手にボーナス選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」のSS12でベストタイムをマーク。総合順位を6位まで挽回すると共に、最大となる5ポイントを獲得した。今回のツール・ド・コルスでは全部で12本のSSが行なわれたが、ヤリスWRCはそのうち半分の6本でベストタイムを刻み、ターマックラリーでの性能向上を証明した。チームはマニュファクチャラーズ選手権3位に浮上し、タナックもドライバーズ選手権3位にポジションを上げた。

    なお、デイ2でクラッシュしたヤリ-マティ・ラトバラは、ロールケージにダメージが見つかったためラリー期間中にクルマを修復することができず、デイ3に駒を進めることができなかった。

    WRC次戦は、4月26日から29日にかけてアルゼンチンのコルドバ近郊、ビージャ・カルロス・パスを中心に行なわれる第5戦ラリー・アルゼンティーナ。路面はグラベル(未舗装路)で、谷の間を走る柔らかな砂状のハイスピードロードや、山岳地帯の岩に囲まれた険しい道が戦いの舞台となる。柔らかな路面はラリーカーが何台か通過すると深い轍(わだち)が刻まれ、また山岳地帯では濃い霧が出ることが多く、雹(ひょう)が降ることもある。4月下旬のアルゼンチンは秋の始まりであり、変わりやすい天気が勝負に大きな影響を及ぼす。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    チーム全員が今回の結果を喜んでいます。オットは本当に素晴らしいリザルトを残しました。エサペッカは残念ながら表彰台こそ逃しましたが、昨日はとても良い走りでした。ツール・ド・コルスは我々北欧出身のドライバーにとってもっとも難しいラリーのひとつであることは、私も昔は選手として出場していたので理解しています。ステージは非常に難易度が高く、クルマに対し最大限の自信を持てなければ速く走ることができません。デイ1ではやや苦戦しましたが、その後の2日間のパフォーマンスは本当に素晴らしかったと思います。我々は常に学びを続けていますし、今回学習した多くの事はきっと次のターマックラリーで助けになるでしょう。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    全体的にとても良い週末でした。私にとってコルシカはいつもあまり楽しむことができないラリーで、これまで非常に苦労してきました。今年に関しては、一貫したペースで走れるように一生懸命努力しました。限界まで攻めることはせず、常に良いリズムで走ることを心がけていました。しかし、最後から2番目のロングステージでは本当にクリーンな走りを実践し、限界近くまで攻め続けましたが、それが良い結果に繋がりました。最後のパワーステージでは確実に2位を得ることが何よりも重要でしたので、リスクを冒さず走りました。トヨタのクルマで臨んだ、最初のフルターマックラリーの結果に満足しています。

    エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
    ドライバー、チームともに今回のラリーから多くを学びました。昨日は良いセットアップを見つけることができ、本当に完璧な1日でした。そして今日の最終日も速さはありましたが、残念ながら小さなミスを冒してしまいました。責任はすべて自分にあります。恐らくリヤタイヤがまだ少し冷えていたのだと思いますが、リヤのグリップを失い外側の縁石にタイヤが当たってしまいました。その結果ホイールのリムが一部破損しタイヤが外れかけたので、クルマを止めてタイヤ交換をしなければなりませんでした。しかし、その後のパワーステージでは自分の予想以上に高いグリップが感じられたので、思いきり走りベストタイムを出すことができました。

    ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) 3h26m52.7s
    2 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +36.1s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m07.5s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m02.6s
    5 エルフィン・エバンス/フィル・ミルズ (フォード フィエスタ WRC) +2m06.1s
    6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +2m33.5s
    7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m43.4s
    8 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +10m34.8s
    9 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +10m40.5s
    10 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +12m26.0s
    R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)

  • 【WRC】 トヨタ:第4戦 ラリー・フランス プレビュー

    【WRC】 トヨタ:第4戦 ラリー・フランス プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、4月5日(木)から8日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #7号車)、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(#9号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    フランスのコルシカ島を舞台とするツール・ド・コルスは、2018年シーズン最初のフルターマック(舗装路)ラリー。開幕戦のラリー・モンテカルロも基本的にはターマックラリーだったが、SS(スペシャルステージ)の路面の多くは雪や氷で覆われていたため、雪道用のタイヤを装着して走行する機会も多い特殊な1戦だった。しかし、ツール・ド・コルスはすべてターマックでの戦いとなるため、モンテカルロとはまた異なるタイプのラリーといえる。

    コルシカ島のSSは全体的に道幅が狭く、コーナーが次々と現れる山岳路が特徴。道の片側には岩壁が迫り、反対側は断崖絶壁といったような、ドライバーの勇気と精神力の強さを試すようなSSも多く、そのようなSSでは精度の高いドライビングとクルマのセッティングが重要となる。また、タイヤへの負荷が高い路面も多く、特に50km前後のロングステージでは摩耗のコントロールが重要な要素となる。

    ラリーの中心となるサービスパークは、島東部の都市バスティアの空港近くに置かれ、SSは島の広い範囲で行なわれる。5日(木)のラリー前の最終調整機会であるシェイクダウン後、競技初日となる6日(金)のデイ1は、バスティアの南西エリアで2本のステージを2回走行する。SS1とその再走SSであるSS3は全長49.03kmのロングステージ。7日(土)のデイ2は、バスティアの北~北西エリアで3本のステージを各2回走行。そして、競技最終日となる8日(日)のデイ3は、島西側の都市アジャクシオの周辺で2本のSSを行うが、SS11は全長55.17kmと今大会最長であり、ツール・ド・コルスとしては1986年大会以降最長のSSとなる。また、最終ステージのSS12は、SS上位タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが付与されるパワーステージに指定されている。SSの数は全部で12本、計333.48km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,119.87kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    コルシカは、自分たちにとってきっと良いラリーになるでしょう。我々のクルマはアスファルト路面で非常にうまく機能してきましたし、事前テストでも良い結果を得られました。テストドライバーのユホ・ハンニネンはサスペンションの開発を進め、とても良い仕事をしてクルマのさらなる改善に成功しました。また、ヤリ-マティ、オット、そしてエサペッカもクルマのフィーリングに満足しています。チーム全員が準備万端だと思いますので、ラリーでは上手く行くだろうと自信を持っています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #7号車)
    2015年に優勝して以降コルシカには良い思い出がいくつもありますし、本当にお気に入りのアスファルトラリーです。このラリーは「1万コーナーのラリー」と呼ばれていますが、もし走っている途中に100メートル以上の直線があったら、それはコルシカ島ではなく違う島に来てしまったという話があるくらいです。コーナーではイン側にそれほど深く切り込めないため、イン側の砂利が道に散乱することはあまりなく、コーナーとラインどりに集中して走ることができます。事前のプレイベントテストはとてもポジティブな内容で、非常に良いフィーリングが得られクルマにはとても満足しています。コルシカでは恐らく全チームが速いとは思いますが、表彰台争いができることを期待しています。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    今シーズンはここまで、すべての路面で十分な競争力がありました。また、チームは信頼性を高めるため一生懸命努力をしてきました。ですから、そろそろライバルからポイントを取り戻さなくてはなりません。去年のコルシカではフィーリングがとても良かったので、今回は良い結果を狙っています。ラリー・モンテカルロは同じターマックとはいえ、コンディションはかなり特殊だったので、コルシカとあまり比較できませんが、そこで得たいくつかの発見をコルシカの事前テストで試しました。2日間のテストではとても良いフィーリングだったので、クルマは正しい方向に向かっていると思います。

    エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
    コルシカには過去に異なるカテゴリーのクルマで何度か出場した経験がありますが、他とはまったく違うラリーだと思います。コーナーが次々と迫り、ストレートで休むような時間はまったくありません。また、スケジュールもユニークで、SSの数は多くないのですが、それぞれが非常に長いのが特徴です。今回は初めてWRカーでコルシカに出場しますが、モンテカルロではスピードを示すことができたので自信はあります。そして今回は、事前のテストで良いセットアップを見つけ、さらに自信を深めることができました。湿った路面と完全なドライの路面の両方でテストをすることができたので、天候がどうなろうと準備はできています。

  • 【WRC】 トヨタ、ラリー・メキシコで次に繋がるパフォーマンス

    【WRC】 トヨタ、ラリー・メキシコで次に繋がるパフォーマンス

    2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第3戦ラリー・メキシコの最終日となる競技4日目デイ4が3月11日(日)にメキシコのレオンを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #7号車)が総合8位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#9号車)が総合11位、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)が総合14位でフィニッシュ。ヤリスWRCは開幕戦から3戦連続で全3台が完走を果たした。

    ラリー・メキシコのデイ4は、レオンおよびグアナファト周辺のグラベル(未舗装路)コースで3本計 46.46kmのSSが行われた。デイ4最初のSS20ではラトバラが今大会初となるベストタイムを記録。SS21と、ボーナスポイントがかかるパワーステージのSS22では、デイ4で再出走を果たしたタナックがベストタイムを記録するなど、ヤリスWRCはデイ4のすべてのSSでベストタイムを刻んだ。ラトバラはデイ2でのメカニカルトラブルによるリタイアで大きなタイムペナルティを課せられたが、デイ4では約52秒あった前車との差を縮めて8位にポジションアップ。また、パワーステージではタナックと1.3秒差のSS2番手タイムを記録し、4ポイントのボーナス選手権ポイントを獲得した。今回がラリー・メキシコ初挑戦だったラッピは、デイ2でのミスによりリタイアとなったが、デイ3で再出走し多くの経験を蓄積した。

    WRC次戦は、4月5日から8日にかけてフランスのコルシカ島で行なわれる第4戦「ツール・ド・コルス」。直線が少なく、コーナーの数が多いことから「1万コーナーのラリー」とも呼ばれている。ターマック(舗装路)ラリーとしては今シーズン2回目のイベントとなるが、第1戦ラリー・モンテカルロはSSに雪道も多く含まれていたため、完全なターマックラリーとしては今季初となる。コルシカ島のターマックSSは山岳路が中心で、全体的に道幅が狭くツイスティなため精度の高いドライビングが求められる。ターマックといっても舗装のコンディションは刻々と変わり、岩壁や断崖絶壁がすぐ脇に迫るコースも多いため、ドライバーは精神的なプレッシャーとも戦わなければならない。

    トミ・マキネン (チーム代表)
    非常に困難な週末でしたが、ポジティブな形でラリーを締めくくることができました。今日、すべてのSSでベストタイムを記録できたのは我々にとって素晴らしいボーナスです。また、オットがパワーステージを制し、貴重なボーナスポイントを獲得できたことに満足しています。昨晩チームは彼のクルマに起こった問題を解決し、今日は本来のパフォーマンスを引き出すことができました。また、今日ヤリ-マティが良いタイムを記録し、運転を楽しんでいる姿を見ることができたのも良かったと思います。もちろん、ラリー序盤に技術的な問題が起こってしまったことは残念ですが、今日いくらかポイントを獲得できたことで皆が明るい気持ちになり、次のイベントを楽しみにしています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)
    今朝はとてもフィーリングが良く、クルマに対しても非常に良い感触がありました。最初のステージでは限界まで攻め、ベストタイムを記録することができました。そして、2本目のステージも調子は非常に良かったのですが、続くパワーステージのためにタイヤの状態を少し気にして走りました。そして最終SSのパワーステージでは全開でアタックしました。自分の出走順を考えると、2位というタイムには満足しています。今週末はとても大変でしたが、デイ2でリタイアをしたにも関わらず再出走し、8ポイントを獲得できたことは良かったと思います。全体としてクルマに競争力はあったと思うので、今後は自分自身のパフォーマンスをさらに高めていくつもりです。

    オット・タナック (ヤリスWRC #8号車)
    パワーステージでは自分たちにできることをすべてやりました。失うものは何もなかったので、マキシマムポイントである5ポイントを狙って走りました。クルマのパフォーマンスはとても良く、十分な自信を感じていたので、これ以上は無理と思えるほどプッシュしました。優勝を狙っていたのでもちろん総合成績には満足していませんが、シーズンはまだ長く、パフォーマンス自体は良かったので、今後も戦い続けます。今回はヤリスWRCで出場する初めてのグラベルラリーでした。多くのことを学び、そして多くの改善点を発見することができました。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #9号車)
    今日はパワーステージに意識を集中していたので、最初の2本のステージではペースノートをチェックし、タイヤの摩耗を抑えるため、敢えてアタックをしませんでした。自分にとって今回のハイライトはデイ3のレオン市街地SSでした。ラリーの事前テストではゴーカート場でも試験を行ない、いくつか新たな発見がありました。そして、昨晩の市街地SSではセカンドベストタイムを記録することができました。以前はあのようなタイプのSSでタイムをロスしていたので、テストの効果はあったと思います。今回得た経験とデータをもとに改善を進め、来年に繋げたいと思います。

    ラリー・メキシコ デイ4の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) 3h54m08.0s
    2 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m03.6s
    3 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +1m19.2s
    4 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m38.4s
    5 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (シトロエン C3 WRC) +2m24.6s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +9m03.0s
    7 ポントゥス・ティディマンド/ヨナス・アンダーソン(シュコダ ファビア R5)+10m24.7s
    8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +15m37.1s
    9 ガス・グリーンスミス/クレイグ・パリー (フォード フィエスタ R5) +17m09.3s
    10 ペドロ・へラー/パブロ・オルモス (フォード フィエスタ R5) +24m18.1s
    11 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +30m57.8s
    14 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +1h02m42.8s