カテゴリー: WRC (世界ラリー選手権)

  • WRC | ラリー・フランス初日:トヨタのオット・タナックが総合2位

    WRC | ラリー・フランス初日:トヨタのオット・タナックが総合2位

    2019年のFIA 世界ラリー選手権(WRC) 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技初日デイ1が3月29日(金)にコルシカ島南部ポルト・ヴェッキオの周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車) が総合13位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合16位につけた。

    ラリーは28日(木)の夜、島南部のポルト・ヴェッキオで開幕。セレモニアルスタートを終えたラリーカーは、そのままポルト・ヴェッキオのパルクフェルメで1晩を過ごし、29日(金)の朝ステージへと向かった。デイ1は、3本のステージを日中のサービスを受けることなく、午前と午後で各2回走行。6本のSSの合計距離は121.82kmだった。

    タナックは午前中2本目のSS2で首位に立ち、SS3でベストタイムを記録してリードを拡大。2位に1.3秒差をつけて午前中の走行を終えた。そして、午後も安定した走りを続け暫定首位でデイ1を走破した。しかし、SS6でダメージを負ったクルマでスロー走行をしていたミークに、後方からスタートしたエルフィン・エバンスが追いついてしまい、タイムをロスしたことが判明した。そのためチームは、タナックと首位争いをしていたエバンスに対して、タナックと同タイムが与えられるよう主催者に要請。その結果、タナックは首位のエバンスと4.5秒差の総合2位で、デイ1を終えることになった。

    ラトバラとミークにとっては、非常に困難な1日になった。ラトバラは総合6位につけていたが、SS5でタイヤ交換をしたため約3分を失い、総合13位で1日を終えた。また、ミークはオープニングのSS1で左フロントタイヤとホイールにダメージを負い、約50秒を失った。しかし、直後のSS2ではベストタイムを記録。その後の2本のSSでもタナックに迫るタイムを記録するなど、好調を維持していた。しかし、SS5で走行ラインを乱して縁石に当たり、サスペンションにダメージを負ってしまい、その状態で最終のSS6も走らなくてはならず、トータルで3分近い遅れをとり総合16位でデイ1を終えた。ただし、ラリーはまだ2日間残っており、ラトバラとミークには選手権ポイント獲得のチャンスが残されているため、最終日の最終ステージまで彼らの戦いは続く。

    競技2日目となるデイ2は、バスティア空港のサービスパークを中心に、島の北側で3本のステージを各2回走行する。SS7/10は島の最北端カップ・コルス(コルス岬)を舞台とする、とても風光明媚なステージで。また、SS9/12は今大会最長となる47.18kmのロングステージ。6本のSSの合計距離は174.50km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は489.18kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オィットは1日を通してミスもなく、とても良い仕事をしてくれました。実はある時点で左フロントのダンパーがダメージを受け、完全な状態ではなかったので、本当の全開走行はできなかったと思いますが、それでも全体を上手くまとめてくれました。明日もまた長い1日なので、優勝争いをできると確信しています。ヤリ-マティとクリスは遅れをとったので、明日の朝に向けて気持ちをリセットする必要があります。クリスは本当に速かったのですが、朝はアンラッキーでした。また、午後のヤリ-マティに関しても同様です。まだ先は長いので、彼らには運転を楽しんでもらいたいと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    満足できる1日になりました。午前中は新しいステージに対するペースノートが完璧ではなく、良いリズムを掴めませんでした。午後に関してはペースノートを改善したので状況は好転し、良いフィーリングで走れました。限界までは攻めませんでしたが、クルマのパフォーマンスは非常に高く、走りを楽しむことができました。今日、ライバルはとても速かったので、彼らとの戦いに勝つため、明日はもっとハードに攻めなくてはなりません。鍵を握るのはロングステージだと思いますが、非常にトリッキーなのでそう簡単には行かないでしょう。しかし、そこで必ずや大きな差を築けると信じています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    連続する3本のステージのうち、午前も午後も2本目は私にとって困難なステージになりました。午前中はペースノートの完成度が高くなかったため、かなり遅れをとりました。そこで、昼食時間中にペースノートの改善に努めたところ、午後の再走ステージでは自信を持って走れるようになり、タイムも向上しました。しかし、2本目のステージの2km地点ではコーナーのインカットにより多くの砂利が路面に広がっており、そこからタイヤの空気が徐々に抜け始めました。運が悪かったとしかいえません。そのまま走り続けようと試みたのですが、結果的にクルマを止めてタイヤを交換しました。クルマのフィーリングはとても良く、運転を楽しむことができています。このまま最後まで走り続け、ラリーが終わった時に自分がどの順位にいるのか、様子を見たいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    正直なところ、とても困難な1日でした。最初のステージでは、「イン側をキープして走る」とペースノートに記していた長い高速左コーナーで、何かに当たってしまいました。レッキの段階では、自分にはまったく見えなかった何かにです。その後ペースは良く、失ったタイムを挽回しようと攻めました。午後のステージでは、高速の左コーナーでインに大きく切り込んだ際、砂利で滑ってしまい外側の縁石にクルマが当たりサスペンションアームを破損してしまいました。そして、その状態で最後のステージも走らなくてはなりませんでした。エバンス選手の進路を邪魔する意図はまったくなかったので、彼に正当なタイムが与えられて本当に良かったと思います。ヤリスWRCはとても運転しやすく、このラリーで勝つ力を備えていたので、今日の結果には納得できません。明日以降も運転を楽しみ、最後までミスのない走りを続けたいと思います。

    注目のステージ:SS9&SS12 カスタニッチャ 全長47.18km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    今回のラリーでもっとも長いこのステージは、いくつかのパートは以前に走ったことがありますが、今回は進行方向が逆なので、本質的にはまったく新しいステージです。コース幅は狭いところもあれば広いところもあり、あらゆる要素を含んでいます。途中の5~6kmは、道の片側は舗装が新しいため良いコンディションですが、反対側は砂利が多くある古い舗装のままなので非常にトリッキーです。特に、2回目に走る際は砂利が掻き出されて非常に滑りやすくなるでしょう。

    ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ1の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) 1h09m39.6s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +4.5s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +9.8s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +26.1s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +30.9s
    6 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +36.3s
    7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +46.3s
    8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +2m27.9s
    9 エリック・カミリ/フランソワ-クサビエ・ブレッシ(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5)+2m46.4s
    10 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +3m06.4s
    13 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +3m33.6s
    16 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3m45.1s

  • WRC | トヨタ:第4戦 ラリー・フランス シェイクダウンレポート

    WRC | トヨタ:第4戦 ラリー・フランス シェイクダウンレポート

    2019年の世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)のシェイクダウンが3月28日(木)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)がトップタイム、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が3番手タイム、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が5番手タイムを記録した。

    ラリー・ウィークの前半は天気がやや不安定だったが、28日(木)は朝から青空が広がった。そして、バスティア空港のサービスパークから、約25km離れた山岳地帯で、朝9時からシェイクダウンがスタート。ドライコンディションとなった全長5.39kmのコースで、各選手はクルマの最終確認作業およびセットアップの微調整を行なった。ヤリスWRCをドライブしたミークは、全体のトップタイムを記録。タナックは1.4秒差の3番手タイムで、ラトバラは2.3秒差の5番手タイムでシェイクダウンを終え、その後セレモニアルスタートが行われる、島南部のポルト・ヴェッキオへと向かった。

    ツール・ド・コルスは現地時間、28日(木)の夜にコルシカ島南部のポルト・ヴェッキオ中心部でセレモニアルスタートが行なわれる。競技は29日(金)の朝スタートし、ポルト・ヴェッキオの周辺で3本のステージを各2回走行する。日中のサービスは設定されないため、マシンの修復作業やパーツ交換を伴う大幅なセッティング変更はできない。6本のSSの合計距離は121.82km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は510.68kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    概ね良い内容のシェイクダウンでした。何も問題は起こらず、全てのドライバーがクルマの仕上がりに満足しているように思いますが、それはこのラリーを戦う上で非常に重要なことです。ラリー前のテストは上手く行ったので、今朝のシェイクダウンではそれを再確認しました。クリスはとても速くタイムも良く、クルマのハンドリングに満足していました。オィットも、ターマックのヤリスWRCのセットアップに自信を持っています。明日のステージはサーキットのようにとてもスムーズで良い路面なので、それが我々にとって有利に働くことを期待しています。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    シェイクダウンではすべてが上手く機能し、ラリーの事前テストを終えた後と同じように、とても良いフィーリングが感じられました。このラリーでもっとも重要なのは、スタート直後から自信を持って走ることです。クルマは路面にマッチしていますし、セットアップも合っていると思います。今回は多くの新しいステージが加わりましたが、レッキも上手く行ったのではないでしょうか。ラリーのオーガナイザーは頑張って毎年新しい道を見つけてくるので、挑戦し甲斐があります。明日の競技開始が、今からとても楽しみです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    シェイクダウン最初の走行では、あまり良いフィーリングが得られませんでした。タイヤが冷えている状態で、足まわりのセットアップが硬過ぎたようでした。そこで2回目は軟らかいセットアップに変えて走ったところ、フィーリングは一気に良くなりました。3回目の走行では少し変更を加えましたが、いくつか小さなミスをしてしまいました。それでもトップ5に入りましたし、トップとタイム差があまりつかなかったので、全体的には良かったと思います。重要なのは、明日の最初のステージから自信と良いフィーリングを持って走ることです。もし、少しでもちゅうちょしたら、大きくタイムを失うでしょう。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    シェイクダウンでは楽しく走ることができました。しかし、シェイクダウンのコースは距離が短く、それほど重要だとは思いません。実際にラリー本番で走るステージはもっと距離が長くて難しいからです。それでも、走りのリズムは重要ですし、今朝は気持ちよく走れました。このラリーは、ただ全開で走り続ければ良いわけではありません。ロングステージではいかにタイヤを労るかも考えなくてはならず、1本のステージだけでなく、連続する数本のステージの最後までタイヤのグリップ性能を保ち続ける必要があります。とはいえ、フィーリングはとても良いので、良い週末になることを期待しています。

    <注目のステージ:SS2/5 ヴァリンコ 全長25.94km>
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    デイ1最長となるヴァリンコは、2015年以来久々に走るステージです。スタート地点となる村の中の道はかつてとてもバンピーでしたが、現在は再舗装されています。幅の狭い道からスタートした後は、ワイドで非常にハイスピードな道が20km程度続きます。その後、多くの先が見えないコーナーが連続して現れます。ストレートがまったくない難しい区間が1km程度続き、最後はワイドな上り坂を走りフィニッシュを迎えます。

  • WRC | トヨタ 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)プレビュー

    WRC | トヨタ 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、3月28日(木)から31日(日)にかけてフランスのコルシカ島で開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ツール・ド・コルスは、地中海に浮かぶフランスのコルシカ島を舞台とする、ターマック(舗装路)ラリー。その歴史は長く、初開催は1956年。WRCに関しては、創設初年度の1973年からシリーズの1戦に組み込まれた。WRCフランス戦は一時期本土のアルザス地方で開催されていたが、2015年コルシカ島に回帰し現在に至っている。コルシカ島内には険しい山岳地帯が多く、その山岳地帯や海岸線沿いの曲がりくねった舗装路が、大会期間中はSS(スペシャルステージ)として使用される。非常に多くのコーナーがあることから「1万コーナーのラリー」とも呼ばれており、道幅が狭い、ツイスティなコーナーが延々と続く。また、道路脇には岩壁や断崖絶壁が迫りエスケープゾーンが少ないため、僅かなドライビングミスが大きなアクシデントに繋がる、ハイリスクなラリーとしても知られている。

    2019年大会のルートは昨年と大きく変わり、SSに関しては全体の75%が新しくなった。ラリーの中心となるサービスパークは変わらず島東北部のバスティアに置かれるが、28日(木)のセレモニアルスタートは島南部のポルト・ヴェッキオで行なわれ、競技初日となる29日(金)のデイ1はポルト・ヴェッキオの周辺で行なわれる。デイ1は3本のステージを各2回走行するが、日中のフルサービスは設定されていないため、クルマに大きなダメージを負うことは許されない。30日(土)のデイ2は、バスティアを中心に島の東北部で3本のステージを各2回走行。ラリー最終日となる31日(日)のデイ3は、島西北部カルヴィの周辺で2本のステージが行なわれ、最終のSS14はトップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。SSの数は3日間で14本とあまり多くないが、距離が長いSSが多いため合計距離は347.51kmに達し、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,194.06kmとなる。

    第3戦ラリー・メキシコではタナック/ヤルヴェオヤ組が総合2位でフィニッシュし、ドライバー、コ・ドライバー、マニュファクチャラーの3選手権でランキング首位の座を守った。WRCの規則によりドライバー選手権トップのタナックは、競技初日デイ1のSSを1番手でスタートすることになる。グラベル(未舗装路)ラリーにおいて1番手スタートは滑りやすい路面を走行するため一般的に不利だが、ターマックラリーではむしろ有利な条件となることが多く、タナックにとってデイ1は特に重要な1日となる。ラトバラは2015年にこのラリーで優勝しており、ミークも上位入賞経験があるため、全員に大きなチャンスがある。チームにとって参戦3年目となる今年は、ツール・ド・コルス初優勝を目標に掲げ、一丸となって戦いに臨む。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    昨年は全SSの半分でベストタイムを記録するなど強さを発揮しましたので、今年は前向きな気持ちでコルシカ島に向かうことができます。かつて、私はこのラリーに選手として何度も出場したので、本当に難しいラリーであると知っています。しかし、我々のドライバーは、これまで全員がツール・ド・コルスで速さを示してきました。非常に多くのコーナーと、本当に長いステージによって構成されるこのラリーは、100%の自信を持って走らなければ大きくタイムを失います。だからこそ、正しいセットアップがとても重要なのです。特に今年は、金曜日デイ1のステージを日中のフルサービスなしで走らなければならず、途中で大きくセットアップを変えることができないため、なおさらです。ただし、チームとしては可能な限りの準備をしましたので、今回もまた良い週末になるのではないかと期待しています。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    ツール・ド・コルスのスタートを待ち切れません。ドライバー選手権のリーダーとして、私は1番手の出走順で初日のステージに臨みます。汚れる前のクリーンな路面を走ることができるので、ターマックラリーでの1番手スタートは有利だと思います。過去、ツール・ド・コルスは自分がもっとも苦手にしていたラリーでした。しかし、初めてヤリスWRCで出場した昨年はとても良いペースで走ることができました。今やヤリスWRCはターマックラリーでも本当に強力だと思いますので、我々はきっと高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。ライバル達も非常に速いとは思いますが、開幕戦から続くポジティブな流れを保ち、今回もできるだけ多くのポイントを獲得したいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    コルシカは、私がいつも楽しみにしているラリーです。舗装路面は例年とてもコンディションが良く、摩擦力が強いため高いグリップ力が得られます。また、島自体も美しく、とても気に入っています。今年はルートが変更されましたが、そのうちいくつかのステージは2015年に私が優勝した時に使われたものなので、良い思い出がありますし、私にとっては歓迎すべき変化です。今週の前半に事前テストを行ない、200kmを走りました。今回のラリーのためだけでなく、将来に向けた開発も行なうなど多くのことを試しました。開幕戦ラリー・モンテカルロではアンダーステアに苦しんだので、その解決に努め、コーナーのターンインとブレーキングについて改善を進めた結果、クルマにより大きな自信を持てるようになりました。テストを終え家で数日間リラックスしたので、月曜日のレッキ開始に向けて準備は整っています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    ここ数年、コルシカ島では常に速さがあり、良い戦いができています。毎回大きなチャレンジが求められるラリーですが、特に今年はルートの75%が完全に新しくなったので、なおさらです。新しいステージが多いため、レッキで良いペースノートを作ることがとても重要になるでしょう。開幕戦ラリー・モンテカルロの舗装路でヤリスWRCは良いフィーリングでしたが、自分ではとても上手く走れたと思う最終のパワーステージを除けば、ツール・ド・コルスとは大きく異なるタイプのラリーでした。先週日曜日の事前テストは、たった1日でしかも1本のコースだけという限られた中で多くを学ばなければなりませんでしたが、とても上手く行きました。セットアップの方向性は明確になったので、ラリー本番がとても楽しみです。

  • WRC | トヨタ、ラリー・メキシコでオット・タナックが2位表彰台

    WRC | トヨタ、ラリー・メキシコでオット・タナックが2位表彰台

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの最終日となる競技4日目、デイ4が3月10日(日)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が総合2位で、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)が総合5位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)が総合8位でフィニッシュ。ヤリスWRCは、これまで苦手としてきたラリー・メキシコで全車が完走し、初のポディウムフィニッシュを達成した。

    ラリー・メキシコのデイ4は、サービスパークを中心に3本、計60.17kmのSSが行なわれた。最終日も天気は良く路面コンディションはドライだった。デイ3で総合3位に浮上したタナックは、最初のSS19でベストタイムを記録し、総合2位にポジションアップ。続くSS20でもベストタイムを刻み、総合3位の選手に対するリードをさらに広げた。最終のパワーステージはパンクにより攻め切れず、ボーナスポイントは得られなかったが、それでも総合2位でフィニッシュをした。総合2位に入ったことにより、タナックとヤルヴェオヤはドライバーおよびコ・ドライバー選手権首位の座を堅持。再び選手権リーダーとして、次戦のツール・ド・コルス(フランス)に臨む。なお、ヤリスWRCはラリー・メキシコ3回目の挑戦で、初の表彰台フィニッシュを果たした。

    デイ3最初のステージで首位に立つも、その後パンクで総合5位に後退したミークは、前後の選手とのタイム差が大きく開いていたため、デイ4ではボーナスの選手権ポイントがかかる最終のパワーステージに注力。最初の2本のSSではタイヤを温存して走り、パワーステージに臨んだ。残念ながら僅か0.1秒差でベストタイムは逃したが、セカンドベストタイムによりボーナスの4ポイントを獲得。また、マニュファクチャラーポイントにも貢献し、チームはマニュファクチャラー選手権トップの座を守った。

    デイ2での電気系トラブルによるデイリタイアを経て、デイ3で再出走したラトバラは、デイ3で総合8位まで順位を回復。デイ4では2本目のSSで総合7位にポジションを上げたが、フロント部を石にヒットして破損。最終SSを前に、ラトバラとコ・ドライバーのアンティラは、サンプガードの修理を行ないタイムをロスしたが、それでも総合8位でフィニッシュした。

    WRC次戦は、3月28日(木)から31日(日)にかけて、フランスのコルシカ島で開催される第4戦ツール・ド・コルス。シーズン最初のフルターマック(舗装路)ラリーであるツール・ド・コルスは、島の東部バスティアのサービスパークを中心に、島の広い範囲でSSが行われる。険しい山岳地帯を舞台とするステージは全体的に非常にツイスティで、岩壁や崖が道のすぐ近くに迫り、路面コンディションも刻々と変わるため、ミスのない精度の高いドライビングが求められる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ドライバーにとっても、エンジニアにとっても、そしてメカニックにとっても、非常に厳しいラリーでしたが、過去2年間と比べると我々のクルマは大きく進化しました。冷却系に問題は起こらず、高いパフォーマンスも発揮できました。オットは初めて選手権リーダーとなり、1番手スタートを初めて経験しましたが、冷静に対応し、素晴らしい走りをしました。彼が置かれた状況を考えると、総合2位は最高の結果だと思います。クリスとヤリ-マティはアンラッキーな面もありましたが、最後まで戦い続け、選手権争いにおいて重要なポイントを獲得してくれました。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    良い週末でした。このラリーはクルマにとっても、タイヤにとっても、そしてクルマの中で戦うドライバーにとっても、非常に過酷なイベントでした。しかし我々は上手くやったと思いますし、ミスをすることも、問題に遭うこともなく走り切れて嬉しく思います。我々の強さを示すことができたのではないでしょうか。パワーステージではパンクをしてしまったので、何もできませんでしたが、最初の2本のステージは上手く走れ、2位に順位を上げることができました。開幕3戦で3回表彰台に立つなど、ここまで良いシーズン序盤戦を過ごしていますので、引き続きこの良い流れを保ちたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    4ポイントを獲得するために、これほど頑張って戦ったのは初めてです。デイ4の2本目のステージ終盤に、路面の根石にクルマが当たってしまい、サンプガードにダメージを負いました。もしかしたら走り続けられないかもしれないとも思いましたが、どうしても諦められませんでした。何とかサンプガードを応急処置できましたが、パワーステージでは攻められませんでしたし、タイムコントロールに遅着した結果ペナルティを受け、4秒差で総合7位の座を失いました。しかし、フィニッシュすることができて良かったと思います。この週末は本当にいろいろなことが起きたので、次のラリーは平穏無事であることを願っています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    総合5位はほぼ確実という状況でデイ4をスタートしたので、その順位を守りつつ、パワーステージを全開で攻めることにしました。最初の2本のステージではタイヤを守って走りましたが、それは正しい戦略だったと思います。そしてパワーステージでは、総合5位でフィニッシュすることを最優先しながらも、思い切りアタックしました。デイ3ではラリーをリードしながらもパンクで遅れるなどタフなラリーになりましたが、14ポイントを獲得できたのでポジティブな結果だといえるでしょう。チームにとって、そしてマニュファクチャラー選手権にとって、本当に価値のあるラリーになったと思います。

    ラリー・メキシコ デイ4の結果
    1.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC)3h37m08.0s
    2.オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(トヨタ ヤリス WRC)+30.2s
    3.エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(フォード フィエスタ WRC)+49.9s
    4.ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m27.0s
    5.クリス・ミーク/セブ・マーシャル(トヨタ ヤリス WRC)+6m06.2s
    6.ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ(シュコダ ファビア R5)+15m35.5s
    7.マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ(シュコダ ファビア R5)+18m51.5s
    8.ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ(トヨタ ヤリス WRC)+18m55.9s
    9.ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+22m44.1s
    10.リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ(シュコダ ファビア R5)+30m13.8s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 3日目レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 3日目レポート

    2019年FIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの競技3日目デイ3が3月9日(土)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合3位に浮上。クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合5位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合8位につけた。

    ラリー・メキシコのデイ3は、サービスパークを中心に9本、計138.37kmのSSが行なわれた。天気は前日に続き晴れ。気温は30度前後に達し、グラベル(未舗装路)路面は全体的にドライコンディションとなった。デイ2で総合4位に順位を上げたタナックは、1番手スタートだったデイ2よりもやや後方の4番手でSSをスタート。SS11ではミークのパンクによる後退もあり、総合3位に順位を上げた。午後のステージでタナックは2本のベストタイムを記録し、午後のステージが始まった時点で22.4秒あった総合2位の選手との差を、2.2秒に縮めて長い1日を終えた。

    ミークは、デイ3最初のSS10でベストタイムを記録し、首位に立った。しかし、続くSS11でパンクにより約1分半を失い総合5位に順位を落とした。さらに、SS12では、パンクの際に負ったサスペンションのダメージによりスロー走行を余儀なくされた。それでも依然、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権と、マニュファクチャラー選手権で多くのポイントを獲得可能なポジションにつけている。

    金曜日のデイリタイアから、ラリー2規定に基づき再出走を果たしたラトバラは、午前中に2本のベストタイムを記録し、総合12位から総合8位に順位を回復。総合7位も狙えるタイム差で、デイ3を終えた。なお、ヤリスWRCはデイ2の6本のグラベルステージで、3人のドライバーが計5本のベストタイムを記録するなど、タフな路面で高いパフォーマンスとスピードを発揮した。

    競技4日目、ラリー最終日となる10日(日)のデイ4は、サービスパークの東側エリアで3本のグラベルステージが行なわれる。SS19「アルファロ」、SS20「メサ・クアタ」は、いずれもデイ3までに走行した他のステージと多くの部分が重なっている。また、SS7の再走ステージであるSS21「ラス・ミナス」は、トップ5タイムを記録した選手にボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は60.17km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は181.98kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オットは今日本当に良い仕事をしました。彼自身とクルマのパフォーマンスをきちんと発揮し、2位争いを続けました。明日の最終日でもまた、ベストを尽くしてくれると確信しています。明日はまだSSが60kmも残っており、このような厳しいコンディションではいかなることも起り得ます。今日、クルマは3台とも速く信頼性も確保できていました。クリスは最初のSSでトップに立ちましたが、次のSSは路面がかなりラフで多くの石が転がっており、運悪くパンクをしてしまいました。それでもまだ、ポイントを獲得できる順位につけています。ヤリ-マティは、良い出走順を活かしてベストタイムを何本か刻みました、昨日のような出来事があっただけに、とても重要なことだと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    良い1日になりました。 午前中のステージでは、依然かなり多くのルーズグラベルが残っていましたが、クリーンな走りで上手くまとめられました。午後は戦えるチャンスがあり、タイムを少し取り戻すことができました。路面コンディションは絶え間なく変わり、タイヤがどれくらいグリップするのか予測不可能だったので、なかなか簡単には行きませんでした。明日は、きっと興味深い展開になるでしょう。いくつか明るい材料があるので、とても楽しみです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    全体的には満足できる1日でした。昨日と比べると、パフォーマンスもかなり良かったと思います。クルマに少し変更を加えたのですが、それが奏功し、特に低速コーナーで効果がありました。今日の我々の合計ステージタイムは首位の選手に近かったので、満足するべきでしょう。総合8位まで順位を回復しましたが、明日も今日と同じようなスピードで走れたならば、総合7位も十分可能だと思います。また、選手権にとって重要となる、パワーステージでのポイント獲得も狙っていきます。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今朝の最初のステージでは素晴らしいスピードがあり、首位に立つなど存分に楽しめました。残念ながら次のステージではパンクをしてしまいましたが、タイヤを交換せずそのまま走り続けることにしました。タイムを考えると正しい判断だったと思いますが、結果的にリヤサスペンションにダメージを負い、その次のステージで大きな影響が出てしまいました。総合5位に落ちて戦うことができない状況に失望していますが、チームのために順位を守って結果を残し、ポイントを獲得するのは重要な任務であると理解しています。

    ラリー・メキシコ デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) 2h57m21.4s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +27.0s
    3 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +29.2s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m15.7s
    5 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +4m37.1s
    6 ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ (シュコダ ファビア R5) +12m06.0s
    7 マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ (シュコダ ファビア R5) +15m39.6s
    8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +17m32.4s
    9 リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ (シュコダ ファビア R5) +21m59.6s
    10 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +21m.59.7s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 2日目レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 2日目レポート

    2019年のFIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの競技2日目デイ2が3月8日(金)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合3位に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合4位につけた。なお、SS7終了時点で総合4位につけていた、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、電気系のトラブルによりデイリタイアとなった。

    ラリー・メキシコのデイ2は、サービスパークを中心に8本、計114.19kmのSSが行なわれた。今回がヤリスWRCでの初グラベル(未舗装路)ラリー出場となるミークは、速さと安定性を両立させた巧みな走りでメキシコの大地を駆け抜けた。2年連続でオーバーヒートに見舞われたヤリスWRCも、冷却系の改善が奏功し1日を通して高いパフォーマンスを発揮。ミークは総合2位と6.3秒差の、総合3位でデイ2を走りきった。

    ドライバーズ選手権首位のタナックは、本格的なグラベルステージの始まりとなったデイ2で、1番手スタートを担った。メキシコのグラベルステージは、路面がルーズグラベル(滑りやすい砂利)で覆われている。1番手スタートのタナックはその滑りやすい砂利を掻きながら走らなくてはならず、大幅にタイムをロスした。しかし忍耐強くステージを重ね、ライバルがトラブルやアクシデントで戦列を去る中、午後のステージではじわじわと順位を上げて行った。そして、終盤のSS7とSS9ではベストタイムを記録。総合4位に順位を上げて困難な1日を締めくくった。総合4位となったことで明日は出走順が後方となるため、デイ3ではさらなるポジションアップが期待される。

    ラトバラは、SS3番手タイムを3回記録し、SS7終了時点で総合4位につけるなど順調だった。しかしSS8を前に電気系のトラブルが発生し、残念ながらデイリタイアとなった。チームはクルマをサービスに運んでトラブルを修理した後、ラリー2規定に基づき明日のデイ3に再出走する予定。

    競技3日目となる9日(土)のデイ3は、サービスパークの北側エリアと東側エリアで3本のグラベルステージを各2回走行する。その後、レオンのレーシングサーキットでスーパーSSを2回連続で走り、1日の最後にはサービスパークのすぐ近くで市街地SSに臨む。SSの数は全部で9本、計138.37km。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は348.49kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ヤリ-マティのクルマに問題が起きたこと以外は、良い1日でした。何が起こったのかを正確に探る必要がありますが、最終的には電力不足によるデイリタイアです。クリスにとっては良い1日で、このようなコンディションでクルマに対する理解をさらに深めたことで、明日は今日よりも簡単に走れるのではないかと思います。オットは出走順が1番手だったので、非常に難しい条件で走らなくてはなりませんでした。しかし彼は上手く対処し、明日に向けて良い順位で1日を走り終えました。まだ先は長いですが、良い結果でラリーを戦い終える自信はあります。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    良い1日でした。あれ以上は無理と思えるくらい、全力を尽くして走りました。1日を通してクルマのフィーリングは良かったので、気持ちよく走れましたし、激しく攻める自信もありました。午後のステージは限界まで攻めたので、何度かヒヤッとする瞬間もありました。1日の終わりのスーパーSSでは総合順位が上がりましたが、もしその前のSSでさらに上げられていれば、明日はもっと良い出走順で走れたので少し残念です。とはいえ、少なくともライバルとの走行条件の差は今日よりも少なくなるでしょう。総合2位の選手とのタイム差はそれほど大きくないので、順位を上げるチャンスは十分にあると思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝の最初のステージは少し慎重に走り過ぎましたが、その後リズムをつかみ、クルマも本当に好調でした。午後のステージでは走りがさらに良くなり、順位も総合4位に上がりました。しかし、残念ながらオルタネータに問題が起こり発電しなくなってしまいました。残る2本のSSを何とか走ろうとリエゾン(移動区間)で修復を試みたのですが、叶いませんでした。もちろん強いフラストレーションを感じますが、モータースポーツの世界では起り得ることです。視線を先に向けて、残る2日間を戦い抜かなければなりません。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    このクルマで初めて走ったグラベルラリーのデイ2で、総合3位につけられて本当に嬉しく思います。首位を競うためには少し速さが足りませんでしたが、問題は何も起こらず、クルマは技術的に完璧でした。クルマの中に多くの砂と土煙が入り視界が悪化したシーンもありましたが、クルマのパフォーマンスは高かったと思います。明日は難しいステージが多くあり、今日と同じようにハードな道を走行する長い1 日です。総合2位の選手とのタイム差はそれほど大きくなく、出走順も今日より良くなるので、どのような1日になるのか、とても楽しみです。

    ラリー・メキシコ デイ2の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) 1h18m33.8s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +14.8s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +21.1s
    4 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +37.1s
    5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +39.1s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m00.7s
    7 マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ (シュコダ ファビア R5) +5m16.1s
    8 ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ (シュコダ ファビア R5) +5m25.9s
    9 アルベルト・ヘラー/ホセ・ディアス (フォード フィエスタ R5) +6m31.5s
    10 リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ (シュコダ ファビア R5) +9m07.2s
    12 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +14m28.2s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 初日レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 初日レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコが3月7日(木)に開幕。メキシコのグアナファト市街地でSS1が行なわれたが、13名のドライバーが走行した時点でSSはキャンセルになった。そのため、ラリーの主催者は走行を行なえなかった選手に対してノーショナルタイムを与えた。

    ラリー・メキシコは7日の午前中に、サービスパークが置かれるレオンから20km程度離れたグラベル(未舗装路)のコースで、午前10時からシェイクダウンが行なわれた。

    規則により欧州圏外のイベントでは現地での事前テストが行なえないため、実際のSSに近い路面を走行するシェイクダウンは、各選手にとってクルマの最終確認を行なう貴重な機会になった。そしてシェイクダウンでは、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が全体のベストタイムを、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が6番手タイムを記録した。一方、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)は最初の走行でクルマのセンサーに問題が発生しストップ。チームはクルマをサービスに運び、すぐに問題を解決した。その後タナックは無事シェイクダウンを走り、クルマの最終確認およびセッティング作業を終えた。

    夜8時からは、古都グアナファトの市街地で全長1.14kmのSS1がスタート。銀鉱採掘のための地下トンネルや、ラウンドアバウトをコースに組み入れたユニークな構成のSSは、路面の一部が石畳のターマック(舗装路)で、最後に大きなジャンプも設けられた。しかし、13台のラリーカーが走行した時点でジャンプ台が破損したため、SSはキャンセルになってしまった。その時点でミークは3番手、ラトバラは7番手のタイムを記録していたが、タナックを含むスタートできなかった選手権上位の3選手に対して、ミークと同じトップと0.6秒差のタイムが与えられた結果、ラトバラは総合10位に順位を下げた。

    本格的なグラベルステージが始まるデイ2は、午前中にエル・ショコラテとオルテガのステージを走行し、その後レオンのサービスパークのすぐ近くで1本の市街地SSを行われる。午後はエル・ショコラテとオルテガのステージを再走し、ラス・ミナスのステージを走行。ちなみに、ラス・ミナスは競技最終日のデイ4で、パワーステージとしてもう1度走行する。1日の最後には、レオンのレーシングサーキットでスーパーSSを2回連続で行ないます。SSの数は全部で8本、計114.19km。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は359.45kmとなる。

    トム・フォウラー(テクニカル・ディレクター)
    シェイクダウンではオットのクルマに、センサーのひとつが信号を伝達できない問題が起こり、エンジンが止まってしまいました。 我々はクルマをサービスに戻し、すべてを慎重にチェックした後センサーの問題を解決しました。その後オットはシェイクダウンに復帰し、何も問題がないことを確認しました。メキシコは標高が高く他のラリーとコンディションが大きく異なるため、ラリー本番に向けて学びの機会を失ったのは残念です。しかし、もっとも重要なのは、今晩最初のステージを走るための準備ができていたことです。他の2台については信頼性に関する問題は起こらず、すべてがうまく行き、ヤリ-マティもクリスもクルマのセットアップに満足していました。また、オットも走りに関しては満足していたので、明日に向けてすべてが順調だと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    朝のシェイクダウンは、最初からとても良いフィーリングで走れたのですが、ステージのフィニッシュ近くでクルマが止まってしまいました。そのためかなり時間をロスしましたが、それほど深刻な問題ではなかったので、その後サービスでクルマを直して再び走行し、すべてが上手く働いていることを確認しました。これからのステージがとても楽しみですし、今週末もまた、良いリザルトを狙っています。グラベルステージを上手く走るためのリズムを取り戻す必要がありますが、クルマのフィーリングは良く、自信もあります。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    昨年の最終戦ラリー・オーストラリア以降、グラベル路面では1回しかテストをしていなかったので、朝のシェイクダウンは走りの感覚を思い出すための良い機会でした。自信を取り戻し、クルマのフィーリングも良かったので満足できる内容となり、明日からの本格的なステージに向けて準備が整いました。グアナファトのスタートは、WRC全戦の中で最高のスタートだと思います。トンネル内の走行は非常にエキサイティングでした。石畳の路面は、普通のアスファルトに比べてグリップ力が高くないため、あまり攻め過ぎず、スムーズでクリーンな走りを心がけました。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    シェイクダウンでの最初の走行は、最高の目覚ましになりました。他の標高が低い場所でのラリーと比べると、全ての動作が緩慢に感じられますが、それがラリー・メキシコの特徴です。標高が高い場所にいることを実感します。とはいえ問題は何もありません。1回目の走行時は路面がかなり滑りやすく感じましたが、ひとたび走行ラインが刻まれると走りのリズムは非常に良くなり、タイムも上がりました。過去数年間、このラリーではいつも楽しむことができていました。今回は違うクルマでの出場となりましたが、ヤリスWRCはきっとうまく対応できると確信していますので、とても楽しみです。今晩のグアナファトのステージは毎年非常に素晴らしい雰囲気で、僅か1kmと距離は短くとも、楽しんで走ることができました。

    ラリー・メキシコ デイ1の結果
    1 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) 1m00.6s
    2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +0.1s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +0.6s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +0.6s
    5 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +0.6s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +0.6s
    7 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +0.6s
    8 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1.5s
    9 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1.5s
    10 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1.7s

  • トヨタ | 2019年 WRC 第3戦 ラリー・メキシコ プレビュー

    トヨタ | 2019年 WRC 第3戦 ラリー・メキシコ プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、3月7日(木)から10日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦ラリー・メキシコに、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。クルマに大きな負荷がかかるラリー・メキシコに、チームは入念な準備をして臨み初優勝を目指す。

    第2戦ラリー・スウェーデンではタナック/ヤルヴェオヤ組が優勝し、ドライバー選手権とコ・ドライバー選手権でトップに立った。同時に、チームもマニュファクチャラー選手権で首位に浮上した。そして迎える第3戦ラリー・メキシコは、今シーズン最初のグラベル(未舗装路)ラリー。競技の中心となるサービスパークは、メキシコ中央高地グアナファト州のレオンに置かれ、その周辺の山岳および丘陵地帯が戦いの舞台となる。SS(スペシャルステージ)が展開される地域の標高は全体的に高く、最高地点は2,737mに達する。標高が高いエリアでは空気中の酸素の量が減るため、エンジンの出力は通常20%程度低下する。また、最高気温は摂氏30度前後と高いためエンジンの温度が上がりやすく、高い冷却性能が要求される。

    チームは過去2年、このラリーでオーバーヒートに苦しみ上位フィニッシュを果たせていないが、今シーズンは対高地、対高温対策を例年以上に入念に施して臨むう。ラトバラとミークは以前にラリー・メキシコでの優勝経験があり、ミークは昨年も総合3位でフィニッシュしている。タナックはドライバー選手権トップとなったため、最初にグラベルステージを走行する金曜日に関しては、出走順が1番手となる。ラリー・メキシコのステージは通常その大部分がドライコンディションであり、道の表面はルーズグラベル(滑りやすい砂利)で覆われている。そして、先頭走者はそれを掻きながら走らなくてはならないため、後続の選手よりもタイヤのグリップ力が得にくい、かなり不利な路面コンディションでの走行となる。

    ラリーは、今年も古都グアナファトの中心部で開幕。3月7日(木)の夜に、デイ1として全長1.14kmの市街地SSが1本行なわれる。本格的なグラベルステージは翌日のデイ2から始まり、全長31.57kmのエル・ショコラテ(SS2/5)を含む8本のSSが行なわれる。9日(土)のデイ3は全部で9本のSSが設定され、そのうちオタテス(SS11/14)は今大会最長となる全長32.27kmのステージ。ラリー最終日10日(日)のデイ4は、3本のグラベルSSを走行。最終ステージのラス・ミナス(SS21)は、トップ5タイムを記録した選手にボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されている。ラリーは4日間で21本のSSを走行し、その合計距離は313.87km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,003.49kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    我々はスウェーデンで素晴らしい勝利を手にしましたが、メキシコでも良い戦いができると確信しています。高い標高と高い気温により、これまでは常に厳しい戦いを強いられてきました。しかし、この1年の間に、そのような状況におけるクルマの信頼性とパフォーマンスの両方を向上させるべく、多くの作業を重ねてきました。特に、冷却系については力を入れて開発しました。先週スペインで行なった事前テストはとてもうまく行きましたので、準備は十分にできていると思います。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    スウェーデンの優勝は我々にとって素晴らしい経験でしたが、すぐに焦点をメキシコに切り替えました。スウェーデンの翌日月曜日から2日間グラベルテストを行なうため我々はスペインに直行しました。テストでは多くの異なることを試し、メキシコに向けてできる限りの準備をしました。チーム全員が一生懸命働いてきたので、メキシコではきっと競争力があるはずです。選手権のリーダーなので、私は金曜日のステージを最初に走らなくてはなりません。簡単ではないでしょうが、昨年のメキシコでは出走順が早いスタートからでも良い結果を得ることが可能だと理解したので、頑張りたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    メキシコを待ち遠しく思います。特に、フィンランドの冬の終わりに暖かい日差しを浴びることが楽しみです。ここまでのところ、私が望んでいたようなシーズンスタートとはなっていません。しかし今回のメキシコではポジティブな要素があります。それは金曜日の出走順が8番手と、有利な位置からスタートできることです。先週はスペインでとても良いテストができました。クルマは昨年のラリー・オーストラリアで優勝した時とほぼ同じセッティングで、いくつか小さな調整を加えました。もっとも重要なのは、高い標高と高い気温に対する準備が完全にできていると、我々チームが自信を持って臨めることです。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    先週スペイン南部で2日間テストを行ないました。フィンランド以外のグラベルコースでヤリスWRCを運転するのは初めてでしたが、私にとっては本当に意味のあるテストで、クルマはとても運転しやすく感じました。ここ数年、メキシコでは良い戦いができています。2017年は優勝し、昨年は優勝争いに加わり3位でフィニッシュしました。今回は違うクルマですが、再び勝利のために戦えることを願っています。モンテカルロとスウェーデンは非常に複雑なコンディションで、簡単にミスをしてしまうようなイベントでした。しかし、メキシコは通常コンディションが前2戦よりも安定しているので、楽しみです。

  • WRC | ラリー・スウェーデン 結果:トヨタのタナックが今季初優勝

    WRC | ラリー・スウェーデン 結果:トヨタのタナックが今季初優勝

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第2戦 ラリー・スウェーデンの競技最終日となるデイ4が2月17日(日)にトルシュビーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が優勝。チーム加入2戦目のクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は総合6位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は総合21位でフィニッシュし、ヤリスWRCは全車が完走を果たした。

    ラリー・スウェーデン最終日のデイ4は、サービスパークの北側で2本のSSを行ない、その後サービスパークのすぐ横でパワーステージを1本走行するステージ構成だった。デイ3で総合2位の選手に54.5秒差を築いたタナックは、最初の2本のステージを注意深く走り、最終のパワーステージでは2番手タイムの選手に3.5秒差をつけるベストタイムを記録。ボーナスの選手権ポイントを5点獲得し、完璧な勝利を飾った。タナックは今回がスウェーデン初優勝であり、初めて選手権をリードする立場になった。また、チームにとってはWRC復帰初年度の2017年以来、2回目のスウェーデン制覇となった。

    総合6位でデイ4に臨んだミークは、最後までしっかりと順位を守りフィニッシュ。週末を通して厳しい戦いが続いが、確実な走りで選手権ポイントを獲得し、チームはライバルと1ポイント差ながらマニュファクチャラー選手権首位に立った。また、ラトバラは金曜日のデイリタイア後再出走を果たし、デイ3では総合25位に浮上。デイ4では最初のSSでベストタイムを記録するなど、調子を取り戻してラリーを戦い終えた。なお、プライベーターとしてヤリスWRCで出場したベテランドライバー、マーカス・グロンホルムは久々のWRC復帰戦を完走で締めくくった。

    次戦のWRCは、3月7日から10日にかけて開催される第3戦ラリー・メキシコ。メキシコのステージはグラベル(未舗装路)で、雪道が舞台となった開幕2戦とは大きく異なる路面での戦いとなる。ステージはメキシコ中央部の都市レオン周辺の高地に展開し、最高地点の標高は2,737mに達する。そのため空気がかなり薄い状態となり、エンジンはパワーが通常よりも20%程度ダウンする。また、外気温は摂氏30度前後に上昇するため、例年「熱」が大きな問題となる。さらに、路面は全体的に滑りやすいルーズグラベルで覆われているため、出走順が前方の選手は不利な路面コンディションでの走行を強いられる。

    豊田 章男(チーム総代表)
    今シーズンの2戦目となるラリー・スウェーデンでタナック選手、ヤルヴェオヤ選手が優勝しました。今季の初勝利をもたらしてくれた2人の選手とチームのみんなに”おめでとう”と”ありがとう”を伝えたいと思います。そして、応援いただいたファンの皆様、パートナーの皆様にもお礼申しあげます。ありがとうございました。一昨年、WRC復帰からの2戦目であったスウェーデンでの初優勝は、私の想像を超えるものでした。その時の驚きと喜びは今も鮮明に覚えています。今回のラリー・スウェーデンでは序盤から常に優勝争いに加わりながらの戦いでした。初優勝を遂げた一昨年の戦い方、悔しい想いをした昨年の戦い方を思い出しながら、今年の戦いを見ていると改めてチームとしての成長を感じます。チームを引っ張り続けているマキネン代表へ、改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。今大会の表彰台ではタナック組の横に、私にとっては見慣れないレーシングスーツ姿のラッピ選手、フェルム選手が立っていました。やはり、ラトバラ組やミーク組にそこに立っていて欲しかったという悔しさはありますが、“少し”嬉しさも感じました。昨年まで一緒に戦った彼らの笑顔がそこにあったことが嬉しく感じた理由のひとつであることは間違いありませんが、一方で、強力なライバルとして彼らがいるということに嬉しさを感じたのかもしれません。次はチームのドライバー全員が彼らより高いところに立っていたい…。マキネン代表はじめチームのみんなも私と同じように、強くそう感じてくれていると思います。そして、それが負け嫌いのTOYOTA GAZOO Racingにとって次への大きな力になっているだろうということを感じた、嬉しさなのだと思います。 シーズンは、まだ始まったばかりです。強力なライバル達とも切磋琢磨しながら、これからもTOYOTA GAZOO Racingは戦ってまいります。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    今シーズン2戦目で優勝し、両選手権をリードするなど素晴らしいラリーになりました。オットは週末誰よりも速く、このような難しいコンディションでどのように走ったら良いのかを皆に示しました。彼は今、本当に強いドライバーだと思いますし、タイトルを取るために集中していた20年前の自分を見ているようです。クリスとヤリ-マティにとっては困難な週末になりましたが、彼らもまた我々のクルマのスピードと、信頼性の高さを証明してくれたと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    とても良い週末でした。我々にとっては金曜日が鍵で、あのような路面コンディションでタイムロスを最小限に抑えなくてはなりませんでした。しかし、土曜日は良いリズムを保ち、ミスをしないように走るだけで十分でした。今日はパワーステージのためにタイヤを温存し、パワーステージでは思い切りプッシュしました。自分でも良い走りができたと思いますし、全てがうまく進んだのでリラックスしてドライブする事ができました。我々のチームは本当に強く、だからこそシーズン序盤に良い結果を得られたのだと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝の最初のSSは、今回のラリーでもっとも良いステージでした。路面はしっかりと凍り、両側には雪壁もありました。流れるように高速な道には多くの起伏があり、運転がとても楽しく感じられ、良いリズムを取り戻す事もできました。最後のパワーステージではポイントを獲得して良い形でラリーを終えたかったのですが、非常に難しい路面コンディションで、特にステージの最後の部分は大量の雪と解けた雪で困難な状況でした。気持ちは既に切り替わり、今はもう次のラリー・メキシコを楽しみにしています。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今朝のステージは全体が氷で覆われ、運転を楽しめるような良いコンディションでした。今日の自分の目標は、総合7位のセバスチャン・ローブ選手の前でフィニッシュする事でしたが、タイム差を拡げられたので満足しています。パワーステージではクルマの左前に大きな衝撃を受け、その後は運転に苦労しました。今週末の暖かな気候により、路面は私がテストで走った時と大きく異なり、そのため力を十分に発揮できませんでした。それでも、最後はチームのためにポイントを獲得できたので良かったと思います。

    ラリー・スウェーデン デイ4の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 2h47m30.0s
    2 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +53.7s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +56.7s
    4 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m05.4s
    5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m08.2s
    6 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1m38.8s
    7 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +1m49.7s
    8 ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +3m37.7s
    9 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/ヨナス・アンダーソン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +6m34.0s
    10 ヤンネ・トゥオヒノ/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +8m21.4s
    21 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +14m44.4s

  • WRC | ラリー・スウェーデン 3日目:トヨタのタナックが総合首位に浮上

    WRC | ラリー・スウェーデン 3日目:トヨタのタナックが総合首位に浮上

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第2戦 ラリー・スウェーデンの競技3日目デイ3が2月16日(土)にトルシュビーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合6位に順位を上げました。なお、デイ2でのリタイア後、ラリー2規定に基づき再出走したヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、総合25位でデイ3を走り切った。

    ラリー・スウェーデンのデイ3は、サービスパークの東側エリアを中心に、スウェーデン国内で8本のSSが行われた。首位のライバルと2秒差の総合2位で1日をスタートしたタナックは、オープニングステージのSS9で逆転に成功し首位に立った。その後、ライバルがミスで大きく遅れ、午前中のステージが終了した時点で総合2位の選手に対するリードは33.8秒となった。タナックは午後のステージでは3本のベストタイムを記録し、差を54.5秒に拡げてデイ3を締めくくった。

    総合8位でデイ2に臨んだミークは、SS9で総合6位に浮上。午前中のステージでは表彰台をめぐる戦いに加わるなど、好調だった。しかし、午後に入り気温が上昇すると路面の雪や氷が解け、ライバルよりも出走順が前方のミークは解けた雪や泥状になったグラベル(未舗装路)のならし役を担う事に。不利な路面条件で思うようにペースが上がらなかったが、それでも総合6位で1日を終えた。なお、ミークは彼の元師匠である、故コリン・マクレーの名を冠したヴァルゴセン2のビッグジャンプ「コリンズ・クレスト」で今大会最長記録となる41mを飛び、観客から拍手喝采を受けた。

    デイ2の最終ステージでコースオフしてデイリタイアとなったラトバラは、ラリー2規定に基づき再出走。朝1番のSS9ではベストタイムを刻んだ。しかし、その後の日中のステージではミークよりもさらに不利な出走順により、厳しい戦いが続いた。なお、自身のチームからプライベーターとしてヤリスWRCで出場のマーカス・グロンホルムは、デイ3全てのSSを走破した。

    競技4日目、最終日となる2月17日(日)のデイ4は、トルシュビーのサービスパークを中心に3本のSSが行われる。SS17/18「リケナス」は、サービスパークの北側に展開する全長21.19kmのステージ。そしてファイナルステージとなる全長8.93kmのSS19「トルシュビー2」は、デイ2のSS8と同じコースを走行し、トップ5タイムを記録した選手にボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は51.31km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は202.00kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    今日、オットはラリーを完全にコントロールしていました。昨日は良くないコンディションで注意深く、あまり攻めすぎないで走るなど非常に上手く戦いましたが、それが今日の出走順に繋がったのです。とても賢いドライビングにより、オットは優勝に大きく近づいたといえます。一方、クリスとヤリ-マティは特に午後のステージで苦戦しました。彼らによると路面は解けた雪で覆われ、ラリー・モンテカルロをもう1度戦っているような感じだったようです。我々も、多くの選手がコースオフするシーンを目にしました。クリスはポディウム争いから少し遠ざかりましたが、彼の前方にいるドライバー達の戦いは激しく、このようなコンディションでは何が起こっても不思議ではありません。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    非常に上手く行った1日でした。朝の路面コンディションは昨日と同じようにとても良く、心から運転を楽しめました。ただし限界までは攻めず、良いリズムを保つ事だけを心がけて走りました。午後のステージコンディションは、昨日の午後とは大きく異なり非常にスムーズでした。昨日頑張って走った事が今日の有利な出走順に繋がり、アドバンテージを得られたのです。2 位の選手に対して大きなマージンができたので、明日はそのリードを最初の2本のSSで保ち、最終のパワーステージではできればポイントを獲得したいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    ラリー2で競技に復帰し、今朝1本目のラメーンではベストタイムを記録するなど良いスタートになりました。ラメーンは、2008年にこのラリーでWRC初優勝を決めた時に走った、とても良い思い出があるSSです。今朝は路面コンディションがとても良かったのですが、午後は非常に難しくなったので、明日のステージに向けたセットアップを試す事にしました。高速で流れるような道でクルマは素晴らしいフィーリングなのですが、テクニカルなセクションでは思うように走る事ができなかったので、何とかセットアップでその問題を解決し、明日のパワーステージでは良い結果を狙いたいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    昨日に続き、私にとっては今日も複雑な1日でした。路面が良くしっかりと凍結している状況では十分なスピードがあり、表彰台を狙える位置につけていました。クルマのフィーリングは良く、自信も深まってきたので少しハードに攻めてみました。午後は気温が上がり私の出走順では厳しい戦いになると予想していましたが、実際そうなってしまいました。明日は、今現在の順位を守る事に集中しなくてはなりません。

    ラリー・スウェーデン デイ3の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 2h19m31.7s
    2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +54.5s
    3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +54.5s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +56.8s
    5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m08.7s
    6 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1m36.5s
    7 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +1m38.1s
    8 ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +3m08.0s
    9 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/ヨナス・アンダーソン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +5m23.4s
    10 ヤリ・フットネン/アナ・アンティ・リナケト (シュコダ ファビア R5)+5m35.4s
    25 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +14m49.3s