カテゴリー: ウィリアムズ・レーシング

  • カルロス・サインツJr. 体調不良でF1ブラジルGPメディアデーを欠席

    カルロス・サインツJr. 体調不良でF1ブラジルGPメディアデーを欠席

    ウイリアムズは、カルロス・サインツJr.が体調不良のため、木曜日のブラジルGPメディアデーを欠席することを明らかにした。

    サインツは2025年にウイリアムズへ加入して以来、チームに大きな影響を与えており、今季ウイリアムズは2017年以来となるコンストラクターズ選手権での最高順位を目指している。現在チームはランキング5位につけ、6位のレーシングブルズに対して39ポイントのリードを保っている。

    サインツは9月のアゼルバイジャンGPでウイリアムズに2021年以来の表彰台(3位)をもたらし、その数週間後のアメリカGPスプリントでも3位を記録した。

    チームはPlanetF1.comを通じて次のようにコメントしている。

    「残念ながらカルロスは体調がすぐれず、本日はサーキットに来ることができません」

    サインツはドライバーズ選手権で11位につけており、チームメイトのアレクサンダー・アルボンとは3つ順位が離れ、35ポイント差となっている。

    ブラジルGPでは特別ガルフ・カラーを採用
    今週末のブラジルGPでウイリアムズは、ガルフ・オイルとともに発表した特別カラー「Driven by Words」仕様で参戦する。このカラーリングは、世界中のファンが「ウイリアムズ」や「ガルフ」に関連する言葉を投稿して作り上げられたもので、「Legacy(伝統)」「Passion(情熱)」「Teamwork(チームワーク)」といった語句がマシン全体にあしらわれている。

    この特別デザインは、ガルフの象徴的なライトブルーとオレンジの配色をベースにしており、アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツJr.のマシンに施される予定だ。ウイリアムズがガルフ特別カラーを使用するのは、2023年のシンガポール、日本、カタール以来となる。

    ウィリアムズ・レーシング

    2026年に「Atlassian Williams F1 Team」へ改称
    ウイリアムズはブラジルGPに先立ち、2026年シーズンからチーム名を「Atlassian Williams F1 Team」へと変更することを発表した。これによりチーム創設50周年を記念する形となる。併せて、2000年代初頭まで使用していたオリジナルの「Forward W」ロゴも復活させる予定だ。

    ウイリアムズ復活への足がかりとサインツの影響力
    カルロス・サインツJr.の加入は、ウイリアムズにとって2025年の最大の補強となった。表彰台2回という結果はチームの開発方向が確実に上向いている証拠であり、アレクサンダー・アルボンとのペアは安定感を発揮している。

    体調不良によるメディアデー欠席は軽度と見られており、週末の出走には大きな影響はないと考えられる。

    また、ブラジルでの特別カラー「Driven by Words」は、ファンとの一体感を象徴するものであり、2026年のブランド刷新を前にウイリアムズの新時代を印象づけるイベントとなりそうだ。

  • ウィリアムズF1 ファンの言葉で彩るガルフ特別カラー「Driven by Words」発表

    ウィリアムズF1 ファンの言葉で彩るガルフ特別カラー「Driven by Words」発表

    アトラシアン・ウィリアムズ・レーシングとガルフ・オイル・インターナショナルは、ファンへの敬意を込めた特別リバリー「Driven by Words(言葉に駆動されて)」を発表した。

    このユニークなデザインは、モータースポーツの頂点を象徴する情熱と感情を表現するもので、世界中のファンがウィリアムズとガルフを連想する「493の言葉」が車体全体にちりばめられている。

    2025年7月に募集が行われ、14万件以上の投票が寄せられた。その中で最も多く選ばれたのは「Legacy(伝統)」(約7,700票)、「Passion(情熱)」(約5,800票)、「Teamwork(チームワーク)」(約4,100票)で、これらの言葉が象徴的なガルフブルーとオレンジのリバリーに組み込まれている。

    アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツが、この「Driven by Words」リバリーを今週末のF1サンパウロGPで披露する。シーズン第21戦となるブラジルは、2016年以来となるコンストラクターズ選手権5位確保を狙う重要な一戦だ。

    ウィリアムズとガルフはこれまでにもファン重視の施策を数多く展開してきた。2023年には世界規模のファン投票で選ばれた「Bolder than Bold」リバリーを実現し、2024年にはサンパウロのアンエンビ・サンバドロームでアレクサンダー・アルボンによるF1デモ走行を実施している。

    チーム代表のジェームス・ボウルズは次のように語った。
    「チャンピオンシップ制覇の歴史を持ち、再び勝利を目指すチームとして、ウィリアムズが世界中のファンにとって特別な存在であることを私たちは理解している。この素晴らしいガルフとのコラボレーションはその想いを具現化したものであり、ブラジルでファンの情熱と感動を車体に宿して走ることを誇りに思う」

    ガルフ・オイル・インターナショナルCEOのマイク・ジョーンズもコメントした。
    「私たちのパートナーシップを通じて、レースを本当に特別なものにしてくれる存在――ファンを称え続けている。このリバリーはまさにファンによって作られたものであり、ガルフブランドへの情熱が込められている。『Driven by Words』はガルフの輝かしいレーシング史にまた新たな1ページを刻むだろう」

    ファンは公開映像を公式チャンネルで視聴することができる。

    ウィリアムズF1チーム ブラジルグランプリ

    ファン文化を“デザイン”で体現したウィリアムズの進化
    今回の「Driven by Words」は、単なる特別カラーではなく、ウィリアムズの“ファンとの共創”という新しい方向性を象徴している。
    ガルフとの提携を軸にしたマーケティング展開は、往年の伝統を再解釈しながら、現代のF1ファンダムの中心である“参加型の体験”を形にしたものだ。

    ウィリアムズは「Bolder than Bold」で大胆なビジュアル戦略を打ち出して以降、SNSやファンイベントでのエンゲージメントを急速に高めている。今回のリバリーもその延長線上にあり、ブランドとファンの絆を可視化するアプローチといえる。

    チームがコンストラクターズ選手権5位を争う中、このデザインは“復活した名門”という物語をさらに際立たせる象徴的な演出となるだろう。

  • カルロス・サインツJr.「F1スプリントは退屈」 リバースグリッド導入を提案

    カルロス・サインツJr.「F1スプリントは退屈」 リバースグリッド導入を提案

    ウィリアムズのカルロス・サインツJr.は、F1がスプリント週末の形式を抜本的に見直し、短距離レースの退屈さを打破するべきだと主張している。

    2025年シーズンも続くスプリントレースへの批判の一つは、使用されるタイヤ戦略の単調さにある。多くのチームがミディアムタイヤを選び、結果として「日曜決勝の第1スティントのコピー」に見えてしまう点だ。ソフトタイヤはほとんど使われず、展開も乏しくなりがちである。

    そんな中、前戦アメリカGPでウィリアムズ史上最高位となるスプリント3位を記録したサインツは、F1がもっと思い切った変更をすべきだと語る。「全員がソフトタイヤで走る」ルールの導入を提案し、さらには「リバースグリッド案にも完全に反対ではない」とも明かした。

    「カナダでウェットレースになったり、シンガポールでにわか雨が降ったりすれば、それが史上最高のスプリントになるかもしれない」とサインツは語った。

    「でも、今必要なのはフォーマットの変化だと思う。ステファノ(ドメニカリ)はそれに前向きだ。今のスプリントは好きじゃない。なぜなら日曜の第1スティントがどうなるかをそのまま見せてしまうからだ。予選形式も決勝と同じだしね。もっとスプリント独自のアイデアがあっていいと思う」

    その上で、短期的な改善策としてソフトタイヤの義務化を挙げた。

    「全員がソフトタイヤで走るようにすればいい。高デグ(摩耗率の高い)タイヤだし、それで十分に変化が起こせる。通常のレースでソフトを第1スティントに使うことはごくわずかだから、これはすぐにできる解決策だ。しかも、今はソフトを予選で1周だけ使って捨てている。ピレリがどこで保管しているのか知らないけど、僕らにとっては“1周だけのタイヤ”なんだ。もったいないよ」

    さらにサインツは、より大胆な試みにもオープンであると強調した。

    「スプリントにはもっと“スパイス”が必要だ。だから、さまざまなフォーマットを試してみるべきだと思う。うまくいけばそのまま続ければいいし、ダメなら『これは違ったね』と言って捨てればいいだけだ。僕はリバースグリッドの大ファンじゃないけど、完全に拒否はしない。スプリント予選(SQ)でも、たとえばSQ3を“スーパーポール方式”にしてもいい。とにかく少しずつ違うことを試してみて、良ければ残す、ダメならまた変える。それでいいと思う」

    スプリント改革への現実的提案──「“実験の場”としての活用」
    サインツの発言は、スプリントを「日曜レースの予告編」としてではなく、むしろフォーマット実験の“試験台”とする提案だ。ピレリのソフトタイヤ義務化は、廃棄されるセットの再利用にもつながる実用的な案であり、環境面からも支持を得やすい。

    リバースグリッドやスーパーポール導入などは賛否を呼ぶだろうが、スプリントが現行フォーマットのままでは興味を失うファンも多い。

    サインツのようなベテランの声が、2026年以降の新しいスプリント形態への議論を後押しすることになりそうだ。

  • ウィリアムズF1チーム再建の舞台裏 ドリルトン会長「Bチーム化も検討した」

    ウィリアムズF1チーム再建の舞台裏 ドリルトン会長「Bチーム化も検討した」

    ウィリアムズは1980〜90年代にかけてF1を支配した名門だが、2000年代以降は長い低迷期にあった。2020年にドリルトン・キャピタル(Dorilton Capital)がチームを買収して以降、体制の刷新と再建が進められており、2025年のバクーGPではカルロス・サインツJr.が同チームに2017年以来となるグランプリ表彰台をもたらした。

    そのドリルトン会長のマシュー・サベージが、この買収当初、ウィリアムズを「Bチーム」として運営する構想を検討していたことを明かした。

    ただし、最終的にその道は選ばれず、独立系チームとして再び頂点を目指す決断を下したという。サベージは英『The Athletic』の取材で次のように語った。

    「買収時には、さまざまなアプローチを検討していた。いわば“逃げ道”のひとつとして、ハースのようなモデル──つまり顧客チームとして他社の部品供給に依存する形態──を採用する案もあった」

    しかし、当時すでにF1チームの市場価値は上昇傾向にあり、ウィリアムズの将来的な成長余地を見込んで方針転換を行ったと説明した。

    「正直に言えば、もし転売を目的に動けばかなりの利益を得られたと思う。だが、僕はまだ先に“やれること”があると感じていた」

    サベージはまた、「あるミッドフィールドチームが20億ドル台前半のオファーを受けたと聞いている。今の市場ではそれが“底値”になっている」とも語り、F1チームの企業価値が急速に上昇している現状を示唆した。

    現在、ウィリアムズはコンストラクターズ選手権で中団トップの5位を維持しており、再建の成果が実り始めている。サベージはこの進化を“フライホイール効果”と表現する。

    「結果が出始めると、信念が生まれる。まるでフライホイールのように、いったん動き出せば勢いは止まらない」

    チーム代表のジェームス・ボウルズの下で、ウィリアムズはドライバー獲得や人材登用にも積極的だ。カルロス・サインツJr.の加入もその象徴的な一手といえる。

    「より大きな採用が可能になり、競争力あるチームを築けるようになった」とサベージは語った。

    さらに彼は、今後5年間での明確な目標も掲げた。

    「5年以内に表彰台を狙い、チャンピオンシップ争いに加わりたい。目標は変わらない。我々は1シーズンだけでなく、“コンコルド協定1期分”──つまり5年間のチャンピオン争い──を勝ち取りたい」

    ウィリアムズF1チーム

    ウィリアムズ復活への覚悟と戦略転換
    サベージの発言は、ドリルトンによるウィリアムズ再建が単なる投資ではなく「勝利への信念」に基づいていることを示している。買収直後にBチーム化という現実的な選択肢を持ちながら、それを拒み、独立チームとして再びトップを目指す方針を選んだ点は極めて象徴的だ。

    ウィリアムズは2023年以降、マシン開発・組織構造・人材登用の各面で地道な改革を進め、ついに2025年シーズンで表彰台を記録。サベージの言う「信念のフライホイール」が動き始めたことを裏づけている。

    今後、チームがどこまで投資を拡大し、技術力と体制の両面で上位勢に迫れるかが焦点だ。Bチームではなく「再び勝つチーム」としてのウィリアムズが、かつての栄光を取り戻せるか──次の5年がその答えを示すことになる。

  • ウィリアムズ 2026年から「アトラシアン・ウィリアムズF1チーム」に改称

    ウィリアムズ 2026年から「アトラシアン・ウィリアムズF1チーム」に改称

    ウィリアムズ・レーシングは、2026年シーズンから「アトラシアン・ウィリアムズF1チーム(Atlassian Williams F1 Team)」として参戦することを正式発表した。この新たな名称は、チームの栄光ある伝統と、未来への大胆な挑戦を象徴するものとなる。

    新ロゴには、1977年の創設時にフランク・ウィリアムズが導入した象徴的な「フォワードW(Forward W)」が、21世紀風に再解釈されて採用される。

    チームは「F1のトップカテゴリーで戦い、勝利する」という唯一の目的を掲げ、現代の時代にふさわしいアイデンティティを構築する意向だ。

    現在、チームは2025年シーズンのコンストラクターズ選手権で5位につけており、獲得ポイントは過去7年分を上回る111点。バクーでは2021年以来となる表彰台を獲得し、オースティンではスプリント初の表彰台を達成するなど、復活への歩みが明確に見え始めている。

    ドリルトン・キャピタルの支援、ジェームス・ボウルズ代表の指揮、そしてカルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボンの実力派ラインアップを得て、チームは新たな黄金期を見据えている。

    ウィリアムズ・レーシング F1

    「過去に触発され、未来に挑む」──チーム代表ジェームス・ボウルズ
    「来年から我々が“アトラシアン・ウィリアムズF1チーム”として知られることになり、創設者サー・フランク・ウィリアムズに着想を得たロゴをマシンに掲げられることを誇りに思う」

    「我々は過去に触発されながらも未来に胸を躍らせ、ウィリアムズの歴史に新たなチャンピオンシップ制覇の章を書き加える決意を持っている」

    「この進化したチームアイデンティティは、我々が何者で、どこへ向かっているのかを体現している。そして、かつて我々が支配的だった時代を知らない新たなF1ファン層に、ウィリアムズの勝利の伝統を再び伝えるものだ」とボウルズは語った。

    「伝統を再構築し、新世代とつながる」──マーケティング責任者マーカス・プロッサー
    「この新しい名称とロゴによって、我々の豊かな歴史は未来へと再構築される」

    「それは過去にインスパイアされ、未来に自信を持ち、我々のアイデンティティ──再び勝利を目指すチャンピオンチーム──を明確に示すものだ」

    「既存の loyal なファンの皆さんに気に入ってもらえることを願っている。そして同時に、新しい世代がこの素晴らしい伝統に触れ、ウィリアムズを次の勝利へと導くファンコミュニティを築いていってくれることを望んでいる」と述べた。

    ウィリアムズ再興の兆しと“アトラシアン効果”
    今回の発表は、チーム再建の歩みが確かな成果を見せ始めたタイミングで行われた。

    特に、チーム代表ジェームス・ボウルズの改革によって開発・戦略面が着実に進化し、アトラシアンのデータコラボレーション技術との統合がパフォーマンス管理の効率化を促進しているとみられる。

    また、「フォワードW」の復活は単なる懐古ではなく、ウィリアムズの精神的支柱を現代のデジタル時代に適応させた象徴といえる。チームは1970〜90年代の黄金期の“信念と自立”を受け継ぎながら、新たな世代のファンとブランド価値を築こうとしている。

    2026年に向けた展望
    2026年からはF1のテクニカルおよびパワーユニット規定が刷新される。

    アトラシアン・ウィリアムズF1チームは、この変革期を成長の好機と捉え、デジタル戦略・エンジニアリング・ドライバー開発の三本柱で勝利を狙う構えだ。

    50年近い歴史を誇る名門が、再び“前進(Forward)”の名を冠し、新たな黄金期への一歩を踏み出す。

  • カルロス・サインツJr. F1メキシコGPで2度の速度超過 ピットリミッターに異常

    カルロス・サインツJr. F1メキシコGPで2度の速度超過 ピットリミッターに異常

    ウィリアムズのカルロス・サインツは、2025年F1メキシコGP決勝でピットレーン速度超過のためにドライブスルーペナルティを科された。サインツにとってはこの日2度目のピット違反であり、チームはピットリミッターの不具合に苦しんでいたことを示唆している。

    サインツはレース中の最初のピットストップで速度超過を犯し、5秒加算ペナルティを受けた。31歳のスペイン人ドライバーは48周目にピットインしてそのペナルティを消化したが、その際にマシンの挙動に問題を訴えた。

    彼のウィリアムズFW47はピットレーン内で「跳ねるような動き」を見せ、ピットリミッターの作動異常を示していたという。

    その後FIAは再び速度超過を確認し、2度目の違反と判断。これによりサインツにはドライブスルーペナルティが科され、58周目にそれを消化した。この影響でサインツは大きく順位を落とし、チームメイトのアレクサンダー・アルボンを含む複数台に抜かれる結果となった。

    サインツは予選で7番手と好走を見せていたが、前戦アメリカGPからの5グリッド降格ペナルティにより決勝は12番グリッドからのスタートとなった。メキシコではウィリアムズ勢にとって得意とされるはずの週末だったが、結果的にサインツはリタイア、アルボンも12位と無得点に終わった。

    ピットリミッターの異常が原因か
    決勝中、サインツはピットレーン内でチームに無線で次のように訴えていた。

    「ピットレーンの中でマシンが跳ねてる! なぜかわからないけど、ものすごく跳ねてるんだ。何か壊れてるみたいだ! ピットリミッターを使ってるときの振動を確認してくれ」

    この「ジャンピング」症状が速度超過の要因となったとみられ、FIAスチュワードは2回目の違反として厳しい裁定を下した。

    カルロス・サインツJr. ウィリアムズ・レーシング

    サインツのリタイアがレース終盤に影響
    サインツは最終的にFW47のトラブルでチェッカーフラッグを受けられず、スタジアムセクションでマシンを停車。これによりバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、2位を走っていたシャルル・ルクレールに迫っていたマックス・フェルスタッペンの追撃が阻まれる展開となった。

    結果的に、ランド・ノリスが首位でフィニッシュし、ルクレールが2位、フェルスタッペンが3位に入賞している。

    分析:ウィリアムズに広がる信頼性不安
    サインツのリタイアと連続したピットレーン違反は、ウィリアムズFW47の電子制御系の信頼性に疑問を投げかけるものとなった。ピットリミッターはFIA規定に基づき時速80kmに制限される重要な安全装置であり、これが正常に機能しなかった場合、単なる操作ミスではなく技術的な問題として捉えられる可能性が高い。

    今季ウィリアムズは、コーナリング性能とブレーキ制御の改善で競争力を取り戻しつつあったが、メキシコでの一件はその評価に影を落とす結果となった。チームは次戦ブラジルGPに向けて、ピット制御システムと電子マッピングの再調整が急務となる。

  • カルロス・サインツJr. F1メキシコシティGPで5グリッド降格 アントネッリと接触

    カルロス・サインツJr. F1メキシコシティGPで5グリッド降格 アントネッリと接触

    カルロス・サインツJr.は、オースティンで行われた日曜日のレース中にキミ・アントネッリと接触した件で過失があると判断され、次戦メキシコシティGPで5グリッド降格のペナルティを科せられた。

    サインツはレース序盤、アントネッリのメルセデスとバトルを繰り広げ、7周目のターン15でオーバーテイクを試みた際に両者のマシンが接触。アントネッリはスピンオフしてコース外へ飛び出し、その後順位を落として復帰した。

    その直後、サインツはコース脇にマシンを停め、このレース唯一のリタイアとなった。一方のアントネッリは13位でフィニッシュした。レース後、このインシデントが調査対象になることが確認された。

    スチュワードは両ドライバーおよびそれぞれのチーム代表から事情を聴取したうえで、サインツに責任があると判断。次戦におけるグリッド5番降格と、ライセンスへのペナルティポイント2点を科す決定を下した。

    発表された文書には次のように記されている。

    「55号車はターン15で12号車のイン側からオーバーテイクを試み、両車はエイペックで接触した。

    55号車のドライバーは、12号車のドライバーがエイペックで自分にスペースを残すだろうと予想していたが、12号車は早めにターンインし、55号車は衝突が避けられないと判断した時点でブレーキをロックさせた。

    彼は、12号車のドライバーは55号車のオーバーテイク試行を予測し、接触を避けるためにスペースを残すべきだったと主張した。しかし、エイペック到達前のどの時点においても、55号車のフロントアクスルは12号車のミラーと並ぶか、あるいは前に出ることはなかった。

    したがって、ドライビング・スタンダード・ガイドラインに従えば、55号車にはエイペックでスペースを残される権利はなかった。よってスチュワードは、55号車のドライバーが主としてこの接触の責任を負うと判断し、相応のペナルティを適用する。」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

    このインシデントの結果、サインツはこのレースで唯一のリタイアとなった。

    「ペナルティを受けるドライバーがレースを完走しなかったため、10秒タイムペナルティに相当するグリッド降格が課される」と声明には付け加えられている。

    これにより、サインツは10月24〜26日の週末に開催されるF1メキシコシティGPでこのペナルティを消化することになる。

    レース後にこのインシデントを振り返ったサインツは、「外から見るとかなり悪く見えるが、実際に車内で感じた印象とは違う」と語り、この結果を「残念だ」と表現した。

    一方のアントネッリは次のように述べた。

    「彼はどうせ曲がりきれなかったと思う。僕は少しでもスペースを与えようとしてエイペックを外したけど、結局ははじき出された。残念だけど、前を向いていくよ」

  • ウィリアムズ F1アメリカGPで2002年をモチーフとしたレトロカラー

    ウィリアムズ F1アメリカGPで2002年をモチーフとしたレトロカラー

    ウィリアムズは今週末のF1アメリカGPで、タイトルパートナーであるアトラシアンとの提携を記念し、2002年をモチーフにした特別カラーリングを施したマシンで出走する。

    このカラーリングは、2002年以来、ウィリアムズとアトラシアンがチームワークの力を活用して変化の時代を生き抜き、成長を遂げてきたことを象徴するデザインであり、両者が「共に前進し、栄光を取り戻す」という決意を表している。

    今回の一度限りの特別デザインは、カルロス・サインツ、アトラシアン共同創業者兼CEOのマイク・キャノン=ブルックス、そして2002年当時ウィリアムズに所属していたフアン・パブロ・モントーヤによって発表された。アトラシアンが創業した2002年を記念し、チームワークという共通の価値観と歴史を称えるものとなっている。

    キャノン=ブルックスと共同創業者のスコット・ファークハーは、わずか1万ドルのクレジットカード借金とアイデアからアトラシアンを立ち上げ、革新と情熱を武器に世界30万社以上が利用するコラボレーションソフトウェア企業へと成長させた。

    ウィリアムズもまた、1977年に故サー・フランク・ウィリアムズとサー・パトリック・ヘッドによって創設され、初期の資金難を乗り越え、技術革新と揺るぎない精神力でF1史上3番目に多い114勝、9回のコンストラクターズタイトル、7回のドライバーズタイトルを獲得した。

    両者は今年初めに提携を開始し、ウィリアムズが再びトップ争いに返り咲くという目標の達成を加速させることを目指している。チームはアトラシアンのプロダクト群と「System of Work(システム・オブ・ワーク)」と呼ばれるチームワークアプローチを導入し、チーム全体の連携とAI活用を通じて最大限の成果と革新を実現しようとしている。

    その具体的な活用例としては以下が挙げられる:

    ■ ラップタイム改善効果を基準に最優先のエンジニアリングプロジェクトを決定(Jira Product Discovery)
    ■ チーム全体から重要なデータやインサイトを抽出(Rovo)
    ■ 複雑な作業プロセスをLoom動画でオンデマンド学習
    ■ マシン修理の効率化と迅速化(Jira Asset Management)

    ウィリアムズは今季、2016年以来の好成績を記録しており、コンストラクターズランキングで5位につけている。チームは着実に復活への道を歩んでいる。

    今回の特別カラーは、テキサス州オースティンのローンスター・ランチで行われたイベントでお披露目された。鮮やかなブルーとホワイトの配色は、2002年にフェラーリに次ぐランキング2位を記録したFW24をオマージュしたものだ。

    モントーヤのドライブによって当時のF1最速ラップを樹立し、イタリアGPでは平均速度161.449mph(259.827km/h)という驚異的なポールポジションを記録。また、ラルフ・シューマッハがマレーシアGPで勝利を挙げ、フェラーリ以外で唯一優勝したマシンでもあった。

    ウィリアムズ・レーシング F1 アメリカグランプリ

    マイク・キャノン=ブルックス(アトラシアンCEO):
    「アトラシアンもウィリアムズも、チームワークの上に成り立っている。どちらも“大きな夢を持った2人の仲間”が情熱とアイデアから始めたものだ。だからこそ、今こうしてウィリアムズと共に新しい黄金期を目指して進めることを誇りに思う。この2002年インスパイアのカラーリングは、両チームのレガシーと明るい未来を象徴している」

    フアン・パブロ・モントーヤ:
    「2002年からF1は大きく変わったが、成功の鍵となる要素──チームワーク、革新、そして勝利への執念──は変わっていない。ウィリアムズは常にこれらの価値を体現してきたし、アトラシアンも同じ精神を持つパートナーだ。このレトロカラーのマシンは本当に素晴らしく、ウィリアムズとアトラシアンのパートナーシップ、そして再び頂点を目指すチームの姿勢を祝う最高の方法だと思う」

    カルロス・サインツ(アトラシアン・ウィリアムズ・レーシング):
    「FW47は、この2002年仕様のレトロカラーで本当に美しい姿になっている。ファンにもきっと気に入ってもらえるだろう。アトラシアンのソフトウェアとチームワークへの取り組みが、チームの前進を確実に後押ししているのを実感している。これからの未来がとても楽しみだ」

  • カルロス・サインツJr. 2026年F1新時代へ自信「メルセデスPUに大きな信頼」

    カルロス・サインツJr. 2026年F1新時代へ自信「メルセデスPUに大きな信頼」

    ウィリアムズF1に加入したカルロス・サインツJr.は、2026年から導入されるF1新世代パワーユニット(PU)規則において、メルセデスが「競争力あるエンジンを供給する」と確信していると語った。

    2026年のF1パワーユニット規則では、持続可能性とコスト効率の向上を目的とした新世代ハイブリッドPUが導入される。燃料は持続可能なものへと完全転換され、勢力図が大きく変わると予想されている。チームの競争力はPUの出来に大きく左右される見通しだ。

    最近のパドックの噂では、メルセデスが2026年を最強PUで迎える可能性があるとされている。

    サインツはスペインのラジオ番組『El Partidazo de COPE』のインタビューで、今年ウィリアムズへ移籍した決め手のひとつがメルセデス製PUだったことを明かした。

    「そう、僕はメルセデスのエンジンに大きな信頼を持っている」とサインツは語った。

    「実際、それが僕がウィリアムズを選んだ主な理由のひとつなんだ。この新しいレギュレーション下で僕たちはメルセデスのパワーユニットを使うことになると分かっていて、その評判はずっと良いもので、今も変わっていない」

    メルセデスは2026年シーズンに、ウィリアムズ、マクラーレン、アルピーヌへエンジンを供給する予定だ。これにより、4チーム・8台がメルセデス製PUを搭載することになる。

    サインツはその中でウィリアムズが強力なシャシーを作り上げる必要があると強調し、ホンダ製PUを搭載するアストンマーティンやフェラーリも引き続き脅威になると指摘した。

    「もちろん、メルセデス自身もメルセデスエンジン、マクラーレンもアルピーヌも、そしてウィリアムズも同じPUを使うことになる」とサインツは付け加えた。

    「つまり、同じエンジンを搭載する8台が走るわけだ。そのうちの2チーム、特にマクラーレンは今すでにとても強力だ。だから、どれほど良いエンジンを持っていても、シャシーの完成度が重要なんだ。そして、ホンダのアストンマーティンも速いだろうし、フェラーリは常に戦いに加わっている。フェラーリはいつもそこにいる」

    ウィリアムズ・レーシング ジョームス・ボウルズ

    「2026年のPUは“完全な未知数”」とジェームス・ボウルズ
    ウィリアムズF1代表のジェームス・ボウルズは、かつてメルセデスの戦略責任者として、V6ハイブリッド時代初期の支配を支えた中心人物だった。メルセデスは2014年のレギュレーション変更で圧倒的なPU性能を発揮し、その成功の鍵を握った。ウィリアムズも同PUの恩恵を受け、2014年・2015年にコンストラクターズ3位を獲得している。

    しかしボウルズは、現在の時点でメルセデスが他社をリードしているとは断言できないと語る。

    「パドックで面白い話題にはなっているけど、実際のところ誰も分かっていない。それが事実なんだ」とボウルズは説明した。

    「PUメーカー同士が集まって『自分はパワーがこれくらい』『電動効率がこれ』『重量がこれ』『冷却性能はこれ』というようにカードを見せ合うわけじゃない。だから誰が前にいるかなんて分からないんだ」

    「メルセデスは常にレギュレーション変更に強い。早い段階から先を見越して投資を進めていくからだ。それは間違いない。でも、フェラーリやホンダがどんなものを作っているかは誰にも分からない。今のところ、すべては完全な未知数なんだ」

    「彼ら(メルセデス)が準備と開発において素晴らしい仕事をしているのは確かだけど、実際にオーストラリアでシーズンが開幕してみるまでは、誰にも分からないんだ」

    分析:サインツの選択とメルセデスPUの存在感
    カルロス・サインツJr.がウィリアムズを選んだ背景には、「メルセデスPUへの信頼」と「2026年新時代の布陣を見据えた判断」がある。パワーユニットが勢力図を左右する新規則下で、供給メーカーの信頼性と実績は決定的な要素だ。

    サインツの発言からは、メルセデスが今もなおドライバーにとって「堅実かつ優れたパートナー」と見なされていることがうかがえる。一方で、ボウルズの言葉が示す通り、実際の性能差は未知数であり、フェラーリやホンダの逆襲も十分にあり得る。2026年の幕開けは、まさに“リセット後の真の序列”が試される瞬間となるだろう。

    Source: Crash.net

  • ウィリアムズF1、ルーク・ブラウニングをメキシコGPのFP1に起用

    ウィリアムズF1、ルーク・ブラウニングをメキシコGPのFP1に起用

    ウィリアムズ・レーシングは、ジュニアドライバーのルーク・ブラウニングをF1メキシコGPの金曜フリー走行1回目(FP1)に起用することを発表した。ブラウニングはカルロス・サインツに代わって出走し、今季2度目となるF1マシンでの走行に臨む。

    現在FIA F2選手権でランキング3位につけるブラウニングは、これまでに9度の表彰台と1勝を挙げており、今回の走行はF1昇格を視野に入れた重要なステップとなる。

    ブラウニングにとってF1登場は今季2度目で、最初の機会は開幕戦バーレーンGPだった。今回は週末最初のセッションで再びウィリアムズのマシンをドライブし、チームの週末準備をサポートする。

    「この素晴らしい機会を最大限に活かすために懸命に準備してきた。チームが週末のレースプランを立てるうえで役立てるようにしたい」とブラウニングは語った。

    「再びF1カーに乗るのが待ちきれない。ウィリアムズのみんな、そしてドライバーアカデミーのサポートに本当に感謝している」

    ウィリアムズのスポーティングディレクター、スヴェン・スミーツは次のようにコメントした。

    「ルークは今シーズンのF2で非常に安定したパフォーマンスを見せており、さまざまなサーキットと状況で速さを証明してきた。彼はシミュレーター作業や旧型車テスト(TPC)を通じてチームを支援し、次のフリープラクティス出走に向けてしっかり準備してきた」

    「アカデミードライバーとして経験を積み重ねる彼が、メキシコで再びF1マシンを走らせるのを楽しみにしている」

    ルーク・ブラウニング ウィリアムズ・レーシング F1 メキシコグランプリ

    分析:ウィリアムズ育成ドライバーの実戦強化と狙い
    ブラウニングのF1出走は、ウィリアムズが若手育成の実戦機会を積極的に拡大している流れの一環だ。今季F2で上位争いを繰り広げる彼にとって、メキシコGPのFP1は貴重な成長機会であり、実力をチーム首脳陣に直接示す場となる。

    今季ウィリアムズは複数のジュニアドライバーをFP1に投入しており、シミュレーターでの知見を実走データと結びつける体制を強化している。標高2,200メートルを超えるメキシコ・シティのコンディションはマシンにもドライバーにも厳しく、ブラウニングの適応力とフィードバック能力が試されることになるだろう。