カテゴリー: ウィリアムズ・レーシング

  • アレクサンダー・アルボン レッドブルF1優位を示唆「GPSがすべてを語る」

    アレクサンダー・アルボン レッドブルF1優位を示唆「GPSがすべてを語る」

    アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)は、2026年F1プレシーズンテストが行われているバーレーンで、レッドブルのパフォーマンスに強い印象を受けていることを明かした。

    とりわけストレートスピードとパワーユニットの効率面において、他チームより一歩抜けている可能性があるとの見解を示している。

    バーレーンでの初日、レッドブルはマックス・フェルスタッペンが136周を走行し、タイムシート2番手につけるなど順調な滑り出しを見せた。新たに自社製パワーユニットでシーズンに臨む同チームは、開幕前から過度な期待を抑える姿勢を強調してきたが、ライバル陣営の目には明確な強みとして映っているようだ。

    アルボンはメディアに対し、コーナリング性能では複数チームが拮抗しているとしながらも、レッドブルの強みはストレートにあると指摘した。

    「コーナーに関して言えば、競争力のあるチームはいくつかある。トップ4は“くねくねした区間”ではどこも強い」

    「でもレッドブルはストレートで強い。ここまで見てきた限り、単にストレートが速いというだけじゃない」

    「デプロイメントの一貫性があるように見えるし、ドライバビリティも優れているように感じる」

    「今の段階では、ドライバビリティやクルマの滑らかさだけでかなりのラップタイム差が生まれている。昨日と今日にかけて取り組んでいる作業の多くは、まさにそこだ」

    アレクサンダー・アルボン レッドブル・レーシング

    また、メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、初期データを踏まえレッドブルがストレートで1周あたり1秒速いとまで語っている。

    その発言について問われたアルボンは、次のように応じた。

    「GPSがかなりはっきり示している。彼らはストレートで本当に速い」

    バーレーンテストでは依然として勢力図の全貌は見えていないが、少なくともストレート効率とエネルギーマネジメントにおいて、レッドブルが優位に立っている可能性は、ライバルのデータ上でも明確になりつつある。

  • ウィリアムズF1 バーレーンテストで挽回 3日間で422周を走破

    ウィリアムズF1 バーレーンテストで挽回 3日間で422周を走破

    ウィリアムズはバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた2026年F1プレシーズンテスト第1週を終え、3日間で合計422周を走破した。バルセロナで出遅れた分を取り戻すことが今回の大きな目標だったが、その点については一定の成果を得た形だ。

    最終日午前はカルロス・サインツJr.がFW48をドライブし、68周を走行して1分37秒186を記録。午後はアレクサンダー・アルボンが78周を重ね、ベストは1分36秒665だった。サインツJr.とアルボンの2人で、3日間合計420周以上を積み重ねたことになる。

    新レギュレーション下で大きくコンセプトが変わったマシンに対し、まずは走行距離を確保することが最優先課題だった。サインツJr.はテストの意義を次のように語った。

    「ここ数日、本格的にマシンをテストしてこれだけ多くの周回を重ねられたのは良かった」

    「いくつかの点ではまだ遅れを取り戻している段階だが、僕自身だけでも210周以上を走れたことで、今季に向けて何が期待できるのかをより深く理解できた」

    「マシンは非常に異なっていて、シーズンは厳しいものになるだろう。ただ、それは新しいことではないし、僕はその挑戦に向けて準備はできている」

    「パフォーマンスについて詳しく語ったり、直接のライバルと正確に比較したりするにはまだ早いが、少なくとも現時点ではチーム間の差は昨年ほど接近していないのは明らかだ」

    「重要なのは、今後数週間で重点的に取り組むべき主要な領域を特定できたことだ。メルボルンに向けて段階的に前進できることを願っている」

    「チームとしてやるべきことは山ほどある。時間を無駄にしている余裕はない」

    ウィリアムズ・レーシング

    一方のアルボンも、厳しい3日間になることは織り込み済みだったと明かす。

    「この3日間が簡単ではないことは分かっていた。スピードを上げていき、新しいマシンと新しいレギュレーションを理解し始める必要があったからだ」

    「ポジティブなのは、かなりの周回を重ねられたこと、そしてマシンが信頼性を示していることだ。テスト初週としては決して当たり前のことではない」

    「僕自身にとっても、新しいマシンに慣れるのは本当にチャレンジだったが、そのすべての特性を発見していくのは楽しい」

    ウィリアムズは今後、膨大なデータ解析を進めながら次回テストへ向けた改良を進める。より完成度の高いパッケージで開幕戦オーストラリアGPに臨めるかどうか、その土台はこの422周に詰まっている。

  • ウィリアムズF1代表 圧縮比論争に警笛「F1をBOPシリーズにしてはならない」

    ウィリアムズF1代表 圧縮比論争に警笛「F1をBOPシリーズにしてはならない」

    バーレーンで再開された2026年F1プレシーズンテストのパドックでは、メルセデス製パワーユニットを巡る圧縮比論争が大きな火種となっている。ライバル勢がFIAに対して測定方法の見直しを求める中、ウィリアムズのチーム代表ジェームス・ボウルズが最も強硬な擁護者として前面に立った。

    議論の中心は16対1と定められた圧縮比の上限だ。ライバル勢は、静的テストでは規則を満たしているものの、実走行下ではより高い数値に達しているのではないかと疑念を示している。

    しかしボウルズは、その主張を真っ向から否定した。

    「我々のマシンに搭載されているパワーユニットは、レギュレーションに完全に準拠している」とボウルズは語った。

    「このレベルのパワーユニットを生み出すには、1か月ではなく数年単位の仕事が必要だ」

    「このスポーツはBoP(Balance of Performance:性能調整)シリーズであってはならない。最高のエンジニアリング成果が報われる“実力主義”であるべきで、罰せられるべきではない」

    ボウルズは、対立陣営の反発を単なる不満の表れだと切り捨てた。

    「他チームが腹を立てているのは間違いないだろう。メルセデスが成し遂げたことを達成できなかったからだ」

    「だが現時点で、ピットレーンにいる誰もが“どのPUが最良か”を断言できるわけではない。我々はその一部だけを見ているにすぎない」

    また、FIAがシーズン直前に測定手法を変更することの危険性にも言及した。

    「まず新たなレギュレーションを作らなければならない。そして走行条件下でPUをどうやってテストするのか。幸運を祈るしかない」

    「圧縮比を知っている者なら分かるが、本来は常温状態で測定するものだ」

    さらに、仮に規則変更が遡及的に適用された場合の影響についても警鐘を鳴らした。

    「仮に将来の規則変更に適合しないと判断されたらどうなるのか。現時点では誰も分からない」

    「もし違法とされた場合、8台がグリッドに並ばない事態になる。それが意味するところを、スポーツとして真剣に考える必要がある」

    圧縮比 F1 エンジン

    ブラックリーで23年間を過ごしたボウルズは、メルセデスの技術力を熟知している。

    「私はキャリアのほとんどをメルセデスで過ごしてきた。ウィリアムズに加入した日に、このチームでメルセデスとの契約を再締結したのもそのためだ」

    「彼らはレギュレーション変更に非常に強い。規則を正確に読み取り、エンジニアリングの限界を押し広げる。それこそが今のPUの姿だ」

    一方で、FIAの立場にも一定の理解を示した。

    「FIAの仕事は非常に難しい。各チームには何百人もの人材がいて、規則をどう巧みに解釈できるかを常に考えている」

    「正直に言えば、それがチームの仕事であり、このスポーツを愛する理由でもある。20人ほどの担当者が、数千人規模の頭脳と向き合っているようなものだ」

    最後にボウルズは、政治的圧力に流されない判断を求めた。

    「FIAは一般的に、巧妙な解釈と許容範囲の境界を見極める良い仕事をしている」

    「重要なのは、他チームが思いつかなかった革新に対する政治的な動機で動かないことだ。FIAは正しい行動を取るべきだ」

  • カルロス・サインツJr. 2026年F1エンジンは「レッドブル・フォードが一歩先」

    カルロス・サインツJr. 2026年F1エンジンは「レッドブル・フォードが一歩先」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は、2026年F1プレシーズンテスト初日の走行データを踏まえ、レッドブル・フォードのパワーユニットが現時点で「明確に一歩先を行っている」との見解を示した。

    すでにメルセデス代表トト・ヴォルフも同様の評価を口にしており、サインツはその見立てを裏付ける形で、2026年型ハイブリッド時代の核心が「エネルギーマネジメントの統合」にあると指摘した。

    「まだ本当に初期段階けど、昨日のGPSデータで判断するなら、現時点ではレッドブル・フォードがやっていたことは他より明確に一歩先だった」とサインツは語った。

    「小さな差ではなく、はっきりとした差だったし、とても印象的だった」

    さらにサインツは、新レギュレーション初年度という状況を踏まえ、仮に開幕戦の時点で最速かつ最も信頼性の高いエンジンを実現しているなら、それは称賛に値すると述べた。

    「まったく新しいレギュレーション、新しいエンジン、新しい人員体制で開幕戦に来て、最速かつ最も信頼性の高いエンジンを持ち込むことができたなら、帽子を取って称賛するしかない。少なくとも昨日見せていたものは本当に印象的だった」

    実際、GPSデータ上ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がロングラン中に効率的にバッテリーを再充電し、ストレートで350kWの電力を十分に展開。周回ごとにライバルより高い最高速を記録していたことが示されている。

    もっとも、サインツは冬季テスト特有の条件差や走行プログラムの違いにも言及し、まだ結論を出す段階ではないと強調する。

    2026年レギュレーションでは、電動モーター由来の出力が従来比で3倍に拡大し、総出力の最大50%を占める。一方でバッテリー容量は据え置きのため、ドライバーは1周の中でエネルギーを何度も使い切る可能性がある。

    そのためバーレーンでは、低速コーナーであえて低いギアを選び、回転数を高めてエネルギー回生を最大化する走行が見られた。これはドライビング技術の問題だけでなく、パワーユニット制御ソフトウェアが周回データを学習し、回生と展開を最適化していくプロセスとも密接に関係している。

    カルロス・サインツJr. レッドブル・レーシング

    サインツは、この「回生」と「コーナリング性能」の最適化こそが鍵だと語る。

    「今回のレギュレーションの鍵は、両者を分けることではなく、統合することにある」

    「昨日見た限りでは、レッドブルはまさにそれを実現しているように見えた。ドライバーに妥協を強いることなくね」

    さらに彼は、パワーユニット、ギアボックス、そしてドライバーの好みが一体化した“閉じた円”として機能する必要性を強調した。

    「クルマが特定のシフトダウンを求めてくるなら、我々はそれを実行する。だからこそ、バーレーンで300周、400周と走る中で、ドライバビリティとパフォーマンスを高めるあらゆるテクニックを試していくことになる」

    「パワーユニットとギアボックス、そしてドライバーの好み。そのすべてがひとつの閉じた円でなければならない。どれかひとつでも理想通りでなければ、そこで問題が生じる。だから全員が適応し、正しい方法を見つける必要がある」

    2026年F1は単なる出力競争ではない。電力回生と展開、シャシーとの統合、そしてドライバーの感覚までを含めた“総合制御競争”の様相を呈している。

    その第一印象として、少なくともサインツの目にはレッドブル・フォードが最も洗練されたパッケージを提示しているように映っている。

  • ウィリアムズF1 バーレーン初日で順調な滑り出し 遅れ挽回へ

    ウィリアムズF1 バーレーン初日で順調な滑り出し 遅れ挽回へ

    ウィリアムズは2026年F1プレシーズンテスト初日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで着実なプログラムを消化し、FW48の基礎データ収集に集中した。

    前日に200キロメートルのプロモーション走行を終えていたチームは、この日さらに周回を重ね、開発の遅れを補うための土台作りを進めた。

    アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)は午後に68周を走行し、1分37秒437を記録。午前を担当したカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は77周を走り、1分38秒221をマークした。

    「走行距離という点では、我々にとってポジティブな一日だった」とジェームス・ボウルズは語った。

    「我々の目標は常に、シャシーとパワーユニットを理解するために必要な走行距離を積み重ねること、そして潜在的な問題を修正し始めることにあった。問題は多く出てくるだろうが、今後3日間でしっかりとしたベースラインを築き、その上でパフォーマンスを開発していく」

    ウィリアムズ・レーシング F1 バーレーングランプリ

    前日に200キロメートルの走行を行ったFW48は、この日さらに多くの周回をこなした。想定どおりだったのかと問われると、ボウルズは次のように答えた。

    「そうだ。クルマに関して言えば、大きな欠点はない。特別に悪い部分もないが、細部を徹底的に検証する必要があるのは明らかだ」

    「今日興味深かったのは風だ。これまでここで経験してきたコンディションとはまったく異なる東南東の風で、特に1コーナーと10コーナーでいくつかの難しさを生んでいる」

    「それ以外では、ドライバーからのフィードバックは総じてポジティブだ。バランスも極端に外れているわけではなく、事前の準備作業なしでこの状態にあるのは良い出発点になる。明日に向けて良い基盤ができた」

  • ウィリアムズF1、バルセロナ不参加が生んだ“コスト上限ボーナス”

    ウィリアムズF1、バルセロナ不参加が生んだ“コスト上限ボーナス”

    ウィリアムズは2026年F1シーズンの幕開けを前に、バルセロナで行われた非公開プレシーズンテストに唯一参加しなかったチームとなった。代わりにファクトリーでの準備とバーチャル・トラック・テスト(VTT)に注力し、今週開幕するバーレーン公式テストへ照準を合わせている。

    この判断について、チーム代表ジェームス・ボウルズは、FIAのコスト上限規定に関連した“恩恵”が生じる可能性を認めた。

    「良いニュースは、ホテルと渡航費はコスト上限の対象外コストだ」とジェームス・ボウルズは語った。

    つまり、スペインに渡航しなかったことで旅費が削減できたとしても、それ自体はコスト上限に直接的なメリットをもたらすわけではないという。

    一方で、走行そのものを行わなかった点については別の見解を示している。

    「トラックで走らないことは、健全なコスト上限上のメリットをもたらす」

    もっとも、ボウルズは今回の欠席を積極的に評価しているわけではない。

    「だが、はっきり言っておくと、あの移行期においてはトラックで走っていた方がよかった」

    バルセロナ不参加の背景
    2026年はパワーユニットとシャシーの両面で大規模なレギュレーション変更が行われた最初の年であり、バルセロナでのシェイクダウンは各チームにとって新型マシンの初期トラブルを洗い出す重要な機会だった。

    全11チームは1月26日から30日までの5日間のうち、最大3日間の走行が許可されていたが、ウィリアムズは現地入りせず、FW48の完成度向上を優先する判断を下した。

    エンジンサプライヤーであるメルセデスは、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリの走行により、新型パワーユニットの信頼性を示したとされる。一方、ウィリアムズはアレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツJr.による実走テストを行えなかった。

    ウィリアムズ・レーシング

    2026年F1コスト上限とは
    F1のコスト上限とは、各チームが単年度で使用できる運営費の上限額を定めた制度であり、2021年に導入された。

    各チームおよびパワーユニットメーカーは、毎年詳細な財務報告をFIAに提出しなければならない。規定違反は厳しく管理されており、手続き上の不備であっても問題視される。

    2026年のチーム支出上限は、従来の1億3500万ドルから2億1500万ドルへと引き上げられている。

    ウィリアムズにとって、1月をバーチャル中心で過ごした判断がどこまで実戦的な成果につながるのか。その答えは、バーレーンでの公式テストで明らかになる。

  • ウィリアムズF1、FW48が示した“クラシック・レッドブル”の影

    ウィリアムズF1、FW48が示した“クラシック・レッドブル”の影

    2026年F1マシンとして登場したウィリアムズFW48は、そのフロント周りにおいて、かつてレッドブルが完成形へと昇華させた思想を色濃く感じさせるマシンとなっている。

    本来であればバルセロナでのプライベート・シェイクダウンに参加する予定だったウィリアムズだが、クラッシュテスト不合格の影響により走行を見送ることになった。そのFW48が、今週シルバーストンでようやく初走行を果たし、実車画像からその設計思想が明らかになりつつある。

    フロントサスペンションに見えるRB19の面影
    デジタルレンダリング公開時、FW48には「サスペンションロッドが見えない」という違和感が指摘されていた。しかし、シルバーストンでの実走写真によって、その構成はより明確になった。

    ウィリアムズはフロントにプルロッド、リアにプッシュロッドというレイアウトを採用している。これは現行グリッドの多くが選ぶ前後プッシュロッド構成とは一線を画す選択だ。

    とりわけ注目されるのは、フロント上側ウィッシュボーンの強い傾斜角である。このジオメトリーは、2023年に圧倒的な支配力を誇ったレッドブルRB19を想起させるものだ。

    このレイアウトはブレーキング時のアンチダイブ特性を高め、フロントの過度な沈み込みを抑制する効果を持つ。RB19では、この特性が高速域での安定性とタイヤマネジメントに大きく寄与していた。

    21勝を挙げた史上最強クラスのマシンから着想を得るという判断は、極めて現実的な選択と言える。

    ウィリアムズ・レーシングウィリアムズは、2023年に圧倒的な強さを見せたレッドブルRB19と同様のフロントサスペンションを採用した。

    フロントウイングと保守的な外装設計
    FW48でさらに目を引くのがフロントウイングだ。下部形状にスコープ状のアーチを持ち、気流を巧みにシャシー下部から後方へと導く意図が読み取れる。

    一方で、それ以外の外装エアロは比較的オーソドックスな構成に留まっている。これは意外というよりも、むしろ現段階では合理的だ。バルセロナでの3日間の走行を失ったウィリアムズにとって、まず優先すべきは空力の奇抜さではなく、データ収集と信頼性確認だからだ。

    焦点は走行距離と相関確認
    2月にはバーレーン・インターナショナル・サーキットで2回のプレシーズンテストが控えている。FW48はそこで初めて本格的な走行距離を重ね、空力とメルセデス製2026年パワーユニットとの相関確認が進められることになる。

    現時点のFW48は、完成形というよりも“検証用ベースパッケージ”に近い存在だ。それでも、そのフロントサスペンションに見えるレッドブル的思想は、ウィリアムズが2026年レギュレーション時代をどう戦おうとしているのかを雄弁に物語っている。

    派手さはないが、狙いは明確だ。FW48は、過去の成功例を冷静に分析し、そのエッセンスを自らのマシンに落とし込むという、極めて現実的な一歩を踏み出している。

  • アレクサンダー・アルボンがウィリアムズF1を鼓舞「厳しい数か月を経てきた」

    アレクサンダー・アルボンがウィリアムズF1を鼓舞「厳しい数か月を経てきた」

    ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンが、2026年マシンFW48での初走行を終えたあと、前向きなメッセージを発信した。水曜日に行われたシェイクダウンで、アルボンはついに新車で最初のラップを刻み、厳しい準備期間を経たチームへの信頼と自信を示している。

    ウィリアムズはバルセロナで行われた最初のウインターテストを前に、複数の問題に直面していた。

    中でも、義務付けられているクラッシュテストのひとつを通過できなかったことで、テストウイークへの参加を断念せざるを得ず、貴重な走行距離を失う結果となった。

    それでも、困難な数週間を経て、チームは徐々に前進し始めている。火曜日には2026年シーズン用の新しいカラーリングを発表し、翌日にはFW48がついにサーキットで初走行を迎えた。この日はカルロス・サインツとアレクサンダー・アルボンの両名が、新車のステアリングを握っている。

    アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ・レーシング

    走行後、アルボンは自身のSNSでこの日を簡潔に振り返り、ファンに向けて励ましの言葉を送った。

    「FW48での最初のラップを走った。僕たちが望んでいた形でのシーズンのスタートではなかったけれど、再びステアリングを握れるのは本当に素晴らしい気分だ。これは僕たちのシーズンを決めるものではない。数か月にわたる厳しい状況の中で、今日ここシルバーストンに僕たちを連れてきてくれたグローブの全員の努力と決意に心から敬意を表したい。次はバーレーンだ。素晴らしい一年にしよう」

    ウィリアムズが序盤に抱えたトラブルが、2026年シーズン全体にどのような影響を及ぼすのかは、まだ判断が難しい。一方で、メルセデス製パワーユニットの後押しを受け、サプライズとなる可能性も残されている。アルボンの言葉からは、チームがすでに前を向き、戦う準備を整えつつあることがうかがえる。

  • ウィリアムズF1代表「メルセデスPUでマクラーレンやアルピーヌより有利」

    ウィリアムズF1代表「メルセデスPUでマクラーレンやアルピーヌより有利」

    ウィリアムズF1チーム代表のジェームス・ボウルズは、2026年F1レギュレーション初年度において、メルセデスのカスタマーチームの中で最も恩恵を受けるのはウィリアムズだと語った。長年にわたる協力関係と、パワーユニット以外の領域にまで及ぶ統合体制が、その理由だという。

    アストンマーティンがホンダへ移行したことで、メルセデスは2026年も引き続き最大のパワーユニット供給者となる。

    ワークスのメルセデスに加え、マクラーレン、ウィリアムズ、そして自社PU計画を断念したアルピーヌがカスタマーとして名を連ねる構図だ。

    ボウルズは、バルセロナで行われたシェイクダウンでメルセデスPU勢が合計1,136周を走破した点に触れつつ、その安定性と準備の完成度を高く評価した。

    「メルセデスはこの分野で本当に強い。こうしたレギュレーション変更への対応が非常にうまく、すべてを一つにまとめ上げてくる。」とボウルズは述べた。

    そのうえで、同じメルセデスPUを搭載する他チームとの違いについて、次のように説明している。

    「アルピーヌにとっては、我々よりも学習曲線が急になる可能性が高い。我々は非常に長い期間、メルセデスと密接に組んできたし、彼らのギアボックスも使用している。ここはマクラーレンとの明確な違いだ。」

    こうした背景から、ウィリアムズは単なるPU供給以上の“統合”という面で優位に立てるとボウルズは見ている。

    ウィリアムズ・レーシング

    「我々の状況には違いがあり、それがアドバンテージになる可能性がある。ただ言えるのは、マシン全体のまとまりは非常に良いということだ。統合はできているが、最終的にはバーレーンで高い走行距離を安定して重ねることで、それを証明する必要がある。」

    なお、ウィリアムズは車両製作の遅れにより、バルセロナのシェイクダウンを欠場しており、実走データは存在しない。ただし、ボウルズはバーチャル・トラック・テスト(VTT)によって、計画していた作業はすべて消化できたと強調する。

    「アルピーヌやマクラーレンがなぜ苦労したのかについて、コメントはできない。我々について言えるのは、VTTでやりたかった走行距離はすべてこなしたということだ。」

    その目的は、単なる距離稼ぎではなかったという。

    「我々はシステムに負荷をかけていた。冷却系を限界まで使い、最適化できているかを確認し、将来に向けてどのように変更できるかを理解するためだ。これは将来に向けた最適化作業だった。」

    実走を欠いた不利はあるものの、長年にわたるメルセデスとの協業体制と、シミュレーションを活用した準備が、2026年F1シーズンでウィリアムズを他のカスターチームより一歩前に押し出す可能性がある。

  • ウィリアムズF1代表、レッドブルPUの信頼性を絶賛「本当に圧倒的だ」

    ウィリアムズF1代表、レッドブルPUの信頼性を絶賛「本当に圧倒的だ」

    ウィリアムズは2026年F1レギュレーション初年度に向けた最初のバルセロナ・テストウィークに参加できなかった唯一のチームとなった。だが、チーム代表のジェームス・ボウルズは、サイドラインから他チームの動向を注意深く見ており、ライバル勢の仕上がりには強い印象を受けたという。

    2025年シーズンを早い段階で切り上げ、2026年F1新レギュレーションに全振りする判断を下したウィリアムズだったが、準備は決して順風満帆とは言えない状況にある。

    テスト不参加は計画的な判断だったものの、理想的とは言えず、他チームの走りを外から眺める形となった。

    そうした中でボウルズが最も強い賛辞を送ったのがレッドブルだった。

    「まず言いたいのは、レッドブルには本当に感銘を受けている。特にパワーユニットだ。ゼロから作り上げて、あの段階ですでにこれほどの信頼性を見せているのは本当に圧倒的だ。本当によくやっている」

    フェラーリについても、安定感という点で高く評価している。

    「フェラーリは非常に安定しているように見える。究極のペースについてはまだ疑問が残るかもしれないが、コンスタントさという意味では、今回もとても印象的だ」

    メルセデスに関しては、驚きはなかったとしつつ、その完成度の高さを強調した。

    「メルセデスについては正直、驚きはない。私自身、長くあのチームにいたから分かる。彼らはレギュレーション変更を正しく解釈し、最初から信頼性の高いパッケージを作るのが本当にうまい。テスト初日からいきなりレースシミュレーションを走らせたのは、非常に印象的だった」

    ウィリアムズ・レーシング F1 レッドブル・レーシング

    さらに、バルセロナで多くの視線を集めたアストンマーティンにも言及した。

    「アストンマーティンもただただ印象的だ。エイドリアン・ニューウェイは本当に創造的なデザイナーだし、彼がやったことを見るのは純粋に楽しい。ウィッシュボーンが『本当にそこにあっていいのか?』と思うような位置に付いていたりする。でも、結局のところ、彼はまたやってのけた」

    もっとも、ボウルズは現時点での評価には慎重な姿勢も崩していない。

    「今の段階で勢力図を判断するのは、誰にとっても難しい。なぜなら、我々が今見ているマシンは、メルボルンで走るマシンそのものではないからだ。だからこそ、シーズン序盤は面白い。どのチームも印象的ではあるが、現時点で正確な立ち位置を見極めるのは難しい」

    テストに参加できなかったウィリアムズにとっては歯がゆい立場ではあるが、ボウルズの言葉からは、2026年F1新時代の序盤戦がいかに予測不能で、刺激的なものになるかが強く伝わってくる。