ウィリアムズF1にボウルズ解任予想「アストンマーティンに逆転される」

ウィリアムズF1にボウルズ解任予想「アストンマーティンに逆転される」

ギュンター・シュタイナーが、2026年シーズンに苦戦するウィリアムズF1とチーム代表ジェイムス・ボウルズに厳しい評価を下した。現在の状況が改善されなければ、2027年シーズン序盤にもチーム首脳の交代が起こる可能性があるとの見方を示している。

さらにシュタイナーは、ウィリアムズが今季残りのレースでポイントを獲得できない可能性にまで言及。

対照的にアップデートで改善の兆しを見せるアストンマーティンがポイントを積み重ね、コンストラクターズ選手権でウィリアムズを逆転すると予想した。

シュタイナーがボウルズを痛烈批判「メールを読む時間が必要」
2024年末にハースF1のチーム代表を退任し、現在はMotoGPのKTMテック3を率いるシュタイナーは、『The Red Flags』ポッドキャストでウィリアムズの現状について語った。

「ジェイムスが良い仕事をしているとは思わない。ただ、少なくとも彼にはすべてのメールを読む時間を与えるべきだと思う」

シュタイナーはそう冗談交じりに語り、FW48が抱える問題への対応の遅さを皮肉った。

「彼は年初にメールを受け取っていて、何をしなければならないかは分かっている。ただ、全部読む時間がなかっただけなんだ」

ここでいう「メール」はもちろん比喩であり、シーズン序盤から明らかになっていたマシンの問題を把握しながら、十分な解決策を示せていないというボウルズへの批判である。

「だから、まずメールを処理して、年末までに解決策を見つけるべきだ。年末になってもすべてのメールを読み終えていなければ、そのときは解任してもいい」

「2027年の5〜6戦後に変化が起きる」
シュタイナーはさらに、ウィリアムズの低迷が2027年まで続いた場合、ボウルズの立場が危うくなるとの見方を示した。

「このままの状態が続けば、来シーズンの5戦か6戦を終えたところでチームに変化が起きるだろう」

「メールを読んで状況を修正するには十分な時間があった。それでもできていないのであれば、去る時だ」

ボウルズは2023年にウィリアムズのチーム代表に就任して以来、短期的な成績だけではなく、グローブの施設や組織、開発プロセスを含めた長期的な再建を進めてきた。

一方で、その再建計画が進むなかでもF1チームには結果が求められる。特に2026年は新しいテクニカルレギュレーションが導入された重要なシーズンであり、そこで期待された前進を実現できていないことがシュタイナーの批判の根底にある。

新型ノーズも期待された効果を発揮できず
シュタイナーが問題視しているのは、単純な成績だけではない。ウィリアムズがシーズン中に投入してきたアップデートが、期待されたほどFW48の競争力向上につながっていない点だ。

「シーズン開幕時、ウィリアムズは『戻ってくる。何をすべきか正確に分かっている』と言っていた。それで結局どうなった? 今では前進するどころか、逆に後退している」

象徴的なのが、イギリスGPで投入された新型ノーズだった。パフォーマンス改善を狙った重要なアップデートだったものの、期待された効果を十分に引き出すことはできなかった。

F1ではアップデートそのものの性能だけでなく、シミュレーションや風洞で得られた数値と実車での挙動を一致させる「相関」が開発速度を大きく左右する。新パーツを投入しても期待通りの成果が得られない状況が続けば、その後の開発計画にも影響が及ぶ。

シュタイナーは、そうした問題への対応速度そのものをウィリアムズの弱点として捉えている。

アストンマーティンがウィリアムズを逆転すると予想
シュタイナーはさらに、コンストラクターズ選手権においてウィリアムズがアストンマーティンに逆転される可能性があると予想した。

アストンマーティンは2026年序盤から厳しい戦いを強いられてきたが、シーズン中盤に大規模なアップデートを投入。AMR26Bでは改善の兆しが現れており、後半戦でポイント獲得の機会が増える可能性がある。

シュタイナーは、その小さな積み重ねが最終的に順位を左右するとみている。

「アストンマーティンには、あるレースで2ポイント、別のレースでも2ポイントというように獲得していく十分な可能性があると思う」

「そして最終的にはウィリアムズに追いつくだろう。ウィリアムズがこれ以上1ポイントでも獲得するとは思わないからね」

ボウルズの長期再建に結果が求められる局面
シュタイナーの発言は極めて辛辣だが、ウィリアムズが直面している課題を端的に表している部分もある。

ボウルズが進めてきたのは、数カ月で完了するような改革ではない。長年にわたって不足していた設備への投資、開発プロセスの近代化、人材の強化など、チームを根本から立て直すための長期プロジェクトである。

その一方、再建計画がどれほど合理的でも、F1では最終的にコース上の結果によって評価される。カルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボンという実績あるドライバーを擁する現在の体制で競争力を示せなければ、ボウルズへのプレッシャーが強まるのは避けられない。

シュタイナーが予想するように2027年序盤が実際にボウルズの進退を左右する期限になるかは分からない。ただし、2026年後半から2027年序盤にかけてFW48とその後継車で明確な前進を示せるかどうかは、ウィリアムズの長期再建計画を評価するうえで重要な材料になりそうだ。