カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • トヨタ、新型TS050 HYBRIDのデビュー戦で2位 / WEC世界耐久選手権

    トヨタ、新型TS050 HYBRIDのデビュー戦で2位 / WEC世界耐久選手権

    トヨタは、2016年FIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン6時間レースで2位となった。

    小林可夢偉とステファン・サラザン、マイク・コンウェイのTS050 HYBRID #6号車は3位でゴールしたのち、上位車両の失格により2位となり、トヨタにとって2012年のWEC参戦開始以来のシルバーストンでの連続表彰台記録を更新した。

    マイク・コンウェイはWECで自身3度目となる表彰台フィニッシュを果たし、イギリス人レーシングドライバーズクラブメンバーの最高位ドライバーに送られるリチャード・ロイド・トロフィーを獲得した。

    小林可夢偉にとってはLMP1カーでのデビュー戦であり、トヨタで参加した世界選手権としては2009年のF1アブダビGP以来となるレースで素晴らしいパフォーマンスを見せ、表彰台獲得の一翼を担った。

    中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミの#5号車も力強い走りを見せていたが、不運なタイヤのパンクにより車両後部にダメージを負い、16位に終わった。

    降雪に見舞われた前日とは一転、好天に恵まれた決勝日となり、TS050 HYBRIDはレース中の最速ラップで、全車の最速ラップからわずか0.354秒遅れとその速さを実証し、希望を繋ぐレースデビューを果たした。

    次戦以降での更なる性能向上を目指し、チームは新しい2.4リッターターボエンジンと8MJのハイブリッドシステムから、最大のパフォーマンスを引き出すために必要なセッティングの解析を進めて行く。

    レース序盤、予選5番手、6番手からスタートを切った、コンウェイの#6号車とブエミの#5号車は、ポルシェ#1号車とアウディ#8号車のアクシデントにより、3位、4位へとポジションを上げた。

    レースが折り返しを過ぎたところで、3位を走行していた#5号車は右リアタイヤのパンクに見舞われた。不運にもこのパンクはピットアウト直後に発生し、中嶋は1周5.901kmのコースをスローダウンしたまま周回することとなり、バーストしたタイヤにより車両後部にダメージが及んでしまった。

    メカニックの懸命な努力により、41分間の作業の後に修復され、ブエミへと交代した#5号車は首位から24周遅れの29位でコースへと復帰した。

    大きく遅れた#5号車は世界選手権のポイント獲得のために追い上げを続けた。一方、チームメイトの#6号車はライバル勢と遜色のないラップタイムで周回を重ね、5万2千人(週末合計)のファンが見守る中3位でチェッカーフラッグを受けたが、その後、上位車両の失格により2位となった。

    トヨタは、LMP1-ハイブリッドクラスのマニュファクチャラーで唯一2台が完走を果たしたことで、全9戦で戦われるシリーズの開幕戦を終えた時点で、マニュファクチャラーズ選手権では首位につけている。

    次戦は5月7日(土)にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されるスパ6時間レース。TOYOTA GAZOO Racingにとっては、チームの本拠地であるドイツのケルンから120km程と近い、「ホームレース」とも言える一戦に臨む。

    佐藤俊男 チーム代表:
    開幕戦からエキサイティングで様々なことが起こったレースでした。予選が厳しい結果だっただけに、勇気づけられる決勝結果となりました。全く新しい車両が、2台共に完走出来たこと、そしてパフォーマンスもこれからに期待を繋ぐものでした。まだ我々は望んだレベルには達していませんが、昨年に比較すれば大きな進化を遂げています。#6号車がレース終盤、非常に良いラップタイムを刻んでくれたことは、TS050 HYBRIDの高いポテンシャルを示しています。次戦へ向けて更に性能を向上すべく努力を続けます。

    中嶋一貴:
    我々の#5号車にとっては厳しいレースとなってしましました。ペースはまずまずだったのですが、ライバルには届きませんでした。パンクは残念でした。GTカーと接触してしまったのだと思いますが、それ以上は分かりません。あの瞬間に全てが終わってしまいました。修復してコースに戻してくれたメカニックに感謝しており、選手権で重要なポイントも獲得出来ました。我々はチームとしては進歩していることを示せたと思いますし、良いシーズンのスタートを切れました。次戦のスパではどれだけ進歩出来るかお見せしたいと思います。

    アンソニー・デビッドソン:
    チームメイトが表彰台フィニッシュを果たせたことを喜んでいます。冬の間のハードワークが報われました。我々の#5号車については、もしパンクに見舞われていなければ、とも思いますが、それでもレース終盤には、勝つには充分な速さはありませんでした。まだやるべきことは多いですが、次戦はもっと良い戦いが出来ればと思っています。

    セバスチャン・ブエミ:
    まず#6号車に祝福を送ります。彼らは全力でレースを戦い、良い結果をチームにもたらしてくれました。我々は不運なタイヤのバンクに見舞われたことで、表彰台フィニッシュのチャンスを失ってしまいました。この週末に学んだことを活かして次戦以降に臨みます。ライバルを捕らえるために更なるハードワークが必要なことは明らかですが、昨年に比べれば着実に進化しており、これからもプッシュを続けます。

    小林可夢偉:
    良いシーズンのスタートが切れました。特に私にとっては最初のレースだったので良かったと思います。昨年と比べて進歩していますが、まだ多くのポテンシャルが秘められているはずです。更なる改良を続け、TS050 HYBRIDからもっとパフォーマンスを引き出せば、ライバルと良い戦いが出来ると思います。TS050 HYBRIDでどれだけの戦いが出来るかとても楽しみです。

    ステファン・サラザン:
    勝利こそ叶いませんでしたが、表彰台フィニッシュはチームにとっても良かったと思います。TS050 HYBRIDは本当に素晴らしいレースカーで、大きなポテンシャルを秘めています。まだまだ多くの領域で使いこなすための努力が必要ですが、既に昨年よりもライバルには近づいています。これからも全ての領域について全力でプッシュを続けなくてはなりません。チームはやる気に満ちており、我々は上位争いへと激しく戦い続けています。

    マイク・コンウェイ:
    表彰台を獲得出来たのは素晴らしいことで、良いシーズンのスタートを切ることが出来ました。簡単なレースではなく、2位はハードな戦いの末の結果です。1周のみのラップタイムでは遜色ないのですが、スティントを通してのペースという面では、ライバルに追いつくためにはまだ努力が必要です。専念すべき領域は分かっています。世界選手権という意味で我々は着実にポイントを獲得しました。良い結果で週末を終えることが出来ました。

  • トヨタ、悪天候の予選で苦戦 / WEC開幕戦シルバーストン

    トヨタ、悪天候の予選で苦戦 / WEC開幕戦シルバーストン

    2016年FIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン6時間レースの公式予選が行われたが、トヨタは残念な結果に終わり、明日の決勝レースで巻き返しを目指す。

    20分間の公式予選セッションはウェットコンディションで行われることとなったが、TS050 HYBRIDは制御系の問題に苦しみ、ドライバーはライバルと競い合うチャンスの無いままにセッションを終えることとなった。

    今回の予選におけるTS050 HYBRIDのセットアップは、この条件下での作動範囲から外れていた。2台のTS050 HYBRIDは、ステファン・サラザンとマイク・コンウェイが予選をアタックし、小林可夢偉と共に決勝レースに臨む#6号車が5番手、中嶋一貴とアンソニー・デビッドソンが予選をアタックし、セバスチャン・ブエミと共にレースに臨む#5号車は6番手となった。

    残念ながら、2台のTS050 HYBRIDのタイムは、ポールポジションのタイムからそれぞれ4.996秒と6.905秒と、大差になってしまった。

    TOYOTA GAZOO Racingは、早急に発生した問題を追及すると共に、好天が予想される明日の決勝レースでは、力強い戦いができるよう、努力を続ける。

    TS050 HYBRID #5号車:
    (中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
    公式練習第3回目: 計測ラップタイム無し、1周
    公式予選: 6番手 (平均2分00秒109)

    中嶋一貴:
    チームは改善を進めてくれましたが、私のスティントでは完璧とは言えず、これからデータを見て何が悪かったのか分析する必要があります。どのくらいの改善が必要なのか見出さなくてはなりません。TS050 HYBRIDをドライブした感触そのものは悪くは無かったので、おそらくドライコンディションとなる明日の決勝レースでは全く異なる状況になることを願っています。

    アンソニー・デビッドソン:
    天候の面でもチャレンジングな一日でした。路面コンディションは我々のTS050 HYBRIDに合いませんでした。非常に複雑な問題です。これまでに経験したことのないコンディションでの走行となったため、いくつかの問題を抱えることとなりました。今日のような経験から学ぶことにより、我々はもっと強くなれると思います。

    TS050 HYBRID #6号車:
    (小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習第3回目: 計測ラップタイム無し、1周
    公式予選: 5番手 (平均1分58秒200)

    ステファン・サラザン:

    我々は、制御システムでいくつかのミスをしてしまい、パワートレーンから本来のパフォーマンスを引き出すことが出来ませんでした。我々はまだTS050 HYBRIDについて学んでいる最中で、このようなことはあると思います。今日のようなコンディションでTS050 HYBRIDを走らせるのは初めてのことで、何が起こったのかを理解し、次回までに改善する必要があります。

    マイク・コンウェイ:
    ピットレーンを出るたびに、毎回違和感がありました。何かがおかしかったのです。セッションを通して完全にパワーが足りないように感じました。きっと我々の選択したセッティングによるものでしょう。何がおかしかったのかはまだ分かりません。今日のことは忘れて、ドライコンディションとなる明日は、ライバルとバトルをして良いレースが出来ることを望んでいます。

  • トヨタ、WEC開幕戦シルバーストンへとセットアップ開始

    トヨタ、WEC開幕戦シルバーストンへとセットアップ開始

    トヨタは、新型TS050 HYBRIDでの初レースとなる2016年のFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン6時間レースへ向けて、公式練習初日を終えた。

    アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミと中嶋一貴が駆るTS050 HYBRID #5号車が6番手、WEC全戦にデビューすることとなった小林可夢偉はステファン・サラザン、マイク・コンウェイと#6号車を駆り、4番手タイムをマークした。

    シーズン開幕戦最初の公式練習セッションは、午後12時15分から1時間にわたり行われたが、天候の変わりやすい「ブリティッシュ・ウェザー」が全てのチームに試練をもたらした。午前中の断続的な降雨のため、部分的に濡れた箇所が残っており、9度という低い気温のために路面が乾くのには時間が必要だった。

    セッション最初の30分間はあまり動きがなかったが、コンディションは徐々に回復するとともに、セットアップの比較やタイヤの分析のための多忙なスケジュールが開始された。通常の金曜日同様、この日のセッションはチームにとって、全く新しいTS050 HYBRIDを更に理解し、微調整していくための貴重な時間となった。

    3時間弱のインターバルの後に、午後4時半から1時間半にわたって行われた公式練習第2回目も、気温は低いままであったが、路面は乾き、2台のTS050 HYBRIDは共に、順調に作業をこなした。

    昨年に比べ、7.5%の燃料消費量削減がなされたにもかかわらず、さらに効率の向上したトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)のパワートレインにより、TS050 HYBRIDの最速ラップタイムは1分41秒523を刻み、昨年のシルバーストンでの金曜日のタイムを1.226秒更新した。公式練習初日を終えて、2台のTS050 HYBRIDは合計129周、761kmを走破した。

    明日の公式予選は、真の競争力を示す今季初の予選セッションとなるが、TOYOTA GAZOO Racingは、強力なTS050 HYBRIDと共にシルバーストンでの表彰台フィニッシュへ向け、満足の行くタイムアタックが出来ると確信している。

    TS050 HYBRID #5号車:
    (中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
    公式練習第1回目: 3番手 (1分43秒765), 29周
    公式練習第2回目: 6番手 (1分42秒963), 33周

    中嶋一貴:
    今朝の悪天候にもかかわらず、公式練習初日は順調に進みました。そして、今週末までに成すべき、多くの仕事をこなすことが出来ました。いつものようにLMP1カーでシルバーストンを楽しみ、私にとっての最速タイムをTS050 HYBRIDで刻むことが出来ました。我々は予選までに、さらなる改善のために頑張ります。

    アンソニー・デビッドソン:

    シルバーストンを再び走ることが出来て嬉しいです。シルバーストンは素晴らしいコースで、全てのラップを楽しんでいます。今日はドライコンディションでの走行が限られたものとなったので、レースへの準備に集中せざるを得ず、セットアップの調整を最優先しました。全てのスペックのタイヤを試し、バランスについての理解も深まりました。今夜は今日得られたデータ解析のために忙しくなるでしょうが、得られるものも多いはずです。

    セバスチャン・ブエミ:
    いつものシルバーストンらしく、天候に翻弄された一日でした。ドライではあまり多くの周回が出来ませんでしたが、それはどのチームも同じです。データを分析し、明日ベストな状態でアタック出来るよう準備します。予選へ向けては多くの変更を行うことになるでしょう。まだ我々は純粋なアタックを意識した走りはしていないので、ライバルとの位置関係は分かりませんが、明日の午後には明らかになると思います。

    TS050 HYBRID #6号車:
    (小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習第1回目: 5番手 (1分45秒936), 26周
    公式練習第2回目: 4番手 (1分41秒523), 41周

    小林可夢偉:
    典型的な、シルバーストンの天候でしたが、小雨に祟られただけで済みました。私にとっては、初めてTS050 HYBRIDで臨むシルバーストンでしたが、本当に素晴らしいサーキットを楽しむことが出来ました。この場に居ることが本当に楽しく、我々は、着実な進歩を遂げていると思います。さらに改善する可能性も持ち合わせており、明日、すべきことも見据えています。

    ステファン・サラザン:
    TS050 HYBRIDでの初レースであり、とても好調で興奮しています。レースウィークに戻れて嬉しいです。オフシーズンのテストも良いですが、我々全員が最初のレースを待ちわびていました。難しい天候で、全てのタイヤを試す必要がありましたが、両セッション共に順調でした。まだ多くの改善が可能だと思いますが、ベースは悪くはないと思います。

    マイク・コンウェイ:
    午前中は雨に見舞われましたが、午後はドライで走ることが出来て良かったです。我々は燃料を少なめにした状態で走っていないので、ラップタイムについてはもっと向上の余地があると思っています。ポルシェは速そうですし、予選で誰がトップに立つかとても興味深いです。我々は順調だと思いますが、まだ分かりません。週末明らかになる結果が楽しみです。

  • アウディ:2016 WEC 開幕戦 シルバーストン6時間レース プレビュー

    アウディ:2016 WEC 開幕戦 シルバーストン6時間レース プレビュー

    アウディのFIA世界耐久選手権(WEC)への参戦5年目となるシーズンが、来る4月17日から始まる。英国ノーザンプトンに位置する全長5.891kmのシルバーストンに、アウディは2台の新型LMP1マシンで臨む。

    シルバーストン6時間耐久レースは、歴史と伝統を併せ持つ一戦で、2012年からFIA世界耐久選手権(WEC)の一戦として開催されている。このレースでアウディは、LMPマシンで3回、ツーリングカーで1回の優勝獲得経験がある。

    アウディは昨年の大会で、ライバル達と非常にスリリングなレース展開を経て優勝を飾った。2位との差がわずか4.6秒という壮絶な戦いを制したのは、マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ組だった。

    4月17日日曜日、アウディ、ポルシェ、トヨタのハイブリッドレースカーを含む総勢33台のマシンが、再びシルバーストンで闘いの火蓋を切る。

    今シーズン開幕にあたり、アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「今年からレースの状況は完全に一新されました。ワークスチームのすべてが新型マシンを投入してきます。我々の新型Audi R18も、ボルト一本にいたるまで、従来マシンとは異なるものに生まれ変わっています。どのチームが優勢なのか、現時点では誰にも予想がつきません。全チームが一堂に会するのは、シルバーストンでの開幕戦が初めてとなるからです」とコメント。

    アウディは大部分を見直し、LMP1マシンを生み出した。新型 Audi R18 に搭載されるV6 TDIエンジンの燃費は、従来比で約10%も向上している。この優れた効率の良さは、並み居る強豪に対して非常に有利となる部分。システム全体で約1000hpという出力を発揮する新しいハイブリッドシステムを搭載した新型Audi R18は、これまででもっともパワフルな1台となっている。エアロダイナミクス、モノコック、そしてサスペンションなどが、統合油圧システムなどと共に一新されている。これらは、レースのレギュレーションが求めるハイパフォーマンスと低燃費を高度な次元で両立することに狙いをしぼって開発されている。そうして生み出された新型Audi R18は、従来比50%以上の電力をバッテリーに蓄積できるようになった。

    開幕戦にエントリーするアウディスポーツ チームヨーストのメンバーは、昨年の覇者、ファスラー / ロッテラー / トレルイエ組がゼッケン7号車、ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組がゼッケン8号車で参戦する。シルバーストンは、サーキットから130kmほどのバーウェルに住むオリバー ジャービスにとってはホームグラウンド。

    アウディはイギリス市場と良好な関係を築いている。これまでの10年間で、イギリスにおけるアウディの販売台数は2倍以上に成長し、前年比5%増を達成した昨年は、166,817台と、過去最大の販売台数となった。

    全9大会行われるFIA世界耐久手権(WEC)の第一戦は、4月17日の現地時刻12:00(欧州中央時間13:00)にスタート。レースの模様は、欧州中央時刻の17:00から、ユーロスポーツにおいて130分間のライブにて放映される。さらにアウディは、Facebook (AudiSport)、Twitter (@Audi_Sport)、そしてアウディスポーツのアプリから多くの情報を発信していく。

  • 小林可夢偉 「トヨタの一員としてWECデビューすることに興奮している」

    小林可夢偉 「トヨタの一員としてWECデビューすることに興奮している」

    小林可夢偉が、WEC開幕戦シルバーストン6時間レースへの意気込みを語った。

    昨年、12年ぶりに国内レースへ復帰した小林可夢偉は、今年はスーパーフォーミュラに加え、新たにTOYOTA GAZOO RacingからWECのLMP1クラスにフル参戦。マイク・コンウェイ、ステファン・サラザンとともにTS050 HYBRIDの6号車を走らせる。

    昨年は、テスト兼リザーブドライバーとしてチームに加わっていた小林可夢偉にとって、フルシーズンをチームと共に戦うドライバーとしてデビュー戦となる。

    F1のイギリスグランプリで4度にわたってシルバーストンでのレースを戦っている小林可夢偉はサーキットは熟知しており、2010年にはF1で6位フィニッシュを果たしている。

    小林可夢偉
    「TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECシリーズにデビュー出来ることに興奮しています。シルバーストンはF1やGP2で走ったので良く知っていますが、LMP1カーで走るのは初めてです。非常に高速なコーナーを持つ独特のコースで、TS050 HYBRIDで走るのはきっととても楽しいと思います。LMP1カーのドライバーとして初めてクラスの異なる車両との混走に臨むのも新たな体験ですが、シルバーストンにはいくつも追い抜きポイントがあるので心配はしていません。オフシーズンのテストのおかげで大きな自信を得ることが出来、チームの一員としてシーズンをスタートするのが本当に楽しみです。チーム全員がレースへ向けた準備でハードに働いており、スタートを切るのが待ち切れません」

  • トヨタ:2016 WEC 開幕戦 シルバーストン6時間レース プレビュー

    トヨタ:2016 WEC 開幕戦 シルバーストン6時間レース プレビュー

    トヨタは今週末、待ち望んでいた2016年FIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン6時間レースに参戦する。

    トヨタは5年目の参戦となる今シーズンのWECに、新型のTS050 HYBRIDを投入。LMP1-ハイブリッドクラスでのライバルであるポルシェ、アウディと全9戦にわたる世界選手権を戦うこととなる。

    TS050 HYBRIDは、燃料流量や総エネルギーが制限された今年のWEC車両規則の中で、最高のパフォーマンスを発揮すべく、新たに開発した2.4リッター直噴ツインターボエンジンと、8MJ対応のハイブリッド・システムを組み合わせたパワーユニットを搭載する。

    チームは、開幕戦の行われる高速サーキットのシルバーストンに合わせ、ハイダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDを持ち込む。

    2台のTS050 HYBRIDには、どちらも地元イギリス出身のドライバーがステアリングを握る。その一人、2014年のWECチャンピオンであるアンソニー・デビッドソンはセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴と共に#5号車を、同じくイギリス人のマイク・コンウェイはステファン・サラザン、小林可夢偉と#6号車を駆る。

    昨年は、テスト兼リザーブドライバーとしてチームに加わっていた小林可夢偉にとって、フルシーズンをチームと共に戦うドライバーとしてデビュー戦となる。彼はF1のイギリスグランプリで4度にわたってシルバーストンでのレースを戦ってサーキットは熟知しており、2010年にはF1で6位フィニッシュを果たしている。

    高速コーナーが連続するシルバーストンでは、常にドライバーやエンジニアにとっては厳しいチャレンジが求められる。また、ブリティッシュ・ウェザーと呼ばれる、予測出来ない天候変化も特徴で、2014年は激しい雨のために予定よりも30分ほど早くレースが終了したほどだ。

    好天の下で戦われた昨年のシルバーストン戦では、TS040 HYBRIDは首位争いを展開しつつ201周、1186kmを6時間で走り抜いた。ピットストップ7回分のタイムロスを含めてもレース全体の平均速度は197km/hにも達し、この高速サーキットでの6時間レースで3位表彰台を獲得した。

    トヨタはこれまで4年にわたるWECのシルバーストン戦全てで表彰台を獲得しており、2015年シーズンに比べて格段に競争力を増したTS050 HYBRIDで、この週末も連続表彰台記録更新し、優勝へと臨む。

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racingチーム代表)
    WECのシーズン開幕戦を迎え、とても嬉しく思います。昨シーズンは厳しい戦いになりましたが、最終戦以降はTS050 HYBRIDでの初レースを待ち遠しくして来ました。TS050 HYBRIDはパワートレーンを含む全てを新しくした車両であり、性能面や信頼性面で今後まだまだ開発を進める領域があります。しかしながら先頭での戦いに復帰出来ると思っていますし、ファンの皆様も接近戦を期待されていると思います。また、このシリーズは新技術による革新性と長距離レースならではの面白さを魅力としています。ケルン、東富士研究所を含めた全てのチームメンバーで技術革新に励みTS050 HYBRIDを準備してきました。シルバーストンにて素晴らしいレースが出来る様、一丸となって頑張ります。

    中嶋一貴(TS050 HYBRID #5号車)
    新型TS050 HYBRIDでの最初のレースを目前に控え興奮しています。今年はトップ争いのバトルが出来ると確信しており、楽しみにしています。シルバーストンは、以前、それほど遠くないところに住んでいたこともあり、私にとってはホームコースのような感覚もあります。とても好きなサーキットのひとつです。年を経るごとにコースレイアウトも変化していますが、それでも多くの高速コーナーを持つ特別なコースであり、ドライバーにとって、とてもエキサイティングなサーキットです。我々がどの位置にいられるか予測するのは難しいですが、優勝争いに参加出来ることを望んでいます。少なくとも昨年は表彰台に登っているので、その再現か、さらに良い結果を狙います。

    アンソニー・デビッドソン(TS050 HYBRID #5号車)
    ホームレースを本当に楽しみにしています。私自身はシルバーストンで勝ったこともありますし、表彰台も数多く経験しています。好結果でシーズンのスタートが切れることを望んでいます。シルバーストンは私の自宅から15分ほどの、私にとっては文字通り特別なホームコースです。数多くのモータースポーツの歴史を刻んで来たコースを革新的なLMP1カーで走るのは不思議な気分を覚えます。新型TS050 HYBRIDの感触は良好です。昨年型と比べて多くの点で改良が加えられており、性能面で改善が見られます。しかし、我々が望んでいるのは勝利です。決勝レースの日まで誰が速いのかは全く分かりませんが、きっとエキサイティングなレースになるでしょう。

    セバスチャン・ブエミ(TS050 HYBRID #5号車)
    新型TS050 HYBRIDでいよいよ新たなシーズンを戦うことになり、開幕戦シルバーストンが楽しみです。アンソニーと一貴と私は昨年表彰台を獲得し、2014年には優勝、2013年も表彰台と、ここでは好結果を重ねて来ました。高速コースですが、一方でダウンフォースを必要とする特殊なコースで、ル・マンとは全く正反対です。シルバーストンは天候に左右される要素の多いサーキットです。季節的にもコンディションの変化が早いので、タイヤ選択の判断も迅速に行わなくてはなりません。天候の変化は予測が難しく、時として結果に大きな影響を与えますが、力強いシーズンスタートを望んでおり、早くレースを戦いたいです。

    小林可夢偉(TS050 HYBRID #6号車)
    TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECシリーズにデビュー出来ることに興奮しています。シルバーストンはF1やGP2で走ったので良く知っていますが、LMP1カーで走るのは初めてです。非常に高速なコーナーを持つ独特のコースで、TS050 HYBRIDで走るのはきっととても楽しいと思います。LMP1カーのドライバーとして初めてクラスの異なる車両との混走に臨むのも新たな体験ですが、シルバーストンにはいくつも追い抜きポイントがあるので心配はしていません。オフシーズンのテストのおかげで大きな自信を得ることが出来、チームの一員としてシーズンをスタートするのが本当に楽しみです。チーム全員がレースへ向けた準備でハードに働いており、スタートを切るのが待ち切れません。

    ステファン・サラザン(TS050 HYBRID #6号車)
    我々全員がシーズンスタートへ向けてやる気に満ちています。TS050 HYBRIDは好感触ですし、その最初のレースを全員が楽しみにしています。我々は走り始めた時点から多くの改良を重ねて来ており、それはシルバーストンでも続きます。TS050 HYBRIDは高いポテンシャルを秘めており、そのパッケージから最大限の性能を引き出すべくハードワークを続けています。シルバーストンは非常に高速なコースで、大好きです。このコース攻略に重要なのは良いリズムを掴むことで、それが出来なければ大きくタイムを失います。私は常にプッシュを続けています。我々は勝利を目指して臨みますが、良い結果を期待して週末を楽しみに待ちたいと思います。

    マイク・コンウェイ(TS050 HYBRID #6号車)
    間違いなくシルバーストンは私にとってのホームコースであり、とても好きなコースです。数多くのレースを戦って来ており、とても良く知っているので、早くコースを走りたいです。高速で流れるように走り抜けるコースレイアウトは最高です。ハイダウンフォースのパッケージが必要ですが、同時にブレーキングはそれほど激しくないので、いかに効率的にハイブリッドエネルギーを蓄積するかが課題になります。そのバランスを見出すことと、ライバルがどれだけのパフォーマンスなのかが明らかになるという意味で興味深いレースになるでしょう。チームメイトである#5号車や、ライバル車両と良いバトルをしたいですし、もちろん勝利のために戦えればと思っています。

    シルバーストン6時間レースにおけるTOYOTA GAZOO Racingの戦績
    2012 #7号車予選3番手、決勝2位
    2013 #7号車予選1番手、決勝4位 #8号車予選2番手、決勝3位
    2014 #7号車予選1番手、決勝2位 #8号車予選5番手、決勝1位
    2015 #1号車予選4番手、決勝3位 #2号車予選6番手、決勝4位

  • ロベルト・メルヒ、マノーからWECに参戦

    ロベルト・メルヒ、マノーからWECに参戦

    ロベルト・メルヒは、マノーと契約し、2016年に世界耐久選手権のLMP2クラスを戦うことになった。

    2015年にマノー・マルシャから13戦に参戦したロベルト・メルヒだったが、体制が変わったマノーは2016年にパスカル・ウェーレインとリオ・ハリアントの起用を決定。ロベルト・メルヒはシートを喪失した。

    ロベルト・メルヒは、マノーのORECA 05 LMP2の一台を走らせることにあり、F1チームを離れたジョン・ブースとグレアム・ロードンと働く。

    また、2015年にチームメイトだったウィル・スティーブンスと再び一緒に戦うことになった。

    「マノーのこの新しいエキサイティングなチャプターの一員になれることに本当に興奮している」とロベルト・メルヒはコメント。

    「再びグレアム、ジョン、そしてチームと働く素晴らしい機械だ」

    「耐久レースは初めてだし、LMP2は非常に強力なチャンピオンシップだ。ORECA 05 LMP2 に乗って、僕たちがみんなで何を成し遂げられるかを確認するののを楽しみにしている」

    ロベルト・メルヒは、2009年にF3でもマノーでレースをしていた。

  • ポルシェ 919ハイブリッドがシーズンへ向け順調なスタート/ WEC

    ポルシェ 919ハイブリッドがシーズンへ向け順調なスタート/ WEC

    ポルシェのFIA世界耐久選手権(WEC)の2016年シーズンが、3月25(金)〜26日(土)にポールリカールサーキットでの公式テスト「プロローグ」によって幕を開けた。

    南フランスにある1周5,791kmのサーキットにおける2日間のテストは、WECのスターティンググリッドに並ぶ主要マシンの初顔合わせとなる恒例のイベント。プロローグの直前に披露され、タイトルディフェンダーとなるポルシェ919ハイブリッドの2016年モデルにとっても、これがWECの公式イベントにおける初めての登場となった。

    ポルシェ チームは、2台の車両を現地に持ち込んだ。金曜日には、ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組の2号車が走行し、土曜日にはドライバーチャンピオンであるティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組が1号車でテストを引き継いだ。

    2015年モデルから改良されたポルシェ チームのプロトタイプカーは、2日間で合計2,197kmを走破。どのセッションでも、ベストタイムを刻んだのはポルシェ919ハイブリッドだった。プロローグ全体でのファステストラップは、土曜日にブレンドン・ハートレーが達成した1分37秒44だった。

    LMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガーは、「2台のニューマシンは、基本的には問題なく走り、ドライバーたちから良いフィードバックを受け取りました。それゆえ、4月17日のシルバーストンでの開幕戦には自信を持っています。そこで初めてライバル全体について正しい判断を下せるでしょう。我々は、大いに興奮しながらその時を待ち望んでいます。プロローグは、スターティンググリッドの初めてのスキャンのようなものです。WECが用意してくれたこの素晴らしいイベントは、チームにとってもメディアにとっても非常に有益です。観客にとっても、今日はコースとパドックへ自由に出入りできて楽しめたことでしょう」と述べた。

    チーム監督のアンドレアス・ザイドルは「先週はテスト車両とともにここへ来ましたが、今回は初めて2016年型シャシーの2台で走りました。2台を再び走らせたことは、チームにとって第1戦を前にした良いデータ取りとなりました。また、ピットストップ手順のレギュレーションが変更されたので、その練習も行いました。ドライバーたちは、ここ数週間で多くのテストを行いましたが、プロローグでは、バーレーンでの最終戦以来、初めてコース上で他車と混走しました。シーズンの準備として自らに課していた目標をプロローグの終了までに達成しました。シルバーストンに向けて、技術面でも準備は整っています」と述べた。

    ティモ・ベルンハルト(1号車)
    「新しいレーシングカーに乗り込むのはいつでも特別なことですが、その車がゼッケン1を掲げていれば、よりいっそう心は弾みます。チームメイトたちが金曜日に仕事を終えた翌日にテストを引き継ぎ、彼らが見つけたことを100パーセント生かしました。このようなチーム作業は、私たちの強みのひとつであり、ピットクルーと一緒にセットアップを改善する際にも当てはまります。プロローグの雰囲気は、ほとんどレースのようでした。ポルシェ チームの誰もがシーズン開幕戦を楽しみにしています。」

    ブレンドン・ハートレー(1号車)
    「テストはとてもうまくいきました。最近のテストでは耐久性を重視していましたが、今回はプロローグをレースウィークエンドとみなし、セッションが開始されると同時にコースへ出て、シーズン中の週末と同じようにパフォーマンスの改善に取り組みました。全てのセッションをリードできたのはもちろん素晴らしいことですが、ライバルが何を隠しているかは分かりません。」

    マーク・ウェバー(1号車)
    「数多くの周回をこなし総合的に見て有益なテストでした。ライバルのことはあまり分かりませんが、シルバーストンに向けて最善の準備を整えました。ここに来る前、あまりできなかったハイダウンフォースのテスト結果も、ポジティブなものでした。レギュレーションにより大型化されたヘッドレストも、ドライバー交替時の問題ではなかったです。」

    ロマン・デュマ(2号車)
    「プロローグでの走行は、とても実り多いものでした。新しいレースエンジニアのジェロミー・ムーアとのコミュニケーションも良好です。さまざまなセットアップを試し、マシンを昨年以上に理解できていると思います。新しいレギュレーションの制約事項により、燃料消費量が減少しているにもかかわらず、2015年とほとんど同じ速さを維持しています。シルバーストンでライバルたちが何をするのかとても気になります。」

    ニール・ジャニ(2号車)
    「マシンが順調に走ってくれたおかげで、シルバーストンへの準備に専念することができました。マシンのセットアップを大幅に改善し、ドライバー交替を含めたレースにおける作業手順も充分に練習しました。」

    マルク・リーブ(2号車)
    「素晴らしいテストとなりました。新しいレースエンジニアとさまざまなメカニックによる新しいチーム編成で初めて作業を行いました。マシンは順調に走り、良い感触でした。開幕戦では良いスタートが迎えられそうです。ここのコースでは、さまざまなエアロダイナミックセットアップが可能なため、誰がどんな仕様で、どのタイヤで、どれだけの燃料を積んで走るのかを決めるのはとても困難です。そのため、昨年と比べてとても良い内部データが得られていますが、ライバルにどれくらいの能力があるのかは分かりません。」

  • トヨタ、新型TS050でのシーズン開幕へと確かな手応え / WEC

    トヨタ、新型TS050でのシーズン開幕へと確かな手応え / WEC

    3月25日(金)、26日(土)の両日、南仏ポールリカール・サーキットで2016年のFIA世界耐久選手権(WEC)開幕を前にした合同テストが実施された。

    TOYOTA GAZOO Racingは、新型TS050 HYBRIDで初めての公開テストに参加。新シーズンへ向けての第一歩を踏み出した。

    2日間にわたって行われた今回の合同テストには、WECに参戦する全てのチームが参加し、29台で走行が行われた。

    2日続けて天候にも恵まれたサーキットは観客へ無料で開放され、シリーズ開幕を待ちわびる数千人のWECファンが、2016年仕様の新型車両を一目見ようと集まった。

    TOYOTA GAZOO Racingは、昨年のル・マン24時間終了後から開発を行い、今年に入ってからポルティマオ(ポルトガル)、アラゴン(スペイン)などで行った合計4回のテストから得たデータを基に車両のセットアップを進めるため、TS050 HYBRIDの#5号車 1台を合同テストに持ち込み、6人のドライバー全員で2日間のテストをこなした。

    25日(金)には、#5号車のドライバーであるアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴が、日中の2つのセッションを使ってル・マン24時間レースを照準に開発されたローダウンフォース仕様でテストを行い、夜間のセッションでは空力パッケージが変更され、ハイダウンフォース仕様で検証も行われた。

    26日(土)は、#6号車のドライバーであるステファン・サラザン、マイク・コンウェイ、小林可夢偉の3名がハイダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDでテストを受け継ぎ、セッティングを熟成した。

    今回のテストで得られた、それぞれの空力パッケージについての貴重なデータは、ドイツ・ケルンにあるチームに持ち帰って解析され、TS050 HYBRIDの更なる開発が進められる。

    4月17日(日)にイギリスのシルバーストン・サーキットで行われる開幕戦シルバーストン6時間レースまでに、確認せねばならない多くの作業をこなし、特にタイヤの特性やFIAの規定に沿った様々な測定システムの作動確認などのために、チームは忙しい2日間を過ごした。

    今回の合同テストにおいて記録されたタイムは、必ずしも相対的なパフォーマンスを表したものではなく各チーム独自のテストプログラムをこなした結果である。チームは多くのラップタイムやスティント毎の詳細なデータを分析してシーズン開幕戦に備えることになる。

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racingチーム代表)
    今回、ポールリカールに集まって頂いた多くのファンの皆様の前でTS050 HYBRIDを披露出来たことを嬉しく思います。また我々のTS050 HYBRIDをコース上でライバルと共に初めて一緒に走ることが出来たということに満足しています。本テストはシーズン開幕へ向けた重要なマイルストーンであり、これまでハードワークで準備してくれた全てのチームスタッフに感謝しています。この合同テストにおいて、異なる空力パッケージを試し、シーズン開幕へ向けた準備を計画通り進めることが出来ました。この2日間のテストの内容については満足しており、特にチームの力強いスピリットを目の当たりに出来たことを喜んでいます。開幕戦シルバーストンへと、我々はさらに作業を続け、可能な限り良い位置でシーズンのスタートを切ることが出来る様、全力を尽くします。

    TOYOTA TS050

  • トヨタ TS050 ハイブリッド “ほぼ全てのパートを変更”

    トヨタ TS050 ハイブリッド “ほぼ全てのパートを変更”

    トヨタがFIA世界耐久選手権(WEC)の2016年シーズンに挑戦する新型車両『TS050 ハイブリッド』は“ほぼ全てのパートを変更”した意欲作となっている。

    2012年のWEC復帰以来3代目の新型車両となるTS050 HYBRIDの最大の変更点は、2.4リッターのV型6気筒直噴ツインターボガソリンエンジンと8MJへと性能アップしたハイブリッド・システム。

    昨年まで使用していたスーパーキャパシタからハイパワー型リチウムイオンへの変更は、8MJへの対応を機に、ここ数年の顕著な技術の進化が反映された。

    レーシングハイブリッド・プロジェクトリーダーを務める村田久武は「今シーズンのレギュレーションでは、燃料流量と燃料の総エネルギー量が約7.5パーセント削減されます」と説明。

    「モータースポーツのエンジニアとして、我々は常にパワートレインのパフォーマンス向上を望んでいます。そのため、より一層パワフルで効率的なパワートレインで対応することが重要でした」

    「我々はV型6気筒直噴ツインターボガソリンエンジンこそが、新たなレギュレーションにおいて最もパワーと効率のバランスが良いと信じています。8MJを選択したハイブリッド・システムとの組み合わせは、これまでのパワートレインと比較しても際だって大きなトルクの向上を与えてくれるはずで、それこそが新型車両のキーとなる目標です」

    「新しいパワートレインによって特に重量軽減と冷却の面でいくつかのチャレンジが課されました。しかし、東富士とケルンのチームスタッフは非常にハードな努力でこれに取り組み、対応出来たと信じています」

    テクニカル・ディレクターを務めるパスカル・バセロンは「これまでの知見を活かしながら、前年に先行投入された一部を除き、ほぼ全てのパートを変更しました」とコメント。

    「パワートレインや空力をはじめとする多くの箇所でコンセプト自体が変わりました。空力コンセプトについては、特に車両前部が大きく変わりました。我々は膨大な時間を新たなコンセプト開発に費やし、さらに改良を続けました」

    「フロントのダウンフォースを生みだす構造によって後方の空気の流れも大きく変わりました。パッケージ面で全く新しいアイデアを導入することによりレベルアップが難しい近年のWECにおいても大きな進歩を遂げられたと思っています。TS050 HYBRIDはこうした基盤の上に開発されました」

    TOYOTA GAZOO Racingのチーム代表佐藤俊男は「今年、TOYOTA GAZOO Racingは新たなパワートレインコンセプトを含む、全く新しい車両を投入します。我々にとって非常にエキサイティングなシーズンになると思いますし、今回の変更は、現在の市販車のトレンドも反映していることから、さらにノウハウや技術をトヨタの市販車開発に活かすチャンスが得られると思います」とコメント。

    「我々のWEC活動は技術と人を育てる事にあり、これまでにもその結果が市販車に活かされています。しかし、トヨタはもっといいクルマづくりと同様、勝利を望んでいます」

    「残念な結果となった2015年シーズンの後、我々の明確な目標は、再びシリーズで上位を争うことです。東富士とケルンでは今シーズンに向け多大な努力が続けられ、スタッフ全員が非常に高い意欲で再び表彰台の中心に立つべく努力を続けています」

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    関連:トヨタ、TS050 ハイブリッドを発表 / WEC世界耐久選手権