カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)の富士戦は、これまでにない白熱した大接戦となった。6時間にもおよぶ長き闘いの末に、アウディ、ポルシェ、トヨタの3チーム間のタイム差はごくわずか。アウディは5時間に渡りトップを走行していたが、わずか1.4秒差で2位となった。

    ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組は、日本のレースファンに驚異的なパフォーマンスを披露した。

    彼らは決勝レースを今シーズン2度目のポールポジションからスタートした。その後は6号車のトヨタと1号車のポルシェを相手に、6時間に渡る非常に厳しい闘いを繰り広げ、わずか1.4秒という僅差で2位となった。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「3人のドライバーは、素晴らしいパフォーマンスを発揮、最後まで激しいバトルを繰り広げました。トヨタは最後のピットインをギリギリまで遅くし、さらにタイヤ交換をしないという戦略を実行し、初めてトップに立ちました。ロイック・デュバルはトップ奪還のためにトヨタを猛追し、およそ12秒もの間隔を取り戻しました。非常に残念なことに僅差で及びませんでしたが、今大会は希にみる激しい展開となったレースでした」とコメント。

    アウディは富士戦で2位を獲得したことで、チャンピオンシップ獲得にさらに近づいた。今回、ディ・グラッシ / デュバル / ジャービス組は9ポイントを獲得、順位は2番手だが、ランキングトップのロマン・デュマ / ニール・ジャニ / マルク・リーブ組とのポイント差を、わずか28.5ポイントにまで縮めた。

    7号車マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ組は、トレルイエが4番手を走行中の18周目に、ハイブリッドシステム内のモータージェネレーター ユニット(MGU)に不具合が発生した。レースを続行するために、Audi Sportチームヨーストは、フロントのドライブシャフトを取り外した状態で、マルセル・ファスラーがレースに復帰。同時にアウディはFIA側に、今回の処置がレギュレーション上どの様に解釈されるかを照会したところ、技術委員長からその状態での走行はホモロゲーション規則に違反するとの指摘を受けリタイアした。

    Dr. ウルリッヒは「今回の事態は、非常に遺憾に思っています。チームは、本来の耐久レースの精神に則り、その時点で出来うる限りの努力と判断をもって、マシンを完走させようとしていました」とコメント。

    Audi Sport LMPプログラム代表のステファン ドライヤーも「僅差で2位となったものの、ルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、オリバー・ジャービスの3人は、非常に素晴らしいパフォーマンスとファイティング スピリッツを発揮しました。彼らに加え、素晴らしいチーム力を発揮してくれた、富士に来たクルーやノイブルクとネッカーズルムでサポートしているすべてのチーム員に心から感謝しています。残念ながら7号車は、テクニカルトラブルに見舞われてしまいました。2度目のトラブル発生に対し誠に遺憾に思います。次回のレースでは、1-2フィニッシュを飾ることを望みます。」と述べた。

    全9大会のうち第8戦目となる次回は、わずか3週間後の11月6日に、アウディ最大のマーケットに成長した中国の上海で開催される。

    Audi WEC Fuji関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • 【動画】 2016 WEC 富士6時間レース 決勝ハイライト

    【動画】 2016 WEC 富士6時間レース 決勝ハイライト

    2016年 FIA世界耐久選手権(WEC) 第7戦 富士6時間レースの決勝が16日(日)、富士スピードウェイで行われた。

    富士山の麓で行われた6時間レース決勝は常時ドライコンディションの下で行われ気温は20℃前後だった。

    レースは最終ラップまでの激戦を制したTOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID #6号車がホームコースである富士スピードウェイで今季初勝利を飾った。

    LMP2クラスはG-DRIVE RACINGの26号車、GTE ProクラスはFORD CHIP GANASSI TEAM UKの67号車、GTE AMクラスはASTON MARTIN RACINGの98号車が優勝した。

    2016年 FIA世界耐久選手権(WEC) 第7戦 富士6時間レース 決勝

    関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • 小林可夢偉 「タイヤ無交換でのダブルスティント走行はリスクがあった」

    小林可夢偉 「タイヤ無交換でのダブルスティント走行はリスクがあった」

    小林可夢偉が、今シーズン初優勝を果たしたWEC 富士6時間レースの決勝レースを振り返った。

    最終ドライバーを務めた小林可夢偉は、残り44分を切ったところで迎えた最後のピットストップでタイヤ無交換作戦をとり、タイヤ交換に費やす時間を省いて首位に躍進。

    ライバルが新品タイヤに交換し、猛烈なペースで追い上げて来たが、小林可夢偉は摩耗したタイヤでもペースを堅守。

    ピットアウト直後は11秒あった2位との差を、最後は1.4秒まで詰められはしたが、見事に逃げ切ってトップでチェッカーを受けた。

    小林可夢偉
    「チームの全員が素晴らしい仕事をしてくれたことが、この好結果に繋がりました。予選の後、感触は良かったので、ホームレースで勝利を勝ち取るために全力で臨みました。それだけに、地元のファンの皆様やトヨタの社員の方々の前で優勝という最高の結果を成し遂げられて嬉しく思っています。皆様の大きなサポートに感謝します。本当に大変なレースでつかんだ勝利でしたが、まだ優勝の実感はありません。最後、タイヤ無交換でのダブルスティント走行はリスクはありましたが、勝つことだけを考えての選択だったので、それがこの結果となって最高の気分です」

    関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • トヨタ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    トヨタ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    10月16日(日)、2016年FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースの決勝が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID #6号車がホームコースである富士スピードウェイで今季初勝利を飾った。#5号車も4位フィニッシュを果たした。

    大勢の熱心なファンの皆様が見守る中、LM P1-Hカテゴリーを戦うアウディ、ポルシェ、トヨタの3メーカーのハイブリッド・レーシングカーによる超接近戦が展開された。

    5時間を経てもトップ3台が10秒以内で首位を争う白熱したレースを展開。小林可夢偉が最後のスティントを担当した#6号車が逃げ切って今季初勝利を獲得した。トヨタにとっては2014年11月のバーレーン大会以来となる、WECでの通算11勝目。富士で行われた5年間のWEC戦で4勝目を挙げた。また、この勝利で#6号車の3名のドライバーはランキングでも首位に23ポイント差の2位に浮上した。

    #5号車も上位争いから大きく離されることなく6時間を戦い抜き、優勝したチームメイトの#6号車から約53秒遅れで4位フィニッシュ。今季の不運を断ち切り、ベストリザルトを記録した。

    この日のレースはスタートから接近戦の様相を呈した。#6号車は小林可夢偉、#5号車は中嶋一貴がスタートを担当し、スタート直後はそれぞれ4位、6位となったが、最初のピットストップを終えた時点で#6号車は2位、#5号車も4位へとポジションを上げた。

    その後、小林から#6号車のステアリングを引き継いだマイク・コンウェイはアウディ#8号車と僅差の首位争いを展開。アンソニー・デビッドソンへと交代した#5号車も4位から表彰台を争った。

    首位争いにはポルシェの#1号車も加わり、レースが半分を過ぎても、LM P1-Hクラスを戦う3メーカーによって勝利を目指し三つ巴のバトルが続けられた。

    4時間を過ぎても、首位を争う3メーカーの3台は10秒以内でのバトルを継続。そこから30秒ほど離れた#5号車は中嶋が再びステアリングを握り、トップ3との差を詰めていった。

    多くの周回遅れ車両による激しいコース上の混雑をかわしながら、アウディ#8号車、ポルシェ#1号車とのバトルを繰りひろげた#6号車は、2位を守って残り1時間半ほどで、ステファン・サラザンから小林へとドライバーチェンジ。

    トップ3台がほぼ同じペースで周回を重ねた終盤戦、小林は残り44分を切ったところで迎えた最後のピットストップでタイヤ無交換作戦をとり、タイヤ交換に費やす時間を省いて首位に躍進。ライバルが新品タイヤに交換し、猛烈なペースで追い上げて来たが、小林は摩耗したタイヤでもペースを堅守。ピットアウト直後は11秒あった2位との差を、最後は1.4秒まで詰められはしたが、見事に逃げ切ってトップでチェッカーを受けた。

    TOYOTA GAZOO Racingはホームコースの富士スピードウェイで今季初勝利。#6号車の小林可夢偉にとればWEC初勝利。#5号車も追従してチェッカーを受け、今季ベストリザルトとなる4位フィニッシュを果たした。

    次戦は2016年シーズンの最終戦のひとつ前となる、第8戦上海6時間レースが11月6日(日)に行われる。

    TS050 HYBRID #5号車(中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
    決勝: 4位、244周、ピットストップ6回、スターティンググリッド:3番手、ベストラップ(1分25秒377)

    TS050 HYBRID #6号車(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝: 1位、244周、ピットストップ6回、スターティンググリッド:4番手、ベストラップ(1分25秒320)

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racing代表)
    ホーム富士でのレースはLMP1-Hの参戦3メーカーによる緊張感に満ちたエキサイティングなレースとなり、それは、まるで6時間のスプリントレースとも呼べるものでした。チームスタッフは、今日のこの“超接戦”でこれ以上はないと言うほど全力を尽くしました。フルコースイエローの無いクリーンなレースで、コース上での速さ、ピットワーク、そしてタイヤ戦略が結果に繋がりました。共に戦ったライバル、アウディとポルシェも素晴らしい戦いをされました。ホームコースでのレースで素晴らしい仕事をこなしてくれたチームスタッフや、これまで厳しい仕事を続けてくれたトヨタ自動車東富士研究所の仲間やケルンの従業員にも感謝を述べたいと思います。また、本日、富士スピードウェイで熱い応援を頂いたファンの皆様に心から御礼を申し上げます。

    中嶋一貴
    今季TOYOTA GAZOO Racingが初勝利を挙げることが出来たのは、チーム全員にとって最高の結果です。我々の#5号車は、特に序盤苦戦し、主にコース上の混雑でタイムをロスしてしまいました。その後は首位グループと同等のペースで走ることが出来ましたが、ギャップを縮めるまでには到りませんでした。しかし、チームがこのレベルまで進歩を遂げたことにとても嬉しく思います。また、応援してくれた日本のファンの皆様やトヨタの社員の方々に素晴らしいレースを見て頂けたのは幸せでした。

    アンソニー・デビッドソン
    ホームコースで勝つことが出来たことは、チームにとって最高の栄誉です。また、富士スピードウェイでの勝利記録を伸ばすことも出来ました。残念ながら我々の#5号車は首位争いに加わることが出来ず、表彰台に上ることは叶いませんでした。しかし、チームメイトの表彰台を共に祝え、集まってくれたファンの皆様の前で素晴らしい戦いをお見せできたことを、この上なく嬉しく思っています。

    セバスチャン・ブエミ
    ホームコースで勝利を挙げたチームメイトに祝福を送ります。#6号車は勝利に値する素晴らしいレースをしました。我々も今季ベストリザルトを記録できましたが、望んでいた結果には届きませんでした。ベストは尽くしましたが、僅かに足りませんでした。とはいえ、チームが再び勝利を勝ち取れたことは、今季の残り2戦へ向け、とても勇気づけられる結果です。

    小林可夢偉
    チームの全員が素晴らしい仕事をしてくれたことが、この好結果に繋がりました。予選の後、感触は良かったので、ホームレースで勝利を勝ち取るために全力で臨みました。それだけに、地元のファンの皆様やトヨタの社員の方々の前で優勝という最高の結果を成し遂げられて嬉しく思っています。皆様の大きなサポートに感謝します。本当に大変なレースでつかんだ勝利でしたが、まだ優勝の実感はありません。最後、タイヤ無交換でのダブルスティント走行はリスクはありましたが、勝つことだけを考えての選択だったので、それがこの結果となって最高の気分です。

    ステファン・サラザン
    ホームレースで勝つことが出来て、最高の気分です。ル・マンの後、今大会はTOYOTA GAZOO Racingにとっては最も重要なレースでしたので、全力を尽くして戦い、信じられないような素晴らしい結果になりました。マイクは見事な仕事をしてくれましたし、可夢偉も最高の走りを見せてくれました。2回連続した私自身のスティントでは、コース上の混雑に苦しめられましたが、全般的に見れば我々は良いペースでレースを戦うことが出来ました。ここ富士で高い競争力を望んでいたので、チームに取っても、ファンの皆様に向けても良い結果を出すことが出来て幸せです。

    マイク・コンウェイ
    最高の気分です。レースウィークの最初から感触は良く、チャンスはあると思っていました。決勝レースは最初から最後まで接近戦で、ラップタイムもコンマ1秒を争うような戦いでした。緊張の張り詰めたレースで、最後の1時間はとても長く感じられました。最後のダブルスティントを担当した可夢偉が最高の仕事をしてくれました。タイヤ無交換作戦はどうなるか分かりませんでしたが、彼は見事にやり遂げてくれました。チームも素晴らしい仕事でピット作業も早く、戦略も完璧で今日の大きな勝利の一因でした。

    関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • ポルシェ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    ポルシェ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 決勝レポート

    ポルシェのワークスチームがFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する2台の919ハイブリッドは、富士スピードウェイで行われた6時間耐久レースで3位と5位に入賞した。

    これによって全9戦で争われるWECの7戦終了時点でポルシェはマニュファクチャラーズ選手権、ドライバーズ選手権ともにトップの座を維持している。トヨタは自身のホームサーキットで優勝を遂げた。244周に及ぶレースがフィニッシュした時、3つのマニュファクチャラーが参戦するLMP1クラスのトップ3台の差は僅か18秒だった。

    昨年のチャンピオンチームである、ティモ・ベルンハルト、ブレンドン・ハートレー、マーク・ウェバー組は2番手グリッドからスタートし、レース中はトップを快走する場面もありまったが、最終的には3位でレースを終えた。今年のル・マンウィナーであり現時点でのポイントリーダーであるロメイン・デュマ、ニール・ジャニ、マルク・リーブ組は6番グリッドからスタートし、マシンのバランス不足を抱えながら5位に入賞したものの、ドライバーズ選手権を争うチームがより多くのポイントを獲得したため、リードは23ポイントに減った。一方でマニュファクチュアラーズ選手権においてポルシェ(263ポイント)は、アウディ(204ポイント)に対するリードを広げた。トヨタは174ポイント。今シーズンのWECで、残るは2つの6時間レースとなる。

    富士山の麓で行われた6時間レース決勝は常時ドライコンディションの下で行われ気温は20℃前後だった。

    カーNo.1のレース展開
    スタートドライバーのマーク・ウェバーは序盤カーナンバーのアウディを追い続けた。21周目、以前F1ドライバー仲間であった小林可夢偉が駆ってハイペースを保つカーナンバー6のトヨタにポジションを譲りことになった。この時点でのポジションはトップがカーNo.8のアウディ、次にカーナンバーのトヨタ、そしてカーナンバーのポルシェという順位で、レース中、5回の給油とドライバー/タイヤ交換を含むピットストップの時を含めてこの前後関係はほとんど変わりはなかった。

    36周目、ウェバーからティモ・ベルンハルトへ交代し、73周目にはブレンドン・ハートレーがコクピットに乗り込む。110周目にウェバーが再びステアリングを握り、147周目にはまたベルンハルトへ交代する。雲が空を覆い路面温度が下がるにつれてカーナンバー1のポルシェは2位を走るトヨタに迫る。156周目、ベルンハルトはトヨタのステファン・サラザンに襲い掛かるが、一度は阻まれるが、次のラップ、ベルンハルトはオーバーテイクに成功し、トップを行くアウディとの差を縮める。そして183周目、トップに立つ。ピットストップの後、カーナンバー1はカーナンバー6の後ろの3番手でコースに復帰する。ニュージーランドのドライバーと小林は何度かポジションを入れ替る。小林可夢偉は2位を走行中にタイヤ無交換で最終ピットストップを行うが、ハートレーは220周でピットストップし、タイヤを交換してウェバーに最終スティントを託す。マーク・ウェバーはマシンのバランスに手を焼いてポジションを戻すことは叶わず、3位でチェッカードフラッグを受けることになった。

    カーNo.1のレース展開
    ロメイン・デュマはスタート直後に5番手へポジションを上げるが、1周後にはまた6番手に戻る。15周目、カーナンバー7のアウディにトラブルが発生して、ロメイン・デュマは自動的にポジションを上げた。無線からはリアの挙動が安定しないことを伝えてくる。36周を走り終えた後、ニール・ジャニが次に乗車し、ダブル・スティントをこなすことになった。コースインした直後、彼は前走車を追い上げることができたが、73周を終了してタイヤ交換した後、バランスの悪化に直面した。路面から拾ったタイヤ滓がフロントカウルに潜り込んだせいで空力に影響を及ぼした。このため110ラップ時点でのピットストップ時にフロントカウルを交換することになった。マルク・リーブはそのまま走り続け、147周目にデュマに交代し、183周目からはジャニが最後のスティントを担当した。このニール・ジャニは220ラップで給油ストップを行った時点でポジションを上げる可能性は消え、最終的に5位でフィニッシュした。

    レース後のコメント
    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「ル・マンから全てのレースで我々は勝ち続けてきました。今日は上位3台が最後まで僅差で争うエキサイティングなレースを戦い、ポディウムに上る事が出来ました。ホームグラウンドで優勝したトヨタの皆様を祝福いたします。同様にアウディの強力なパフォーマンスにも敬意を表します。今日のレースの結果、マニュファクチュアラーズ選手権においてさらに優位に立ちました。今シーズンもいよいよ残り2レースとなりましたが、最後まで精一杯戦います」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「トヨタは勝利に値する素晴らしい戦いをしました。おめでとうございます。今日はレースを通して、彼らを上回るには少し力が足らなかったようです。2台の919ハイブリッドをドライブした6人の尽力には感謝しています。カーナンバー1はレースの半分以上に渡って前を行く2台を追いかける事が出来ましたが、残念ながら最後に履いたタイヤのセットでレースを勝つために充分なパフォーマンスを発揮できませんでした。カーナンバー2にとっては厳しい場面の多いレースでした。上海戦に向けて、今日起こった全ての出来事の分析をします。それでも919ハイブリット向きとは言えない富士で、マニュファクチュアラーズ選手権のポイント差は広げました。ドライバーズ選手権でもカーナンバー2は余裕あるリードを保っています」

    ポルシェ919ハイブリッド(カーナンバー1)
    ティモ・ベルンハルト
    「スタートを担当したマークから引き継いだスティントでは全て順調で、トヨタのステファン・サラザントとフェアなバトルが出来ました。一度は彼に抜き返されましたが、二度目のアタックで仕留めました。しかしトップのアウディに迫った時、LMP2クラスのマシーンを避けようとしてラインを外した際にタイヤカスを拾ってしまいました。耐久レースではよくある事ですが、特に富士ではたくさんのタイヤカスがコース上に落ちていたようです。タイヤに付着したゴムを取り除くのに時間を費やした結果、トップとの差は広がりました。トップの3台で素晴らしいレースが出来たと思います。2016年に富士で行われたこのイベントは、耐久レースの魅力が詰まっていました」

    ブレンドン・ハートレー
    「3番目にクルマに乗り込み、スムースなスティンでした。2度目のスティントではトヨタと良いバトルを戦いました。最後のピットストップで彼らはタイヤ無交換で、我々は新しいタイヤを履いてコースに戻りました。 タイヤの磨耗を考えれば当然の事ながら我々が有利になるはずでしたが、残念ながら3位に留まりました。3連勝の後だっだだけに、残念なレースでした。それでも力強いパフォーマンスを見せる事は出来ました」

    マーク・ウェバー
    「1ラップ目は全車がポジションをキープしました。その後は序盤にしてアウディとトヨタに突き放される厳しい展開の中、気温が下がると状況は良くなり何とかトップ争いに踏み止まる事ができました。2度目のスティントでは前を行く2代のピットストップで問題が起きたため、差が詰まりました。レースの殆どでトップ3は近い位置を走り、誰が勝っても不思議ではない展開でした。トヨタの勝利を祝福いたします」

    ポルシェ919ハイブリッド(カーナンバー2)
    ロマン・デュマ
    「スタートではリスクを取らなかったにも関わらずトラブルが発生し、クルマのコントロールに手こずりました。フロントのボディワークを調整しバランスを変更した後、だいぶ状況は改善されました。次のスティントではグリップを感じる事が出来ました。もちろん今日のレース結果に満足はしていません」

    ニール・ジャニ
    「レース序盤であまりに多くの時間を失いました。ドライバー交代せずに2つのスティトを続けてドライブしました。2度目のスティントでタイヤカスがフロントノーズを直撃してエアロダイナミクスのバランスが狂ったようです。ノーズを交換した後はトップのアウディと遜色ないペースで走れました。チャンピンになるには、まだまだ進歩が必要です」

    マルク・リーブ
    「難しい1日でした。バランスを失ったため運転するのが難しく、戦うにはクルマが遅すぎました」

    911RSRが参戦するGTE-Amクラスではメキシコシティーで勝利したポルシェカスタマーチムのKCMGが3位に入りポディウムに上がった。ポルシェワークスドライバーのリヒャルト・リーツ(オーストリア)とミヒャエル・クリステンセン(デンマーク)は、GTE-Proクラスで7位フィニッシュとなった。

    上海で行われるWEC第8戦は11月6日に開催される。

    関連:WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

  • WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

    WEC 富士6時間レース 結果:トヨタがホームレースで今季初優勝!

    WEC 第7戦 富士6時間レースの決勝が16日(日)、富士スピードウェイで開催された。

    優勝は、4番グリッドからスタートしたトヨタ6号車(小林可夢偉 / ステファン・サラザン / マイク・コンウェイ)。レースはファナルラップまで大接戦。最後は随所で素晴らしい走りを見せた小林可夢偉が、1秒439差でアウディの猛追を凌ぎ、トヨタのホームレースで今季初優勝を成し遂げた。

    2位にはアウディ8号車(ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス)、3位にはポルシェ1号車(ティモ・ベルンハルト / ブレンドン・ハートレー / マーク・ウェバー)が続いた。

    トヨタ5号車(中嶋一貴 / アンソニー・デビッドソン / セバスチャン・ブエミ)は4位、ポルシェ2号車(ロマン・デュマ / ニール・ジャニ / マルク・リーブ)が5位。

    アウディ7号車(マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ)はマシントラブルでリタイアだった。

    LMP2クラスはG-DRIVE RACINGの26号車、GTE ProクラスはFORD CHIP GANASSI TEAM UKの67号車、GTE AMクラスはASTON MARTIN RACINGの98号車が優勝した。

    2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 結果

    Pos No Cat Team Car Gap
    1 6 P1 Toyota Gazoo Racing Toyota TS050 – Hybrid
    2 8 P1 Audi Sport Team Joest Audi R18 1.439
    3 1 P1 Porsche Team Porsche 919 Hybrid 17.339
    4 5 P1 Toyota Gazoo Racing Toyota TS050 – Hybrid 53.779
    5 2 P1 Porsche Team Porsche 919 Hybrid 1 Lap
    6 13 P1 Rebellion Racing Rebellion R-One – AER 15 Laps
    7 26 P2 G-Drive Racing Oreca 05 – Nissan 21 Laps
    8 43 P2 RGR Sport by Morand LIGIER JS P2 – Nissan 1.398
    9 36 P2 Signatech Alpine Alpine A460 – Nissan 27.623
    10 30 P2 Extreme Speed Motorsports LIGIER JS P2 – Nissan 22 Laps
    11 31 P2 Extreme Speed Motorsports LIGIER JS P2 – Nissan 28.8
    12 42 P2 Strakka Racing Gibson 015S – Nissan 35.64
    13 44 P2 Manor Oreca 05 – Nissan 55.197
    14 27 P2 SMP Racing BR01 – Nissan 23 Laps
    15 35 P2 Baxi DC Racing Alpine Alpine A460 – Nissan 24 Laps
    16 37 P2 SMP Racing BR01 – Nissan 01:08.6
    17 67 Pro Ford Chip Ganassi Team UK Ford GT 32 Laps
    18 66 Pro Ford Chip Ganassi Team UK Ford GT 15.506
    19 51 Pro AF Corse Ferrari 488 GTE 41.14
    20 71 Pro AF Corse Ferrari 488 GTE 33 Laps
    21 95 Pro Aston Martin Racing Aston Martin Vantage V8 38.234
    22 97 Pro Aston Martin Racing Aston Martin Vantage V8 34 Laps
    23 77 Pro Dempsey – Proton Racing Porsche 911 RSR (2016) 37.727
    24 98 Am Aston Martin Racing Aston Martin Vantage V8 36 Laps
    25 83 Am AF Corse Ferrari F458 Italia 37 Laps
    26 78 Am KCMG Porsche 911 RSR 38 Laps
    27 86 Am Gulf Racing Porsche 911 RSR 39 Laps
    28 88 Am Abu Dhabi-Proton Racing Porsche 911 RSR 45 Laps
    29 45 P2 Manor Oreca 05 – Nissan 54 Laps
    30 50 Am Larbre Competition Chevrolet Corvette C7-Z06 73 Laps
    31 4 P1 Bykolles Racing Team CLM P1/01 – AER 165 Laps
    32 7 P1 Audi Sport Team Joest Audi R18 208 Laps

    関連:【動画】 2016 WEC 富士6時間レース 決勝ハイライト

  • マーク・ウェバー 「ヘルメットを置くというのは非常に大きな決断」

    マーク・ウェバー 「ヘルメットを置くというのは非常に大きな決断」

    マーク・ウェバーが、今シーズン限りでの現役引退について語った。

    今年参戦するWECの最終戦を最後にレースから引退することを発表したマーク・ウェバー。26年のキャリアのなかで、マーク・ウェバーは、F1で9勝、そして、2015年にはWECのドライバーズタイトルを獲得している。

    マーク・ウェバーは引退のタイミングについて、ジャキー・スチュワートとニキ・ラウダに相談したと明かした。

    「もちろん、プロとしてレーシングヘルメットを置くというのは非常に大きな決断だ。でも、このようなッ決断のタイミングについて、僕たちのスポーツの2人のレジェンドであるジャッキー・スチュワート卿とニキ・ラウダから素晴らしい助言をもらえたのは本当に幸運だった」とマーク・ウェバーはコメント。

    「僕にとってぴったりなタイミングだった。年を取り、人生のプライオリティが変っていくと、物事を少し違ったとらえ方をするようになる。F1キャリアと同じように、自分の条件で決めることができるのは素晴らしいことだ」

    「ポルシェのコックピットで過ごした時間は本当に楽しかったし、919 1号車の2人のチームメイトであるティモ・ベルンハルト、ブレンドン・ハートレーとこんなにダイナミックな関係を持つことになるとは予想もしていなかった。センセーショナルな3年間だったし、今は3連勝中まので、この好調を維持し、力強いカタチで今年を終えたい」

    マーク・ウェバーは特別アンバサダーとしてポルシェに残るともに、レッドブルやイギリスのF1放送局チャンネル4との仕事も継続する。

    「ポルシェに残れるのは本当に名誉なことだ。コースの内外にかかわらず、会社の中で僕の競技者としての26年の経験を自分の新しい役割のために生かしたい」

    「ポルシェに加えて、レッドブル、イギリスのチャンネル4、オーストラリアのネットワーク・テン、ミシュランとも新しくエキサイティングな機会を得ることになった。Aussie Grit(SNSアカウント)自身についても、いくつか新しい冒険に取り組んでいるので、このスペースを見ていてほしい」

    関連:マーク・ウェバー、2016年末でレースを引退

  • 【動画】 2016 WEC 富士6時間レース 予選ハイライト

    【動画】 2016 WEC 富士6時間レース 予選ハイライト

    WEC 第7戦 富士6時間レースの予選が15日(土)、富士スピードウェイで開催された。

    ポールポジションを獲得したのはアウディR18 8号車(ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス)。2番手からわずか0.025秒という僅差だった。

    LMP2クラスのポールはG-ドライブ・レーシングの26号車オレカ05・ニッサンがポールポジションを獲得。

    LM-GTE Proクラスは66号車のフォードGT、Amクラスは98号車のアストンマーチンV8バンテージがポールポジションを獲得した。

    富士6時間レースは、16日(日)午前11時に決勝レースのスタートが切られ、午後5時に6時間にわたるレースのチェッカーを迎える。

  • アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 予選レポート

    アウディ:2016 WEC 第7戦 富士6時間レース 予選レポート

    今シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)の予選で、Audi R18は無敵の強さを見せつけている。今回の富士戦で、アウディは今シーズン5回目のポールポジションを獲得した。

    ポールポジションを獲得したルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組が、日曜日11:00からの決勝レースで、トップからスタートする。8号車がポールポジションからスタートするのは、メキシコ戦に続いて2度目だが、今回はわずか0.025秒という僅差で2番手を抑えた。

    7号車は、8号車よりも難しい状況の中で予選を闘っていた。アンドレ・ロッテラーとブノワ・トレルイエは、ポールポジションの8号車とわずか0.286秒差の5番手タイムを記録した。

    Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)
    「ポールポジションのタイムが向上し、わずかの差に多くのマシンがひしめく、本当に激しい争いの予選となりました。ポールポジションを獲得したAudi R18の実力が、いかに素晴らしいものであるかをご覧に入れられたとも考えています。一方、レースは6時間の長丁場ですので、どんなことが待ち受けているかは分かりません。予選の様に、スリリングでいながら我々が勝利出来ると良いと思っています」

    ステファン ドライヤー (Audi Sport LMPプログラム代表)
    「ロイック・デュバルとルーカス・ディ・グラッシの両名が素晴らしい走りをしてくれたおかげで、8号車はポールポジションの栄誉を獲得しました。明日の決勝でも、彼らが大いに活躍してくれることを期待しています」

    ルーカス・ディ・グラッシ
    「アタック開始時点ではタイヤの状態が完璧だったのですが、アタック1周目にトラフィックに引っかかってしまいました。しかし、その後のアタック時でもタイヤの状態が保たれていたことに感謝しています」

    ロイック・デュバル
    「予選が始まった時点で、今回は並外れた接戦になるなと予感しました。ルーカスは、トラフィックに巻き込まれるという不運に見舞われてしまいましたが、私がアタックした時にはその心配は無くなっていました。今回のポールポジションは、私たちドライバーだけでなく、メカニック、エンジニアなどチーム全員が全力で為し得た素晴らしいパフォーマンスによって得られたものだと思っています」

    アンドレ・ロッテラー
    「特に大きな問題があったワケではありません。車両はまったくトラブルなく走行していました。しかし、8号車と同等のタイムを叩き出せませんでした」とコメントし、トレルイエは不満そうに「2度も他のマシンに行く手を阻まれ、予選への集中力が途絶えてしまった。再び集中してアタックしたものの、ターン15で少しだけベストラインを外してしまった。それが、これ以上のタイムを出せなかった理由です」

  • アウディ、2017年でWECから撤退?

    アウディ、2017年でWECから撤退?

    アウディが、2017年シーズンをもってル・マン24時間レースを含めたWECから撤退するとの噂が本国ドイツで広まっている。

    アウディはこの噂について公式にはコメントしていないが、インサイダーによると、アウディは2017年末でLMP1プログラムを終了することに決定したという。

    アウディの撤退は、フォルクスワーゲン・グループの排ガス不正問題によるコスト削減によって決定したとされている。

    フォルクスワーゲン・グループのコスト削減の結果、アウディとポルシェは2016年のル・マン24時間レースをこれまでの3台体制から2台体制に縮小。2017年も2台体制を継続する。報道によると、両メーカーのシーズン予算は2億ユーロ以上だという。

    ル・マン24時間レースでは、アウディとポルシェの戦いが注目を集めているが、フォルクスワーゲン・グループは、最高峰の耐久レースの場で同じグループ内のアウディとポルシェが戦うことにおける財政的な利益に疑いを持っているという。

    インサイダーは、毎年ル・マン24時間レースの勝者はひとつだと指摘する。

    「たとえどんな方法であっても、我々のブランドのひとつが負けたとみなされる」とインサイダーは述べた。

    また、フォルクスワーゲン・グループは、ディーゼル排ガス不正の余波を受け、モータースポーツ環境でディーゼルエンジン技術をもはや示さないという決定を下したとの見方もある。

    フォルクスワーゲンは、2025年までに新たな電気自動車を5車種導入する戦略を立てており、開発予算を解放するためにモータースポーツ活動の合理化を目指しているという。

    近年、アウディのWECカーはディーゼルハイブリッドを採用しているが、もはや市販車とは直結しないことになる。

    「2つのブランドのLMP1戦略の魅力のひとつは、異なるドライブラインコンセプトにあった」トインサイダーは述べた。

    「アウディとポルシェの両方に共通のドライブラインコンセプトをもたらすことは、市販車への技術移行を制限させることになる」

    アウディのLMP1継続のハードルとなるのは、2018年に導入される新しいレギュレーション。LMP1クラスを戦うメーカーは、10MJとなり、現在3.7リッター V6ディーゼルターボエンジンと6MJの規約で参戦するアウディ R18 e-tronに電気モーターアプリケーションには大幅な改修が必要となる。

    アウディは、WECの撤退とともに、DTMの将来についても真剣に検討しているとされ、大幅な改革がなされると可能性があるという。

    その一方でアウディはGT3とGT4に力を入れていくされ、またジャガー、メルセデス、BMWといったライバルメーカーが参戦するフォーミュラEに予算がつぎ込まれるという。