カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • WEC 開幕戦シルバーストン4時間 予選 | トヨタ 7号車が3年連続PP獲得

    WEC 開幕戦シルバーストン4時間 予選 | トヨタ 7号車が3年連続PP獲得

    FIA 世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン4時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車が3年連続となるポールポジションを獲得。8号車が2番手で続き、TOYOTA GAZOO Racingはシーズン開幕の4時間レースを、最前列グリッドに並んでスタートすることになった。

    暖かな気候のもと、正午過ぎから行われた予選では、マイク・コンウェイと小林可夢偉がアタックしたTS050 HYBRID 7号車が、2人の平均タイムでトップにつけ、2019-2020年シーズン開幕戦でポールポジション、及びボーナスの1ポイントを獲得、選手権をリードすることになった。

    また、後半のアタックを担当した小林可夢偉は、1分35秒992のタイムをマークし、これまでのシルバーストンにおけるLMP1クラスのコースレコードを大きく塗り替えた。

    7号車のポールポジション獲得は、前日の公式練習2回目終盤でモノコックにダメージを負い、チームメカニックによる夜を徹したシャシー交換作業の末に達成されたもので、決して順調ではなかった。

    中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがアタックした8号車は僅差で2番手につけ、これによりTOYOTA GAZOO Racingの2台が最前列グリッドを獲得した。8号車の3人目のドライバー、ブレンドン・ハートレーは予選には出走しなかったが、明日の決勝レースでのTOYOTA GAZOO Racingデビュー戦に臨む。

    2台のTS050 HYBRIDの差は0.3秒。そして、同じLMP1クラスのライバルであるレベリオン・レーシングの1号車はポールポジションの7号車と僅か0.545秒差だった。昨年のシルバーストン戦では、ノン・ハイブリッド勢最上位とポールポジションとの差は2秒以上あったが、今年のライバル勢は大きく性能を上げ、決勝レースも接戦が予想される。

    2019-2020年のWECシーズン、全8戦の開幕戦となるシルバーストン4時間レースは、明日9月1日(日)の正午にスタートを切る。そして、世界選手権の長い戦いは、2020年6月14日に、ル・マン24時間レースのチェッカーフラッグが振られるまで続く。

    TS050 HYBRID 7号車
    (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
    公式練習3回目 : 4番手 (1分37秒981), 30周
    公式予選 : 1番手 (平均1分36秒015)

    小林可夢偉(7号車):
    まず夜を徹したハードワークで車両を修復してくれたチームに感謝します。昨日の公式練習2回目で僅かな接触があり、それ自体は大きなダメージではなかったのですが、縁石を乗り越える際に車体にダメージを追ってしまいました。昨晩のチームの素晴らしい仕事に、本当に感謝しています。予選ラップはとても上手く走れ、パフォーマンスを最大限に引きことが出来ました。TS050 HYBRIDの感触は本当に素晴らしく、ロングランのペースも良いので明日の決勝レースでも自信があります。レースで何が起こるかは誰にもわかりませんが、ベストを尽くします。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    ポールポジションを獲得出来、とても嬉しいです。満足のいくアタックラップでしたが、13コーナーで僅かにタイムロスしました。しかしながら、ポールポジション獲得には充分なタイムでした。レベリオンがどこまで迫ってきているのか分かりませんでしたが、彼らは特にセクター2と3で速く、明日の決勝レースは接戦になるでしょう。新たなコースレコードを記録した可夢偉と、夜を徹して全く新しい車両へ仕上げてくれたチームには明日の決勝レースで報いたいと思います。

    TS050 HYBRID 8号車
    (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
    公式練習3回目 : 1番手 (1分37秒014), 31周
    公式予選 : 2番手 (平均1分36秒315)

    中嶋一貴(8号車):
    チームにとって良い予選でした。非常に良いラップタイムを刻んだ7号車のクルーにはおめでとうと言いたいです。明日の決勝に向け、走行データから足りない点を分析し、改善します。今日の予選が早い時間から始まったので、明日の決勝レースまで24時間近くあります。勝利を目指し、出来る限りの準備をしていきます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    チームとして予選1-2フィニッシュとなり、良かったです。また、ポールポジションを獲得した7号車を祝福します。自分のアタックには満足していますが、7号車はさらに速かったです。今は気持ちを切り替え、明日のレースでは、7号車と、さらに速さを増したレベリオンとの戦いに集中します。

    WEC 第1戦 シルバーストン4時間レース 公式予選結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 平均タイム トップとの差
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    1:36.015
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    1:36.315 0.300
    3 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    1:36.560 0.545
    4 3 ナタナエル・ベルトン
    ピポ・デラーニ
    ロイック・デュバル
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    1:37.024 1.009
    5 6 マイク・シンプソン
    オリバー・ジャービス
    ガイ・スミス
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    1:37.220 1.205
    6 5 チャーリー・ロバートソン
    ベン・ハンリー
    イゴール・オルトツェフ
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    1:37.464 1.449
  • WEC | トヨタ 開幕戦シルバーストン4時間 公式練習初日レポート

    WEC | トヨタ 開幕戦シルバーストン4時間 公式練習初日レポート

    TOYOTA GAZOO Racing
    新たなシーズン初日を1-2で終える

    2019-2010年 FIA 世界耐久選手権(WEC)がイギリス・シルバーストンサーキットで開幕。初日は4時間レースへ向けた公式練習1回目と2回目が行われ、ディフェンディング・チャンピオンとして臨むTOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDがトップ2を占めた。

    シーズン開幕戦の初日、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスと共にTS050 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉が、午後の公式練習2回目序盤にマークした1分36秒847がトップタイム。セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーの8号車が0.826秒差の2番手につけた。

    7号車から1.029秒遅れとなるノン・ハイブリッドのライバル勢最速のタイムをマークしたのはレベリオン1号車。修正されたEoT(技術の均等化)により、TS050 HYBRIDは最低99kg重い重量で、1周あたり50%多く燃料使用可能なライバルたちと戦うことになる。

    シーズン開幕戦の最初のセッションでは、レベリオンの1号車がトップタイムをマークした。これは、2度のル・マン勝利を飾ったTS050 HYBRIDにとって、最後のシーズンは予選でのポールポジション争いや決勝での優勝争いが更にエキサイティングなものとなることを示している。

    日曜日の決勝レースへ向けた準備のため、チームはハイダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDを、高速コーナーで知られるシルバーストン・サーキットに適応させるべく、セッティングに注力した。

    チームのエンジニアは様々な空力セッティングを試すと共に、新たに舗装され、グリップ向上により全体的にラップタイムが向上した路面におけるミシュランタイヤのデータを収集しながら、ハイブリッド・ブーストやエネルギー回生の適合を進めた。

    全てのチームは、明日土曜日の午前中の更なる1時間の公式練習を行った後に、新世代WECのグリッドを決める予選に臨み、9月1日(日)正午、4時間レースへのスタートを切る。

    TS050 HYBRID 7号車
    (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
    公式練習1回目 : 3番手 (1分39秒431), 39周
    公式練習2回目 : 1番手 (1分36秒847), 31周

    小林可夢偉(7号車):
    今日は順調にセッティングを進めました。TS050 HYBRIDの感触も良かったですが、我々は常に更なる改良を目指し、可能な限りの準備を進めています。今日は周回を重ねることにバランスも改善されました。ペースには満足しており予選が楽しみです。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    母国イギリスのファンの前で再び走ることが出来て嬉しいです。再舗装されたコースはスムーズでグリップも高く、良いレースが出来そうです。今日のタイムは接近していますし、予選も面白いことになるでしょう。私自身も楽しみですし、ファンの皆様にもこのショーを楽しんでもらえることを望んでいます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    今日は上手く行きました。TS050 HYBRIDで再びレースの現場に戻れたことが嬉しいです。LMP1クラスでの戦いはより厳しいものになり、良いバトルが出来ると思います。我々もTS050 HYBRIDのパフォーマンスを最大限引き出すべく努力を続けて、決勝に臨む必要があるでしょう。今季を戦う新型パッケージであまりテストが出来ていないので、特に空力面で調整が必要です。

    TS050 HYBRID 8号車
    (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
    公式練習1回目 : 2番手 (1分39秒280), 46周
    公式練習2回目 : 2番手 (1分37秒673), 43周

    中嶋一貴(8号車):
    今日は天候がよく、安定したサーキットコンディションにより良い1日になりました。 車の仕上がりには満足しています。 ロングランのペースは良いですが、走行データをさらに調べる必要があります。全体として、シーズン初日に満足しています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    新しく舗装されたサーキットで良い走行ができました。路面グリップが高かったです。 シルバーストンに戻り、多くの周回を重ねることができました。 シルバーストンでTS050 HYBRIDで走るのはこれが最後となるので、できる限り楽しんでいます。また日曜の決勝レースは激しい戦いになると思いますので、明日の予選は前方のグリッドからスタートできるようにプッシュします。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    今日はスムーズに走行できました。 テスト内容は非常に多かったですが、大きな問題なく、とても快適に走行できました。まだ慣れるべきことがいくつかありますが、TS050 HYBRIDには適応してきているので、チームとの初戦を楽しみにしています。

    WEC 第1戦 シルバーストン4時間レース 公式練習1回目結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    37 1:38.860
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    46 1:39.280
    3 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    39 1:39.431
    4 3 ナタナエル・ベルトン
    ピポ・デラーニ
    ロイック・デュバル
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    35 1:39.718
    5 6 マイク・シンプソン
    オリバー・ジャービス
    ガイ・スミス
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    27 1:40.618
    6 5 チャーリー・ロバートソン
    ベン・ハンリー
    イゴール・オルトツェフ
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    3
    WEC 第1戦 シルバーストン4時間レース 公式練習2回目結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    31 1:36.847
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    43 1:37.673
    3 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    38 1:37.876
    4 3 ナタナエル・ベルトン
    ピポ・デラーニ
    ロイック・デュバル
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    40 1:38.687
    5 5 チャーリー・ロバートソン
    ベン・ハンリー
    イゴール・オルトツェフ
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    17 1:39.600
    6 6 マイク・シンプソン
    オリバー・ジャービス
    ガイ・スミス
    チームLNT/
    ジネッタG60-LT-P1・AER
    39 1:39.894
  • WEC | トヨタ 2019-2020年開幕戦 シルバーストン4時間 プレビュー

    WEC | トヨタ 2019-2020年開幕戦 シルバーストン4時間 プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing タイトル防衛に向け開幕戦シルバーストンに挑む
    TOYOTA GAZOO Racingは、シリーズチャンピオンとしてタイトル防衛を目指し、FIA世界耐久選手権(WEC)2019-2020年シーズンを戦う。この週末、イギリスで行われるシルバーストン4時間レースを皮切りに長いシーズンが始まる。

    ル・マン24時間レース2連覇を含む全8戦中7勝という強さを見せた2018-2019年スーパーシーズンを終え、TOYOTA GAZOO Racingは、歴史に名を刻んだTS050 HYBRIDにとって最後となるシーズンを迎える。

    今シーズンは、このシルバーストンを皮切りに、2020年6月13~14日の最終戦ル・マン24時間レースまで、4大陸を巡る全8戦で行われる。

    TS050 HYBRIDにとって4シーズン目、そしてラストシーズンとなる今季の開幕戦は、新たに改良が施され、先月のスペイン・バルセロナで行われたプロローグテストで披露された、ハイダウンフォース空力仕様のデビュー戦となる。

    母国レースとなるマイク・コンウェイの駆るTS050 HYBRID 7号車は、昨年と同じ小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスとのトリオでドライブ。そして8号車は、世界チャンピオンとなったセバスチャン・ブエミと中嶋一貴のコンビに、新たにブレンドン・ハートレーが加わりました。ハートレーにとっては、このシルバーストン戦がTOYOTA GAZOO Racingでの初レースとなる。

    シルバーストンは昨シーズン、TOYOTA GAZOO Racingが唯一勝利を挙げられなかったサーキット。チームは1-2でチェッカーを受けたが、縁石への乗り上げでダメージを負った車体下部がレース後の車検の車体剛性検査で不適合と判定され、2台共に失格となった。残念な結果となった昨年の雪辱を果たすべく、チームは英国伝統のサーキットに挑む。チームは2014年と2017年に、同コースでの6時間レースを制している。

    今年のシルバーストン戦は、WEC新時代の幕開けとして、新たに4時間レースとして開催される。トップクラスの車両は、1周5.901kmのサーキットを、4時間で約800km走ると予想される。そしてこの大会の勝者には、1905年に始まり、タツィオ・ヌヴォラーリやスターリング・モス、グラハム・ヒルといったレジェンドドライバー達が勝ち取ってきた伝統のRAC(英国王立自動車クラブ)ツーリストトロフィーが授与される。

    今季、2台のTS050 HYBRIDは、レベリオンとジネッタによるLMP1ノン・ハイブリッド車両からの挑戦を受ける。このライバル勢は改訂されたレギュレーションにより更なる速さを得ることとなり、最高峰クラスにおいて、より接近したバトルが期待される。開幕戦シルバーストンでは、TS050 HYBRIDの最低重量はノンターボのレベリオンよりも94kg、ターボエンジンのジネッタより85kg重く、また、レベリオンは61%、ジネッタは50%、TS050 HYBRIDよりも多くの燃料を給油1回あたり使用することが許される。

    ファンにとって初お目見えとなるWEC 2019-2020年シーズンは、30日(金)に行われる2度の90分間の練習走行セッションで開始される。翌31日(土)の練習走行と予選を経て、9月1日(日)の正午に4時間レースのスタートが切られる。

    またこの週末は、ドイツ・ケルンに本拠地を置くトヨタモータースポーツ有限会社(TMG)の社長職を8月に村田 久武より引き継いだ引地 勝義にとって、初めてのWEC戦となる。村田は今後もTOYOTA GAZOO Racing WECチームの代表及びGAZOO Racing Companyの領域長としてチームを牽引する。

    村田久武(TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表)
    TS050 HYBRIDに相応しい、有終の美を飾るための新たなシーズンが開幕します。ファンの皆様のため、エキサイティングなレースを求め、TOYOTA GAZOO RacingはACOと共に努力を続けてきました。新LMP1レギュレーションにより、シルバーストン開幕戦は接戦の厳しいレースになると思います。トラブルを出さない事が今まで以上に重要になるので、昨シーズンのル・マン最終戦を終えてからの短期間の間に、チーム一丸となってそこに集中し、この週末のために努力を重ねてきました。トラブルなく走り切り、優勝を目指します。簡単なレースになるとは思っていませんが、我々にとって新たな挑戦となる、今シーズンへの準備は万端です。

    小林可夢偉(7号車)
    新たなシーズンへ向けた準備は整っていると思います。我々のTS050 HYBRIDはプロローグテストで多くの周回をこなし、良いパフォーマンスを示せました。ライバルのノン・ハイブリッドLMP1勢の競争力は正確にはわかりませんが、接近戦になると予想していますし、我々にとっても新たな挑戦となるでしょう。もちろん我々は世界チャンピオン及びル・マンでの勝利を目指して戦います。そのために開幕戦のシルバーストンで良いスタートが切れることを全員が望んでいます。自信はあります。

    マイク・コンウェイ(7号車)
    シルバーストンは私にとって特別な場所です。単に母国レースというだけでなく、コース上に高速で流れるようなコーナーが数多くあり最高です。このコースで速いラップタイムを刻めた時は素晴らしい気分です。本当に楽しいコースですが、速度差のある車両の処理は難しく、的確なタイミングを見極める必要があります。いつも大観衆が迎えてくれて、私の家族や友人も応援に来てくれます。それだけに母国での勝利を熱望しています。何度か惜しいところまではいっているので、今年こそはそれを叶えたいと思っています。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車)
    シルバーストンで新たなシーズンの開幕を迎えるのが待ちきれません。チームは毎年進化を遂げていると思いますし、それはもちろん7号車においても間違いありません。チームクルーの信頼関係はとても強固なもので、メカニックやエンジニアとも同様です。マイクと可夢偉は本当に速いチームメイトですし、お互いにとても仲の良い友人でもあります。今季はこれまでにないほど力強いシーズンへ向けた準備が整ったと感じています。シルバーストンで勝利を挙げて最高のスタートが切れることを願っています。

    中嶋一貴(8号車)
    昨シーズンは毎レース、チームメイトとの接近戦を繰り広げ、私のキャリアの中でも最もタフなシーズンでした。今季も同じような厳しいシーズンになると予想しています。世界チャンピオンになれたことは本当に誇らしく思いますし、セバスチャン、ブレンドンと共に、今季もその座を守るべく戦います。我々全員がシルバーストンで良いシーズンスタートを切りたいと思っていますが、7号車が速いことはもちろんよく分かっていますし、ノン・ハイブリッドLMP1のライバル達も速さを増してくるはずなので、簡単にはいかないでしょう。

    セバスチャン・ブエミ(8号車)
    世界チャンピオンとして新たなシーズンを迎えるのは最高の気分です。我々は昨年、多くの勝利を成し遂げました。そして今は、新しいシーズンの開幕戦であるシルバーストンを勝利で飾ることに集中しています。今季のLMP1のライバル達はレギュレーションの変更により更に強敵となりそうですし、接近戦が予想されます。それだけに我々も日曜日のレースを好結果で終えるために準備を整えていかなくてはなりません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車)
    最高のレースカーであるTS050 HYBRIDの最後となるシーズンに、私の名前が車両に書かれたのを見て気分が高まっています。再びレースで戦えるのが楽しみです。私自身は、2018年のF1シーズンが終わってから多くのレースには出ていませんが、テストやシミュレータ作業など非常に忙しい日々を過ごし、感覚を保ってきました。WECでの速度差のある車両の処理のリズムなどを体で覚え直す必要はありますが、準備は出来ていますし、シルバーストンでのスタートが待ちきれません。

  • トヨタ、WEC参戦ハイパーカーのテストデビューを2020年6月に計画

    トヨタ、WEC参戦ハイパーカーのテストデビューを2020年6月に計画

    トヨタは、2020-2021年シーズンにのFIA 世界耐久選手権に参戦するハイパーカーのテストデビューを2020年6月に計画している。

    アストンマーティンとトヨタは、2020-2021年シーズンから導入される新しいレギュレーションにコミットしている。トヨタは、TS050 HYBRIDに代わるまったく新しいハイブリッド搭載したプロトタイプで参戦することを決定している。

    トヨタのチーム代表を務めるロブ・ルーペンは「最短で来年6月にはコース上でマシンを走らせることになるだろう」と語った。

    「おそらく8月にプロローグ・テストが開催される。従って、テストに行くために5~6週間がある」」

    ロブ・ルーペンは、新しいハイパーカーがテストデビューするまで実験車両を使用することを除外し、次のように付け加えた。

    「多くのことがデジタルで行われ、マシンをモデル化し、それからシミュレータで開発する。GR Sports Conceptはレースカーとは関係はない」

    ロブ・ルーペンは、ハイパーカー規則の確定は“馬鹿げている”ほど遅れたと不満を示し、それによってトヨタは“たくさんの資金”を費やすことを余儀なくされたと語る

    「もっと早く実現させてほしかった」とロブ・ルーペンは語る。

    「非常に遅れたが、ようやく到達したことを嬉しく思う。我々は様々なコンセプトに取り組んできた。

    「ルールが異なる方向に向かったので、しばしば変更しなければならなかった。我々はそのプロセスをコンセプトでサポートしようとしたが、多額の費用がかかった」

    FIAとWECのプロモーターでありAutomobile Club de l’Ouestは、5年間のコミットメントに基づき、新しいトップクラスに参戦するための年間予算を3,000万ユーロを予測しているが、ロブ・ルーペンは、ヨーロッパと日本で事業を分割しているため、この数字がトヨタにとって現実的なベンチマークであるとは考えていない。

    しかし、ロブ・ルーペンは、ハイパーカー規制は現在のLMP1フレームワークよりもかなり安くなるだろうと付け加えた。

    「ACOが出した予算と我々予算を比較するつもりはない。様々な国で働いているので、それは不可能だ」

    「パワートレインは日本製で、拠点はケルンであるため、コスト効率はそれほど高くない。非常に効率的な場合、すべてを1か所で行っている」

    「我々は素晴らしい参考ではないが、新しいルールは大幅に安くなっている。我々は50%以上の節約について話している」

    「我々は毎年新しいモノコックを製造してきた。それが毎年1000万ユーロだとしたら、5年間でそれを償うことができる」

    「我々はあちこちで開発する自由を得ているが、Balance of Performanceもある。大規模な節約です。それは彼らが望んでいたものであり、我々はそれに同意する」

    関連:【動画】 トヨタ GRスーパースポーツでテスト走行を実施

  • WEC | トヨタ、新型TS050 HYBRIDが高い性能を発揮 / プロローグ・テスト

    WEC | トヨタ、新型TS050 HYBRIDが高い性能を発揮 / プロローグ・テスト

    TOYOTA GAZOO Racingは、7月23日と24日の2日間、スペイン・バルセロナ近郊のカタルニア・サーキットで行われたFIA世界耐久選手権(WEC)2019-2020年シーズンの公式プロローグ・テストを成功裏に終えた。

    WECの2019-2020年シーズンは、9月1日にイギリスのシルバーストン・サーキットで開幕する。昨シーズン最終戦のル・マン24時間レースからまだ僅か5週間しか経っていないが、今回のプロローグ・テストには、今季のWECに参戦する全てのチームが参加した。

    TOYOTA GAZOO Racingは、今シーズンへ向け空力パッケージを変更したTS050 HYBRIDを初めて公に披露した。2016年のデビュー以来踏襲してきたモノコックに、細かな変更を加えた2019-2020年仕様のTS050 HYBRIDは、合計16時間以上にわたるテストにおいて期待通りの高い信頼性を示した。

    暑いスペインの陽光の下、2台のTS050 HYBRIDは合計917周、4,268kmを走破。このテストの後は開幕戦シルバーストンまでテストの機会がないため、チームは今季の戦いへ備え、空力セッティングやタイヤ評価といったサーキットでしか出来ないプログラムに注力した。

    今シーズンのTS050 HYBRIDは、昨シーズンの開幕時に較べて、規定最低重量が40kg増加した状態での走行となった。ただし、WECではこれまでにバルセロナで走行したことがないため、タイムの比較は出来ない。

    2日間のテストを終え、全4回の走行セッション総合で、2台のTS050 HYBRIDはトップ2を占めた。7号車が1分29秒141でトップタイム。8号車は0.046秒差での2番手。LMP1クラスライバルのレベリオン・チーム1号車が、トップ7号車から0.267秒差の3番手につけた。

    今回のテストでは、レギュラードライバーに加えTOYOTA GAZOO Racingのテスト兼リザーブドライバーとなったトーマス・ローランがTS050 HYBRIDを初めて公式な場でドライブ。若きフランス人ドライバーは、彼にとって2度目となるTOYOTA GAZOO Racingのテストで、午前中は7号車、午後は8号車ドライブした。

    小林可夢偉(7号車)
    2019-2020年仕様のTS050 HYBRIDで多くの周回をこなしテストはとても順調でした。ここバルセロナでは過去にテストをしたことがないのですが、すぐに良いペースで周回し、様々なプログラムをこなすことが出来ましたので、このテストには満足しています。来るシーズンへ向けてのテストはこれで終わりですが、チームはこれから開幕戦シルバーストンへ向けて、多くの作業をする必要があります。新たな挑戦へ向けて準備万端にします。

    マイク・コンウェイ(7号車)
    これが開幕前の最後のテストというのが不思議な感じがします。バルセロナを走るのは久しぶりで、戻ってこられてとても嬉しいです。ここ数日猛暑に見舞われているためドライバーから見ると厳しい条件でのテストになりましたが、多くの周回をこなすことが出来ました。改良されたTS050 HYBRIDについても多くを学び、開幕戦シルバーストンへ向けた準備は全てが順調です。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車)
    良いテストになりましたし、TS050 HYBRIDのドライブをとても楽しめました。今回アップデートされた空力パッケージを最適化するために、開幕戦の前に出来るだけ多くのデータを収集する必要があります。私自身はTOYOTA GAZOO Racingで3シーズン目となりますが、またマイクと可夢偉と共に戦えることを本当に楽しみにしていますし、このチームとともに戦うことはいつでも幸せです。シルバーストンはもうすぐに迫っていますが、準備は万端だと思っています。

    中嶋一貴(8号車)
    個人的には2009年以来10年ぶりに走ることとなったバルセロナを楽しみました。コースは当時と全然変わっておらず、すぐにリズムを取り戻すことが出来ました。暑くて大変でしたが、テストは順調で、車両セットアップやタイヤについて多くを学ぶことが出来ました。新しいパッケージでの初走行は順調でしたし、今回のアップデートには満足出来ています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車)
    今回のテストにはとても満足しています。開幕戦に向けたパッケージで、多くの周回をこなせたことが重要です。更なる重量を科されたことで、ライバル達との差はさらに縮まりました。それはファンの方々にとっては良いことだと思います。我々のチームに取っては初めてのバルセロナだったため比較が難しいのですが、改良されたTS050 HYBRIDには良い感触を得ています。あとは開幕戦シルバーストンへ向けてさらに準備を進め、TS050 HYBRIDから更なるパフォーマンスを引き出さなくてはなりません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車)
    この2日間のテストはとても上手く行きましたし、私自身もTS050 HYBRIDを更に学ぶことが出来ました。TS050 HYBRIDは私がこれまでよく知っていたWECの車両とは驚くほど違っていました。新しい車両への理解を深めると共に、速さを引き出せるようになって来ました。私はWECでのレースから少し離れていましたが、今回のテストでコース上の混雑の中でのドライブすることに慣れてきました。チームのエンジニアやメカニック、そしてチームメイトのドライバーも皆歓迎してくれており、これからも彼らと共に上手くやっていけると思います。

    トーマス・ローラン(テスト兼リザーブドライバー)
    今日はとても上手くいきました。チームメイトと共にドライブするのはいいものです。昨日チームが良いセットアップを見つけてくれたおかげで快適にドライブすることが出来ました。いくつかのロングランテストを行ったこともありラップタイムは最高とは言えませんが、テストは上手くいき多くのデータが取れたことに満足しています。個人としても70ラップ以上走れたことは、4人で車両をシェアしたことを考えると悪くない結果です。

  • 山下健太、TGR WECチャレンジドライバーとしてLMP2クラスに参戦

    山下健太、TGR WECチャレンジドライバーとしてLMP2クラスに参戦

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、WEC(FIA世界耐久選手権)の2020-2021年シーズンから、市販に向けて開発中のGRスーパースポーツ(仮称)をベースとするハイブリッド・プロトタイプ車両での参戦を6月14日に発表した。今回この参戦に加えて、現在WEC LMP1クラスに参戦中の中嶋一貴、小林可夢偉に続く若手ドライバーを育成するため、現在推進中のトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)に「TGR WEC チャレンジドライバー」を新たに設定し、山下健太を選出。山下健太は、WEC 2019-2020シーズンHigh Class RacingからLMP2クラスに参戦する。

    山下健太は千葉県出身の23歳で、2013年FTRSスカラーシップを得てFCJ(フォーミュラチャレンジジャパン)に初参戦しチャンピオンを獲得。2014年全日本F3にステップアップし、2016年にはチャンピオンを獲得。2017年からスーパーフォーミュラにステップアップすると共に、2018年からSUPER GT GT500クラスにも参戦。2018年にスーパーフォーミュラでチームチャンピオン獲得に貢献すると共に、SUPER GTでは2019年6月の第4戦ブリーラムで初優勝を達成するなど、若手を代表するドライバーの一人に成長した。

    新たにTGR WECチャレンジドライバーに選出された山下健太は、WEC 2019-2020シーズンLMP2クラスにてル・マン24時間レースを含む全戦に参戦。7月23日、24日にバルセロナで行われるプロローグテストからチームに合流する予定となっている。なお、2019年のSUPER GT及びスーパーフォーミュラにも引き続き参戦する。

    山下健太
    WEC2019-2020シーズンのLMP2クラスに参戦することになり、本当にうれしく思っています。こんな貴重な機会を与えていただいたTOYOTA GAZOO RacingとHigh Class Racingの方々に感謝いたします。WECは世界中のさまざまなサーキットで開催されますし、LMP2は非常に競争の激しいクラスでもありますので、挑戦のしがいがあります。私にとってはまだ多くのことを学ぶ必要がありますが、7月から始まるテストが待ちきれません。

    High Class Racing
    チーム名:High Class Racing(デンマーク)
    チーム代表:Peter Utoft
    Car Number:#33
    シャシー&エンジン:Oreca 07 – Gibson engine
    チームメイト:Anders Fjordbach(デンマーク)、Mark Patterson(米国)

    High Class Racing

  • トヨタ 豊田章男社長 「一貴のチームメイトを想う気持ちに感動した」

    トヨタ 豊田章男社長 「一貴のチームメイトを想う気持ちに感動した」

    トヨタ自動車の豊田章男社長が、ル・マン24時間レース後の中嶋一貴の涙についてコメントした。

    今年のレースでは大部分でトヨタの7号車がリード。しかし、残り1時間のところで7号車のタイヤが2度もパンクするというトラブルが発生。2分以上のリードを失い、中嶋一貴がドライブする8号車が優勝することになった。

    だが、チェッカー後のパルクフェリペで小林可夢偉と抱き合った中嶋一貴の目には涙が溢れ出した。2016年に残り3分で勝利を失った中嶋一貴には思うところがあったのかもしれない。

    豊田章男社長は「一貴、ゴール後に涙しながらコメントをする君の姿を見ました。チームメイトを想う君の気持ちに感動した。あらいがとう」とコメント。

    「WECのチームは本当に良いチームになってくれたなと思ったよ。可夢偉君には、また悔し想いをさせてしまった。自分のことのように悔しい・・・」

    「一貴、可夢偉、2人の気持ちをしっかり受け止めて、もっと強いチーム、もっといいクルマを目指すことを誓う」

    「セブ、フェルナンド、一貴、マイク、ホセ、可夢偉、6人は本当に素晴らしいチームだったと思う。みんな、2年連続のワンツーフィニッシュをありがとう!」

    関連:中嶋一貴、ル・マン2連覇も複雑な涙 「7号車のレースだった…」

  • 【動画】 2019年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

    【動画】 2019年 ル・マン24時間レース 決勝ハイライト

    FIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年スーパーシーズンを締めくくる第8戦『第87回 ル・マン24時間レース』が6月15日・16日にフランスのサルト・サーキットで行われた。

    総合優勝はトヨタ TS050 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ)。残り1時間でトップに立って中嶋一貴が駆る8号車は、ル・マン24時間レースを2連覇するとともに、WEC 2018-2019年スーパーシーズンのドライバーズチャンピオンを獲得した。

    2位には、トヨタ TS050 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)が続き、1-2フィニッシュを達成。TOYOTA GAZOO Racingは2014年以来となる、マニュファクチャラーとドライバーの両タイトルを獲得した。

    LMP2クラスは、シグナテック・アルピーヌ36号車が優勝。クラスチャンピオンに輝いた。

    LM-GTE Proクラスは、AFコルセ51号車ッフェラーリが優勝。2位はポルシェ91号車、3位にはポルシェ93号車が入り、チャンピオンはポルイェ92号車が獲得した。

    LM-GTE Amクラスはのポルシェが争っていたが、KEATING MOTORSPORTS 85号車 フォードGTがクラス優勝。TEAM PROJECT 1 56号車 ポルシェがクラスチャンピオンを獲得した。

    2019 Le Mans 24H – HIGHLIGHTS from 12AM – 1PM (GMT)

  • トヨタ、ル・マン24時間レース2連覇!8号車がドライバーズタイトル獲得

    トヨタ、ル・マン24時間レース2連覇!8号車がドライバーズタイトル獲得

    FIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年スーパーシーズンを締めくくる、第8戦ル・マン24時間レースが行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が昨年に続き2連勝。中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソの3名はWECのシリーズチャンピオンも獲得。中嶋一貴は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝いた。

    レースの大半で首位を走行する速さを見せた小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、首位を独走していた残り1時間、突然のタイヤパンクで緊急ピットイン。8号車の先行を許すこととなってしまったが、2位でチェッカーを受け、TOYOTA GAZOO Racingは2年連続の1-2フィニッシュを飾った。

    6月16日(日)午後3時、25万人もの観客が見守る前で、長い24時間レースを締めくくるチェッカーフラッグが振られ、8号車がトップでこれを受けた。続いて7号車が2位でフィニッシュラインを通過。2年連続のTOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュとなったが、これは、終盤、最後の1時間でのドラマティックな展開の末の結果だった。

    レースが残り1時間となった367周目、2位の8号車に2分以上の大差をつけて首位を独走していたロペスがドライブする7号車が、タイヤのパンクを感知し、7号車は緊急ピットイン。タイヤを交換した。しかし、コースへ復帰したロペスは車両の異常を感じ、スローダウン。再度ピットへ戻らざるを得なくなり、追い上げていた中嶋一貴がドライブする8号車の逆転を許すこととなってしまった。

    レースは小林可夢偉がマークした予選最速タイムによってポールポジションからスタートした7号車を、8号車が追い、24時間という長いレースを通して、2台の1000馬力を誇るTS050 HYBRIDによる白熱した接近戦が繰り広げられた。

    終盤戦に入ると7号車が8号車との差を広げ始め、残り1時間、あとは7号車の初優勝へ向け走り切るだけと誰もが思い始めていた矢先の、信じられないようなアクシデントだった。

    残り1時間、逆に8号車に1分ほど先行されることとなってしまった7号車だったが、ホセ・マリア・ロペスは諦めることなく、逆転を目指して猛烈なアタックを続け、8号車との差をじりじりと詰めていった。しかし、その追い上げも僅か17秒及ばず2位でチェッカーを受けることとなった。

    これで8号車は昨年の第2戦に続きル・マン24時間レース2連勝。8号車の3名のドライバー、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソはWEC 2018-2019年スーパーシーズンのドライバーズチャンピオンを獲得。中嶋一貴は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝いた。TOYOTA GAZOO Racingは2014年以来となる、マニュファクチャラーとドライバーの両タイトルを獲得した。

    TS050 HYBRID 7号車 (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    決勝結果: 2位(トップと16秒972差), 385周、ピットストップ37回、グリッド:1番手、ファステストラップ:3分17秒297

    TS050 HYBRID 8号車 (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ):
    決勝結果: 1位, 385周、ピットストップ34回、グリッド:2番手、ファステストラップ:3分18秒397

    友山茂樹 GAZOO Racingカンパニープレジデント:
    7回目を迎えた伝統のル・マン24時間レースにて、2年連続の優勝を1-2フィニッシュで飾ることができました。ずっと、応援頂いたファンの皆さま、また、ご支援頂いた関係企業の皆さま、そして、最後まで心ひとつに戦ったチーム全員に心より感謝申し上げます。『ル・マンに勝つにはクルマが速いだけではダメで、クルマもチームも、もっと強くならないといけない』と、昨年の優勝に満足することなく、改善を積み重ねてきたことが連覇に繋がったのではないかと思います表彰台から見た、溢れんばかりのTOYOTA GAZOO Racingの旗、そして、空高く上がった2本の日の丸を仰いで、深く感動致しました。ル・マンの歴史に新たな軌跡を刻むことができ、たいへん嬉しく思います。しかし、喜んでばかりはいられません。終始レースをリードしていた7号車に、残り1時間のところでパンクが発生、そこにタイヤセンサーのトラブルも重なり、大きなタイムロスに繋がりました。『まだまだクルマもオペレーションも改善が足りない!』と、ル・マンの女神が言っているのだと思います。来年のル・マン、そしてその後に始まるハイパーカークラスに向けて、TOYOTA GAZOO Racingは、昨日よりも今日、今日よりも明日。という、ベターベターの精神で挑戦し続けます。これからも引き続き、ファンの皆様からの暖かい応援をいただければ幸いです。

    村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
    ル・マン24時間レースの連覇を達成できましたが、優勝に十分値する活躍をしたマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスには大変申し訳ないことをしました。そのため気持ちは複雑です。近日中に今回起きたことの真の要因を突き止め再発防止を図ります。しかしながら我々が示すことが出来た総合的なパフォーマンス、最後の1時間を含めた戦うチームスピリットについては誇りに思います。またWECワールドチャンピオン、及び2回目のル・マン制覇を果たしたセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソを祝福します。TOYOTA GAZOO Racing にとって、歴史的なWECスーパーシーズンの最後に相応しい成果で、来年のタイトル防衛に向けての弾みとなります。

    小林可夢偉(7号車):
    ル・マンで勝つことがどんなに難しく厳しいかを見せつけられました、これまで4回チャレンジしましたが、来年こそは実現できるように頑張り続けます。全力を尽くして決して諦めないことです。勝利を目指して本当に努力しました。23時間まではとても上手くいっていましたが、結果は厳しいものでした。8号車と今日の結果を目指して来た方々にはお祝いを申し上げます。24時間レースは完走も簡単ではありません。素晴らしい仕事でした。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    ずっと目指してきたものが最後の最後に不運なパンクで水泡に帰し、とても受け入れがたい結果になってしまいました。これがル・マンなんでしょうか。チームの全員、とりわけ7号車のクルー達は素晴らしい仕事をしてくれました。終始トップを走ることが出来る車両に仕上げてくれたことがその証です。今日は8号車の優勝とチャンピオン獲得に祝福を送ります。彼らは強敵であり、それが我々の喜びでもあります。我々はもっと強くなって戻ってきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    ル・マンを目指して頑張った8号車のスタッフには優勝とチャンピオン獲得のお祝いをお伝えします。ル・マンは厳しく残酷なレースの歴史でもあります。残念ながら我々は今日、それを見せつけられることになってしまいました。チームメイトのマイクと可夢偉の素晴らしいレースを誇りに思います。素晴らしいレース内容でした。もっと強くなって必ずル・マンに戻ってきます。

    中嶋一貴(8号車):
    今年、ル・マンの勝利は実力と言うよりも運によって決まったと思っています。とても厳しいレースで、7号車に起きたことはとても信じられません。我々は2016年のル・マンでよく似た状況に遭遇しただけに、チームメイトの彼らがどんな気持ちなのかよく分かります。我々がル・マンで勝利を上げられたこと、そして世界チャンピオンになれたのは、チームメイトである7号車と互いにしのぎを削ってきたおかげですし、彼らとスーパーシーズンの長きにわたって切磋琢磨して来たことを本当に誇りに思います。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    我々にとっては、世界チャンピオンがかかっているという意味で重要なレースでした。レースのスタート時は7号車について行こうと思っていましたが、僅か5周したところでそれは無理だと分かりました。我々は諦めずに力強く戦い続けましたが、最後まで7号車の方が速かったことは誰の目にも明らかでした。我々は2位でフィニッシュしても満足出来たと思いますが、7号車に起こってしまったことは本当に残酷です。彼らは本当に素晴らしいレースをしました。

    フェルナンド・アロンソ(8号車):
    2度目のル・マンで勝利を上げられて最高の気分ですが、この勝利は全く予測していませんでした。今回、我々は7号車に対して勝てる速さは持っていませんでした。今日の結果は運が大きく影響しましたし、それはモータースポーツの一面でもあります。私は彼らチームメイトをチームメイト以上の、友達と感じています。彼らは勝利にふさわしかったですが、勝利の女神は我々を選びました。我々の目標は世界チャンピオン獲得であり、それを達成出来たことを本当に誇りに思います。

    WEC 第8戦 ル・マン24時間 最終結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
    1 8 中嶋一貴
    セバスチャン・ブエミ
    フェルナンド・アロンソ
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    385
    2 7 小林可夢偉
    マイク・コンウェイ
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    385 16.972
    3 11 ヴィタリー・ペトロフ
    ミカエル・アレシン
    ストフェル・バンドーン
    SMPレーシング/
    BRエンジニアリングBR1・AER
    379 6 Laps
    4 1 ニール・ジャニ
    アンドレ・ロッテラー
    ブルーノ・セナ
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    376 9 Laps
    5 3 トーマス・ローラン
    ナタナエル・ベルトン
    グスタボ・メネゼス
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    370 15 Laps
    17 ステファン・サラザン
    イゴール・オルトツェフ
    セルゲイ・シロトキン
    SMPレーシング/
    BRエンジニアリングBR1・AER
    163 リタイア
    4 トム・ディルマン
    オリバー・ウェッブ
    パオロ・ルバーティ
    バイコレス・レーシング・チーム/
    エンソ・CLM P1/01・ギブソン
    163 リタイア
    10 ヘンリク・ヘドマン
    ベン・ハンリー
    レンジャー・ヴァン・デル・ザンデ
    ドラゴンスピード/
    BRエンジニアリングBR1・ギブソン
    76 リタイア
  • フェルナンド・アロンソ、ハイパーカー規約でのWEC参戦に興味

    フェルナンド・アロンソ、ハイパーカー規約でのWEC参戦に興味

    フェルナンド・アロンソは、ハイパーカー規則が導入される2020-2021年シーズンのFIA 世界耐久選手権(WEC)に参戦することに興味を示していると語る。

    6月14日、ACO(フランス西部自動車クラブ)はマニュファクチャラーなど諸関係者と共に協議を重ね、2020年秋に始まる2020-2021年シーズンからWECに導入される新世代の耐久レース用車両で争われる最終確定した新技術レギュレーションを発表。

    すでにアストンマーティンとトヨタは、2020-2021年シーズンのWECへの参戦を表明している。

    フェルナンド・アロンソは、今期トヨタからWECに参戦。ル・マン24時間レースを制し、今年のチャンピオンシップ獲得を目指している。

    フェルナンド・アロンソは、今期限りでトヨタを離れ、すでに後任としてブレンドン・ハートレーが乗ることが決まっているが、将来的にハイパーカーでWECに参戦したいとの願望を明らかにした。

    「ハイパーカー、新しいレギュレーションのアイデアを気に入っているし、アストンマーティンとトヨタもコミットした。今後数週間でもっと多くのブランドが参戦を表明することを期待している」

    フェルナンド・アロンソは、いつWECに戻ってきたいかについて次のように語った。

    「そうだね、ハイパーカーで2021年、2022年、もしくは2023年になると思う。すでにWECから離れることが最終的なさよならではないと言っているし、戻ってくるつもりだ。でも、2年後になるのか3年後になるのか、もしくは5年後になるのかはわからない」