カテゴリー: マックス・フェルスタッペン

  • レーシングブルズF1代表 フェルスタッペンのテスト案を否定「大きな雑音になる」

    レーシングブルズF1代表 フェルスタッペンのテスト案を否定「大きな雑音になる」

    2026年F1シーズン、レッドブル・レーシングのマシンに苦戦するマックス・フェルスタッペンを巡り、「レーシングブルズならもっと速く走れるのではないか」という議論が再び広がっている。

    しかし、レーシングブルズF1のチーム代表アラン・パーメインは、その可能性を明確に否定。フェルスタッペンを自チームのマシンに乗せる考えは「絶対にない」と断言し、その理由を説明した。

    フェルスタッペン起用論を「大きな雑音」と否定
    フェルスタッペンをレーシングブルズのマシンに乗せるべきだという声は、2025年から続いている。

    当時はレッドブルのマシンが扱いにくく、フェルスタッペンやリアム・ローソン、角田裕毅が苦戦する一方で、姉妹チームのVCARB 02は安定した操縦性を示していた。フェルナンド・アロンソは「フェルスタッペンならVCARB 02でもタイトルを獲得できたかもしれない」との見方を示し、大きな話題となった。

    2026年も状況は完全には改善していない。レッドブルは”マカレナ”リアウイングを巡る問題などで苦戦し、フェルスタッペンはドライバーズランキング7位。一方、レーシングブルズはアルピーヌと並ぶコンストラクターズランキング5位争いを演じ、アービッド・リンドブラッドとリアム・ローソンが安定してQ3進出や入賞を重ねている。

    こうした状況から、元F1ドライバーのカルン・チャンドックやラルフ・シューマッハらは「フェルスタッペンがレーシングブルズをドライブしたらどうなるか見てみたい」と語ってきた。

    だが、パーメインはF1公式ポッドキャスト『Beyond the Grid』で、その可能性を完全に否定した。

    「いや、それはない。そんなことをすれば、君たちメディアや記者の憶測をさらに煽るだけだし、チームにとっては大きな雑音になる」

    「だから、そのような話も、示唆も、一度もない。僕たちは自分たちの立ち位置も、現在のドライバーも、マシンも理解している。やるべきことは毎週少しずつ前進することだけだ」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム マックス・フェルスタッペン

    レーシングブルズは自らの進歩に集中
    パーメインは、現在の焦点はフェルスタッペンではなく、レーシングブルズ自身の開発にあることを強調した。

    「マシンはコースへ出るたびに改善を目指している。週末ごとだけではなく、走るたびにより良い仕事をしようとしている」

    「今シーズンここまでを見れば、その成果は表れている。メルボルンから比べてもマシンは進歩しているし、最速のチームとの差を指標で比較しても、予選ペースもレースペースも確実に改善している」

    「特にここ数戦はレースペースを重点的に改善してきたが、その成果は数字にも表れている」

    レーシングブルズの好調ぶりから、フェルスタッペンを姉妹チームのマシンに乗せるべきだという議論は今後も続きそうだ。しかし、パーメインはそうした憶測を完全に否定し、チームとしては現在のドライバーラインアップとマシンを着実に進化させることだけに集中している姿勢を明確に示した。

  • メルセデスF1代表 アントネッリ成長で「フェルスタッペン獲得はもう急務ではない」

    メルセデスF1代表 アントネッリ成長で「フェルスタッペン獲得はもう急務ではない」

    トト・ヴォルフは、アンドレア・キミ・アントネッリの急成長によって、メルセデスF1が2027年にマックス・フェルスタッペンを獲得する必要性は以前ほど高くなくなったとの見解を示した。

    ヴォルフは、将来的にフェルスタッペンとアントネッリをコンビにする可能性を完全には否定していないものの、現時点では若きイタリア人ドライバーの成長がチームの長期計画において大きな意味を持っていると強調している。

    フェルスタッペン獲得は「もはや急務ではない」
    ベルギー紙『La Derniere Heure』の取材に応じたトト・ヴォルフは、F1界の基準であり続けるフェルスタッペンを高く評価しながらも、メルセデスの状況は以前とは変わったと語った。

    「常に最高のドライバーをマシンに乗せようとするものだ」

    「マックスは今でもドライバーの基準となる存在だ。しかし、彼ほどのドライバーを獲得しなければならないという切迫感は、もはや以前ほどではないかもしれない」

    ヴォルフは、その理由としてアントネッリの台頭を挙げるとともに、チームは短期的ではなく長期的な視点で将来を見据えていると説明した。

    「我々は3年後、5年後、あるいは10年後に誰がトップに立っているのかを考えなければならない」

    「だからこそ、10歳ほどの子どもたちがカートで競う段階から育成する若手プログラムを構築している」

    アントネッリを絶賛「F1のために育てられてきた」
    今季6勝を挙げてランキング首位に立つアントネッリについて、ヴォルフは精神面の成熟ぶりを特に高く評価した。

    「シーズンを通して浮き沈みをどう管理しているかが印象的だ」

    「彼は走っている間は完全に自分の世界に入っている。そしてピットへ戻ると感情を表に出さず、すべてを分析して前へ進んでいく」

    「彼は感情的なイタリア人ドライバーという固定観念とは正反対だ。F1のために育てられてきた存在なんだ」

    ヴォルフによれば、アントネッリの育成は8歳の頃から始まっていたという。

    「トップドライバーでは、パフォーマンスの90%は生まれ持った才能によるものだ。残りの10%が努力だ」

    「キミのF1への準備は8歳のときに始まった。そして、その頃から彼は特別な存在だった」

    さらに、若手ながら精神的な強さも兼ね備えていると称賛した。

    「時には挫折や悪いレースもあるが、それを切り替えて前へ進んでいく」

    「誰もここまでやるとは思っていなかった。チームメイトでさえそうだった」

    マックス・フェルスタッペン

    アップデート不足を認めるメルセデス
    一方で、ハンガリーGPではメルセデスの競争力低下も浮き彫りとなった。アントネッリは予選4番手に終わり、ジョージ・ラッセルはエンジントラブルに見舞われた。

    アントネッリは、ライバル勢の開発が進んでいる一方で、メルセデスは大型アップデートを投入できていないことが影響していると説明した。

    「最近はトップチームが次々とアップデートを投入しているけど、僕たちはダウンフォース面で大きなアップデートをしばらく投入していない」

    「これは予想していたことだ。他のチームはいくつかアップデートを投入してきたけど、僕たちはそれを待っている状態だ。ここまでは間違いなく厳しい週末になっている」

    今季のアントネッリは速さだけでなく精神的な成熟も高く評価されており、ヴォルフの発言は、メルセデスが将来のエース候補として強い信頼を寄せていることを改めて示す内容となった。一方で、開発競争ではライバル勢に後れを取っており、今後予定されるアップデートがタイトル争いの行方を左右する重要な要素となりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン トト・ヴォルフ夫妻との休暇が話題

    マックス・フェルスタッペン トト・ヴォルフ夫妻との休暇が話題

    マックス・フェルスタッペンを巡る移籍憶測が再び過熱している。メルセデスF1代表トト・ヴォルフ夫妻との休暇中の様子が撮影されたことに加え、フェルスタッペンのプライベートジェットがレッドブルの本拠地ザルツブルクを訪れていたことも判明し、様々な憶測を呼んでいる。

    ただし、現時点ではメルセデス移籍やレッドブル離脱を裏付ける具体的な証拠はなく、いずれも昨年と同様の「夏休み中の出来事」とみられている。

    サルデーニャ島でヴォルフ夫妻と休暇
    SNSでは今週、フェルスタッペンがパートナーのケリー・ピケとともにイタリア・サルデーニャ島で休暇を楽しむ様子が公開された。

    写真にはメルセデスF1代表のトト・ヴォルフと妻スージー・ヴォルフの姿も写っており、ヴォルフ夫妻がジェットスキーを楽しむ一方で、フェルスタッペンとピケは海で過ごしていた。

    この写真は瞬く間に「メルセデス移籍交渉ではないか」と話題になったが、GPblogによると、今回も昨年と同様に友好的な交流だった可能性が高いという。

    実際、フェルスタッペンのスーパーヨット「Unleash the Lion」とヴォルフのヨットはいずれもサルデーニャ島沖に停泊していたことが確認されている。同地は両者が毎年休暇を過ごすお気に入りの場所として知られている。

    昨年も同じ憶測を否定
    実は両者が夏休みに同じ場所で過ごしたことで移籍説が浮上したのは今回が初めてではない。

    2025年の夏休みにも同様の報道が流れたが、その際も契約や移籍について話し合った事実はないと報じられていた。

    フェルスタッペン自身も昨夏の騒動について、レッドブル残留を明言していたにもかかわらず憶測が広がったことを振り返っている。

    「僕は残留すると明確に言っていた。それでもトトと休暇中に隣同士だったことが、もちろん騒ぎを大きくしてしまった」

    そして、実際の交流について次のように説明している。

    「僕はサルデーニャ島が好きだし、彼も好きなんだ。手を振って、一緒にランチをして、子どもたちも一緒に遊んだ。あそこではF1以外の話ばかりしているよ。トトやスージーとは、いろいろ楽しい会話ができるんだ」

    一方のヴォルフも当時、「休暇先が同じだからといって、一緒にF1で働くことを意味するわけではない。我々は以前から良い関係を築いているだけで、たまたま同じような場所で休暇を過ごしている」と説明し、移籍説を否定していた。

    マックス・フェルスタッペン

    フェルスタッペン機はザルツブルクにも飛行
    一方で、新たな注目を集めたのがフェルスタッペンのプライベートジェットの飛行ルートだ。

    飛行記録によると、火曜日に航空機はニースからサルデーニャ島へ向かい、その後レッドブルの本拠地があるオーストリア・ザルツブルクへ飛行。数時間後には再びニースへ戻っている。

    GPblogは、この際にフェルスタッペンが家族とともにサルデーニャ島で降機し、その後マネージャーのレイモンド・フェルミューレンだけがザルツブルクへ向かった可能性があると伝えている。

    もっとも、この行程について公式な確認はなく、実際に誰が搭乗していたのかも明らかになっていない。

    なお、フェルスタッペン機がザルツブルクを訪れたのは今回が初めてではない。今年6月にも同地へ飛行しており、その際にはフェルミューレンとレッドブル首脳陣を交えた会談が行われたとされる。ただし、その会談の内容については現在まで明らかにされていない。

    移籍説を裏付ける材料は依然としてなし
    今回の一連の出来事は、メルセデスF1移籍説とレッドブルとの将来を巡る憶測を再燃させるには十分だった。

    しかし、現時点で確認されている事実は、フェルスタッペンがサルデーニャ島で休暇を過ごし、ヴォルフ夫妻と交流したこと、そしてプライベートジェットがザルツブルクへ飛行したことのみである。

    GPblogも、現段階では契約交渉や移籍協議が行われたことを示す情報はないとしており、今回も夏休み中の偶然の重なりが憶測を呼んだ可能性が高いと伝えている。

  • アイザック・ハジャー フェルスタッペンと同じ課題に安堵「自分を疑わずに済む」

    アイザック・ハジャー フェルスタッペンと同じ課題に安堵「自分を疑わずに済む」

    アイザック・ハジャーは、マックス・フェルスタッペンが自身と同じ問題に苦しんでいることは「安心できること」だと語り、レッドブル・レーシングのRB22が抱える課題はドライバー固有のものではないとの認識を示した。

    ハジャーは、もし自分と4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンのフィードバックが異なっていれば、自分自身を疑っていただろうと説明。一方で、両者が同じ問題を訴えていることは、自身にとって「良いニュース」だと受け止めている。

    ハンガリーGPではフェルスタッペンが、RB22の深刻なオーバーステアやメカニカルグリップ不足を厳しく批判。「タイヤのようにマシンが劣化していく」「予選では周回を重ねるごとに悪化していった」と不満を口にしていた。

    一方のハジャーも、ハンガロリンクではRB22の”スイートスポット”を見つけることができず、乗り心地にも苦しんでいたと明かしている。

    フェルスタッペンと同じ課題は「安心できる」
    ハンガリーGPを6位で終えたハジャーは、チームへのフィードバックがフェルスタッペンと一致しているかと問われ、次のように語った。

    「そうだね。それは安心できることだ。そうでなければ、自分自身を疑うことになっていただろう。だから、それは良いニュースなんだ」

    今季開幕から11戦を終えた時点で、ハジャーは近年レッドブルのセカンドシートを務めたドライバーの中でも、予選ではフェルスタッペンとの差を最も小さく抑えている一人となっている。

    しかし本人は、決勝でのレースペースに課題が残っていると考えている。

    「予選でいつも差が小さい理由も、そこにあると思う」

    「僕に必要なのは最初のスティントの答えなんだ。そこが本当にフラストレーションを感じた部分だった」

    「それ以外は、この週末はすべて順調だった」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    課題はコーナー進入時の安定性
    さらに、レッドブルのテクニカルディレクターであるピエール・ワシェが、中速コーナーでのアンダーステアを改善する必要があると語っていたことについて意見を求められると、ハジャーはより根本的な問題を指摘した。

    「コーナー進入時の安定性を改善する必要がある。そこが解決できれば、その先の改善も進められるだろう」

    フェルスタッペンとハジャーが共通して同じ症状を訴えていることは、RB22の課題がドライバー個人ではなくマシン特性に起因していることを裏付けている。今後のアップデートによってレッドブルがこの問題をどこまで解消できるかが、シーズン後半のパフォーマンスを左右する重要なポイントとなりそうだ。

  • ヨス・フェルスタッペン炎上事故 F1の安全対策を変えた歴史的転換点

    ヨス・フェルスタッペン炎上事故 F1の安全対策を変えた歴史的転換点

    1994年F1ドイツGPで発生したヨス・フェルスタッペンの炎上事故は、F1史上でも最も衝撃的なピットストップ事故のひとつとして語り継がれている。

    給油中にマシンが一瞬で火の玉に包まれたこの事故は、ドライバーやメカニックに負傷者を出しただけでなく、その後のF1の安全対策やピットストップ手順を大きく見直す契機となった。

    給油中に突如発生した炎上事故
    1994年ドイツGPのホッケンハイムリンク。レースのおよそ3分の1を終えたところで、ベネトンのヨス・フェルスタッペンは通常の給油ピットストップのためにピットインした。

    インターテクニーク製の給油ノズルが接続された直後、高圧の燃料がマシン後方へ噴き出し、高温になっていたボディワークとリアブレーキに引火。一瞬のうちにマシン全体が炎に包まれた。

    火災そのものは数秒で消し止められたが、バイザーを少し開けた状態だったフェルスタッペンは鼻や目の周辺に軽い火傷を負った。当時は走行中でもバイザーをわずかに開けることは珍しくなかったという。

    また、消火活動にあたった数人のメカニックも火傷を負ったものの、幸い重傷者は出なかった。

    後にフェルスタッペンは当時の状況を次のように振り返っている。

    「マシンに乗っていると突然すべてが炎に包まれた。本当に何もできない。パニックになるよ」

    「でも、チームは非常に素早く対応してくれた。数秒後には火は消えていた」


    FIA調査で判明した安全装置の取り外し
    事故後に行われたFIAの調査では、ベネトンが給油バルブ内部の安全フィルターを取り外していたことが判明した。

    このフィルターを外すことで燃料流量は約12.5%増加し、ピットストップを約1秒短縮できるとされていた。

    しかし、安全フィルターがなかったことで異物がバルブ内部に詰まり、バルブが正常に閉じなくなった結果、燃料が制御不能な状態で噴き出したと結論づけられた。

    ベネトンには罰金が科されたが、チーム側はフィルターの取り外し自体が事故の直接原因ではないとの立場を示した。

    この事故がF1の安全対策を変えた
    この事故を受け、F1では給油装置の設計が大きく見直された。

    給油ホースには異常時に燃料の流れを瞬時に遮断するフェイルセーフ機構が導入され、ピットクルーには耐火性能を強化した防火服やヘッドギアの着用が義務化された。

    さらに、各チームはFIAが承認した標準仕様の給油装置を使用しなければならなくなり、装置への改造や変更についても監視が一段と厳格化された。

    この事故は、レース中給油そのものの危険性を改めて浮き彫りにする出来事ともなり、F1は2010年シーズンからレース中給油を全面的に廃止している。

    炎に包まれながらも大事故を免れたヨス・フェルスタッペンの一件は、F1の安全思想を大きく前進させた歴史的な転換点として、現在でも語り継がれている。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1の人材流出論を否定「大げさすぎる」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1の人材流出論を否定「大げさすぎる」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングF1における人材流出が深刻な問題となっているとの見方に異論を唱え、「少し大げさに語られすぎている」との認識を示した。

    2026年シーズン前半は苦戦を強いられたレッドブル・レーシングだが、フェルスタッペンはチーム内部の変化を過度に悲観する必要はないと強調。エイドリアン・ニューウェイをはじめとする主要人物の離脱が大きく報じられてきた一方で、チームは着実に前進しているとの考えを明かした。

    レッドブルF1の「人材流出」は本当に深刻なのか
    RacingNews365の独占インタビューでフェルスタッペンは、レッドブル・レーシングだけが主要人材を失っているかのような報道には違和感があると語った。

    「レッドブルだけで多くの人が去っているように言われるけど、それは少しドラマチックに語られすぎていると思う」

    2024年に長年テクニカルディレクターを務めたエイドリアン・ニューウェイが退団して以降、スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーや戦略責任者ウィル・コートネイなど、主要メンバーの離脱が相次いだことから、レッドブル・レーシングの組織力低下を懸念する声が広がっていた。

    しかしフェルスタッペンは、そのような変化はどのトップチームにも起こり得ることであり、必要以上に問題視されているとの見方を示した。

    「チームは第二の家族」 揺るがぬ信頼
    フェルスタッペンはレッドブル・レーシングへの強い愛着も口にした。

    「僕にとってチームは第二の家族のような存在なんだ」

    「このチームで本当に多くの素晴らしい経験をしてきた。もちろん素晴らしい時間ばかりではなく、大変な時期もあった」

    4度のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、チームとともに黄金時代を築いてきた。そのため、一時的な困難があっても、長年築いてきた信頼関係は変わらないと強調した。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    苦戦の2026年も「上向きの流れ」
    2026年はレッドブル・パワートレインズとフォードが共同開発した新パワーユニットで新時代を迎えた。開幕前テストでは高い評価を受け、FIAのADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)の基準となるほどの性能を示した一方、RB22はシャシー性能に課題を抱え、フェルスタッペンとアイザック・ハジャーは序盤戦で苦戦を強いられた。

    それでもフェルスタッペンは、チームは着実に改善へ向かっていると手応えを語る。

    「今年のスタートはかなり厳しかった」

    「でも、僕たちは上向きの流れにある」

    レッドブル・レーシングはローラン・メキース新代表のもとで新体制への移行を進めている。主要メンバーの離脱という逆風の中でも、フェルスタッペンはチームへの信頼を失っておらず、後半戦での巻き返しに自信をのぞかせた。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1にADUO熱望「僕たちにも欲しい」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1にADUO熱望「僕たちにも欲しい」

    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、2026年F1シーズン後半戦に向けてマシン性能の改善が最優先課題だと語るとともに、FIAが導入したADUO(Additional Dyno Usage Opportunity)の恩恵を受けたいとの本音を明かした。

    ベルギーGPとハンガリーGPで2戦連続表彰台を獲得して前半戦を締めくくったフェルスタッペンだが、RB22の競争力には依然として満足しておらず、夏休み明け以降の巻き返しに期待を寄せている。

    レッドブルF1の最優先課題は「安定したパフォーマンス」
    ハンガリーGP後の記者会見で、フェルスタッペンは後半戦に向けた開発方針について問われると、まずは純粋なパフォーマンス向上が必要だと強調した。

    「まずは全体的なパフォーマンスをもっと引き上げる必要がある。その上で、僕たちが抱えている問題を解決しなければならない」

    「週末を通してどんどんパフォーマンスを失っていくこともあるし、レースでもスタートからフィニッシュまで徐々に競争力が落ちてしまうことがある。それは本当に優先して解決しなければならない課題だ」

    フェルスタッペンは単純な速さだけではなく、セッションやレースを通じて安定したパフォーマンスを維持できないことが、現在のレッドブル最大の弱点だと説明した。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    フェルスタッペン「僕たちにもADUOが欲しい」
    一方で、話題がパワーユニットに及ぶと、フェルスタッペンは思わず笑みを浮かべながら現在のF1で注目を集めるADUOについて言及した。

    「パワーユニットについて言えば……僕たちにもADUOが欲しいね!」

    「何らかの形でそうなればいいと思う。でも、どうなるかは分からない。夏休み明けに状況をしっかり見ていくことになるだろう」

    ADUOは、FIAが2026年から導入した救済制度で、基準となるパワーユニットより性能が劣るメーカーに対し、追加のダイノ(ベンチ)使用時間など開発面での優遇措置を認める仕組みだ。

    現時点ではレッドブル・パワートレインズ・フォードは対象外とされており、フェルスタッペンの発言は冗談を交えつつも、ライバルメーカーとの差を意識した本音とも受け取れる。

    後半戦で真価が問われるレッドブル
    2026年シーズン前半、レッドブルはマシンの一発の速さを見せる場面はあったものの、週末を通じた安定性やロングランでの競争力に課題を抱え続けた。

    フェルスタッペンは、まず車体全体のパフォーマンスを底上げし、そのうえでマシンが徐々に競争力を失う現象を解決することが重要だと強調している。夏休み明けに投入される開発パッケージと、ライバル勢との開発競争が、レッドブルの後半戦を左右することになりそうだ。

  • レーシングブルズF1勢 マックス・フェルスタッペンの「間抜けども」発言に反論

    レーシングブルズF1勢 マックス・フェルスタッペンの「間抜けども」発言に反論

    マックス・フェルスタッペンがF1ハンガリーGPでレーシングブルズのリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドを「間抜けども」と無線で罵倒した一件について、両ドライバーが当時の状況を説明した。

    2人は、レース中にブルーフラッグ表示システムが正常に機能せず、通常とは異なる状況で周回遅れ対応を迫られていたことが混乱の原因だったと明かし、自分たちは可能な限り先頭争いの妨げにならないよう努めていたと強調した。

    ブルーフラッグ表示の不具合が混乱を招く
    ハンガリーGPでは、一時的なマーシャリングシステムのトラブルによって通常使用される電光式ブルーフラッグ表示が機能しなかった。そのため、ドライバーは手旗やミラー、ダッシュボードの情報、そしてチームからの無線に頼って状況を判断することになった。

    フェルスタッペンは、ルイス・ハミルトンから2位を守る攻防の最中、前方で争っていたローソンとリンドブラッドを周回遅れにするまで時間を要し、無線で「あの間抜けどもは何をやっているんだ」と怒りを爆発させていた。

    リンドブラッドは、システムの不具合がドライバー全体に混乱を招いていたと振り返る。

    「それほど難しい状況ではなかった。バーチャルミラーで前後のクルマやギャップは見えるし、実際のミラーもあるから少しは楽だった」

    「でも、追い抜いていく側のクルマにとっては残念な状況だったと思う。理想的ではなかったね」

    さらに、ブルーフラッグ表示そのものにも異常があったと説明した。

    「7周目だったと思うけど、チェコ(セルジオ・ペレス)に対するブルーフラッグが表示された。でも7周目で彼がそんなに後ろにいるはずはない。システムで何が起きていたのか分からなかった」

    「しかも番号が表示されず、ただブルーフラッグだけだった。それではあまり役に立たない。でもチームがサポートしてくれたし、ダッシュボードのデルタタイムも確認しながら、できるだけリーダーたちの邪魔にならないようにしていた」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    ローソン「邪魔にならないことだけ考えていた」
    一方のローソンも、レース終盤にはルイス・ハミルトンの直後を走行しているところへ、新しいタイヤを履いたフェルスタッペンが急接近する場面に遭遇した。

    フェルスタッペンはハミルトンとローソンを一気に抜き去る豪快なオーバーテイクを決めたが、ローソンは自身がその攻防に巻き込まれないことだけを考えていたという。

    「僕は邪魔にならず、できるだけその争いに巻き込まれないようにしていただけだった」

    「僕は周回遅れではなかったから道を譲る必要はなかった。でも、彼があそこで仕掛けてくるとは思わなかった」

    「もちろん遅い飛び込みは見えた。あの場面では彼らの後ろでかなりタイムを失ってしまって正直ストレスだった。でも、あれは素晴らしいオーバーテイクだった。本当にマックスらしい動きだった」

    「間抜けども」発言の背景が明らかに
    フェルスタッペンの「間抜けども」という無線は大きな話題となったが、ローソンとリンドブラッドの証言からは、ブルーフラッグ表示システムの不具合という特殊な事情があったことが分かる。

    両者ともリーダー争いを妨げないよう最大限配慮していたと説明しており、フェルスタッペンが後方から見ていた状況とは異なる事情が存在していたことが明らかになった。

    【関連】
    ・フェルスタッペン レーシンングブルズF1勢に激怒「間抜けどもはペナルティだ」

  • レッドブルF1 フェルスタッペン流出阻止へ 2029年までの高額契約オファー報道

    レッドブルF1 フェルスタッペン流出阻止へ 2029年までの高額契約オファー報道

    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が加熱するなか、レッドブル・レーシングが2029年末までの契約延長を提示したと報じられた。現行契約に含まれる離脱条項の発動条件を満たしたとされる今、チームは高額契約によってエースの流出阻止を図ろうとしている。

    ドイツ紙『BILD』によると、新契約には大幅な報酬アップに加え、現契約で問題となっている成績条項を撤廃する内容が盛り込まれているという。

    さらにスペイン紙『MARCA』も、レッドブルが契約を2029年まで延長し、年俸増額を提示してフェルスタッペンの残留を目指していると伝えている。

    契約延長オファーの背景は「離脱条項」
    フェルスタッペンは2026年F1第11戦ハンガリーGP終了時点でドライバーズランキング6位。首位アンドレア・キミ・アントネッリとは100ポイント以上の差をつけられている。

    現行契約には、夏休みの時点でランキング2位以内に入っていなければ契約解除を選択できるパフォーマンス条項が含まれているとされ、『BILD』はこの条件がすでに満たされたと報道。フェルスタッペンには10月までに離脱条項を行使するか判断する猶予があるという。

    このため、2026年夏から秋にかけては、F1ストーブリーグ最大の焦点になる可能性が高まっている。

    レッドブルは大型契約で流出阻止へ
    こうした状況を受け、レッドブルは新たな契約延長オファーを提示したとされる。

    報道によれば、新契約は2029年までの長期契約となるだけでなく、大幅な年俸アップも含まれており、フェルスタッペン陣営は数週間前から内容を検討しているという。『MARCA』は、現在のフェルスタッペンの年俸は約6500万ユーロ(約121億円)と推定されており、レッドブルはさらに報酬を引き上げることで契約延長への合意を目指していると伝えている。

    フェルスタッペンは今季ここまで4度の表彰台を獲得しているものの、優勝はまだなく、新世代マシンへの不満も隠していない。そのため、一時的な休養(サバティカル)の可能性も依然として取り沙汰されている。

    一方で、マネージャーのレイモンド・フェルミューレンは最近、「マックスは現契約を尊重するつもりだ」と説明している。それでもレッドブルが正式な延長契約を提示したとすれば、口頭での意思確認だけでは安心できないというチーム側の危機感の表れとも受け取れる。

    さらに2027年にはマクラーレン移籍の噂も絶えず、メルセデスやアストンマーティンと並んで候補として名前が取り沙汰されている。フェルスタッペン本人は将来について明確な回答を避け続けており、チームの競争力や今後の勢力図を見極めたうえで判断する考えとみられている。

    最大の課題は金銭面ではなく競争力だ。エイドリアン・ニューウェイら主要技術者の離脱を経て、レッドブルは以前のような圧倒的な速さを失っており、フェルスタッペンを引き留めるには再び優勝争いができるマシンを示すことが不可欠となる。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    ハジャーの去就にも影響
    フェルスタッペンが残留を決断した場合、2027年以降もアイザック・ハジャーとのラインアップが維持される可能性は高まる。

    ハジャーはレッドブル昇格初年度から安定した走りを見せ、歴代のチームメイトと比較してもフェルスタッペンとの差を小さく保っている。

    ローレン・メキーズ代表もハンガリーGPで、その評価を口にした。

    「かなり久しぶりに強力なセカンドドライバーを得られたのは良いニュースだ。それはシーズン前から掲げていた目標でもあった。アイザックは着実に結果を残し、チームやマックスから多くを学んでいる」

    さらにメキーズは、フェルスタッペンにとってもチームメイトとの実力差が縮まることは歓迎すべきことだと説明した。

    「2台のマシンの競争力が近づいているのは、マックスにとっても良いことだ」

    2027年の体制について明言は避けたものの、「将来についてはまだ話し合っていないが、アイザックが素晴らしい仕事をしていることは誰の目にも明らかだ。論理的な決断を下すことになる」と語り、ハジャーが長期構想に含まれていることを示唆した。

    フェルスタッペンの決断がストーブリーグを左右
    フェルスタッペンが2029年までの契約延長を受け入れれば、キャリアの全盛期を引き続きレッドブルで過ごすことになる。

    一方で、このオファーを拒否し、離脱条項を行使すれば、2027年に向けたドライバー市場は一気に動き出す可能性がある。

    現時点ではレッドブルもフェルスタッペン側も契約延長を正式には認めていない。しかし、高額オファーによる引き留めが事実であれば、この夏最大の話題は「フェルスタッペンは不満を抱えているか」ではなく、「レッドブルが彼を引き留められるか」に移りつつある。

  • フェルスタッペンとハミルトンの激闘にローソン「邪魔しないことだけ考えた」

    フェルスタッペンとハミルトンの激闘にローソン「邪魔しないことだけ考えた」

    リアム・ローソンは、F1ハンガリーGPで繰り広げられたマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの激しいバトルを間近で目撃し、「少しストレスだった」と当時の心境を振り返った。

    レーシングブルズのローソンは周回遅れとなる場面で2台の争いに巻き込まれたが、冷静に対応。その後は戦略変更も奏功し、8位入賞を果たして前半戦を締めくくった。

    フェルスタッペンのオーバーテイクを間近で目撃
    レース序盤のピットストップで、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)はアンダーカットを成功させ、一時的にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)の前へ浮上した。

    しかし、ピットアウト直後にハミルトンは周回遅れのローソンを抜く必要があり、その間にフェルスタッペンが背後へ接近。ホームストレートで2台がローソンをかわした直後、フェルスタッペンはターン1で果敢に飛び込み、ハミルトンを抜き返して実質3番手を奪い返した。

    その一部始終を至近距離で見届けたローソンは、バトルに巻き込まれないことだけを考えていたと明かした。

    「僕はただ邪魔をしないように、あまり関わらないようにしていただけだった」

    「周回遅れだったから、必ずしもすぐに譲る必要はなかったけど、(フェルスタッペンが)あそこで仕掛けてくるとは思っていなかった」

    「もちろん、あの遅い飛び込みは見えた。でも、そのせいで彼らの後ろで少しタイムを失ってしまって、その瞬間はちょっとストレスだった。でも、本当に素晴らしいオーバーテイクだったね」

    予想外の2ストップ戦略も奏功
    ローソンはその後、アウディ勢やチームメイトのアービッド・リンドブラッドとの争いを展開。チームは当初予定していなかった2ストップ戦略へ切り替え、これが功を奏して8位でフィニッシュした。

    ローソンは、戦略変更も突然だったと振り返る。

    「僕たちは最初から2ストップを予定していたわけではなかったので、それは驚きだった」

    「でも、レースエンジニアのアレックス(イリオプロス)とのやり取りから、後ろで何か起きていることは感じていた」

    「彼はアウディ勢については話していたけど、多くは説明しなかった。そして突然ピットインを指示されたんだ」

    「最後はソフトタイヤで長いスティントになったけど、結果的には素晴らしい判断だった」

    今回の8位入賞により、ローソンは今季前半戦を43ポイントで折り返した。メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブル・レーシングの4強以外では最高位のドライバーとして、安定したシーズン前半を締めくくっている。