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  • アルピーヌ、2024年WECハイパーカー参戦車両の前身「A424_β」を公開

    アルピーヌ、2024年WECハイパーカー参戦車両の前身「A424_β」を公開

    アルピーヌは、2024年からFIA世界耐久選手権(FIA WEC)の最高峰カテゴリーに参戦するハイパーカーの前身である「A424_β」を公開しました。

    アルピーヌとオレカの緊密なコラボレーションから生まれたこのLMDhプロトタイプは、A-arrowブランドを自動車とスポーツのエクセレンスへの道へと導く。そのレーシーなデザインはル・マン・サーキットの近くに新設されたアルピーヌ・パドックセンターで、多くの国際的なジャーナリストを前に発表された。

    新しい時代
    2013年から耐久レースに参戦しているアルピーヌは、FIA世界耐久選手権(FIA WEC)の最高峰カテゴリーに参戦することで、競争への情熱を新たにし、再確認している。A424_βは、アルピーヌのレースの伝統とDNAを引き継ぎ、この新しい章をスタートさせる。そのデザインには、将来の市販モデルのスタイリングキューが表れている。LMDhレギュレーションにより、このプロトタイプはアルピーヌのスポーティさを表現すると同時に、モータースポーツ界の有名ブランドに挑戦するカテゴリーにおけるアルピーヌの野心を具現化している。

    刺激的な名前
    A424_βは、アルピーヌのDNAを再確認させるとともに、その未来を予感させるデザインとなっている。A424_βという名称は、それを象徴している。Aを先頭に4から始まる3桁の数字で構成される用語は、アルピーヌの耐久レースの勝利の伝統を尊重し、24はルマン24時間レースと2024年を、そしてβは発売前の最終段階を示している。

    A424_βは、アルピーヌのエレガンスとスポーティさを表現している。アルピーヌの未来を象徴するライトシグネチャーを非常にレーシーで主張のあるフロントエンドに、リアにはひときわ目を引く2本のAアローを配したまさに自動車の芸術品と呼ぶべきモデル。アルピーヌの雪の結晶を象徴する三角形のモチーフは、ダガーボードとリアウィングにも同様に輝きを放っている。

    コックピットでは、ドライバーは、ロードゴーイングスーパーカーのように洗練された、なめらかでスムーズなボディワークの中に座ることができる。アルピーヌのマニフェストである「アルペングロー」にインスパイアされた側面は、アルピーヌの市販モデルや競技用モデルの魅力的な未来を体現している。

    アルピーヌ A424_βアルピーヌ A424_βアルピーヌ A424_βアルピーヌ A424_βアルピーヌ A424_βアルピーヌ A424_β

  • フェラーリCEOベネデット・ヴィーニャ 「今後もF1とWECへの投資を続ける」

    フェラーリCEOベネデット・ヴィーニャ 「今後もF1とWECへの投資を続ける」

    フェラーリのCEOであるベネデット・ヴィーニャは、ロードカーへの技術移転の価値を考え、F1とWECのトップクラスのモータースポーツにコミットし続けることを表明した。

    ベネデット・ヴィーニャは今週、Bloombergの取材に「スポーツは我々にとって非常に重要だ」と語った。「レースは、これまでも、そしてこれからも、当社のDNAの中に組み込まれていく」

    「2023年、世界耐久選手権への参加を中止してから50年が経ち、我々は再び世界耐久選手権に戻る。来週はル・マンだ。したがって、F1や世界耐久選手権などのスポーツは非常に重要であり、トラックから公道に応用できるテクノロジーが数多くあるため、我々はそこに投資し続けていく」

    また、同社初のスポーツ用多目的車であるプロサングエは、「F1から取り入れた内燃機関の重要な特徴を備えており、プロサングエを通じて道路を走ることができる」と述べた。

    2023年に向けて、ほとんど成功していないチームのスタートを見守ることはストレスになったかと聞かれたベネデット・ヴィーニャは「これよりもっとストレスのたまることがある!」と答えた。

    「改善する方法はあるし、学習する方法もある。我々は常に、過去のクルマよりも優れたクルマを作らなければならない。これは我々が行うすべてのことに当てはまる」

    フェラーリ ル・マン

  • WEC:トヨタ 2023年 第4戦 ル・マン24時間 テストデー レポート

    WEC:トヨタ 2023年 第4戦 ル・マン24時間 テストデー レポート

    2023年のル・マン24時間レースへ向けた公式テストでの走行が6月4日(日)に行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は、伝統あるコース、サルト・サーキットでの準備を開始した。

    今週末の6月10日(土)から11日(日)にかけて行われる、ル・マン24時間の100周年記念大会には、30万人もの観客の来場が予想されている。大観衆の見守る中、16台の素晴らしいハイパーカーが競い合うこの偉大なレースで、TGRは6連覇を目指す。

    ただ、レースを目前にしたルール変更により、TGRのハイパーカー、GR010 HYBRIDは37kgの重量増となった。

    WECのディフェンディングチャンピオンでもあるTGRの2台のGR010 HYBRIDは、公道を含む1周13.626kmのサルト・サーキットのフルコースを、レースウィーク以外で走行できる唯一の機会であるこのテストデーにおける2回の練習走行セッションで車両のセットアップを進め、合計1798kmを走破した。

    GR010 HYBRID 7号車は小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスがドライブし、この日の総合で、トップのフェラーリ51号車から0.323秒遅れの3分29秒827で3番手となるタイムをマークした。GR010 HYBRID 8号車は昨年のル・マン勝者である平川亮とブレンドン・ハートレーに加え、テスト兼リザーブドライバーの中嶋一貴がドライブし、この日9番手のタイムをマークした。セバスチャン・ブエミは他のレース日程の都合により、この日の走行には参加せず、5日(月)からチームに加わる予定。

    この日、TGR2台のGR010 HYBRIDは、ル・マン24時間へ向けたスペシャルカラーリングでのコースデビューを果たした。桜の花とつぼみをあしらったこのカラーリングは、日本のDNAを示すと共に、TGRのサスティナビリティへの取り組みと、モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」の一環として、ル・マンをはじめ、耐久レースへの参戦で育まれている最先端技術を象徴している。

    TOYOTA GAOO RACING ル・マン24時間レーストヨタ ル・マン24時間レース

    午前中のセッションは晴れて暖かな気候の下、現地時間午前10時に開始され、2台のGR010 HYBRIDは最初の45分間でまずインストレーション走行を行った。8号車は、3度のル・マンウィナーであり2018-19年シーズンのWECチャンピオンでもある中嶋がステアリングを握り、自身のドライブで2位のチェッカーを受けた2021年以来となる、サルト・サーキットでの周回ラップを刻んだ。

    コースの一部で公道を使用しているサルト・サーキットは、セッションが進むごとにそのコンディションが良くなっていき、それにあわせて、チームは本格的なプログラムを実施。2台のGR010 HYBRIDは様々なメカニカル、及び空力の設定を試して解析し、翌週の公式練習走行へと続く車両セットアップを行った。

    セーフティカーや赤旗によりそれぞれ25分間のタイムロスとなった以外は、チームのプログラムは比較的順調に進んだ。しかし、セッション最終盤、コンウェイがドライブしていた7号車がテルトル・ルージュのバリアへクラッシュ。GR010 HYBRIDは車体のフロントとリアにダメージを負ってしったが、この午前中のセッションでは、7号車はコンウェイが序盤にマークしたタイムで5番手。8号車は平川のラップがベストタイムで8番手となった。

    メカニックによる修復作業と素晴らしいチームの努力により、新たなフロントとリアを装着した7号車は午後のセッション開始までに作業を終え、タイムロスすることなく、ロペスがセッション開始と同時にコースに出ることができた。

    午後の3時間のセッションは、中盤にセーフティカーが30分ほど入ったものの、チームは更なる車両セットアップの比較や、異なるタイヤコンパウンドのパフォーマンスや耐久性の分析などの作業を進め、7号車の小林が出したベストタイムが3番手。8号車はハートレーのタイムが9番手となった。

    テストデーでの充実した走行セッションを終え、チームは収集した貴重なデータを、7日(水)に開始される2回の公式練習走行と予選へ向け、この2日間で分析しなくてはならない。また、車両セットアップ作業は8日(木)の2回の公式練習走行でも続けられる。8日は公式練習走行の間にハイパーポールセッションが実施され、決勝レースの各カテゴリー上位のグリッドが決定される。第91回ル・マン24時間レースは6月10日(土)現地時間午後4時にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    ル・マンに戻ってこられて最高です。このコースにはいつも感動させられますし、ここを走るのは本当に楽しいです。我々の7号車は午前中のセッション終盤にアクシデントに見舞われ、今日は期待していたほどスムーズな一日ではありませんでしたが、マイクが無事だったことが最も大事ですし、メカニックも素晴らしい作業でダメージを迅速に修復してくれました。そのおかげでプログラムへの影響は最小限に抑えられ、車両のセットアップやバランスの作業を続けることができました。パフォーマンスの面ではやや厳しい状況にありますが、とにかく作業を続けるだけです。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    今年初めてのル・マンでの走行で、幾つかの課題はあるものの、まずまずの一日でした。今日は車を理解することに努め、比較検討のプログラムをこなしました。セッションが進むにつれて我々も進歩し、バランスも良くなってきています。まだラップタイムという面では幾つかやるべきことがありますが、この段階ではいつものことです。とは言え、今のところ悪くない状況ですし、この調子で作業を続けます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    またここに戻れて嬉しいです。まだ初日なので、全てがきちんと動くかを確認する作業でした。初日としては順調ですが、ラップタイムを基準に何かを語るのはまだ早いです。特にトップスピードの面で、ライバル勢が強そうだというのが私の第一印象ですが、我々もプッシュしていきます。これからの数日、更なるパフォーマンスを見出すべく頑張ります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    まだやるべきことはありますが、幸運なことにレースのスタートまでは何日かあります。ル・マンに戻ってこられるのはいつものことながら嬉しいですし、特にこのGR010 HYBRIDはこのコースのために作られたクルマなので尚更です。昨年、このクルマは乗っていて本当に素晴らしいフィーリングだったので、そのバランスを取り戻したいと思っています。私の周回は好調でしたし、ここでは退屈することはないのですが、土曜日の決勝へ向けてとにかく努力あるのみです。新たな挑戦へ向け、ハードワークを続けていきます。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    昨年に続き、GR010 HYBRIDで再度ル・マンを走ることができて嬉しいです。昨年のテストデーでは多くのことを学びましたが、今年は全く感触が違います。今日は多くの周回をこなすことができ、その点では全てが順調でした。ラップタイムはまだ我々が望んだレベルには達していないので、原因を解明する必要があります。水曜日の公式練習走行までにはセットアップを改善すべく、プッシュを続けます。

    中嶋一貴(テスト兼リザーブドライバー)
    GR010 HYBRIDで走るのは3月のセブリング戦後のテスト以来ですが、また走ることができて本当に最高でした。この車でル・マンを走るのはいつでも特別なことで、8号車のセッション最初のドライバーを任されたのはとても光栄でした。短いスティントでしたが、まるで故郷に帰ったようでしたし、テストプログラムに貢献できて嬉しいです。

  • トヨタ、宮田莉朋をWECチャレンジドライバーに選出

    トヨタ、宮田莉朋をWECチャレンジドライバーに選出

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は、今シーズンSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦している宮田莉朋が、TGR WECチャレンジドライバーに選出されたことを発表した。

    TGR WECチャレンジプログラムでは、サステナブルなモータースポーツ業界の実現に向け、将来FIA世界耐久選手権(WEC)で活躍できるドライバーの育成・輩出を目指している。

    WECチャレンジドライバーに選ばれた宮田莉朋は、WECで活躍することを目指し、今年はドイツ・ケルンにあるTOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH(TGR-E)でのドライビングシミュレータートレーニングやフィジカルテストに参加する。また、6月のル・マン24時間レース、7月のモンツァ6時間レース、および9月の富士6時間レースでは、TOYOTA GAZOO Racing WECチームと共に行動し、コミュニケーション力の向上、チームとの融和を目指す。なお、本プログラムへの参加継続については、毎年のパフォーマンスと成長を評価した上で判断される。

    現在23歳の宮田莉朋は、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)出身で、今季SUPER GTのGT500クラスにTGR TEAM au TOM‘Sから、スーパーフォーミュラにVANTELIN TEAM TOM’Sからそれぞれ参戦している。国内レースで安定した速さを見せてきていること、海外参戦への強い意志を持ち、それに向けた自助努力をしてきていること、そして昨年末のTGR-Eでのシミュレータセッションに参加し、レギュラードライバーに劣らぬタイムでの走行パフォーマンスを見せ、チームからも高い評価を得ていることが今回の選考理由となる。

    またエントリーレベルの若手ドライバーを対象として、6月ル・マン24時間レースにてWECチャレンジプログラム特別研修を実施。世界最高峰のレースをル・マンで体感し、海外経験によって視野を広げるとともに、将来WECで活躍することを目標にすべく、今回はTGRドライバー・チャレンジ・プログラム レーシングスクール(TGR-DC RS)の中村 仁、小林利徠斗が参加を予定している。

    トヨタは「プログラムの参加を通じて、ドライバーたちが将来につながる多くの経験を積み、成長していくことを期待しています」とした。

    宮田莉朋

  • WEC:トヨタ7号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目 / スパ6時間

    WEC:トヨタ7号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目 / スパ6時間

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝が4月29日(土)にベルギーで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)のGR010 HYBRID 7号車がポール・トゥ・ウィン。最後列からスタートした8号車は猛烈な追い上げを見せ2位でフィニッシュし、トヨタは開幕戦以来、今季2度目の1-2フィニッシュを達成した。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、アクシデントの多発するレースでポール・トゥ・ウィンを達成し、トヨタは開幕戦セブリング、第2戦ポルティマオに続き、今季開幕から3連勝となった。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、予選でのアクシデントにより最後列グリッドからの追い上げを強いられたが、見事に2位でフィニッシュ。ドライバーズ選手権では2位の7号車に5ポイント差で首位を守っている。

    トヨタは、これでスパ7連覇を達成し、マニュファクチャラー選手権では2位のフェラーリに対し、33ポイントへとリードを拡大して、全7戦で戦われている2023年シーズン中盤戦となる第4戦、6月10日(土)から11日(日)にかけて行われるル・マン24時間100周年記念大会へと臨むことになる。

    チームの本拠地があるドイツ・ケルンから僅か120kmしか離れていない、1周7.004kmの壮大なスパ・フランコルシャン・サーキットへ多くのチーム関係者とその家族も含む7万2千人もの大観衆が現地を訪れ、今季最多となる13台のハイパーカーを含む、37台のレーシングカーによる迫力のバトル、また、読めない「スパ・ウェザー」と様々なチーム戦略、そして、数多く発生したアクシデントと、今大会も多くのファンの皆様を魅了した。

    雨はほぼ止んでいるものの、路面はウェットで、コースのライン上は乾いてきているところもあるというタイヤ選択が悩ましい状況で、午後12時45分にレースがスタート。フォーメーションラップ中にもコースアウト車両が続出し、フォーメーションラップをもう1周延長し、2周目から本格戦が開始された。

    7号車のコンウェイはスリックタイヤでのスタートを選択し、ポールポジションからスタートを切るも、レインタイヤを装着した後続勢にかわされ、7位へと後退。しかし、タイヤが十分に暖まると追い上げを開始した。一方、最後列36番手からのスタートとなった8号車は、こちらもスリックタイヤを選択し、ブエミが序盤から猛プッシュ。1周で15ものポジションアップを果たした。

    その後開始10分でセーフティカーが導入されたが、レースが再開されると2台のGR010 HYBRIDは猛プッシュでポジションアップ。7号車のコンウェイは僅か2周で首位を奪還。8号車のブエミもGTとLMP2クラスの車両をかわし、10周目には7位へ。勢いの止まらない8号車は、グリッケンハウスとポルシェ5号車もかわし、4位で最初のピットストップへと向かった。

    首位を行くコンウェイは、一時2位のキャデラック3号車に30秒ほどの差をつけたが、レース開始から1時間半が経過したところで、このキャデラック3号車がクラッシュ。この日2度目のセーフティカー導入となった。これにより8号車は3位へ。2時間を過ぎると、今度は2位のポルシェ6号車がトラブルでコース上にストップ。GR010 HYBRIDは1-2体制となった。

    7号車はロペス、8号車は平川が中盤を担当。車両のバランスに苦しむ8号車の平川に対し、7号車のロペスは順調にリードを広げ、その差は1分ほどにまで広がった。しかし、レースが3時間半の折り返しを過ぎる頃、3度目のセーフティカーが導入され、上位勢のマージンは帳消しに。残り2時間を切り、僅差で首位を行く7号車はロペスから小林へと最後のドライバー交代。8号車は平川からハートレーへと交代し、2台の首位争いになるかと思われたが、再度セーフティカーが導入され、このバトルは中断。

    レースが再開されて残り45分、先に7号車の小林がピットへ向かい、最後の給油とタイヤ交換を行い、翌周に8号車ハートレーもピットイン。ハートレーは小林の前でコースへ復帰したが、小林がファステストラップの走りでこれをかわし、首位を奪還。さらにハイペースで走行を続け、8号車との差を広げていった。

    小林の7号車は、低温で滑りやすく難しいコンディションとなった6時間レースで148周を走り抜き、トップでチェッカー。今季2勝目を挙げました。7号車から16.637秒遅れてハートレーの8号車がチェッカーを受け、トヨタは開幕戦以来今季2度目の1-2フィニッシュ。トヨタは、6月10日(土)11日(日)に行われるル・マン24時間レースへ向けた完璧な勝利を収めることができた。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、最高の結果を得ることができました。チームと、今回の結果を達成するために大変な努力でサポートしてくれたみんなに感謝します。ここスパをGR010 HYBRIDで走るのはとてつもない体験で、特に大観衆が見守る中では格別でした。今日は特に、ここスパではこれまで見たことがないほどの大観衆で、多くの応援を感じることができました。今大会は、特にタイヤマネージメントの面で難しい挑戦となりました。新品タイヤは素晴らしいグリップ力を発揮してくれますが、摩耗してくるとどのくらいプッシュできるか判断するのが難しくなります。困難なレースだったことを考えれば、トラブル無く、1-2フィニッシュを果たせたのは本当に嬉しいです。私のスティントでは、8号車とのバトルになり、チームメイト同士の戦いということで簡単ではありませんでしたが、良いレースを見せられたと思います。ル・マンでもこの勢いが維持できることを望んでいます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    大変なレースでしたが、我々2台共に素晴らしい結果になりました。レーススタート時のタイヤ選択が難しかったですが、恐らくもう雨は降らないだろうと思っていました。とにかく全力でコース上に留まり、トラブルなく生き残らなくてはなりませんでした。スタート直後は大きく順位を落としましたが、コースが乾き始めると、我々のタイヤ選択が正しく、前走車をパスしていくことができました。レースは順調でしたが、後続とのギャップを築いた途端にセーフティカーが導入され、そのギャップが失われてしまうので大変でした。我々はピットの判断も良く、可夢偉とホセも素晴らしい走りで最後までプッシュしてくれました。また、8号車も素晴らしい走りで2位に入り、チームとしてこのような結果が得られて本当に満足しています。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    こんな難しいレースで、チームとして1-2フィニッシュが果たせて本当に嬉しいです。いつも通りスパはコースコンディションが難敵でした。我々はまだ濡れているところが残っている路面でスリックタイヤスタートという難しい選択をしましたが、マイクが素晴らしい走りをしてくれたおかげで、それが実を結びました。また、耐久レースでは良くあることですが、今日のレースは様々な感情が湧く展開となりました。首位で充分なリードを保っていたと思っていたら、セーフティカー導入でそれがゼロにリセットされてしまったり、後続車が自分のクルマよりも良いタイヤを装着し、それを抑えなくてはならないこともありましたが、エンジニアやピットクルー、そして、マイク、可夢偉と、もちろん8号車のチーム全員が最高のパフォーマンスを発揮してくれました。この週末は、ハードに働き続けた全員のためにも、本当に素晴らしい結果です。簡単なことではありませんでしたが、努力が報われました。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    最高の追い上げで2位フィニッシュを果たせました。36番手グリッドからのスタートで2位まで順位を上げ、最後は勝利を争っての2位というのは、本当に素晴らしい結果です。優勝した7号車は完璧なレースを展開していましたし、チームのためにも本当に嬉しいです。波乱のレースで、特にスタート直後のウェットコンディションは大変でしたが、トラブルに見舞われないよう、慎重に順位を上げていきました。6月のル・マンへ向けて良い準備になったと思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々は大幅なポジションアップを果たし、チームにとっても最高の結果となりました。セバスチャンは難しいコンディション下で素晴らしいスタートを切り、見事に順位を上げました。タイヤ選択は本当に難しかったですが、結果的には正しい判断でした。7号車は、特にレース中盤では我々8号車よりも僅かにペースが良く、優勝に値する走りでした。我々の2台は異なる方向性のセットアップであったこともあり、終盤、可夢偉に付いていくことはできませんでした。我々は予選のアクシデントでタイヤを1セット失っていたこともあり、2位でフィニッシュし、多くのポイントを獲得できたことに本当に満足しています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    スターティングポジションを考えれば、とても満足のいく結果です。簡単ではないレースウィークでしたが、決して諦めることなく戦い続けました。エンジニア、メカニック、そして、もちろん素晴らしい走りをしてくれたセバスチャンとブレンドンの全員へ、本当に感謝しています。残念な結果となった予選のあとに取り戻すことができた、みんなの頑張りによる素晴らしい結果です。チームの1-2フィニッシュは完璧で、ル・マンへ向けた最高の準備になったと思います。ル・マンが今から楽しみです。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

  • WEC:小林可夢偉のトヨタ7号車が0.024秒差でポールポジション獲得

    WEC:小林可夢偉のトヨタ7号車が0.024秒差でポールポジション獲得

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間の予選が4月28日(金)ベルギーで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)のGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉がポールポジションを獲得した。

    今季開幕戦のセブリングと第2戦ポルティマオを制しているトヨタは、6月に待ち受けるル・マン24時間100周年記念大会を前にした最後のレースとなる今大会スパ6時間で、開幕3連勝を目指す。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライブするGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選アタックを担当し、2分00秒812のタイムでポールポジションを獲得、貴重な選手権ポイントも加えた。小林のタイムは、2番手のフェラーリ50号車に対し、0.024秒という僅差だった。

    明暗を分ける形となったセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、ハートレーがアタックを担当したが、スタート後すぐにタイヤバリアへとヒット。ハートレーは無事だったが、8号車は予選ノータイムとなり、決勝レースはハイパーカークラスの最後尾、13番手グリッドからスタートすることとなった。

    ハイパーカークラスの予選は、直前に行われた他クラスでのアクシデントにより、予定より10分遅れの現地時間午後6時に開始された。今季最多となる13台のハイパーカーが、高低差が激しく、ハイスピードなスパを舞台にポールポジションを目指し、激戦を繰り広げた。

    セッションが始まってまもなく、8号車のハートレーは低速で慎重に走り始めたが、ピットロード出口から数百メートル走ったところでタイヤのグリップを失い、オー・ルージュを駆け上った先のラディオンコーナーでコースオフし、タイヤバリアにヒット。今季よりタイヤウォーマーであらかじめタイヤを暖めておくことが禁止となったこと、また、低い路面温度の影響も重なってタイヤグリップが非常に低い状況となり、コースオフを喫してしまった。

    この日、予選前の午後早い時間に行われた公式練習3回目は、降雨によるウェットコンディションから、徐々に乾いていく状況下で行われ、このセッションでは小林のマークしたタイムで7号車がトップにつけ、その勢いのまま、今季最も熱い争いとなったハイパーカークラスの予選へと挑んだ。

    予選アタックでコースインした7号車の小林は、タイヤの温度が十分に暖まると、アタック3周目でその時点でのトップタイムをマーク。ポールポジションには充分なタイムだと判断した小林は、ピットへ戻ったが、その後、アタックを続けていたフェラーリ51号車がチェッカー直前に僅か0.035秒ながら小林のタイムを更新した。しかし、セッション終了後、フェラーリ51号車のタイムはコース外走行のペナルティにより抹消され、7号車の正式なポールポジション獲得が決定された。

    ハイパーカーのポールポジション争いは非常に接近したものとなり、3つのマニュファクチャラーが分け合ったトップ4のタイム差は、僅か0.231秒だった。更なる接近戦が予想される決勝は、29日(土)現地時間午後12時45分(日本時間午後7時45分)、大観衆の見守る前で6時間レースのスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    フェラーリにタイムを更新されたと思っていたので、最終的にポールポジションとなって少し驚いていますが、ポールを獲得できたのはとても嬉しいです。チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、我々のGR010 HYBRIDは最高の仕上がりでした。個人的に、練習走行では新品タイヤでの走行ができず、予選でいきなりのアタックだったので、準備万端だったというわけではありませんでした。私が最初のアタックラップに入ろうとしたところでフェラーリのスピンがあり、一旦仕切り直しになってしまったので、タイヤはベストコンディションではなかったですが、その後のアタックラップでは、幸運にも他の車両に引っかかることもなく、良いアタックでポールポジションには充分なタイムを出せた手応えがありました。フェラーリとの僅差のポール争いとなりましたが、我々は最終的にポールポジションを獲得し、決勝レースは最高の位置からスタートできます。明日もとても激しい戦いになると思いますが、トップを守りきりたいと思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    本当に残念です。ピットを出た直後でタイヤが冷えており、オー・ルージュ頂上の第3コーナーで壁に当たってしまいました。壁へ当たった時の衝撃は大して大きくはなかったですが、タイムを出す前に予選を終えることになり、決勝レースは最後尾グリッドと、厳しいポジションからスタートすることになってしまいました。明日は全力で追い上げるつもりですが、戦いは厳しくなるでしょう。7号車のポールポジション獲得は素晴らしいですし、祝福します。

    トヨタ WEC(世界耐久選手権)

  • WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ6時間 公式練習 レポート

    WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ6時間 公式練習 レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間のレースウィークが開幕。初日となった27日(木)は90分間の公式練習走行が2回行われ、赤旗中断などで走行時間が限られる中、初日からハイパーカーによる僅差の争いが繰り広げられた。

    第3戦となる今大会スパ6時間は、6月に行われる第4戦ル・マン24時間100周年記念大会前の最後のレースということもあり、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)の2台を含め、今季最多となる13台のハイパーカーがエントリー。

    2週間前の第2戦ポルティマオ6時間で今季初勝利を挙げ、ドライバーズ選手権で首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、1日を通した統合順位で、トップのフェラーリ51号車から1.111秒遅れの2番手につけた。

    この日は1周のタイムよりも決勝レースへ向けた準備に優先度を置いてプログラムをこなしたこともあり、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は5番手となった。

    トヨタは今シーズンのWECで開幕から2連勝を飾っており、第3戦の今大会の目標は、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェといったハイパーカーの強力なライバルに打ち勝ち、今季連勝記録を続けると共に、1周7.004kmのこの伝統的なスパでの7連勝を達成することだ。

    これまでの2戦、セブリングとポルティマオでは暑いコンディションでのレースが続いたが、今大会スパは一転、肌寒いコンディションで幕を開けた。初日となったこの日、最初の公式練習が開始されたときの気温は9度。中盤に12分ほど赤旗で中断するなど混乱のスタートとなったこのセッションで、2台のGR010 HYBRIDはガレージでの調整に時間を費やした。

    このセッションでは7号車はコンウェイとロペス、8号車はブエミと平川がドライブし、メカニカル、及び空力に関するセットアッププログラムをこなした。赤旗から再開されてすぐに、ブエミがこのセッションでのトップタイムをマーク。コンウェイの最初のアタックタイムがセッション3番手となった。

    午後の公式練習2回目では、29日(土)決勝でのパフォーマンスを最大限に引き出すことを優先、また、チームのシーズン開幕2連勝では安定したタイヤマネジメントが大きく寄与したこともあり、二つの異なるタイヤコンパウンドの特性を分析することに焦点を当てた。

    公式練習2回目は、3回のフルコースイエローと2度の赤旗により何度も走行を妨げられ、全てのチームにとって貴重な時間が削られる中、公式練習1回目では走行しなかった小林とハートレーにとっては忙しいセッションとなったが、8号車は平川がマークしたタイムが最速で4番手。7号車は小林のタイムが7番手となった。

    明日28日(金)は午前中に、最終調整の機会となる1時間の公式練習走行3回目を行い、午後の予選で、29日(土)に行われる決勝レースのスターティンググリッドが決定される。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    残念ながら私は午前中走れなかったため、公式練習2回目が最初の走行となりました。スパは私が大好きなコースのひとつなので、また走ることができて嬉しいです。今日は、これまでのレースと比べて路面温度が低く、このコンディションに合わせるための調整作業を行いました。現時点での競争力を評価するのは難しいですが、まずはバランスを向上させる作業に取り組んでいます。まずまずのスタートが切れたと思いますし、さらにプッシュを続けます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    赤旗やその他要因で中断があり、走行時間が限られることとなって難しい一日でした。全体的に見れば、与えられた時間内でできる限りのことを学べたと思いますが、もっと多くの周回を走りたかったです。今日得られたことを活かし、今夜も改善を続けます。明日は天候が変わりそうですが、決勝レースへ向けて最大限の努力をしていきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    今日は2回の短いセッションのような感覚でした。我々は可能な限りの努力を続け、特にタイヤのテストに注力しました。路面温度がとても低かったので、ピットアウト直後は非常に難しく、タイヤのウォームアップが大きな課題になりそうです。今日は悪い一日ではありませんでしたが、もっと時間が必要でした。明日はどうなるかわかりませんが、楽観的に捉えています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    赤旗やフルコースイエローが何度も出て、波乱の一日でした。私は公式練習2回目で走れなかったので、決勝レースへ向けた理想的な準備ができたとは言えません。走行時間が限られたことは、全チーム同じ状況です。データを見直し、持っているパフォーマンスの全てを引き出すよう改善する必要がありますが、明日は雨になりそうなので、一筋縄ではいかないかもしれません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    コース上での様々な状況により、多くの時間を失ってしまったので、順調な一日だったとは言えません。走行が限られ、タイヤマネジメントについて学ばなければならない点が、まだ多くあります。予選までに、これまで得られたデータを分析し、クルマの最大のパフォーマンスを引き出すにはどうすれば良いか見出すべく、全力で取り組みます。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    多くの中断で、各ドライバーの周回が多く限られた状況でしたが、これまでのところは順調に進んでいるように感じます。スパのように1周が長いコースではよくあることです。明日はウェットコンディションになりそうなので、また状況は変わるでしょう。今日得られたデータを分析し、決勝レースへ向けて準備する必要があります。明日の予選も全力を尽くしますが、重要なのは決勝です。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

  • WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー

    WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は、世界で最も壮観なサーキットのひとつであるベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、4月29日(土)に決勝レースが行われる2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースに挑む。

    スパ6時間レースは、トヨタにとって6連覇を目指す第4戦ル・マン24時間レース100周年記念大会の前哨戦とも言えるレースであり、ル・マンへ向けた準備のためハイパーカーエントリーは更に増え、今大会は合計13台がグリッドに並ぶ。

    11台のハイパーカーによる激戦が繰り広げられた先週末のポルティマオでは、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車が勝利を挙げており、開幕戦セブリングも制しているトヨタは、チームとして今季開幕からの3連勝を目指す。

    ポルティマオで完璧な勝利を飾った8号車の3名は、ドライバーズ選手権でも首位に立った。一方で開幕戦セブリングウィナーである7号車の小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名は、ポルティマオでは不運なトラブルに見舞われるも、諦めず9位でチェッカー。貴重なポイントを追加し、首位を13ポイント差で追う形になっている。

    スパ・フランコルシャンは、世界選手権黎明期の1953年からカレンダーの一戦に加わっており、長い耐久レースの歴史においても象徴的なサーキット。トヨタは、現行WECにおいてスパでは過去10戦を戦い、昨年の7号車による勝利を含めた7勝という記録を残しており、ハイパーカー時代に入ってからは過去2戦2勝。

    ベルギー、アルデンヌの森の中に位置するスパ・フランコルシャン・サーキットの1周7.004kmと長いコースは、「スパ・ウェザー」と称される、予測不能な天候で知られており、また、魅力的な高速コーナーの組み合わせによるレイアウトでファンとドライバーに愛されている。チームの本拠地が位置するドイツ・ケルンが、このスパから国境を挟んで120kmほどしか離れていないこともあり、「ホーム」として多くの応援が期待できる。

    レースウィークは27日(木)、2度にわたる90分間の練習走行で開始され、28日(金)午前中の最後の練習走行で、午後に待つ予選への最終準備を行う。6時間にわたる決勝レースは29日(土)の現地時間12:45(日本時間午後7時45分)に、38台による激戦のスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    スパは、最大の目標であるル・マン前の最後の実戦であり、我々にとって非常に重要なレースです。また、チームにとってはホームレースでもあり、イベント中には、チーム本拠地のケルンから多くの関係者が家族連れで応援に来てくれるので、皆様に会えるのも楽しみの一つです。スパにはいつも多くの観客が集まってくれますが、今年はハイパーカーも増えるので、さらに盛り上がるでしょう。ライバルはレース毎に強くなっており、また、スパではさらに台数が増えることになるので、チームにとっても、ドライバーにとっても、忙しくタフな週末になると思います。スパは素晴らしいサーキットですが、色んなことが起こりうるので、上位を争うためには、車両セットアップやタイヤなど全て正しく把握し、ミス無く戦うことが必要です。多くの意味でル・マン前哨戦として理想的なレースであり、ここで好結果を残せれば、記念すべき100周年大会へ向けた完璧な準備となるでしょう。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    スパは毎回良いイベントで、大好きです。スパには自信を持って臨みますが、まだシーズンは始まったばかりで、未知数な部分も多いです。上位を争えるポテンシャルがあることは確かですが、スパではライバルが更に増えます。レースの世界では、状況が急激に変わることも多いので、レース毎に対応していくしかありません。スパはシーズン最大のレースであるル・マン前の最後のレースであり、ル・マンに自信を持って臨むためにも、ここでの結果は重要です。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    スパはとても特別な場所で、ドライブするのも最高だし、ベストサーキットのひとつだと思います。我々はずっとスパでは良いレースを戦ってきていますが、天候が大きな問題です。天気の変化は神のみぞ知るところですが、過去、春夏秋冬と全ての四季を1日で経験したこともありました。チーム、ドライバーにとって、そして、戦略の面でも大きな試練となります。加えて、次戦ル・マンは目の前なので、必要事項全てをしっかりテストし、また、我々自身も100%の準備をすることが重要です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    スパはハイスピードで、ランオフエリアも少ない、昔ながらのコースなので本当に走っていて楽しいですし、これまでに何度も良いレースを戦ってきました。WECではこれまでに5回勝っており、その記録を6に伸ばせればと思っています。また、スパでは天候とタイヤマネージメントがキーになります。1セットのタイヤでダブルスティントを走らなければならないので、タイヤ摩耗のコントロールがとても重要ですが、簡単にはいかないでしょう。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    スパは、ドライバー誰もが5本の指に入ると思うコースで、みんな訪れるのを楽しみにしていると思います。アップダウンが大きく、美しいコースで、流れるようなレイアウトも本当に素晴らしいです。また、スパは耐久レースでの歴史も古く、いつも大観衆が迎えてくれる、特別な場所です。伝説的なスパ・ウェザーで知られていますが、今年の改良型GR010 HYBRIDでは、新しいレインタイヤとの組み合わせをほとんど経験していないため、その点では未知数な部分がまだ残っています。ただ、それもル・マンへ向けた最終準備のひとつのステップになるはずです。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    私自身はスパが好きですが、GR010 HYBRIDでレースを走ったことがありません。昨年のレースでは私のスティントが来る前にトラブルに見舞われてしまったので、今年はようやくレースできることを楽しみにしています。レース毎に競争は激しさを増しているので、今回のスパもさらにチャレンジングなレース展開になるということは間違いないですし、スパならではの天候もどうなるかわかりません。ル・マンへ向けた重要なレースなので、好結果で終えて完璧な準備ができるように集中します。

    トヨタ WEC (FIA 世界耐久選手権)

  • WEC 第2戦 ポルティマオ6時間:トヨタ8号車が完璧なレースで今季初勝利

    WEC 第2戦 ポルティマオ6時間:トヨタ8号車が完璧なレースで今季初勝利

    FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦ポルティマオ6時間の決勝レースが4月16日(日)にポルトガルのアルガルヴェ・サーキットで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ)のGR010 HYBRID 8号車が勝利を挙げた。

    昨年の世界チャンピオンであり、ル・マン勝者でもあるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車が、レースの大半をリードする完璧な戦いぶりで制し、2位のフェラーリ50号車、3位のポルシェ6号車を周回遅れにする速さで今季初勝利を飾った。

    もう一台のGR010 HYBRID、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、対照的に残念な結果となってしまった。1か月前のシーズン開幕戦セブリングで勝利を挙げた7号車だったが、レース序盤、主催者からの指示によりセンサーの交換を余儀なくされ、11分間のタイムロスを喫し9位でレースを終えた。

    トヨタにとっては昨年からハイパーカーでの4連勝と記録を伸ばすこととなり、全7戦で争われている今季WECで、マニュファクチャラー選手権では2位のフェラーリに18点差をつけてリードしている。ブエミ、ハートレー、平川の3名はドライバーズ選手権で2位のフェラーリ50号車に対し11ポイント差で首位に立ち、小林、コンウェイ、ロペスの3名はランキング3位となっている。

    この週末一番の暖かさとなったポルトガルだったが、サーキットではそれ以上に熱い戦いが繰り広げられた。正午にスタートした直後の1コーナー進入では、ポールポジションの8号車ブエミと最前列2番手で並んだ7号車コンウェイが首位を争う中に、フェラーリ51号車が割って入る激しいバトルに。これで3位へとポジションを落としたブエミだったが、4周目に果敢なアタックで抜き返し、2位へと復帰した。

    その時点で首位7号車と2位8号車の差は5秒ほどありましたが、まもなく周回遅れが現れ始めると、ブエミがその差を縮めていった。2台のGR010 HYBRIDは、最初の給油ピットストップへと向かう直前の33周目に順位を入れ替え、その後は8号車がレースをリードした。

    レースはスタートから1時間20分ほどが経過したところで大きく動いた。2位を走行する7号車に、リアのドライブシャフトセンサーを交換するための予定外のピットイン指示が出された。ハイパーカーはレギュレーションで、ドライブシャフトに取り付けられたトルクセンサーで性能を監視できるようにする必要があり、これは常に正常動作していることが義務づけられている。

    チームは7号車をガレージへと入れると、7号車、8号車双方のメカニックが加わって車両左後部の部品を迅速に交換。僅か11分間のタイムロスでコースへと復帰させた。しかし、ロペスへと交代した7号車は、この時点で最後尾に近い総合34位、7周遅れとなっていたが、ポイント獲得圏内への復帰を目指し、追い上げを開始した。一方、スタートから2時間を迎えようとするところで、首位を行く8号車は2位のフェラーリ50号車に30秒ほどの差をつけてブエミから平川へとドライバー交代を行った。

    8号車の平川はレースが折り返しとなる3時間経過時までに2位以降との差をさらに広げ、7号車のロペスは22位まで順位を上げた。そして、レースの3分の2が経過し、残り2時間となったところで、8号車は首位のままハートレーへ。7号車は小林がステアリングを受け継ぎ、さらに追い上げを続けた。

    ハートレーは快調なペースで走行を続け、自身最初のスティント終盤には、2位のフェラーリ50号車を周回遅れにすることで、セーフティカーが出た場合でも心配の無いだけの差を築き上げることに成功した。その数分後に、ヴァンウォールがクラッシュし、セーフティカーが導入された。

    12分間のセーフティカー走行の後にレースが再開されると、ハートレーはすぐに最後の給油ピットストップへ向かい、トップを維持したままコースへと復帰。その後の終盤戦も着実に走り抜いて222周でトップチェッカーを受け、WEC78戦目のチームに41勝目をもたらした。序盤、このレースでの最速タイムをマークしたコンウェイが7号車の最後のドライバーを担当し、トップ10圏内まで順位を取り戻し、チェッカーを受けた。

    WECシーズン第3戦は、わずか2週間後の4月29日(土)、ベルギーでスパ・フランコルシャン6時間レースが行われる。このレースは、6月10日(土)から11日(日)にかけて行われる記念すべきル・マン24時間レース100周年記念大会へ向けた、最後の実戦となる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
     チーム全体として、8号車の優勝は喜ばしいことです。彼らは本当に素晴らしい働きぶりで、全くミス無く、勝利に値する走りでした。彼らに祝福を贈ります。一方、7号車はピットガレージで11分間費やすことになり、上位フィニッシュのチャンスは失われてしまいました。11分というわずかな時間で素晴らしい作業を終えてくれた2台の車両のメカニックには感謝していますし、チームの頑張りを本当に誇らしく思います。クルマの感触はレースを通して良かっただけに、運が無かったとしか言いようがありません。それだけに、次戦へ向けた準備のために更なるハードワークが必要です。次戦スパまでは僅かな期間しかありませんが、ル・マンへ向けた準備のためにも我々全員にとって重要なレースです。ライバルとの差がさらに縮まってきていることは明確であり、我々に降りかかった今日の事象は忘れて、さらに強くなって戻ってくるべく集中していきます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
     我々7号車はトラブルに見舞われ勝負権を失い、残念ながら厳しい一日になってしまいました。レースには復帰でき、少なくともポイントを獲得することはできましたが、残念な結果です。8号車のメンバー全員を祝福します。彼らは勝利にふさわしい、素晴らしい戦いぶりでしたし、チームにとっても良い結果です。ピットガレージの片方では良い結果、もう片方は無念な結果となりましたが、次戦スパでは再び上位を争うつもりですし、そして、すぐにル・マンもやってきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
     7号車はとても好調で、セブリングでの1-2フィニッシュを再現できればチームにとっても良かったのですが、残念ながらトラブルに見舞われてしまいました。本当にアンラッキーなアクシデントで、我々は勝負権を失ってしまいました。しかし、我々は諦めることなくレースを続行し、少ないながらもポイントを獲得しました。シーズン終盤にはこのポイントがタイトル争いに影響を与えるかも知れません。チームにとっては良い結果でしたし、素晴らしいレースを戦った8号車を祝福します。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
     8号車の全員が素晴らしい仕事をしてくれました。小さなトラブルでチャンスを失ってしまった7号車には言葉もありません。トラブルが無ければ、セブリングと同様、2台での激しい首位争いになっていたと思います。セブリングでは僅差で届かなかった優勝を今日勝ち取ることができたので、最高の気分です。次戦スパではもっと強くなるべく努力を続けます。ライバルとの競争は激しさを増しており、チャンスがあるときにできるだけ多くのポイントを獲得しておく必要があります。また勝つことが出来て嬉しいですし、この勢いを維持するためにもプッシュを続けていきます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
     本当に嬉しいです。このレースウィークは最初の練習走行開始時から絶好調でした。ドライバーもピットストップもミス無く、正しい戦略で、車両も文句の付け所がなく、全てが完璧に進む、最高のレースでした。最初から最後まで順調にドライブすることができ、チームには本当に感謝しています。今季開幕からの2戦で素晴らしいレースを戦うことができたのはチームのおかげで、誇りに思います。競争が激化する中、我々はこれまで培ってきた経験を活かし、最大のパフォーマンスを引き出すことができたと思います。7号車の結果は残念でしたが、彼らは速く、トラブルが無ければ間違いなく最後まで接近戦での首位争いになったと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー):
     チームが完璧な仕事をしてくれて、今日勝てたことを本当に嬉しく思います。GR010 HYBRIDは好感触でしたし、前戦セブリングでは僅か2秒差で勝利を逃していただけに、今季初勝利を挙げられたことに本当に満足しています。私自身は首位でバトンを受けとりましたが、よりその座を着実なものとすべく、2位のフェラーリとの差を広げることが出来ました。ここポルティマオのように1周が短く、コース上のトラフィックが激しいコースでは、それは容易ではなく、神経を研ぎ澄ませる必要がありましたが、自分の走りには満足しています。7号車は週末を通して速かっただけに、彼らの結果は残念です。スパがすぐに待っているので、チームとしてさらに強くなって戻ってこられるよう頑張ります。

    トヨタ WEC (FIA 世界耐久選手権)

  • WEC:トヨタ 2023年 第2戦 ポルティマオ6時間 予選レポート

    WEC:トヨタ 2023年 第2戦 ポルティマオ6時間 予選レポート

    2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦ポルティマオ6時間レースの予選が4月15日(土)ポルトガルのポルティマオ近郊に位置するアルガルヴェ・サーキットで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は8号車がポールポジション、7号車が僅差の2番手で続き、最前列グリッドを独占した。

    2022年のWECシリーズチャンピオンであり、ル・マン勝者でもあるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3名がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、ハートレーが見事な予選アタックラップを見せ、今季初のポールポジションを獲得。

    ハートレーがマークした1分30秒171というタイムは、1周4.653kmのアルガルヴェ・サーキットでの、ハイパーカーの新たなコースレコードとなった。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライブするGR010 HYBRID 7号車は小林が予選アタックを担当し、チームメイトの8号車と僅か0.273秒差の2番手タイムをマーク。TGRは37台が出場する、16日(日)に行われる決勝レースを、最前列グリッドに2台並んでスタートを切ることとなる。

    ポルティマオでの今大会、予選前の3度の公式練習セッションにおいてGR010 HYBRIDは全てトップタイムをマークしていたものの、予選は接近戦となることが予想されていた。しかし、ハートレーと小林の素晴らしいアタックタイムは、他の9台のハイパーカーを引き離し、3番手のフェラーリ50号車はポールから1.425秒差だった。

    雲一つ無い快晴、風もなく、気温は26度まで上昇する中で現地時間午後4時20分にハイパーカークラスの予選が開始された。15分間の予選セッションの前半、2台のGR010 HYBRIDは、タイヤを適正な温度まで高めた後、アタックに入った。

    この日の予選前に行われた公式練習第3回目でベストタイムをマークしたハートレーは、最初に1分30秒台に入れる好タイムをマーク。翌周にはさらに自身のタイムを更新し、8号車のポールポジションと、世界選手権での貴重な1ポイントを確実なものとした。

    小林はハートレーよりもやや遅れてアタックラップに入り、2番手タイムをマークした。更なるタイムアップを目指した小林だったが、更新はならず。それでもライバルを引き離すタイムで2番手となり、GR010 HYBRIDは最前列を独占するという、追い抜きの難しいアルガルヴェ・サーキットでの理想的なスタートポジションを獲得した。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    練習走行でのタイムから、予選は接近戦になると予想していたので、他のハイパーカーとのタイム差に少し驚いています。今週は、前回のセブリングよりも予選に向けて少し力を入れました。ポールポジションは狙いたいものですし、獲得できれば嬉しいですから。とはいえ、今はもう決勝モードに切り替えています。私自身のアタックラップはとても良かったと思います。今朝の練習走行で新品タイヤを試さなかったので、準備は理想的とは言えませんでしたし、若干苦戦しましたが、全力でのアタックでした。最前列グリッド独占は理想的なスタートポジションであり、あとは決勝レースを戦うことだけに集中します。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    良い感触でした。今回は予選にも少し力を入れたので、1周アタックでのGR010 HYBRIDは素晴らしかったです。私のアタックラップはクリーンで、フィニッシュラインを越えた時に良いタイムだったというのはわかりました。チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、感謝しています。昨日の練習走行第1回目から良い方向に進んできました。このサーキットを走るのは久しぶりなので、一筋縄ではいきませんでしたし、正しいセットアップのためにハードワークを強いられましたが、それだけに今日の予選でこれだけの差がつくとは思いませんでした。これであとは決勝レースに集中することになりますが、フェラーリやキャデラック、ポルシェといった強いライバルとの激戦になるだろうと思っています。彼らのレースペースは良さそうなので、間違いなく接近戦になると思いますが、我々は彼らの前からスタートすることができます。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

    WEC第2戦ポルティマオ6時間 公式予選結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:30.171
    2 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:30.444
    3 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:31.596
    4 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:31.923
    5 6 ケビン・エストレ
    アンドレ・ロッテラー
    ローレンス・バンスール
    ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/
    ポルシェ 963
    1:32.404