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  • WECバーレーン8時間:8号車がポール獲得でトヨタがフロントローを独占

    WECバーレーン8時間:8号車がポール獲得でトヨタがフロントローを独占

    11月1日(金)、バーレーン・インターナショナル・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦となる第8戦バーレーン8時間レースの予選とハイパーポールが行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)の2台のGR010 HYBRIDがポールポジションと2番手グリッドを獲得。世界チャンピオンタイトルを目指し、最終戦の決勝は最前列に並んでスタートを切ることとなった。

    セバスチャン・ブエミ、平川 亮と共にGR010 HYBRID 8号車を駆るブレンドン・ハートレーが1分46秒714というタイムでポールポジションを獲得した。小林可夢偉、マイク・コンウェイと共にGR010 HYBRID 7号車を駆るニック・デ・フリースが0.323秒差の2番手で続き、チームにとっては完璧な予選日となった。

    ポールポジションを獲得したことで、TGRは1ポイント取得、タイトルを争うマニュファクチャラーズ選手権で首位ポルシェとの差を9ポイントに縮めた。現地2日(土)の決勝レースで勝利し、チームにとってのバーレーン8連勝を達成すれば、TGRのマニュファクチャラーズタイトルが確定する。また、小林とデ・フリースは逆転のドライバーズタイトル獲得の可能性も残している。

    この日の午前中に行われた公式練習3回目では、チームはタイトル決定に重要な2日(土)の決勝に向け、レースでのパフォーマンスと戦略を優先して作業を続けていたが、2台のGR010 HYBRIDは予選とハイパーポールで素晴らしい走りを見せた。

    開幕戦カタールでデビュー戦ながら予選を担当し、最前列グリッドスタートを獲得したデ・フリースは、それ以来今季2度目となる7号車の予選アタックを担当し、8号車もハートレーがル・マン以来の予選アタックを担当した。

    現地時間午後4時40分より最初の12分間の予選セッションが開始され、新品のミディアムタイヤを装着した2台のGR010 HYBRIDは先陣を切ってコースイン。最初のアタックラップでベストタイムをマークし、デ・フリースの7号車が暫定トップ、ハートレーの8号車が2番手で続いた。2台は翌周回もアタックを続けたが僅かにベストラップには届かず、それでも7号車はトップをキープ。8号車はタイムを更新してきたライバルに上回られるも4番手となり、TGRは2台揃ってハイパーポール進出を決めた。

    予選での上位10台によりポールポジションを争う10分間のハイパーポールセッションは、午後5時、日が沈み薄暮れの気温もやや下がる中で開始された。2台は新たなミディアムタイヤを装着してアタックに入ると、8号車のハートレーがアタック1周目に唯一1分46秒台に入る圧倒的なフライングラップを記録し、ポールポジションを獲得。デ・フリースも最初のアタックラップがベストタイムで、僅差の2番手となった。

    ライバルのハイパーカー勢はその後もアタックを続けたが、TGRの2台のタイムを最後まで上回ることができず、TGRはバーレーンでの6連続ポールポジションを獲得した。

    チームは現地2日(土)の午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られるバーレーン8時間の決勝レースで、今シーズン3度目の優勝と世界チャンピオン防衛に挑む。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    チーム全体としては少し驚きですが、2台揃って最前列グリッドに並ぶのは間違いなく素晴らしい結果です。ハイパーポールでのブレンドンのアタックは素晴らしいラップでした。ポール獲得おめでとう。まだ我々はマニュファクチャラーズとドライバーズの両方の選手権を争っているので、明日は重要な一日になります。クリーンなレースを目指し、少なくとも1つはタイトルを獲得したいところです。タイヤの摩耗は激しいですし、ライバルも速いので厳しい戦いになると思いますが、全力を尽くしてトップを目指します。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    予選を任せてくれたチームメイトたち、そして、昨日の厳しかった公式練習初日を乗り越え素晴らしいクルマを仕上げてくれたチームにも感謝します。予選セッションでは、最初のラップでタイヤの温度をうまく上げることができなかったのですが、そこから学び、ハイパーポールではうまくまとめることができました。クルマは非常に好調で、本当に気持ちよく走ることができたアタックラップでした。シーズン最終戦でポールポジションを獲得でき、とても嬉しいです。我々8号車はこれまで厳しいシーズンを過ごしてきたので、TOYOTA GAZOO Racingのチャンピオン獲得のためにも少しでも上位でフィニッシュすべく最後までプッシュし続けます。

    WEC FIA 世界耐久選手権

    WEC第8戦バーレーン8時間 ハイパーポール結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:46.714
    2 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:47.037
    3 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:47.080
    4 99 ハリー・ティンクネル
    ニール・ジャニ
    ジュリアン・アンドラウアー
    プロトン・コンペティション/
    ポルシェ 963
    1:47.234
    5 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:47.527
  • WEC:トヨタ 2024年 最終戦 バーレーン8時間 公式練習レポート

    WEC:トヨタ 2024年 最終戦 バーレーン8時間 公式練習レポート

    10月31日(木)、バーレーン・インターナショナル・サーキットで2024年シーズンの最終戦となる第8戦バーレーン8時間レースの公式練習が行われ、初日から僅差の激しいタイム争いが繰り広げられる中、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)の2台のGR010 HYBRIDは、タイトルを決定する一戦へ向けた準備を開始した。

    この週末、バーレーンで2つのタイトルが決定する。TGRは中東地域に位置するこのサーキットでの8連覇を目指しており、また、この11月2日(土)の決勝レースで勝利すれば、自力でのTGRのマニュファクチャラーズタイトル獲得ができる。また小林可夢偉とニック・デ・フリースには、このレースで僅かながら逆転ドライバーズタイトル獲得の可能性も残している。

    レースウィークが幕を開けたこの初日、チームは2台のGR010 HYBRIDの、18台のハイパーカー間のレースへ向けた準備作業に集中した。ドライバーとエンジニア、またメカニックはその経験とノウハウ、さらにチームスピリットも活かし、一丸となってクルマのパフォーマンス向上のため努力を続けた。

    その甲斐もあり、チームはこの一日で順調に準備を進め、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は4番手タイムをマーク。ディフェンディングチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は6番手となった。

    1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットは、高速コーナーと低速コーナーが混在し、タイヤ摩耗の激しい路面のため、車両セットアップとタイヤマネジメントが特に難しいコース。そのため、チームはこの初日木曜日の3時間の練習走行の大半を、土曜日の決勝レースへ向けたセッティング調整に費やした。

    午後12時15分、真昼の日差しに照らされた、気温31℃というコンディションの中で公式練習1回目が開始され、コンウェイとブエミが先陣を切ってコースイン。メカニカルとパワートレーンの調整に重点を置いたプログラムに取りかかった。クリーンに進んだこのセッションで、2台のGR010 HYBRIDはライバル勢よりも多くの周回を重ねた。2台共にセッション序盤に記録したベストラップで、8号車はブエミのタイムで7番手、7号車はコンウェイのタイムで10番手となった。

    公式練習2回目は、日没後の現地時間午後5時半に開始。1回目よりも気温はやや下がったが、土曜日の決勝レースは昼間から日没にかけて行われるため、レース後半の気温と同等と予想され、このコンディション下でのセッティングも重要となる。まずセッション開始直後の数分間、7号車のデ・フリースと8号車のハートレーは予選用のセッティングを試し、大きくタイムアップ。この時に記録したベストラップが、それぞれのこの日のベストタイムとなった。その後チームは、決勝用の車両セットアップとタイヤ摩耗の分析へと作業を切り替え、決勝レース向けの調整を行った。

    ドライバーとエンジニアは、現地明日11月1日(金)の公式練習3回目までに今日これまでに得られたデータを分析し、GR010 HYBRIDのパフォーマンス最適化作業を続けます。公式練習3回目の後、現地時間午後4時40分(日本時間午後10時40分)に開始される予選とハイパーポールセッションで決勝レースのスターティングポジションが決定され、翌11月2日(土)の現地時間午後2時(日本時間午後8時)に決勝の火蓋が切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    今日は特別なことは何も起こらず、予定されたプログラムをこなしていく、典型的な公式練習の初日となりました。もちろん、路面は常に変わっているので、タイヤ摩耗についてはデータを積み重ねています。まだこれからですが、タイヤマネジメントにおいての妥協点を見極める必要があります。今日はまずまず無難な一日でしたが、いくつか進歩はありました。明日も頑張ります。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    バーレーンに戻れて嬉しいです。今日の2回のセッションでは、クルマを調整し、予選と決勝へ向けてその最大限のポテンシャルを引き出すべく尽力しました。学ぶべき点もあり、ポジティブな一日でした。まだ改善の余地はありますが、まずまずのスタートを切ることができたと思います。上位勢は非常に接近していますが、我々もその中に入っているので、さらなるパフォーマンス向上が必要です。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    タイヤのグリップレベルが非常に低かった路面コンディションを考えれば、まずまずの初日だったと思います。我々は上位争いの中に加わっていますが、今日の結果から多くの結論を出すことは難しいです。悪くないポジションにはいると思います。ライバルと比較するとまだ足りない部分がありますが、それを埋めるべく努力を続けます。全体的には良い一日でした。
    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    シーズン最終戦を戦うためにバーレーンに戻って来ることができ嬉しく思います。我々が好成績を残してきたこのサーキットで、シーズンをチャンピオンタイトル獲得で締めくくるべく、チーム全員が懸命な努力を続けています。今日はクルマの全てのパフォーマンスを引き出すことに集中し、明日も全力で作業を続けます。我々8号車はクルマのバランスとブレーキに対応すべき点があり、簡単な一日ではありませんでしたが、上位とそれほど離れてはいないので、もう少しパフォーマンスを見出す必要があります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    今日は何のドラマもなく、とてもスムーズな一日でした。いくつかの車両セットアップの内容に取り組みましたが、バランスの面でまだ完全には満足できていないので、改善しなくてはなりません。上位争いが非常に接近している中で、我々のクルマはまだそこに加わることができていない状況ですが、改善の余地はありますし、明日は改善できるよう頑張ります。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    我々にとっては収穫の多い一日でしたし、ここでのクルマについて多くのことを学ぶことができました。このコースはタイヤにとても厳しいので、その点をより深く理解するため作業を進めました。また、決勝レースで良いペースで走れるように、クルマの最適化にも時間を費やしました。多くのデータを得られたので、今夜はそれらを分析し明日に備えたいと思います。引き続き改善を続けていきます。

    トヨタ FIA 世界耐久選手権(WEC) バーレーン8時間

  • WEC:トヨタ 2024年 最終戦 バーレーン8時間 プレビュー

    WEC:トヨタ 2024年 最終戦 バーレーン8時間 プレビュー

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は、ここまで僅差のレース展開が続いている2024年FIA世界耐久選手権(WEC)で、いよいよタイトルが決する最終戦バーレーン8時間(11月2日(土)決勝)に挑む。チームは、フェラーリ、ポルシェといった強力なライバルを制し、マニュファクチャラーズ選手権タイトル防衛という使命を果たすべく、全8戦で争われてきたシーズンの最終戦となるバーレーンラウンドに臨む。

    トヨタは、今季ここまでの7戦でTGRは2勝を挙げており、このバーレーンで3勝目を挙げることができれば、他チームの結果に関わらず、TGRの6シーズン連続でのマニュファクチャラーズチャンピオンが確定する。

    マイク・コンウェイと共にGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉とニック・デ・フリースは、逆転でのドライバーズチャンピオン獲得の可能性を僅かに残しているが、そのためには7号車が優勝し、かつライバルのポルシェ6号車がノーポイントで終わるという厳しい条件が付く。昨年のバーレーン戦勝者で、ドライバーズ選手権のディフェンディングチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーと平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、今季2勝目を目指す。11月2日の土曜日に決勝が行われるバーレーン8時間は昼間にスタートし、日暮れ後にゴールを迎える。

    TGRは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで直近7連勝、うち6戦連続で1-2フィニッシュという好成績を残している。この島の王国でこれまでに開催されたWEC12戦のうち、TGRは9勝、6度のポールポジションと5度の最前列グリッド独占という記録を持っている。

    今年は、ドライバーズとマニュファクチャラーズタイトルの獲得を目指すフェラーリ、ポルシェといったライバルを含む18台のハイパーカーが参戦し、競争はこれまでになく厳しいものとなっています。また、アルピーヌ、BMW、キャデラック、プジョーも前戦富士で速さを見せており、今バーレーン戦でも、栄誉を賭けたエキサイティングなバトルにこれらのチームも加わってくる。

    1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットは、現行WECが始まった2012年以降、11シーズン中8シーズンで最終戦として開催され、今やWECシーズン最終戦として定着している。15のコーナーで構成されるコースレイアウトは、高速コーナーと低速セクションを併せ持ち、路面のグリップレベルが高く、またタイヤ摩耗も激しいことで知られ、タイヤマネージメントという点でも非常に難しいコース。

    決勝レースへ向けた準備は、10月31日(木)の2度にわたる90分間の公式練習走行で開始される。最初のセッションは昼間だが、2回目のセッションは日没の後にライトがコースを照らす中で行われふ。11月1日(金)は最終の練習走行が行われた後、決勝のスターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールが、現地時間午後4時40分(日本時間午後10時40分)から行われる。8時間で争われる決勝レースは、11月2日(土)午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られる。

    またチームは、この8時間レースを終えた後もバーレーンに残り、翌3日(日)に同サーキットで恒例のWEC公式ルーキーテストに参加する。このルーキーテストでは、チームの「若手で有望なドライバーへ走行機会を与える」というコミットメントの一環として、エステバン・マッソンが初めてGR010 HYBRIDをドライブする。この20歳のフランス人ドライバーは今シーズン、WECのLMGT3カテゴリーでAKKODIS ASPチームからエントリーしている87号車のレクサスRC F LMGT3をドライブし、素晴らしい走りを見せている。またTGRがマニュファクチャラーズタイトルを獲得した場合、今シーズンのヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦している21歳のレシャド・デ・ジェラスも、WECから公式に認定されたルーキーとしてGR010 HYBRIDをドライブすることとなる。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    エキサイティングで、チャレンジングだったシーズンもいよいよ最終戦を迎えます。今季はチームとして何度も素晴らしい瞬間がありましたが、前戦富士のように大変なことも同じくらいありました。今シーズンは終始熾烈な戦いが続いていますが、チーム全員の多くの努力のおかげで、マニュファクチャラーズチャンピオンを自力で獲得できる状況で最終戦を迎えることができます。もちろん、チャンピオンを獲得するには勝利することが必要ですが、その目標達成へ向け、チーム一丸となって全力で挑みます。完璧なレースウィークとする必要がありますが、その挑戦への準備は整っています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    バーレーンでのレースは楽しめます。走っていて楽しいコースで、素晴らしい思い出もあります。2014年に私がトヨタに加わってからの初勝利がここバーレーンでしたし、2度のドライバーズタイトルを決めたのもここでした。チームとしてもバーレーンでは好成績を収めてきており、今年もその記録を更新したいと思っていますが、今大会もポルシェやフェラーリが強力なライバルとして立ちはだかり、接近戦となるでしょう。その激戦を勝ち抜く必要がありますが、準備は万端ですし、楽しみです。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    今大会は、私にとってTGRレーシングドライバーとしてのデビューイヤー最終戦となりますが、マニュファクチャラーズタイトルがかかった重要なレースであり、バーレーンが待ちきれません。このコースは他のシリーズ戦などで走ったので良く知っています。また、ここバーレーンでのルーキーテストで2019年にTS050 HYBRIDをテストしたのがTGRとの始まりでしたし、そういった経験もあり、トヨタのレーシングドライバーとしてバーレーンに戻ってくることができ嬉しいです。富士は我々にとって厳しいレースとなってしまいましたが、最終戦で巻き返すべく、準備は整っています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    バーレーンに行くのはいつでも楽しみです。最高のサーキットで、素晴らしい施設と良い天候、そして親戚が何人か住んでいることもあって、まるでホームレースのように感じます。サーキットを走るのも楽しく、特にターン5からの高速セクションは、流れるように速く、その先に続くヘアピンでは追い抜きのチャンスがあります。バーレーン戦は、夜間走行もあり温度変化が大きく、珍しいレースです。それにより正しいセットアップを見出すのはいつもよりも難しいですし、練習走行からしっかりと取り組んでいく必要があります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    バーレーンはエキサイティングに繰り広げられてきた今シーズンの最終戦であり、毎年チームの大きな目標のひとつであるマニュファクチャラーズタイトルを争うことになります。歴史的に我々はバーレーンで良い戦いをしていますし、サーキットも我々のクルマに合っているように感じるので、来たるレースウィークでも良い方向に進んでくれると思います。いつもより長い8時間レースということもあり、正しい戦略でクリーンなレースを戦うことがより重要となります。チーム全員が大変な努力で準備を進めてきたことを知っていますし、レースウィークが始まるのが待ちきれません。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    我々のバーレーンでの目標はレースに勝つことです。その結果により世界チャンピオンタイトルが獲得できますが、もちろんそれは簡単なことではありません。前戦富士でライバルが強さを示したことで、今回もまた厳しいレースになることが予想されますが、絶対に諦めず最後まで戦います。GR010 HYBRIDのパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、レースウィークを通して集中力を保つことが重要です。それができればチャンスはあるので、シーズンを最高の形で締めくくり、応援してくださる方々やパートナーの皆様にも喜んで頂ける結果を持ち帰るべく、全力を尽くします。

  • WEC富士:トヨタ7号車がフロントロー獲得 8号車は4番手

    WEC富士:トヨタ7号車がフロントロー獲得 8号車は4番手

    9月14日(土)、静岡県の富士スピードウェイでFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースの決勝スターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールが行われた。エキサイティングな争いとなった予選とハイパーポールで、さらなるホームコースでの勝利を目指すTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)の2台のGR010 HYBRIDは、初めて予選アタックを担当した平川亮の8号車が僅差の2番手、小林可夢偉がアタックした7号車が4番手と、ホームレースでのポールポジションこそ逃したものの、共に好位置から明日の決勝レースをスタートすることとなった。

    自身初めてTGRでの予選アタッカーを担当することとなった平川亮は、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーと戦うGR010 HYBRID 8号車を駆り、熱狂的な母国日本のファンの皆様が見守る前で素晴らしい走りを披露し、ハイパーポールでは1分28秒942という好タイムをマーク。僅か0.041秒差でポールポジションを逃すこととなったが、最前列2番手グリッドを獲得して見せた。

    過去2年にわたる富士でのポールシッターである小林可夢偉は、0.164秒及ばず3年連続のポールを逃すこととなった。小林がマイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースと共に戦うGR010 HYBRID 7号車は、2列目4番手グリッドから決勝レースをスタートする。

    チームは、長年日本国内のレースを戦い、富士での経験が豊富な小林と平川に予選アタックを任せ、2人もこの期待に素晴らしいパフォーマンスで応えた。明日15日(日)の決勝では、ドライバー、エンジニアとメカニックが一丸となり、効果的な戦略と最適なピットストップで完璧なレースを戦い、勝利を目指す。

    予選日14日(土)の富士スピードウェイも好天に恵まれた。公式練習3回目の直前には、日本独自の取組として好評を博しているサーキットサファリが実施され、モータースポーツファンの皆様がサーキット上の車両や走りの迫力をより近くで感じられるよう、ハイパーカーとLMGT3車両が走るサーキットを大型バスに乗って共に走るという、特別な機会が設けられた。

    その後実施された最後の1時間の公式練習走行では、チームは夜を徹して練ってきた様々なセットアップ調整の確認と、予選へ向けた準備を行った。トヨタのWECチームでこの富士が通算20戦目となる平川は、初めて予選アタッカーに選ばれ、この公式練習3回目の序盤、予選を想定した走行で見事トップタイムをマークした。この公式練習3回目は、残り20分程を残したところで、縁石の損傷により赤旗が出され、再開されることなくそのまま終了となった。

    練習走行のあと4時間のインターバルをおいて、まだ強い日差しの残る午後3時より12分間のハイパーカークラス予選が開始された。トヨタの旗を振って応援してくれる多くのファンの皆様の前で、小林は富士での3年連続ポールを目指し、また平川は、WECハイパーカーで初めての予選アタックに向かった。新品のミディアムコンパウンドタイヤを装着した2台のGR010 HYBRIDは、最初のアタックタイムでそれぞれ5番手と8番手となり、揃ってホームレースでのハイパーポール進出を果たした。

    2台のGR010 HYBRIDは、10分間のハイパーポールでも素晴らしい走りを見せ、最初のアタックラップで小林の7号車が暫定トップに。しかしすぐに平川の8号車がこのタイムを上回り、TGRが1-2体制となった。

    その後この平川のタイムは、ハイパーポールセッション終盤にキャデラック2号車によって更新され、8号車は僅か0.041秒差でポールポジションは逃すこととなってしまった。また、小林のタイムもBMW 15号車が0.006秒差で上回り、7号車は4番手となった。ポールポジションによる選手権ポイント獲得はならなかったが、チームは好位置からのスタートで、マニュファクチャラーズとドライバーズの両チャンピオン獲得へ向け、15日(日)午前11時よりスタートする富士6時間レースを力強く戦い、好結果を目指す。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    2番手と4番手のグリッドから決勝レースをスタートできるというのは、チームにとってかなり良い予選結果です。富士は我々のホームレースであり、毎年大変良いレースを戦ってきていますが、今年はこの結果を得るために大変な努力が必要でした。次は決勝レースに焦点を切り替えて、クルマから最高のパフォーマンスを引き出せるよう頑張らなくてはなりません。サーキットに集まってくれている多くのファンの皆様の前で、また良いレースが戦えることを願っています。TGRの応援スタンドには5000人ものファンの皆様が訪れてくれる予定なので、グランドスタンドに多くのTGRフラッグがはためくのを見るのが楽しみです。ファンの皆様の応援で力強いレースが戦えると信じています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    WECで初めて予選を担当し、最前列グリッドを獲得できてとても嬉しいです。予選セッションの直前には流石に少しナーバスになりましたが、ハイパーポールでの自分のアタックラップには満足しています。GR010 HYBRIDのパフォーマンスを最大限引き出すことができたと思います。好位置のグリッドを獲得できたので、TGRコーナー(第1コーナー)を良いポジションで抜けられることを期待しています。ハイパーカーの上位勢は今日も非常に接近した争いだったので、決勝での戦いも簡単にはいかないと思いますが、プッシュを続けます。もちろん目標は優勝ですし、また世界チャンピオン争いを少しでも優位にできるよう頑張ります。

    トヨタ 富士6時間 WEC(FIA 世界耐久選手権)

    WEC第7戦富士6時間 ハイパーポール結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 2 アール・バンバー
    アレックス・リン
    キャデラック・レーシング/
    キャデラック V-Series.R
    1:28.901
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:28.942
    3 15 ドリス・バンスール
    ラファエル・マルチェッロ
    マルコ・ウィットマン
    BMW M TEAM WRT/
    BMW M Hybrid V8
    1:29.059
    4 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:29.065
    5 6 ケビン・エストレ
    アンドレ・ロッテラー
    ローレンス・バンスール
    ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/
    ポルシェ 963
    1:29.152
  • トヨタ:WEC 2024年 第7戦 富士6時間 プレビュー

    トヨタ:WEC 2024年 第7戦 富士6時間 プレビュー

    2024年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)のチャンピオン争いで激戦を繰り広げているTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)はこの週末、チームのホームコースで行われるシーズン第7戦富士6時間レースに挑む。

    全8戦で争われている2024年シーズンも残すところ2戦となるが、フェラーリ、ポルシェとトヨタによる世界チャンピオンの栄光を賭けた戦いは激しさを増している。

    その争いの舞台は9月15日(日)、富士スピードウェイへと移り、18台のハイパーカーによるエキサイティングなレースが期待される。

    6シーズン連続でのチャンピオン獲得を目指すトヨタは、今月頭に米国テキサス州オースティンで行われたばかりの前戦ローンスター・ル・マンで7号車が2位フィニッシュを果たしたことにより、マニュファクチャラーズ選手権で首位に立った。しかし、ポルシェが11ポイント差、さらに8ポイント差でフェラーリが追ってきており、シーズンは今週末の富士と11月2日に行われるバーレーン戦の2戦を残すのみとなる中、タイトル争いはまだまだ予断を許さない状況となっている。

    昨年の富士大会の覇者である小林可夢偉、マイク・コンウェイと、今季より加わったニック・デ・フリースの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車は、ドライバーズチャンピオン争いに生き残るべく、今季2勝目を目指す。前戦オースティンでは終盤のペナルティにより僅差の2位に終わったが、この結果により小林とデ・フリースは、ドライバーズチャンピオン争いにおいて首位のポルシェ6号車に12ポイント差まで詰め寄ることになった。尚、コンウェイはル・マン24時間を欠場したことでチャンピオン争いの権利はなく、この2人のサポートという役割に徹することとなる。

    ドライバーズ選手権のディフェンディングチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、2022年の富士で勝利を飾っており、アクシデントとペナルティにより今季初めて無得点に終わった前戦オースティンでの雪辱を誓う。

    現世界チャンピオンのトヨタは、2012年に世界トップレベルの耐久レースに復帰して以来、これまでに10回行われてきた富士でのWEC戦のうち9勝を飾っており、2016年からは負け無しの6連勝と、チームにとって最も成功を収めているサーキットでもある。

    東京の西100kmほどに位置し、長い歴史のある富士スピードウェイは、トヨタのホームコースでもあります。GR010 HYBRIDのハイブリッド・パワートレーンは富士スピードウェイからほど近い、トヨタ自動車の東富士研究所で設計・開発・組立が行われている。

    2024年仕様のGR010 HYBRIDによる富士スピードウェイでの初走行は、9月13日(金)の2回に渡る90分の公式練習で開始される。14日(土)、午前中の1時間の公式練習走行後、決勝のスターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールが行わる。ハイパーカークラスの予選はLMGT3クラスの予選のあと、午後3時に開始されます。6時間で争われる決勝レースは15日(日)午前11時にスタートフラッグが振られる。

    トヨタ 富士6時間レーストヨタ、選手権チャンピオン獲得へ向け「ホーム」富士での連勝記録更新を目指す。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    チームの誰もがホームレースを待ちわびています。富士はル・マンに次ぐシーズン2番目のハイライトであり、我々にとっても非常に重要なレースです。日本人ドライバーとして、また日本のマニュファクチャラーとして富士で戦えること、そして、日本のファンの皆様に直接会えるという意味でもとても大事なイベントです。我々はこれまで富士では強く、10戦中9勝という非常に良い成績を残しています。もちろん、日本のファンの皆様やパートナー、関係者の皆様の前で、この記録を更新することが目標です。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    単に富士のレースを戦うということだけでなく、トヨタの代表としてホームイベントに参加するという意味で、本当に特別で、楽しみにしています。日本、そして東京は、私個人としても大好きな国と都市のひとつで、日本の関係者の皆様から暖かい歓迎を受けるのも素晴らしい体験です。日本ではいつも楽しい時間を過ごしてきたので、再訪が待ちきれません。富士はまた、私にとってお気に入りのコースのひとつでもあります。特に最終セクターがトリッキーなサーキットです。今の勢いを維持し、連勝記録を伸ばすことを目標にしています。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    富士でのホームレースを迎えるにあたって、とても興奮しています。日本のファンの皆様やトヨタ関係者、そして日本のパートナーの皆様が見守る中でのレースは、我々にとって非常に重要な週末になります。私たちはサーキットに来ていただけるファンの皆様を暖かく迎えたいですし、また私たちを応援し、誇ってもらえるような走りを見せたいと思います。富士ではこれまで何度かLMP2で戦い、好結果を残していますが、TGRドライバーとしては初めてのレースで、とても楽しみにしています。シーズンも終盤に入り、チャンピオン争いも激しさを増しているので、さらに重要なレースになるでしょう。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    ホームレースをとても楽しみにしています。日本を訪れるのはいつも楽しく、これまで富士で何度も勝利を挙げてきており、再び富士で戦うことが待ちきれません。コースはとてもチャレンジングで、非常に長いホームストレートは、多くのオーバーテイクのチャンスを生み、続く第1セクターも本当に高速です。最終セクターは非常にトリッキーで難しく、上りながら低速コーナーで良いトラクションを得るために、リアタイヤへの負担も大きいです。当然チャンピオン争いにおいて非常に重要なレースになりますので、クルマの能力を最大限に引き出せるよう尽力します。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    日本で、特に富士でレースをするのは大好きです。レース前にはパートナーの皆様にお会いしたり、トヨタの施設を訪問する機会もあります。トヨタのレーシングスーツを身につけて、応援してくれる日本のファンの皆様の前に立つのはいつでも特別な気分ですし、富士で好結果を残すための大きな力になってくれます。コースは面白いですが、マスターするのは大変です。高速コーナーがある一方、最終セクターはトリッキーで、逆バンクがあるのでリアタイヤを労わる必要があります。とは言え、幸運なことに我々チームには可夢偉と亮という、富士を知り尽くした2人がいるので、どんな秘策でも教えてもらえるのです。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    富士はシーズンにおいてル・マンの次に重要なレースで、毎年チームにとって大きな一戦です。日本人ドライバーとして母国のレースですし、特に私自身長い期間スーパーフォーミュラやSUPER GTを戦ってきているので、もちろん特別な一戦です。富士は私にとって本当にホームコースで、走るのはいつでもとても楽しい体験です。過去2年のように、チームでの1-2フィニッシュを達成できればと思っています。それは簡単なことではありませんが、パートナーやファンの皆様、そして知人や家族が見守る前で良い結果を得るべく、我々全員士気が高まっています。

  • トヨタ WEC第5戦サンパウロ6時間で平川亮の8号車が今季初勝利!

    トヨタ WEC第5戦サンパウロ6時間で平川亮の8号車が今季初勝利!

    7月14日(日)、ブラジル・サンパウロのインテルラゴス・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦サンパウロ6時間レースが行われ、2番手からスタートした8号車が今季初勝利。ポールポジションからスタートを切った7号車はトラブルに見舞われ、一時最後尾近くまで後退するも、見事な追い上げを見せ4位でチェッカー。2台揃っての上位入賞でマニュファクチャラーズチャンピオン争いでも前進した。

    2012年にトヨタがハイブリッドのレースカーによる初優勝を飾ったこの地で、ディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、7万3千人ものブラジルのファンの皆様の歓声を背に、今季初勝利のチェッカーを受けた。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は、ポールポジションスタートから勝利を目指し序盤戦は首位を守ったが、技術的なトラブルによる長いピット作業で順位を落とすこととなった。しかし、レース後半に素晴らしい追い上げを見せて4位でフィニッシュ。貴重な12ポイントを獲得した。

    完璧なドライビング、的確なタイヤ戦略とチームワークで、TGRは今季2勝目を手にし、厳しい戦いの中で可能な限り最大のポイントを獲得。マニュファクチャラーズチャンピオン争いで、首位のポルシェに4ポイント差まで迫り、残り3戦での逆転を目指すことになる。

    この週末では最も暖かい気候の下、TGRの2台のGR010 HYBRIDは、昨年11月のバーレーン戦以来となるグリッド最前列独占スタートから、序盤戦をリードした。ポールポジションからスタートした7号車のコンウェイは、クリーンなスタートを決めると、バトルを展開する後続との差を広げていった。2番手グリッドの8号車ハートレーは、スタート直後の1コーナーでコースオフを喫するも、2位のポジションを守り、後続勢の追撃を抑える役割となった。

    タイヤの摩耗が激しいインテルラゴスの路面で、路面温度も上昇する難コンディションでもコンウェイはミディアムタイヤを温存しながら、狭く追い抜きの難しいコースで周回遅れをかわして着実な周回を重ねていった。スタートから1時間を経過した時点で、7号車は2位の8号車に11秒差をつけ、8号車のハートレーは後続のポルシェ5号車を抑えて2位のポジションを守り続けた。

    最初の90分間、首位の7号車は余裕を持ってレースをコントロールしていたが、フルコースイエロー時の速度違反でドライブスルーペナルティを科され、アドバンテージは帳消しとなってしまった。さらに、2時間を過ぎたところでトラブルに見舞われ、燃料系に関するコントロールユニットの修復のために長いピット作業を余儀なくされた。7号車はデ・フリースへと交代し、18番手とほぼ最後尾まで順位を落としてコースに復帰することとなった。

    この7号車のトラブルにより、チームの勝利への挑戦権は8号車へと託された。平川へとドライバーチェンジしたばかりの8号車はすぐに首位に浮上すると、レース折り返しの時点で2位以下との差を30秒まで拡大。平川は次のピットでタイヤを右側のみ新品に交換し、タイヤ温度と摩耗をコントロールする戦略をとった。

    インテルラゴスで初レースながら素晴らしいペースでの走行を見せた8号車の平川は、2位との差を40秒以上に広げ、最後の2時間を担当するブエミへと交代した。7号車もデ・フリースの健闘により順位を取り戻し、小林へと最後の2スティントを託した。

    ブエミは安定したペースで周回を重ねて首位を堅守。2位以下に大きく差を広げたまま残り1時間で最後のピットストップを終えると、2位のポルシェ6号車に1分8秒差をつけてトップでチェッカーを受けた。7号車は小林が猛烈な追い上げを見せ、フェラーリ51号車に猛追。チェッカーまで残り5分というところで息を飲むようなオーバーテイクを見せ、4位へ浮上しチェッカーを受けた。

    南米大陸での実り多いレースを終えたTGRは、チャンピオン防衛を目指し、次戦の舞台となる米国テキサス州オースティンへ向かう。サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われる第6戦ローンスター・ル・マンは、9月1日(日)に決勝レースが行われる。

    トヨタ 2024年WEC第5戦サンパウロ6時間 決勝

    豊田章男(TOYOTA GAZOO Racingチームオーナー)
    セブ、ブレンドン、亮、そして8号車のみんな、優勝おめでとう!

    ル・マンの悔しさをみんながモチベーションに変えて臨んでくれたレース。WECチームだけでなくTOYOTA GAZOO Racingみんなが抱いた悔しさをしっかり晴らしてくれました。ありがとう!

    7号車のみんなは、まだ悔しさから抜け出せていないかもしれません。しかし17位まで沈みながらも4位までポジションをあげてくれた走りは最高でした。

    特に最後の可夢偉のオーバーテイクは本当に素晴らしかった!

    ドライバーとしての意地、プリンシパルとしての責任感、エンターテイナーとしての底知れぬ才能、そして波乱ばかりを引き寄せる数奇な運命!そんな可夢偉と7号車を本当に、かわいく思っています。少し自分と似てるところがあるからかな…。

    実は、今回のブラジルの結果を、モリゾウはいつも以上にうれしく思っています。そこには、ル・マンの雪辱だけでなく、他にもいくつかの理由があるからです。

    ひとつはマイクの復帰。ル・マンの欠場は本当に残念だったけど、無事に戻ってきてくれて本当にうれしかった。まだ完治じゃないそうですが、しっかり治して次のレースもよろしく頼みます。

    一方、マイク復帰によってホセが7号車で地元南米を走れなかったのは少し残念でした。10年ぶりの南米でのレース、ホセ自身も本当に走りたかったのだろうと思います。そんな中でもホセはわざわざTOYOTA GAZOO Racingに顔を出してくれました。そして地元ブラジルの応援団を盛り上げてくれました。底抜けに明るいホセがファミリーでいてくれることのありがたさを改めて実感しています。

    そして、8号車のエンジニアとしてドライバーと共に表彰台に立ってくれたライアン。初の表彰台おめでとう!彼は、ル・マンの後、休みも取らずに来日し、スーパーフォーミュラのエンジニアもしてくれていました。彼の存在がWECチームと私の距離をさらに近づけてくれています。日本との行き来は大変だと思いますが、これからもよろしく頼みます。

    最後に、ブラジルの大応援団。10年ぶりのブラジル開催にトヨタの仲間たちがサーキットに大集結してくれました。南米は距離もあって私自身なかなか行くことができません。それなのに南米の仲間たちの温かさを感じることがよくあります。AkioでなくMorizoと呼んでくれる仲間たちです。今回、この仲間たちの応援が8号車の優勝や7号車の驚異の追い上げの力になっていたことは間違いありません。ブラジルの仲間たち、熱い応援を本当にありがとう!

    距離の離れたところで行われたレースでしたが、不思議とチームのすぐそばで戦えたような気持ちになるレースでした。可夢偉がつくってくれているこのチームと、チャンピオンを目指して、これからも“すぐそば”で戦っていきたいと思います。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    チームにとって、間違いなく我々のための一週間でした。我々は予選で2台揃っていい走りを見せ、決勝でも2台共に本当に速かったですし、タイヤ摩耗のコントロールもとても上手くいきました。優勝した8号車を祝福します。素晴らしい走りでした。7号車にも勝てる力はありましたが、残念ながらトラブルに見舞われ、ピットでの修復でタイムを失いました。厳しい状況でしたが、最後まで諦めずに追い上げを続け、4位という結果は今日のレースでは現実的に可能な最善の結果だったと思います。最高の仕事で支えてくれたチームの皆に感謝します。今日我々のクルマに起こったことを分析し、次戦はもっと強くなって戻って来ます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    我々のGR010 HYBRIDは、今日一日を通してとても強かったです。私がフルコースイエローでの手順を誤り、僅かに規定のスピードを超えてしまったことでペナルティを科されましたが、その後首位に復帰することはできました。あの時点ではタイヤの状態も非常に良く、順調だと思っていました。しかし私のスティントの終盤、トラブルが発生し、修復のために時間を費やし、大きく順位を落とすこととなってしまいました。可夢偉とニックの懸命な追い上げにより4位まで挽回してフィニッシュすることができました。あの状況からの挽回という意味ではこれ以上の結果はないと思いますが、残念ながら勝利は逃してしまった気分です。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    全体を通して見れば、非常にポジティブな週末だったと思います。パフォーマンスは素晴らしかったですし、チームも最高の仕事をしてくれました。可夢偉は予選でポールを獲得し、全てが順調に見えました。残念ながら、技術的なトラブルにより望んでいた結果は得られませんでした。悔しいです。とは言え、我々はほぼ最後尾から4位まで順位を取り戻すという素晴らしいリカバリーを果たしました。優勝できなかったのは残念ですが、チームとして8号車が優勝したことは本当に良かったです。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    我々8号車にとって、今季初勝利を上げることができて最高の一日になりました。素晴らしいGR010 HYBRIDと、優れたタイヤマネージメントが勝因です。特に決勝レースを通してミディアムタイヤを使えたことが、良いペースを保つのに大いに役立ちました。今季はシーズン序盤が厳しいスタートになっただけに、ようやくトラブル無くレースウィークを戦い抜くことができて嬉しいです。予選で1-2という最高の結果を得られましたが、7号車は不運なトラブルに見舞われてしまいました。彼らは本当に速く、もっと良い結果を得られたでしょう。マニュファクチャラーズ選手権で多くのポイントを獲得できたので、次戦もこの勢いで頑張ります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    今季初勝利を飾れて最高の気分です。8号車は今季ここまであまり良いシーズンを送ってこなかったので、この勝利は本当に嬉しいです。7号車も素晴らしいレースでした。今日の彼らは本当に速かったので、残念に思っています。私のスティント序盤、スタートはタイヤの摩耗が激しく、簡単ではありませんでしたが、それを克服して、クリーンで良いレースが戦えました。優勝できたということは非常に大きいです。マニュファクチャラーズ選手権争いにおいても良いポイントが獲得できたので、次戦にもこの勢いを活かしていきたいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今季初の勝利を手にできて本当に嬉しいです。我々が最後に勝った昨年のバーレーンからずいぶん間が空いてしまいましたが、決して諦めることなく努力を続けてきました。7号車は本当に速かっただけに、結果は残念です。マニュファクチャラーズ選手権争いにおいても、チームにとっては今日の勝利は大きかったと思います。今季も残り3戦、チャンピオンを目指してプッシュを続けます。私個人としては、初めてのブラジルでのレースでしたが、本当に楽しむことができました。週末を通して応援してくれたファンの皆様と、多大なる努力で支えてくれたチームの全員に感謝します。今季の残り3戦もチャンピオンへ向けてプッシュを続けます。

  • WEC:トヨタ 2024年 第3戦 スパ6時間 予選 レポート

    WEC:トヨタ 2024年 第3戦 スパ6時間 予選 レポート

    5月10日(金)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースの予選とハイパーポールが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは8号車がハイパーポールへ進出し7番手、7号車は15番手グリッドから明日の決勝に臨むこととなった。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は予選で2番手タイムをマークし、ハイパーポールへの進出を果たしたものの、ハイパーポールセッションでは7番手となった。また、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は15番手となった。

    ハイパーカーのライバル達の強力なパフォーマンスの前に苦戦を強いられた予選結果となり、TGRの2台のGR010 HYBRIDは、トップ6圏外から決勝をスタートすることになるが、ハートレーが予選で、タイヤ摩耗が著しいスパに最も適合したミディアムタイヤで好パフォーマンスを見せたことは明るい材料であり、明日のレースで上位争いに挑む。

    ここスパで7連勝中のTGRは、3週間前の前戦イモラでも、的確なレース戦略とミスの無いドライビング、迅速なピット作業によってパフォーマンス不足を補い、今季初優勝を飾っており、今大会もその再現が期待される。

    暖かな気候の下、ドライコンディションで午後3時50分より開始された予選は、TGRの2台にとって明暗の分かれるセッションとなった。8号車のハートレーは最初のアタックラップで2分2秒586という好タイムをマークし、その時点でのタイムシートのトップに立った。セッション終盤、ライバルにかわされたものの、僅差となった予選を2番手で終え、ハイパーポールセッション進出を決めると共に、決勝での自信も深めることとなった。一方7号車の小林は、最後までクリーンラップを得ることができず、諦めずにアタックを続けたが、タイヤグリップのピークを過ぎてしまい、タイム更新はならず。15番手でハイパーポール進出を逃した。

    予選上位10台によって争われたハイパーポールでは、規定により全車がソフトタイヤを装着してのアタックとなり、ハートレーは最初のアタックラップでベストタイムをマーク。その時点では暫定2番手だったが、セッション後半はライバル勢がタイムを上げてきたことで順位を落とし、最終的に8号車は7番手グリッドとなった

    オーバーテイクが比較的しやすいスパだが、タイヤの摩耗対策が大きな課題。TGRは、11日(土)午後1時(日本時間午後8時)にスタートが切られる決勝レースで追い上げ、世界選手権ポイントを獲得するためにもドライバー、エンジニア、そしてメカニックと、チーム一丸となって全19台のハイパーカーによるバトルへ挑む。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    予選でのクルマの感触があまり良くなく、苦戦しました。何が原因だったのか、解決策を見出しているところです。残念ながら15番手と後方からのスタートとなりますが、6時間の長いレースですし、ここスパはイモラよりもずっとオーバーテイクがしやすいサーキットなので、明日の決勝では挽回できることを願っています。タイヤの摩耗は激しいですが、我々はこのコースでの経験が豊富ですし、それらを活かして上位争いを目指します。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    7番手グリッドという結果は望んでいたものではありませんでしたが、チームを誇りに思います。予選でのミディアムタイヤ装着時は、本当に素晴らしいクルマでした。素晴らしいラップを刻むことができ、セッション2番手という結果には満足しています。ハイパーポールでは全車がソフトタイヤを装着することになりましたが、ずっとソフトタイヤは使っていなかったので、満足いくクルマにはなりませんでした。何台かが予選に匹敵するタイムをマークしていたのには驚きましたが、私にはできませんでした。クリーンなラップも取れませんでしたが、最終的にはできることは全てやりました。ミディアムタイヤ装着時の感触は満足いくものですし、決勝での戦いには自信があります。

  • WEC 第2戦 イモラ6時間 決勝:トヨタ7号車が今季初勝利

    WEC 第2戦 イモラ6時間 決勝:トヨタ7号車が今季初勝利

    FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦イモラ6時間レースの決勝が4月21日(日)にイタリアのイモラ・サーキットで行われ、6番手からスタートしたTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRID 7号車が逆転の今季初勝利を飾った。8番手スタートのGR010 HYBRID 8号車もポジションを上げ、5位フィニッシュを果たした。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースの駆るGR010 HYBRID 7号車は、降雨によりコンディションが大きく変わった難しいレースを、完璧なドライビングと優れた戦略により戦い抜き、19台のハイパーカーによる激戦を制した。

    また、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車も8番手スタートから順位を上げて5位入賞を果たし、チームにとって素晴らしい一日となった。

    TGRにとって今季初となったこの勝利により、WECのマニュファクチャラーズ選手権ではポルシェとの差を9ポイントに縮め、また7号車のクルーは、ドライバーズ選手権でトップと16ポイント差の2位で、5月11日(土)にベルギーのスパで行われる次の第3戦へと向かうことになRu。

    6番手からスタートした7号車のコンウェイは、1周目から素晴らしいファイティングスピリットを見せ、5位へとポジションアップ。しかし、8番手スタートのブエミはコース幅が狭く、追い抜きの非常に難しいイモラ・サーキットの洗礼を受け、ポジションキープで序盤の周回を重ねた。

    コース上での追い抜きが難しいイモラで、チームは優れた戦略と完璧なピット作業によってポジションを上げていき、2時間を過ぎたところで、7号車のコンウェイは3位でデ・フリースへとドライバー交代。8号車のブエミも5位で平川へとステアリングを託した。

    3位でコースに復帰したデ・フリースは前を行く2台のフェラーリに激しくプレッシャーをかけ続け、フルコースイエローからの再スタートのタイミングで絶好のダッシュを決めて2位へと浮上。その直後、首位のフェラーリ51号車がピットインしたことで、7号車が首位に立った。

    3時間半が経過したところでコースアウト車両撤去のためバーチャル・セーフティカーが出されると、各車ピットへ。ここで7号車は小林、8号車はハートレーへと最後のドライバーチェンジを行った。

    2台がコースへ復帰してまもなくセーフティカー先導走行へと移行すると、その間に雨が降り始め、路面コンディションが一気にウェットへと変化。グリーンフラッグが振られるとすぐに2台のGR010 HYBRIDはピットへ向かい、ウェットタイヤへと交換。この早めの判断が功を奏し、小林の7号車は2位に20秒以上の大差をつけての首位に。ハートレーの8号車も3番手に浮上した。

    レースが残り1時間となったところで2台のGR010 HYBRIDは最後のピットストップを行い、スリックタイヤへと交換。その少し後にライバル勢も続いて最後のピットへ向かったことで小林の7号車は2台のポルシェを従えての首位に返り咲いた。

    ハートレーはピットアウト直後、まだ湿っている路面でのタイヤ温度を上げるのに苦しみ、2度にわたってグラベルエリアへとコースオフを喫したが、無事コースへ復帰。タイヤが温まると、ハートレーはその時点でのファステストラップを連発しながら追い上げ4位へとポジションをアップ、さらに3位のポルシェに迫った。

    しかし、2台のGR010 HYBRIDは最後のピットがライバル勢よりもやや早めのタイミングだったため、最後まで追加の給油無しで走り切るために、ややペースを落とした燃料をセーブする効率的な走行を強いられることとなった。

    終盤、首位を行く7号車の小林は2位のポルシェからの猛烈な追い上げを受け、最後の30分は1秒差以内での息詰まる首位攻防戦が続いたが、小林は見事これをしのぎ切り、トップでチェッカー。2位のポルシェ6号車に7.081秒差をつけて、TGRと7号車にとってのWECイタリアラウンド2連勝を飾った。8号車のハートレーは、最終ラップにフェラーリ50号車にかわされたが、5位でフィニッシュし貴重なポイント獲得を果たした。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    とてもタフなレースで、本当に驚くべき勝利です。我々のGR010 HYBRIDはこの週末最速ではありませんでしたが、チームが素晴らしい仕事をしてくれました。マイクとニックも最高の走りで、上位争いへとポジションを上げて私にバトンを託してくれました。私の担当スティントでは、雨の中スリックタイヤで首位を守らなくてはならなかったので、最初から大変なプレッシャーとなりました。ウェットタイヤへ交換した我々の判断は的確で、後続との差を広げることができ、その後もウェットタイヤで良いペースを維持できました。最後のスティントは、燃料が最後までもつか確信が持てなかったので、燃料セーブに全力を尽くしました。本当に大変でした。優勝を争えたのは、戦略面でもチームが本当に素晴らしい仕事をしてくれたおかげです。最高の仕事をしてくれた皆に感謝しています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    最後まで本当に緊迫したレースでした。可夢偉は最後、燃料をセーブしながら首位を守るという、素晴らしい仕事を成し遂げました。いつものように彼はプレッシャーを跳ね除ける走りで、走っていた彼の心拍数よりもピット内で見ていた私の心拍数の方がきっと高かったのではないかと思います。ニックのスティントも見事でした。私が担当したスタートでは、混乱に巻き込まれることなく、上位を目指しました。ここイモラでの、私にとって初めてのレースは最高に楽しかったです。ピットクルーの作業は素晴らしく、戦略もこれ以上無いほど良かったです。チームとトヨタの全員でこの勝利を祝いたいと思います。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー):
    私自身、久しぶりに表彰台の中央に立つことができて最高の気分ですし、チームメイトとそれを共有できたことも嬉しいです。可夢偉とマイクと一緒に同じ車で戦って勝てたことは本当に嬉しいですし、誇りに思います。彼らと、チームみんなの最高の仕事に本当に感謝しています。全ての戦略が的確で、全てのスティントで力強く走ることができ、誰もミスすることなく走り抜いたことで驚きのパフォーマンスを示せました。全員が完璧なレースを戦った結果で、真に勝利に値すると思います。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    見事なパフォーマンスで勝利を飾った7号車、おめでとう。カタールでの戦いからここでの勝利へと導いた、素晴らしい復活劇です。我々の8号車にとっては難しいレースとなってしまいました。私は8番手からのスタートでしたが、追い抜きが難しい中での戦いを強いられました。それでもポジションを上げていき、表彰台を争い、最終的に5位でフィニッシュできました。満足いく結果ではありませんが、チームにとっては素晴らしい一日でしたし、我々も次戦スパでは力強く上位争いに加われるよう努力を続けます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    フェラーリのホームコースでの優勝を果たしたチームに、最高の祝福を贈ります。フェラーリの方が速いことは明らかでしたが、7号車は適切なタイミングで適切なカードを切って、見事な走りでトップフィニッシュを果たしました。我々8号車にとっては厳しい一日でした。表彰台まであと一歩でしたし、ここでのレースは最高でした。私の最後のスティントは、燃料をセーブしながらの走りを強いられ、ファイナルラップでポジションを落とすことになってしまったのは悔しいです。最終的な結果は望み通りではありませんでしたが、チームのパフォーマンスは素晴らしかったです。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    優勝した7号車のみんなと、表彰台の中央に返り咲いたチームを祝福します。勝てるとは誰も想像していなかったと思いますが、チームが素晴らしいパフォーマンスを発揮し、クルマから全てを引き出してくれました。チームがこの好結果を達成できたことはとても嬉しいです。我々8号車は、ファイナルラップで4位を失うことになったのが少し残念ですが、レースでは起こり得ることですし、この悔しさをバネにして、次戦ではもっと強くなって戻ってこなくてはなりません。

    WEC(FIA 世界耐久選手権)

  • WEC 第2戦 イモラ6時間 予選:トヨタは6番手と8番手に沈む

    WEC 第2戦 イモラ6時間 予選:トヨタは6番手と8番手に沈む

    FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦イモラ6時間レースのスターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールが4月20日(土)にイタリアのイモラ・サーキットで行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは7号車が6番手、8号車は8番手グリッドを獲得した。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースの駆るGR010 HYBRID 7号車は小林がアタックを担当し、1分30秒410で6番手。

    ディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーのアタックで僅差の8番手となった。

    この日の午後に行われた予選では、地元のフェラーリ勢が圧倒的な速さを見せポールポジションを獲得した。GR010 HYBRIDは開幕戦のカタール同様、車両重量、車両バランスとタイヤ性能を引き出すのに苦労し、それが今日の結果にも反映されることとなった。

    予選では後塵を拝することとなったが、TGRはチャンピオン獲得の経験や戦略の知見を総動員し、明日21日(日)の決勝レースにおいて最高のパフォーマンスを引き出し、6年連続のチャンピオン獲得へ向けて努力を続ける。

    今季のWECでは予選のフォーマットが変更された。まず初めにハイパーカー19台全車による予選が行われ、その後上位10台が、続いて行われるハイパーポールへと進む。

    晴れた北イタリアの午後3時25分、12分間の予選セッションが開始。1周4.909kmのサーキットで19台のハイパーカーが一斉にアタックに向かい、セッション序盤はタイヤを暖めながら、目まぐるしく順位が入れ替わる展開となった。残り3分で、8号車のハートレーが3番手となる、このセッションでのベストタイムをマークし、7号車の小林も4番手タイムでこれに続いた。そのすぐ後、スピンした車両により赤旗が出されセッションが中断。残り2分弱で再開されたものの、上位の順位は入れ替わることなく、2台のGR010 HYBRIDは共にハイパーポール進出を果たした。

    遠方に暗い雲が現れ、サーキットもやや雲に覆われ始めたが、続いて行われた10分間のハイパーポールセッションもドライコンディションで推移。8号車のハートレーは残り2分のアタック中にスピンを喫したが、そのまま走行を継続し、最後のアタックで8番手タイムをマークした。7号車の小林も最後の最後に更新したタイムで6番手グリッドを獲得した。

    この週末、ここまでは地元のフェラーリ勢が圧倒的な強さを見せており、TGRはやや苦戦を強いられているが、カタールでポイント獲得を果たした力強いチームワークで、決勝レースでは今季初の表彰台を目指す。6時間で争われる決勝レースは21日(日)現地時間午後1時(日本時間午後8時)にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    できることは全てやりましたが、残念ながらやはりフェラーリには届かず、約1秒差をつけられてしまいました。我々7号車が6番手、ブレンドンの8号車が8番手という結果は、決勝を考えれば悪い位置ではありませんし、ポジションを上げていくチャンスはあると思っています。このコースはとても狭く、LMGT3車両もいるので、追い抜くのは難しいでしょう。色々なことが起こると思いますが、そんな中でも自分たちの走りを貫き、タイトル争いのためにもまた好結果を残せればと思っています。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    燃料が少なくクルマが軽い状態、かつ新品タイヤでこのコースを攻めるのは最高でした。昔ながらの素晴らしいコースで、とても楽しかったです。残念ながら、予選の結果は期待通りとはいきませんでした。トップ6の速さはあったと思いますが、アタックラップで何度か他車に引っかかってしまいました。また、ハイパーポールではスピンを喫してしまい、万全だったとは言えません。4番グリッドまで行ける可能性があったかも知れませんが、しかし結果は結果ですので、今は決勝に集中し、良いスタートを決めて表彰台を争いたいと思います。

  • WECプロローグ カタールへの貨物の遅れで月曜日に延期

    WECプロローグ カタールへの貨物の遅れで月曜日に延期

    WEC(FIA 世界耐久選手権)のプロローグは、カタールへの海上貨物の到着が遅れたため、月曜日に延期された。

    2日間のプレシーズンテストは、当初2月24~25日の週末に予定されていたが、首都ドーハの北に位置するロサイル・インターナショナル・サーキットで2月26~27日に行われることになった。

    月曜日には計3回のテストセッションが予定されており、現地時間8:30から夜22:00まで行われる。火曜日にはさらに4時間の走行が予定されている。

    これにより、プロローグ終了後、2月29日(木)に開催される2024年WEC開幕戦カタール1812kmの最初の2回のプラクティスセッションまで、わずか1日の間隔となる。

    「このスケジュール変更は、現在進行中の地政学的な情勢により、スエズ運河と紅海を航行する船舶に大幅な遅れが生じているためであると金曜日朝に発表された声明には書かれている。

    「その結果、カタールのドーハにあるロサイル・インターナショナル・サーキットに到着する海上貨物の一部が遅れている」

    「WECチームにテスト準備のための十分な時間を与えるため、プロローグの開始を遅らせることを決定した」

    「翌週末の開幕戦カタール1812kmのスケジュールに変更はなく、レースは3月2日(土)午前11時(現地時間)にスタートする」

    いくつかのチームは、選手権が初めてカタールを訪れるのを前に、金曜日に車両や重要な機材がカタールに到着するのを待っていた。

    海上輸送でカタールに直接到着するはずだったコンテナ数個は、紅海の航路が寸断されたため、サウジアラビアで荷揚げされた。その後、陸路でドーハに送られたが、1500kmの道のりを1日かけて移動しなければならなかった。

    紅海はスエズ運河とともにヨーロッパとアジアを結ぶ重要なゲートウェイを形成しており、世界貿易のかなりの部分を占めている。しかし、イエメンのフーシ派軍事組織がこの地域を通過するコンテナ船を攻撃し始めて以来、大規模な混乱が起きており、いくつかの船はアフリカの先端を回る長旅を余儀なくされている。

    同様の船舶問題はすでに1月にドバイ24時間レースの2週間延期を余儀なくさせ、デイトナで開催されるIMSAスポーツカー選手権の開幕戦と不運にも衝突してしまった。

    現状では、ロサイルでのWEC初戦は予定通り3月2日に開催され、カタールがかつてのセブリングから開幕戦の座を引き継ぐ。