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  • WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」の決勝が、5月10日(土)にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催された。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは後方グリッドからのスタートとなったが、ドラマに満ちたレースを果敢に戦い抜き、2台揃ってポイントを獲得した。

    TGRにとって、このスパは来月のル・マン24時間レースに向けた最後の前哨戦である。チームは厳しい予選結果を乗り越え、ドライバーの力強い走りと綿密なレース戦略により貴重なポイントを積み重ねた。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮が駆るGR010 HYBRID 8号車は、攻めのピット戦略を用い、激戦の末に4位でフィニッシュ。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は7位でチェッカーを受けた。

    この日のスパ・フランコルシャン・サーキットは好天に恵まれ、ドイツ・ケルンのチーム本拠地やベルギー拠点のトヨタ・モーター・ヨーロッパから応援に訪れた従業員を含め、週末を通して約10万人の観客が来場した。グランドスタンドを埋め尽くす大観衆が見守る中、現地時間午後2時に6時間の決戦の幕が開けた。予選で15番手に沈んだ8号車のブレンドン・ハートレー、16番手スタートの7号車のマイク・コンウェイは、序盤からポジションアップを狙って激しい追い上げを展開した。

    最初のスティントでは、18台のハイパーカーによる緊迫した接近戦が随所で繰り広げられ、TGRの2台も正確かつアグレッシブなドライビングでトップ10圏内を狙える位置まで浮上した。しかし、マイク・コンウェイはスタートから23分で右前タイヤがパンクし、クラス最後尾に後退する苦しい展開となった。

    2時間が経過する前にバーチャルセーフティカーが導入されたことで、7号車はグリーンフラッグ下でのピットストップよりも有利なタイミングでピットイン。これによりトップ10圏内に復帰し、2時間半を経過した時点で小林可夢偉にドライバーを交代し、8位でコースに戻った。一方、8号車は11位で平川亮へバトンを渡した。

    小林可夢偉はポルシェ5号車とのスリリングな7位争いの中で一度コースオフするも、数周後に再びオーバーテイクを成功させた。このタイミングでセーフティカーが導入され、各車が一斉にピットへ向かった際、7号車は2本のみのタイヤ交換という戦略と迅速な作業により3位でリスタートする好機を得た。

    しかし、その後はフェラーリ勢からの猛攻にさらされ、集団バトルの最中にバス・ストップ・シケインでブレーキをロックさせてコースオフ。7号車は7位へと順位を下げた。

    4時間目前に2度目のセーフティカーが出動し、2台のGR010 HYBRIDは共にピットインしてドライバーを交代。ニック・デ・フリースが駆る7号車は4位、セバスチャン・ブエミが乗る8号車は9位でレースに復帰した。この時点でセバスチャン・ブエミは、2012年のデビュー以来のWEC決勝出走回数が89回となり、WEC史上最多記録に並んだ。

    残り2時間は、各チームのピット戦略が勝敗を分ける展開となった。8号車は他車よりも早めにピットに入ってトラフィックを回避する戦略を採用し、セバスチャン・ブエミは速いラップを連発。ライバルたちが通常どおりのタイミングでピットインする中、8号車は一時的に首位を走行。残り45分で最後の給油を行った。

    一時は10位に後退した8号車だが、ライバルが順次ピットへ向かうなかで順位を回復し、終盤には4位まで浮上。ニック・デ・フリースがドライブした7号車も最後まで粘り強く戦い、7位でゴール。TGRは今季開幕から3戦連続で2台揃ってのポイント獲得となった。

    次戦は、6月14日(土)~15日(日)に決勝が行われるシーズンのハイライト「ル・マン24時間」である。TGRは、サルト・サーキットでの6度目の勝利を目指す。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    「4位と7位というのは、今大会の我々にとって最高の結果だと言えます。2台の戦略を分けたため、我々の7号車は順位を落としましたが、8号車が素晴らしい走りで4位フィニッシュを果たしてくれました。この週末、チーム全てのメンバーとドライバーが素晴らしい仕事をした結果であり、彼らの多大な努力に感謝したいと思います。次はル・マンの大舞台です。必要なパフォーマンスを見出すべく努力を続けて行きます。再びル・マンでの勝利に挑むのが楽しみです」

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    「今日のレースは刻々と展開が変わり、多くのアクシデントもありました。私のスティントではパンクに見舞われ、戦略を変更せざるを得ませんでした。しかし、すぐ後にバーチャルセーフティカーが導入されたのは幸運でした。最終的には、8号車が変則的なピット戦略を採り、それが効を奏しました。彼らはよくやったと思います。2台揃って選手権ポイントを獲得できました。上位を争うライバルにはペースでは及ばなかっただけに、予想以上の結果でしたが、もっと上を目指していかなければなりません」

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    「チームとして厳しいレースでしたが、4位と7位フィニッシュという結果は良かったと思います。今週の我々のパフォーマンスを考えれば、これが最大限の結果だったのは間違いありません。大変な挑戦でしたが、全力を尽くして必死に戦い、チャンスを上手く活かしました。チームとして、この週末に持っていた力を最大限に引き出せました」

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    「全て考えて、この結果には満足しています。ピット戦略を上手く変化させ、ポジションを上げていくという素晴らしい戦いでした。チーム全員が最大限のパフォーマンスを発揮した結果で、これ以上は難しかったと思います。高い信頼性と考えられた戦略を実行し、コース上のトラフィックの中でもミスを犯すことはありませんでした。もっと上位でフィニッシュしたかったですが、素晴らしいレースパフォーマンスだったと思います」

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    「波乱のレースでした。我々は2台揃って後方グリッドからスタートしました。ペースではライバル勢には及ばなかったものの、素晴らしいチームワークを発揮できたと思います。良い戦略で、集中力を切らさず戦い続けた結果、一時は表彰台の可能性も見えました。ただ正直なところ、4位が現実的に達成できる最良の結果でした。とはいえ、予選を終えた時点では、この結果は夢にも思いませんでした。メカニック、エンジニア、そしてドライバー全員が完璧なレースを戦いました。表彰台でのシャンパンファイトを早く味わいたいですが、今日のこのポイントフィニッシュは素晴らしい結果です」

    平川亮(8号車 ドライバー)
    「厳しいレースでしたが、結果には満足しています。予想通り、多くのアクシデントがあったレースでしたが、我々は忍耐強くクリーンに戦い続けました。時には困難な状況もありましたが、戦略を最大限に活かし、適切な判断ができました。このレースウィークを通して、チームが本当に尽力し、苦しかった予選を乗り越えて決勝での努力が実を結んだことは本当に嬉しいです。次戦のル・マンへ向けて状況は悪くないと思いますので、引き続き努力を続けて行きます」

    WEC トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    WEC第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 GAP
    1 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    150
    2 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    150 4.229
    3 36 ジュール・グーノン
    フレデリック・マコヴィッキィ
    ミック・シューマッハ
    アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
    アルピーヌA424
    150 5.148
    4 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    150 32.760
    5 12 アレックス・リン
    ノルマン・ナト
    ウィル・スティーブンス
    キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
    キャデラック V-Series.R
    150 35.966
    7 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    150 46.022
  • WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    5月9日(金)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットにおいて、2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」の予選およびハイパーポールが実施され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の2台のGR010 HYBRIDは苦戦を強いられた。結果として、8号車が15番手、7号車が16番手という後方グリッドから決勝をスタートすることとなった。

    GR010 HYBRID 8号車は予選15番手となった。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだTGRの2台は、ドライバーが予選で全力を尽くしたものの、トップ10によるグリッド争い=ハイパーポールへの進出はならなかった。8号車を担当したブレンドン・ハートレーと、7号車をドライブした小林可夢偉の予選タイム差は、わずか0.003秒であった。両者は現時点のGR010 HYBRIDから可能な限りのパフォーマンスを引き出した。

    決勝レースは、現地時間10日(土)午後2時(日本時間午後9時)にスタート予定である。8号車にはセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮が、7号車には小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースが搭乗する。

    この日の午前には公式練習第3回セッションが行われた。ドライバーにとってはタイヤの評価および摩耗の分析を行う最後の機会であり、タイヤ摩耗が激しいスパ・フランコルシャンにおいて得られたデータは、決勝戦略の要となる。

    予選では、小林可夢偉とブレンドン・ハートレーが準備を整え、ミディアムタイヤを装着したGR010 HYBRIDで15分間のアタックに挑んだ。小林可夢偉は最初のアタックラップで暫定の最速タイムを記録し、ブレンドン・ハートレーは1周分長くタイヤを暖めたのちアタックを敢行した。両車ともセッション終了まで全力を尽くしたが、さらなるタイム更新には至らなかった。

    後方グリッドからスタートするTGRの2台は、チャンピオンシップポイント獲得を目指し、ドライビング技術、タイヤマネジメント、戦略を駆使して決勝に臨む構えである。

    また、同日午前には、トヨタがル・マンおよびWECを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)と共同で、水素社会実現に向けたサステナビリティに関するプレゼンテーションを実施した。トヨタは、様々な顧客のニーズや地域状況に対応する「マルチパスウェイ戦略」を提示し、カーボンニュートラル達成に向けた多角的ビジョンを説明した。併せて、モータースポーツを通じた水素技術の開発にも注力していることを紹介した。

    WEC トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    WEC 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式予選結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.108
    2 93 ポール・ディ・レスタ
    ミケル・イェンセン
    ジャン-エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    2:00.448
    3 83 ロバート・クビサ
    イーフェイ・イエ
    フィル・ハンソン
    AFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.539
    4 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.576
    5 36 ジュール・グーノン
    フレデリック・マコヴィッキィ
    ミック・シューマッハ
    アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
    アルピーヌA424
    2:00.965
    15 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    2:01.908
    16 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    2:01.911

    WEC 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 ハイパーポール結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:59.617
    2 83 ロバート・クビサ
    イーフェイ・イエ
    フィル・ハンソン
    AFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:59.964
    3 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.201
    4 94 ロイック・デュバル
    マルテ・ヤコブセン
    ストフェル・バンドーン
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    2:00.218
    5 12 アレックス・リン
    ノルマン・ナト
    ウィル・スティーブンス
    キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
    キャデラック V-Series.R
    2:00.246
  • WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式練習

    WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式練習

    2025年5月8日(木)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦、スパ・フランコルシャン6時間の公式練習が行われ、モータースポーツの中でも美しく、チャレンジングなサーキットとして知られるこの場所で、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDも走行を開始した。

    厳しい状況の中でも、チーム全体の努力によってシーズン最初の2戦で2台のGR010 HYBRIDがともにポイントを獲得し、TGRは高速レイアウトのスパ・フランコルシャンに挑む。ここは、クルマとドライバーの実力が試される場であり、同チームはこれまでに8回の勝利を収めてきた実績がある。

    チームは、この伝統あるベルギーのサーキットで初日に行われた2度の練習走行をこなし、10日(土)の決勝レースに向けた車両のセットアップを開始した。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は7番手、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は12番手でこの日の走行を終えた。

    穏やかな好天に恵まれたこの日、TGRは公式練習1回目でミディアムコンパウンドのタイヤを装着し、決勝に向けた準備を開始。ドライバーたちは今シーズンのWECで2番目に長い1周7.004kmのコースの感触を思い出しつつ、さまざまなメカニカル面の車両セットアップについてフィードバックを行った。

    公式練習2回目ではロングランによるタイヤ評価が予定されていたが、3度の赤旗によっておよそ1時間中断された。それでも、セッションは予定の1時間半から30分間延長され、2台のGR010 HYBRIDはトラブルなく走行を完了。車両のフロントとリアのセッティング調整やピットストップの練習も行い、このセッションを締めくくった。

    エンジニアとドライバーは、初日に実施された2度のセッションで収集したデータの詳細な分析を進め、9日(金)の予選を前に集中的な打ち合わせを実施することで、GR010 HYBRIDのセットアップ最適化に向けた指針を定めていく。金曜日午前に行われる公式練習3回目は、現地時間午後3時25分(日本時間午後10時25分)から開始され、予選前にセットアップを比較・確認する最後の機会となる。

    WEC トヨタ 2025年シーズン 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式練習

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    「スパに戻ってこられて嬉しいです。スパはドイツ・ケルンのチーム本拠地から1時間ほどの距離にあり、チームにとって二つ目のホームコースでもあります。今日は様々な混乱もあり、完璧な公式練習セッションをこなせたチームはなかったと思いますが、仕方ありません。我々のクルマには問題がなく、赤旗による中断を考慮すれば、全体的にスムーズに進んでいると言えるでしょう」

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    「テストしたいことをしっかりこなせたという意味では、順調な一日だったと思います。パフォーマンス的にはやや厳しい状況に見えるため、この週末がどうなるかは予想できませんが、今のところはうまくやれていると思います。このレースでは、何よりもタイヤのマネジメントが重要なので、それを適切にコントロールする必要があります」

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    「この素晴らしいコースであるスパで再びドライブできて嬉しいです。公式練習2回目は何度も中断やアクシデントがあったために、全体の状況を把握するのは難しかったですが、我々はパフォーマンスの限界を探りながら改善点を見つけています。現時点ではトップ10圏内に入っており、大きな問題はなさそうですが、これからどうなるか見てみましょう」

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    「全体的に見れば、いろいろなことがあった一日でしたが、我々のクルマには問題はありませんでした。多くの赤旗やフルコースイエローが出たため、状況を明確に把握するのは難しかったです。しかし、数週間前にテストでここに来た際に多くを学び、今日はさらにそれを発展させることができました。これからすべてを見直し、分析して明日へ向けてセットアップを最適化します。クルマのポテンシャルを最大限に引き出すために、いくつかの変更を行う予定です」

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    「ピットガレージの中でも外でも、トラブルなくクリーンな一日でした。セッションでの中断はすべてのチームにとって同じですが、走行の機会が少なかったということでもあります。我々は数週間前にここでテストを行っているので、できる限りの準備は整っていると感じていますし、今日の2度のセッションを通じてクルマのバランスにも改善が見られました。与えられた時間を最大限に活用できたと思います」

    平川亮(8号車 ドライバー)
    「予定していた走行プログラムが多くのアクシデントで妨げられてしまいました。昨年の大会後に再舗装されたセクションでのタイヤの挙動を学ぶため、ロングランに取り組みました。いくつかのコーナーではグリップが向上している一方で、下がっているコーナーもありました。最終的には良い作業ができ、中断もあった中でこれらプログラムを最大限にこなせたと思います。私自身はここでのテストには参加していなかったので、もう少し多く周回を重ねたかったですが、状況を考えれば仕方ありません。決勝へ向けて全力で準備を進めます」

  • WEC:トヨタ 2025年第2戦イモラ6時間 予選・ハイパーポール レポート

    WEC:トヨタ 2025年第2戦イモラ6時間 予選・ハイパーポール レポート

    4月19日(土)、2025年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦、イモラ6時間の予選とハイパーポールが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは2台揃ってハイパーポールへと進出。ハイパーポールでは4,5番手につけ、好位置から明日の決勝をスタートすることとなった。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、平川が予選とハイパーポールのアタックを担当し、素晴らしい走りで2列目4番手グリッドを獲得した。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車も、デ・フリースのアタックで平川から僅か0.001秒差の5番手と好位置につけた。

    今日の結果は、昨日の公式練習走行2回目からの集中的な努力の成果だった。ドライバーとエンジニアは協力して改善点を見極めるとともに、タイヤ特性も分析。また、メカニックは朝早くから公式練習3回目に向けて2台のGR010 HYBRIDの調整を進め、好天の下で開始されたこのセッションでは、予選への準備や決勝に向けたセッティングの最適化、さらにソフトとミディアムタイヤの比較などを行った。なお、この1時間のセッションでは、2度の赤旗による合計17分間の中断があり、結果的に短縮されることとなった。

    7号車のデ・フリースは今季2度目の予選アタックを担当し、開幕戦カタールでは7番手グリッドを獲得している。一方、8号車の平川は今季初のアタック担当となった。公式練習3回目を終えてから予選までの2時間半のインターバルに、エンジニアと2人のドライバーは少ない燃料で新品のミディアムタイヤを装着した状態での1周アタックで最大限のパフォーマンスを発揮するために、車両のセットアップを整えた。

    12分間の予選セッションの目標は、トップ10に入り、ハイパーポール進出権を得ることだった。ミディアムタイヤを装着した2台のGR010 HYBRIDは、この目標を達成するべく最初のアタックを行い、2度目のアタックでさらにタイムを更新。余裕を持ってデ・フリースの7号車が4番手、平川の8号車も6番手でハイパーポールへ進出した。

    予選からハイパーポール開始までの時間は僅か8分間。ドライバーとエンジニアがトップグリッドを目指した内容を反映する時間はほとんどなかったが、2台のGR010 HYBRIDはともに新たなミディアムタイヤを装着し、10分間のセッションに臨んだ。デ・フリースはこの最初のアタックで7号車のベストラップをマークし、平川は2度目のアタックでさらにタイムを更新。7号車を1000分の1秒上回り2列目のグリッドを獲得した。

    現地時間の明日、20日(日)午後1時にスタートが切られる決勝の6時間レースでは、TGRの2台が揃ってトップ5という、今季の表彰台へ向けた絶好の位置からスタートを切る。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    チームとして、ここイモラでの予選で4番手と5番手につけた結果には満足しています。2台のタイム差からもわかるように、我々はクルマから最大限のパフォーマンスを引き出すことができました。クリーンな予選となり、これ以上の結果は難しかったと思います。今日の予選における我々より上位の車両との差は1周あたりでは大きく見えますが、レースペースやタイヤのマネジメント、さらに戦略を最大限に活かし、表彰台を目指して全力を尽くします。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    予選で全てをまとめ上げ、4番手と5番手という堅実な結果を得られたので、パフォーマンスには満足しています。ハイパーポールでの我々2台のベストタイムはほぼ同じであり、ニックと私がどれだけハードにプッシュしたかがわかると思います。ここイモラのように、狭くオーバーテイクが難しいサーキットでは、グリッド前列からスタートすることが大きなメリットとなり、決勝レースでのチャンスも広がります。これまでのところ、満足いくレースウィークを過ごせているので、あとは明日の決勝でどれだけやれるかです。

  • トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 決勝 レポート

    トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 決勝 レポート

    2月28日(金)、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦カタール1812kmの決勝が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のGR010 HYBRIDは中盤及び最後列グリッドからスタートし、10時間の長い戦いの中で粘り強い追い上げを見せ、5位と6位でレースを終えた。

    トヨタは、マニュファクチャラーズタイトル防衛とドライバーズタイトルの奪還、そして、ル・マン24時間での勝利を目指し、チームの経験と知識を全て投入し、ドライバー、エンジニアとメカニック全員の素晴らしいチームワークの下、全8戦で争われる2025年シーズン開幕戦のカタールで2台揃って貴重なポイント獲得を果たした。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、苦戦した予選により最後列の17番手スタートながら、見事な追い上げを見せて5位フィニッシュ。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車が6位で続いた。

    現地時間午後2時に10時間で争われる長いレースのスタートが切られ、コンウェイの7号車が7番手、ブエミの8号車が17番手からスタート。着実な追い上げで3時間を迎える頃には2台はトップ6まで浮上し、8号車はハートレーへ、7号車はコンウェイがスティント終盤に高速でのスピンを喫しながらもすぐにコースへ復帰し、小林へと交代した。

    その後レースは立て続けに2回のセーフティカー導入となり、順位が変動したが、2台のGR010 HYBRIDはトラブルなく走行を続けた。レースが再開されると、7号車の小林はポルシェ5号車をかわし、6位を走るハートレーの8号車に続く7位へ順位を上げた。

    プッシュしながらも安定したドライバーの走りと、考えられた戦略が功を奏し、日が沈む頃にはハートレーの8号車は3位までポジションアップ。ライバル勢がトラブルに見舞われる中、7号車の小林も4位で続いた。レース経過5時間を迎える頃には、7号車の小林がドライバー交代直前に8号車をパスして3位と順位を入れ替えた。

    7号車はデ・フリース、8号車は平川へとステアリングを引き継ぎ、レースは後半戦に突入。力強い走りで3位と4位を走行していたが、5時間過ぎのセーフティカー導入により上位勢の差は詰まり、トラブルから復帰してきたライバル勢の追い上げを受け、7号車は4位で、8号車は6位でコンウェイとハートレーが再び走行に向かった。

    トヨタの2台を含むトップ6は、各チームが異なるタイヤ戦略を採ったこともあり、ピットのたびに順位を入れ替える、気の抜けないバトルを繰り広げた。レースが残り2時間を切ったところで、7号車は小林、8号車はブエミへと交代。2台共に最後まで激しいトップ6での争いを続けた。

    最後のピットストップで8号車が7号車をかわし、5位へと浮上。その後の50分間を無事に走り抜き、8号車が5位、7号車が6位でチェッカーを受け、2台で合計33ポイントを獲得した。この結果、フェラーリが1-2-3フィニッシュとなった中、トヨタは開幕戦を終えた時点で、マニュファクチャラーズランキングで3位につけ、次戦、4月20日(日)に決勝が行われる第2戦イモラ6時間では今大会よりも上位を目指す。

    トヨタ WEC (FIA 世界耐久選手権)

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    1-2-3フィニッシュを達成したフェラーリを祝福します。我々は全力を尽くしましたが、これが最良の結果でした。チームは素晴らしい仕事をしてくれました。もちろん、我々のクルマがパフォーマンス面でやや及ばなかったというのはありますが、それでも決勝ではペナルティを受けることも、また、大きなミスもなく最後まで走り抜きました。我々はベストを尽くし、今できる最大限の成果を引き出すことができました。残念ながら、優勝争いはできなかったので、今日のこの経験から学び、次戦ではもっと良いレースが戦えるよう努力していく必要があります。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    正直なところ、この大会で5位と6位でフィニッシュできたというのは予想以上かも知れません。もちろん、レースではいつもさらに上位を目指してはいますが、トップを争える状況ではなかったことを考えれば、シーズン開幕戦でまずまずのポイントを獲得できたと思います。私自身としては、あまりうまく行かなかった一日で、少し残念ですし、次戦イモラへ向けて改善すべき点もいくつかありました。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    全てを考慮し、総合的に見ればチームに取って悪くない結果だったと思います。今週は苦戦が続いていたので、決勝前から難しい闘いになることはわかっていましたが、レースを通して我々のクルマは少しずつ良くなっていました。我々はトラブルを回避し、良いポジションで戦うことができました。もっと上位でフィニッシュしたかったですが、レース前の想定を思えば、今日はまずまずの結果です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    実際のところ、今日の結果はチームの素晴らしい努力の賜物です。ミスなく、ペナルティを受けることもなく、とても良い戦略で戦えました。5位と6位以上の結果は望めなかったと思いますし、チーム全員が本当に頑張ってくれた結果で、とても満足しています。我々は全てのレースで上位を争うことが目標です。今回はそれを果たすことができませんでしたが、今のクルマから最大限の結果を引き出せましたし、次戦はもっと強くなれるよう頑張ります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    本当に上手くレースを戦うことができ、とても楽しめました。私の2度目のスティントでは、毎周予選ラップのように走ることができました。2台揃ってトップ6フィニッシュを果たせたというのは、公式練習初日でのペースから考えると、大きな達成感があります。たとえ表彰台に上ることができなくとも、チームの尽力を誇りに思います。もちろん、ライバル勢と争うペースがなかったのは残念ですが、イモラでは上位争いができることを期待しています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    我々にとっては難しいレースウィークでしたが、今日の結果には満足しています。とても厳しいレースになることが分かっていた中で、最善は尽くせたと思います。チームを本当に誇りに思います。我々はミスなく、ペナルティも受けず、ピットストップもうまく行き完璧にレースを戦いました。全てがスムーズで、そういう意味ではこれ以上ないレースだったと思います。次のレースへ向けて、さらに上を目指して努力を続けます。

  • トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 予選・ハイパーポール レポート

    トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 予選・ハイパーポール レポート

    2月27日(木)、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第1戦カタール1812kmの予選とハイパーポールが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)にとっては複雑な心境の一日となったものの、気持ちを切り替え、翌日に待つ決勝へ挑む。

    WECマニュファクチャラーズ選手権のディフェンディングチャンピオンであるトヨタは、18台の強力なハイパーカーが全8戦で争う2025年シーズンWECの開幕戦カタール1812kmで、タイトル防衛へ向けた戦いを開始する。

    今季最初の予選とハイパーポールでは、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車がデ・フリースの素晴らしい走りで7番手グリッドを獲得。一方でセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、ハートレーがアタックを担当するも厳しいセッションとなり、17番手で終えることとなった。

    先週のプロローグと比べて涼しくなった中、2台のGR010 HYBRIDは、18台のハイパーカーが競い合い、上位10台がハイパーポールへと進出する最初の12分間の予選セッションへ向かった。7号車のデ・フリースはこの予選で9番手タイムをマーク。しかしハートレーは、2度アタックしたラップでスピンやコースオフを喫して1周を通したアタックができず、8号車はハイパーポール進出を逃した。

    10台のハイパーカーが10分間でトップ10グリッドを争うハイパーポールでは、昨年ここカタールでデビュー戦ながら素晴らしい走りを見せて2番手グリッドを獲得したデ・フリースが、新品のミディアムタイヤを装着し最初のアタックで暫定5番手につけた。その後、ライバル勢がタイムを更新してきたことで7号車は最終的に、トップのフェラーリ51号車から0.920秒遅れの7番手グリッドとなった。

    明日の決勝レースはグリッド中盤と最後列からのスタートとなるが、昨年のカタールでのチーム一丸となったパフォーマンスを再現すべく、メンバー全員が士気を高めている。トヨタは昨年、クルマのパフォーマンスがやや劣る状況を乗り越え、マニュファクチャラーズタイトル獲得に大きな役割を果たすこととなった貴重なポイントを獲得することができた。28日(金)現地時間午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られる決勝レースで、チームは好成績を目指す。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    最終的に7番手グリッドを獲得できたことは、現段階の我々にできる最大の結果だと思いますし、満足しています。ここに来てこれまで、我々は最強ではありませんでしたが、ずっとチャレンジを続けてきました。それだけに、今日はチーム一丸となって結果を出せたことは決勝に向けて重要です。明日は厳しいレースになると思いますが、クリーンに戦い、チャンスを最大限に活かして多くのポイントを獲得できればと思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    予選は上手く行きませんでした。最初のアタックラップまでにタイヤを十分に温めきれず、最初のセクターで後れを取りました。加えてターン15でも車体がコースに底付きし、スピンを喫してしまいました。最後にもう一度アタックしたのですが、ターン12で再び底付きしてコースオフしてしまい、結局満足なアタックラップを刻むことができませんでした。練習走行時と同じラインを走っての結果なので、データを見直す必要があります。ポジティブな面としては、私もセバスチャンも、亮も練習走行では本当に好調でしたし、クルマのフィーリングも良かったので、今日のこの予選のことは早く忘れ、決勝レースへ気持ちを切り替えようと思います。

  • トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 公式練習 レポート

    トヨタ:2025年WEC 第1戦 カタール1812km 公式練習 レポート

    TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)は、2025年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦となるカタール1812kmが行われる、中東カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでレースウィーク最初の練習走行を開始した。

    トヨタは今季、アルピーヌ、アストンマーティン、BMW、キャデラック、フェラーリ、プジョー、そしてポルシェという強豪ハイパーカー勢と共に、全8マニュファクチャラーの一社として、歴史深いル・マン24時間を含む全8戦に挑む。

    今季のトヨタの目標は、マニュファクチャラーズチャンピオンタイトル防衛とドライバーズチャンピオンの奪還、そしてル・マン24時間レースで表彰台の中央に立つことで、そのシーズン開幕戦がカタールから始まる。

    カタールでのレースウィークが幕を開けた26日(水)は、2度の公式練習走行が行われ、初日から18台のハイパーカーによる激戦シーズンを予想させる僅差のタイム争いが繰り広げられた。合計3時間の練習走行を終えた時点で、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車が6番手、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車が13番手のタイムにつけた。

    先週2日間にわたって行われたプロローグテストの後、チームのエンジニアとドライバーは、GR010 HYBRIDとタイヤのデータを分析し、決勝レースへ向けたパフォーマンスの最適化を図るなどの作業を行い、このレースウィーク初日に備えてきた。また、6名のドライバーは地元のトヨタ従業員とGRヤリスカップ・カタールとしてレース用車両で走行し、周回タイムを争う形式でモータースポーツの興奮を分かち合った。ルサイル・インターナショナル・サーキットを訪れた観客は、ファンゾーンに設置されたトヨタブースの展示を通じて、このGRヤリスカップ・カタールを体験することができる

    公式練習1回目は、強風に見舞われた26日(水)の午前11時半に開始されたが、プロローグテストの時と変化した風向きによりコース上にかかった砂の状況を把握するため、2台のGR010 HYBRIDは10分ほど待機。その後は、28日(金)の決勝レースへ向けた走行準備を開始し、タイヤとクルマのセットアップ作業に取り組んだ。

    このセッションではデ・フリースとハートレーがそれぞれベストタイムをマーク。10分間の赤旗中断があったこのセッションでは、トップ11台が1秒以内に入るという接戦となる中、7号車は13番手、8号車は4番手となった。

    公式練習2回目はまだ明るい中で開始され、日没後まで続けられた。夜間照明に照らされたルサイル・インターナショナル・サーキットで、チームはタイヤと決勝レースへ向けた準備を続けた。8号車はハートレーが燃料を少なめに積んだアタックでベストタイムをマークし6番手。7号車はデ・フリースがセッション後半で予選シミュレーションとなる走行を行い、7号車のベストラップをマーク。このタイムが13番手となった。

    チームは現地27日(木)の正午、その後の予選とハイパーポールへ向けた新たなセットアップを試す最後の機会となる公式練習3回目でも更なる改善に取り組んでいく。決勝のスターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールは、現地時間午後5時40分(日本時間午後11時40分)より開始。決勝レースは、28日(金)現地時間午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られる。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    今日は風向きとコースコンディションに変化があったので、その状況に合わせたクルマの最適化に取り組みました。クルマの感触を向上させるためにハードワークを続け、より安定性を増すことができました。ライバルと比べるとスピードという点ではやや苦戦しているので、その差を縮める必要があります。予選までになんとかしたいところです。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    今日はプロローグの時とは少し異なるコンディションとなったため、可能な限りその変化に適応したクルマになるよう一日努力しました。風向きが変わるとコース上の砂も動き、大きく変化します。そのため、状況に合わせてクルマのバランスを再調整しました。クルマの感触は良くなりましたが、まだ微調整を施す必要がありますし、最善を尽くしていきます。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    トラブル無く順調な一日で、多くの周回をこなしましたが、コースコンディションがプロローグの時とは大きく変わっており、誰にとってもリセットされたような状況でした。このコンディションに適応すべく努力を続け、決勝へ向けてクルマを最適化しようとしています。難しいですが、力を合わせて最大限の努力を続けていきます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    レースウィーク初日でしたが、トラブル無く順調に終えられました。プロローグの後、風が完全に変わってしまったので、それに合わせる必要がありました。とは言え、全体的な状況はプロローグ時とそれほど大きくは変わっておらず、我々はまだ少し遅れをとっています。多少改善は進んだと感じていますが、予選までにもっと強くなれるよう努力を続けます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    多くの周回をこなしたプロローグの後、幾つか細かい変更を加えました。それらは全て上手く働き、幾つか改良点も見つかりましたが、上位勢とのギャップは変わらないので、ライバルも進化しているようです。それでも、我々はトラブル無く順調な初日を終えることができました。これからは今あるものを最大限に活用し、完璧にレースウィークを戦えるよう頑張ります。

    平川 亮(8号車 ドライバー)
    プロローグの後、レースウィークへ向けて多くの準備をしてきましたが、コンディションがかなり変わってしまったので、セットアップに細かな変更を加える必要がありました。クルマはプロローグの時よりも良くなっており、それは良い兆候ですが、残念ながらまだラップタイムで上位には届いていません。決して諦めませんし、チームメンバーも全力を尽くしてくれています。決勝はチャレンジングなものになるでしょうが、頑張ります。

  • トヨタ:2025年WEC プロローグテスト レポート

    トヨタ:2025年WEC プロローグテスト レポート

    TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)は、2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦となる、カタール1812kmの準備を加速させるべく、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで行われたプロローグテストに参加し、集中力を高めながら効果的に車両セットアップを進め、2日間のテストを終えた。

    6年連続でのマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得したトヨタは、今シーズンでもこの記録を更新し、さらにドライバーズチャンピオンの獲得とル・マン24時間での勝利を目指す。

    毎年恒例となった、開幕戦と同じ舞台で行われるプロローグテストは、今シーズンWECに参戦する13のマニュファクチャラーから36台が初めて一堂に会しサーキットで走行する機会であり、2日間合計で14時間にわたる走行セッションが設けられた。

    トヨタは2日間にわたって、2台のGR010 HYBRIDのパフォーマンスと安定性を向上させることに全力を注ぎ、ドライバーを第一に考えた車両セットアップと戦略の確認を行った。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースがGR010 HYBRID 7号車、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がGR010 HYBRID 8号車で走行し、2台は2日間総計792周、4,291kmを走破。チームは次週に迫った開幕戦でのクルマとタイヤのパフォーマンスを最大限に引き出すための貴重なデータを収集した。

    プロローグテストは21日(金)の午後1時より開始され、最初のセッションで車両セッティングのベースとメカニカルの調整を行った。6人のドライバー全員が、昨年12月に行われたテスト以来となるルサイル・インターナショナル・サーキットでの走行を実施。続く2回目のセッションは日没後に行われ、テストの焦点は、ここカタールで使用が許可されているミディアム及びハードのタイヤコンパウンドの分析へと移った。

    テスト2日目となる22日(土)のセッションは、正午から3時間にわたって行われる予定だったが、セッション中に出された赤旗の影響で1時間延長された。チームは初日に学習した成果をこの2日目の走行に生かし、メカニカルなセットアップとタイヤの挙動の評価を進めると共に、夜のセッションでもこれら取組を継続。決勝レースに向けた準備に重点的に取り組んだ。

    エンジニアとドライバーは、2日間にわたってクルマのパフォーマンスを向上させるために密接に作業を続けた。メカニックは、通常、決勝レースで10回前後予定されているピット作業のパフォーマンスを最適化すべく、ピットストップの練習を行った。

    メカニックはGR010 HYBRIDをこれから組み直し、エンジニアとドライバーはクルマのパフォーマンスを分析し、プロローグで得られた情報を基に改良点を見出す。またこれからの数日、ドライバーとチームメンバーの一部はサーキットでの走行から離れ、GRシリーズを象徴するスポーツカーを活用した、カタールでトヨタが展開しているモータースポーツの魅力をより多くのファンの皆様に伝えるためのイベントもサポートする。

    WEC開幕戦カタール1812kmのレースウィークは、26日(水)の2回の各90分にわたる公式練習走行で幕を開け、セッション2回目の走行は、日没後も続けられる。決勝のスターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールは27日(木)の現地時間午後5時40分(日本時間午後11時40分)より開始され、決勝レースは28日(金)の現地時間午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られる。

    2025年WEC

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    来週のレースウィークへ向け、この2日間でしっかり準備すべく、最善を尽くしました。全体的に、2日間を通して特に大きなトラブルもなく、2台共に多くの周回を重ねることができました。ペースという点では現時点ではまだ少し遅れを取っているように見えます。しかしこれからの数日間、更なるパフォーマンスを引き出すべく努力を続けます。まだやるべきことは多くありますので、来週の結果を楽しみにしましょう。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    カタールに来てから忙しい2日間でした。セットアップの比較やタイヤのテストなどで走行をこなし、かなり包括的なセットアッププログラムを問題なく終えられたことを、とてもポジティブに捉えています。1周のペースはまずまずのように見えますが、ロングランでのパフォーマンスにはまだ改善の余地があります。来週へ向けて、引き続きハードプッシュを続けます。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    新たなシーズンを迎え、チームのみんなと再会できて嬉しいです。我々はこの2日間非常に多くの周回をこなし、かつ多くを学びました。まだ評価するには難しい段階ですが、我々にとっては厳しいレースになりそうです。これからテストした全てのことを検証し、決勝レースへ向け車両パッケージの最適化を進めるために何ができるか確認していきます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    カタールに戻ることができて嬉しいです。とは言え、ここは我々にとって簡単なコ-スではありません。2日間の長い走行をこなしましたが、昨年同様、まだ若干苦戦しているように見えます。レースウィークの公式練習走行が始まるまで数日あるので、収集したデータと昨年の経験を活かして頑張ります。長い決勝レースになりますが、決して容易ではないでしょう。全てを最大限に活かすためには、完璧な仕事をする必要があります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    今季参戦する全ての車両が、初めてサーキットで一堂に会するのを見るのは素晴らしかったです。テストは順調で、この2日間には満足しています。メカニカルなトラブルは無く、2台共にチームとして満足いく仕事ができました。現時点において我々は最速ではありませんし、今後もそうなるのは難しいかもしれませんが、決勝では可能な限り多くのポイントを獲得できるよう、クルマのポテンシャルを最大限に引き出すべく全力を尽くします。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    昨年のパフォーマンスからも、我々のクルマがこのコースに相性が良いわけではないことはわかっています。今日はチーム全員が懸命に、自分たちそれぞれの仕事を行いトラブルフリーで多くの走行をこなしたので、良いデータを得られました。これらのデータを使って来週へ向けてクルマを改良していきます。我々にとっては難しいレースになるかも知れませんが、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう集中していきます。

  • トヨタ 2025年のWECも今季と変わらぬドライバーラインナップで挑む

    トヨタ 2025年のWECも今季と変わらぬドライバーラインナップで挑む

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は、2025年シーズンも今季と変わらぬ強力なドライバーラインナップでFIA世界耐久選手権(WEC)に挑む。

    今月頭、ハイブリッド・パワートレーンを搭載したレーシングカーでのWEC参戦12シーズン目の最終戦を終えたTGRは、6シーズン連続でのマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。

    来たる2025年シーズンも、TGRはWECのトップカテゴリーであるハイパーカークラスに参戦し、そのタイトル防衛と共に、ル・マン24時間レースでの6回目の勝利を目指す。来季もWECでの戦いを通じて進化を遂げてきている、レース用ハイブリッド・パワートレーンを搭載したGR010 HYBRIDの2台体制で挑む。

    ドライバーラインナップは今季に引き続き、WECでの優勝や世界チャンピオンを経験した実力のあるドライバーを揃え、TGRの使命である「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」、及び「モータースポーツの魅力と持続可能なモータースポーツ活動の追求」に引き続き貢献していく。

    GR010 HYBRID 7号車は、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースの2年目を迎えるトリオで、今季以上の好成績を目指す。7号車は2024年シーズンに1勝を挙げ、小林とデ・フリースはドライバーズ選手権で3位となった。

    GR010 HYBRID 8号車は、この3シーズンの間に2回の世界チャンピオン、及び1回のル・マン優勝を果たしているセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3人で更なる記録更新を目指す。ブエミは2012年のル・マン24時間でWECにデビューし、チームに最も長く在籍しているドライバーだ。

    2025年のWECシーズンは、2月28日(金)のカタール戦を皮切りに、11月8日(土)のバーレーン戦まで、再び全8戦が予定されている。第93回ル・マン24時間レースは6月14日~15日、TGRのホームレースである富士6時間レースは9月28日(日)に開催予定だ。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    2025年シーズンもドライバーラインナップにトップドライバーが揃い、自分もまたその一員となれて嬉しいです。ドライバー全員、そしてチーム全体のチームスピリットと一体感は、年を追うごとに、レースを重ねるごとに強まっています。今年もトヨタとパートナーの皆様の大きなサポートのおかげで、何度か良い結果を残すことができました。しかし、我々はさらなる成功を目指しています。WECハイパーカーカテゴリーでの競争は大変な挑戦であり、非常に強力なライバルとの戦いですが、これまでも全てのレースでパフォーマンスを向上させるための努力を続けてきましたし、来シーズンも続けていきます。トヨタファミリーの一員として、変わらないラインナップによりお互いを知り尽くしたドライバーとチームメンバーで、耐久レースの世界での成功を目指し戦います。2025年への挑戦へ向け、チームの士気は高まっています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    2025年もTOYOTA GAZOO Racingの7号車のドライバーとして走れることに、興奮が抑えきれません。このチームで過ごしてきた、この10年間は喜びであり、本当に家族の一員であるように感じています。今年は我々にとっては色々あった1年でしたが、ドライバーとして上手くやれたと思いますし、強力なチームスピリットと共に非常に楽しく過ごせた1年でもありました。お互いに、常に最高レベルのパフォーマンスを発揮するよう刺激し合っており、本当に楽しいです。2025年のスタートが待ちきれません。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    来年も可夢偉とマイクとともに7号車で走れることを嬉しく思います。今年は私にとっては7号車のドライバーとして初めてのシーズンでしたが、素晴らしい1年を共に過ごすことができました。もちろん浮き沈みもありましたが、全体的には素晴らしい経験でした。2025年もこのチームの一員として走れることは本当に嬉しく、名誉に思っていますし、楽しみです。TOYOTA GAZOO RacingはWECで多くの歴史と、コースでの偉大な記録を残していますが、我々にはそれをさらに拡げていく、大きな野望があります。来年も勝利とチャンピオン獲得を目指し戦い続けます。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    このチームは私の家族にとっても大きな存在です。私の家族は50年以上トヨタの販売店を経営しており、私はトヨタに囲まれて育ちました。子供の頃、ジュネーブ・モーターショーでGT-One(TS020)と一緒に写真を撮ったことを覚えています。初めてのシーズンだった2012年からチームの一員として、これまでに多くの好成績を収めることができたことは素晴らしいことです。さらなるル・マンでの勝利と世界チャンピオン獲得のチャンスを与えてくれたTOYOTA GAZOO Racingの皆様に感謝しています。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    TOYOTA GAZOO Racingで引き続き走れることはとても嬉しいですし、そのチャンスを与えてくれたチームとトヨタに本当に感謝しています。8号車の2024年シーズンは理想的ではありませんでした。チャンピオンとしてシーズンに臨み、ル・マンでも活躍できることを期待していましたが、いつも望み通りに行くものでもないのがモータースポーツです。しかし、我々の士気は高く、周りには心から信頼できるチームメンバーがいます。2025年もみんなと一緒に、世界チャンピオンとル・マンに挑戦できるのがとても楽しみです。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECに参戦して4年目のシーズンを迎えられることを嬉しく思います。もちろん、ル・マンの勝利とチャンピオン獲得を目指しますが、ハイパーカーには新たなメーカーも参入してきますし、来年も厳しい戦いになるでしょう。しかし、我々にはそれに負けないポテンシャルとチームスピリットがあります。トヨタとパートナーの皆様のサポートのおかげで、我々は強くなれると確信していますし、その一員として新たなシーズンに挑戦するのを楽しみにしています。

  • WECバーレーン8時間:8号車優勝でトヨタがマニュファクチャラーズ王座6連覇

    WECバーレーン8時間:8号車優勝でトヨタがマニュファクチャラーズ王座6連覇

    11月2日(土)バーレーン・インターナショナル・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)の最終戦バーレーン8時間レースの決勝が行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は、多くの困難に見舞われた波乱のレースを乗り越え、終盤のスリリングな逆転という劇的な幕切れで制し、今季3勝目。この勝利によりTGRは6シーズン連続となるWECのマニュファクチャラーズ選手権チャンピオンを獲得した。

    2台のGR010 HYBRIDは予選で最前列グリッドを独占してスタートし、優勝すれば自力でマニュファクチャラーズタイトルを決められるという状況の中、中盤までは共にそれぞれの局面でレースをリードすることもあった。しかし残り1時間半の局面で、チームはコース上に1台しか残らない状態で終盤を迎え、何度かトラブルに見舞われ10位へと順位を落とした。

    しかし、チームの素晴らしいチームワークとセバスチャン・ブエミの圧倒的なドライビングで目覚ましい追い上げを見せ、ブレンドン・ハートレー、平川 亮と共にドライブしたGR010 HYBRID 8号車が大混戦のシーズン最終戦を制し、TGRはポルシェから2ポイント差で6シーズン連続のマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は2番手からスタートし、レース中盤には首位に浮上。小林とデ・フリースにとって逆転ドライバーズチャンピオン獲得の絶対条件であった優勝も見える位置でレースを戦っていたが、燃料ポンプのトラブルに見舞われ、無念のリタイアを余儀なくされた。

    バーレーン8時間レースのチェッカーが振られ、10か月近くにわたった4大陸8戦、合計72時間のWEC2024年シーズンが幕を閉じた。TGRは多くのハイパーカーによる激戦が繰り広げられた今季、3勝を含む5回の表彰台、2回のポールポジションという結果を成し遂げ、マニュファクチャラーズ選手権で190ポイントを獲得しチャンピオンに輝いた。このエキサイティングな1年を終え、TOYOTA GAZOO Racingは「ポルシェ6号車のケビン・エストレ、アンドレ・ロッテラー、ローレンス・バンスールの新ドライバーズチャンピオンを祝福するとともに、WECに参戦したすべてのドライバー、そしてチームの皆様の、その記憶に残るシーズンへの貢献に感謝いたします」と語った。

    現地時間午後2時、砂漠の強い日差しの下で8時間にわたる決勝のスタートが切られた。ポールポジションの8号車はブエミがスタートを担当し、大きな波乱もなく1周目を終えた。しかし、スタートから僅か18分後、LMGT3車両に後方から追突されスピンを喫し、7位へと大きくポジションダウン、チームは序盤から大きな困難に直面することになった。それでもブエミは挽回していき、スタートから2時間後、5位でハートレーへと交代した。

    ハートレーとその後を引き継いだ平川は、タイヤ摩耗に苦しんだものの、トップ6をキープ。長い8時間レースで優勝争いに生き残るために全力を尽くして戦い続けた。レースは折り返しを過ぎたところで2度のセーフティカー導入により各車間のギャップが縮まり、18台のハイパーカーによる争いがリセットされることとなった。

    残り1時間半ほどでセーフティカーからの再スタートが切られたとき、ブエミは10位へと順位を落としていたが、この時点で首位との差はわずか15秒。そこからブエミは世界チャンピオン獲得へ向け信じられないような追い上げを開始、次々にライバルを追い抜き、素晴らしいピット戦略にも助けられ、最後のピットストップを終えた時点で、2位まで浮上して見せた。

    首位で逃げるポルシェ5号車との差をみるみる縮めていったブエミは、残り30分を切った頃で首位を奪取。その後もハイペースで周回を続け後続を引き離し、最後は2位に29.177秒差をつけてトップチェッカー。8号車にとって今季2度目、バーレーン戦10度目となる優勝を果たした。

    一方7号車は、レースの中盤過ぎまで8号車よりも上位で優勝を争っていた。スタートを担当したコンウェイは、1周目を4位で終えた後、3位へとポジションを取り戻して小林へとドライバーチェンジ。ステアリングを握った小林は、日が沈んだバーレーンで劇的なオーバーテイクショーを演じ、2位へとポジションアップを果たした。

    しかし、7号車は燃料ポンプのトラブルに見舞われ、スローダウン。ドライバーとエンジニア、そしてメカニックが解決するための努力を続け、それは当初報われたかに見えた。小林のペースは復活し、素早いピットストップでデ・フリースに代わったところで首位へと浮上した。しかし、7号車は再び不調に見舞われスローダウン。残り2時間を切ったところで、7号車は修復のためガレージへと運ばれた。

    このトラブル修復には長い時間を要することが予想されたため、チームはチャンピオン獲得とそのために必要な勝利への挑戦を優先する決断をし、7号車をリタイアさせることに決めた。これにより7号車のクルーも8号車の挑戦へのサポートにまわり、チーム一丸となった結果として、世界チャンピオンを獲得することができた。

    WEC(FIA 世界耐久選手権)

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    はじめに、今季の我々の挑戦を世界中からサポートしてくださった全ての皆様に感謝いたします。マニュファクチャラーズチャンピオンを獲得できたことは素晴らしい成果であり、トヨタの仲間やパートナーの皆様を含めた全員の多大なる努力の賜物です。今日の結果はチームの全員が望んでいたもので、その達成のために誰もが全力を尽くしてくれました。その努力にも感謝しています。8号車の勝利は、今日の素晴らしい戦いぶりにふさわしいものでした。我々の7号車はトラブルに見舞われリタイアとなってしまいました。この原因を究明し、来シーズンはもっと強くなって戻ってきます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    我々7号車にとっては、厳しい結果となってしまいました。今日の我々は非常に強く、勝てる可能性も見えていましたが、トラブルに見舞われ、残念ながらリタイアせざるを得ませんでした。しかし8号車が勝ってくれたことで、我々の目標であったマニュファクチャラーズチャンピオンは獲得することができました。チームとトヨタにとって、とても嬉しい結果ですし、最後まで力強い走りで見事勝利を勝ち取った8号車には祝福を贈ります。この記念すべき瞬間をみんなで祝いたいと思います。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    8号車の見事な勝利でマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得でき、チームにとっては最高のシーズンフィナーレとなりました。もちろん、ドライバーズチャンピオンを争っていたライバルがノーポイントに終わったことと、我々が勝てる位置につけていたことを考えると、複雑な気持ちです。トラブルが無ければ両選手権タイトルを獲得できるチャンスがありましたが、これもモータースポーツではよくあることなので受け入れるしかありません。とは言え、全体的に見れば波瀾万丈で厳しいシーズンを乗り越えてきたチームが今日報われ、嬉しく思います。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    レース途中までの展開が展開だっただけに、優勝できたなんて信じられません。チームがトラブルやペナルティ、不運などあらゆる逆境を乗り越えてチャンピオンを獲得でき、最高の気分です。それこそが我々の目標であり、チームの素晴らしい努力のおかげで成し遂げることができました。一時10位まで後退し、ピットストップでほぼ最後尾に落ちたときにはもうだめかと思いました。しかし、2人のチームメイトがタイヤを温存して走り続けてくれたおかげで、最後はタイヤにアドバンテージを持って追い上げることができました。今日の大一番のレースで、みんなと共に良い仕事を成し遂げることができて、本当にチームを誇りに思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    チームのみんな、そしてトヨタのためにも勝つことができて本当に嬉しいです。レース序盤は決して順調ではなく、ミディアムタイヤの選択も上手く行きませんでした。しかし最後にはセブが信じられないようなスティントを見せてくれました。本当に驚くべき走りで、彼こそスターです。トヨタや全てのパートナーの皆様、チームの全てのスタッフに感謝します。この勝利とチャンピオン獲得を目指して戦ってきたので、大きな意味を持つ結果です。シーズン最終戦を勝利で終えて、冬季オフシーズンに入れるのは最高です。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    何という一日でしょう。波瀾万丈のレースでしたが、我々は最後まで諦めることなく、チーム一丸となって戦い続けました。ポールポジションからスタートした我々は、GT車両に追突されるアクシデントなどにも見舞われましたが、全力を尽くして戦い続け、最後はセブが最高の走りで逆境をはねのけてくれました。我々8号車は今シーズン、困難なレースも多かったので、ようやく最後に幸運を引き寄せることができて嬉しいです。シーズンを勝利で締めくくることができたことは素晴らしいですし、チームはもちろん、トヨタとパートナーの皆様にも本当に感謝しています。皆様の多大なる努力のおかげで勝ち取ったチャンピオンだと思います。