タグ: SUPER GT

  • トヨタ:SUPER GT/DTM交流戦 ホッケンハイム レースレポート

    トヨタ:SUPER GT/DTM交流戦 ホッケンハイム レースレポート

    10月4日(金)から6日(日)にかけて、ドイツのホッケンハイム・サーキットで行われたDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)最終戦に、日本のSUPER GT車両が特別交流戦として出場しました。

    日本を中心にアジアで戦われているSUPER GTのGT500クラスと、ドイツを中心に欧州を転戦し戦われているDTMは、共に高い人気を誇る、世界でも有数のGT車両でのレースカテゴリーで、以前より技術規則の共通化を図ってきた。

    そしてついに今年、ほぼ同一の規則に準拠する車両となった2シリーズが、お互いにスポット参戦する交流戦が実現。このドイツ・ホッケンハイム大会は初の試みとなる。

    日本はまだシーズン中ということもあり、ドイツへ運ばれたのはGT500クラスに参戦している3メーカーから各テスト車両が1台ずつ。LEXUS GAZOO RacingからはLEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車が交流戦に臨んだ。

    DTMは土曜、日曜の2日間1戦ずつのスプリントレースとなっており、通常は両レースを一人のドライバーが走るが、今回LEXUS GAZOO Racingからは平川亮とニック・キャシディがそれぞれ1日ずつ担当。土曜日のレース1は平川、日曜日のレース2にはキャシディが出場した。

    DTMはワンメイクのタイヤで行われており、SUPER GTとは異なるメーカーのタイヤが使用されているため、このタイヤへの適応及び、ホッケンハイムを初めて走る平川やキャシディらドライバーの習熟も含め、3日(木)に特別に練習走行を実施。続いて4日(金)には公式練習が行われた。この4日の練習走行1回目はウェットとなり、初めて履く銘柄のレインタイヤに苦しんだキャシディがクラッシュ。メカニックの懸命な作業で修復し、ドライコンディションとなった午後は平川が走行を重ね、各種セッティングデータの収集などを行った。

    5日(土)は朝まで降っていた雨は止んだものの、午前中の予選はウェットコンディション。初めてのレインタイヤで慎重な走行となった平川は、20番手グリッドにつけました。

    午後の決勝レースはドライコンディションで行われた。ほぼ最後尾スタートの平川は、1周目を終えたところでタイヤ交換義務を消化するためにピットイン。前車との空間が空いたところでペースを上げていった。予想よりもタイヤのタレが大きかったこともあり、セーフティカー導入時に2度目のタイヤ交換を行い、更にポジションアップ。13位でチェッカーを受けた。

    6日(日)も雨模様。レース2の予選が始まる頃には雨足が強まり、フルウェットでのアタックとなったが、キャシディがSUPER GT勢では最上位となる16番手グリッドを獲得した。

    午後の決勝レースも雨は止まず、ウェットコンディションで開始。16番手スタートのキャシディは、1周目の順位争いの中で他車との接触でクラッシュ。早々に戦線離脱となってしまった。

    SUPER GTとDTMの初交流戦は、初めて使用するタイヤの特性がSUPER GTと全く異なるため、セットアップを十分詰め切れず苦戦を強いられたが、11月の富士での交流戦に向けて様々なデータを蓄積でき、次につながる大会となった。

    LEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車 ドライバー 平川亮:
    初めて経験するタイヤで使い方が難しかったのですが、ドライでは感触も悪くなかったですし、データも得られました。ただ、レインタイヤは難しいです。スタンディングスタートなど、SUPER GTとは違うところを経験できたのも良かったです。スタートポジションからは順位を上げることが出来ましたが、DTMの上位勢に近づくまでには至りませんでした。そういう意味では悔しいところもありますが、かなり収穫はありました。次は富士での交流戦となりますが、日本は僕らがいつも戦っているステージですし、DTM勢にやられないように、僕らLEXUSの強さを発揮出来ればと思います。

    LEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車 ニック・キャシディ:
    初めてのDTMとの交流戦となる、ホッケンハイム最終戦にLEXUSのドライバーとして来られてとても嬉しいですし、たくさんのDTMファンの皆様から注目されていることもわかり、良かったです。残念ながら私のレースはウェットとなり、1周目に接触されて終えることとなってしまいました。しかし、(平川)亮と共に得た様々なデータは必ず日本での交流戦で役立つと思いますし、富士ではリベンジしたいと思います。

  • SUPER GT×DTM、GT500勢はジェンソン・バトンが9位フィニッシュ

    SUPER GT×DTM、GT500勢はジェンソン・バトンが9位フィニッシュ

    DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)第9戦ホッケンハイムのレース1が10月5日(土)に行われ、SUPER GT勢はNo.1 Honda NSX-GT(TEAM KUNIMITSU)のジェンソン・バトンが6番手グリッドからスタートし、9位のシングルフィニッシュ。No.37 LEXUS LC500(LEXUS TEAM KeePer TOM’S)の平川亮は13位、No.35 NISSAN GT-R NISMO GT500(NISMO)の松田次生は未完走となった。

    雨が降ったり、止んだりと不安定な天候となった公式予選。現地時間の10:35から予定通り始まった20分間の予選はウエットコンディションとなった。No.1 Honda NSX-GTのジェンソン・バトン、No.35 NISSAN GT-R NISMO GT500の松田次生、No.37 LEXUS LC500の平川亮もセッションの最初からコースイン。前日のFP1同様にハンコックタイヤのレインタイヤに苦しみながら周回を重ねる。残り10分程となったところで1号車バトンはピットインし、タイヤの内圧を調整するような作業を行う。また35号車の松田もピットインし、こちらはタイヤ交換を行う。再びコースインしたバトンは、1分46秒206というタイムをマークし、一気に上位に浮上する。その後DTM勢もタイムを上げたため、7番手で予選を終える。しかし予選終了後に他車のタイムが抹消された為、最終的に6番手から決勝レースに臨むこととなった。

    37号車の平川は最後のアタック機会をイエローフラッグで阻まれ20番手、35号車の松田は21番手となった。ポールポジションは2019年チャンピオン、No.33 AUDI SPORT TEAM ROSBERGのレネ・ラストが1分45秒552をマークして獲得した。

    午後に行われたレース1の決勝はドライコンディションに。現地時間13:30に記念すべきSUPER GTとDTMの初となる公式レースが始まると思われたフォーメーションラップで、なんと21番グリッドスタートのNo.35 NISSAN GT-R NISMO GT500の松田次生が動けずストップ。牽引されてピットロードに運ばれる。

    注目のスタートはSUPER GTのローリングスタートではなく、DTMはスタンディングスタートで行われる。6番手のNo.1 Honda NSX-GTのジェンソン・バトンは動き出しで明らかに周囲のマシンに遅れて順位を下げてしまったが、その後、オープニングラップで巻き返して7番手にポジションを戻す。No.37 LEXUS LC500の平川亮は好スタートを決めてひとつ順位を上げるも、オープニングラップを終えて1周目でピットインし、ピットストップ義務をクリアしつつ、クリアな状態でペースを上げる作戦に。その後はタイヤのマネジメントのためか、順位に大きな変動はないまま中盤戦へ進み、17周過ぎには、駆動系のトラブルを修復した35号車の松田がピットアウトしてコースイン。観衆からは拍手が起きる。

    その翌周、8番手を走行していたバトンがピットイン。しかし、左リヤタイヤの交換作業に時間がかかり、約7秒程度のロスをしてしまい、コースに戻った時には17番手まで順位を落としてしまう。その直後の19周目にはBMWの1台がスローダウンしてコースサイドにストップし、ここでセーフティカーが導入。このタイミングで平川は2度目のピットインをし、15番手でコースに復帰。ピットストップで順位が入り乱れるなか、バトンは13番手に順位を上げる。

    22周目にはセーフティカーがアウトして、2列に並んでローリングでのリスタートが行われ、1コーナーで飛び出すマシンや接触するマシンもでるなか、バトンは序々に順位を上げて31周目には11番手、34周目には前のアウディをオーバーテイクするなど見せ場を作り、日本勢でトップとなる9番手まで順位を上げてフィニッシュ。2ストップ作戦を選択した37号車の平川は13位、レース途中でコースインを果たした35号車の松田は21周を周回したが未完走扱いとなった。

    優勝はチャンピオンNo.33 AUDI SPORT TEAM ROSBERGのレネ・ラスト。チェッカー後は1コーナーでドーナツターンを見せ、クルマを降りて履いているドライビングシューズを観客席に投げ込んで喜びをアピールし、ファンを盛り上げた。

  • 小林可夢偉、SUPER GT×DTM 特別交流戦にBMWから参戦

    小林可夢偉、SUPER GT×DTM 特別交流戦にBMWから参戦

    元F1ドライバーの小林可夢偉が、11月に富士スピードウェイで開催されるSUPER GTとDTMの交流戦でBMWをドライブすることが決定した。

    「まずなにより、富士の“ドリームレース”でBMW M4 DTMの1台に出場する機会を与えてくれたBMWモータースポーツに感謝します。また、この機会を与えてくれたトヨタにも本当に感謝しています」と小林可夢偉はコメント。

    「富士で初めてBMW M4 DTMのハンドルを握ることになりますが、BMWモータースポーツは少し準備して、クルマの印象を得る機会を与えてくれました」

    「BMW M4 DTMでファンに良いショーを提供するために最善を尽くします」

    でBMWモータースポーツ代表のイェンス・マルカルトは「アレッサンドロ・ザナルディに続き、“ドリームレース”の2人目のドライバーは本物のトップクラスのドライバーだ」とコメント。

    「小林可夢偉は初めてBMWモータースポーツのためにレースをすることになり、彼の母国で多くの日本人とファンの興味を確実に“ドリームレース”に引き寄せてくれるだろう」

    「可夢偉は、F11、ル・マン、フォーミュラEチャンピオンシップでそのクラスと汎用性をすでに証明している。彼はBMW M4 DTMでも確実に速いだろう」

  • SUPER GT 第7戦 結果 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが嬉しい初優勝

    SUPER GT 第7戦 結果 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが嬉しい初優勝

    2019 AUTOBACS SUPER GT第7戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが9月22日、宮城県のスポーツランドSUGO(1周3,704m×81周)で行われた。スタート前に雨が降り出して混乱の決勝レースとなったが、GT500クラスはNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)が、GT300クラスはNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)が共に逆転で今季初優勝を飾った。

    前戦オートポリスと同様に天気を気にしながら迎えた第7戦の決勝日。前日は終日ドライ路面のまま予選が行われ、GT500クラスでは3台がコースレコードを更新する好走を見せた。この決勝日も午前は曇り空に覆われていたものの、お昼過ぎに行われたウォームアップ走行でも空が泣くことはなかった。しかし、各車が決勝レースのダミーグリッドに着いた頃から、ついに雨が降り始める。路面は徐々に濡れていき、各チームはドライ路面用のスリックタイヤか、雨用のウエットタイヤかで悩むことになる。その中、午後2時に全81周で争われる決勝レースはセーフティカー(SC)先導でスタートとなった。

    多くがウエットタイヤを選ぶ中、上位陣ではポールポジションのNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)がスリックタイヤを選んだ。SCランは3周にわたって行われ、雨が上がることのないまま、4周目にシグナルがグリーンに。完全にウエットとなったこの状況で、17号車は2番手スタートのNo.1 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン)、4番手スタートのNo.37 KeePer TOM’S LC500(ニック・キャシディ)に相次いでパスされ、他にスリックを選んだ3台とともに下位に沈んでしまう。

    トップに立った1号車は序盤を快調に走り、徐々に2番手の37号車を引き離していく。その後ろにいたNo.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴)は今季の3基目のエンジンに交換したペナルティで、7周が終わったところで10秒のピットストップを行って後退。代わってNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)が予選7位から猛追して3番手まで順位を上げる。

    レースの1/3を消化したと同時に2番手の37号車がピットイン。平川亮に交代し、タイヤは替えずにコースに戻る。また、5番手争いをしていながら単独スピンを喫して7番手に下がったNo.64 Modulo Epson NSX-GTも同じタイミングで、ナレイン・カーティケヤンから牧野任祐に交代。ここから多くのチームがルーティンのピットワークをこなしていく。

    トップの1号車は36周でピットへ戻り、山本尚貴へバトンタッチ。マージンはかなりあるように思えたが、タイヤを替えなかった37号車が背後に迫っていた。一方、タイヤを替えた1号車は37号車を抑えきることができず、トップを明け渡す。その直後に11番手走行中のNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹)がコースアウトし、グラベルでストップ。この39周目のタイミングでSCが導入されることとなった。

    リスタートでは1号車、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)No.6 WAKO’S 4CR LC500(山下健太)と2番手を争っていたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(フレデリック・マコヴィッキィ)がペースアップ。一気に2番手を奪うと、37号車を追い上げる。48周目に7秒以上あった差は毎ラップ削られ、ついに54周目には3号車がトップに立った。ペースの上がらない1号車はここで優勝争いから脱落する。

    すると替えなかったタイヤが消耗したのか37号車のペースがダウン。ハイペースで23号車を抜き去ったNo.64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)にもパスされる。37号車は23号車にもかわされて4番手まで下がる。これでトップ3は3号車、64号車、23号車というオーダーとなり、このポジション争いも終結。その後はトップ3台の間隔は徐々に広がっていき、それぞれが単独走行になって、雨で終始したレースは81周のフィニッシュとなった。

    No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)はチームとして初優勝で、NISSAN GT-R NISMO GT500にとっても今季勝利となる。またGT500で9勝目となる平手、同3勝目のマコヴィッキにとってもGT-Rでの初勝利だ。GT500のミシュランタイヤの優勝は2018年第2戦富士以来20勝目となる。

    2位にはNo.64 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐)で今季初表彰台。3位にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が入り、松田/クインタレッリ組はドライバーランキング3位で最終戦もてぎにタイトルの可能性を残した。

    6位入賞でランキングトップを守ったNo.6 WAKO’S 4CR LC500の大嶋和也/山下健太組は、最終戦で初タイトル獲得に挑む。このレースは4位だったNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ)はランキング2位。最終戦でタイトル奪還を狙う。最終戦のもてぎはGT500の全車が開幕戦と同じくノーハンディとなり、より白熱した戦いが展開されそうだ。

    GT500 Class
    No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
    平手 晃平
    すごく嬉しいです。今年は日産に移籍してシーズンを過ごしてきましたが、ここ2、3戦は速さを結果に結びつけられない悔しいレースが続いて、気持ち的にも苦しかったです。でもNISMOさんを始めミシュランタイヤさん、チームの皆さんが一生懸命結果を残そうという気持ちでスポーツランドSUGOに来たので“なんとかここで表彰台を”と思っていたら、最終的に素晴らしい勝ち方ができました。NISSAN GT-R NISMO GT500の今シーズン初優勝、そしてこのチームのGT500初優勝に貢献できたことを嬉しく思っていますし、関係者の皆さんに本当に感謝しています。僕のスティントは、スタート前に雨が降り始めて来たので、周りの状況を見ながら自分たちの持っている中でベストなタイヤを選択しました。それが功を奏してレース前半から結構いいペースで走ることができましたし、後半を担当したフレッド(マコヴィッキ)に対してもコース状況などに関していいアドバイスができました。今日は本当にチームの仕事に対して100点満点をつけたいなと思います。

    フレデリック・マコヴィッキ
    NISSAN GT-R NISMO GT500の今季初優勝を挙げることができて、大変光栄に思っています。ここ2、3戦の僕らのクルマには競争力がありましたが、あと僅かなところでセッティングが詰めきれていませんでした。GT500クラスは本当にレベルが高いので、なかなか結果を残すことができていませんでしたが、今回は本当に細かいところまで完璧でした。元々僕らのクルマは雨が得意なので表彰台を獲得し、優勝することができて本当に良かったです。平手(晃平)選手もレース前半をペースよく走ってクルマを渡してくれました。雨の中でのタイヤマネジメントはベストだったと思います。レース後半にセーフティカーが入り、すべてのクルマが一団となり、タイヤが冷えた状態からリスタートになった時も、うまく対応できたと思います。チームの全員がタフなレースの中でよくがんばったと思うし、自分たちの実力をすべて出し切ることができたと思います。日産やミシュランタイヤも素晴らしい仕事をしてくれました。SUPER GTで勝つのはすごく難しいことなので、大変嬉しく思っています。

    GT300 Class
    No.55 ARTA NSX GT3
    高木 真一
    予選2位からのスタートということで、当然雨の中では有利なポジションだなと思っていました。その上ポールポジションの61号車、3位の25号車がスリックタイヤを履いているという状況で、このまま雨が降ればマージンができるなと考えていました。走り出しは小雨で、ライン上には乾いた部分もあったので、最初の10周くらいはタイヤを労わりながら、2位の4号者との間隔を見ながら、ペースを上げたり下げたりしていました。そしてピットインできる最小限の周回数を過ぎたところからはペースを上げて、タイヤがなくなるまでフルプッシュで走るつもりでいました。すると36周目のSPコーナーに差し掛かったところで「ピットに入ってください」と言われて。セーフティカーが入る前のタイミングでピットインできたことも勝因だったと思います。ここ十何年チャンピオンを獲っていないので「最終戦もてぎも何かあるんじゃないか?」と心配していますが、ランキング2位が96号車の新田(守男)さんというのは嬉しいです。(元コンビだった)おっちゃん同士でがんばろうかなと思います。

    福住 仁嶺
    「この優勝は僕にとってSUPER GTでの初めての優勝なので、本当に嬉しく思います。高木(真一)さんがうまくレース運びをしてくれて、僕に交代した時にタイヤを4本とも交換しました。ちょうどそのタイミングで雨量が増えてきたので、タイヤをなかなか暖められず、最初の4周ぐらいは辛い状況が続きました。タイヤが発熱してからはペースを上げることができ、後ろのクルマが離れていきましたが、今度は燃費の問題が出てきて「最後まで燃料が持たないかも?」という話になり、少しペースを抑えて走ることにしました。クルマを最後まで運ぶことができて、優勝という形で終われたので、チームの皆さんには本当に感謝しています」

  • SUPER GT 第7戦 | KEIHIN NSX-GTが2戦連続ポールポジション獲得

    SUPER GT 第7戦 | KEIHIN NSX-GTが2戦連続ポールポジション獲得

    2019年 SUPER GT第7戦「SUGO GT 300km RACE」の公式予選が9月21日(土)にスポーツランドSUGOで行われ、GT500クラスはNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が、前戦に続いて連続のポールポジション。GT300はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が、SUGO戦で連続のクラスポールポジションを獲得。共にコースレコードを更新する好記録だった。

    公式予選に先立ち、午前中に行われた公式練習ではNo.17 KEIHIN NSX-GT(ベルトラン・バゲット)が1分10秒218とコースレコード(1分10秒248)に肉薄するトップタイムをマーク。この予選ではさらに激しいタイムアタックの応酬が繰り広げられた。

    この日のサーキット周辺は空一面を雲が覆い、気温も低く秋の気配が濃厚となっていたが、天候が大きく崩れることもなく、観戦には非常に過ごしやすい一日となった。SUPER GTの公式予選は、Q1、Q2の2段階のノックアウト方式で行われるが、GT500クラスの全15台がタイムアタックを行うQ1は、予定通り午後2時33分にスタートした。今回はコース長の短いコースでの開催のため、GT300クラスは2組に分けてQ1を行った。そしてGT500クラスも通常15分間で行われるQ1を10分間に変更して行われた。

    走行が10分間ということもあって、このQ1では2分過ぎにNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジェームス・ロシター)を先頭に早々にコースイン。そこから各車が続き、残り7分を切ったところで15台すべてがコースに入る。ウォーミングアップにじっくりと時間をかけているのか、3周、4周と周回を重ねていくものの1分10秒台には届かない。11番目にコースインしたNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)が残り1分30秒を切ったタイミングで1分11秒208を出してトップに立つ。その周から一気にベストラップの取り合いになっていく。16号車に続いてNo.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也/1分10秒845)、さらにNo.17 KEIHIN NSX-GT(ベルトラン・バゲット/1分10秒583)、さらにはNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮/1分10秒568)とトップが入れ替わっていく。

    すると、NISSAN GT-R NISMO GT500勢で今回もっともウェイトハンディが軽いNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)が1分10秒581で2番手に。3番手に落ちた17号車に続いて、4番手にNo.1 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン/1分10秒623)が入る。その1号車を上回ったのがNo.64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)で、タイムは1分10秒606。さらにチェッカーが出されるのと同時にNo.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴)がトップに上がる。公式練習で17号車が出したトップタイム1分10秒281と同タイムだ。そしてチェッカーラップもアタックを続けた64号車がタイムアップを果たし、1分10秒508で2番手に浮上した。

    これでQ1は終了し、1位はNo.36 au TOM’S LC500、2位はNo.64 Modulo Epson NSX-GTとなった。一方、ランキング3〜5位のNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)、No.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)はQ2に進出できなかった。

    午後3時11分、GT500クラスのQ2が開始。ここはいつもの通りの10分間だ。Q1をトップで通過したNo.36 au TOM’S LC500(関口雄飛)が真っ先にコースイン。そしてNo.64 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン)と続々とコースに出る。最後にNo.37 KeePer TOM’S LC500(ニック・キャシディ)がピットを離れ、残り6分半で全車が周回に入った。

    真っ先にこの日のベストタイムを更新したのが、No.1 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴。自らが昨年記録したコースレコード1分10秒248をコンマ1秒近く更新する1分10秒151を記録してトップに。それもつかの間、No.17 KEIHIN NSX-GTの塚越広大が、さらにコンマ5秒も更新する1分9秒676で1号車をトップの座から引きずりおろす。1号車はさらにアタックを続けたもののタイムアップならず。他もこの2台のHonda NSX-GTに届かないままQ2は終了した。No.17 KEIHIN NSX-GTは前戦オートポリスに引き続きの2戦連続、塚越広大は通算5回目のポールポジションとなった。

    3番手は、早めにコースに入り1分10秒163を記録したNo.36 au TOM’S LC500。終了直前に1分10秒690を出したNo.37 KeePer TOM’S LC500が4番手と、ワン・ツーのNSX-GTの後ろにはTOM’SのLEXUS LC500が並ぶ。なお、36号車はこのレースで3基目のエンジンを投入したため、規定により決勝レースで10秒のピットストップをすることになる。NISSAN GT-R NISMO GT500勢の予選最上位はNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(フレデリック・マコヴィッキ)の7番手だった。

    GT500 Class
    No.17 KEIHIN NSX-GT
    塚越 広大
    「公式練習からクルマの調子は良かったです。8月の(SUGOでの)公式テストでも調子が良く、オートポリスでも調子が良かったので、その良い雰囲気を持ったまま予選に臨むことができました。いくつかのセットアップを試しながら進めていきましたが、(ベルトラン)バゲットが予選Q1を突破してくれて、セットアップやコースコンディションのアドバイスをしてくれたので、それを信じてQ2を走りました。直前にGT300クラスのQ2で山内(英輝)選手がめっちゃ速いタイムを出していたので、それもモチベーションになりましたし、タイムが出やすいコンディションなんだということでプレッシャーも感じました。明日の決勝レースは雨が予想されていますが、そうなるとポールポジションは非常に有利になります。前戦オートポリスも勝ちたかったレースでもう少しのところだったので、今回のSUGOでその分を取り返したいと思う。そのための第一歩は踏めたのかなと思います。

    ベルトラン・バゲット
    「今日は素晴らしい一日になりました。朝の公式練習から色々セットアップを考えていました。クルマは(前戦の)オートポリスと同様にアンダーステア傾向にありましたが、それでもGT500クラスの専有走行でトップタイムが出ていたので、かなり調子はいいんだなとは感じていました。予選Q1に向けてセットアップを変更したところ、かなりいいタイムを出すことができました。さらに予選Q2ではチームメイト(塚越広大)がクレイジーなラップタイムを記録してくれて、さすがだなあと感じました。明日の決勝もいい結果が出せたらなと思うし、そのためにがんばります」

    GT300 Class
    No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT
    井口 卓人
    「前戦オートポリスの結果がショックすぎ(序盤3番手を走りながらマシントラブルでリタイヤ)で、それが今回SUGOはポールポジションということで“どんな感情で僕は会見に臨んだらいいのだろう?”という感じで(会見の席に)座っています。今回の結果は山内(英輝)選手の頑張り、それだけしかないなと思っています。Q1からQ2に向けてのチームの判断と、山内選手のQ2の走りは素晴らしかったので、すごく良いドライバーと組めて本当に幸せだなと思っています。持ち込んだタイヤは今回のコンディションにあっていると思いますが、予選Q1では予想よりもウォームアップに時間がかかってしまい、ベストタイムを出した周でもまだ暖まりきっていない状態でした。それでもQ2につなぐことができたのは良かったです。決勝はできればドライ(路面)でレースしたいんです。前戦のオートポリスは残念ながらまともにレースできていないので、自信を持って「行けます!」とは言えないんですが、明日のコンディションに合わせてしっかりタイヤを選択していくしかないのかなと思います。SUGOに来てくれた皆さんには、3コーナーから4コーナーにかけてで山内選手がバシッと決めてくれると思うので、ぜひそこで見ていただければと思います。

    山内 英輝
    「(井口卓人に良いドライバーと言われたことに対し)そう言っていただけて世界一幸せです。前戦は井口選手の地元のオートポリスだったのに非常に残念な結果に終わってしまいましたが、そこに応援に来てくれたみなさんの後押しもあっての今回の結果なのかなとも思います。Q1からQ2にセットアップを変更するにあたっての井口選手のコメントも大きく効いたと思います。本当に井口選手はじめチームのみんなに感謝しています。スバルさん、ダンロップさん、STIさん、R&D SPORTさん、そしてチームのみんなが開発を進めた結果だと思います。明日も良いレースをできるように、チームのみんなと話をしてがんばっていきたいです」

  • SUPER GT | トヨタ、ホンダ、日産が2020年仕様のGT500新型車両を発表

    SUPER GT | トヨタ、ホンダ、日産が2020年仕様のGT500新型車両を発表

    2020年にSUPER GTのGT500クラスに参戦する車両の記者発表会が9月11日(水)に鈴鹿サーキットで開催された。会場にはトヨタ、ホンダ、日産の2020年仕様のGT500新型車両が持ち込まれ、初披露された。

    参戦3メーカーを代表してトヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company GR統括部の高橋敬三主査、本田技研工業株式会社モータースポーツ部の清水宏部長、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(NISMO)の松村基宏COO(代表取締役兼最高執行責任者)が、それぞれの車両のアンヴェイルを行った。

    CLASS1規程はエンジンをフロントに置き、後輪で駆動するFRレイアウトが前提である。これまでGT500クラスではホンダ NSX-GTがエンジンをミドシップのレイアウトを採用していたが、2020年車両ではCLASS1規程に準拠したFRレイアウトとなった。搭載エンジンは3車種共に、これまでどおり2000ccの直列4気筒直噴ターボエンジンとなる。

    SUPER GTを運営する株式会社GTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表は「本日ここに、CLASS1(クラス・ワン)規定の車両をご披露させていただくことを とても うれしく思います。GT500クラスは、2020年から、この後、皆様にご覧いただきます車両によって戦うこととなります。CLASS1規定は、我々GTアソシエイションとドイツDTMを統括するITRが中心となり、日独の参加自動車メーカー各社とともに協議を繰り返し、誕生した技術規則です。これにより、今後はDTM参加車両がSUPER GTに参加することが可能となり、逆にSUPER GT参加車両がDTMに参加することも可能となります。このGTAとITRが進めているグローバル化に、今回、Hondaさんにもご協力いただき、CLASS1規定に完全合致した車両を製作していただき、来年よりSUPER GTに参戦されます。このグローバル化への大きな一歩が、両シリーズのみならず、アジア、そしてヨーロッパ、ひいては世界のモータースポーツ発展に大きく寄与することは間違いないと思っております」と挨拶

    トヨタ GRスープラ
    SUPER GT 2020年 トヨタ GRスープラSUPER GT 2020年 トヨタ GRスープラ
    TOYOTAの高橋敬三主査は「1月の東京オートサロンで発表しました通り、2020年はこのGRスープラで参戦いたします。ベースは、トヨタGAZOO Racingが展開するスポーツカー・シリーズ「GR」初のグローバルモデルです。スープラは、SUPER GT前身の全日本GT選手権時代から12年間にわたって参戦し、4度のチャンピオンを獲得しました。今でも語り継がれるクルマとして、ファンの皆様に愛され続けております。そんなファンの皆様のご期待に応えるため、再びGT500クラスにGRスープラで参戦し、新たな伝説が作れるよう、チーム・TRD一丸となって来年の開幕に向けてクルマを仕上げてまいりたいと思っております」とコメントした。尚、持ち込まれたGT500スープラには、ベースのA90と呼ばれているGRスープラにちなんでゼッケン「90」 をつけられていた。

    ホンダ NSX-GT
    ホンダ NSX-GTホンダ NSX-GT②
    ホンダの清水宏部長は「Hondaは2017年に発売のNSXをベースに、新たにCLASS1規定に完全に準拠した車両を、来シーズンからGT500クラスに投入します。DTMでは2019年から既にCLASS1規定の車両がレースに参戦しており、日本のSUPER GTにおいても同一技術規則の車両が来年から導入されることは、交流戦を含め新たな価値を生み出す良い機会になると思っております。またこれは世界中に、日本にSUPER GTというカテゴリーがあるということをプロモートする機会でもあると認識しております。これまでのNSX-GTの功績に恥じることのない、素晴らしいパフォーマンスをお見せできるように開発を加速させてまいります」と語った。

    その後、記者からの質疑応答では「NSX-GTはFRになるのか」を再確認や「なぜFR方式を採用したのか」の質問が及んだ。Hondaの清水部長は「これはHondaが決めたというよりも、レースのレギュレーションがそうなったということで、我々としてレースに参戦するからにはレギュレーションに準拠しなければならないというところから判断しています。シーズン開幕の暁には、TOYOTAさん、NISSANさんと競争できるいい状態のクルマを持ってくる決意です」と来季への意気込みを語った。

    日産 GT-R NISMO GT500
    SUPER GT 2020年 日産 GT-R NISMO GT500SUPER GT 2020年 日産 GT-R NISMO GT500②
    NISMOの松村基宏COOは「GTAをはじめとする皆様のご尽力によりCLASS1規定の作成により、それに則った車両を作成できることを大変感謝しております。次に、国内最高峰のSUPER GTで戦うということは日産・NISMOにとって非常に大きな意味を持ち、同じ規則で戦うメーカーに(DTMの)アウディ、BMW、そしてアストンマーティンが加わることで、このシリーズそのものの価値が高まっていくことに期待をしております。さらにCLASS1規定のグローバルな広がりで、モータースポーツが世界の広い人々に認知され、このGTのシリーズがさらに繁栄することを願っております。2020年は、ベース車両としてNISSAN GT-R NISMOを使って参戦をする予定です。(車両自体の)開発が可能な3年に一度の機会でありますので、今までも積み上げてきた努力あるいはフィードバックを積み上げて皆様に性能向上した姿を見せられるよう引き続き努力していきたいと思っております」と語った。

  • 日産、2020年SUPER GTマシン「NISSAN GT-R NISMO GT500」を初公開

    日産、2020年SUPER GTマシン「NISSAN GT-R NISMO GT500」を初公開

    日産自動車およびニスモは9月11日(水)、2020年仕様の「NISSAN GT-R NISMO GT500」を初公開した。

    ニスモは、日産/ニスモのプログラムであるフォーミュラEに加え、2020年のSUPER GTシリーズに向けて、SUPER GTとDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)共通の新しい技術規則、「Class 1」に則ったレースカー(ベース車両:NISSAN GT-R NISMO)を開発している。

    日産/ニスモは、9月12日(木)から鈴鹿サーキットに於いて「NISSAN GT-R NISMO GT500」の走行テストを開始し、さらなる開発を進めていく。

    NISSAN GT-R NISMO GT500

  • SUPER GT 第6戦 結果 | DENSO KOBELCO SARD LC500が優勝

    SUPER GT 第6戦 結果 | DENSO KOBELCO SARD LC500が優勝

    2019年のSUPER GT第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』の決勝レースが9月8日(日)にオートポリスで行われ。途中雨が降って何度もトップが入れ替わるレースの中、GT500クラスはNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)が、GT300クラスは終盤の逆転劇でNo.60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/宮田莉朋)がそれぞれ優勝を飾った。

    第6戦の決勝日を迎えたオートポリスは、お昼までは雲が多いものの雨は降らず。サポートレースやピットウォーク、トークショーで賑わっていた。この中、いくつかのアクシデントがあった。

    まずNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rのジェームス・ロシターが予選終了後に急病となり、ドクターストップとなる。チームは代役として昨年までGT500クラスに参戦していた千代勝正の出場を願い出る。審査委員会は、レース前のウォームアップ走行で千代の走行を最終確認し、出走が許されることとなった。なお12号車はこのドライバー変更により決勝レース中にピットストップ10秒のペナルティを受けることになった。さらにこのウォームアップでもトップタイムを出したNo.17 KEIHIN NSX-GTが、走行終盤に突如ストップ。スロットル系の電気トラブルで部品を交換してのレース出場となった。

    スタート時の午後2時30分、この時点でも雨はない。ポールポジションのNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)はオープニングラップで、No.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也)に一度はトップを譲るものの、すぐに抜き返し、その後は8号車との差を徐々に開いていく。一方、12番手スタートのNo.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)は、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)と競り合っている中でコースアウト。タイヤバリアにクラッシュし、1周もしないままレースを終えてしまう。そして早くもセーフティカー(SC)が導入されることとなった。

    SCランで後続との間隔が詰まってしまった17号車だが、リスタート後は再び後続を引き離す。引き離された8号車はペースが上がらずに順位を落とし、代わってNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(ヤン・マーデンボロー)が2番手に浮上し、序盤はこの2台がレースを引っ張る展開となった。

    レースも1/3を過ぎると、1コーナー付近で雨が落ち始める。降り続くのか、通り雨か、レインタイヤを入れるのか、そしてどのタイミングでピットか、と各チームが悩む。33周を終えたところで、29周目に5番手を走行していたNo.37 KeePer TOM’S LC500(ニック・キャシディ)、3番手を走行していたNo.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴)が上位勢では真っ先にルーティンのピットワークを行う。ここではスリック(ドライ用)タイヤに交換した。

    そして雨が強くなり、この日2度目のSCが導入される直前の34周終わりで、トップを走行していた17号車、No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)、No.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資)、さらには、8号車、No.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹)、No.6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也)らが同時にピットへ戻ってくる。ピットロードは大混雑となり、中にはマシンを切り替えして出し入れしたり、メカニックがマシンを避けたりと慌ただしくなった。19号車はピットを出てきたGT300車両と接触もしてしまう。

    2度目のSCが導入されて、ピットレーンはクローズ。トップの24号車、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)はピットに入らずに走行を重ねる。41周目、SCが離れてリスタートとなるとこの上位3台がピットイン。代わってNo.17 KEIHIN NSX-GT(ベルトラン・バゲット)がトップに立ったがスリックタイヤではペースが上がらず。代わってトップに立ったのが、ウエットタイヤに履き替えていたNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(中山雄一)であった。その後ろにはNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)、No.19 WedsSport ADVAN LC500(坪井翔)が続き、LC500勢がトップ3を形成した。

    その後、GT300車両のコースアウトがあって43周目にこの日3度目のSCに。残り15周でリスタートすると、トップの39号車はスパート。その直後にいたNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(中嶋大祐)はスリックタイヤのためペースが悪く、これに引っかかった2番手の38号車は一気に39号車に11秒もの差をつけられた。

    そして42周目に2度目のピットインを行い、レインタイヤに交換した17号車が後方から追い上げ、53周目にはその38号車をパスして2番手に浮上。トップの39号車と2番手の17号車との差は徐々にだが詰まっていき、3秒ほどにまで追い詰められる。39号車の中山はGT500ルーキーだが、GT300では7勝している実力者。後方とのマージン、マシンや路面の状況を読み切って慌てることなく逃げ切り。No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)は、2018年第4戦タイ以来の優勝。ヘイキ・コバライネンは4勝目、そして中山雄一はGT500初優勝となった。LC500は、今季第2戦からの5連勝となった。2位にはNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)となった。

    3位争いは雨が止んだレース終盤に波乱が。コースが乾いてくると、ここまでスリックタイヤで耐えていたNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮)がペースアップ。最終ラップで6番手からNo.6 WAKO’S 4CR LC500(山下健太)、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)、そして38号車までを抜き、3位表彰台に上がった。

    GT500 Class
    No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500
    ヘイキ・コバライネン
    「1年ぶりの優勝なので、とても嬉しく思っています。今シーズンを振り返っても、なかなかタフなシーズンですね。なかなか表彰台に上がることができず、前回の富士ではチャンスがあったのに僕がミスをして悔しい思いをしました。ハードなシーズンですが、今週末はクルマが走り出しから調子が良くて、予選でもいいフィーリングでしたので、いい結果が出せそうだと思っていました。今日の決勝はクレイジーな天気で、2016年にSUGOで(平手)晃平選手と組んで勝ったレースを思い出しましたね。今回のスタートはすごく良かった。ただ雨が降ってきたときにはミスをしちゃいけないと思って慎重に走りました。慎重すぎたかもしれません。でもクルマのパフォーマンスがすごく良かったので、自分のスティントはエンジョイできました。(後半担当の)中山(雄一)選手は本当に素晴らしい走りを見せてくれました。途中17号車が追い上げてきていたので、無線で「気をつけて」と言っていたんですが「問題ありません。大丈夫」と返事してきました。彼は本当にプロフェッショナルで、すごくがんばっています。GT500で最初のシーズンですが、彼のスティントはいつも素晴らしい。もっと彼のことを認めてあげてほしいと思います。次戦も期待できると思います。まだまだインプルーブする余地はありますが、今回の勝利でいいステップを踏めたと思います。シーズン前半は苦戦しましたが、今回の勝利でチャンピオンシップのトップ3に入ることができたので、最後まで諦めずにがんばっていきたいです」

    中山 雄一
    「今シーズンはLC500勢がすごく調子いい中で、僕たちのチームも悪くはないけど思うような結果が得られなくて、何が足りないんだろうと考えながらシーズンを送っていました。ヘイキ(コバライネン)選手とコミュニケーションを取り、チームともクルマの方向性をしっかり話し合いました。今回は普通GT500ではしないような数値のセット変更をしたらそれがバッチリオートポリスに合いました。昨日の予選はやってきたことがすべてうまくいったなと感じました。今日は雨の中をスリックで走らなければいけない難しいスティントをヘイキ選手が担当しました。そういう場面でもすごく力を発揮してくれる選手だし、コールドタイヤでの走行もすごく速いので、ヘイキ選手の力でどんどん順位を上げていってくれました。田中耕太郎エンジニアもこれ以上ないタイミングでピットインの判断をしてくれたので、作戦も素晴らしかったと思います。ピットにはすごく多くのクルマがいっぺんに入ってきて、何年か前のSUGOみたいな状況で、38号車が僕に迫ってきて結構危なかったんですが、メカニックさんたちがしっかりコースに送り届けてくれたので本当に良かったです。最後はダンプ(濡れた部分と乾いた部分が混じる)コンディションでのレインタイヤ走行で、結構難しかったんですが、GT300をブリヂストンタイヤで戦ってきた経験をうまく生かすことができました。(GT300での)下積みがすごく長かったですけど、それがすごく活きたな、と感じたレースでした。今回の優勝でチャンピオンも手の届く位置に来ましたし、2016年にこのチームがチャンピオンをとったときも最後の2戦で逆転したと思うので、難しいコンディションであるほど力を発揮できるチームだと思っています。今回のセットを進めていけば、SUGOやもてぎでも戦っていけると思います。すごくポジティブにこの1週間を過ごしました。GT500デビューイヤーで優勝できて本当に嬉しいですし、このままチャンピオンに向けて強気で頑張っていきたいと思います」

    GT300 Class
    No.60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3
    吉本 大樹
    「この展開は想像できていなかったんですが、昨日の走り始めにコースがダスティなこともあって、持ち込んだタイヤの選択が非常に難しく、柔らかめのタイヤでロングランをやろうと走っていたらデブリ(クラッシュ等の破片)を踏んでしまい、タイヤバーストをさせてしまって結局十分な距離を走れませんでした。そのためレースがドライのまま進んだらどうなるか未知数な状態でした。予選は(宮田)莉朋がQ1で良いタイムを出してくれたのに、Q2で自分がミスってしまって12番手からのスタートになりましたが、レースの途中から雨が降るという予報もあったので、それをチャンスに変えようと思っていました。莉朋はスタートからすごく順調に走ってくれましたが、我々のクルマはあまり直線が速くないので、前のGT-Rを抜けませんでした。そのうち雨が降り、スリックで走っている中では、莉朋が多分一番速かったと思います。「(ピットインで)レインで行くのか?」というやり取りを長くしていたので、その間は莉朋に引っ張ってもらいました。結局、飯田章監督もここはスリックだと。僕としては最初少し疑問でしたが、コースから湯気が出ているのを確認したので、最初はしんどいけど乾いてくると思ってスリックをチョイスしました。セーフティカー中に雨が降ってきたときは「これは終わったな」と思いましたが、路面温度が高くてすぐに乾いてくれました。本当に全てが噛み合いました。2014年にLM corsaの立ち上げから本当に苦しい思いをして、満を持して(母体のディーラーが待ち望んだ)RC F GT3になっても、もう1台(当時ジョイントしていたK-tunes)が勝ってBoP(性能調整)も厳しくなり、僕らはなかなか勝つことができませんでした。それでもこうやってすべてが噛み合えば勝つことができるとわかりました。ダンロップさんやチームのみんなに「ありがとう」じゃなくて「おめでとう」と言いたいです。元々RC F GT3が得意とするコースは鈴鹿、SUGO、タイですが、今回得意ではないコースでも優勝できることが証明できたので、得意なSUGOは優勝したいですし、苦手なもてぎも雨が降ってくれればと思っています。運も味方につけて悔いなく戦っていきたいです」

    宮田 莉朋
    「今回は僕がスタートドライバーを担当して、引っ張る作戦でした。12番手からですから、どうやって追い上げるか、どんなペースで走ったらいいのかを考えて走りました。周りはコースアウトしたり、早めにピットに入ったりしましたが、チームと無線のやり取りをして、ステイ(まだ入らないこと)を選びました。結構“賭け”でしたが、今回はクルマもタイヤも自信があったので、クルマを信頼して走りました。後半スティントの吉本(大樹)選手は辛い思いをしたと思いますが、最終的にこうやって勝てて良かったです。FIA-F4で2年連続チャンピオンをとって周囲に期待されていたと思いますが、勝つまでにちょっと時間がかかってしまいました。僕のことよりも、LEXUS RC F GT3の開発からがんばってきたチームの皆さん、TRDの皆さん、吉本選手、飯田章監督におめでとうと言いたいですし、感謝しています。次戦のSUGOに関してはRC F GT3が苦手ではありませんし、先日のSUGOの公式テストでもいいセットが見つかっています。今回勝てるとは予想していませんでしたので、SUPER GTのおもしろさを体感できましたし、次のSUGOでも優勝を目指して、吉本選手やチームの皆さんとともにがんばっていきたいです」

  • SUPER GT | 第5戦 富士 結果:WAKO’S 4CR LC500が逆転で2戦連勝

    SUPER GT | 第5戦 富士 結果:WAKO’S 4CR LC500が逆転で2戦連勝

    SUPER GT 第5戦 『FUJI GT 500mile RACE』の決勝レースが8月4日、静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×175周)で行われた。シーズン最長の500マイル(約807km)は正に真夏の過酷な耐久レースとなった。この中、セーフティカー導入時のピットインを巧みに決断したNo.6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)が、前戦タイに続きGT500クラスの連勝を決めた。GT300クラスはNo.87 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋翼/アンドレ・クート/藤波清斗)が優勝した。

    決勝レース前に行われたウォームアップ走行では、GT300車両のリアタイヤが外れるというアクシデントがあり、赤旗で走行中断。その分、10分遅れて決勝スタートは午後1時40分となった。

    決勝グリッドには14台が並び、8番グリッドのNo.17 KEIHIN NSX-GTはピットに残る。前日の予選Q2で17号車はクラッシュを喫してタイヤを傷め、スタート後にそのままピットでタイヤ交換し、最後尾からの追い上げを狙う。午後1時40分、静岡県警察によるパレードラップがスタート、そして1周のフォーメーションラップの後、グリーンライトが点灯し、シリーズ最長となる500マイル(約807km)レースはスタートした。

    レース序盤は、ポールポジションのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)と予選2位のNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(フレデリック・マコヴィッキ)、2台のNISSAN GT-R NISMO GT500が先行する形で進行していく。そして7番グリッドのNo.64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)が毎ラップ順位を上げて、4周目には3番手まで浮上。GT500クラス車両は5周目になるとGT300クラスの車両をラップダウンしていくが、各所でマシンの接触が相次ぐなど、サバイバルレースの様相を呈していく。

    30周前後から、最初のルーティンのピットワークがスタートし、37周の終わりでGT500全車が1回目のピット作業を終えた。どこよりも早く25周終わりでドピットに戻ったNo.19 WedsSport ADVAN LC500(坪井 翔)がライバー交替を行わずトップに立つ。それをNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(中嶋大祐)、そしてNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)、そしてNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)が追いかける展開。3号車は巻き返しを図り、44周目には3番まで再浮上。そしてトップをいく19号車を48周終わりのホームストレートで23号車がパスしてトップが交代。そのトップを行く23号車は62周目のダンロップコーナーでGT300車両と絡み、コースアウト。3号車に先行を許す。

    2度目のルーティンのピットワークは66周終わりから始まったが、このピットワークのアウトラップとなる69周目にNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)が100Rでコースアウト。バリアにクラッシュする。これでセーフティカーが導入され、ピットロードはクローズされるが、トップ集団の大半は2回目のピットワークを終えており大勢に影響はなし。

    79周目にレースが再開されると、トップを行く3号車(マコヴィッキ)は、ダンロップコーナーで19号車と接触しスピン。以後レースは23号車(クインタレッリ)がリードすることとなる。それに続くのはNo.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴)、No.6 WAKO’S 4CR LC500(山下健太)の2台のLEXUS LC500となる。

    100周を終えて陽が大きく傾き始め、路面温度は徐々に下がっていくが、トップを行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの快進撃は止まらない。そして102周目、2番手を走行していたNo.36 au TOM’S LC500はGT300車両と左フロントを接触。トップ争いから脱落してしまう。

    104周終わりで、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(ヤン・マーデンボロー)がトラブルでメインストレートのピットロード入り口付近でマシンを止める。さらに24号車から火災が発生したため、セーフティカーが導入された。

    またしてもルーティンのピットワークのタイミングだったが、セーフティカー導入を予想したNo.6 WAKO’S 4CR LC500の脇阪寿一監督は、即断でピットインを指示。正にピットロードがクローズする直前に6号車(大嶋和也)はピットアウト。113周目にセーフティカーランが解除され、その直後に各車がピットインすると、ここで6号車がトップに立つ。

    セーフティカーが退去した直後にピットインした23号車(クインタレッリ)に対し、No.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)はもう1周プッシュしてからピットに駆け込む。これが当たって1号車(ジェンソン・バトン)は23号車(松田次生)の前、2番手に浮上。しかし、トップの6号車とは1分近い差がついてしまった。

    そのころにはすでにコース上には影が大きく伸び、さらに気温も路面温度も下がっていく中、140周を超えると、各車が最後のルーティンピットをこなしていく。このピットワークを全車が終えると、再び6号車(山下)がトップに戻っていた。2番手の1号車との差は53秒まで詰められてはいるものの、トップの座は脅かされる気配はない。3番手の23号車(クインタレッリ)は、一時は1号車に詰め寄るも、山本のディフェンスに手を焼き、しばらくすると徐々に遅れていった。

    今回のレースの最大延長時間は午後6時40分で、所定の177周完走は難しく、この時間を迎えた175周でチェッカーとなった。フライトパフォーマンスで3万8100人の観衆を沸かせた「Yoshi MUROYA × LEXUS CROSSING Special Flight @ FUJI SPEEDWAY 」のパイロット、室屋義秀氏が振るチェッカーフラッグを6号車が真っ先に受けることとなった。

    No.6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)は前戦に引き続いての連勝。GT500クラスでの連勝は、2016年開幕戦岡山と第2戦富士の23号車(松田/クインタレッリ)以来となる。ポイントリーダーである6号車は、さらにそのポイントを伸ばし差を広げた。2位にはNo.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)、3位にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が入り、3メーカーが表彰台を分ける形となった。

  • SUPER GT | レクサス 第3戦 鈴鹿サーキット 決勝レポート

    SUPER GT | レクサス 第3戦 鈴鹿サーキット 決勝レポート

    夏を思わせる暑さの中、サバイバル戦となったSUPER GT第3戦鈴鹿ラウンドで、ポールポジションからスタートを切った中嶋 一貴/関口 雄飛組 au TOM’S LC500 36号車が今季初勝利を飾った。平川 亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S LC500 37号車が2位、大嶋 和也/山下 健太組 WAKO’S 4CR LC500 6号車が3位で続き、LEXUS LC500は表彰台を独占。また、残る3台のLC500も5、6、7位に入り、6台全車がポイント獲得を果たした。

    また、GT300クラスでは2番手スタートの新田 守男/阪口 晴南組 K-tunes RC F GT3 96号車が逆転で今季2勝目を挙げ、両クラスをLEXUS車両が制した。

    SUPER GT第3戦「SUZUKA GT 300km RACE」が5月25日(土)、26日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。

    雨で短縮終了となった開幕戦岡山ではライバルの後塵を拝し、苦杯をなめたLEXUS勢でしたが、「ホーム」富士での第2戦ではZENT CERUMO LC500 38号車が逆転での勝利を飾った。

    激戦の続くSUPER GTで、今季が参戦ラストシーズンとなるLEXUS LC500でのタイトル奪還を目指し、重要な中盤戦でのLEXUS勢の活躍に期待がかかった。

    予選
    25日(土)は朝から好天。5月とは思えない気候で気温は31度、路面温度は48度と夏のような暑さの中、午後2時40分よりノックアウト方式の予選が行われた。

    GT300クラスのQ1で赤旗が出た影響により予定よりも9分遅れの午後3時9分から、15分間で行われたGT500クラスのQ1は、残り9分を切ったあたりから各車コースイン。ライバル勢が上位につける中、中嶋 一貴がドライブする36号車がこの時点での3番手に。これを37号車キャシディがコンマ5秒上回り2番手につけた。

    最後の最後にアタックに入った6号車の山下が好タイムで2番手に飛びこみ、6号車、37号車、36号車の3台がQ2進出。同じく最後にアタックしたDENSO KOBELCO SARD LC500 39号車の中山 雄一は僅か0.021秒届かず9番手。国本 雄資がアタックしたWedsSport ADVAN LC500 19号車が11番手、前戦勝利を挙げたことで重いウェイトハンデを積む38号車の石浦 宏明は14番手でQ1敗退となった。

    Q2では、37号車の平川がウォームアップラップで他車に引っかかるも、落ち着いて間隔を整えアタック、見事その時点でのトップタイムをマークした。

    しかし、最後にアタックに入った関口の36号車は、37号車とほぼ変わらないタイムでアタックを続け、コースの後半でタイムを削っていくと、チームメイトを0.013秒上回り意地のポールポジション獲得。先週、圧倒的な速さでスーパーフォーミュラ第2戦を制した関口が、SUPER GTでも速さを見せ、LEXUS LC500に今季初となるポールポジションをもたらした。

    2番手に37号車が続き、トムスのLC500が最前列に並んで決勝のスタートを切ることとなった。トムス勢による予選最前列グリッド独占は1999年以来20年ぶり。

    また、Q2に進んだもう一台の6号車は大嶋が最後に気を吐き、5番手グリッドを獲得した。

    GT300クラスでは、開幕戦で逆転勝利を挙げた96号車のベテラン新田が5番手、嵯峨 宏紀がアタックしたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車が7番手タイムをマークしQ2へ進出。Q1セッションは残り4分を切ったところでクラッシュした車両により赤旗中断となり、残り4分の一発勝負で再開されたが、織戸 学がアタックしたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車は当落ラインぎりぎりの17番手で惜しくもQ2進出ならず。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が20番手、arto RC F GT3 35号車が26番手でグリッドが確定した。

    Q2では、最後にアタックをかけた19歳の阪口が好走を見せ、96号車が開幕戦に続く最高位グリッドとなる2番手を獲得。31号車は13番手グリッドとなった。

    決勝
    26日(日)も好天に恵まれ、気温29度、路面温度42度という暑さの中で、午後2時半、今季初めてとなる三重県警の白バイとパトカーによる交通安全啓発パレードとフォーメーションラップに続き、ローリングで第3戦(52周)のスタートが切られた。

    最前列に並んだ36号車と37号車は順当なスタート。36号車の中嶋 一貴、37号車の平川が、ハイペースで序盤から差を広げた。

    5位でスタートを切った6号車は、スタートを担当した山下が好走。プレッシャーをかけ続けた前車が5周目にコースオフを喫し、また、7周目にも3位の車両が後退したことで、6号車は3位へとポジションアップ。序盤からLEXUS LC500の1-2-3体制となり、後続を引き離して行った。

    好調な6号車山下は18周目、37号車の平川とテール・トゥ・ノーズになり2位争いを展開。しかし、18周目に他車のクラッシュが発生しセーフティカーが導入。LEXUS勢が築いたギャップは帳消しとなってしまった。

    車両排除のため22周目までセーフティカー先導での走行が続き、23周目に再開されると、後方グループの車両はすぐにピットイン。上位勢では首位の36号車と3位の6号車が翌周ピットへ。37号車はその1周後にピットへ向かい、給油とタイヤ交換、ドライバー交代を行った。

    1台がピットに入らず残ったものの、事実上の首位に36号車が復帰、37号車はアウトラップで6号車にかわされ、更に後続からの追撃を受けましたが、凌ぎきって事実上3位のポジションを守った。

    36号車を引き継いだ関口は、序盤ペースが上がらず、6号車大嶋と37号車キャシディらにすぐ後まで迫られたが、その後チャンスを見計らって一気に引き離すと終盤は独走態勢に。その後方では、6号車と37号車の2位争いが展開され、30周目にシケインで37号車が前に出たものの、33周目には130Rで37号車がコースオフを喫し、再び6号車が先行した。

    差を広げた36号車が独走する一方で、6号車と37号車の2位争いは終盤まで続き、残り4周、GT300クラスの周回遅れを上手く使った37号車キャシディがS字コーナーで6号車大嶋をパス。抜かれた6号車大嶋も諦めず再逆転を狙ったが、その後の順位変動は無く、36号車の関口がトップチェッカー。今季初勝利を飾った。36号車の勝利は昨年の第5戦富士500マイル大会以来。

    2位に37号車、3位に6号車と続き、LEXUS LC500は表彰台を独占。トムスチームは予選最前列独占から1-2フィニッシュを果たすこととなった。

    ライバル勢がトラブルやアクシデントで次々に脱落するサバイバルレースとなる中、LEXUS LC500勢は着実な速さを見せ、39号車が5位、38号車が6位、19号車が7位でチェッカーを受け、全車がポイント獲得を果たした。

    GT300クラスでは、2番手スタートの96号車のスタートを担当した新田が2位のポジションを守って若き阪口へとバトンタッチ。ピットでタイヤ無交換作戦を採った車両2台に次ぐ事実上の3位でコースへ復帰した。タイヤを交換した96号車阪口は目覚ましい走りで1周あたり2秒以上詰めるハイペースで追撃。一時は16秒以上あった差をみるみる詰め、42周目についに首位を奪取。その後は差を広げていき、96号車が開幕戦に続く今季2勝目を挙げた。

    開幕戦は悪天候による短縮終了で獲得ポイントは半分、そしてレースでは走行していなかった阪口だが、SUPER GTデビュー3戦目にして自身がトップチェッカーを受けることとなった。また、新田はこの勝利で、自身の持つGT300クラスでの最多勝記録を22へと伸ばした。

    20番手からスタートを切った60号車は、後半の追い上げで10位フィニッシュ。ポイント獲得を果たした。

    au TOM’S LC500 36号車 ドライバー 中嶋 一貴
    スタートから車はすごく良かったですし、出来るだけ最初のうちにギャップを作ろうと考えていました。後続のLC勢が想像より速かったですが、序盤は狙い通りのレースが出来たと思います。セーフティカーについてはちょっとアンラッキーではあったんですが、その後再開してからのピットに入るタイミングもパーフェクトでしたし、作業もミス無く送り出してもらえました。雄飛に代わってから最初ちょっとヒヤヒヤする画面もありましたが、彼なら絶対に抜かせないだろうと思っていましたし、最後はぶっちぎって帰ってきてくれました。こんなに完璧なレースはなかなか出来ないんじゃないかと思うくらいのレースが出来て良かったです。

    au TOM’S LC500 36号車 ドライバー 関口 雄飛
    中嶋選手が築いてくれたギャップがセーフティカーでなくなってしまいましたが、チームが良いタイミングでピットに入れてくれて、自分自身のアウトラップも過去にないくらい最高の走りが出来ました。正直序盤はちょっとペースが悪く、GT300クラスの周回遅れとの巡り合わせのタイミングも悪かったので、無理にプッシュせずタイヤを温存して、後続車両にタイヤを使って貰おうと狙いました。後続で無理をすると結局抜けないというのは、去年のタイでの経験を活かしました。その後、一瞬後続がGT300クラスにひっかかって1秒くらい離れたタイミングがあったので、そこで一気にプッシュして、差を広げました。ピットでは結構焦っていたようですが、僕は全然抜かれる気も無く、余裕もあったし、予定通りでした。自分的には成長した成果が出せて、最高のレースが出来ました。個人的にも良い内容だったなと満足しています。

    KeePer TOM’S LC500 37号車 ドライバー 平川 亮
    力は出し切ったので悔しさはそんなにありません。昨日の予選も悔しかったですが力は出し切りました。今日も優勝はしたかったですが、現実的なペースは、36号車と6号車には及びませんでした。ピットでちょっと順位を落とし、その後6号車との抜きつ抜かれつで、今日は3位かなと思っていたんですが、ニックが素晴らしい走りでワンチャンスをものにして仕留めてくれました。ここまでの2戦であまりポイントが取れなかったのが今回挽回できたので、良いリズムに乗れてきたかなと思います。次戦タイは僕らにとって比較的相性が良いイメージがありますが、ウェイトハンデもありますし、なんとかしっかりポイントを稼ぎ、その後の富士500マイルで大量得点を狙いたいと思います。

    KeePer TOM’S LC500 37号車 ドライバー ニック・キャシディ
    良いレースが出来たと思います。LEXUSの1-2-3,そしてトムスチームの1-2に貢献できたことは嬉しいです。チームとLEXUSに感謝しています。自分自身としても、終盤のパッシングは良い走りが出来たと思っています。次戦タイは好きなコースなので自信もありますし、ベストを尽くしたいと思います。

    WAKO’S 4CR LC500 6号車 ドライバー 大嶋 和也
    チームが良くやってくれてピット作業も良かったし、優勝のチャンスも何度かあったので、そこで決めきれなかったのは悔しいです。今年はとにかく優勝だけを狙っているので、今日の結果に満足はしていませんが、久しぶりの表彰台で、応援してくれている人たちやチームが喜んでくれているので、それは良かったなと思います。速さはあったと思いますが、勝つにはもうちょっと足らない部分があると思うので、気を引き締めて行きます。次戦のタイは一番得意なコースで、ウェイト的にもチャンスのあるコースだと思うので、取りこぼさないようにしっかり戦いたいです。

    WAKO’S 4CR LC500 6号車 ドライバー 山下 健太
    勝てそうな手応えはそれなりにはあっただけに、3位ですが勝てなかったのは悔しいです。他メーカーに負けたのならともかく、同じ車両に勝てなかったのは残念です。次戦タイはチーム的に得意にしているというのを聞いているので楽しみですが、ただ今回トラブルなどで停まったライバル勢が、ハンデが軽くなるので速さを見せてくるでしょう。個人的にはタイでは去年も3位でしたし、そんなに悪くないとは思いますが、それよりもタイに限らず、どこかで一回勝ちたいという思いが強いです。