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  • MotoGP | ホンダ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    MotoGP | ホンダ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    マルケスが2番手。ホームGPを迎えたクラッチローが5番手スタートを切る
    MotoGP 第12戦イギリスGPは、午前中は雲の多い天候でしたが、午後は青空が広がる絶好のコンディションとなった。その中で総合首位につけるマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、これまで通り、FP1、FP2とタイヤテストに集中し、総合2番手で初日を終えた。

    FP1は前後ミディアムコンパウンドのタイヤを選択し、セッション終盤には、2分00秒台でラップを重ね2番手タイム。FP2では、フロントにハード、リアにソフトとハードで周回し、1分59秒476のベストタイムで総合2番手。FP2ではスリップダウンを喫したが、順調にセットアップを進めることに成功した。今年は路面が全面改修されてグリップが大幅に上がっている。それだけにタイヤテストは非常に重要で、明日も引き続き集中することになる。

    ホームGPを迎えたカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)も順調にセットアップを進め、FP1で8番手、FP2では総合5番手へとポジションを上げた。路面が大幅に変わったことでFP1はセットアップにやや苦労したが、FP2では順調にセットアップを進めることに成功した。土曜日のフリー走行ではダイレクトでのQ2進出、予選では2列目以内を目指す。クラッチローは、16年の大会でポールポジション(PP)を獲得し、決勝では2位。17年は惜しくも表彰台を逃したものの、4位でフィニッシュして地元ファンを喜ばせた。昨年は雨の影響で決勝レースがキャンセルになったが、明日の予選では、3年ぶりのPP獲得に挑む。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、FP1で18番手と出遅れたが、FP2でセットアップを変えて一気にタイムを短縮し、11番手で初日を終えた。シルバーストンは中上が得意とするサーキットの一つ。Moto2時代の16年は3位、17年は優勝している。MotoGPクラスにスイッチした昨年の大会は不安定な天候の中で予選19番手と苦戦したが、今年は、前戦オーストリアGPに続き、2戦連続で2列目以内を目指す。

    第8戦オランダGPのフリー走行で転倒し、背中を負傷して欠場していたホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)が、4戦ぶりに復帰した。初日のフリー走行は、まだ背中に痛みを感じるなど本調子ではなかったが、徐々にペースを上げていくことに成功した。ロレンソにとっては、タイムも順位も満足のいくものではなかったが、土曜日のフリー走行、予選と本来の走りを取り戻すために着実に前進する意気込みだ。

    マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
    「FP1が始まりコースインしてすぐに、まるで今までと別のサーキットを走っているように感じました。とても楽しく走ることができました。みんなも同じように感じていると思います。昨年は、路面状況がひどく、クレームを出しましたが、今年は路面を再舗装したサーキットの仕事を称賛したいと思います。すばらしい仕事をしたと思います。そのおかげで、いい方向で仕事をすることができました。とてもいいラップタイムを刻むことができました。でも一番重要なことは、さらに前進し続けることです。FP2の最初の走行で軽い転倒をしてしまいました。プッシュしているときで、転倒を回避することができませんでした。この転倒を除けば、とてもいい一日でした」

    カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)
    「シルバーストンを走ることができてうれしいです。イギリスGPは特別です。こうして走れることがうれしいです。でも、今日のフリー走行は大変でした。今日はベストを尽くしました。一周のタイムはこれまでと比べてもあまり速くありませんが、FP2はかなりいいフィーリングがありました。以前は、速さが僕の強みでしたが、年を取ったせいかもしれません。調子が出るまで時間がかかるようになりました。新しい路面は、まだいくつかバンプが残っていますが、全体的にはすばらしい状態です。サーキットはいい仕事をしてくれました。明日の予選では、2列目までを獲得しなければなりません。レースは長いです。グリップがいい序盤にみんなアタックしてくると思います。グループが分かれる前に、前にいなければなりません。明日は全力を尽くしたいと思います」

    中上貴晶(11番手)
    「今日はFP1で思うようにタイムを上げられず出遅れましたが、FP2ではセットアップを変えて、その遅れを取り戻すことができました。今日はベースのセッティングでスタートしたのですが、路面の改修で想定していた以上にグリップがよくなり、タイムにつなげることができませんでした。午後は全体的にハードなセットにしてコーナーの立ち上がりでタイムロスを軽減することができました。シルバーストンは好きなサーキットです。明日、明後日と天気もよさそうなのでしっかりタイムを上げていきたいです。今日は当初は14番手でしたが、6コーナーのトラックリミットでタイムを取り消される選手が多く、自分もタイムを取り消されましたが最終的に11番手で終えることができました。今日はマルク、カルがしっかりタイムを出しているので、それを参考にして明日のFP3に挑み、ダイレクトでQ2進出を果たしたいです」

    ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 22番手)
    「少しずつ自分のペースを取り戻せたと思います。マシンのフィーリングもよくなっていくと思います。まだ背中にかなり痛みがあり、今日はとても大変でした。長い間バイクに乗っていなかったので、筋力が落ちており、体力的にもとても厳しいものでした。そのため、とても難しい一日でした。新しくなった路面に関しては、とても満足しています」

  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGP、シルバーストンのフリープラクティスを順調にスタート
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、第12戦GoPro British Grand Prixのフリープラクティスで好調をアピール。新しく舗装された路面にも良い感触をつかみ、それぞれ総合3番手と4番手を獲得している。

    新しい路面がYZR-M1をどのようにとらえてくれるのかを確かめようと、好奇心旺盛にフリープラクティス第1セッションをスタートしたビニャーレス。早々に暫定4番手につけるとマシン・セッティングに取り組み、様々な変更を行いながらさらにペースを上げていった。セッション中盤の第7コーナーで転倒があり時間を費やしたが、コース復帰後にまたタイムを更新し、最終的にはトップから0.740秒差の2分00秒692で3番手につけた。

    天気予報によれば明日も同様にドライ・コンディションになることもあり、第2セッションでは前後タイヤにミディアム・コンパウンドを装着してロング・ランを実施。終盤にはソフト・コンパウンドに履き替えてアタックを行い、1分59秒台に入れてスピードをアピールした。トップとの差を0.540秒に短縮する1分59秒765で3番手となり、総合3番手を獲得している。

    一方のロッシは、フリープラクティス第1セッションで少しずつペースを上げながら多くの時間帯でトップ10をキープ。改修工事を受けて以前よりもスムースになった路面に好感触をつかむと、終盤のタイムアタックでは2分01秒298へ更新し、トップから1.346秒差の7番手で終えた。

    第2セッションでは序盤で前後ともハード・コンパウンドを装着して多くの周回を重ね、終盤にはフロントをソフト・コンパウンドに履き替えてタイムアタック。1分59秒937の好タイムは一旦、レース主催者によってキャンセルされたが、写真判定の結果で再び採用され、トップから0.712秒差の4番手が決定した。

    クアルタラロとモルビデリ、シルバーストンで絶好スタート
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロはフリープラクティス初日に総合トップを獲得。チームメイトのF・モルビデリも総合7番手と健闘している。

    クアルタラロはフリープラクティス第2セッションの終盤、ラップレコードに迫る好タイムを記録してトップに浮上。しかしそのあとラインを越えていないかどうかの判定が行われ、数分間、待たされたあとトップが決定した。絶好調のクアルタラロは明日の予選セッションを楽しみにしている。

    一方のモルビデリは、おもに決勝に向けた準備に時間を割き、前回のオーストリアで経験したリアタイヤの問題に取り組みながら大きく前進した。ここまでの成果に満足しており、明日もさらなるステップアップを目指す。

    フリープラクティス第3セッションは現地時間9:55にスタートし、14:00から予選セッションが行われる。決勝は日曜日の13:00にスタートし、20ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合3番手/1分59秒765)
    「新しい路面は以前よりもずっと良くなっていて、スピードがかなり上がっています。ところどころにあった傷もほとんどなくなっていて、最終セクションにわずかに残っているだけで、それ以外は非常に良い状態です。第1セッションではフロント・タイヤにちょっと問題があって転倒してしまいましたが、すぐに原因がわかったので今はもう解決されています。明日の予選ではフロントロウ獲得を狙っていきます」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合4番手/1分59秒937)
    「第1セッション、第2セッションともにペースが良く、マシンのフィーリングも上々でした。ウイーク初日として順調なスタートができたと思います。終盤では好タイムも出て、そのときは白線ぎりぎりで限界まで攻めていましたが、マシンからはラインに乗った感触も伝わっていました。レース・ディレクションは映像を見直した結果、ラップタイムを返してくれたので安心しました。初日に4番手を獲得できたのは良かったと思いますし、ここまでとても順調です。コースの状態も素晴らしく、工事のおかげで路面は傷が少なくなってグリップが上がっています。明日もこの調子で行きます」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「絶好のスタートを切ることができました。前回とは状況がかなり異なっていますが、私たちとしては、前回の勢いをそのままキープしてこの大会に臨みたいと考えていたのです。このコースのレイアウトはヤマハのマシンに合っていますし、新しい路面がグリップを与えてくれているので、大きなチャンスがあると期待しています。路面がスムースになっていて、バレンティーノとマーベリックは最初のセッションから好感触をつかんでいました。第4セクションにはまだ少しの傷が残っているようですが、コース全体では格段に少なくなっています。マーベリックは小さな転倒がありましたが、身体へのダメージはなく、すぐまたコースに復帰することができました。午後からの第2セッションではふたりとも好タイムを記録。レース・ディレクションは初め、バレンティーノのベスト・タイムをキャンセルしましたが、その後、修正されています。その結果、チームで3番手と4番手を獲得することができ、また明日に向けて改善点のヒントもつかむことができたので満足しています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合トップ/1分59秒225)
    「ラップタイムが素晴らしく、とても満足しています。あのラップにすべてを賭けていたので、ベストタイムを返してもらうことができてうれしいですし、バレンティーノについても同様の判定となり良かったです。タイムアタックのときには、いつも前に誰かいたので、予選セッションになったらもっとタイムが上がるのではないかと考えています。おそらく1分58秒台も可能だと思います。新しい路面は非常にフラットでスムース。グリップも上々です」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合7番手/2分00秒183)
    「リアタイヤから伝わる感覚を増やしていくことに力を注ぎました。ウイークの初日としては非常に順調だと思っていますが、まだ気になるところも残っていて、さらに改良できる余地があるので明日もその作業を続けていくつもりです。新しい路面はスムースで走りやすく、バンプもなくなったのでエンジョイできます。ユーズド・タイヤでもニュー・タイヤでもスピードは上々ですが、さらに上げていきたいと思っています」

  • MotoGP | 第12戦 イギリスGP:F.クアルタラロが初日トップ

    MotoGP | 第12戦 イギリスGP:F.クアルタラロが初日トップ

    MotoGP 第12戦イギリスGPのフリー走行が8月23日日(金)にシルバーストンで行われ、今季4度目となる1番手発進を決めた総合7位のファビオ・クアルタラロが3度目のコースインでフロント、リア共に新品タイヤに履き替え、オールタイムラップレコードを更新する今季16度目のトップタイムをマーク。第7戦カタルーニャGP、第10戦チェコGPに続き、今季3度目となる初日総合1番手に進出した。

    気温25度、路面温度40度のドライコンディションの中、フリー走行1で2番手だったマルク・マルケスは、8コーナーで今季7度目の転倒を喫したが、3度目のコースインでリアに新品タイヤを入れて、0.251秒差の2番手。フリー走行1で3番手のマーベック・ビニャーレスは、0.540秒差の3番手を維持。

    フリー走行1で7番手のバレンティーノ・ロッシは、0.712秒差の4番手に浮上。フリー走行1で8番手のカル・クラッチロー、フリー走行1で6番手のアンドレア・ドビツィオーゾ、フリー走行1で5番手のフランコ・モルビデッリ、フリー走行1で16番手のミゲール・オリベイラ、フリー走行1で10番手のジャック・ミラー、フリー走行1で9番手のダニロ・ペトルッチがトップ10入り。

    フリー走行1で18番手の中上貴晶は、1.267秒差の11番手。フリー走行1で4番手のアレックス・リンスは15番手に後退。フリー走行1で22番手のホルヘ・ロレンソは、21番手だった。

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 F・クアルタラロ Petronas Yamaha SRT Yamaha 1’59.225
    2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1’59.476
    3 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’59.765
    4 V・ロッシ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1’59.937
    5 C・クラッチロー LCR Honda Honda 1’59.993
    6 A・ドビツィオーゾ Mission Winnow Ducati Ducati 2’00.110
    7 F・モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha 2’00.183
    8 M・オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM 2’00.360
    9 J・ミラー Alma Pramac Racing Ducati 2’00.392
    10 D・ペトルッチ Mission Winnow Ducati Ducati 2’00.428
    11 中上貴晶 LCR Honda Honda 2’00.492
    12 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 2’00.497
    13 P・エスパルガロ Red Bull KTM Factory Racing KTM 2’00.591
    14 J・ザルコ Red Bull KTM Factory Racing KTM 2’00.663
    15 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 2’00.666
    16 F・バニャイア Alma Pramac Racing Ducati 2’00.788
    17 A・イアンノーネ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 2’00.907
    18 T・ラバト Reale Avintia Racing Ducati 2’01.588
    19 K・アブラハム Reale Avintia Racing Ducati 2’02.192
    20 S・ギュントーリ Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 2’02.240
    21 H・シャーリン Red Bull KTM Tech 3 KTM 2’02.417
    22 J・ロレンソ Repsol Honda Team Honda 2’02.907
  • MotoGP | ホンダ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    MotoGP | ホンダ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    2019年のMotoGP 第12戦イギリスGPが、8月23日(金)~25日(日)の3日間、ノーザンプトン郊外のシルバーストン・サーキットで開催される。後半戦のスタートとなった第10戦チェコGP、そして第11戦オーストリアGPと続いた2連戦の後に開催されるのはこれで3年連続。昨年は断続的に降る雨と改修された路面の水はけの悪さで決勝レースがキャンセルとなったが、今年は問題となった路面の改修工事も終わり、2年ぶりの決勝レースが行われる予定だ。

    イギリスGPは、1949年から1976年までは「Tourist Trophy」として、マン島の公道コースで開催されていた。マン島は、Hondaが世界に初挑戦した舞台で、最高峰クラスでは、1966年と67年にマイク・ヘイルウッドが優勝している。その後、77年~86年の10年間はシルバーストンへと舞台を移し、84年にはランディ・マモラ、85年にはフレディ・スペンサー、そして86年にワイン・ガードナーと、グランプリの歴史に名を刻んだ名選手たちが、Hondaのマシンで優勝した。

    87年~2009年の23年間は、ドニントンパークで開催され、Hondaはガードナー、ミック・ドゥーハン、アレックス・クリビーレ、バレンティーノ・ロッシ、マックス・ビアッジ、ダニ・ペドロサ、アンドレア・ドヴィツィオーゾが通算11勝を挙げている。そして、2010年には再び、コースの全面改修を終えたシルバーストンでグランプリが開催されるようになり、今年で10年連続となる。

    シルバーストンは、1周5.900km。現在、グランプリが開催されているサーキットでは、最も長いコースだ。アベレージスピードは時速175km前後。オーストリアGPのレッドブル・リンク、イタリアGPの開催地であるムジェロ、オーストラリアGPが行われるフィリップアイランドと並び、カレンダー屈指の高速サーキットだ。Hondaは過去9度(昨年は決勝レースがキャンセルされたので8度)の大会では、11年にケーシー・ストーナー、14年にマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が優勝している。それ以降、優勝がないHonda勢だが、今年は5年ぶりの大会制覇を目指す。

    11戦を終えて6勝を含む10回の表彰台獲得で総合首位のマルケスは、2位のドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に58ポイント差のリードを築いている。13年に史上最年少20歳で初優勝とシリーズチャンピオンを獲得したマルケスは、その後、シーズン最多優勝記録とポールポジション(PP)記録、最年少連続タイトル獲得など、史上最年少記録を数多く塗り替えてきた。今年は26歳で最高峰クラス6回目のタイトル獲得という偉業達成に向けて大きく前進しており、今大会は重要な戦いとなる。

    過去、Hondaのマシンで最高峰クラス最多タイトル獲得は94年から98年まで5年連続タイトルを獲得したドゥーハンだが、今年はその記録更新に大きな期待が膨らんでいる。前戦オーストリアGPでは今季7回目のPPを獲得し、最高峰クラスではミック・ドゥーハンの「58」回のPP記録を更新する最多記録の「59」を達成するなど調子を上げている。ここからの8戦、チーム一丸となってタイトル獲りに全力を尽くすことになる。

    過去、シルバーストンでマルケスは、10年に125cc(現Moto3)クラスで優勝、12年にはMoto2クラスで3位。MotoGPクラスにステップアップした13年は2位になり、14年の大会では優勝した。以後、雨のレースとなった15年は優勝争いに加わるも転倒リタイア。16年はタイヤの選択がベストではなく4位、17年はエンジントラブルでリタイアと不運のレースが続き、4年ぶりの優勝を目指した昨年は、決勝レースがキャンセルとなった。全クラスの決勝レースがキャンセルされたのは、降雪のために中止になった1980年のオーストリアGP以来のことだった。

    シルバーストンは不安定な天候になることが多く、選手たちを悩ませます。マルケスは過去9回の大会において、125cc(10年)、Moto2(11年)、MotoGPでは、13年、14年、15年、17年と4回の合計6回のPPを獲得している。しかし、不安定な天候に加え、スリップストリームの使い合い、タイヤ選択の難しさなどシーズンを通してもっとも予測のつけられないサーキットの一つとなっており、予選の速さをなかなか結果に結びつけられないレースが続いている。今年は今季7勝目と14年以来の優勝を目指す。

    前戦オーストリアGPを終えて総合9位につけるカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、開幕戦カタールGPで3位、第9戦ドイツGPで3位獲得していますが、ホームGPを迎える今大会は、今季3度目の表彰台と今季初優勝を目指す。

    クラッチローが、チェコGPでMotoGP初優勝を達成した16年は、シーズン2勝を挙げる大活躍だった。イギリス人が最高峰クラスで優勝したのは1981年のバリー・シーン以来、35年ぶりの快挙。その勢いで迎えた16年のイギリスGPでは、77年のバリー・シーン以来、39年ぶりに英国人ライダーがホームGPでPPを獲得という偉業に地元ファンは大喜びだった。そして決勝では2位と地元ファンの期待に応えた。17年の大会は4位。その雪辱に燃えた昨年は決勝レースがキャンセルとなっており、今年は2年ぶりのホームGP決勝で、地元ファンを喜ばせる意気込みだ。

    11戦を終えて5位を最高位に総合10位につける中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、得意のサーキットで今季ベストを目指す。Moto2時代の16年に3位、17年に優勝。MotoGPクラスにスイッチした昨年は決勝レースがキャンセルとなっており、今年がシルバーストン初チャレンジとなる。昨年の予選は目まぐるしく変化するウエットコンディションの中で、タイヤ選択をミスして19番手と苦戦した。コースが長いため、変わりやすい天候になったときは素早い決断が必要になるが、昨年の苦い経験を活かし、今年はダイレクトでのQ2進出を目指す。

    第8戦オランダGPのフリー走行で転倒、背中を痛め、第11戦オーストリーGPまで欠場していたホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)が、4戦ぶりに復帰する。過去、シルバーストンでは3回の優勝を経験しており、復帰戦にふさわしいサーキットとなった。ロレンソも復帰戦を待ちきれない様子だ。4戦ぶりにレギュラーライダーが揃ったRepsol Honda Teamの今大会の活躍に注目だ。

    マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
    「シルバーストンですばらしいレースを楽しめることを願っています。このサーキットではこれまで運に見放されていましたが、今年はこれまでにはない強さがあります。サーキットはとてもバンピーでしたが、新しくなった路面がどうなっているか、とても楽しみです。もちろん天候も気にしなければなりませんが全力を尽くします」

    カル・クラッチロー(MotoGP 総合9位)
    「ホームグランプリがとても楽しみです。このサーキットでは、過去にすばらしいレースをしてきました。今年もすばらしい結果を残せるようにベストを尽くします。サーキットは完全に再舗装されました。昨年は決勝日に悪天候に見舞われ、レースがキャンセルとなってしまい残念でした。ホームグランプリは毎年とても忙しい週末になります。その忙しい日々もモチベーションにつながります。レースでいい結果を残すことを楽しみにしています」

    中上貴晶(MotoGP 総合10位)
    「ブルノとレッドブル・リンクで行われたレースはポジティブだったのでシルバーストンもとても楽しみにしています。このサーキットは大好きです。昨年は悪天候のためレースがキャンセルになったので、MotoGPマシンで決勝を走るのは今回が初めてになります。今年はレースウイークを通して雨が降らないことを願っています。そうすればまた一歩前進できると思います。チェコとオーストリアでは、カルとマルクからたくさんのことを学びました。そのおかげで大きく前進して速くなることができました。この調子で引き続きがんばりたいです。そして安定してトップ10に入りたいです。もし可能であればトップ5か6にもチャレンジしたいです」

    ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 総合19位)
    「Repsol Honda Teamに戻ってくることができてとてもうれしいです。アッセンでケガをしてから、とても長かったです。もっと早く戻りたかったのですが、ケガの回復に時間がかかりました。サーキットから離れている間、シルバーストンに向けて一生懸命取り組んできました。スピードを取り戻すのには時間がかかることは分かっていますが、チームのもとに戻れることがうれしいです。準備はできています。前進して、いい結果を残したいです」

  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、イギリスGPへ虎視眈々
    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは今週末、イギリスはシルバーストンで開催される第12戦GoPro British Grand Prixに万全の準備を整えて臨む。

    昨年は悪天候のため決勝が中止となった経緯もあり、2年ぶりに行われるイギリスGPには、例年以上に期待が高まっている。

    ふたりはYZR-M1との相性も良いシルバーストンでのレースを楽しみにしており、イギリスのレースファンに好レースを見せようと意気込んでいる。

    シルバーストンがグランプリ開催地のひとつに加わった2010年以降、ロッシはこれまでに合計4回の表彰台を獲得している。初期の頃は怪我などの影響で届かなかったが、2014年に3位で初表彰台に上ると、2015年に優勝、2016年と2017年はいずれも3位と4年連続で実現した。昨年はこの記録が途切れることとなってしまったが、今年は再び表彰台に立って、シリーズポイントでもランキング4位との21ポイント差を縮めることが目標だ。

    チームメイトのビニャーレスは、第11戦終了時点でロッシを1ポイント差で追うランキング6位。相性の良いシルバーストンで逆転劇を狙っている。その自信を裏付けるのが、これまでに達成した多くの好成績。2012年にはMoto3で優勝、2014年にはMoto2で3位、2016年にはMotoGP初優勝を獲得した。2017年にはヤマハに加わると、2位を獲得して3位のロッシとともにダブル表彰台の大活躍。今年も表彰台を目指して全力でプッシュする。

    シルバーストンは長い歴史を持つコースで、2010年にMotoGPカレンダーに追加された。投資と刷新を受けて見事な高速コースのひとつとなり、ライダーたちからも高く評価されている。地元の大勢のレースファンも足を運び、素晴らしい雰囲気を作り出している。

    シルバーストンは異なるタイム・ゾーンに位置するため、通常のヨーロッパとは別のタイムテーブルが設定されている。フリープラクティス第1セッションと第2セッションはそれぞれ金曜日の9:55-10:40と14:10-14:55。フリープラクティス第3セッションは土曜日の9:55-10:40。午後からはフリープラクティス第4セッション、Q1、Q2がそれぞれ13:30-14:00、14:10-14:25、14:35-14:50に行われる。日曜日は9:30-9:50にウォームアップ・セッションを行い、13:00に決勝がスタートする。

    クアルタラロとモルビデリがお気に入りのシルバーストンで活躍を期す
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、YZR-M1との相性も良いシルバーストンでの活躍を目指している。

    前回のオーストリアGPで表彰台を獲得したクアルタラロは、好調をそのままにさらなるステップアップを狙う。新たに舗装された路面もYZRのフル・ポテンシャル発揮を後押ししてくれると確信している。

    モルビデリもまた、上り調子の勢いを維持してシーズン後半戦に挑んでいる。シルバーストンの高速で流れるようなレイアウトは大のお気に入り。マシン、ライディング・スタイルともにコースとの相性が良く、過去に表彰台に上った経験もある。昨年は豪雨により中止となったため、MotoGPでは今回が初めてのレースとなる。

    8月23日(金)現地時間9:55にフリープラクティスがスタート。決勝は25日(日)現地時間13:00から全20ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「アイ・ラブ・シルバーストン! 好きなコースのトップ5に入ります。オールド・スタイルなところがとても気に入っています。1ラップが長いので、ある場所から別の場所への旅のような感じがするし、しかもとてもテクニカルでとにかくすべてが揃っています。自分自身の調子が良く、スピードを出せるときなら心から走りを楽しむことができるでしょう。ここには多くの良い思い出がありますが、レースの結果は天候に大きく左右されることになると思います。高速コースなので、コンディションが良くないと大変なことになってしまうのです。2017年は好天に恵まれていいレースができたので、今年もそうなるよう願っています。このコースで速く走るためには良いフィーリングと安定性が必要。ヘアピンにおいても高速のポイントがありますし、その他にも多くの長いコーナーが続くので、ヤマハはいつも、いい走りができるのです。昨年は大雨で最悪でしたが、今年は、ファンのみなさんのためにも好天を期待します」

    マーベリック・ビニャーレス
    「シルバーストンは大好きなコースですから、1ラップ目からベストを尽くしていきます。ウイークの初めからトップを目指し、最終日まで全力でプッシュします。ここは私がMotoGP初優勝を果たした場所ですから、良い思い出が残っているのです。私たちのマシンともとても相性が良く、また新しい路面も味方をしてくれるでしょう。グリップが良くなっていると思うので、それが必ずアドバンテージになってくれるはずです。目標はいつもと同様、決勝でヤマハ勢トップに立つことです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「シーズン後半戦は忙しく始まりました。2連戦に加えてテストも行い、そのなかで順調に前へ進むことができたのでシルバーストンへの準備は万端です。昨年は悪天候に見舞われ、安全性を考慮して決勝が中止になってしまいました。このことで今年は、ライダーもチーム・スタッフもいつも以上に、イギリスのローカル・ファンを楽しませたいと考えているのです。マーベリックはシルバーストンのファンとして知られていますし、バレンティーノも多くの好成績を残しています。さらには高速コースのレイアウトが私たちのマシンに合っています。新しい路面でグリップが高まっているかどうか、F1ドライバーが今年初めに指摘していた路面の傷が改修されているかどうかを早く確かめてみたいと思います。チームの士気は上がっていて、準備は整っています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ
    「とても素晴らしいコースなので楽しみにしていましたが、昨年はキャンセルとなってしまい残念な思いをしました。シルバーストンはコース長が長く、様々なコーナーが設けられており、多くの歴史も残されています。最初のセクションでは、まるでバイクの上でダンスをするような感じになってアドレナリンが噴き出すのです。ヤマハのマシンは、立ち上がりでハードな加速をしなければならないようなスロー・コーナーよりも、ここのように流れるようなコーナーのほうが合っていると思います」

    ファビオ・クアルタラロ
    「オーストリアでは表彰台以上は期待するべくもありませんでしたが、ここシルバーストンはヤマハのマシンにとても合っているので、きっといいレースができると確信しています。前回のレッドブル・リンクよりもストレートが短く、コーナーが多いこのコースに大いに期待しているのです。1週間のインターバルで休養をとり、同時にトレーニングもしっかり行うことができたので準備は万端。ベスト・リザルトを目指していきます」

  • MotoGP | ヨハン・ザルコ、KTMとの契約を1年で解消

    MotoGP | ヨハン・ザルコ、KTMとの契約を1年で解消

    MotoGPに参戦するKTM・レーシングは、昨年5月に2019年からの2年契約を締結し、2018年11月のオフィシャルテストからファクトリーチームに合流したヨハン・ザルコとの間で契約2年目となる2020年シーズンに関して、プロジェクトを継続しないことを決定。19年シーズンの残り8戦に全力を尽くすことを発表した。

    第11戦オーストリアGPまでに22ポイントを稼ぎ、KTM勢の3番手となる総合18位に位置するヨハン・ザルコは、「2020年はKTM・ファクトリー・レーシングと一緒に参戦しない。これは難しい決断だった」とソーシャルメディアを通じてコメント。

    「世界でベストな仕事をする機会があり、僕は表彰台を目指して笑顔でレースがしたい! プロフェショナルとして、2019年の残りのシーズンに集中し、ベストを尽くし、スキルを向上させることに努めよう!」

  • MotoGP | ホンダ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    MotoGP | ホンダ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    優勝争いを展開したマルケスが僅差の2位。オーストリアGPでは3年連続2位
    チェコGPからの連戦となったMotoGP第11戦オーストリアGPは、不安定な天候となり、今季7回目のポールポジション(PP)を獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュした。朝のウォームアップはウエット。決勝レースはドライとなったが、フリー走行や予選に比べて、気温も路面温度も低く、タイヤの選択が難しいレースとなった。

    マルク・マルケスは、フロント、リアともにミディアムを選択し、予選3番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)と一騎打ちを繰り広げたが、わずかの差で2位に終わった。

    オープニングラップはブレーキングをミスして5番手まで後退。しかし、周回を重ねるごとにポジションを上げて、6周目に2番手に浮上すると、それからはドヴィツィオーゾとの一騎打ちとなった。マルケスは8周目から18周目まで首位を走行。19周目から25周目まではドヴィツィオーゾが先行。ラスト3周は首位を争う2人が何度もポジションを入れ替えるし烈な戦いとなった。そして、マルケスが先行するかたちで最終ラップに入ったが、最終コーナーのブレーキングでマルケスのインを差したドヴィツィオーゾが先行、今年も悔し涙を呑んだ。

    今大会、フリー走行、予選と圧倒的な速さをみせたマルケスだが、朝方まで降った雨の影響とフリー走行、予選より10℃近く低い気温と路面温度がタイヤの選択を難しいものにした。オーストリアGP初制覇は来年へと持ち越しとなったが、チェコGP、オーストリアGPの2連戦で、優勝と2位を獲得。ランキング総合2位のドヴィツィオーゾに58ポイント差をキープして、タイトル獲得に一歩前進した。

    中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)もタイヤ選択に迷ったが、フリー走行、予選でよかったコンビネーション(フロントにハード、リアにソフト)を選択してグリッドについた。しかし、低い気温と路面温度の影響で、フロントのハードが十分に機能せず、中上が今大会アドバンテージを築いた高速コーナーでタイムをロス、11位がやっとだった。ベストグリッドの6番手からベストリザルトを目指した中上だったが、今大会の悔しさを次戦イギリスGPにぶつける。

    ケガで欠場しているホルヘ・ロレンソの代役として出場のステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、21番グリッドから追い上げて、13位でフィニッシュした。今大会は、3年ぶりに走行するレッドブル・リンクをうまく攻略できなかったが、ドイツGP、チェコGPに続いて3戦連続でポイントを獲得し、代役としての仕事を見事に果たした。

    予選9番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、オープニングラップ12番手につけたが、2周目の2コーナーで、スロー走行となったポル・エスパルガロ(KTM)を避けたティト・ラバト(ドゥカティ)に接触して転倒した。残念な結果に終わったクラッチローだが、ホームグランプリとなる次戦イギリスGPは、気持ちを切り換えて挑む。

    マルク・マルケス(MotoGP 2位)
    「今日はリアタイヤの選択でミスをしてしまいました。ソフトタイヤの方がグリップがいいことがすぐに分かりました。安定性もミディアムを選択した僕たちよりもよく、厳しい戦いとなりましたが、最後までがんばりました。なぜなら僕は、トライしなければ気が済まないマルクという人間だからです。2位を獲得できてよかったです。最終コーナーはかなりスライドして、うまく走ることができませんでした。ドヴィツィオーゾはすばらしい仕事をしました。58ポイントのリードで、このサーキットをあとにできるのはいいことです。この調子でがんばっていきたいです。ベストな状況でなくても、このような結果を出すことができたのは、とてもポジティブなことです」

    中上貴晶(MotoGP 11位)
    「オーストリアGPは、レースウイークを通じていい走りができました。決勝に向けてセットアップもタイヤ選択も決まっていましたが、決勝レースはコンディションが変わり、フリー走行、予選のような走りができませんでした。特にフロントのハードタイヤがうまく機能せず、ペースもつかめませんでした。ブレーキングはよかったのですが、セクター3、4の高速コーナーでサイドグリップをうまく引き出せず、自分の速い区間でアドバンテージを活かせませんでした。気温、路面温度が低かっただけでなく、朝方まで降った雨も影響したと思います。11位という非常に残念な結果に終わりましたが、この悔しさを次のシルバーストンにぶつけたいです」

    ステファン・ブラドル(MotoGP 13位)
    「難しいレースウイークでした。目標はポイント圏内でフィニッシュすることでした。午前中の天気は悪く、決勝は後方グリッドからのスタートだったことを考えれば、13位という結果はとてもよかったと思います。雨のためにウォームアップでは思ったようなテストができませんでしたが、こうしてポイントを獲得することができてうれしいです。Repsol Honda TeamとHRCのサポートに感謝しています。いろいろな目標を達成できました」

    カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)
    「今日はとても残念です。ポル・エスパルガロのマシンが止まり、僕の前にいたライダー(ティト・ラバト)がポルの後ろに当たり、そして、僕がラバトに追突するという事故でした。当たったときはとても遅いスピードでしたが、僕のハンドルバーが彼のマシンに当たり、転倒してしまいました。今日はレースに向けてかなりポジティブなフィーリングがありました。そしていい結果を残せると思っていました。このようなかたちでレースが終わり、インフォメーションも集めることができず残念です。今日のレースはいい勉強になると思っていました。でも、これがレースというものです。次戦シルバーストンのホームグランプリに向けて気持ちを切り替えます」

  • MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPが4位と5位獲得
    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシがシュペールベルク・サーキットで大健闘。グリッド10番手から6つ上げて4位を獲得した。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは序盤でやや遅れたものの懸命の挽回で取り返し、ロッシに続く5位でチェッカーを受けている。

    スタート直後の激しいポジションの奪い合いを巧みにすり抜け、10番手から7番手へ上がったロッシ。1ラップ目を終えたところでビニャーレスをパスし、同じラップでA・リンス(スズキ)もとらえて5番手に浮上した。さらに3ラップ目にはファステスト・ラップを記録するなど、上位陣から離されまいと懸命にペースを上げてゆく。そしてトップ3台から遅れがちになるJ・ミラー(ドゥカティ)との差を詰めるとパスのチャンスを窺いながらついて行ったが、8ラップ目、第9コーナーでミラーが転倒したため自動的に4番手に浮上した。

    いよいよ次のターゲットは表彰台。しかし3番手を走るファビオ・クアルタラロとはペースが同等で、なかなか差が縮まらない。そのうちに後方からビニャーレスが追い上げてきたため、ロッシは目標を4番手キープに切り替えてゴールを目指し、トップから7.719秒差の4位でチェッカーを受けた。

    一方、自己通算150回目となるグランプリをグリッド4番手からスタートしたビニャーレス。オープニングラップ序盤の混戦のなかで6番手に後退し、2ラップ目にロッシに抜かれたあとはリンスの後方につけることとなった。何とかロッシについていきたいビニャーレスは、6ラップ目にようやくリンスをパスすると追撃を開始。すでにロッシとの差は2.1秒まで開いていたが、リンスのプレッシャーを背後に感じながらもペースを上げ、1分24秒台中盤から後半で周回を続けて少しずつ差を詰めていった。そしてついには0.3秒差まで近づいたものの、仕掛けるまでには詰め切れず、そのまま5位でチェッカーを受けた。トップとの差は8.674秒だった。

    この結果、シリーズポイントではロッシが再びビニャーレスを上回りランキング4位に浮上。ビニャーレスが1ポイント差のランキング5位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位をキープしている。

    クアルタラロが今季3度目の表彰台獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが今季3度目となる表彰台を獲得。序盤でレースをリードし、3位でチェッカーを受けた。チームメイトのフランコ・モルビデリもトップ10を維持する健闘を見せている。

    自分自身、予期していなかったフロントローからスタートし、絶好の飛び出しで序盤をリードしたクアルタラロ。2台に先行を許したあとはタイヤの消耗を抑えながら最後まで安定した走りを続け、今季3度目の表彰台に上った。

    一方のモルビデリは、ウイーク中、悩み続けたコーナー進入での問題を解決しきれず決勝でも苦戦したが、遅れを最小限におさえる10位でチェッカー。次回に希望をつないだ。

    次戦、第12戦イギリスGPは8月23日(金)にフリープラクティスがスタート、25日に決勝が行われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(4位)
    「ウイークを順調に過ごし、4位という好成績を獲得することができました。データ上では、ここスピールベルグではもっと苦戦するはずでしたが、ウイーク初日の金曜日の朝からすでに、私たちはこれまでの数年とは違って好調を感じていたのです。決勝は10番グリッドからのスタートでしたが、最初に何台かパスしたことで、その後は良い戦いができました。残念ながら前の3台には届きませんでしたが、4位も決して悪くない結果だと思っています。マーベリックとリンスが差を詰めてきましたが、何とか抑え切ることができて良かったです」

    マーベリック・ビニャーレス(5位)
    「スタートは良かったのですが、第3コーナーでジャック・ミラーと絡んで、一緒にわずかにはらんでしまいました。これでライバルたちのためにドアを開けてしまい、その間に大勢に抜かれてしまったのです。セッティングでは、ホイールスピンを軽減するために他のライダーたちとはまったく異なるものを採用していたのですが、コース・コンディションが昨日と変わったため、マシンの反応も変化していました。ベストの選択だったとは思っていませんが、いくつかの問題を解決してくれるものと考えていました。タイヤをかなり消耗して早々にグリップを使い切ったような状態でしたが、それでも去年と比べれば格段に良くなり、5位を獲得することができたので満足しています。私たちにとって今回のレースはトライアル・ランであり、これからまたハードワークを続けてスピードアップを追求していきます。次のシルバーストンは大好きなコースなので、ブルノやスピールベルグでの出来事を気にし過ぎずに、100%楽しみたいです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「このコースはオーバーテイクが非常に難しいため、好スタートが必須であることは以前から予測していました。1ラップ目を終えた時点でバレンティーノとマーベリックがどこにいるかということが、レース結果にほぼ直接的に結びつくのです。バレンティーノは絶好のスタートを切り、ウイーク中に決勝用セッティングに専念してきたことも功を奏し、とくに序盤で6つ順位を上げて4番手まで上がることができたことが大きかったと思います。マーベリックはオープニングラップでやや遅れ、懸命に挽回して5番手まで上がったものの、やはり始めに貴重な時間を費やしてしまったことで表彰台争いに加わることができませんでした。それでも、去年と比べると私たちは12秒も速くなっています。これは非常に評価できる要素です。5位までに3台のヤマハが入ったことで、我々の進化を証明できたと思います。次のシルバーストンで、さらにもう一歩、前へ進めるよう努力を続けます」

    PETRONAS Yamaha Sepan Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(3位)
    「このサーキットで表彰台に上れるなどとは、まったく考えていませんでした。でもフロントローから絶好のスタートで飛び出したあと、マルク(マルケス/ホンダ)とアンドレア(ドビツィオーゾ/ドゥカティ)がわずかにはらむ間にトップに出ることができました。そのまま5ラップにわたってレースをリードしていたときが一番、大変でした。ソフト・コンパウンドは賭けでしたが、このレースのなかでたくさんのことを学び、最終的にはそれが効果を発揮して、3位という好結果を生んでくれたのです。トップ2台がずっと激しく競り合い続けることがわかっていたので、私もいろいろな可能性を考え、できるだけ彼らに近づけこうと最後までプッシュし続けました。次こそは、彼らに加わって優勝争いを展開したいと思っています」

    フランコ・モルビデリ(10位)
    「今週はずっと苦戦が続きました。他のヤマハ勢と比べてもブレーキングがうまくいかず、そのあとのコーナー進入でも思うようにマシンを持ちこむことができませんでした。この問題は決勝ではいくらか改善されていて、十分なスピードを保ってコーナーを回れることも何度かあったのですが、いずれにしても、どうしてこのようなことが起きてしまったのかを追求し、解決していかなければなりません。そして次のシルバーストンでは、もっといい走りをして本来の力を出し切れるようがんばりたいと思っています。ここで学んだことを土台にして、次への戦略を考えていきます」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)
    「スピールベルグでのレースについては本当に心配していたのですが、今回はミシュランのリア・タイヤが非常に素晴らしく、ここ数年と比べるとヤマハのマシンにかなり合ったものになっていたのです。その効果がファビオ(クアルタラロ)、バレンティーノ(ロッシ)、マーベリック(ビニャーレス)の3位、4位、5位獲得に表れています。またファビオにとっては、スタートでマルクがミスしたときにちょうど良い位置にいたというラッキーがあったとは言え、ファクトリーのふたりに打ち勝ったことは夢のような出来事です。ファビオは序盤で自分のリズムを維持することができ、後半は賢明にもタイヤをセーブする走りに切り替えてポジションを守り抜きました。フランコ(モルビデリ)のほうも10位と健闘してくれました。ウイーク中ずっと、マシン・フィーリングに悩んでおり、スピールベルグが彼にとって難しいコースであることは私たちもわかっていました」

    ラズラン・ラズリ(チーム代表)
    「表彰台獲得という素晴らしい結果になり、非常にうれしく思っています。でもこれで気持ちを緩めるわけにはいきません。また次の戦いに向かってハードワークを続け、ファビオだけでなくフランコも上位を目指せるようにがんばっていきたいと思っています。今日のような好結果が出ると誰もが興奮して大喜びとなるわけですが、次の瞬間には、さらにその上を目指したくなるものです。私たちも常に高い目標を掲げて向上し続けたいと思っています。そしてそのために、これからもハードワークを続けてゆくつもりです」

    鷲見崇宏(MS開発部モトGPグループリーダー)
    「ここレッドブルリンクは、エンジンパワーを要求される3本のストレートと、右コーナーが多いことによるタイヤへの負荷が高いことが特徴です。ここ数年YZR-M1は苦戦を強いられていましたが、今年は昨年までの結果を分析し、ライバルに少しでも近づくことを目指して準備を進めてきました。金曜の走り出しから、今回準備したセッティングとタイヤがうまくマッチし、上位入賞に向けた手応えを感じながら臨んだ決勝レース、クアルタラロ、ロッシ、ビニャーレスの各選手は、序盤はトップグループを走行。中盤以降はストレートスピードで勝るライバル選手に次第に離されるも、それぞれにタイヤグリップをコントロールしながら、マシンのパフォーマンスを引き出し、3位、4位、5位と3人がTOP 5に入る活躍を見せてくれました。モルビデリ選手は、コーナリングのフィーリングを掴むことに苦労しながらも、粘り強く戦い10位を獲得。昨年からの車両の進歩を確認できたことは収穫だった一方で、今のYZR-M1に不足している物も明確にもなりました。引き続き開発陣一丸となって勝利に向けて車両改善に取り組んでいきます。ご声援よろしくお願いします」

  • MotoGP | スズキ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    MotoGP | スズキ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    アレックス・リンス、オーストリアGP決勝は6位
    周りを山に囲まれた美しい丘陵地帯に位置するレッドブルリンクの日曜朝は、昨日までの天候から打って変わり、暗い雲に覆われ大粒の雨がサーキットを濡らした。路面はその後乾き始め、MotoGPクラスのウォームアップ走行はドライコンディションになるかと思われた矢先、再び通り雨が路面を濡らす。しかしその後は雨が上がり、85,000人の観客が見守る中、28周のMotoGPクラス決勝がドライコンディションでスタートした。

    ジョアン・ミルの怪我による欠場のため、チームスズキエクスターはアレックス・リンスのみの1台体制で、リンスはフロント、リア共にミディアムのタイヤコンビネーションを選択。7番手グリッドから好スタートを決めたリンスは3コーナーで起きた数台のミスをうまく交わし、一気に2番手にジャンプアップ。しかしその後うまくリズムを掴めずに7番手まで順位を落とす。他車の転倒でひとつ順位を上げたリンスは、終盤までロッシ(ヤマハ)、ビニャーレス(ヤマハ)と3台で4位争いを行うも、わずかにオーバーテイクには至らず6位でチェッカーを受けたが、チャンピオンシップランキングでひとつ上のペトルッチ(ドゥカティ)とのポイント差を縮めた。

    リンスは前年との比較でトップとの差は8秒、トータルレースタイムでは14秒縮め、チームスズキエクスターにとってはテクニカルで難しいレッドブルリンクで大きな進歩を確認できたレースとなった。

    河内 健 テクニカルマネージャー
    「このサーキットでは表彰台争いに絡むことができませんでしたが、シーズン全体を考えた際、あまり得意としないこのレッドブルリンクで6位という結果はそれほど悪くないと思います。もちろんどのサーキットでも安定した戦闘力を保てるようにしていくべきなのですが、今週はライダーが一人体制で情報も少なく、アレックスにとってもやりにくかった部分もあったと思います。ジョアンに早く復帰してもらい、またふたりのライダーで競い合いながら成績を上げていきたいと思います。」

    ダビデ・ブリビオ チームマネージャー
    「厳しいレースになることを予想していましたが、結果的にはアレックスは我々が予想していた以上の結果で終えてくれました。もちろんベストなパフォーマンスだったとは言い難いですが、それでもトップ6で終えることができたことはポジティブだったと考えています。ここから先の数戦は我々のマシンと比較的相性の良いサーキットなので、さらに上の結果を目指していきます。次戦までにジョアンの怪我が完全に回復し、シルバーストンではまた一緒に戦えることを願っています。」

    アレックス・リンス
    「このレースは正直かなり厳しかったよ。特にブレーキングがね。でも僕らの目標は去年の結果を上回ることだったから、去年よりふたつ順位を上げて少なくともその目標はクリアできたし、チャンピオンシップポイントも上との差を少し縮めることができた。次戦が今から楽しみでならないし、いつも通りベストを尽くす準備はできているよ。シルバーストンは大好きなサーキットだからさらに楽しみだね。」

  • MotoGP | オーストリアGP 結果:A.ドヴィツィオーゾが逆転優勝

    MotoGP | オーストリアGP 結果:A.ドヴィツィオーゾが逆転優勝

    2019年のMoroGP 第11戦オーストリアGPの決勝レースが8月11日(日)にレッドブルリンクで行われ、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が今季2勝目を挙げた。

    気温23度、路面温度32度のドライコンディションで23周のレースはスタート。3番グリッドからスタートしたアンドレア・ドヴィツィオーゾは、マルク・マルケスと2年前のバトルを再現するような優勝争いを展開。ドヴィツィオーゾが最終コーナーで逆転し、開幕戦カタールGP以来今季2勝目、当地で2年ぶりの優勝を挙げた。

    マルク・マルケスは、0.213秒差でフィニッシュして、3年連続の2位を獲得し、8戦連続10度目のトップ2入り。2番グリッドのファビオ・クアルタラロは、5.904秒差の3位に入り、3戦ぶり3度目の表彰台を獲得した。

    10番グリッドのバレンティーノ・ロッシは、6.117秒差の4位。当地での自己最高位タイを獲得すれば、4番グリッドのマーベリック・ビニャーレスは5位。7番グリッドのアレックス・リンスは6位

    5番グリッドのフランセスコ・バグナイアと13番グリッドのミゲール・オリベイラは、自己最高位となる7位と8位。12番グリッドのダニロ・ペトルッチと14番グリッドのフランコ・モルビデッリがトップ10入り。6番グリッドの中上貴晶は、22.273秒差の11位でフィニッシュ。

    チャンピオンシップは、マルケスとドドヴィツィオーゾのギャップが63ポイント差から58ポイント差に接近した。

    次戦のイギリスGPは、路面の舗装工事が実施されたシルバーストンで8月23日に初日、25日に決勝レースが行われる。

    2019年 MotoGP 第11戦 オーストリアGP 結果

    順位 ライダー チーム マシン タイム
    1 A・ドヴィツィオーゾ Mission Winnow Ducati Ducati 39’34.771
    2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda +0.213
    3 F・クアルタラロ Petronas Yamaha SRT Yamaha +6.117
    4 V・ロッシ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha +7.719
    5 M・ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha +8.674
    6 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +8.695
    7 F・バニャイア Alma Pramac Racing Ducati +16.021
    8 M・オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM +16.206
    9 D・ペトルッチ Mission Winnow Ducati Ducati +17.350
    10 F・モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha +20.510
    11 中上貴晶 LCR Honda Honda +22.273
    12 J・ザルコ Red Bull KTM Factory Racing KTM +25.503
    13 S・ブラドル Team HRC Honda +31.962
    14 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia +34.741
    15 K・アブラハム Reale Avintia Racing Ducati +48.109
    16 A・イアンノーネ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1 Lap