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  • 【ホンダF1 特集】 F1を支える物流担当の力

    【ホンダF1 特集】 F1を支える物流担当の力

    F1はトップクラスのスポーツ。時速300km以上で走る最先端のマシンが、世界各地21か所のサーキットで熱戦を繰り広げる。

    F1は壮大な“ショー”でもある。隔週でそのショーを行うには、チームワーク、プランニング、努力が必要。さらに今回のバーレーンと中国のように、2週連続でレースが開催されることもある。そんな中、レースを支える物流において最もチャレンジングなのが、ヨーロッパ以外の場所で行われるレース、通称“フライアウェイ”だ。

    フライアウェイ・レースは、パワーユニット(PU)本体や各種パーツ、PUのメンテナンスに必要な様々な特殊工具に加えて、チームホスピタリティに使用する設備など、F1のレースを開催するために必要なあらゆる機材を、陸路で運ぶことができまない。そのため、空路や海路でそれらの機材を開催地に届ける必要がある。

    ホンダF1物流のマネージャーであるグレアム・スミスが、今回バーレーンから中国へ機材を運ぶのに、どれ程の作業が必要かを話した。

    「2017年までは、中国GPの後にバーレーンGPというスケジュールでしたが、2018年はバーレーンGPの後に中国GPという逆のスケジュールに変更になりました。ただ、開幕戦が行われるオーストラリアから第2戦バーレーンへの運送は特に問題にはなりませんでした。機材は直接、オーストラリアからバーレーンに届きます。我々は本拠地であるイギリスへ一度戻り、何日か経ったあとでバーレーンに行き、届いた機材の整理を行います。いつものスケジュールとなんら変わりません」グレアム・スミスはこう説明する。

    「ただ、夜に行われたバーレーンでの決勝レースが終わったあとは目が回るような忙しさでした。非常に短い時間で機材をここ上海へ運送しなければならず、大急ぎで作業を終える必要があったからです」

    「バーレーンでのレースが終わったあと、我々は午前0時までに作業を終えるよう言われていました。しかし、バーレーンGPはトワイライトレースなので、レースが終わるのは午後8時。どう頑張っても時間に間に合うわけがなく、実際に作業が完了したのは午前2時か3時でした。ほかのチームも同様でしたね」

    「上海への特別チャーター便が午前7時のフライトだったので、我々は午前5時15分にはバーレーンのホテルをチェックアウトしなくてはなりませんでした。ホテルに戻ってもゆっくり休む時間はなく、短いシャワーを浴びるのが精一杯ですよ(笑)。45分ほどの短い仮眠をとり、中国のホテルには月曜日の夜10時半ごろに到着しました」

    「火曜日は、機材の整理を行うため、午前10時に上海インターナショナル・サーキットに入りました。なかなか貨物が到着せず、実際に作業に取り掛かれたのは夕方4時ごろでしたね。機材を5時までに整理し終えると、メカニックたちが機材のメンテナンス作業を夜の9時ごろまで行い、それからホテルに戻りました。レース週末にチームメンバーが食事をとるチームホスピタリティがまだ設営中だったため、その場しのぎの食事で我慢しなくてはならず、これも大変でしたね」

    グレアム・スミスが言及していた船便は、イギリスから上海への直行便。開幕戦を含むシーズン最初の4戦が開催される土地へ、それぞれレース用の機材が届けられるようになっている。

    「中国GP用の機材は、1月末にイギリスを出発しています。オーストラリアGP用のものは一番早く、1月初週に出発しています。バーレーンGP用の機材は2月の初週で、アゼルバイジャンGP用の機材は2月の2週目。船便は、機材が届くのにかなり時間がかかるので、前もって送っておく必要があるのです」

    「船便では重量のある機材を運びます。エンジン用とERS用の2つのクリーンルーム(作業用の小さなブース)、ケーブル、エンジンリフター、エアコンなど、ガレージに必要な機材です。そして、スペアパーツなどは航空便で運ぶことになります。」

    PU本体とその関連部品はもう少し頻繁、且つフレキシブルに輸送されていて、通常は前戦の開催地から飛行機で次戦開催地へと空輸される。

    「船便で運ぶ機材は輸送に時間がかかります。シーズン前半にはオーストラリア、中国、バーレーン、カナダという4つのフライアウェイ・レースがあるので、フライアウェイ用の機材を何セットか用意しなくてはなりません。そのほとんどは1セットで2レースを使うという形の運用です。第七戦のカナダには開幕戦のオーストラリアで使用した機材を船便で直接輸送しますが、その他のセットはすべて一旦イギリスへ戻します」

    「それ以外のフライアウェイレースとなると、シーズン最後の7レース、シンガポール、ロシア、日本、米国、メキシコ、ブラジル、アブダビになります。最初の四戦にはそれぞれ別の機材セットを船便で輸送します。そしてそのラスト三戦には最初の4戦で使用した機材を使う形になるので、それぞれのセットによって使用回数が異なってきます。その間にも航空便で毎戦PUなどを輸送します」

    航空便で運ぶ機材の多くは、ピットで使用する設備や工具で、開幕戦から毎戦使用されることになる。各チームとパワーユニットマニファクチャラーは、それぞれ優先的に空輸可能なパレット数量が運営側から割り振られており、それらの枠を利用して各会場に毎戦使用する機材を空輸する。グレアム・スミスはそれを会場で受け取り、設営を始める。

    「そうした作業を管理しているのは、F1の主催者であるフォーミュラ・ワン・マネージメントと、配送会社のDHLです。彼らが、機材を積んだ便のフライト時間や、機材が到着する時間を連絡してくれます。いつもHonda F1レースチームの拠点であるミルトン・キーズからほど近いイースト・ミッドランズ空港を利用していますが、我々は、機材が到着する時間から逆算して作業を進めます」

    「日本のHRD Sakuraからパワーユニットをサーキットに送るときも同様で、HRD Sakuraとは、配送状況を常に共有しています。DHLからの機材到着が遅れそうな場合には、HRD Sakuraからサーキットに直接、代わりの機材を送ることもあります。」

    パワーユニットは空路で運ばれるが、消耗品交換などのメンテナンスを実施する必要があるので、ほかの機材よりも頻繁に移動する。その場合はミルトン・キーズやHRD Sakuraへ戻すのが通常だが、時間的に厳しい場合などは、サーキットでメンテナンスをすることもある。

    「機材が到着すると、パレットやコンテナからすべての機材を取り出すために、チームメンバー6人ほどで急いで作業を行います。機材を取り出したら、メカニックが使いやすいように整理して、ガレージに配置します。それから彼らはエンジンの準備に取り掛かり、メンテンナス等の必要な作業を行うんです。そういった作業は水曜日まで続きます」

    「特に時間がなかった今回は、チームメンバーに加え、開梱と設営作業のために日本から4人のメカニックを派遣してもらったおかげで、作業が少し楽になりました。時間の制限があるため、人手を増やす必要があるんです」

    連戦なので、グレアム・スミスとチームメンバーは、月曜日遅くに到着し、限られた時間内ですべての作業を完了させる必要がありました。通常の業務も含めると、7連勤することになる。

    「月曜日をフルに使える状況であれば、私ひとりでもかなり作業を進めることができます。火曜日になるとメカニックがいくらか残った作業を行い、水曜日になると、本格的にエンジンの準備を始めるためエンジニアが働き始めます」

    「月曜日と火曜日は終日作業を進めなければなりません。水曜日は少しイレギュラーな一日になるかもしれませんが、木曜日にはすべての作業を終えていなければいけません。それからホスピタリティの中にあるオフィスで次戦に向けた計画を練ります。それから、帰れるチャンスがある内にオフィスを出ます(笑)」

    「レースを終えた日曜には全てを終えてサーキットを出ます。ただ、そこからさらに税関用に必要な書類を作ることがあります。時折レース前の金曜日までに提出することもありますが、十中八九はレース後になります。危険品などを含む機材を船便や航空便で運ぶのには、多くの書類が必要になりますからね」

    ホンダF1の物流マネージャーとして、すべての機材があるべきタイミングで正しい場所にあるよう、日夜を問わず業務を進めるグレアム・スミス。これからの数日をどう過ごすのだろう?

    「レースが終わったらイギリスに戻り、数日間の休暇を取ります。その後の日曜日には、次のレース開催地であるアゼルバイジャンに向けて、再び飛び立たなくてはなりません」

  • ホンダF1 「レースペースが上がらず残念な結果」 / F1中国GP

    ホンダF1 「レースペースが上がらず残念な結果」 / F1中国GP

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、F1中国GPでのトロロッソ・ホンダの戦いを振り返った。

    先週末のF1バーレーンGPでのピエール・ガスリーの4位入賞から一転。上海でトロロッソ・ホンダは厳しい戦いを強いられる。レースはブレンドン・ハートレーはウルトラソフトで15番グリッド、ピエール・ガスリーはミディアムで17番グリッドとアグレッシブなタイヤ戦略でスタートした。

    しかし、両ドライバーとも序盤からペース不足が露呈。さらには同士討ちという醜態。この接触でピエール・ガスリーは10秒加算ペナルティを科せられ、15位でチェッカーを受けたものの最終順位は18位。ブレンドン・ハートレーはリタイア(20位完走扱い)でレースを終えた。

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は「先週バーレーンで見せた力強いレースから一転、今週の中国GPは苦しい週末になりました」とコメント。

    「パワーユニットについては週末を通して順調でしたが、レースペースが上がらない中、チームメート同士の接触もあり、残念な結果になりました」

    「ここ4週間で3レースというめまぐるしい時間が続きました。今後のシーズンで競争力のある走りを見せるため、ファクトリーに戻りここまでの3レースで得たデータの分析を進めます」

    関連:F1中国GP 結果:ダニエル・リカルドが大逆転優勝!

  • トロロッソ・ホンダ:F1中国GP 予選レポート

    トロロッソ・ホンダ:F1中国GP 予選レポート

    トロロッソ・ホンダは、F1中国GPの予選で、ブレンドン・ハートレーが15番手、ピエール・ガスリーが17番手だった。

    第3戦中国GP2日目、プラクティス3と予選が行われた。朝方までの雨は上がったが、前日同様厚い雲に覆われた上海インターナショナル・サーットは、気温12度、路面温度は14度、風も強く肌寒いコンディションとなった。

    午前11時からのプラクティス3では、ピエール・ガスリー、ブレンドン・ハートレーともにソフトタイヤでの走行からスタート。セッション終盤にウルトラソフトタイヤで走行し、このセッションでのベストタイムをマーク。ハートレーが14番手、ガスリーが16番手となっている。

    午後2時からの予選は、気温が上がらない中でマシンのセッティングに苦戦した部分もあり、僅差の争いの中で全体的には厳しい結果に終わった。

    Q1で、ピエール・ガスリー、ブレンドン・ハートレーともにウルトラソフトタイヤで3回のアタックを行い、アタックの度にタイムを更新。ハートレーは15番手でQ2進出を果たしたものの、ガスリーは17番手でQ2に進むことはできなかった。

    予選Q2でブレンドン・ハートレーは、2回のタイムアタックを行った。2回目は新品のウルトラソフトタイヤを装着し、1分33秒795の自己ベストタイムをマークしたが、Q3進出の10番手にはコンマ7秒届かず、15番手で予選を終えている。

    ブレンドン・ハートレーは8列目15番手から、ガスリーは9列目17番手から56周の決勝レースに挑む。

    中国GP決勝レースは15日(日)午後2時10分(日本時間午後3時10分)にスタートする。

    ブレンドン・ハートレー (15番手)
    「昨日マシンに小さな問題がありましたが、昨夜のうちにそれを解決できました。ただ、バーレーンの時に比べて、僕もピエールもトラックの攻略に苦労しています。寒さや風などさまざまな要因があるように思います。メルボルンの時もそうでしたが、他のチームのマシンに比べて風に弱いようにも感じています。なぜバーレーンの時にはいい走りが出来ていたのに、ここで同じような力強い走りを出来ないのか解明しなければなりませんが、このことは同時に中団チームの実力がいかに拮抗しているかを表していると思います。このトラックはオーバーテイクやバトルが起こりやすいレイアウトですし、明日は気温が上昇し、今日よりもいいコンディションになりそうです。レースでは、気温や風といった要因で戦況が大きく変わります。今のF1マシンはそれほど繊細です。15番グリッドからもポイント獲得を狙えますし、ポジティブに捉えています。ともかく、今日は自分の仕事にはまずまず満足しています」

    ピエール・ガスリー (17番手)
    「今日は難しい一日でした。昨日は11番手/12番手という前向きな結果でしたが、今朝マシンのセットアップを変えたところ、ペースを掴むのに苦労するようになりました。予選の前にセットアップを変更する時間はありませんでしたし、それもあって予選は厳しい結果に終わりました。トラックについては引き続き学んでいるところですが、昨日のロングランではタイヤをいたわりながら走ることが出来ていたので、その面ではポジティブです。しかし、17番グリッドから上位を狙うのは簡単ではありません。今日何が問題だったかを検証し、明日はいいペースで走れるようにしたいです。昨日はフロントに問題があり、今日はリアにありました。ロングランでいい走りができることは分かっていますが、なぜ今日いい走りが出来なかったのかを今夜解明する必要があります。明日はいい走りが出来るように全力を尽くします」

    ジェームス・キー (トロロッソ テクニカルディレクター)
    「想定していたよりも厳しい週末になりました。このサーキットと私たちのマシンの相性はあまりよくないのかもしれませんが、明日は今日よりもいいパフォーマンスをしたいと思っています。寒さと風は私たちにとってはマイナスのようです。このコンディションの中で我々はマシンのセットアップに苦戦していますが、どのチームにとっても条件は同じです。特にピエールは終日マシンの扱いに苦労していましたし、昨日の方がマシンのバランスがよく、競争力があったと感じています。これから分析を行い、今日の予選でQ1敗退となってしまった原因を突き止めなければなりません。ブレンドンはラップタイムを徐々に上げながら、Q2進出を果たしましたが、我々が望んだほどの結果ではありませんでした。今日の結果を受け止めて、気温が上がる明日はもっといい結果を出せればと思っています。全体的には不満の残る予選結果でしたし、今日うまくいかなかった原因を突き止める必要があります」

    田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「ハートレー選手がQ2まで進出したものの、チームとしては残念な予選結果になりました。一方で、PUについてはここまで全く問題なく、順調にセッションを終えられています。今晩改めてデータの分析を行い、明日の決勝でいいレースができるように準備を進めたいと思います」

  • ホンダF1 「チームとしては残念な予選結果だがパワーユニットは順調」

    ホンダF1 「チームとしては残念な予選結果だがパワーユニットは順調」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、トロロッソ・ホンダのF1中国GPの予選を振り返った。

    前戦バーレーンGPではピエール・ガスリーがQ3に進出して4位入賞を果たすなど大躍進を果たしたトロロッソ・ホンダだが、今週末の上海では一転して厳しい週末を過ごしている。

    ピエール・ガスリーはQ1で敗退して17番手。ブレンドン・ハートレーはQ2に進出したものの、そのなかで最下位となる15番手でセッションを終えた。

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、結果としては残念なものの、パワーユニット的には問題は発生しておらず、決勝にむけてさらに準備を進めていくと語った。

    「ハートレー選手がQ2まで進出したものの、チームとしては残念な予選結果になりました」と田辺豊治はコメント。

    「一方で、パワーユニットについてはここまで全く問題なく、順調にセッションを終えられています」

    「今晩改めてデータの分析を行い、明日の決勝でいいレースができるように準備を進めたいと思います」

    関連:
    ・ホンダF1 「チームとしては残念な予選結果だがパワーユニットは順調」
    ・トロロッソ 「低い気温と風の強いコンディションに苦戦している」
    ・ブレンドン・ハートレー 「ライバルよりも風の影響を受けている」
    ・ピエール・ガスリー 「変更したセットアップがうまく機能しなかった」

  • トロロッソ 「低い気温と風の強いコンディションに苦戦している」

    トロロッソ 「低い気温と風の強いコンディションに苦戦している」

    トロロッソのテクニカルディレクターを務めるジョームス・キーが、トロロッソ・ホンダのF1中国GPの予選を振り返った。

    前戦バーレーンGPではピエール・ガスリーがQ3に進出して4位入賞を果たすなど大躍進を果たしたトロロッソ・ホンダだが、今週末の上海では一転して厳しい週末を過ごしている。

    ピエール・ガスリーはQ1で敗退して17番手。ブレンドン・ハートレーはQ2に進出したものの、そのなかで最下位となる15番手でセッションを終えた。

    「想定していたよりも厳しい週末になりました」とジェームス・キーは語る。

    「このサーキットと私たちのマシンの相性はあまりよくないのかもしれませんが、明日は今日よりもいいパフォーマンスをしたいと思っています。寒さと風は私たちにとってはマイナスのようです。このコンディションの中で我々はマシンのセットアップに苦戦していますが、どのチームにとっても条件は同じです」

    「特にピエールは終日マシンの扱いに苦労していましたし、昨日の方がマシンのバランスがよく、競争力があったと感じています。これから分析を行い、今日の予選でQ1敗退となってしまった原因を突き止めなければなりません」

    「ブレンドンはラップタイムを徐々に上げながら、Q2進出を果たしましたが、我々が望んだほどの結果ではありませんでした」

    「今日の結果を受け止めて、気温が上がる明日はもっといい結果を出せればと思っています。全体的には不満の残る予選結果でしたし、今日うまくいかなかった原因を突き止める必要があります」

    関連:
    ・ホンダF1 「チームとしては残念な予選結果だがパワーユニットは順調」<
    ・トロロッソ 「低い気温と風の強いコンディションに苦戦している」
    ・ブレンドン・ハートレー 「ライバルよりも風の影響を受けている」
    ・ピエール・ガスリー 「変更したセットアップがうまく機能しなかった」

  • トロロッソ・ホンダ:F1中国GP 金曜フリー走行レポート

    トロロッソ・ホンダ:F1中国GP 金曜フリー走行レポート

    トロロッソ・ホンダは、F1中国GP初日の2回目のセッションで、ピエール・ガスリーが11番手/12番手タイム、ブレンドン・ハートレーが16番手/15番手タイムだった。

    2018年シーズン第3戦中国GPが初日を迎え、プラクティス1、プラクティス2が行われた。朝からぶ厚い雲に覆われた上海インターナショナル・サーキットは、気温17℃、路面温度も20℃前後と、比較的低温下でのセッションとなり、プラクティス2終盤には雨も降り始めた。

    プラクティス1では、ブレンドン・ハートレー車のフロア交換とガスリー車のセッティング調整に少し時間を要したが、チームはトラックタイムを稼ぐために最小の時間で対応し、十分な周回数を消化した。このセッションを、ピエール・ガスリーが11番手、ブレンドン・ハートレーは16番手で終えている。

    プラクティス2では、ウルトラソフトタイヤによるアタックとロングランを行い、ピエール・ガスリーが12番手、ブレンドン・ハートレーが15番手。ともに大きな問題はなく、予定通り多くの周回を消化し、マシンのセッティングを進めた。

    パワーユニットとしては、通常の金曜日と同様、サーキット特性に合わせたドライバビリティやエネルギーマネージメントの調整を行い、トラブルなく初日を終えている。

    2日目となる14日(土)は午前11時(日本時間正午)よりプラクティス3、午後2時(日本時間午後3時)より予選が行われる。

    ピエール・ガスリー
    FP1 ベストラップ: 1:36.037, ポジション 11番手, 21ラップ
    FP2 ベストラップ: 1:34.849, ポジション 12番手, 33ラップ
    「上海インターナショナル・サーキットで走るのは今日が初めてでしたが、全体的にいい一日でした。シュミレ―タ―やTVゲームで走るより、実際に走るほうが楽しいですね! 今日は全体的にはポジティブですが、中団でのポジション争いは非常にタイトです。その中で自分たちは真ん中くらいのポジションにいると考えています。かなりの速さを見せているチームがいくつかあるので、明日に向けてマシン、そして走りを改善しなくてはいけません。今夜は、収集した走行データの解析を進め、明日はほかの中団チームとよりいい戦いを展開できるようにがんばります」

    ブレンドン・ハートレー
    FP1 ベストラップ: 1:36.715, ポジション 16番手, 23ラップ
    FP2 ベストラップ: 1:35.333, ポジション 15番手, 37ラップ
    「特に大きな問題もなく、順調な一日となりました。プラクティス1では、フロアの故障のためトラックタイムを多少失ってしまいましたが、それを除けばポジティブでした。前戦のバーレーンと同じく、僕たちがいる中団グループは非常にタイトです。なので、明日の予選では、100%の力を出しきることが少しでも上のグリッドを獲得するためのキーになるでしょう。今夜は、明日に向けていくつか作業を進めなければなりません。多少走行時間を失った部分はありますが、マシンはとても快適で、バランスも優れています。今夜中にいくつかのエリアを改善できれば、明日の予選ではよりいい走りができるはずです」

    田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「今週末の中国GPは、2本の長いストレートを持つサーキットレイアウト、そして天候という部分で、先週のバーレーンGPと大きく異なります。今日は肌寒く、セッション終盤には小雨が降りだしました。週末を通して不安定な天候が予想されていますが、PUとしてもさまざまなコンディションを想定しながらセットアップを進めていきます。セッションとしては午前、午後ともPUには全く問題のないスムーズな金曜日となりました。明日の午前のFP3でさらにセットアップを進め、午後の予選に臨みます」

    ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフ・エンジニア)
    「プラクティス1では、前戦でとても効果があったエアロパーツのセットアップをさらに発展させたものをマシンに導入しました。ただ、マシンにいくつかの小さな不具合があったおかげで、とても忙しいセッションとなりました。ブレンドン車のフロントウイングに鳥がぶつかり、少しダメージを負ってしまい、またフロアも破損していたため、セッション中にフロアの交換を行いました。そのため、ブレンドンの走行プランはすこし予定通りにいかない部分がありました。ピエールに関しては、当初の予定を完了し、新しいパーツをテストすることができました。これはうまく機能していたので、プラクティス2でも引き続き使用しています。今日は風が強く、コーナーごとのデータが均一ではなかったので、マシンのバランスを分析するのが非常に難しかったです。プラクティス2では、予選に向けたタイムアタックと、ロングランのパフォーマンスを重点的にテストしました。マシンのバランスは改善できましたが、ショートランとロングランで最大限の性能をまだ引き出せていないので、それが今夜、取り組むべき課題になります。セッションの最後には雨が降り出したため、その時点で行っていた冷却テストのデータをすべて収集できず、テストを完了できませんでした。しかし、これはより長期的な目線で取り組んでいるものなので、今週末に向けては大きな影響は出ないでしょう」

    関連:
    ・F1中国GP フリー走行2回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム
    ・F1中国GP フリー走行1回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム

  • トロロッソ 「ホンダの社長に成功を約束した。4位入賞はその第一歩」

    トロロッソ 「ホンダの社長に成功を約束した。4位入賞はその第一歩」

    トロロッソのチーム代表フランツ・トストが、F1中国GPの金曜記者会見に出席。前戦バーレーンGPでの4位入賞、そして、これまでのホンダF1との作業について質問を受けた。

    今年からホンダF1とトロロッソが結成したトロロッソ・ホンダは、開幕戦こそ最下位とリタイアという厳しいスタートとなったが、2週間後のバーレーンGPではピエール・ガスリーが4位入賞。それはホンダにとって2015年にF1復帰して以降のベストリザルトとなった。

    バーレーンGPでの4位について質問されたフランツ・トストは「もちろん、非常に感動的なレース結果だった。なぜなら、我々は4位になるとは期待していなかったからだ」とコメント。

    「かなり良いパフォーマンスを発揮できるとは期待していたし、現実的には8~10位の間になると予想していた。最終的にそれは4位だった。非常にポジティブなサプライズだったし、特に過去に苦労してきたホンダにとって、もちろんトロロッソ、そして、ピエールのためにもとても嬉しかった」

    「ピエールはミスをせず、素晴らしいレースを走った。彼はこの4位に相応しいと思うし、同じような結果を続けられることを願っている。もちろん、常に4位というわけにはいかない。我々の前にいた3台が完走しなかったことを忘れてはならない。キミ・ライコネン、フェルスタッペン、それにリカルドと彼らの方が速かった。だが、それでも良いパフォーマンスだった」

    個人的にF1で最も満足できる結果と言えるかとの質問には「もちろん、最も満足している結果の一つだ」とコメント。

    「ホンダについて考えれば特に満足している。我々は昨年の12月に東京で多くのミーティングを行い、私は社長に成功したシーズン、成功した将来を約束した。これはその第一歩だ。したがって、このような良い結果を出せたことにはかなり満足している」

    一方、ブレンドン・ハートレーはまだポイントを獲得できておらず、バーレーンGPでは接触によってペナルティを受けるなど実力を発揮できずにいる。

    「ブレンドンも予選ではかなり良かった。彼はわずかコンマ1秒でQ3進出を逃した」とフランツ・トストは振り返る。

    「レースはまた少し違った方向に進んでしまった。ペレスとの接触で10秒ペナルティを科せられ、そのペナルティの後はもはやポイントを獲得できるポジションにはいなかった。だが、あとレースがあと3~4周あれば、彼は10位でフィニッシュできたかもしれない。彼は良いレースをしいていた」

    「ブレンドンは良い仕事をしている。彼がほとんどのトラックを知らないことを忘れてはならない。ここもLMP1では走っているが、F1カーで走るのは初めてだ。このような本当に強力な中団のライバルを相手にすべてをまとめるのは簡単なことではないし、ブレンドはいい仕事をしていると確信している。彼はすぐにガスリーに近づくだろう」

    ホンダF1は、過去3年間でマクラーレンと成功を収めることができなかったが、トロロッソとは良好な関係を築いている。

    ホンダにはマクラーレンよりもトロロッソのようなチームの方が合っているのかと質問されたフランツ・トストは「マクラーレンで何が起こっていたのかはわからないし、それにはコメントしたくない。それは過去の関係であり、私は関与していないからだ。したがって、私には結論を出すことはできない」とコメント。

    「実際、トロロッソはホンダと素晴らしい関係を築いている。非常に密接に協力し、過去に起こった可能性のある全ての問題を解決するために冬の期間にかなり懸命に作業をしてきた。過去2レースで彼らはそれを証明したし、私は将来について本当に楽観的だ」

    マクラーレンとホンダF1の失敗の要因としては、ヨーロッパと日本の文化の違いが挙げられている。その点にも質問は及んだ。

    「トロロッソは、本質的にイタリアのメンタリティを持った非常にフレンドリーなチームだ。我々の良い関係は初期の頃からまったく摩擦はなかったと言わなければならない」とコメント。

    「それに加えて、我々はホンダの人々と働くエンジニアや従業員のために彼らの文化や考え方を理解するためのワークショップを開催した。ヨーロッパと日本の文化は非常に異なるからね。彼らは問題なく一緒に働いていくための本当に良い方法を見つけたと言わなければならない。これが継続していくと確信している」

    「技術面では、先ほども言ったように12月に何度か技術的なミーティングを開催して様々な話題を議論し、両社ですぐにそれに取り組んだ。シーズン中にも車体とパワーユニットを開発していきたいので、今もかなり密接に協力している」

    「その点ではトロロッソはこれまでで最高の状況にあると言わなければならない。今は車両、パワーユニットの搭載方法、冷却システムの設計方法、エキゾーストシステム、電気系ボックスの配置場所など、完全な設計プロセスにはるかに関わっているからだ。特に来年は完全なマシン設計という点で大きなアドバンテージになると思っている」

    トロロッソはイタリアのファエンツァにファクトリーを構えており、ホンダはミルトンキーンズにヨーロッパ拠点を設置しているものの、基本は栃木県のHRD Sakuraを拠点としている。

    ホンダのエンジンアはファエンツァにいるかとの質問には「ノー」とフランツ・トストは回答。

    「ホンダのエンジニアは、何名かがミルトンキーンズにいる。ホンダはそこにもR&D拠点があるからだ。だが、彼らの大半はさくらにおり、我々のエンジニアが日本のさくらに行って、ダイナモでの特別プログラムなどを行っている。今は我々もダイナモでの走行に深く関与しているからだ」

    「すでに11/12月にはギアボックス、エンジン、ギアボックスのテスト、ギアシフトなどの作業を開始していた。現在もさくらでプログラムを実施している」

  • トロロッソ 「まだクルマから最大限のポテンシャルを引き出せていない」

    トロロッソ 「まだクルマから最大限のポテンシャルを引き出せていない」

    トロロッソのチーフエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、トロロッソ・ホンダのF1中国GP初日のフリー走行での作業を振り返った。

    F1中国GPの初日、トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーがFP1を11番手、FP2を12番手、ブレンドン・ハートレーがFP1を16番手、FP2を15番手で終えている。

    フリー走行1回目では、ブレンドン・ハートレーが前戦バーレーンでの予選に続いてバードストライクに見舞われるという不運。フロントウイングとフロアにダメージを負ったことで作業時間を失った。ピエール・ガスリーは順調にプログラムを実施し、新しいパーツが投入されている。

    「プラクティス1では、前戦でとても効果があったエアロパーツのセットアップをさらに発展させたものをマシンに導入しました」とジョナサン・エドルズはコメント。

    「ただ、マシンにいくつかの小さな不具合があったおかげで、とても忙しいセッションとなりました。ブレンドン車のフロントウイングに鳥がぶつかり、少しダメージを負ってしまい、またフロアも破損していたため、セッション中にフロアの交換を行いました。そのため、ブレンドンの走行プランはすこし予定通りにいかない部分がありました」

    「ピエールに関しては、当初の予定を完了し、新しいパーツをテストすることができました。これはうまく機能していたので、プラクティス2でも引き続き使用しています。今日は風が強く、コーナーごとのデータが均一ではなかったので、マシンのバランスを分析するのが非常に難しかったです」

    「プラクティス2では、予選に向けたタイムアタックと、ロングランのパフォーマンスを重点的にテストしました。マシンのバランスは改善できましたが、ショートランとロングランで最大限の性能をまだ引き出せていないので、それが今夜、取り組むべき課題になります」

    「セッションの最後には雨が降り出したため、その時点で行っていた冷却テストのデータをすべて収集できず、テストを完了できませんでした。しかし、これはより長期的な目線で取り組んでいるものなので、今週末に向けては大きな影響は出ないでしょう」

    関連:
    ・トロロッソ 「まだクルマから最大限のポテンシャルを引き出せていない」
    ・ホンダF1 「パワーユニットに全く問題のないスムーズな金曜日」
    ・ピエール・ガスリー「現時点でトロロッソ・ホンダは中団の真ん中くらい」
    ・ブレンドン・ハートレー 「改善次第で再び中団のトップを争えるはず」

  • ホンダF1 「パワーユニットに全く問題のないスムーズな金曜日」

    ホンダF1 「パワーユニットに全く問題のないスムーズな金曜日」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、F1中国GP初日のフリー走行でのトロロッソ・ホンダの作業を振り返った。

    金曜日の中国は気温の低いコンディションでフリー走行2回目の最後には雨も降った。ピエール・ガスリーがFP1を11番手、FP2を12番手、ブレンドン・ハートレーがFP1を16番手、FP2を15番手で終えている。

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は「今週末の中国GPは、2本の長いストレートを持つサーキットレイアウト、そして天候という部分で、先週のバーレーンとは大きく異なります」とコメント。

    「今日は肌寒く、セッション終盤には小雨が降りだしました。週末を通して不安定な天候が予想されていますが、パワーユニットとしてもさまざまなコンディションを想定しながらセットアップを進めていきます」

    「セッションとしては、午前、午後ともにパワーユニットに全く問題のないスムーズな金曜日となりました。明日の午前のFP3でさらにセットアップを進め、午後の予選に挑みます」

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    ピエール・ガスリー「現時点でトロロッソ・ホンダは中団の真ん中くらい」

    トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、F1中国GP初日の2回のセッションを11番手/12番手タイムで終えた。

    上海インターナショナル・サーキットでの走行は今回が初めてとなるピエール・ガスリーは「上海インターナショナル・サーキットで走るのは今日が初めてだったけど、全体的にいい一日だった。シュミレ―タ―やプレイステーションで走るより、実際に走るほうが楽しいね!」とコメント。

    「今日は全体的にはポジティブだったけど、中団でのポジション争いは非常にタイトだ。その中で自分たちは真ん中くらいのポジションにいると考えている。かなりの速さを見せているチームがいくつかあるので、明日に向けてマシン、そして走りを改善しなければならない」

    「今夜は、収集した走行データの解析を進め、明日はほかの中団チームとよりいい戦いを展開できるように頑張っていく」

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