タグ: 世界ラリー選手権

  • WRC | トヨタ:ラリー・アルゼンティーナ&ラリー・チリ プレビュー

    WRC | トヨタ:ラリー・アルゼンティーナ&ラリー・チリ プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、4月25日(木)から28日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦ラリー・アルゼンティーナと、5月9日(木)から12日(日)にかけて開催される第6戦ラリー・チリの南米2連戦に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ラリー・アルゼンティーナは、南米初のWRCイベントとして1980年に始まった、とても人気のあるグラベル(未舗装路)ラリー。サービスパークは、大都市コルドバ近郊のビジャ・カルロス・パスに置かれ、その周辺に広がる様々なコンディションのグラベルステージで競技が行われる。谷間に延びる軟らかな路面の高速ステージや、石や岩が多く転がる山岳地帯の荒れた中低速ステージなど、バリエーション豊かなグラベルステージがラリー・アルゼンティーナの特徴。また、ジャンプや川渡り(ウォータースプラッシュ)も多く設定され、高地ではステージが深い霧に包まれる事も珍しくない。

    今年のラリー・アルゼンティーナは、昨年とほぼ同じエリアで競技が行われる。ラリーは25日(木)の夜、ビジャ・カルロス・パス市街地のスーパーSSでスタート。26日(金)からグラベルステージでの戦いが始まり、サービスパークの南側、サンタ・ロサ・デ・カラムチタ渓谷を中心に7本のSSが行なわれる。27日(土)はサービスパークの西北エリアを中心に7本のSSを走行。最終日の28日(日)はサービスパーク西南のトラスラシエラ山脈で3本のSSが行なわれる。そのうち、SS16の再走ステージとなるSS18「コピナ-エル・コンドル」は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが加算される「パワーステージ」に指定されている。SSの数は全部で18本、計347.50km。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1,297.56kmとなる。

    ラリー・アルゼンティーナの終了後、1週間のインターバルを置いてラリー・チリのラリーウィークが始まる。ラリー・チリは今シーズン初めてWRCの1戦に加わったグラベルラリー。大会本部やサービスパークは、チリ中南部ビオビオ州の大都市コンセプシオンの飛行場近くに置かれる。ラリー・チリは森林地帯の中速ステージが中心だが、太平洋を見渡せる開けた道もコースに含まれる。路面は全体的に平坦かつスムーズで、ラリー・アルゼンティーナとは特徴が大きく異なる。

    競技初日となる5月10日(金)は、サービスパークの南側で3本のステージを各2回走行。SS2およびその再走ステージのSS4「エル・プマ」は、大会最長となる全長30.72kmのロングステージ。そして、1日の最後にはコンセプシオンで短距離の市街地SSが行なわれる。競技2日目の11日(土)は、サービスパークの南側で3本のステージを各2回走行。最終日の12日(日)は、サービスパークの東側と南側で4本のステージを走行する。そのうち、ビオビオ河畔から太平洋沿岸に向けて走るSS13の再走ステージ、SS16「ビオビオ 2」はパワーステージに指定されている。SSの数は全部で16本、計304.81km。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1,245.68kmとなる。

    なお、アルゼンチンとチリは「リンクドラリー」と定義され、ワークスチームの選手は、アルゼンチンの最終SSを走り終えたクルマでチリを戦う必要がある。シャシー、エンジン、トランスミッション(スペアも含む)はアルゼンチンと同じものを、ショックアブソーバー等のパーツは、スペアを含めてアルゼンチン用に用意したものを一部再使用する。そのためチームは、アルゼンチンとチリの2戦分を考えてパーツの準備とセットアップを行わなくてはならない。また、規則によりヨーロッパの国以外での走行テストは禁じられているため、各チームは予測に基づきクルマのセッティングを決めなくてはならず、9日(木)のシェイクダウンがチリでの最初の走行となる。選手もまた、新たにゼロの状態からペースノートを作成することになるため、他のイベント以上にイコールな条件での戦いとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    前戦のツール・ド・コルスでは、期待していたような結果を残せませんでした。しかし、次の南米2連戦に向けては十分な自信があります。アルゼンチンは、我々のドライバーを含む皆が良く知っているラリーです。オィットはアルゼンチンでとても強く、昨年は我々に優勝をもたらしてくれました。きっと、今年も十分にチャンスがあると思っているはずです。また、ヤリ-マティとクリスもアルゼンチンを得意としています。続くチリは、すべてのチームにとって未知なるラリーですが、路面は非常にスムーズなようなので、我々のクルマに合っていると思います。今後のグラベルラリーに向けて我々はポルトガルでテストを行ない、グリップとトラクション(駆動力)をさらに高めるため、サスペンションの改善に努めました。2戦連続でラリーを戦う事は、チームにとって新たなチャレンジです。2戦の間に現地でクルマを組み直すのは初めてですが、メカニックの作業があまり多くならない事を願っています。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    ラリー・アルゼンティーナは自分にとって良いフィーリングのイベントです。昨年、チーム加入後最初の勝利を収めたのはこのラリーですし、今年も同じ結果を狙っています。きっと、うまく行くだろうと期待しています。アルゼンチンのハイスピードなステージと路面コンディションは、我々のクルマに本当に合っていると思います。しかし、一部の路面は非常に荒れており、とても過酷なラリーなので、細心の注意を払って走らなければなりません。次のチリに関しては、今まで行った事すらありませんし、どうなるのか予想できません。事前に分かる事は限られていますし、現地に入ってレッキで走った時に初めて、どのようなステージなのか、その全体像が見えるでしょう。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    ラリー・アルゼンティーナはWRCの中でも素晴らしいイベントのひとつです。多くの情熱に包まれ、大勢の観客が集まり、その一部は山の中でキャンプをしながらラリーカーが走って来るのを待っています。また、とても素晴らしい、美しいステージも多くあります。アルゼンチンで1番難しいのは、1本のステージを2回目に走る際、道がかなり荒れてしまう事です。一方、チリに関しては私が見たところ、それほど荒れた路面にはならなさそうです。道に石はなく、路肩もとてもクリーンだと思います。いくつかの場所は、ドライなコンディションの時のイギリスの森林ステージに似ているような気がします。今、私のモチベーションは非常に高く、これから2つのラリーを戦う事が楽しみで仕方ありません。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    アルゼンチンは自分にとって常に楽めるラリーですし、良い思い出もあります。特に2015年は初めてWRCで優勝した特別な大会でした。今季、メキシコとツール・ド・コルスではより良い結果が得られたはずなので、アルゼンチンではクリーンな走りで最高の結果を目指します。先週ポルトガルのグラベルコースで3日間テストを行ない、ラリー・アルゼンティーナに向けて良い準備ができました。これから5戦連続でグラベルイベントが続きますが、誰もが初挑戦となるラリー・チリ以外は、どれも良く知っているラリーです。チリは、現地に行ってレッキをするまでは、どのようなラリーなのか正確には知る事ができません。しかし、南米のイベントではいつも熱い応援を受けていますし、雰囲気も素晴らしいので、必ず良いラリーになるでしょう。

  • WRC | ラリー・フランス 結果:トヨタのタナックが総合6位でフィニッシュ

    WRC | ラリー・フランス 結果:トヨタのタナックが総合6位でフィニッシュ

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技最終日となるデイ3が3月31日(日)にコルシカ島西北部カルヴィの周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合6位で、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合9位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車) が総合10位でフィニッシュした。

    競技3日目となるデイ3は、島西北部の都市カルヴィの周辺で2本、計51.19kmのSSが行なわれた。最終日も素晴らしい天気に恵まれ、ドライコンディションでの戦いとなった。デイ2で首位を走りながらもホイールの破損により遅れ、総合6位となったタナックは、最終日は順位を守ることに集中。最終のパワーステージではミークに次ぐ2番手タイムを記録し、ボーナスの4ポイントを獲得してラリーを締めくくった。ドライバーズ選手権では首位の座を明け渡すことになったが、ボーナスポイントの加算もあり、首位と5ポイント差の選手権3位につけている。

    デイ2で総合9位まで順位を回復したミークは、ライバルとタイム差が大きくついていたため、最終のパワーステージに勝負をかけた。1本目のロングステージではタイヤをセーブするために敢えてペースを抑えて走行。そして、パワーステージでは全開アタックを敢行し、2番手タイムのタナックに4.5秒差をつける今大会3回目のベストタイムを記録。ボーナスの5ポイントを獲得し、総合9位でラリーをフィニッシュした。なお、ラトバラはパワーステージでポイント獲得可能な5番手まで僅か0.3秒届かず6番手タイムだったが、総合10位の座を守りラリーを終えた。

    次戦のWRCは、4月25日から28日にかけて南米アルゼンチンのコルドバを中心に開催される、第5戦「ラリー・アルゼンチン」。アルゼンチンの広大な大地を舞台とするこのラリーは、今季2回目のグラベルラリーとなり、その翌々週には新たにカレンダーに加わった「ラリー・チリ」が開催されるため、南米グラベルラリー連戦の初戦となる。アルゼンチンのステージは砂が多く柔かな路面が続く谷間のハイスピードステージや、石が多く転がる山岳ステージなどバリエーションが豊かで、クルマの総合力が求められる1戦となる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    パワーステージは本日のメインターゲットでしたが、クリスとオィットは共に素晴らしい走りでトップ2タイムを記録し、クリスは最大ポイントを獲得しました。我々のクルマの舗装路での速さを証明できたと思いますし、今週末のポジティブな材料になりました。本当ならば良い結果を得られたはずですが、それを阻むことになった問題についてこれから調査を行い、そこから多くを学びたいと思います。選手権争いは依然僅差ですので、次のアルゼンチンとチリに自信を持って臨みたいと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    我々には十分なパフォーマンスがありましたし、今年のツール・ド・コルスを楽しむことができたので、全体的には良いイベントだったと思います。もちろん最終結果には満足できませんが、数年前までこのラリーでは全く楽しむ事ができなかったことを考えると、今や正しいペースと良いリズムで走れるようになったので、その点については嬉しく思います。今日はパワーステージでポイントを獲得することが目標でしたので、リスクを負わず、ミスのない走りに徹しました。戦いはまだこれからです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    リスクを負ってまで攻める自信を持てなかったので、パワーステージでは1 、2ポイント獲得できそうでしたが、あと1歩及びませんでした。週末を通して自分には速さがなかったので、ただクルマをフィニッシュに導くことを重視して走りました。舗装路での走りを改善するための策はありますが、それについてはまた後で考え、まずは今回のイベントから気持ちを切り替えて、次の南米の2連戦に新たなる情熱を持って臨みたいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    パワーステージに集中して臨み、フルの5ポイントを獲得することができました。本当はこのようなやり方は好きではなく、優勝争いをしたかったのですが、ライバルとタイム差が大きくついていたので、朝の最初のステージではタイヤを温存する事にしました。パワーステージでは、きちんと完走することを最優先しながらも、良い状態のタイヤでアタックする事ができました。ヤリスWRCは週末を通して素晴らしく、シェイクダウンから一貫して走りを楽しめました。今後も自信を持って走り続ければ、きっと良い結果が得られるでしょう。

    ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ3の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 3h22m59.0s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +40.3s
    3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m06.6s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m18.4s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1m24.6s
    6 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +1m40.0s
    7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +2m09.1
    8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +3m39.2s
    9 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +5m06.3s
    10 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +6m44.6s

  • WRC | ラリー・フランス 2日目:トヨタのタナックは総合6位に後退

    WRC | ラリー・フランス 2日目:トヨタのタナックは総合6位に後退

    2019年のFIA 世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技2日目デイ2が3月30日(土)にコルシカ島東北部バスティアのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が一時首位に立ちながらも、総合6位に順位を下げた。なお、デイ1で大きく遅れをとったクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は総合9位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車) は総合10位に、それぞれ順位を上げた。

    競技2日目のデイ2は、島の北部に展開する3本のステージを、午前と午後で各2回走行。6本のステージの合計距離は174.50kmだった。前日に続き天気は良く、路面は全体的にドライ。日中、気温は摂氏20度前後まで上がった。デイ1でライバルと激しい首位争いを展開したタナックは、4.5秒差の総合2位でデイ2をスタート。オープニングのSS7、続くSS8と2ステージ連続でベストタイムを記録し、差を0.2秒に縮めた。そしてSS9ではついに首位に立ち、SS10でもその座を堅守した。しかし、午後2本目のSS11でタナックはクルマを止めてタイヤ交換を行なうことになり、2分程度タイムをロス。首位の座を失い総合6位でデイ2を終えた。ただし、総合5位の選手との差は22.4秒とそれほど大きくないため、ポジションアップを実現すべくデイ3に臨む。

    ミークとラトバラは、金曜日デイ1のミスによってトップ10圏外に沈んでいたが、デイ2ではいずれもトップ10内に入った。ミークはドライビングを心から楽しみ、午後は好タイムを記録。SS10ではベストタイムを、SS11では僅か0.1秒差のセカンドベストタイムを刻んだ。その結果、ミークはデイ1の総合16位から、9位へとポジションアップ。ラトバラも総合13位から、10位に順位を上げた。

    競技3日目最終日となるデイ3は、コルシカ島西北部カルヴィの周辺で、2本のSSが行なわれる。SS13は全長31.85kmと今大会2番目に長いステージで、その後リグループを挟み、最終ステージのSS14「カルヴィ」が行なわれる。全長19.34kmのSS14は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。2本のSSの合計距離は51.19km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は194.20kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オィットは非常に良い順位につけていたので、あのような事が起こってしまったのが残念でなりません。なぜ問題が起きたのか、その原因を注意深く調査する必要があります。ただし、我々のクルマは舗装路でとても速く、性能も非常に安定していました。明日は、我々の3人のドライバー全員にポイント獲得のチャンスがあると思いますし、次のラリーが楽しみでもあります。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    クルマのフィーリングは良く、ミスなく良いリズムで走ることができていたので、途中までは順調でした。SS11で何が起きたのか未だ理解できていませんが、とても残念です。チームの素晴らしい仕事のお陰で今週末クルマの仕上がりは非常に素晴らしく、私も全力で戦っていました。このラリーは我々にとってもっとも難しいラリーのひとつだと思っていたので、本当に一生懸命準備をして臨みました。それだけに、この結果は簡単には受け入れられません。明日はポイントを獲得できる可能性がありますし、ここまでとても良い走りができているので、最後まで諦めずチャンスを掴みたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今日は自分自身のドライビングがあまり良くなく、困難な1日でした。今朝は速さが十分ではなかったので、午後はプッシュして走ろうとしました。しかし、SS11でタイヤの空気が抜けてしまい、タイヤを交換しなくてはなりませんでした。右コーナーで道路の端に開いていた穴に落ちるミスをしてしまったのです。明日の最終日は良いドライビングをできるように頑張ることで、最終ステージに向けて勢いがつくと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今日は、特に午後のステージでは走りを楽しむことができました。今朝は出走順が1番手だったため、路面にタイヤのラバーが付着していない状態で走り、とても滑りやすく感じました。きっと、理想的な出走順ではなかったと思います。日中のサービスでセッティングを少し変更したところ、クルマはとても良くなりました。上位の選手が激しい優勝争いをする中、良いリズムで走ることができ、ベストタイムを記録し速さを見せられたのは良い事です。クルマの速さを優勝争いに繋げられなかった自分に依然腹立しさを感じますが、明日のパワーステージに照準を合わせ、自分の力を試したいと思います。

    注目のステージ:SS13 オー・ド・ジリア 全長31.85km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    SS13は、他のステージとキャラクターが大きく異なり、途中で道幅が狭く非常にバンピーなセクションを走行します。そのため、私とクリスは「一部分はまるでアイルランドみたいなステージだね」と話していました。ステージの最後には美しいヘアピンコーナーが続くダウンヒルセクションを走行し、フィニッシュを迎えます。とても長いSSですが、途中にはコルシカ島のステージには珍しく200~300mの直線区間が多くあります。

    ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ2の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 2h56m50.0s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +4.5s
    3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +44.8s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +49.9s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1m32.1s
    6 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +1m54.5s
    7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +1m59.3
    8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +3m21.4s
    9 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3m55.9s
    10 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +6m35.4s

  • WRC | ラリー・フランス初日:トヨタのオット・タナックが総合2位

    WRC | ラリー・フランス初日:トヨタのオット・タナックが総合2位

    2019年のFIA 世界ラリー選手権(WRC) 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技初日デイ1が3月29日(金)にコルシカ島南部ポルト・ヴェッキオの周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車) が総合13位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合16位につけた。

    ラリーは28日(木)の夜、島南部のポルト・ヴェッキオで開幕。セレモニアルスタートを終えたラリーカーは、そのままポルト・ヴェッキオのパルクフェルメで1晩を過ごし、29日(金)の朝ステージへと向かった。デイ1は、3本のステージを日中のサービスを受けることなく、午前と午後で各2回走行。6本のSSの合計距離は121.82kmだった。

    タナックは午前中2本目のSS2で首位に立ち、SS3でベストタイムを記録してリードを拡大。2位に1.3秒差をつけて午前中の走行を終えた。そして、午後も安定した走りを続け暫定首位でデイ1を走破した。しかし、SS6でダメージを負ったクルマでスロー走行をしていたミークに、後方からスタートしたエルフィン・エバンスが追いついてしまい、タイムをロスしたことが判明した。そのためチームは、タナックと首位争いをしていたエバンスに対して、タナックと同タイムが与えられるよう主催者に要請。その結果、タナックは首位のエバンスと4.5秒差の総合2位で、デイ1を終えることになった。

    ラトバラとミークにとっては、非常に困難な1日になった。ラトバラは総合6位につけていたが、SS5でタイヤ交換をしたため約3分を失い、総合13位で1日を終えた。また、ミークはオープニングのSS1で左フロントタイヤとホイールにダメージを負い、約50秒を失った。しかし、直後のSS2ではベストタイムを記録。その後の2本のSSでもタナックに迫るタイムを記録するなど、好調を維持していた。しかし、SS5で走行ラインを乱して縁石に当たり、サスペンションにダメージを負ってしまい、その状態で最終のSS6も走らなくてはならず、トータルで3分近い遅れをとり総合16位でデイ1を終えた。ただし、ラリーはまだ2日間残っており、ラトバラとミークには選手権ポイント獲得のチャンスが残されているため、最終日の最終ステージまで彼らの戦いは続く。

    競技2日目となるデイ2は、バスティア空港のサービスパークを中心に、島の北側で3本のステージを各2回走行する。SS7/10は島の最北端カップ・コルス(コルス岬)を舞台とする、とても風光明媚なステージで。また、SS9/12は今大会最長となる47.18kmのロングステージ。6本のSSの合計距離は174.50km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は489.18kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オィットは1日を通してミスもなく、とても良い仕事をしてくれました。実はある時点で左フロントのダンパーがダメージを受け、完全な状態ではなかったので、本当の全開走行はできなかったと思いますが、それでも全体を上手くまとめてくれました。明日もまた長い1日なので、優勝争いをできると確信しています。ヤリ-マティとクリスは遅れをとったので、明日の朝に向けて気持ちをリセットする必要があります。クリスは本当に速かったのですが、朝はアンラッキーでした。また、午後のヤリ-マティに関しても同様です。まだ先は長いので、彼らには運転を楽しんでもらいたいと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    満足できる1日になりました。午前中は新しいステージに対するペースノートが完璧ではなく、良いリズムを掴めませんでした。午後に関してはペースノートを改善したので状況は好転し、良いフィーリングで走れました。限界までは攻めませんでしたが、クルマのパフォーマンスは非常に高く、走りを楽しむことができました。今日、ライバルはとても速かったので、彼らとの戦いに勝つため、明日はもっとハードに攻めなくてはなりません。鍵を握るのはロングステージだと思いますが、非常にトリッキーなのでそう簡単には行かないでしょう。しかし、そこで必ずや大きな差を築けると信じています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    連続する3本のステージのうち、午前も午後も2本目は私にとって困難なステージになりました。午前中はペースノートの完成度が高くなかったため、かなり遅れをとりました。そこで、昼食時間中にペースノートの改善に努めたところ、午後の再走ステージでは自信を持って走れるようになり、タイムも向上しました。しかし、2本目のステージの2km地点ではコーナーのインカットにより多くの砂利が路面に広がっており、そこからタイヤの空気が徐々に抜け始めました。運が悪かったとしかいえません。そのまま走り続けようと試みたのですが、結果的にクルマを止めてタイヤを交換しました。クルマのフィーリングはとても良く、運転を楽しむことができています。このまま最後まで走り続け、ラリーが終わった時に自分がどの順位にいるのか、様子を見たいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    正直なところ、とても困難な1日でした。最初のステージでは、「イン側をキープして走る」とペースノートに記していた長い高速左コーナーで、何かに当たってしまいました。レッキの段階では、自分にはまったく見えなかった何かにです。その後ペースは良く、失ったタイムを挽回しようと攻めました。午後のステージでは、高速の左コーナーでインに大きく切り込んだ際、砂利で滑ってしまい外側の縁石にクルマが当たりサスペンションアームを破損してしまいました。そして、その状態で最後のステージも走らなくてはなりませんでした。エバンス選手の進路を邪魔する意図はまったくなかったので、彼に正当なタイムが与えられて本当に良かったと思います。ヤリスWRCはとても運転しやすく、このラリーで勝つ力を備えていたので、今日の結果には納得できません。明日以降も運転を楽しみ、最後までミスのない走りを続けたいと思います。

    注目のステージ:SS9&SS12 カスタニッチャ 全長47.18km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    今回のラリーでもっとも長いこのステージは、いくつかのパートは以前に走ったことがありますが、今回は進行方向が逆なので、本質的にはまったく新しいステージです。コース幅は狭いところもあれば広いところもあり、あらゆる要素を含んでいます。途中の5~6kmは、道の片側は舗装が新しいため良いコンディションですが、反対側は砂利が多くある古い舗装のままなので非常にトリッキーです。特に、2回目に走る際は砂利が掻き出されて非常に滑りやすくなるでしょう。

    ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ1の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) 1h09m39.6s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +4.5s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +9.8s
    4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +26.1s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +30.9s
    6 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +36.3s
    7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +46.3s
    8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +2m27.9s
    9 エリック・カミリ/フランソワ-クサビエ・ブレッシ(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5)+2m46.4s
    10 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +3m06.4s
    13 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +3m33.6s
    16 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3m45.1s

  • WRC | トヨタ:第4戦 ラリー・フランス シェイクダウンレポート

    WRC | トヨタ:第4戦 ラリー・フランス シェイクダウンレポート

    2019年の世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)のシェイクダウンが3月28日(木)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)がトップタイム、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が3番手タイム、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が5番手タイムを記録した。

    ラリー・ウィークの前半は天気がやや不安定だったが、28日(木)は朝から青空が広がった。そして、バスティア空港のサービスパークから、約25km離れた山岳地帯で、朝9時からシェイクダウンがスタート。ドライコンディションとなった全長5.39kmのコースで、各選手はクルマの最終確認作業およびセットアップの微調整を行なった。ヤリスWRCをドライブしたミークは、全体のトップタイムを記録。タナックは1.4秒差の3番手タイムで、ラトバラは2.3秒差の5番手タイムでシェイクダウンを終え、その後セレモニアルスタートが行われる、島南部のポルト・ヴェッキオへと向かった。

    ツール・ド・コルスは現地時間、28日(木)の夜にコルシカ島南部のポルト・ヴェッキオ中心部でセレモニアルスタートが行なわれる。競技は29日(金)の朝スタートし、ポルト・ヴェッキオの周辺で3本のステージを各2回走行する。日中のサービスは設定されないため、マシンの修復作業やパーツ交換を伴う大幅なセッティング変更はできない。6本のSSの合計距離は121.82km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は510.68kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    概ね良い内容のシェイクダウンでした。何も問題は起こらず、全てのドライバーがクルマの仕上がりに満足しているように思いますが、それはこのラリーを戦う上で非常に重要なことです。ラリー前のテストは上手く行ったので、今朝のシェイクダウンではそれを再確認しました。クリスはとても速くタイムも良く、クルマのハンドリングに満足していました。オィットも、ターマックのヤリスWRCのセットアップに自信を持っています。明日のステージはサーキットのようにとてもスムーズで良い路面なので、それが我々にとって有利に働くことを期待しています。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    シェイクダウンではすべてが上手く機能し、ラリーの事前テストを終えた後と同じように、とても良いフィーリングが感じられました。このラリーでもっとも重要なのは、スタート直後から自信を持って走ることです。クルマは路面にマッチしていますし、セットアップも合っていると思います。今回は多くの新しいステージが加わりましたが、レッキも上手く行ったのではないでしょうか。ラリーのオーガナイザーは頑張って毎年新しい道を見つけてくるので、挑戦し甲斐があります。明日の競技開始が、今からとても楽しみです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    シェイクダウン最初の走行では、あまり良いフィーリングが得られませんでした。タイヤが冷えている状態で、足まわりのセットアップが硬過ぎたようでした。そこで2回目は軟らかいセットアップに変えて走ったところ、フィーリングは一気に良くなりました。3回目の走行では少し変更を加えましたが、いくつか小さなミスをしてしまいました。それでもトップ5に入りましたし、トップとタイム差があまりつかなかったので、全体的には良かったと思います。重要なのは、明日の最初のステージから自信と良いフィーリングを持って走ることです。もし、少しでもちゅうちょしたら、大きくタイムを失うでしょう。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    シェイクダウンでは楽しく走ることができました。しかし、シェイクダウンのコースは距離が短く、それほど重要だとは思いません。実際にラリー本番で走るステージはもっと距離が長くて難しいからです。それでも、走りのリズムは重要ですし、今朝は気持ちよく走れました。このラリーは、ただ全開で走り続ければ良いわけではありません。ロングステージではいかにタイヤを労るかも考えなくてはならず、1本のステージだけでなく、連続する数本のステージの最後までタイヤのグリップ性能を保ち続ける必要があります。とはいえ、フィーリングはとても良いので、良い週末になることを期待しています。

    <注目のステージ:SS2/5 ヴァリンコ 全長25.94km>
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    デイ1最長となるヴァリンコは、2015年以来久々に走るステージです。スタート地点となる村の中の道はかつてとてもバンピーでしたが、現在は再舗装されています。幅の狭い道からスタートした後は、ワイドで非常にハイスピードな道が20km程度続きます。その後、多くの先が見えないコーナーが連続して現れます。ストレートがまったくない難しい区間が1km程度続き、最後はワイドな上り坂を走りフィニッシュを迎えます。

  • WRC | トヨタ 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)プレビュー

    WRC | トヨタ 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、3月28日(木)から31日(日)にかけてフランスのコルシカ島で開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ツール・ド・コルスは、地中海に浮かぶフランスのコルシカ島を舞台とする、ターマック(舗装路)ラリー。その歴史は長く、初開催は1956年。WRCに関しては、創設初年度の1973年からシリーズの1戦に組み込まれた。WRCフランス戦は一時期本土のアルザス地方で開催されていたが、2015年コルシカ島に回帰し現在に至っている。コルシカ島内には険しい山岳地帯が多く、その山岳地帯や海岸線沿いの曲がりくねった舗装路が、大会期間中はSS(スペシャルステージ)として使用される。非常に多くのコーナーがあることから「1万コーナーのラリー」とも呼ばれており、道幅が狭い、ツイスティなコーナーが延々と続く。また、道路脇には岩壁や断崖絶壁が迫りエスケープゾーンが少ないため、僅かなドライビングミスが大きなアクシデントに繋がる、ハイリスクなラリーとしても知られている。

    2019年大会のルートは昨年と大きく変わり、SSに関しては全体の75%が新しくなった。ラリーの中心となるサービスパークは変わらず島東北部のバスティアに置かれるが、28日(木)のセレモニアルスタートは島南部のポルト・ヴェッキオで行なわれ、競技初日となる29日(金)のデイ1はポルト・ヴェッキオの周辺で行なわれる。デイ1は3本のステージを各2回走行するが、日中のフルサービスは設定されていないため、クルマに大きなダメージを負うことは許されない。30日(土)のデイ2は、バスティアを中心に島の東北部で3本のステージを各2回走行。ラリー最終日となる31日(日)のデイ3は、島西北部カルヴィの周辺で2本のステージが行なわれ、最終のSS14はトップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。SSの数は3日間で14本とあまり多くないが、距離が長いSSが多いため合計距離は347.51kmに達し、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,194.06kmとなる。

    第3戦ラリー・メキシコではタナック/ヤルヴェオヤ組が総合2位でフィニッシュし、ドライバー、コ・ドライバー、マニュファクチャラーの3選手権でランキング首位の座を守った。WRCの規則によりドライバー選手権トップのタナックは、競技初日デイ1のSSを1番手でスタートすることになる。グラベル(未舗装路)ラリーにおいて1番手スタートは滑りやすい路面を走行するため一般的に不利だが、ターマックラリーではむしろ有利な条件となることが多く、タナックにとってデイ1は特に重要な1日となる。ラトバラは2015年にこのラリーで優勝しており、ミークも上位入賞経験があるため、全員に大きなチャンスがある。チームにとって参戦3年目となる今年は、ツール・ド・コルス初優勝を目標に掲げ、一丸となって戦いに臨む。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    昨年は全SSの半分でベストタイムを記録するなど強さを発揮しましたので、今年は前向きな気持ちでコルシカ島に向かうことができます。かつて、私はこのラリーに選手として何度も出場したので、本当に難しいラリーであると知っています。しかし、我々のドライバーは、これまで全員がツール・ド・コルスで速さを示してきました。非常に多くのコーナーと、本当に長いステージによって構成されるこのラリーは、100%の自信を持って走らなければ大きくタイムを失います。だからこそ、正しいセットアップがとても重要なのです。特に今年は、金曜日デイ1のステージを日中のフルサービスなしで走らなければならず、途中で大きくセットアップを変えることができないため、なおさらです。ただし、チームとしては可能な限りの準備をしましたので、今回もまた良い週末になるのではないかと期待しています。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    ツール・ド・コルスのスタートを待ち切れません。ドライバー選手権のリーダーとして、私は1番手の出走順で初日のステージに臨みます。汚れる前のクリーンな路面を走ることができるので、ターマックラリーでの1番手スタートは有利だと思います。過去、ツール・ド・コルスは自分がもっとも苦手にしていたラリーでした。しかし、初めてヤリスWRCで出場した昨年はとても良いペースで走ることができました。今やヤリスWRCはターマックラリーでも本当に強力だと思いますので、我々はきっと高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。ライバル達も非常に速いとは思いますが、開幕戦から続くポジティブな流れを保ち、今回もできるだけ多くのポイントを獲得したいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    コルシカは、私がいつも楽しみにしているラリーです。舗装路面は例年とてもコンディションが良く、摩擦力が強いため高いグリップ力が得られます。また、島自体も美しく、とても気に入っています。今年はルートが変更されましたが、そのうちいくつかのステージは2015年に私が優勝した時に使われたものなので、良い思い出がありますし、私にとっては歓迎すべき変化です。今週の前半に事前テストを行ない、200kmを走りました。今回のラリーのためだけでなく、将来に向けた開発も行なうなど多くのことを試しました。開幕戦ラリー・モンテカルロではアンダーステアに苦しんだので、その解決に努め、コーナーのターンインとブレーキングについて改善を進めた結果、クルマにより大きな自信を持てるようになりました。テストを終え家で数日間リラックスしたので、月曜日のレッキ開始に向けて準備は整っています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    ここ数年、コルシカ島では常に速さがあり、良い戦いができています。毎回大きなチャレンジが求められるラリーですが、特に今年はルートの75%が完全に新しくなったので、なおさらです。新しいステージが多いため、レッキで良いペースノートを作ることがとても重要になるでしょう。開幕戦ラリー・モンテカルロの舗装路でヤリスWRCは良いフィーリングでしたが、自分ではとても上手く走れたと思う最終のパワーステージを除けば、ツール・ド・コルスとは大きく異なるタイプのラリーでした。先週日曜日の事前テストは、たった1日でしかも1本のコースだけという限られた中で多くを学ばなければなりませんでしたが、とても上手く行きました。セットアップの方向性は明確になったので、ラリー本番がとても楽しみです。

  • WRC | トヨタ、ラリー・メキシコでオット・タナックが2位表彰台

    WRC | トヨタ、ラリー・メキシコでオット・タナックが2位表彰台

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの最終日となる競技4日目、デイ4が3月10日(日)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が総合2位で、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)が総合5位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)が総合8位でフィニッシュ。ヤリスWRCは、これまで苦手としてきたラリー・メキシコで全車が完走し、初のポディウムフィニッシュを達成した。

    ラリー・メキシコのデイ4は、サービスパークを中心に3本、計60.17kmのSSが行なわれた。最終日も天気は良く路面コンディションはドライだった。デイ3で総合3位に浮上したタナックは、最初のSS19でベストタイムを記録し、総合2位にポジションアップ。続くSS20でもベストタイムを刻み、総合3位の選手に対するリードをさらに広げた。最終のパワーステージはパンクにより攻め切れず、ボーナスポイントは得られなかったが、それでも総合2位でフィニッシュをした。総合2位に入ったことにより、タナックとヤルヴェオヤはドライバーおよびコ・ドライバー選手権首位の座を堅持。再び選手権リーダーとして、次戦のツール・ド・コルス(フランス)に臨む。なお、ヤリスWRCはラリー・メキシコ3回目の挑戦で、初の表彰台フィニッシュを果たした。

    デイ3最初のステージで首位に立つも、その後パンクで総合5位に後退したミークは、前後の選手とのタイム差が大きく開いていたため、デイ4ではボーナスの選手権ポイントがかかる最終のパワーステージに注力。最初の2本のSSではタイヤを温存して走り、パワーステージに臨んだ。残念ながら僅か0.1秒差でベストタイムは逃したが、セカンドベストタイムによりボーナスの4ポイントを獲得。また、マニュファクチャラーポイントにも貢献し、チームはマニュファクチャラー選手権トップの座を守った。

    デイ2での電気系トラブルによるデイリタイアを経て、デイ3で再出走したラトバラは、デイ3で総合8位まで順位を回復。デイ4では2本目のSSで総合7位にポジションを上げたが、フロント部を石にヒットして破損。最終SSを前に、ラトバラとコ・ドライバーのアンティラは、サンプガードの修理を行ないタイムをロスしたが、それでも総合8位でフィニッシュした。

    WRC次戦は、3月28日(木)から31日(日)にかけて、フランスのコルシカ島で開催される第4戦ツール・ド・コルス。シーズン最初のフルターマック(舗装路)ラリーであるツール・ド・コルスは、島の東部バスティアのサービスパークを中心に、島の広い範囲でSSが行われる。険しい山岳地帯を舞台とするステージは全体的に非常にツイスティで、岩壁や崖が道のすぐ近くに迫り、路面コンディションも刻々と変わるため、ミスのない精度の高いドライビングが求められる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ドライバーにとっても、エンジニアにとっても、そしてメカニックにとっても、非常に厳しいラリーでしたが、過去2年間と比べると我々のクルマは大きく進化しました。冷却系に問題は起こらず、高いパフォーマンスも発揮できました。オットは初めて選手権リーダーとなり、1番手スタートを初めて経験しましたが、冷静に対応し、素晴らしい走りをしました。彼が置かれた状況を考えると、総合2位は最高の結果だと思います。クリスとヤリ-マティはアンラッキーな面もありましたが、最後まで戦い続け、選手権争いにおいて重要なポイントを獲得してくれました。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    良い週末でした。このラリーはクルマにとっても、タイヤにとっても、そしてクルマの中で戦うドライバーにとっても、非常に過酷なイベントでした。しかし我々は上手くやったと思いますし、ミスをすることも、問題に遭うこともなく走り切れて嬉しく思います。我々の強さを示すことができたのではないでしょうか。パワーステージではパンクをしてしまったので、何もできませんでしたが、最初の2本のステージは上手く走れ、2位に順位を上げることができました。開幕3戦で3回表彰台に立つなど、ここまで良いシーズン序盤戦を過ごしていますので、引き続きこの良い流れを保ちたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    4ポイントを獲得するために、これほど頑張って戦ったのは初めてです。デイ4の2本目のステージ終盤に、路面の根石にクルマが当たってしまい、サンプガードにダメージを負いました。もしかしたら走り続けられないかもしれないとも思いましたが、どうしても諦められませんでした。何とかサンプガードを応急処置できましたが、パワーステージでは攻められませんでしたし、タイムコントロールに遅着した結果ペナルティを受け、4秒差で総合7位の座を失いました。しかし、フィニッシュすることができて良かったと思います。この週末は本当にいろいろなことが起きたので、次のラリーは平穏無事であることを願っています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    総合5位はほぼ確実という状況でデイ4をスタートしたので、その順位を守りつつ、パワーステージを全開で攻めることにしました。最初の2本のステージではタイヤを守って走りましたが、それは正しい戦略だったと思います。そしてパワーステージでは、総合5位でフィニッシュすることを最優先しながらも、思い切りアタックしました。デイ3ではラリーをリードしながらもパンクで遅れるなどタフなラリーになりましたが、14ポイントを獲得できたのでポジティブな結果だといえるでしょう。チームにとって、そしてマニュファクチャラー選手権にとって、本当に価値のあるラリーになったと思います。

    ラリー・メキシコ デイ4の結果
    1.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC)3h37m08.0s
    2.オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(トヨタ ヤリス WRC)+30.2s
    3.エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(フォード フィエスタ WRC)+49.9s
    4.ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m27.0s
    5.クリス・ミーク/セブ・マーシャル(トヨタ ヤリス WRC)+6m06.2s
    6.ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ(シュコダ ファビア R5)+15m35.5s
    7.マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ(シュコダ ファビア R5)+18m51.5s
    8.ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ(トヨタ ヤリス WRC)+18m55.9s
    9.ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+22m44.1s
    10.リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ(シュコダ ファビア R5)+30m13.8s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 3日目レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 3日目レポート

    2019年FIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの競技3日目デイ3が3月9日(土)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合3位に浮上。クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合5位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合8位につけた。

    ラリー・メキシコのデイ3は、サービスパークを中心に9本、計138.37kmのSSが行なわれた。天気は前日に続き晴れ。気温は30度前後に達し、グラベル(未舗装路)路面は全体的にドライコンディションとなった。デイ2で総合4位に順位を上げたタナックは、1番手スタートだったデイ2よりもやや後方の4番手でSSをスタート。SS11ではミークのパンクによる後退もあり、総合3位に順位を上げた。午後のステージでタナックは2本のベストタイムを記録し、午後のステージが始まった時点で22.4秒あった総合2位の選手との差を、2.2秒に縮めて長い1日を終えた。

    ミークは、デイ3最初のSS10でベストタイムを記録し、首位に立った。しかし、続くSS11でパンクにより約1分半を失い総合5位に順位を落とした。さらに、SS12では、パンクの際に負ったサスペンションのダメージによりスロー走行を余儀なくされた。それでも依然、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権と、マニュファクチャラー選手権で多くのポイントを獲得可能なポジションにつけている。

    金曜日のデイリタイアから、ラリー2規定に基づき再出走を果たしたラトバラは、午前中に2本のベストタイムを記録し、総合12位から総合8位に順位を回復。総合7位も狙えるタイム差で、デイ3を終えた。なお、ヤリスWRCはデイ2の6本のグラベルステージで、3人のドライバーが計5本のベストタイムを記録するなど、タフな路面で高いパフォーマンスとスピードを発揮した。

    競技4日目、ラリー最終日となる10日(日)のデイ4は、サービスパークの東側エリアで3本のグラベルステージが行なわれる。SS19「アルファロ」、SS20「メサ・クアタ」は、いずれもデイ3までに走行した他のステージと多くの部分が重なっている。また、SS7の再走ステージであるSS21「ラス・ミナス」は、トップ5タイムを記録した選手にボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は60.17km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は181.98kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オットは今日本当に良い仕事をしました。彼自身とクルマのパフォーマンスをきちんと発揮し、2位争いを続けました。明日の最終日でもまた、ベストを尽くしてくれると確信しています。明日はまだSSが60kmも残っており、このような厳しいコンディションではいかなることも起り得ます。今日、クルマは3台とも速く信頼性も確保できていました。クリスは最初のSSでトップに立ちましたが、次のSSは路面がかなりラフで多くの石が転がっており、運悪くパンクをしてしまいました。それでもまだ、ポイントを獲得できる順位につけています。ヤリ-マティは、良い出走順を活かしてベストタイムを何本か刻みました、昨日のような出来事があっただけに、とても重要なことだと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    良い1日になりました。 午前中のステージでは、依然かなり多くのルーズグラベルが残っていましたが、クリーンな走りで上手くまとめられました。午後は戦えるチャンスがあり、タイムを少し取り戻すことができました。路面コンディションは絶え間なく変わり、タイヤがどれくらいグリップするのか予測不可能だったので、なかなか簡単には行きませんでした。明日は、きっと興味深い展開になるでしょう。いくつか明るい材料があるので、とても楽しみです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    全体的には満足できる1日でした。昨日と比べると、パフォーマンスもかなり良かったと思います。クルマに少し変更を加えたのですが、それが奏功し、特に低速コーナーで効果がありました。今日の我々の合計ステージタイムは首位の選手に近かったので、満足するべきでしょう。総合8位まで順位を回復しましたが、明日も今日と同じようなスピードで走れたならば、総合7位も十分可能だと思います。また、選手権にとって重要となる、パワーステージでのポイント獲得も狙っていきます。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今朝の最初のステージでは素晴らしいスピードがあり、首位に立つなど存分に楽しめました。残念ながら次のステージではパンクをしてしまいましたが、タイヤを交換せずそのまま走り続けることにしました。タイムを考えると正しい判断だったと思いますが、結果的にリヤサスペンションにダメージを負い、その次のステージで大きな影響が出てしまいました。総合5位に落ちて戦うことができない状況に失望していますが、チームのために順位を守って結果を残し、ポイントを獲得するのは重要な任務であると理解しています。

    ラリー・メキシコ デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) 2h57m21.4s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +27.0s
    3 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +29.2s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m15.7s
    5 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +4m37.1s
    6 ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ (シュコダ ファビア R5) +12m06.0s
    7 マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ (シュコダ ファビア R5) +15m39.6s
    8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +17m32.4s
    9 リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ (シュコダ ファビア R5) +21m59.6s
    10 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +21m.59.7s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 2日目レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 2日目レポート

    2019年のFIA世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの競技2日目デイ2が3月8日(金)にレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合3位に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合4位につけた。なお、SS7終了時点で総合4位につけていた、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、電気系のトラブルによりデイリタイアとなった。

    ラリー・メキシコのデイ2は、サービスパークを中心に8本、計114.19kmのSSが行なわれた。今回がヤリスWRCでの初グラベル(未舗装路)ラリー出場となるミークは、速さと安定性を両立させた巧みな走りでメキシコの大地を駆け抜けた。2年連続でオーバーヒートに見舞われたヤリスWRCも、冷却系の改善が奏功し1日を通して高いパフォーマンスを発揮。ミークは総合2位と6.3秒差の、総合3位でデイ2を走りきった。

    ドライバーズ選手権首位のタナックは、本格的なグラベルステージの始まりとなったデイ2で、1番手スタートを担った。メキシコのグラベルステージは、路面がルーズグラベル(滑りやすい砂利)で覆われている。1番手スタートのタナックはその滑りやすい砂利を掻きながら走らなくてはならず、大幅にタイムをロスした。しかし忍耐強くステージを重ね、ライバルがトラブルやアクシデントで戦列を去る中、午後のステージではじわじわと順位を上げて行った。そして、終盤のSS7とSS9ではベストタイムを記録。総合4位に順位を上げて困難な1日を締めくくった。総合4位となったことで明日は出走順が後方となるため、デイ3ではさらなるポジションアップが期待される。

    ラトバラは、SS3番手タイムを3回記録し、SS7終了時点で総合4位につけるなど順調だった。しかしSS8を前に電気系のトラブルが発生し、残念ながらデイリタイアとなった。チームはクルマをサービスに運んでトラブルを修理した後、ラリー2規定に基づき明日のデイ3に再出走する予定。

    競技3日目となる9日(土)のデイ3は、サービスパークの北側エリアと東側エリアで3本のグラベルステージを各2回走行する。その後、レオンのレーシングサーキットでスーパーSSを2回連続で走り、1日の最後にはサービスパークのすぐ近くで市街地SSに臨む。SSの数は全部で9本、計138.37km。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は348.49kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ヤリ-マティのクルマに問題が起きたこと以外は、良い1日でした。何が起こったのかを正確に探る必要がありますが、最終的には電力不足によるデイリタイアです。クリスにとっては良い1日で、このようなコンディションでクルマに対する理解をさらに深めたことで、明日は今日よりも簡単に走れるのではないかと思います。オットは出走順が1番手だったので、非常に難しい条件で走らなくてはなりませんでした。しかし彼は上手く対処し、明日に向けて良い順位で1日を走り終えました。まだ先は長いですが、良い結果でラリーを戦い終える自信はあります。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    良い1日でした。あれ以上は無理と思えるくらい、全力を尽くして走りました。1日を通してクルマのフィーリングは良かったので、気持ちよく走れましたし、激しく攻める自信もありました。午後のステージは限界まで攻めたので、何度かヒヤッとする瞬間もありました。1日の終わりのスーパーSSでは総合順位が上がりましたが、もしその前のSSでさらに上げられていれば、明日はもっと良い出走順で走れたので少し残念です。とはいえ、少なくともライバルとの走行条件の差は今日よりも少なくなるでしょう。総合2位の選手とのタイム差はそれほど大きくないので、順位を上げるチャンスは十分にあると思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝の最初のステージは少し慎重に走り過ぎましたが、その後リズムをつかみ、クルマも本当に好調でした。午後のステージでは走りがさらに良くなり、順位も総合4位に上がりました。しかし、残念ながらオルタネータに問題が起こり発電しなくなってしまいました。残る2本のSSを何とか走ろうとリエゾン(移動区間)で修復を試みたのですが、叶いませんでした。もちろん強いフラストレーションを感じますが、モータースポーツの世界では起り得ることです。視線を先に向けて、残る2日間を戦い抜かなければなりません。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    このクルマで初めて走ったグラベルラリーのデイ2で、総合3位につけられて本当に嬉しく思います。首位を競うためには少し速さが足りませんでしたが、問題は何も起こらず、クルマは技術的に完璧でした。クルマの中に多くの砂と土煙が入り視界が悪化したシーンもありましたが、クルマのパフォーマンスは高かったと思います。明日は難しいステージが多くあり、今日と同じようにハードな道を走行する長い1 日です。総合2位の選手とのタイム差はそれほど大きくなく、出走順も今日より良くなるので、どのような1日になるのか、とても楽しみです。

    ラリー・メキシコ デイ2の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) 1h18m33.8s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +14.8s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +21.1s
    4 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +37.1s
    5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +39.1s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m00.7s
    7 マルコ・ブラチア・ウィルキンソン/ファビアン・クレトゥ (シュコダ ファビア R5) +5m16.1s
    8 ベニート・グエラ/ハイメ・ザパタ (シュコダ ファビア R5) +5m25.9s
    9 アルベルト・ヘラー/ホセ・ディアス (フォード フィエスタ R5) +6m31.5s
    10 リカルド・トリビーニョ・ブハリル/マルク・マルティ・モレノ (シュコダ ファビア R5) +9m07.2s
    12 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +14m28.2s

  • WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 初日レポート

    WRC | トヨタ:2019年 第3戦 ラリー・メキシコ 初日レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコが3月7日(木)に開幕。メキシコのグアナファト市街地でSS1が行なわれたが、13名のドライバーが走行した時点でSSはキャンセルになった。そのため、ラリーの主催者は走行を行なえなかった選手に対してノーショナルタイムを与えた。

    ラリー・メキシコは7日の午前中に、サービスパークが置かれるレオンから20km程度離れたグラベル(未舗装路)のコースで、午前10時からシェイクダウンが行なわれた。

    規則により欧州圏外のイベントでは現地での事前テストが行なえないため、実際のSSに近い路面を走行するシェイクダウンは、各選手にとってクルマの最終確認を行なう貴重な機会になった。そしてシェイクダウンでは、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が全体のベストタイムを、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が6番手タイムを記録した。一方、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)は最初の走行でクルマのセンサーに問題が発生しストップ。チームはクルマをサービスに運び、すぐに問題を解決した。その後タナックは無事シェイクダウンを走り、クルマの最終確認およびセッティング作業を終えた。

    夜8時からは、古都グアナファトの市街地で全長1.14kmのSS1がスタート。銀鉱採掘のための地下トンネルや、ラウンドアバウトをコースに組み入れたユニークな構成のSSは、路面の一部が石畳のターマック(舗装路)で、最後に大きなジャンプも設けられた。しかし、13台のラリーカーが走行した時点でジャンプ台が破損したため、SSはキャンセルになってしまった。その時点でミークは3番手、ラトバラは7番手のタイムを記録していたが、タナックを含むスタートできなかった選手権上位の3選手に対して、ミークと同じトップと0.6秒差のタイムが与えられた結果、ラトバラは総合10位に順位を下げた。

    本格的なグラベルステージが始まるデイ2は、午前中にエル・ショコラテとオルテガのステージを走行し、その後レオンのサービスパークのすぐ近くで1本の市街地SSを行われる。午後はエル・ショコラテとオルテガのステージを再走し、ラス・ミナスのステージを走行。ちなみに、ラス・ミナスは競技最終日のデイ4で、パワーステージとしてもう1度走行する。1日の最後には、レオンのレーシングサーキットでスーパーSSを2回連続で行ないます。SSの数は全部で8本、計114.19km。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は359.45kmとなる。

    トム・フォウラー(テクニカル・ディレクター)
    シェイクダウンではオットのクルマに、センサーのひとつが信号を伝達できない問題が起こり、エンジンが止まってしまいました。 我々はクルマをサービスに戻し、すべてを慎重にチェックした後センサーの問題を解決しました。その後オットはシェイクダウンに復帰し、何も問題がないことを確認しました。メキシコは標高が高く他のラリーとコンディションが大きく異なるため、ラリー本番に向けて学びの機会を失ったのは残念です。しかし、もっとも重要なのは、今晩最初のステージを走るための準備ができていたことです。他の2台については信頼性に関する問題は起こらず、すべてがうまく行き、ヤリ-マティもクリスもクルマのセットアップに満足していました。また、オットも走りに関しては満足していたので、明日に向けてすべてが順調だと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    朝のシェイクダウンは、最初からとても良いフィーリングで走れたのですが、ステージのフィニッシュ近くでクルマが止まってしまいました。そのためかなり時間をロスしましたが、それほど深刻な問題ではなかったので、その後サービスでクルマを直して再び走行し、すべてが上手く働いていることを確認しました。これからのステージがとても楽しみですし、今週末もまた、良いリザルトを狙っています。グラベルステージを上手く走るためのリズムを取り戻す必要がありますが、クルマのフィーリングは良く、自信もあります。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    昨年の最終戦ラリー・オーストラリア以降、グラベル路面では1回しかテストをしていなかったので、朝のシェイクダウンは走りの感覚を思い出すための良い機会でした。自信を取り戻し、クルマのフィーリングも良かったので満足できる内容となり、明日からの本格的なステージに向けて準備が整いました。グアナファトのスタートは、WRC全戦の中で最高のスタートだと思います。トンネル内の走行は非常にエキサイティングでした。石畳の路面は、普通のアスファルトに比べてグリップ力が高くないため、あまり攻め過ぎず、スムーズでクリーンな走りを心がけました。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    シェイクダウンでの最初の走行は、最高の目覚ましになりました。他の標高が低い場所でのラリーと比べると、全ての動作が緩慢に感じられますが、それがラリー・メキシコの特徴です。標高が高い場所にいることを実感します。とはいえ問題は何もありません。1回目の走行時は路面がかなり滑りやすく感じましたが、ひとたび走行ラインが刻まれると走りのリズムは非常に良くなり、タイムも上がりました。過去数年間、このラリーではいつも楽しむことができていました。今回は違うクルマでの出場となりましたが、ヤリスWRCはきっとうまく対応できると確信していますので、とても楽しみです。今晩のグアナファトのステージは毎年非常に素晴らしい雰囲気で、僅か1kmと距離は短くとも、楽しんで走ることができました。

    ラリー・メキシコ デイ1の結果
    1 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) 1m00.6s
    2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +0.1s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +0.6s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +0.6s
    5 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +0.6s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +0.6s
    7 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +0.6s
    8 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1.5s
    9 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1.5s
    10 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1.7s