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  • トヨタ WRC史上最多タイ10度目の王座 6連覇でランチアの大記録に並ぶ

    トヨタ WRC史上最多タイ10度目の王座 6連覇でランチアの大記録に並ぶ

    TOYOTAGAZOO Racing WRTが2026年WRC(世界ラリー選手権)のマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、通算10度目の王座に輝いた。これによりトヨタは、ランチアが保持していたWRC史上最多のマニュファクチャラーズタイトル獲得記録に並んだ。

    さらに2021年から6年連続でタイトルを獲得。こちらもランチアが1987年から1992年に記録した6連覇に並ぶ歴史的快挙となった。ラリー・チリ・ビオビオではオリバー・ソルベルグが優勝し、トヨタは残り2戦を残して2026年の王座を確定させた。

    トヨタがWRC通算10冠 ランチアの最多記録に並ぶ
    トヨタはラリー・チリを迎えた時点で、マニュファクチャラーズタイトルを数学的に確定させるために必要だったのはわずか7ポイントだった。

    そしてチリで十分なポイントを獲得し、10月のラリー・イタリア・サルディニアと最終戦サウジアラビアを待たずしてタイトルを確定させた。

    トヨタにとって今回が通算10度目のWRCマニュファクチャラーズタイトルとなる。

    最初の王座は1993年。翌1994年にも連覇を達成し、1999年には3度目のタイトルを獲得した。

    2017年にWRCへ復帰すると、翌2018年には早くもマニュファクチャラーズ王座を奪還。そして2021年から2026年まで6年連続でタイトルを獲得した。

    これによって通算タイトル数は10回となり、ランチアと並んでWRC史上最多となった。

    6連覇でもランチアの歴史的記録に並ぶ
    トヨタが達成したのは通算10冠だけではない。

    2021年に始まったマニュファクチャラーズタイトルの連続獲得記録も6年に伸びた。

    これまでWRCにおける長期支配の象徴となっていたのが、ランチアが1987年から1992年に達成した6年連続タイトルだった。

    トヨタは2021年、2022年、2023年、2024年、2025年、そして2026年と一度も王座を譲ることなく6連覇を達成。ランチアが築いたもうひとつの歴史的記録にも肩を並べた。

    ソルベルグの勝利で歴史的タイトルに花
    その記念すべき週末にトヨタへ勝利をもたらしたのが、24歳のオリバー・ソルベルグだった。

    コ・ドライバーのエリオット・エドモンドソンとともに3日間を安定して戦い抜き、9度のWRC王者セバスチャン・オジェに16.6秒差をつけてラリー・チリ・ビオビオを制した。

    3位にはヒョンデのアドリアン・フルモーが入り、首位から33.3秒差でフィニッシュした。

    ソルベルグは金曜日のオープニングステージで首位に立った。SS2終了後に一時エルフィン・エバンスにトップを譲ったものの、その後は変化し続けるコンディション、荒れた路面、難しいタイヤマネジメントに対応しながらラリーをコントロールした。

    今回がソルベルグにとって通算3度目のWRC総合優勝。2026年シーズンでは開幕戦ラリー・モンテカルロに続く2勝目となった。

    2025年のラリー・エストニアでトヨタのRally1マシンによるデビュー戦優勝を飾ったソルベルグは、フル参戦となった今季もその実力を証明している。

    エバンスのタイヤトラブルで展開が一変
    最終日を迎えた時点で、ソルベルグはエバンスに19.1秒のリードを築いていた。

    しかし、日曜日最初のカランパングエでは選手権首位のエバンスがステージ優勝。ソルベルグとの差を13.2秒まで縮めた。

    ソルベルグは続くビオビオの1回目で反撃する。右リアタイヤにダメージを負いながらもステージ最速タイムを記録し、リードを14.5秒まで広げた。

    その後、ラリーだけでなくドライバーズ選手権の行方にも大きな影響を与える出来事が起きた。

    総合2番手を走っていたエバンスが、最後から2番目のカランパングエでマシンを止めてタイヤを交換。2分以上を失い、総合5番手まで後退した。

    これによってオジェが2番手、フルモーが3番手へ浮上。ソルベルグは13.3秒のリードを持って最終ウルフ・パワーステージを迎えた。

    ソルベルグ「完璧な週末だった」
    十分なリードを持ちながらも、ソルベルグは最後までペースを緩めなかった。

    最終ウルフ・パワーステージでもエバンスを0.5秒上回るトップタイムを記録し、ステージ優勝でラリー総合優勝を締めくくった。

    「信じられないような週末でした。浮き沈みもありましたが、チームはいつも支えてくれて、いつもプッシュして、いつも僕を信じてくれました」

    「ようやく少し運も僕の味方をしてくれて、自分の仕事に集中して、自分らしく走ることができました。小さなディテールが重要なんです。そして今週末は完璧、本当に完璧な週末でした」

    オジェはローブに並ぶ通算120回目の表彰台
    2位に入ったセバスチャン・オジェも歴史的な節目を迎えた。

    今回が自身通算120回目のWRC表彰台となり、同じく9度の世界王者であるセバスチャン・ローブの記録に並んだ。

    ヒョンデのフルモーは3位に入り、自身通算13回目のWRC表彰台を獲得した。

    エバンスの後退によってサミ・パヤリが4位に浮上。ソルベルグから1分33.9秒差でフィニッシュした。エストニア、フィンランド、パラグアイで3連勝を飾ったパヤリだったが、チリではそのペースを再現できなかった。

    エバンスは5位でフィニッシュし、ウルフ・パワーステージでも2番手タイムを記録。タイヤトラブルで失ったポイントを少しでも取り戻した。

    「もちろん、できる限り効率よく速く走ろうとしていた。今朝の時点ではかなり良い状況に見えていたけど、こういうことは起こる。僕たちは戦い続ける」

    ドライバーズタイトル争いは残り2戦へ
    エバンスのタイヤトラブルによって、ドライバーズタイトル争いも接近した。

    エバンスは依然としてランキング首位を維持しているが、ラリー・チリを制したソルベルグが21ポイント差まで迫った。また、パヤリはソルベルグを4ポイント上回っている。

    次戦ラリー・イタリア・サルディニアで、エバンスが全ライバルに対して少なくとも36ポイントのリードを築けば、最終戦サウジアラビアを待たずにドライバーズタイトルを確定できる。

    また、WRC2ではヨアン・ロッセルがランチアで優勝。ロバート・ヴィルベスがWRC2チャレンジャー王者、アリ・ターカンが2026年FIAジュニアWRCチャンピオンに輝いた。

    1993年に初めてWRCマニュファクチャラーズ王座を獲得してから33年。トヨタは2026年、通算10度目のタイトルと6年連続王座という二つの記録でランチアに並び、WRC史上最も成功したメーカーのひとつとして新たな歴史を刻んだ。

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    1月24日(金)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技2日目デイ2が、フランス南部ギャップのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 17号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合4位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位につけた。

    また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位につけている。

    前日、3本のナイトステージで戦いの火蓋が切って落とされたラリー・モンテカルロは、いよいよフルデイでの戦いがスタート。デイ2としてサービスパークの東側と北側の山岳地帯で3本のステージを各2回走行する、6本合計107.34kmが予定されていた。しかし、午前中のSS5がキャンセルされたことにより、合計90.66kmのステージでタイムが競われることになった。デイ2は朝から青空が広がり、早朝サービスパークの気温は2度前後。山岳地帯の道は概ねドライもしくは湿り気を帯びたコンディションだったが、一部には泥や霜で覆われた路面、凍結した路面もあり、タイヤ選択はドライバーごとに異なった。

    デイ1最後のSS3でベストタイムを記録し、首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と僅か2秒差の総合2位につけたエバンスは、デイ2オープニングのSS4でヌービルが大きく遅れたことで、首位にポジションアップ。キャンセルされたSS5を経て行なわれたSS6では、オジエがクルマの姿勢を瞬間的に乱しながらも3番手タイムを記録し、首位エバンスと1.5秒差の総合2位に順位を上げた。

    ギャップでのミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、SS7でエバンスがベストタイムを記録し、オジエとの差を7.9秒に拡大。しかし、続くSS8でエバンスはハーフスピンを喫して遅れタイムは7番手。一方、故郷の村から近いこのステージでオジエは素晴らしい走りを見せ、エバンスに14.7秒差をつけるベストタイムで首位に立った。そして迎えたデイ2最終のSS9もオジエは最速で駆け抜け、エバンスとの差を12.6秒に拡げ首位でデイ2を締めくくった。

    デイ1で思うようにタイムが伸びず、首位と43.9秒差の総合6位につけていたロバンペラは、デイ2最初のSS4でベストタイムを記録。以降も2番手タイムを出すなど調子を上げ、総合4位まで順位を挽回した。また、勝田は午後の再走ステージで4〜6番手タイムを刻み、デイ1からふたつ順位を上げ総合6位に。Rally1車両でのモンテカルロ出場は今回が初となるパヤリは、SS4で3番手タイムを記録。総合7位にポジションを上げデイ2を走破した。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    1-2体制でリードし、3台がトップ4に入っているのですから喜ぶべきでしょう。難しいコンディションと、ドライバーたちがまだ理解を深めようとしている最中の新しいタイヤという要素により、ドラマチックな一日になりました。セブは昨晩のミスに少し苛立ち、今日も最高の気分でラリーをスタートすることができなかったかもしれませんが、午後には本来の力を取り戻し、特に路面にアイスが多くあったループの2本目では自信を持ってプッシュしていました。2位エルフィンと3位アドリアンのタイムは接近しており、明日もエキサイティングな展開になりそうです。また、カッレと貴元もフィーリングが改善されてきましたし、サミは彼の今大会の主目標に従い、経験値を着実に高めています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今日もまたトリッキーなコンディションでした。今朝最初のステージはクルマが走るたびにコンディションが変わり、ループの最後のステージは太陽が照りつけ、ペースノートにマークしていたアイスがとけてしまったので、判断が難しかったです。午後はまずまずのスタートでしたが、ループの2本目のステージで、完全にアイスに覆われたコーナーでスピンを喫し首位の座を失ってしまいました。最後のステージでもさらに少し遅れてしまいましたが、大きな差ではないですし、勝負はこれからです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    自分たちにとっては、とくにドラマのないクリーンな一日でしたが、全体的にはスピードが足りていませんでした。朝はトリッキーなコンディションだったにも関わらず、うまく行きました。スノータイヤやスタッドタイヤを履いているときのペースは良いように思いますが、路面がクリーンになり、スリックタイヤを履くような状況では、ペースをさらに改善する必要があります。明日は路面がもう少し乾きそうなので、スピードをさらに上げられることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    13秒の遅れを12秒のリードに変えることができたので、ポジティブな一日でしたが、すべてが完璧だったわけではありません。午前中はリズムをつかむことに苦労し、午後の最初のステージでも限界までは攻めきれていませんでした。しかし、最後の2本のステージでリズムをつかむことができましたし、とくに、家族や友人など多くの人々が見守る中、自分にとってのホームステージで勝てたことを嬉しく思います。それでも、まだ気を緩めるわけにはいきません。まだまだ長い道のりが残っていますし、明日もこの調子を保ち続けなければなりません。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    午前中はペースノートに記された情報を追うことに苦労しましたが、午後はだいぶ良くなりました。ルートノートクルーは朝早くステージを走行したので、その時点ではブラックアイスや霜に覆われた路面が多くあったはずです。しかし、自分たちがステージを走る頃には一部が溶けていたので、どの程度グリップが期待できそうなのか分かりませんでした。午後は少し楽になり、泥が出ていたり、凍結しているコーナーがいくつかあるだけでした。まだまだ興味深い日々が続くので、とにかく落ち着いてラリーに臨みたいと思います。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    本当にトリッキーな一日でした。いくつかのステージは本当に素晴らしく、区間タイムも良好でした。また、経験を増やすため異なるタイヤをいくつか組み合わせて走ったりもしました。改善できる部分はたくさんありますが、まずはクリーンに走り、自信と知識を少しずつ増やしていってからペースを上げていきたいと考えています。もう少し速く走りたい気持ちはありますが、全て計画通りに進んでいます。明日はコンディションが少し簡単になるかもしれませんが、実際には朝にならないと分かりません。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権 ラリー・モンテカルロ

    ラリー・モンテカルロ デイ2の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h27m00.6s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12.6s
    3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +14.2s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +38.5s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +47.3s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m37.7s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3m32.9s
    8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m58.6s
    9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +5m04.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m25.4s
    (現地時間1月24日20時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技3日目となる1月25日(土)のデイ3は、ギャップのサービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービを挟んで各2回走行する。そのうちSS11/14「オスロン/ルクーボー=ジャンサック」は、完全な新ステージとなる。また、SS10/13「ラ・モット-シャランコン/サン・ナゼール」は全長27kmと距離が長く、今大会最長のステージとなる。6本のステージの合計距離は120.66km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は483.57kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ1レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ1レポート

    1月23日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロがモナコで開幕。フランス南部の山岳地帯で3本のナイトステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合6位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合8位につけた。

    また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合9位につけている。

    2025年シーズンのオープニングラウンドとなるラリー・モンテカルロは、22日(水)の夕方に、サービスパークが置かれるフランス南部ギャップの近郊でシェイクダウンが行われた。全長3.28kmのステージは全体的にウェットコンディションとなり、ドライバーたちはいくつかのセットアップや、今回がWRCトップカテゴリー車両へのタイヤ供給初戦となる、ハンコック・タイヤをテスト。ラリー本番に向けてクルマの最終確認を行った。

    競技は一夜明けた23日(木)から始まり、モナコのカジノ広場で行なわれたセレモニアルスタートを経て、夕方6時からフレンチ・アルプス山中で2025年最初のステージがスタート。暗闇の中、ドライバーたちはギャップを目指しながら3本合計54.16kmの山岳ステージを走行した。オープニングのSS1では、ラリー・モンテカルロ通算10勝目を狙うオジエがベストタイム。3.9秒差でエバンスが2番手タイムを記録した。続くSS2でもオジエはベストタイムを刻み、総合2位に順位を上げたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に対し5.3秒の差を築いた。ところが、路面のグリップが非常に不安定だったSS3のジャンクションで、オジエは路面に出ていた泥に乗ってコースを外れ15秒程度をロス。その結果総合3位に後退した。それでも首位ヌービルと12.8秒差、総合2位のエバンスと10.8秒差につけている。なお、SS3でエバンスがベストタイムを記録した結果、GR YARIS Rally1は初日の全ステージを制覇。エバンスは、首位ヌービルと僅か2秒差と、優勝に向けていい位置につけている。

    2022年、2023年の世界王者であるロバンペラは、SS3で3番手タイムを記録し、初日を総合6位で走破。勝田は総合8位、今年からRally1車両でシーズン全戦に出場することになったパヤリは、確実性を最優先した走りで総合9位につけている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ミックスコンディションのナイトステージが行われるラリー・モンテカルロの木曜日は、常にエキサイティングで精神的に少し疲れを感じるシーズンのスタートです。特に、本日最後の3本目のステージは、このようなコンディションを走る必要がなく見ているだけで済む自分はラッキーだと思えたほどです。エルフィンはそのステージで素晴らしい仕事をしてくれましたし、いい位置につけています。セブは素晴らしいスタートを切り、SS3では危ないシーンもありタイムを失いましたが、モンテカルロのようなラリーで12秒の遅れはそれほど大きなものではありません。カッレは最初の2本のステージでは少し苦戦していましたが、初日の夜さえ乗り越えれば、金曜日は明るい中を走るので楽になります。明日はカッレも、貴元も、サミもきっと問題なく走れると思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今晩は典型的なラリー・モンテカルロのスタートでした。簡単ではありませんでしたが、それは皆同じです。ルートノートクルーが走り抜けてから数時間経っていた最後のステージでは、路面が凍っていたところもありました。彼らは素晴らしい仕事をしてくれましたが、自分たちが走った時にもいくつか発見があり、決して簡単ではありませんでした。もちろんチャレンジングでしたが、何とか乗り越えることができたのでハッピーです。今夜はどんどん寒くなってきていますし、明日の朝どのようなコンディションになっているのか、注視しなくてはなりません。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今夜はとても難しいスタートでした。自分が期待していたようなペースで走ることができなかったので、その原因を探る必要があります。新しいタイヤを履いての事前テストでは、今晩のような路面に雪や氷がないコンディションで走ることができず、また自分のスタイルもあまり上手く機能していなかったように思います。ですので、クルマとタイヤをさらに上手く使いこなす方法を見つける必要があります。このラリーでは以前にもそうすることができたので、今回もできることを願っています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    今夜は完璧に近いスタートを切れたはずでした。最初の2本のステージは素晴らしかったのですが、残念ながら最後のステージでミスを犯しタイムを失ってしまいました。路面にグラベルがたくさん出ていて驚きましたが、運良く切り抜けることができました。我々の戦いはまだ続いていますし、トップからそれほど大きく離れているわけではないので、もちろん明日もトライし続けます。今晩はかなり冷え込むでしょうし、路面には霜や凍結している部分もあると思うので、明日の朝はきっと簡単なコンディションにはならないでしょう。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    ラリー・モンテカルロの木曜日の夜はいつだってエキサイティングです。今晩はトリッキーなステージが続き、予想以上に多くの泥や土が路面に掻き出されていた難しいコンディションでした。また、スタート直後からクルマに小さな問題が発生していましたが、明日に向けてチームが問題を解決してくれるはずです。まだまだ先は長く、トリッキーなステージ、そしてコンディションが自分たちを待ち構えています。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今夜のコンディションは非常にトリッキーで、最後のステージは路面がかなり凍っていました。ただし、モンテカルロはいつもこのような感じです。多かれ少なかれ、自分たちが計画し考えていたようにラリーは進んでいます。今晩はクルマを壊すことなく夜のステージを走り終えたかったですし、このようなコンディションで走りのリズムをつかむのは簡単ではありません。もっとプッシュすることもできたはずですが、もし一つのコーナーがトリッキーだった場合は、次のコーナーでも慎重に行かざるを得ません。全ては学びのためですし、明日どうなるのか楽しみです。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権 ラリー・モンテカルロ

    ラリー・モンテカルロ デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 32m58.8s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2.0s
    3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +12.8s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +27.0s
    5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +30.0s
    6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +43.9s
    7 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +48.8s
    8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +53.3s
    9 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m24.4s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +2m16.7s
    (現地時間1月23日22時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技2日目となる1月24日(金)のデイ2は、ギャップのサービスパークの東側と北側のエリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうちSS4/SS6「サン=モーリス-オーブサーニュ」は、2021年以降初めて使用されるステージ。6本のSSの合計距離は107.34km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は422.84kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ プレビュー

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、1月23日(木)から26日(日)にかけて、モナコおよびフランスで開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦「ラリー・モンテカルロ」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。WRC最古の歴史と伝統を誇るラリー・モンテカルロで、今シーズン最初の優勝を狙う。

    2025年のWRCは、スペイン(カナリア島)、パラグアイ、サウジアラビアという3つの新イベントがカレンダーに加わり、ラウンド数は昨年までの全13戦から14戦に拡大。例年どおり、モナコとフランスを舞台とするラリー・モンテカルロで長いシーズンの開幕を迎える。

    冒険に満ちた新しいシーズンは、Rally1車両のレギュレーションにも大きな変更があり、これまで3シーズンに渡り組み込まれてきたきたプラグイン・ハイブリッド・ユニットが搭載されないことになった。その結果、車両の規定最低重量は従来の1260kgから1180kgへと大幅に引き下げられ、プラグイン・ハイブリッドによるブーストがなくなることと、吸気リストリクター径が36mmから35mmに絞られたことによるパワー低下を補完。昨年までと同様のパワーウェイトレシオを維持できるようになった。また、単一サプライヤーとして、ハンコックが初めてWRCトップカテゴリー車両にタイヤを供給することも大きな変更点となる。

    スポーティング・レギュレーションについても重要な変更があった。日曜日の最終総合順位に対して与えられるポイントが復活し、昨年までの土曜日終了時点での順位に対し付与されていたポイントは廃止された。ただし、日曜日のみの合計タイムによって競われる「スーパーサンデー」と、最終ステージのみの順位に対してポイントが与えられる「パワーステージ」は継続となり、これまでと変わらず、日曜日もエキサイティングな戦いが続くことになる。なお、日曜日の最終順位に対して与えられるポイントは、1位から10位までに25-17-15-12-10-8-6-4-2-1。スーパーサンデーとパワーステージは、いずれもトップ5に対し5-4-3-2-1ポイントが与えられる。

    2024年シーズン最終戦ラリージャパンでの優勝と、チーム一丸となって達成した逆転劇により、TGR-WRTは4シーズン連続となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得したが、2025年も総力をあげてタイトル防衛に臨む。GR YARIS Rally1と改名されたクルマについては、引き続き100%持続可能な非化石燃料を採用し、サスティナブルなモータースポーツ活動を推進する。また、プラグイン・ハイブリッドユニットによるブーストが得られなくなったことで、エンジンに求められる特性が変わったため、2025年車両ではエキゾーストシステムとカムシャフトを変更。さらに、ギヤレシオを見直すなどしてパッケージの最適化を図り、クルマの改良を推し進めた。

    ドライバーおよびコ・ドライバーのラインナップは、2024年シーズンからさらに強化。7戦へのパートタイム出場ながら4勝を飾った2022、2023年の世界王者ロバンペラが、ハルットゥネンと共に全戦出場にカムバック。また、エバンスとマーティン、勝田とジョンストンも全戦に出場。2024年、10戦に出場し3勝を獲得したオジエとランデは、2025年もパートタイムの出場となるが、開幕戦ラリー・モンテカルロには前人未到の大会10勝目を目指しエントリー。ロバンペラ、エバンスと共にマニュファクチャラーズポイント獲得ドライバーとして挑む。モンカルロでの勝田は、TGR-WRTの4台目として彼ら3人を支え、5台目のGR YARIS Rally1は若手のパヤリに委ねられる。2024年のWRC2にGR Yaris Rally2で挑みシリーズチャンピオンに輝いたパヤリは、かつて組んでいたサルミネンとのコンビを復活。新たに設けられた「TGR-WRT2」から、初めてトップカテゴリー車両で全戦に出場し、新チームのマニュファクチャラーズポイント獲得にも挑戦することになる。なお、パヤリの車両のリバリーはブラックとホワイトに塗り分けられるが、これはWRCの最高峰を目指す若手ドライバーにチャンスを与えるという、TGR-WRTの姿勢を表わすもの。

    2024年にパヤリと最後までWRC2の王座を競ったオリバー・ソルベルグは、2025年のWRC2タイトルを獲得することを最大の目標に、クルマをGR Yaris Rally2にスイッチ。昨年、パヤリを王座に導いたプリントスポーツから、WRC2の7戦にエントリーする。ただし、その7戦以外にもソルベルグはGR Yaris Rally2で出場。彼にとってはWRC2登録外イベントとなるが、開幕戦ラリー・モンテカルロでクルマへの理解をさらに深めることになる。また、ソルベルグと同じようにWRC2登録外イベントとなるが、TGR WRCチャレンジプログラムの小暮ひかると山本雄紀も、GR Yaris Rally2で初めてのラリー・モンテカルロに挑む。

    厳寒期のフレンチアルプスの山道が舞台となるラリー・モンテカルロは、基本的にはターマック(舗装路)イベントだが、舗装路面が氷や雪に覆われたステージも多くあり、天候も変わりやすいため、WRCの中で最も過酷なイベントのひとつと言われている。路面の状態が変わりやすいためタイヤ選択も非常に難しく、ドライ用、ウエット用、雪道用のスタッドレスタイヤ、金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれたスタッドタイヤなど、様々なタイプのタイヤが用意される。

    前年と同様、ラリーの中心はフランス南部ギャップのサービスパークとなり、ラリーの開幕を華やかに祝うセレモニアルスタートはモナコ中心部のカジノ広場で行われる。木曜日の午後モナコを出発した選手たちは、遠く離れたギャップのサービスパークを目指しながらデイ1として3本のナイトステージを走行。競技初日から、路面凍結の可能性もある合計54.16kmの夜間ステージと対峙することになる。金曜日のデイ2は、ギャップの東側と北側のエリアで、ミッドデイサービスを挟んで3本のステージを各2回走行。土曜日のデイ3も同様のフォーマットで行われ、ギャップの西側エリアで3本のステージを各2回走行する。なお、そのうちSS11/14の「オスロン/ルクーボー=ジャンサック」は完全な新ステージとなる。最終日となる日曜日のデイ4は、早朝ギャップのサービスパークを出発した後、木曜日の夜にSS1とSS3として走行した2本のステージを再走。その後、有名なチュリニ峠のコーナーを含む最終のパワーステージ、SS18「ラ・ボレーヌ=ベジュビー/ペイラ・カヴァ」を経て、モナコでフィニッシュを迎えます。4日間で18本のステージを走行し、その合計距離は343.80km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1629.37kmが予定されている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    2024年シーズンが終わったばかりのような気がしますが、今、私たちは多くの新たな側面を持つ新しいシーズンに向けて準備を進めています。ハイブリッドユニットが搭載されなくなり、重量が低減されたことにより、私たちはクルマの最適化とセットアップの適切なバランスを見つけるため一生懸命努力してきました。私自身もこの新しいパッケージのクルマを運転する機会がありましたが、パワーが減少したにもかかわらず、パフォーマンスは以前とほぼ同等で、クルマはむしろ俊敏になったように感じました。また、新たなタイヤサプライヤーであるハンコックの参入も歓迎します。このような様々な変化にドライバーたちがいち早く適応し、限界までプッシュできるようになることを期待しています。ラリー・モンテカルロはコンディションが変わりやすいことから、タイヤ戦略の面でも最も難しいイベントです。テストでは降雪など様々な天候を経験しましたが、ラリーでは常に驚くような出来事に遭遇します。強化された今年のラインナップにより、我々のドライバー達がこのイベントと、チャンピオンシップでトップ争いに加わることができると確信しています。Rally1でフル参戦する初めての年となるサミには、以前の貴元と同じように、セカンドチームからエントリーしてもらいます。これにより、マニュファクチャラー選手権争いでも新たな展開がもたらされるでしょう。今大会での彼のメインターゲットは完走と経験を積み重ねることですが、一年を通して成長し、進化してくれることを期待しています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    新しいシーズンを迎えるにあたり、自分の目標はいつも通り勝利のために全力を尽くすことです。2025年も我々のチームは強力ですし、私自身のターゲットはラリーで勝ち、選手権タイトル獲得のために戦い続けることです。新しいタイヤサプライヤーが参入し、テクニカルレギュレーションもいくつか変更されたため、すべての路面に適応し、学ばなくてはなりませんが、それは誰にとっても同じことです。できる限りベストな仕事をして、可能な限り準備を整える必要があります。ラリー・モンテカルロは、使用できるタイヤの選択肢が最も多いイベントですが、テスト時間が限られているため、すべての異なるコンディションでタイヤを試すことは不可能です。いつだって非常に難しいラリーですので、コンディションに上手く適応し、適切なタイミングで正しい判断を下すことがこれまで以上に重要になるでしょう。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    このチームの一員としてWRCのフルシーズン参戦に復帰するのは素晴らしいことです。一年を通して準備を進め、タイトル獲得を目指して戦うのは、また異なるフィーリングです。昨年は各ラリーで速さを発揮しましたが、今年は一年を通してより一貫性を高めて戦う必要があります。ラリー・モンテカルロは常に、シーズンの開幕戦として非常に難しいイベントです。これまで、自分にとっては決して得意なラリーではありませんでしたが、それでもそこそこ良い結果を残すことができていました。クリーンにラリーを戦い、多くのポイントを獲得してシーズンをスタートすることができたら幸いです。新しいタイヤサプライヤーを迎えるというのは、かなり大きな出来事です。なぜなら、誰もがすべてのコンディションでタイヤについて学ばなければならず、モンテカルロでは、できるだけ早くクルマに自信を持てるようになりたいからです。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    ラリー・モンテカルロに向けて準備を進めていると、いつもワクワクします。また、TGR-WRTとの関係をさらに一年継続できることを嬉しく思います。この素晴らしいチームで走ることを、私は今でも楽しんでいます。このチームで過ごす年月は、私のキャリアの中で最長ですし、今年はさらに楽しく走れることを期待しています。クルマのパワーが低く抑えられ、重量が軽くなり、新しいタイヤが導入されたことにより、シーズン序盤は分からないことだらけですし、チームとドライバーにとっては、誰がもっとも上手く適応できるかを競う、新たなチャレンジになります。何度スタートを切っても、このラリーは決して簡単には感じられません。私は常にリスペクトを持ってチャレンジし、ある種の恐怖心を持ってこのラリーに臨んでいます。なぜなら、予測不可能な状況に直面することは明らかだからです。他のラリー以上に、リスクの管理に重点を置く必要があります。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    新たな期待をもって臨む、新しいシーズンが始まります。今年の自分の一番の目標は、これまでと同じレベルの速さを保ちながらも、より安定した走りをすることです。昨年は自分にとって苦しいシーズンでしたが、チームの大きなサポートを実感し、苦しい状況をどのようにして切り抜けるかなど多くのことを学びました。間違いなく、その経験が自分を強くしてくれたと感じていますし、今年はその経験を活かす年です。モンテカルロは、コンディションの面で最も難しいラリーのひとつなので、たった一日だけのテストで全ての準備を整えるのは困難です。レギュレーション変更に伴う、今までとは異なるバランスに適応するベストなセットアップを見つける必要がありますが、クルマとタイヤのフィーリングは全体的に良好です。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    Rally1車両で臨む初めてのフルシーズンを前に、非常に良いフィーリングを感じています。昨年、その一端を経験しましたが、今から開幕が本当に楽しみです。新しいレギュレーションの導入や新しいタイヤサプライヤーなど、誰もが慣れなければならない新たな要素もありますが、それは興味深く、とてもエキサイティングなことです。これまでのところ、テストでのフィーリングは非常に良好です。今年最初のラリーとなるモンテカルロでは、とにかく良いフィーリングでフィニッシュラインに到達することが目標になるでしょう。もしコンディションが良いようならば、昨年時々実践できたように、ペースを上げることも可能かもしれませんが、上位を争うためにはもう少し経験を積む必要があると思います。

  • WRC ヌービルが2024年開幕戦モンテカルロでオジエとの直接対決で勝利

    WRC ヌービルが2024年開幕戦モンテカルロでオジエとの直接対決で勝利

    ティエリー・ヌービルは、モンテカルロ・ラリーの名手セバスチャン・オジエとの直接対決を制し、2024年世界ラリー選手権(WRC)の開幕戦を制した。

    ヒュンダイのドライバー、ティエリー・ヌービルは、史上最も乾燥したモンテカルロ・ラリーのひとつである17本のアスファルト・ステージのうち8本を制し、9度の優勝を誇るオジエに16.1秒の大差をつけて、この有名なイベントで2度目の優勝を飾った。

    トヨタのエルフィン・エヴァンスが3位(+45.2秒)で表彰台に上がり、ヒュンダイのオット・タナック(+1分59.8秒)とMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモー(+3分36秒9秒)がトップ5を占めた。

    ヌービルはラリーでの完全勝利に加え、最大30ポイントを獲得。土曜日の夜にラリーをリードしたことで与えられる18ポイントを獲得し、日曜日には最速タイムを記録して、2024年からの新ポイント体系に基づく7ポイントを追加した。

    ヌービルはパワーステージのボーナスポイント5ポイントを獲得し、オジエに6ポイント差をつけてランキングトップに立った。

    新ルールでは、日曜日のレグで上位7人にポイントが与えられ、ヌービル(7ポイント)、エヴァンス(6ポイント)、オジエ(5ポイント)、タナク(4ポイント)、フルモー(3ポイント)、勝田貴元(2ポイント)、グレゴワール・ミュンスター(1ポイント)が獲得した。

    軽量化され、アップグレードされたi20 Nのエンジントラブルに若干阻まれたものの、ヌービルは、印象的で速いスタートを切ったエバンスから15.1秒遅れの2位で木曜夜のオープニングステージを終えてラリーをスタートさせた。

    第3ステージでは、何人かのドライバーを巻き込んだ氷の上でスライディングし、雪山に接触するアクシデントに見舞われた。次のステージでスピンを喫したヌービルも運に見放されたが、このミスで10秒の遅れを喫していなければ、ラリーのトップに躍り出ていたことだろう。

    オジエに4.5秒差をつけていたエヴァンスから16.1秒遅れの3位で金曜日を終えたヌービルは、土曜日の朝、見事にトップに躍り出た。

    2020年のモンテカルロ・ウィナーであるヌーヴィルは、凍てつくような第9ステージで、トップのエヴァンスから9.6秒、オジエから18.8秒のリードを奪った。その後、好調なタイムを連発し、第10ステージを終えてヌービルがラリーのトップに立った。

    エヴァンスの挑戦は徐々に後退し、ウェールズ人ドライバーはヌーヴィルとオジエのペースについていけず、壮絶な直接対決が展開された。エバンスはステージ10でGRヤリスにハイブリッドの問題が発生。

    午後、オジエはステージ通算700勝を達成するなど、刺激的な突撃を開始した。このフランス人選手はヌービルを巻き込み始め、第13ステージを制し、0.8秒差でトップに立った。

    しかし、ヌービルは「完璧なステージ」と表現したように、第14ステージでオジエに4.1秒差をつけ、3.3秒差で土曜日を終えた。

    この圧倒的な速さは日曜日も続き、ヌービルは午前中の2ステージでトップタイムを叩き出し、オジエのモンテカルロ10勝目への望みを打ち砕いた。

    ヌービルはパワーステージでオジエに2.6秒の差をつけて優勝し、勝利を決定づけた。

    Mスポーツでの2023年キャンペーンを経て、ヒュンダイに復帰したタナックの初イベントは厳しいものとなった。木曜日の夜、3台のヒュンダイすべてにエンジントラブルが発生し、2台は解決したものの、タナックのi20 Nはラリー中に悩まされた。

    しかし、彼の勝利への望みを事実上絶ったのは、ステージ3でのミスだった。タナックはヌービルと同じ氷盤に引っかかったが、チームメイトとは異なり、溝にはまり、観客が彼を道路に押し戻さなければならなかった。

    Mスポーツ・フォードの若手ドライバーであるフルモーとマンスターは、土曜日の午後まで5位と6位につけていたが、ミュンスターはステージ3の氷上でのアクシデントでタイムを失い、気が付くとステージ12の関門に引っかかっていた。

    フルモーは落ち着いた走りで5位入賞を果たしたが、マンスターは新しい採点システムの恩恵を受け、日曜日にポイントを獲得した。

    ヒュンダイと新たに契約したアンドレアス・ミケルセンは、i20 Nに慣れるしながら、困難なラリー1デビュー戦に耐えた。現WRC2チャンピオンは、第9ステージでの激しい瞬間を生き延び、最終的に総合6位(+5分34.6秒)でフィニッシュした。

    トヨタの勝田は7位(+8分28.5秒)でフィニッシュし、第3ステージでタナクとマンスターと同じ溝に落ちて5分ロスした状態から立ち直り、土曜を通して速さを見せた。

    WRC2では、シトロエンのヨハン・ロッセルが最終ステージでペペ・ロペスに4.9秒差をつけて優勝。3位はニコライ・グリャジンで、この3台は7回もトップが入れ替わるバトルを繰り広げた。

  • トヨタ 2024年のWRC/WEC車両はマッドブラックの新カラーリング

    トヨタ 2024年のWRC/WEC車両はマッドブラックの新カラーリング

    トヨタは、2024年のFIA世界ラリー選手権(WRC)、FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する車両の新しいカラーリングを発表した。

    世界選手権と戦うGR YARIS Rally1 HYBRID、GR010 HYBRIDが纏う新たなマットブラックのカラーリングは、負け嫌いを表す「速さ」をイメージするとともに、競技車両がモータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりに繋がっていく「プロトタイプ」であり、ここから進化していくことを表している。

    新しいカラーリングはWRC、WECだけでなく、今後TOYOTA GAZOO Racingが参戦する競技にも展開される。

    トヨタ 世界ラリー選手権 2024

  • WRC 2025年以降の公式タイヤサプライヤーはハンコックに決定

    WRC 2025年以降の公式タイヤサプライヤーはハンコックに決定

    WRC(世界ラリー選手権)の2025年以降の公式タイヤサプライヤーにハンコックが選定された。

    FIA(国際自動車連盟)は今年7月に2025年から2027年までの期間を対象とした入札手続きを開始。ハンコックは、4年間の最後となる来シーズン終了後にピレリからWRCへのタイヤ供給を引き継ぐことになる。ピレリは、WRCへの参戦を継続するための入札を見送っていた。

    「WMSCは、ハンコックを2025年から3年間の契約でFIA世界ラリー選手権の公式タイヤパートナーおよびサプライヤーに任命するというWRC委員会の勧告を承認した」とFIAは声明で発表。

    「この決定は、サプライヤーの能力、持続可能性、技術的品質、タイヤ1本あたりのコスト、マーケティングなどの基準に基づき、FIAが7月に開始した詳細な入札プロセスを受けたものである。ハンコックは、2024年のキャンペーン終了をもってWRCの単独サプライヤー契約が終了するピレリに取って代わることになる」。

    韓国のタイヤメーカーであるハンコックは、2011年から2020年までオフィシャルサプライヤーとしてWRCにタイヤを供給する権利を保持していたミシュランとの競争を退けた。同社は2017年末に選手権から撤退する前にDMACKに加わっていた。

    ハンコックにとってこれがWRC初参戦となる。この入札は、2027年から導入される可能性が高いWRCの新しいRally1レギュレーションの初年度と一致する。

    ハンコックは、2000年代からラリー用タイヤを開発しており、ラリーでの経験がある。今年、同ブランドはジュニア・ヨーロピアン・ラリー選手権の公式タイヤサプライヤーに指名された。

    FIAの入札によると、応募者はグラベルとターマックのタイヤ、スノー(スタッドレス)タイヤとターマックのウィンタータイヤの最低2つの仕様(スタッドレスタイヤが許可されている場合)とスタッドレスタイヤなしを製造しなければならない。この2種類のタイヤは、異なるタイプ/コンパウンドでも構わない。

  • WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ2レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ2レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第4戦クロアチア・ラリーの競技2日目デイ2が4月22日(土)にクロアチアの首都ザグレブを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合1位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合5位に、それぞれ順位を上げた。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけている。

    クロアチア・ラリーのデイ2は、ザグレブに置かれるサービスパークの南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のSSの合計距離は116.60km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmという長い一日だった。デイ2は好天に恵まれ、路面は概ねドライコンディションだった。しかし、一部には水溜まりや湿ったセクションがあり、路肩の泥が舗装路面に掻き出されて非常に滑りやすいコーナーも多くあった。

    デイ1で首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と5.7秒差の総合2位につけたエバンスは、3本目のSS11でヌービルがリタイアしたことにより総合1位にポジションアップ。総合2位に順位を上げたオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と22.6秒差で午前中を終えた。デイ2ではリザルト上位のドライバーが後方からの出走となるため、エバンスはコーナーのインカットによりダーティで滑りやすくなった路面を走行することに。それもあって午後の再走ステージでタナックに対するリードは一時12.5秒に縮まった。しかし、エバンスはその後ペースを上げ、タナックに25.4秒のリードを築いて一日を終えた。

    オジエは、デイ1で4本のベストタイムを記録しながらも、ダメージを負ったホイールの交換作業で大幅にタイムロス。それでも総合5位につけていたが、一日の最後に1分のペナルティを課せられ総合7位に順位を下げていた。さらに、デイ2の朝ステージに向かうリエゾン区間で発生した問題の解決に時間を要し、タイムコントロールに遅着したことで10秒のペナルティを受けた。しかしオジエのスピードに陰りはなく、3本のベストタイムを記録して総合4位まで順位を挽回。一方、オジエと同じくデイ1でのホイール交換により大きく遅れていたロバンペラは、デイ2で4本のベストタイムを刻むなどして総合5位まで浮上。SS15が終了した時点で、オジエとの差は1.3秒にまで縮まった。しかし、デイ2最終のSS16を最速で駆け抜けたオジエが0.7秒押し戻し、差は2秒に。2021年大会の勝者オジエと、昨年大会の勝者ロバンペラの総合4位争いは、最終日も続く。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今日は私たちにとって良い一日でした。ドライバーは全員パフォーマンスレベルが非常に高かったと思います。エルフィンのおかげでラリーをリードすることができましたし、難しいコンディションで25秒以上のリードを築けたのは、彼の多大な努力の賜物です。もちろん、素晴らしい戦いをしていたティエリーのリタイアによってリードを得ることは望んでいませんでしたが、その新しいステージが非常に難しいコンディションだったことが証明されました。また、セブとカッレという2人のワールドチャンピオンが、クリーンファイトをしながら順位を上げていったのは興味深く、マニュファクチャラーズポイントという点でも良かったです。そして、貴元が自信を持ち始めたのもまた、良いことです。明日の最終日は、昨年よりもコンディションが安定しそうなので、すべてがうまくいくことを願っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    順位を挽回するためかなりハードに戦い、順位を3つ上げることに成功しました。また、セブと僅差の戦いが続きましたが、彼とのバトルは常に大変なので、とにかく攻め続け、一日を通して速く走ることができました。昨日の午後の走行で、クルマとセットアップに関して良いフィーリングを掴めたので、今日は自信を持ってスタートすることができました。また、今朝は出走順も良くクリーンな路面を走ることができましたが、午後の再走ステージは路面がかなりダーティで滑りやすくなっていました。明日は様子を見ながら、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    長い一日でしたが、良い順位を得ることができました。朝は路面がダーティなところで少し慎重になりすぎていたように思いますが、それでも午前中は事がうまく運び、クルマの調子も良くなっていきました。午後はオィットに対するリードを失っていき、彼が何かしら問題を抱えたことで少し余裕ができましたが、自分としては満足できない状況でした。それでも、このラリーではトラブルを避け道の上に留まり続けることが大事です。このようなラリーでは決して大きなリードとはいえないので、リスクを管理しながら明日もいい走りをしなくてはなりません。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    カッレと戦いながら、二人とも順位を上げることができて良かったです。もちろん、私たちが本当に望む順位を争っているわけではありませんが、少なくともチームのためにより多くのポイントを獲得することには役立っていると思います。運転を楽しむことができていますし、少なくとも今日の午後はトラブルなく走ることができました。今朝はロードセクションでちょっとした問題を解決しなければならず、タイムコントロールに少し遅れペナルティを受けてしまいました。それでも、走り続けることはできましたし、その後はいいペースでした。残る4本のステージもこの調子で頑張ります。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

    クロアチア・ラリー デイ2の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h20m05.7s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +25.4s
    3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +55.4s
    4 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m49.4s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m51.4s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m25.9s
    7 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +2m32.1s
    8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +6m40.2s
    9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +6m51.7s
    10 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia RS Rally2) +8m02.4s

    明日のステージ情報
    ラリー最終日となる4月23日(日)のデイ3は、ザグレブの北側エリアで2本のステージを各2回走行。そのうち、SS18の再走となる最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のSSの合計距離は54.48kmと3日間で最短。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は374.52kmとなる。

  • WRC:トヨタ  2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第4戦クロアチア・ラリーが4月21日(金)にクロアチアの首都ザグレブで開幕。8本のステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合5位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合8位につけた。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけている。

    今回で3年連続、3回目のWRC開催となるクロアチア・ラリーは、今シーズン最初の純粋なターマック(舗装路)ラリー。クロアチアの首都ザグレブに置かれるサービスパークを中心に、3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は301.26kmとなる。

    ラリー・クロアチアへの出場を予定していたアイルランド人ドライバーのクレイグ・ブリーンが、ラリーを前に逝去されたため、サービスパークは深い悲しみに包まれ、ラリー関係者はブリーンに敬意と哀悼の意を表した。

    前日のシェイクダウンに続き、ラリーは21(金)の朝から競技がスタートし、サービスパークの西側に展開する4本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は130.18kmと、3日間で最長だった。午前中のステージはドライコンディションだったが、午後は一時的に雨が降り、一部路面は濡れていたり、湿っている状態だった。

    2021年大会でオジエと最終ステージまで優勝を争い、僅か0.6秒差の総合2位でフィニッシュしたエバンスは、SS1こそ5番手タイムだったが、その後は安定して2、3番手タイムを刻み総合2位をキープ。デイ1最終のSS8ではベストタイムを記録し、首位と5.7秒差の総合2位でデイ1を走破した。また、現在ドライバー選手権で首位に立っているオジエは、SS1でベストタイムを刻みいいスタートを切ったが、続くSS2で路面からの衝撃でホイールがダメージを受け、停車して交換作業を行なったため大幅にタイムロス。しかし、その後3本のベストタイムをマークするなどして追い上げ、総合5位で一日を終えた。ロバンペラは、SS2でオジエと同じ場所でやはりホイールにダメージを負い、交換作業で大きくタイムを失った。午前中のステージでは良いフィーリングをなかなか掴むことができずに苦労したが、午後はフィーリング、タイムともに向上。総合8位で競技初日を走り終えた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    難しいステージが続いた一日で、少し複雑な心境です。今朝の最初のステージでは、セブを中心に全てがうまくいっているように見えました。ところが、セブとカッレはまったく同じ場所でクルマを停め、ホイール交換をしなければなりませんでした。ふたりとも、路面が盛り上がっているところに当たってしまったようですが、残念ながら衝撃がかなり大きかったのでしょう。大幅にタイムを失ってしまったのは残念ですが、それはよくあることです。一方、エルフィンは午前中のステージをうまく走り切り、自信を深めていくのがわかりました。そして午後からはハードにプッシュし始め、首位との差をどんどん縮めていったので、明日も優勝争いを続けてもらいたいと思います。セブとカッレはこのまま走り続け、どうなるのか展開を見たいと思います。ラリーはまだ2日ありますし、このラリーでは日曜日の最終ステージが終わるまで、何も決まらないことを私たちは知っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    今朝は予想していた以上に難しかったです。滑りやすいグラベルが多くあり、グリップも予想以上に低く、非常にトリッキーなコンディションでした。スタートした時のセットアップは、このようなコンディションではあまり良くなかったので、クルマのバランスに少し苦労しました。そして2本目のステージでは、セブと同じようなことが起きてしまいました。ペースノートに路面の情報は記していたのですが、予想以上に大きなバンプだったようです。午後に関しては、かなり良くなりました。ミッドデイサービスでセットアップを変更した結果、ドライビングを楽しむことができましたし、ペースも上がりました。明日も良いフィーリングで走り続けられることを願っています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    今日は簡単にはいきませんでした。コーナーごとにグリップが変化し、前を走るクルマによって掻き出されたダートの量もコーナーによって大きく違いました。最初のステージは自分たちの出走順が後方だったため、路面がかなり汚れていて最高のスタートとは言えませんでした。しかし、その後はどんどん順位を上げていくことができました。午後は雨が降ってきて、少し運試しのような状況でしたが、適切なタイミングで適切なタイヤを履くことができたと思います。ですので、全体としてはかなりポジティブな一日になりました。まだ先は長いですが、この先もいい戦いができることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    今朝のペースは良かったのですが、残念ながらSS2でクルマを停めてホイール交換をしなければならず、大幅にタイムを失ってしまいました。ハイスピードなセクションで路面に盛り上がっているところがあって大きな力が加わったのですが、レッキで走行した時は低速だったので見逃していました。問題が起きないようにあえてコーナーのイン側をカットしないように走ったのですが、路面の盛り上がりで非常に大きな衝撃を受けてしまいました。その後は、少しでも順位を挽回しようとプッシュし続けました。順位がひとつ上の選手とのタイム差はかなり大きいので、これ以上挽回することは難しいと思います。それでも、失うものは何もないのでトライを続け、どのような展開になるのか様子を見たいと思います。

    クロアチア・ラリー デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 1h16m02.4s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5.7s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +30.0s
    4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +33.4s
    5 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m23.7s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m52.1s
    7 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +1m52.9s
    8 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m40.3s
    9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2)+3m20.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2)+3m49.9s

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

    明日のステージ情報
    競技2日目となる4月22日(土)のデイ2は、デイ1よりも南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち、SS12/16「プラタック」はアドリア海に面したリエカの町の近郊で行われる。また、SS11/15「ラヴナ・ゴラ-スクラド」は、今大会唯一の新しいステージ。8本のSSの合計距離は116.60kmとデイ1よりもやや短いが、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmに達する。

  • WRC:クレイグ・ブリーンがテスト中の事故で他界

    WRC:クレイグ・ブリーンがテスト中の事故で他界

    WRCドライバーのクレイグ・ブリーンが、来週のラリー・クロアチアにむけてのテスト中にクラッシュし、死亡しました。

    ヒュンダイのファクトリードライバーは、クロアチアのアスファルト道路で行われたチームテスト中に路外に出て、負傷のため息を引き取った。コ・ドライバーのジェームス・フルトンは無傷だった。

    ブリーンは、昨年、Mスポーツ・フォードでのフルシーズンを戦った後、ヒュンダイにサードドライバーとして復帰し、チームとのWRCシーズンの2戦目の準備をしていた。

    33歳のアイルランド人ドライバーは、2月のラリー・スウェーデンで2位に入賞していた。この結果は、2018年スウェーデン、2020-2021年エストニア、2021年ベルギー、2022年サルデーニャで2位を獲得した彼のWRCにおけるキャリアベストに匹敵するものだった。

    ヒュンダイは、短い声明を通じて、このニュースを発表した。

    「ヒュンダイモータースポーツは、クロアチアラリーの事前テスト中の事故により、ドライバーのクレイグ・ブリーンが本日命を落としたことを確認し、深く悲しんでいる」と声明を発表しました。

    「コ・ドライバーのジェームス・フルトンは、現地時間の正午過ぎに発生した事故で無傷だった」

    「ヒュンダイモータースポーツは、クレイグの家族、友人、そして彼の多くのファンに心からの哀悼の意を表します」

    「ヒュンダイ・モータースポーツは、現時点ではこれ以上のコメントを控えさせていただきます」

    WRCは「WRCファミリーは、クレイグ・ブリーンの死去を知り、ショックを受け、悲しんでいます」と声明を発表。

    「この信じられないほど悲しい時に、私たちの思いと哀悼の念は、クレイグの家族と友人と共にあります」

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムも哀悼の意を表した。

    「FIAを代表して、クレイグ・ブリーンがクロアチアでのプライベートテスト中に亡くなったことを受け、そのご家族とご友人に心から哀悼の意を表します」

    「私たちの思いと祈りは、この困難な時期に彼の愛する人たちとラリーコミュニティと共にあります」

    ラリーの父、レイ・ブリーンの息子であるブリーンは、サーキットレースでキャリアをスタートさせたが、2009年にラリーに本格的に転向した。

    2010年に国内のブリティッシュラリー選手権とアイリッシュターマックラリー選手権に参戦した後、翌シーズンにはWRCに参戦し、WRCアカデミーに参加して初代アカデミーカップの勝者となった。

    ブリーンは2016年、パートタイムでシトロエンDS3をドライブし、ラリー・フィンランドで3位となり、初表彰台を獲得したことで、ラリーのトップクラスに到達した。2018年シーズンの終わりにドライブを失うまで、シトロエンに留まった。

    ヒュンダイは2019年から2021年にかけて彼のサービスをパートタイムで獲得し、9つのラリーで4つの表彰台を獲得した後、昨年はMスポーツに転向し、今年はヒュンダイに復帰した。

    ブリーンはWRCステージで30回優勝し、81回のラリーで合計9回の表彰台を獲得した。