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  • ランド・ノリスがF1アブダビテストでカーナンバー1を使用しなかった理由

    ランド・ノリスがF1アブダビテストでカーナンバー1を使用しなかった理由

    ランド・ノリスは、火曜日にアブダビで行われたシーズン後のF1ピレリタイヤテストで、マクラーレンに通常のカーナンバー4をつけて走行した。

    日曜日のシーズン最終戦アブダビグランプリで自身の初タイトルを獲得した後にもかかわらず、ノリスのマシンにカーナンバー4が残っていたことは、来年からナンバー1に切り替える決断を明らかにした後だったため、観察者の間で少し驚きを呼んだ。

    ノリスはテスト中、初タイトルの勝利を祝うために新しいカスタムのゴールドヘルメットデザインを装着しているところが目撃されたが、彼のマクラーレン MCL39 には、2019年にF1デビューを果たして以来使用している自身が選んだカーナンバーが付けられていた。

    その理由は単純だった。ノリスはまだ正式にワールドチャンピオンとして戴冠されていない。その結果、彼はナンバーを変更することが許可されていない。

    ノリスは、金曜日にウズベキスタンで行われるFIAの年末授賞式で、新しいステータスが正式に確認されることになる。

    また、ここで26歳の英国人は初めてF1ワールドチャンピオンシップのトロフィーを手にすることになる。

    同じ状況は、2021年の物議を醸したアブダビグランプリで初タイトルを獲得した後、マックス・フェルスタッペンがすぐにレッドブルにナンバー1を付けることができなかった時にも起きていた。フェルスタッペンは2日後に行われたポストシーズンテストで、マシンに33番を付けて走行した。

    フェルスタッペンは、後にノリスによって終わらせられた4年間のF1支配を経て、2026年に自身のドライバーナンバーを変更すると見込まれている。彼はダニエル・リカルドの古いナンバー3への変更を検討している。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ノリスが「1番」を選んだ理由
    ノリスは世界選手権を獲得した翌日に、フェルスタッペンからナンバー1を取ることを確認した。

    「それは伝統だ。それには理由がある。自分で取りに行くために、努力してそれを手に入れるために存在しているんだ」とノリスは Sky Sports News に語った。

    「マクラーレンに関わる僕たち全員、僕のメカニックやエンジニア、マクラーレンの一員であるすべての人が誇りを持てる。僕だけじゃなく、マクラーレンの一部であるすべての人がその称号を身につけられるんだ」

    「だからそれは僕のためじゃなくて、彼らのためでもある。それは彼らの誇りなんだ。彼らは多くの仕事と努力を注ぎ込んでいて、『僕たちはナンバー1だ』と言えるんだ。『僕たちはナンバー4だ』と言ってもあまりかっこよくない。だから彼らは僕以上に喜ぶだろう!」

    ルイス・ハミルトンは、メルセデスでタイトルを獲得した後もユニークにもナンバー1を使用せず、代わりに44を使い続けていた。

  • ランド・ノリス “ゴールドヘルメット”でF1王者として初走行

    ランド・ノリス “ゴールドヘルメット”でF1王者として初走行

    ランド・ノリスはF1ワールドチャンピオンとして初めてトラックへ戻り、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで特別仕様の“ゴールドヘルメット”を初披露した。

    タイトル獲得からわずか2日後、ノリスは2026年タイヤ開発に向けたピレリのグループテストにミュールカーで参加し、マクラーレンのプログラムを主導した。

    2026年にはカーナンバー「1」に切り替えることを明言しているノリスだが、この日の走行では最終戦仕様の「4」を継続。午前のセッションを担当し、レース経験豊富なドライバーの中では最速で前半を終えると、最終順位は12番手(1分26秒142)。午後に走行したオスカー・ピアストリは1分26秒099で10番手だった。

    ランド・ノリス マクラーレン

    若手勢が上位を独占し、アストンマーティンのジャック・クロフォードが1分23秒766でトップ。サウバーのポール・アロン、ウィリアムズのルーク・ブラウニングが続き、メルセデスのフレデリック・ベスティ、レッドブルの岩佐歩夢がトップ5を形成した。メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリはミュールカー勢最速の6番手(1分25秒170)を記録した。

    各チームは「経験豊富なドライバーによるミュールカー走行」と「F1出走3戦未満のルーキー走行」を義務付けられ、レッドブルとレーシングブルズは2026年の新加入ドライバーを初起用。レッドブルはアイザック・ハジャー、レーシングブルズは18歳のアービッド・リンドブラッドが初走行を重ねた。フェラーリはシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンが分担し、ウィリアムズ、メルセデス、ハース、サウバーも2025年ラインナップで走行を割り当てた。

    2026年F1の技術方向性が早くも露出
    テストでは来季のアクティブエアロ導入に向けた技術評価が進み、メルセデスは“ストレートラインモード(SLM)”に相当するプロトタイプのフロントウイング機構を披露。ノーズに装着されたアクチュエーターと翼端要素を連動させ、ストレートでドラッグを削減する仕組みで、フェラーリも同様のコンセプトを独自に評価している。

    一方、ピレリは2026年用タイヤの正式レンジを初公開。サイドウォールのグラフィックが刷新され、チェッカーフラッグをあしらった新デザインを採用。ハード=白、ミディアム=黄、ソフト=赤などのカラー識別は継続される。

    2026年レンジはC1〜C5の5種類で構成され、戦略幅拡大のため性能差と一貫性を改善。寸法は縮小され、リム径は18インチのまま、トレッド幅はフロントが25mm、リアが30mm減少し、外径は最大15mm小型化される。ピレリは12月15日に正式ホモロゲーションを行い、1月下旬のバルセロナテストで2026年型マシンへ初装着される予定だ。

    トラブルも発生、最多周回はアントネッリが記録
    全体的にはスムーズに進行したが、ハースの平川亮がターン1でスピンを喫しリアウイングを破損。それでも再走行を果たした。一方、エステバン・オコンは技術的問題によりわずか4周にとどまった。

    この日の最多周回はメルセデスのアントネッリで157周。アクティブエアロ付きミュールカーは、2025年仕様タイヤに課される直線速度制限300km/hの対象外であったため、広範なデータを収集できた。

  • ランド・ノリス母の心温まる反応が話題 息子の初のF1王者に“胸いっぱい”

    ランド・ノリス母の心温まる反応が話題 息子の初のF1王者に“胸いっぱい”

    ランド・ノリス(マクラーレン)が2025年F1アブダビGPで3位に入り、初のF1ワールドチャンピオンに輝いた。タイトル決定の瞬間、サーキットで誰よりも注目を集めたのは、母シスカ・ワウマンの温かいリアクションだった。

    ノリスはこの週末、トップ3以内でフィニッシュすればタイトル獲得という状況で決勝に臨み、激しい緊張感の中で落ち着いた走りを見せて念願の初タイトルを獲得した。

    26歳のノリスは英国人として11人目の王者となり、マクラーレンにとっては2008年ルイス・ハミルトン以来のドライバーズタイトルとなった。

    チェッカー後、母シスカはスカイスポーツF1の取材に応じ、溢れる思いを語った。

    「感情的にすごく疲れたけど、とても幸せ。家族のためにも、チームのためにも、マクラーレンのためにも、ファンのためにも嬉しい。みんなずっと支えてくれた」

    “プレイに夢中だった息子”から“世界王者”へ
    母は、幼い頃のノリスとの思い出にも触れた。

    「たくさんの犠牲があった。ランドが7歳でカートを始めて、8歳になる頃には兄のオリーと一緒に競っていた。その瞬間から、男の子2人は一つの方向へ、私の娘たちは別の方向へ行くことになった」

    「だからランドやオリーの成長を見届けられなかったこともある。“庭で裸でトラクターを走らせて遊んでいた”あの頃が突然終わってしまった。でも、今日こうして迎えた瞬間は本当に素晴らしい」

    アブダビ決戦を見守る緊張についても明かしている。

    「レースが終わるまでは何が起きるか分からない。私とアダム(父)は別の部屋でレースを見ていたのだけど、残り10周のところで“降りてきてください”と呼ばれた。まだレースが終わっていないのに! どうして呼ぶの? と思ったわ。でも、こうして今ここにいる」

    最終戦までの1週間の過ごし方も語っている。

    「とてもシンプルだったわ。イギリスに戻って洗濯をして、庭仕事をして、水曜日には孫の“ナティビティ・プレイ”を観に行ったの。木曜日にはまた飛行機に乗ってアブダビへ戻った。すごく混乱した1週間だったし、とても短かった。でも、あの最終ラップは永遠に感じた」

    息子との祝勝については、まだ予定が決まっていないという。

    「いつも私は静かにホテルへ戻って、本を読み始めるだけなの。今日もその予定だったけど……どうなるのか分からないわ!」

    ルイス・ハミルトンがノリスに祝福の言葉をかける映像を見せられると、シスカはひと言、「特別ね」と微笑んだ。

    父アダム・ノリスの静かな喜び
    父アダム・ノリスもスカイスポーツF1に、独自の過ごし方を語った。

    「静かな部屋で一人で座っていたんだ。とても落ち着いてね。最後のラップまでは部屋を出なかった。美しい瞬間だったよ。本当に素晴らしい気分だ。世界チャンピオンだ」

    “これは僕の両親のためのタイトル”と語るノリス
    タイトル獲得後、ランド・ノリス本人も家族への強い思いを口にした。

    「今年の僕のベストなパフォーマンスは、必要とされた後半戦、少し後手に回っていた時こそ発揮された。そこで自分を最も示せたと思う。家族が来てくれているし、ガールフレンドもいる。彼らを失望させるなんて嫌だった。僕は誇りに思うし、彼らを幸せにできた」

    「これは僕の両親のためのタイトルだ。夢を追わせてくれた」

  • ランド・ノリス 2026年にF1王者の証し“カーナンバー1”を使用

    ランド・ノリス 2026年にF1王者の証し“カーナンバー1”を使用

    2025年のF1ワールドチャンピオンとなったランド・ノリスが、来季2026年シーズンにカーナンバー1を使用することを明らかにした。ノリスは通常「4」を使用してきたが、タイトル獲得により与えられる“1番”を選択し、王者として新シーズンに挑む。

    カーナンバー1は世界チャンピオンのみが使用できる特別な番号で、2021年以降はマックス・フェルスタッペンが4シーズン連続で使用してきた。新王者ノリスの誕生により、その番号が4年ぶりに移ることになる。

    伝統とチームへの誇りを理由に「1」を選択
    ノリスはスカイスポーツの取材に対し、「カーナンバー1」を選んだ理由を次のように語った。

    「伝統なんだ。そこには理由がある。『自分で取りにいける番号』として存在しているからだよ。我々はそのために努力し続けてきたんだ」

    さらにノリスは、番号1を使うのは自身のためだけではないと強調する。

    「これは僕だけのものじゃない。マクラーレンのメカニック、エンジニア、関わるすべての人たちの誇りでもある。“僕たちはナンバー1なんだ”と言える acknowledgement(認識)をみんなが持てるんだ」

    「『僕たちは4番だ』と言うより、『1番だ』と言える方がずっといいよ! 彼らは僕以上に喜んでくれると思う」

    ノリスは、タイトル獲得翌日に番号選択の締め切りがあったことを明かし、最速で翌火曜日のアブダビで行われるピレリタイヤテストにも新番号が登場する可能性があると語った。

    ランド・ノリス マクラーレン

    フェルスタッペンは来季の番号変更を希望
    一方、マックス・フェルスタッペンは来季 No.3 の使用を希望しており、現在 FIA の承認待ちとされる。フェルスタッペンはデビュー当初に33番を使っていたが、本来好んでいた3番は2015年当時ダニエル・リカルドが使用していたため選べなかった過去がある。

    歴代王者の番号選択との対比
    F1では2014年からドライバー固有の番号制度が導入されているが、王者には翌年に限り「1」を使う権利が与えられる。

    ただし使用は義務ではなく、ルイス・ハミルトンのように44を使い続けた例もある。フェルスタッペンはタイトル前は33を使っていたが、王者となった2022年以降は4年連続で1を選択してきた。

    ノリスは伝統を重視し、王者としての象徴である「1」を採用する選択をした形だ。

    F1ナンバー制度の歴史
    2014年の固定ナンバー制以前、チャンピオンは常に1番、チームメイトは2番を使用し、残りのチームはコンストラクター順位順で番号が割り振られていた。

    1974~1995年はチームごとに番号が固定化される傾向が強く、例えばフェラーリは1974〜1979年に11・12番を使用し、ジョディ・シェクターが1980年にタイトルを獲得して1番をつけると、ロータスが11・12番を引き継いだ。

    1981〜1995年のフェラーリの27・28番は象徴的な番号として知られるが、1990年には王者アラン・プロストがマクラーレンから移籍したため、フェラーリが1・2番を使用した例もある。

    1974年以前は各レースの主催者が番号を割り振る方式だった。

    新車・新番号・王者の自信を手に2026年へ
    ノリスは2026年のプレシーズンテストから新車に番号1を纏って登場する。初タイトルを獲得したことでチームや自身の自信も深まり、新たなF1時代を牽引する立場としてのシーズンが始まる。

    2025年の劇的なタイトル獲得を経て、ノリスが“1”の重みをどう体現していくのか、2026年シーズンの注目ポイントとなる。

  • ランド・ノリス F1ワールドチャンピオン記者会見「僕は僕のやり方で勝った」

    ランド・ノリス F1ワールドチャンピオン記者会見「僕は僕のやり方で勝った」

    2025年F1アブダビGPで3位に入り、初のF1ワールドチャンピオンを獲得したランド・ノリス。チェッカー直後には無線で涙ぐむ声を見せるなど、想像を超える重圧と戦い抜いた末の戴冠だった。

    会見の冒頭では、両親や家族、そして長年支え続けたチームへの感謝を何度も口にし、「これは僕のタイトルではなく“僕たちの”タイトルだ」と語った。

    そんなノリスが、激戦のシーズンをどのように乗り越え、ザントフォールトで大差を背負いながらも逆転の後半戦を築いたのか。そして、マックス・フェルスタッペンやオスカー・ピアストリという強敵と対峙しながら、自分らしさを貫き通して世界王者に辿り着いた心境はどんなものだったのか──チャンピオン獲得直後の記者会見で語られた“本音”を完全逐語訳で届ける。

    Q:とても温かい祝福を送ります。FIA F1ワールドチャンピオンのランド・ノリスです。いまの気持ちをどのように表現できますか?

    笑ってしまうんだ。説明するのは難しい。言葉にするのも難しい。今はとにかくチームのみんな、エンジニアたち、母さん、父さんと時間を過ごしたいと思っている。何を言えばいいのか分からないくらいなんだ。今日僕たちが成し遂げたことには、実にたくさんのことが積み重なっている。昔、テレビでF1を見たときのこと、初めてゴーカートを見たときのこと──最後の数周で思い出していたのはまさにその記憶だった。原点に戻されたような気持ちだった。両親の犠牲がなければ、僕はここにいない。兄や姉たちが、僕が返さないのにどれだけメッセージを送ってくれたことか。本当に全部だ。今日、僕たち全員が成し遂げたことにつながるすべてのこと。そのすべてがあるからこそ、これは「僕の」ワールドチャンピオンではない。「僕たちの」チャンピオンなんだ。母さんに「ありがとう」、父さんに「ありがとう」と言えるチャンピオンだ。僕が今日という日を迎えられたのは、両親がたくさんの犠牲を払ってくれたからだ。子どもの頃に家で初めてゴーカートを運転したときから、ずっと僕が愛してきたことを続けさせてもらえた。最高の思い出だよ。そして、毎年本当に多くのことが積み重なっていく。今日、初めて本当に、両親に、家族に「ありがとう」と言える。彼らがしてきたすべてのことが報われたと感じてもらえる瞬間だと思う。もちろん、F1に来られたときや、マイアミで初優勝したときにも、それは少し感じてもらえたかもしれない。でも僕を毎日笑顔にしてくれるのは、両親を誇りに思わせること、友達を誇りに思わせること、そして今年のつらい時期を支えてくれた人たちを喜ばせることなんだ。今年の良い時期を一緒に祝ってくれた人たち。そして、ようやく僕は「言葉」だけではなく「タイトル」という形でお礼をすることができた。彼らは、僕がレースに出てパフォーマンスを発揮するのと同じくらい、このチャンピオンシップの一部なんだ。彼らはずっと僕と共に歩んできた。そして今日、僕はその全員に「ありがとう」と言うことができる。彼らを笑顔にできる。それが僕の人生で一番望んでいることなんだ。彼らが幸せで、祝えること。それを今日、僕は実現できた。

    Q:週末はリラックスしていると言っていましたが、本当にそうでしたか?感情面でどれほど大変でしたか?

    シーズン序盤には本当に大変な瞬間がたくさんあった。素晴らしい瞬間もあった──オーストラリアで初めて勝ったことは大きな後押しになった。でもそのあとすぐに、結果があまり良くない時期が続いたし、オスカーが素晴らしい走りをして、ずっと僕の前にいた。ときにはかなり難しい状況になった。でも最終的に、今日成し遂げたことは「1年を通した安定性」がもたらしたものだと思う。でも、難しい時期は誰もが言うように、そこから学ばなければならない。認めて、理解して、受け入れなければならない。僕はトラック上でも、そしてそれ以上にトラックの外で、一緒に働く人たちを広げていく必要があった。僕の周りには多くの人がいて──マクラーレンの人たちだけじゃない。友達、家族、コーチ、より良い考え方をできるように助けてくれる人たち、より良いパフォーマンスを引き出してくれる人たち。多くの人が、僕を落ち着かせ、プレッシャーを意識しないようにし、あるいはプレッシャーの下でもパフォーマンスを発揮できるようにしてくれた。そのおかげでシーズン後半はああいう戦いができた。

    もし振り返るなら、シーズン序盤はあまり印象的だったとは言えない。確かにミスもあったし、判断が悪い時もあった。誰だって認めるだろうけど、僕もミスはした。でも、それらすべてをどうやってひっくり返し、後半をあれほどのシーズンにできたのか──それは僕が自分自身を乗り越えた証みたいなものなんだ。

    シーズンの序盤、疑いもあった。でも僕は自分自身を乗り越えた。それがとても嬉しい。そして今日、この瞬間は彼らへの感謝の気持ち、彼らの努力、そして僕のために他の人たちがしてくれたすべてのことに対する「ありがとう」でもある。でも本当に落ち着いていたよ。3つ目のコーナーまではね。そこから少し震え始めた。すべての素晴らしい思い出が一気に流れ込んできて、そしてチェッカーを受けた瞬間にチームが見えた。この瞬間は一生忘れない。

    Q:このチャンピオンシップを経て、自分がどのように成長していくと思いますか?

    それはこれから分かっていくことだと思う。誇らしい気持ちはある。でもそれは「明日目が覚めて、みんなに勝った」と思えるからではない。ワールドチャンピオンだと言えるから誇りに思うわけじゃない。誇らしいのは、たくさんの人を幸せにできたからだ。僕のエンジニアのウィルやジャーヴもそうだ──彼らは自分の家族よりも僕の成長を見てきている。申し訳なくも思う。でも彼らが僕のパフォーマンスのために、僕たち全員のために、あれほど努力してくれたこと。その努力が少しでも報われたと感じてくれたら、それが僕を本当に幸せにしてくれるんだ。

    僕は、自分がどう変わるかについては変わらないと思っている。考え方もやり方も変えない。僕は今年、自分のスタイルでチャンピオンになれたと思っている。フェアに戦おうとしたし、誠実なドライバーであろうとした。もっと攻撃的にいけた瞬間があったのか?もちろんあった。未来にはそうする必要があるかもしれない。でも今年はそれをする必要がなかった。それが僕のやりたいレースなのか?いや、僕らしくない。チャンピオンたちと比べるなら──彼らほど攻撃的だったか?ノー。大胆だったか?ノー。でも、ワールドチャンピオンになるために必要なことはやったのか?最もプレッシャーがかかる場面でパフォーマンスしたのか?ザントフォールト以降、やるべきことをやって、3〜4週末にわたって良い結果を残したのか?その通りだ。今年、僕は必要なときに結果を出した。だからこそ、タイトルを取れたんだ。もちろん、すべてから学ぶよ。モントリオールのように、恥ずかしいと思う瞬間もあった。戻れるなら戻りたい瞬間もある。でも今の僕は、シーズン序盤の僕よりもいいドライバーだ。でも誰だってそうだ。僕が戦っている相手は、4度のワールドチャンピオンのマックス、そして将来絶対にチャンピオンになるだろうオスカーなんだ。世界最高のドライバーたちと戦っている。これからも何度もそういう戦いがあるだろう。そのとき、自分が何を改善できるか、どうすればもっと安定して戦えるか、もっと学ぶ必要がある。僕は今年それを学んだし、来年タイトルを守りたいなら、今年以上に学ばないといけない。

    ランド・ノリス 2025年のF1世界選手権

    ザントフォールトのことを少し話していたけど、あのとき突然34ポイントも離れてしまった。それで逆にプレッシャーが軽くなり、その後の数戦で本来の力を出せるようになった、ということはあったのか?

    正直に言うと、ノーだ。それでリラックスできたというわけではない。同じ車に乗っていて、素晴らしい走りをしていて、ものすごく速いと分かっている相手に34ポイントも離されたのを見て、気楽になるなんてことはない。それで自信が湧くこともない。「もう失うものはないから行くだけだ」なんて気持ちにもならなかった。それまでも全力でやっていたし、そのあとも全力でやり続けただけだ。でもトラック外でやることを増やさなければならなかった。さっき言ったように、一緒に働く人たちを増やした。シミュレーターでも、サーキットでも、もっと頑張らなければならなかった。アプローチを変えなければいけなかった。考え方も変えなければいけなかった。他のみんながやっているように。もっと深く理解しなければならなかった。もっと早く、もっと深いレベルで理解しなければならなかった。それが最後に僕に優位性をもたらした。「プレッシャーがなくなったから自由にできた」というのとは真逆だった。「やばい、同じ車に乗っていて、あのとんでもなく速いドライバーに大きく差をつけられた。もっとレベルを上げなきゃいけない」と思った。それに、外部の人たちと一緒に働くことで、自分の能力をもっと引き出すことができた。そしてその結果があの連続した好成績につながり、最終的に僕をチャンピオンにしてくれたんだ。

    今年何度もマックスのことを史上最高級の存在、いわゆる“GOAT”だと評してきたよね。そんな彼を破って初タイトルを獲った今、どんな気持ち? そして1つ獲った以上、さらにタイトルを重ねられると思う?

    そういう比較は本当に好きじゃない。誰が誰より上かどうかなんて、判断するのはみんなの仕事だ。僕が毎週末やっているのは、自分のベストを尽くすこと。それだけだ。でも、誰が良いとか、誰が悪いとか、どちらが良い車か、どちらが良い仕事をしているか、そういうことは自由に書いたらいい。確かに、自分でも「このレベルのパフォーマンスは他の人には出せない」と感じた瞬間はある。でもミスをしたこともある。他の人より多いときもあった。マックスのほうが僕より優れた部分もある。彼が倒せない存在だとは思わない。でも分からないよね。彼らはシーズン中盤にマシンに苦しんでいたし、後半は信じられないほど良かった。僕たちがタイトル争いをしている状況を最大限に利用した。マックスは4度のワールドチャンピオンらしい走りをしていた。そんな彼と戦い、彼を相手に自分の力を証明できたことがとても嬉しい。

    でも、正直に言うと、僕のモチベーションは「誰かより上だと証明すること」ではない。だから「マックスに勝ったから嬉しい」という感覚ではない。「世界チャンピオンだ」と明日思って起きることが僕を幸せにするわけではない。それが少し笑顔にしてくれるかもしれないけど、本当の理由じゃない。母さんが喜んでいる。父さんが喜んでいる。兄弟が喜んでいる。友達が喜んでいる。それが僕を本当に幸せにすることなんだ。

    シーズン前半の苦戦についてもう少し詳しく。タイトルが遠ざかっていくと感じた時期はあった? また、周囲を変え始めたのはいつ頃? それは後半になってから? それとももっと早かった?

    正確にいつとは言えないけど、間違いなくザントフォールトのあたりで大きくレベルアップした。でも、その前から始まっていた。序盤、レース2、3、4、5、6あたりの悪い流れのときに、「このままじゃダメだ。もっと理解しなきゃいけない」と思い始めた。「自分はどう考えているのか。なぜこう考えるのか。なぜ予選で緊張してしまうのか。なぜこういう判断をしてしまうのか」。そういうことを理解しなければならなかった。パフォーマンスが出ない──速さはあっても、まとめきれない──そんな状況が、「週末にまた頑張るだけ」ではなく「もっと深い部分を理解する必要がある」と気付かせてくれた。それがメンタル面を深く理解することにつながり、チャンピオンシップレベルの戦いがどういうものかを理解する助けになった。序盤の苦しみが後半の強さにつながった。もし序盤の苦しみがなかったら、気付くのがもっと遅れていたかもしれない。だから早い段階の苦戦には感謝している。最後の3ヶ月のように、これまでで一番プレッシャーがかかった状況でも、逆に一番落ち着いて予選に挑むことができた。エンジニアたちと笑いながら話して、数分後にはポールを獲りに行く──そんな状態になれた。序盤の苦しみがあったからこそ、後半の力を引き出せたんだ。

    クルマの外でのあなた自身の在り方についても聞きたい。自己批判を続け、感情を隠さずにいた。多くの人が「そんな性格ではチャンピオンにはなれない」と書いていたけれど、あなたはそれでも勝った。自分のやり方を貫いてチャンピオンになれたことをどう感じますか?

    ありがとう。それで十分だよ。いや、本当に、それが僕が一番誇りに思うことの一つなんだ。僕は「自分らしく」、勝つことができた。他の誰かになろうとはしなかった。マックスのように攻撃的になろうとしたわけでもないし、過去のチャンピオンたちみたいに強引になったわけでもない。本当に、自分のスタイル──アンドレアが言っていた“ランダーズ・ウェイ”──そのままで勝てたことが嬉しい。確かに、みんなが期待する「別の人格」を演じることもできた。でもそれでは誇りには思えなかったはずだ。だから自分らしくいられたことが嬉しい。冷静さを保ち、自分の世界に集中し、最大限の力を発揮した。

    ときどき、僕は愚かなことを言う。マックスについてもそうだし、過去にはルイスについても何か言ってしまったことがあって、すごく後悔している。クールダウンルームでの発言とか、その場の勢いで言ってしまって、言った瞬間に「なんでこんなこと言ったんだ?」ってなる。でも、僕はできる限り誠実でいたい。嘘をついたり、偽ったりしたくない。勝てると思えば「勝てる」と言うし、レッドブルが速いと思えば「速い」と言う。隠しても得はないからね。

    書かれることが嫌か?嫌だよ。でも人生ってそういうものだし、受け入れる必要がある。そして、みんなそれぞれ意見を持つ権利がある。僕が嬉しいのは、僕が自分のスタイルで勝てたことだ。良い人間であり、良いチームメンバーであること。それが誇りなんだ。他の人が何を書いても構わない。真実を知っているのは、チームの中の人たちだけなんだから。

    僕はその声を聞く必要はない。自分が良い仕事をしたという実感があるし、チームもそう言ってくれている。それがすべてだ。

    今日のレースそのものはどれほどストレスがありましたか?渋滞もあったし、攻めなければならない場面も多かった。そして、今晩どう祝うつもり?そのグラスの中はモンスターだけ、それとももっと強いもの?

    いやいや!もっと強いのを飲むよ!これが人生で一度きり──いや、一度きりじゃないことを願うけど、今日は一人でここに座っている。隣に誰もいない。ちょっと孤独だよね。

    でもこの瞬間を楽しみたい。こんな経験、世界でもほんのわずかの人しかできない。僕の周りの人たちに与えた影響、その幸せが僕を嬉しくさせる。だから、祝うよ。盛大にね。友達には、すでにたくさん飲んでいてほしい。僕は彼らと一緒にパーティーしたい。だってこれは、僕自身よりも彼らのための瞬間でもあるから。

    メカニックやエンジニアもそうだ。火曜日にはテストがあるけど……まあいいよ。レース中にも何度か「あ、次は角田だ」と思った場面があった。角田が僕を抑えようとして、ルイス相手にペレスがやったみたいなことを仕掛けてくる可能性があると分かっていた。チームの予測でもそういう展開があると見ていた。だから素早く対処しなければならなかった。かなり際どかった。ほんの数センチずれていたら──終わっていたかもしれない。そう思うと怖いよ。

    残り3周、4周になると、縁石を踏まないようにしたんだ。ちょっとした衝撃で車の部品が外れたら終わりだから。「最終ラップでファステストラップを取りにいくべきかな?」って少し思ったけど──いや、リスクを取る価値はない。いろいろ考えながら走った。かなり思い切ったオーバーテイクもしなければならなかったし、攻めるべき場面もあった。でも今日勝ったからチャンピオンになれたわけじゃない。今年1年の安定性、そして特に最後の4か月の素晴らしいレースの積み重ねでタイトルを獲ったんだ。今日のレースは簡単にもなり得たし、もっと難しくもなり得た。でも結局、僕にとっては「ただの1レース」だった。楽しかったけど、「いつも通り」として扱おうとした。それが落ち着きを保つ助けになったと思うし、最大限の結果を出すことにつながった。

  • ランド・ノリス 角田裕毅との攻防を回想「数センチずれていたら終わっていた」

    ランド・ノリス 角田裕毅との攻防を回想「数センチずれていたら終わっていた」

    2025年F1アブダビGPで3位に入り、初のワールドチャンピオンを獲得したランド・ノリスは、決勝レース中に起きた角田裕毅(レッドブル)との緊張感あふれる場面を振り返った。

    ノリスはトラフィックの中を抜けながらタイトルに必要な3位を確保していったが、レース中に最も神経を使った一幕の一つとして、角田裕毅が前方にいると気づいた瞬間を挙げた。

    ノリスは中盤にハードタイヤへ交換。しかしリードを広げたい場面で、前方には1ストップを引っ張る角田裕毅が立ちはだかった。

    角田裕毅はハードスタートのロングスティントで順位を守っており、ノリスよりもタイヤが古い状態。それでも、角田はノリスが接近すると「自分の仕事は分かっている」とレッドブルへ通信し、数周にわたってトップ争いの行方を左右する役割を果たす姿勢を示した。

    ノリスにとっては、タイトルの重圧の中での極めて重要な局面。DRS圏内に入りながらも、角田裕毅はバッテリーを巧みに利用してストレートで抵抗。ノリスは数周にわたりペースを上げられず、フェルスタッペンやピアストリの戦略に影響する可能性もあった。

    そして24周目、勝負の瞬間が訪れる。バックストレートでノリスが再び角田裕毅を襲うと、角田はわずかに寄せて応戦。ノリスはコース外へ逃れながら突破する形となり、このオーバーテイクはスチュワードによって審議対象となったが、ノリス側に不利な判断は下されなかった。一方、角田は後に進路変更による5秒ペナルティを受けることになる。

    この攻防を抜けたことで、ノリスはようやく自分のレースに集中できる状態へ戻った。その後はタイヤ管理とペースを安定させ、最終的に3位でフィニッシュ。激しい角田とのバトルは、ノリスにとって“タイトルを決めた重要な局面”のひとつとなった。

    ランド・ノリス 角田裕毅 アブダビグランプリ

    角田裕毅との攻防について「レース中にも何度か『あ、次は角田だ』と思った場面があった」とノリスは語った。

    「角田が僕を抑えようとして、ルイス相手にペレスがやったみたいなことを仕掛けてくる可能性があると分かっていた。チームの予測でもそういう展開があると見ていた。だから素早く対処しなければならなかった」

    「かなり際どかった。ほんの数センチずれていたら──終わっていたかもしれない。そう思うと怖いよ」

    さらに、終盤の周回ではリスクを避けるため、走り方を大きく変えていたことも明かした。

    「残り3周、4周になると、縁石を踏まないようにしたんだ。ちょっとした衝撃で車の部品が外れたら終わりだから。『最終ラップでファステストラップを取りにいくべきかな?』って少し思ったけど──いや、リスクを取る価値はないと判断した。いろいろ考えながら走った」

    「思い切ったオーバーテイクをしなければならない場面もあったし、攻めるべき瞬間もあった。でも今日勝ったからチャンピオンになれたわけじゃない。今年1年の安定性、そして特に最後の4か月の素晴らしいレースの積み重ねでタイトルを獲ったんだ」

    ノリスは「今日は簡単にもなり得たし、もっと難しくもなり得た」と述べつつ、「ただの1レース」として冷静な姿勢を保ったことが結果につながったと語った。

  • 2025年F1ランキング:ランド・ノリスが初栄冠でマクラーレンがWタイトル

    2025年F1ランキング:ランド・ノリスが初栄冠でマクラーレンがWタイトル

    ランド・ノリスが、マックス・フェルスタッペンにわずか2ポイント差、そしてオスカー・ピアストリに13ポイント差で2025年のF1ワールドチャンピオンを獲得した。

    アブダビGPはドラマチックなシーズン最終戦の結末となり、ノリスは自身初のタイトルを確実にするために必要なことを成し遂げた。

    ランド・ノリスがアブダビで初のF1タイトルを獲得
    フェルスタッペンはピアストリの前でレースに勝利し、ノリスは3位だったが、それだけでは復活を遂げたオランダ人に5年連続タイトルをもたらすには十分ではなかった。

    12ポイントのリードを持ってレースに臨んだノリスは、マクラーレンに2008年以来となるドライバーズタイトルをもたらすために表彰台フィニッシュだけが必要だった。

    ノリスはそれをやってのけ、レースを支配したフェルスタッペンのレッドブルの後方で、ピアストリに続いてフィニッシュした。

    ジョージ・ラッセルは年間4位でシーズンを終え、フェラーリのシャルル・ルクレールが続いた。ルクレールは2025年に新加入したチームメイトのルイス・ハミルトンに対して、ほぼ100ポイントの差をつけた。

    キミ・アントネッリはデビューシーズンで150ポイントを挙げ、新人勢の中で最上位となった。一方、終盤の表彰台獲得は、カルロス・サインツがウィリアムズのチームメイトであるアレックス・アルボンを逆転するには十分ではなく、2人はそれぞれ73ポイントと64ポイントでシーズンを終えた。

    2025年に参戦した21人のドライバーのうち19人がポイントを獲得し、フランコ・コラピントとジャック・ドゥーハンの2人が未得点に終わった。

    マクラーレンがダブルタイトル
    マクラーレンはシンガポールでコンストラクターズタイトルを確定させ、メルセデスはアブダビで2位を確保した。

    フェルスタッペンの勝利により、レッドブルはシルバーアロー(メルセデス)から18ポイント差で3位を確定し、フェラーリは4位へと後退した。

    ウィリアムズは見事な5位となり、レーシングブルズは競争の激しいチーム群の中で6位を確保した。アストンマーティンは89ポイントで7位となり、ファエンツァのチーム(レーシングブルズ)にわずか3ポイント届かなかった。ハースは79ポイントで8位、ザウバーは70ポイントで9位だった。

    2025年のF1世界選手権 マクラーレン ランド・ノリス

    ■ 2025年F1ドライバーズポイント

    1.ランド・ノリス (マクラーレン)(423)
    2.マックス・フェルスタッペン (レッドブル)(421)
    3.オスカー・ピアストリ (マクラーレン)(410)
    4.ジョージ・ラッセル (メルセデス)(319)
    5.シャルル・ルクレール (フェラーリ)(242)
    6.ルイス・ハミルトン (フェラ-リ)(156)
    7.アンドレア・キミ・アントネッリ (メルセデス)(150)
    8.アレクサンダー・アルボン (ウィリアムズ)(73)
    9.カルロス・サインツJr. (ウィリアムズ)(64)
    10.フェルナンド・アロンソ (アストンマーティン)(51)
    11.ニコ・ヒュルケンベルグ (ザウバー)(51)
    12.アイザック・ハジャー (レーシングブルズ)(51)
    13.オリバー・ベアマン (ハース)(41)
    14.リアム・ローソン (レーシングブルズ)(38)
    15.エステバン・オコン (ハース)(33)
    16.ランス・ストロール (アストンマーティン)(33)
    17.角田裕毅 (レッドブル)(33)
    18.ピエール・ガスリー (アルピーヌ)(22)
    19.ガブリエル・ボルトレト (ザウバー)(19)
    20.フランコ・コラピント (アルピーヌ)(-)
    21.ジャック・ドゥーハン (アルピーヌ)(-)

    ■ 2025年 F1コンストラクターズポイント

    1.マクラーレン(833)
    2.メルセデス(469)
    3.レッドブル(451)
    4.フェラーリ(398)
    5.ウィリアムズ(137)
    6.レーシングブルズ(92)
    7.アストンマーティン(89)
    8.ハース(79)
    9.ザウバー(70)
    10.アルピーヌ(22)

  • ランド・ノリス 2025年F1ワールドチャンピオン獲得「夢に見た瞬間」

    ランド・ノリス 2025年F1ワールドチャンピオン獲得「夢に見た瞬間」

    ランド・ノリス(マクラーレン)が、2025年F1最終戦アブダビGPを3位で終えてシーズン423ポイントを獲得し、自身初のF1ワールドチャンピオンに輝いた。タイトル争いは最終戦までもつれ込み、マックス・フェルスタッペンが421ポイント、オスカー・ピアストリが410ポイントで続く歴史的な接戦となった。

    レースではフェルスタッペンが今季8勝目を挙げたものの、ノリスは必要条件である表彰台を確保。チェッカー直後にはドーナツターンで歓喜を表現し、長いシーズンの緊張から解き放たれた姿を見せた。

    ザントフォールトでのDNFから巻き返し、逆境で強さを示した後半戦がタイトル決定の大きな鍵となった。

    タイトルを手にしtたノリスは「信じられない。本当に現実とは思えない気分だ」とコメント。

    「ずっと長い間、この瞬間を夢見てきた――みんなそうだと思うけど、ここに辿り着くまでには本当に多くのことがあった。嬉しい瞬間もあれば苦しい時期もあった。でも頂点に立てた今となっては、そうした出来事のすべてが報われた気がする」

    「そしてこれは“今年だけ”の成果じゃない。マクラーレンと共に過ごした7〜8年、そして自分の人生の16〜17年をかけて追い続けてきた夢が、今日形になったんだ」

    「今年は必要な場面でベストパフォーマンスを出せたことが本当に大きかった。後半戦、僕は追い込まれた状況にあったけれど、そこで自分の最高の走りを示すことができた。チームと一緒にこのタイトルを掴めたことを誇りに思う。」

  • ランド・ノリス 2025年F1ワールドチャンピオン獲得 自身初の戴冠

    ランド・ノリス 2025年F1ワールドチャンピオン獲得 自身初の戴冠

    マクラーレンのランド・ノリスが、2025年のF1世界選手権で自身初となるワールドチャンピオンを獲得した。最終戦アブダビGPではマックス・フェルスタッペンが優勝したものの、ノリスは表彰台フィニッシュを確実に記録し、年間ポイントでフェルスタッペンを2ポイント上回ってシーズンタイトルを手にした。

    ノリスはイングランド・ブリストル出身。幼い頃に英国カート選手権を観戦したことをきっかけにレーシングの道へ進み、2014年には「CIK-FIA カート世界選手権 KFクラス」で史上最年少チャンピオンを獲得。

    フォーミュラ4、フォーミュラ・ルノー、FIA F3と着実にステップアップし、ジュニアカテゴリー時代から高い評価を受けてきた。

    2019年にマクラーレンからF1デビュー。2025年第23戦カタールGP終了時点で通算151戦に出走し、43回の表彰台、11勝、16回のポールポジション、18回のファステストラップを記録していた。最終戦アブダビGPへの出走で通算152戦目となり、同レースでの表彰台獲得により通算表彰台回数は44回に到達した。

    2024年にはF1初優勝を挙げ、シーズンランキング2位を獲得。翌2025年シーズンも安定したポイント獲得を続け、最終戦までタイトル争いが継続した。アブダビGPでフェルスタッペンが優勝する中、ノリスは必要なポイントを確実に持ち帰り、年間ポイントで2ポイント差を守り切ったことで初のF1ワールドチャンピオンが確定した。

    ノリスはイギリスとベルギーの二重国籍を持ち、母親の出身地であるベルギーのフラマン語系オランダ語も一部話すことができる。幼少期から物理学と数学を家庭教師のもとで学ぶなど多面的なバックグラウンドを持ち、レース外でも幅広い活動で知られる。

    ジュニア時代から積み上げてきた実績と長年の経験が結実し、ランド・ノリスは2025年、F1世界選手権の頂点へと到達した。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

  • ランド・ノリス F1アブダビGP予選「前に出したくない相手の後ろで失望」

    ランド・ノリス F1アブダビGP予選「前に出したくない相手の後ろで失望」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、F1アブダビGP予選を2番手で終え、キャリア初タイトル獲得に王手をかけながらも「失望している」と率直な心境を明かした。

    自身のライバルとなるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が圧巻の走りでポールポジションを獲得し、ノリスは0.201秒届かず。3番手のオスカー・ピアストリには0.029秒差で競り勝った。

    ノリスは現在ランキング首位で、決勝を3位以上でフィニッシュすれば無条件で初のワールドチャンピオンとなる。しかし、タイトル争いの中心であるフェルスタッペンの直後から決勝を迎えることに、複雑な感情を抱えている。

    2日間のフリー走行では絶好調を示したノリスだが、予選では一転して安定感を欠き、Q1・Q2から苦戦が続いた。最終的にはフロントロウ確保という結果を持ち帰ったものの、本人の胸中には明確な“悔しさ”が残ったままだ。

    予選の内容には満足、それでも「ポールじゃないから失望」
    ノリスは予選直後、パルクフェルメで次のように語った。

    「マックスは良い仕事をした。おめでとうと言うしかない。僕のラップはかなり良かったし満足している。でも最後の週末でポールに立てなかったことは失望だ。今日は僕たちに十分な速さがなかったので、明日やるしかない」

    その後の会見では、失望の理由をさらに踏み込んで説明した。

    「Q1とQ2はスムーズじゃなかったけれど、Q3のラップにはほとんど満足している。今日はかなり良い走りができたし、クルマから最大限を引き出せたと感じている。それでも十分じゃなかった。最終戦でポールに立ちたかったからね」

    「そして僕が前にいたい“ただ1人の相手”、その後ろにいる。失望の理由はそれだけ。ラップ自体には満足しているし、できる限りの走りだった」

    金曜からの落差と不安定な手応え「学べるものは少なかった」
    フリー走行ではフェルスタッペンとピアストリを圧倒し“本命”と見られていたノリスだが、予選に向けた改善が思うように進まなかったことも明かす。

    「金曜日の僕たちはベストな状態じゃなかった。改善した部分は多かったけど、学べるものは多くなかった。ロングランは良かったけれど、マックスのペースも強かった」

    Q1で2セット目のタイヤを使ったことが後半への影響になったのでは?という質問には、即座に首を振った。

    「いや、それは関係ない。原因はそこじゃない」

    ランド・ノリス(マクラーレン) アブダビグランプリ

    タイトルが懸かる決勝へのアプローチは「まだ決めていない」
    タイトル決戦に向けた“攻めるか守るか”の戦略について、ノリスはまだ決めていないという。

    「正直、今の段階で決めるものじゃない。スタート前に決めるかもしれないし、5メートル先のターン1に飛び込む瞬間に決めるかもしれない。どちらの立場(追う側・追われる側)でもパフォーマンスは出せる」

    ラスベガスGPではフェルスタッペンの隣からスタートし、1コーナーでの判断ミスを悔いた経験があるだけに、危機管理への意識も高い。

    「“ハンター”でも“ハンテッド”でも構わない。普通は追われる側の方が有利だけどね。今の順位のままゴールしたいか?もちろんサインするよ。でも人生はそんなに簡単じゃない」

    「僕たちは明日どうやってレースに勝つかを考える。それがペースなのか戦略なのかは分からない。どういう形であれ、シーズンをトップで終えたいという気持ちは変わらない」

    ノリスはなぜ“失望した”のか──理由はただ一つ
    ノリスの失望の理由は、タイム差や予選順位そのものではない。
    “唯一前に出したくなかった相手”――マックス・フェルスタッペンに先行されたこと。

    その事実が、ノリスの胸に小さな棘として残り続けている。

    しかし、タイトルのかかる決勝ではノリスが圧倒的に有利な立場にあり、チャンピオンへの道は依然として広く開かれている。
    そして本人は迷いなくこう語る。

    「明日は勝ちに行く。それだけだ」