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  • ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団の真相語れず 800万ユーロの守秘義務契約

    ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団の真相語れず 800万ユーロの守秘義務契約

    ヘルムート・マルコがレッドブルF1を退団した本当の理由は、少なくとも2026年末までは明かされない見通しだ。退団合意に盛り込まれた守秘義務条項により、経緯について公に語ることが禁じられているという。

    F1 Insiderによると、マルコは退団時に約800万ユーロ(約14億6000万円)の契約金を受け取る一方、2026年末までは退団に関するインタビューや詳細な説明を行わないことに同意したとされている。

    守秘義務で退団の真相は語れず
    レッドブルの若手育成責任者として1999年から活動し、2005年のF1チーム創設にも携わったヘルムート・マルコは、2026年シーズン終了後にチームを去った。

    昨年12月に発表されたチームの公式声明では、「個人的に、この長く激しく成功した章を終えるには今が適切な時期だ」とコメント。一方、レッドブルのスポーツ部門トップであるオリバー・ミンツラフは、マルコ本人から退任の意思を伝えられたことを明かし、「深く残念に思う」と述べていた。

    しかし、その後もマルコは現在のF1情勢について積極的に発言している一方で、自身の退団理由については詳しく説明していない。

    その背景には、F1 Insiderが報じた守秘義務条項があるという。実際、後任としてメルセデスからグウェン・ラグリューが加入した件について質問された際も、マルコは契約上の理由からコメントできないと説明している。

    権限縮小が退団の一因との報道
    退団の背景について、BBC Sportは当時、レッドブル内部でマルコの影響力が低下していたことが一因だったと報じた。

    この1年間でレッドブルは組織改革を進め、オーストリア本社の経営陣がF1チーム運営への関与を強化。チーム代表ローラン・メキースの権限も、前任のクリスチャン・ホーナー時代とは異なる体制となっている。

    その中でマルコは、自身の権限が縮小していることを認識していたとされる。

    象徴的な出来事として、マルコがミンツラフやメキースの意向に反してアレックス・ダンを育成プログラムへ加入させたものの、その契約はレッドブル側によって多額の費用をかけて解除されたと報じられている。

    また、歯に衣着せぬ発言で知られたマルコやホーナーの存在がチームイメージに与える影響を見直したかった可能性も指摘されているが、それが退団に直接結び付いたかどうかは明らかになっていない。

    真相が明かされるのは2027年以降か
    守秘義務条項が2026年末まで有効とされることから、マルコが退団の真相やレッドブル内部で何が起きていたのかを詳細に語る機会が訪れるのは、早くても2027年以降となる見込みだ。

    それまでは、レッドブル退団を巡る経緯については限られた情報しか表に出てこない状況が続きそうだ。

  • レッドブルF1黄金時代の立役者 ヘルムート・マルコの功績を元密着記者が証言

    レッドブルF1黄金時代の立役者 ヘルムート・マルコの功績を元密着記者が証言

    レッドブルF1の黄金時代を支えたヘルムート・マルコの功績について、長年チームに密着してきたジャーナリストが改めてその重要性を語った。

    近年はクリスチャン・ホーナーとの対立が注目を集めたマルコだが、実際にはチーム創設からドライバー育成まで数々の重要な決断を主導し、現在のレッドブルF1の礎を築いた人物だったという。

    チーム創設から黄金時代まで支えた存在
    2025年限りでレッドブルF1を退いたヘルムート・マルコは、引退後のインタビューでクリスチャン・ホーナーとの確執について率直に語り、大きな話題となった。

    しかし、レッドブルF1に長年密着し、その経験を著書『Inside Red Bull Racing: A Season with F1’s Most Thrilling Team』にまとめたジャーナリストのマット・マジェンディ氏は、『Road To Success』ポッドキャストで、マルコの本当の功績はそれ以上に大きいと強調した。

    「ヘルムートについて見落とされがちなのは、フェルスタッペン陣営に近い存在というだけではなく、このチームの歴史そのものに極めて大きな役割を果たしてきたことだ」

    ジャガー買収からホーナー抜擢まで主導
    マジェンディ氏によると、マルコは共同創業者ディートリッヒ・マテシッツの親友であり、現在のレッドブルF1誕生にも大きく関わっていたという。

    「彼はディートリッヒ・マテシッツの親友だった。そして、マテシッツにジャガーF1チームの買収を決断させたのも彼だった」

    さらに、ファクトリーの再整備を推進しただけでなく、30代前半だったクリスチャン・ホーナーを初代チーム代表に起用するよう後押ししたことも明かした。

    「ファクトリーの再整備を推し進めたのもマルコだった。そして驚くべきことに、30代前半だったクリスチャン・ホーナーをチーム代表に起用するよう後押ししたのも彼だった。当時はかなり大胆な人事だと受け止められていた」

    レッドブル育成プログラムの中心人物
    マルコはドライバー育成でも欠かせない存在だった。

    「彼はアカデミーの責任者でもあり、その分野でも極めて重要な役割を担っていた」

    レッドブル育成プログラムは、セバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンをはじめ、多くのトップドライバーをF1へ送り出してきた。マルコはその責任者として長年にわたり才能の発掘と育成を担い、チームの競争力を支え続けた。

    マテシッツ死去で権力構図が変化
    マジェンディ氏は、マルコとホーナーの関係が悪化した背景についても言及した。

    「すべてが崩れ始めた理由は、マテシッツが亡くなったことで権力の空白が生まれたことだった」

    「その結果として主導権争いが起き、その後の展開は誰もが見た通りだ。今では体制は落ち着いたが、多くの人材がチームを去る結果となった」

    「彼らは長年にわたって素晴らしい成果を築き上げた。それだけに、最後が対立という形で終わってしまったのは残念だった」

    ヘルムート・マルコ(レッドブル・レーシング)

    率直な人柄も高く評価
    マジェンディ氏は、マルコの人柄についても印象を語っている。

    「見た目は厳しく、まるで映画の悪役のような雰囲気もある。ドライバーを容赦なく切る場面もあった」

    「それでも実際にはユーモアのある人物で、いつも冗談や皮肉を交えながら話していた」

    「私が取材してきたスポーツ界でも、これほど広報に縛られず、自分の考えを率直に話す人物はほとんどいなかった。それはジャーナリストとして非常に新鮮だった」

    ホーナーとの確執ばかりが注目されがちなヘルムート・マルコだが、ジャガー買収の実現、ファクトリー整備、ホーナーの抜擢、そしてドライバー育成プログラムの構築まで、その功績は現在のレッドブルF1の成功を語るうえで欠かせないものだったことを、元密着記者は改めて強調している。

  • ヘルムート・マルコ フェルスタッペン陣営との会談報道を否定「毎年の恒例訪問」

    ヘルムート・マルコ フェルスタッペン陣営との会談報道を否定「毎年の恒例訪問」

    マックス・フェルスタッペンの将来を巡る憶測が続くなか、レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、先週アムステルダムでフェルスタッペン陣営と会談した理由について説明した。

    父ヨス・フェルスタッペン氏やマネジャーのレイモンド・フェルミューレン氏との面会は、2027年以降の去就協議ではないと強調し、「以前から予定されていた私的な訪問だった」と報道を否定している。

    アムステルダムでの会談は「毎年の恒例訪問」
    先週、ヘルムート・マルコがアムステルダムでヨス・フェルスタッペン氏、そしてマックス・フェルスタッペンのマネジャーを務めるレイモンド・フェルミューレン氏と会談している姿が目撃された。

    このタイミングは、フェルスタッペンのレッドブル残留に疑問符が付き、2027年以降の去就を巡る憶測が過熱している時期と重なったため、将来について重要な協議が行われたのではないかとの見方が広がった。

    しかし、83歳のマルコはオーストリア紙『Osterreich』に対し、特別な意味はなかったと説明した。

    「これは以前から予定されていた私的な訪問だった」

    「私は毎年一度、フェルスタッペン一家を訪れている。それにヨスの娘も結婚したからね」

    フェルスタッペンの将来を巡る憶測は継続
    マルコが説明した後も、フェルスタッペンの将来を巡る憶測は収まっていない。

    4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンには、マクラーレンやアストンマーティンへの移籍説に加え、F1から一定期間離れる「サバティカル(休養)」の可能性まで取り沙汰されている。

    一方で、この一連の報道について、関係者はいずれもオーストリア紙の追加取材には応じなかったという。

    同紙は、パドック内では次のような見方も出ていると伝えている。

    「フェルスタッペンは単にレッドブルに圧力をかけたいだけで、実際にはチームを離れる意思はないという噂も流れている」

    「それでも、こうした一連の行動はチーム首脳陣を次第にいら立たせている。しかし、契約は来季末まで残っているため、この移籍騒動は今後もしばらく続く可能性がある」

    フェルスタッペン本人は依然として将来について明言しておらず、レッドブル残留か、それとも新天地への移籍かという議論は、2026年シーズン後半に向けてもF1最大の注目テーマの一つとなりそうだ。

  • ヘルムート・マルコ欠席のレッドブルF1 オーストリアでフェルスタッペン残留交渉

    ヘルムート・マルコ欠席のレッドブルF1 オーストリアでフェルスタッペン残留交渉

    レッドブルの元モータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコが、母国レースとなる2026年F1オーストリアGPを欠席することが明らかになった。その背景には、チーム首脳陣との関係悪化や、マックス・フェルスタッペンの将来を巡る重要な協議が行われるとの見方が浮上している。

    一方、レッドブルは今季最大規模のアップグレードを投入し、メルセデスとフェラーリとの差を縮めることを目指している。フェルスタッペンもチームの競争力回復が自身の去就を左右する重要な要素であることを認めた。

    マルコ欠席の背景とフェルスタッペン残留交渉
    ドイツ紙『Bild』によると、昨季限りでレッドブルのモータースポーツアドバイザーを退任したヘルムート・マルコは、現在の経営陣との対立を避けるため、オーストリアGPへの来場を見送ったとされる。

    同紙はさらに、レッドブル首脳陣がレッドブル・リンクに集結し、フェルスタッペンに長期残留を決断させるための協議を行うと報じた。契約に盛り込まれた離脱条項をチーム側が買い取る可能性も取り沙汰されている。

    マルコ自身も、フェルスタッペンとの話し合いは避けられないと認めた。

    「彼にとって最も重要なのは常に競争力だ」

    「トップドライバーは誰もがパフォーマンス条項を契約に盛り込んでいる。その意味で、この時期に話し合いが行われるのは当然だ」

    「できるだけ早く双方が再び合意に達するのが理想だ」

    フェルスタッペン「今でも頻繁に連絡を取っている」
    フェルスタッペンは当初、マルコがシュピールベルクを訪れるものと思っていたという。

    「来ると思っていたけど、来ないと聞いた」

    「僕たちは本当に多くの時間を一緒に過ごしてきた。彼がここにいないのは少し違った感じがする」

    「でも今でも頻繁に連絡を取り合っているし、いろいろな話をしている」

    「一緒に成し遂げたことや素晴らしい時間を振り返ることの方が大切だ。彼がここにいないことばかりを考えているわけではない」

    「本当に素晴らしい思い出ばかりだし、今でも定期的に電話をしている。レースだけではなく、人生のさまざまなことについて話している」

    大型アップグレード投入も「最後の一歩が最も難しい」
    今回のオーストリアGPでは、レッドブルが今季最大規模となるアップグレードを投入している。

    フェルスタッペンは今回の開発が極めて重要だと強調した。

    「チームにとって本当に重要なアップデートだ」

    従来の改良については一定の成果を認めつつも、さらなる前進の難しさを口にした。

    「これまでの改善は良かった。でも、あれは比較的簡単なステップだった」

    「大きく遅れている時は追いつくための改善はしやすい。でも本当に難しいのは最後の一歩だ。勝利を争えるレベルまで到達することが一番難しい」

    また、競争力が回復するまでどれだけ待てるかとの質問には、マクラーレンのオスカー・ピアストリとのシート交換説も浮上する中、慎重な姿勢を崩さなかった。

    「様子を見るしかない」

    「今は答えるのが難しい。僕たちは4番手のチームでいることを望んではいないし、改善したい。そのために全力で取り組んでいる」

    暑さ対策には冷却ベストを使用せず
    オーストリアでは高温が予想され、FIAは冷却ベストの使用を認める暑熱対策プロトコルを発動した。

    しかしフェルスタッペンはレース中の着用を見送る考えを示した。

    「暑い? だから何だという話だ」

    「今のF1マシンはそれほど身体的に厳しいものではない。レース前には冷却ベストを着るけど、それで十分だ」

    「これまでも暑いレースは何度も経験してきたし、去年のオーストリアも暑かった」

    今回のオーストリアGPでは、マルコ不在という異例の状況の中で、フェルスタッペンの将来を巡る協議と大型アップグレードの成果が大きな焦点となっている。レッドブルが競争力を取り戻せるかどうかは、エースドライバーの長期的な去就にも少なからず影響を与えることになりそうだ。

  • ヘルムート・マルコ「ハミルトンのフェラーリでの成功はF1にとって大当たり」

    ヘルムート・マルコ「ハミルトンのフェラーリでの成功はF1にとって大当たり」

    2026年シーズンのフェラーリで復調を遂げたルイス・ハミルトンについて、元レッドブル首脳のヘルムート・マルコが「F1にとってはまさに大当たりだ」と高く評価した。

    ハミルトンは今季、モントリオールとモナコで2戦連続2位を獲得すると、前戦スペインGPでは優勝。ドライバーズランキングでも首位キミ・アントネッリとの差を41ポイントまで縮め、タイトル争いへ本格的に加わっている。

    一方、フェラーリは今週末のオーストリアGPで、FIAが2026年から導入した「追加開発機会(ADUO)」制度のアップグレードトークンを初めて使用し、パワーユニットを改良する予定だ。

    主な狙いは2026年仕様パワーユニットの性能向上とされており、ハミルトンとシャルル・ルクレールは、長いストレートが特徴のレッドブル・リンクで、その恩恵を受けることが期待されている。

    マルコ「ハミルトンがフェラーリで勝つことはF1にとって大きな利益」
    マルコはオーストリア紙『Kleine Zeitung』のインタビューで、現在は現場を離れ、ファンの立場からF1を見ていることについて次のように語った。

    「今はみんなと同じように普通のテレビ視聴者だ」

    「すべてのデータを受け取り続けることもしないと決めた。エネルギー回生を含む複雑なエンジンレギュレーションはあるが、全体としてレースはかなり面白い」

    そのうえで、宿敵でもあったハミルトンがフェラーリで再び勝利を挙げるようになったことについて、スポーツ全体にとって大きな価値があると強調した。

    「スポーツにとっては、ルイス・ハミルトンがフェラーリで勝つことは、まさに大当たりのようなものだ」

    モナコGPのルール運用には苦言
    一方でマルコは、F1には依然として改善すべき点もあると指摘。特にモナコGPで話題となったペナルティ運用を問題視した。

    「リバティ・メディアとFIAは、もっと緊密に連携し、一貫性を持つ必要がある」

    「例えばモナコでのペナルティ騒動は、ひどいルールだった。サッカーならゴールの大きさはいつも同じで、ルールも単純で明確だ。F1は複雑すぎる」

    「現場は恋しくない」
    83歳となったマルコは、F1の第一線を退いた現在の生活にも満足しているという。

    現場に戻りたいとは思わないかと問われると、次のように答えた。

    「いや。私は以前から、辞める時は本当に辞めると言ってきた」

    「テレビでレースを見るのを楽しんでいる。その方が細かい部分までよく分かる。あれほど移動が大変だったことも、辞めて初めて実感した。現場にいる間は、それが当たり前になっていて気付かなかった」

    ハミルトンの復活とフェラーリの競争力向上は、タイトル争いをさらに盛り上げる要素となっている。マルコは、その構図がF1全体の人気や注目度を高めることにつながるとの見方を示す一方で、競技運営についてはより分かりやすく一貫したルール作りを求めた。

  • ヘルムート・マルコ F1復帰 オーストリアGPで新役職アンバサダー就任

    ヘルムート・マルコ F1復帰 オーストリアGPで新役職アンバサダー就任

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを退任したヘルムート・マルコが、2026年F1オーストリアGPで新たな役職に就くことが明らかになった。マルコはレッドブルリンクのアンバサダーとしてパドックに復帰する。

    2025年末で第一線を退いた82歳のマルコだが、その影響力は依然としてレッドブル内部に残っており、今回の新役職は“完全な離脱ではない”ことを示す動きでもある。

    レッドブルリンクの顔としてパドック復帰
    マルコは、オーストリアGPの開催地であるレッドブルリンクのアンバサダーに就任。6月26日〜28日のグランプリで、退任後初めてF1の現場に戻ることになる。

    レッドブルがF1で築いてきた影響力は、2チーム体制だけでなく、自国グランプリの運営にも及んでいる。その中心的存在のひとりだったマルコは、2014年の同サーキット復活以降、トト・ヴォルフと並びオーストリアを代表する存在としてパドックで強い存在感を放ってきた。

    今回のアンバサダー就任により、マルコはチーム運営の最前線からは離れつつも、F1の舞台に別の形で関与し続けることになる。

    ヘルムート・マルコ F1 オーストリアグランプリ

    20年の育成遺産と変わらぬ影響力
    レッドブルの若手育成プログラムを20年以上にわたり主導してきたマルコは、セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンといった世界王者を輩出しただけでなく、ダニエル・リカルド、カルロス・サインツ、ピエール・ガスリーら多くのドライバーのキャリア形成にも関わってきた。

    その影響力は退任後も消えてはいない。

    ローラン・メキースはポッドキャスト『ビヨンド・ザ・グリッド』で、現在もマルコと連絡を取り続けていることを明かしている。

    「ヘルムートは今も我々に対して非常にオープンで、いつでも相談できる存在だ。僕も話しているし、チームの誰もが彼とやり取りをしている。サーキットに来ていなくても、助言をもらっている」

    「彼が20年かけて築いてきた育成プログラムの歴史は、そう簡単にページをめくれるものではない。我々はいま、その遺産の上に立っている。必要なときには、彼は常に背後にいる」

    フェルスタッペンも関係継続を明言
    マックス・フェルスタッペンもまた、マルコとの関係が続いていることを認めている。

    「ヘルムートのオーストリア的なジョークが少し減ったくらいかな。でも今でも連絡は取っている。クルマの細かい話ではなく、人生のこととかね」

    「彼とは本当に多くの時間を共有してきたから、ガレージの雰囲気は少し変わる。でも前を見ていかないといけない。パフォーマンスに集中しつつも、いい関係は続いている」

    “完全な別れではない”レッドブルとマルコの関係
    2005年のレッドブル参戦以来、常にチームの意思決定に関与してきたマルコの不在は、2026年シーズン序盤において確かに存在感の欠如として感じられていた。

    しかし今回の動きは、マルコが完全にF1から去ったわけではないことを明確に示している。現場の第一線からは退いたものの、その知見と影響力は今もチーム内部に息づいている。

    オーストリアGPでのアンバサダーとしての登場は、単なる“復帰”ではなく、レッドブルとマルコの関係が新たな形へ移行したことを象徴するものとなる。

  • ヘルムート・マルコ、セルジオ・ペレスのレッドブルF1批判に反論

    ヘルムート・マルコ、セルジオ・ペレスのレッドブルF1批判に反論

    レッドブル・レーシングの元モータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが、セルジオ・ペレスによる最近の発言に対して反論した。

    ペレスは母国メキシコのポッドキャスト番組「Cracks」に出演し、レッドブル在籍時を振り返り、「すべてが問題だった」と語るなど、チームに対して厳しい見解を示していた。

    「驚きだ。彼は契約を持っていなかった」
    マルコはオーストリア放送協会ORFの取材に対し、ペレスの発言を「驚くべきもの」と評した。

    「やや驚きだ。我々は、チェコ・ペレスには契約がなかったことを忘れてはならない」とマルコは語った。

    「彼は、自分が事実上存続させていたレースチームから解雇されたドライバーだった」

    さらにマルコは、ペレスの実績にも言及した。

    「彼が正確に何勝したかは把握していないが、特に2022年には、しばらくの間ワールドチャンピオン争いに加わっていた」

    そのうえで、次のように締めくくった。

    「最終的にパフォーマンスを落としたのにはいくつか理由があるが、全体として見れば、チェコは我々とともにキャリアを築いたのだと思う」

    セルジオ・ペレス

    ペレスが語ったレッドブル時代の“息苦しさ”
    ペレスはポッドキャスト内で、レッドブルでの立場について率直に語っている。

    「レッドブルでは、すべてが問題だった。速すぎても問題だった。なぜなら、チーム内の空気がとても緊張するからだ」

    「マックスより速くても問題、マックスより遅くても問題だった(笑)。とにかく、何もかもが問題だった」

    そのうえで、当時の経験から学んだこととして、次のように振り返った。

    「不満を言うよりも、置かれた状況の中で最善を尽くし、最大限の結果を引き出すしかないと学んだ」

    ホーナーとの別れ際の会話も明かす
    ペレスは、チーム代表だったクリスチャン・ホーナーとの別れ際のやり取りについても語っている。

    「別れの挨拶のとき、クリスチャンに言った。『リアムとうまくいかなかったらどうするんだ?』と。彼は『ユウキがいる』と言った」

    「じゃあそれでもうまくいかなかったら?と聞くと、『ドライバーはたくさんいる』と答えた。私は『全部使うことになるよ』と言ったし、彼も『分かっている』と言った」

    ペレスは当時を振り返り、自身がチームにとって“注意を逸らす存在”になっていたとも語っている。

    「その年はプレッシャーがとても大きかった。クリスチャン自身にも問題があり、僕はある意味でディストラクションだった」

    「僕のパフォーマンスが悪いことばかりが話題になり、他のことは誰も話さなかった」

    「精神的に強くなければ生き残れない」
    ペレスは、「チーム全体が公然と敵に回るような状況」を生き抜くには、「精神的な強さが必要だ」とも語っている。

    なお、ペレスの後任として起用されたリアム・ローソンは2戦でシートを失い、その後昇格した角田裕毅も2025年シーズン終了後にチームを離脱。現在はアイザック・ハジャーがレッドブルのシニアチームに昇格している。

  • ヘルムート・マルコが比較「ベッテルは分析型、フェルスタッペンは本能型」

    ヘルムート・マルコが比較「ベッテルは分析型、フェルスタッペンは本能型」

    20年以上にわたりレッドブルの若手育成を率いてきたヘルムート・マルコは、数多くの才能をF1へと導いてきた。その中でも、セバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペンは、彼自身が送り出した「最も特別な存在」だという。

    82歳のオーストリア人であるマルコは、かつてフォーミュラ3000に自らのチームを運営していた経験も持ち、若手ドライバーの才能を見抜く目には定評がある。

    レッドブルのジュニアプログラム出身者すべてが頂点に立ったわけではないが、ベッテルとフェルスタッペンという2人は、近年のF1を代表する存在となった。

    「ベッテルはより分析的だった」
    両者ともに長年F1の世界を支配してきたが、そのアプローチは明確に異なっていたとマルコは語る。

    「ベッテルはすべてを非常に分析的に進めていた。マシンから最大限を引き出すため、エンジニアと何時間も議論を重ねていた」と、マルコは独紙ミュンヒナー・メルクア/tzに明かしている。

    一方で、フェルスタッペンについては次のように続けた。

    「当初のマックスは、より本能に頼るタイプだった。しかし今では、自分が何を求めているのかを正確に理解し、チームを導くこともできるドライバーへと成長した」

    マルコは、フェルスタッペンを「特別な存在」と評し、「超高速で、超人的な才能を持ち、極めて集中力が高い」と強調している。

    ヘルムート・マルコとマックス・フェルスタッペン

    極めて希少なフェルスタッペンの人格
    マルコはフェルスタッペンをわずか17歳でF1にデビューさせた人物でもある。同様に、ベッテルのF1昇格とレッドブル加入にも決定的な役割を果たし、ベッテルは同チームで合計4度のワールドチャンピオンに輝いた。

    フェルスタッペンもまた、レッドブルで4度のワールドタイトルを獲得し、通算71勝を記録している。一方のベッテルはキャリア通算53勝。両者は現在、F1史上でも最多勝利数ランキングのトップ4に名を連ねる存在であり、その背景にはマルコの存在があった。

    マルコは多くの才能を、時にはカート時代から見守ってきたが、フェルスタッペンとの関係は特別だという。

    「これほど密接な関係を築いたドライバーは他にいない。彼は、強い価値観を持っている。それは本当に人格の優れた人間にしか備わらないものだ。この組み合わせは極めて稀だ」

  • F1から“悪役”が消える日 ヘルムート・マルコ離脱が残した空白

    F1から“悪役”が消える日 ヘルムート・マルコ離脱が残した空白

    ヘルムート・マルコの離脱は、単なるレッドブル内部の問題にとどまらない出来事として受け止められている。F1界全体が、最後に残された「キャラクター」を失いつつあるのではないかという懸念が、識者の間で広がっているからだ。

    今週公表されたイギリスの企業登記によると、82歳のマルコは、Red Bull Racing Limited、Red Bull Advanced Technologies、Red Bull Powertrainsを含む複数のレッドブル関連法人で取締役から外された。

    これにより、20年以上にわたって続いたレッドブルとの関係が、形式上も完全に終了したことが明らかになった。

    独『Bild』に寄稿したミシェル・ミレフスキは、この動きを「スポーツ全体に波及しかねない問題」と位置づけている。

    「F1の頂点に戻るためのレッドブルにとっての(部分的な)解決策として意図されたものが、レースシリーズそのものにとっての問題になりかねない」と彼は記した。

    「なぜなら、F1はまっすぐ“キャラクター危機”へ向かっているからだ」

    ミレフスキは、マルコの離脱をクリスチャン・ホーナーの去就と結びつけ、F1で最も対立的かつ賛否を呼ぶ二人の存在が、短期間で姿を消した点を指摘する。

    「チーム代表の中で、キャラクターと呼べる存在は、もはやトト・ヴォルフだけだ」と彼は主張する。

    「10人のチーム代表のうち8人は元エンジニアだ。彼らは白か黒で物事を考え、レッドアラートでは考えない。では、Netflixや他の配信サービスのカメラの前で、ヴォルフは誰と議論すればいいのか?」

    「答えは──誰もいない、だ」

    ミレフスキによれば、この問題はマネジメント層に限った話ではない。

    「F1はキャラクターという点で、もう一段ギアを上げる必要がある」と彼は書き、ルイス・ハミルトンやフェルナンド・アロンソがキャリア終盤に差しかかり、さらにマックス・フェルスタッペンが度々引退を示唆している現状に触れながら、F1が最も認知度の高い顔ぶれを失うリスクを警告している。

    同様の懸念は、元ロシア人F1解説者のアレクセイ・ポポフからも示されている。彼は、現代のF1には、かつてファンを引きつけたような個性が欠けていると語る。

    「個性が薄れている」とポポフは言う。

    「控えめなエンジニアたちが個性ではないと言っているわけではない。でも、彼らはショーマンではない」

    彼は、過去のパドックと現在を対比する。

    「物静かなスイス人だったが、それでも葉巻をくわえ、寡黙なキャラクターだったピーター・ザウバーがいた。あるいは誇張されたエディ・ジョーダン、退屈なロン・デニス、細かいことにうるさいジャン・トッドもそうだ」

    「こうしたキャラクターが、人々をF1に恋させたんだ」

    マルコの退場は、レッドブルの一時代の終焉を意味するだけではない。パドックから強烈な個性が次々と姿を消す中で、F1というスポーツが“速さ”だけでなく、“人間”によって記憶されてきた存在であることが、改めて問い直されている。

  • ヘルムート・マルコ、正式にレッドブルF1の取締役を退任 会社登記から抹消

    ヘルムート・マルコ、正式にレッドブルF1の取締役を退任 会社登記から抹消

    ヘルムート・マルコは、レッドブル・レーシングの取締役職から正式に外れた。英国の会社登記(Companies House)に更新された書類により、マルコがレッドブル・レーシング、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズ、レッドブル・アドバンスト・サービス、そしてレッドブル・パワートレインズの各社で取締役を解任されたことが確認された。

    マルコの後任として、長年レッドブルに在籍するアリステア・ルーが非業務執行取締役に任命された。

    ルーは2007年からレッドブル・テクノロジー(持株会社)の取締役を務め、2021年にはレッドブル・パワートレインズ、2022年以降はレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズおよびレッドブル・アドバンスト・サービスの取締役にも就任している。

    最新の登記書類では、レッドブル・レーシングの取締役として、ルーに加え、今季途中にクリスチャン・ホーナーの解任を受けてチーム代表に就任したローラン・メキースの名も並ぶ。メキースは業務執行取締役として登録されている。

    今回の変更は、レッドブルGmbHがマルコのシニア・アドバイザー職からの退任を発表したことを受けたものだ。マルコは2005年のレッドブルF1参戦以来、チームのF1活動における中心人物の一人として長年にわたり影響力を持ってきた。

    その間、レッドブルは合計14回の世界選手権制覇を成し遂げている。2010年から2013年にかけてのセバスチャン・ベッテルによるドライバーズタイトル4連覇、そして2021年から2024年までマックス・フェルスタッペンが達成した同じく4連覇に加え、コンストラクターズタイトル6回を含む。

    ヘルムート・マルコ レッドブル F1

    マルコは退任に際し、次のような声明を発表している。

    「私はモータースポーツに60年以上関わってきたが、レッドブルで過ごした20年以上は、並外れていて、非常に成功した旅路だった。

    多くの才能ある人々と共に、物事を形作り、分かち合うことができたのは、本当に素晴らしい時間だった。

    我々が共に築き上げ、成し遂げたすべてのことを、誇りに思っている」

    さらにマルコは、2025年シーズンの結果が自身の決断に影響したことも明かしている。フェルスタッペンは2025年F1で5連覇に迫り、シーズン途中で104ポイント差を追う立場から、アブダビGPのチェッカー時点ではわずか2ポイント差まで巻き返した。

    この結果について、マルコはこう語った。

    「今季、世界選手権を惜しくも逃したことは、私の心を強く動かした。そして、個人的に、この非常に長く、濃密で成功した章を終えるのに、今が適切な時だと明確に感じさせた。

    チーム全員の今後の成功を願っているし、来年も再び両タイトルを争うことになると確信している」

    レッドブルは新体制のもとで、マルコ不在という大きな転換点を迎えることになったが、チーム内部ではすでに次の時代に向けた動きが本格化している。