タグ: ピレリ

  • ピレリ:F1ブラジルGP プレビュー

    ピレリ:F1ブラジルGP プレビュー

    ピレリが、2014年 第18戦 F1ブラジルGPが開催されるインテルラゴス・サーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。

    サンパウロの中心部に位置するインテルラゴス・サーキットは、シーズン中でモナコに次いで2番目に短いサーキットで、そのツイスティな連続コーナーや高低差は、ドライバー、マシン、そしてタイヤに魅力的なチャレンジを課す。

    インテルラゴス用として選択されているタイヤは、ミディアムとソフトコンパウンドだが、ここは伝統的に雨の確率が高く、長期予報によれば、レース週末中のどこかで雨になる可能性がある。

    このトラックでは、わずか4309kmのラップ中に存在する非常に多くのコーナーによって、タイヤは絶えず酷使されることになる。また、比較的長いストレートが無いことで、たいやがクールダウンされる機会もない。サラニ、バンピーでありながら、高速コーナーがり、ランオフエリアが狭いことも相まって、ドライバーは最大限の集中力を発揮しなければならない。

    インテルラゴスは、とりわけ熱狂的なファンと独特の雰囲気で知られている。過去には、多くのタイトルがこのサーキットで決定した。しかし、2014年シーズンは、最終戦のアブダビGPでダブルポイントが加算されるため、今週末にタイトルが決定することはない。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「ブラジルは、ピレリにとって世界で最大の市場のひとつであり、多くの友人やサポートに囲まれてこの地を訪れることは大変嬉しいことです。ここは、多くの高速およびノンストップのコーナーで構成されるため、タイヤにとっては過酷な状況となります。したがって、タイヤを最大限に活用することと戦略が必要不可欠です。インテルラゴスでは、加古に多くのウェットレースが行われましたが、今年もまたその可能性が高くなりそうです。これらのウェットレースは、展開が予想できないドラマティックなレースとしてブラジルGPの名声を高めています。今年もまた、F1の暑いファンの前で展開されるエキサイティングなレースが期待できると思います」

    ジャン・アレジ (ピレリ・コンサルタント)
    「私はインテルラゴスで12回のレース経験があります。マシンが絶えずコーナリングし、大きな負荷に晒されるため、ドライバーにとっては肉体的に非常に厳しいサーキットですが、私は大好きな場所です。特に、首の筋肉にかかる負荷は大きく、加古、ブラジルGPがシーズン序盤に行われていた頃は、身体がまだ慣れていないこともあって、非常にトリッキーな状況でした。トラックがパンピーなことと、非常に粗いアスファルトが記憶に残っています。金曜日の路面は滑りやすく、レース週末の進行とともに徐々にグリップが増していきました。今年も同様かどうか興味深いです」

  • ピレリ:F1アメリカGP 決勝レースリポート

    ピレリ:F1アメリカGP 決勝レースリポート

    ピレリが、F1アメリカGPの決勝レースを振り返った。

    2番グリッドからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、2ストップ戦略でアメリカグランプリを制し、2014年のドライバーズタイトル争いは、ハミルトンとチームメイトのニコ・ロズベルグの2人に絞られた。

    ルイス・ハミルトンは通算32勝目を挙げたことによって、フェルナンド・アロンソと並んで歴代5位となり、F1で最多勝利を挙げたイギリス人ドライバーとなった。

    ソフトタイヤでスタートしたハミルトンは、その後の2つのスティントをミディアムタイヤで走行し、同じ戦略を採ったニコ・ロズベルグに4秒差をつけて優勝した。ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)を除く全ドライバーがソフトタイヤでスタート。ピットレーンからのスタートとなったセバスチャン・ベッテルは、この異なる戦略に望みを託しました。

    ウィリアムズの両ドライバーは、メルセデス勢とは異なる2ストップ戦略を採り、レース序盤でのスピードを最大限にするために最初の2スティントをソフトタイヤで走行し、最終スティントをミディアムで走行した。レッドブルのダニエル・リカルドは、直接のライバルたちよりも早めにピットストップを行う戦略(アンダーカット)を最大限に活用し、インラップとアウトラップをハードにプッシュしてF1算8回目の表彰台を獲得しました。フェラーリのフェルナンド・アロンソは、10位入賞者中でただ一人、ソフト-ミディアム-ソフトと繋ぐ戦略を採った。

    オープニングラップでセーフティーカーが導入され、マクラーレンの両ドライバーを含む多くのドライバーがピットストップを行い、彼らの戦略は変更された。セーフティーカー導入周回中にソフトタイヤで1周のみを走行したセバスチャン・ベッテルの戦略は最も興味深いものだった。この段階でタイヤ交換義務を果たしたセバスチャン・ベッテルは、理論上、残りの周回をノンストップで走行することが可能となったが、最終的には合計4回のストップを行い、ポイント圏内の7位でフィニッシュした。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「上位から下位まで、いくつかの大接戦があり、ここアメリカの観衆の前で素晴らしいレースが展開されました。デグラデーションとグリップに関しての適正なタイヤ選択によって、幅広い戦略と終始にわたるエンターテインメントが提供できました。昨日よりも暖かくなったことで性能面での変化が見られ、それが早めのピットストップにつながったようです。ルイス・ハミルトンは、タイヤを完璧に活用し、最も重要な局面で強力なチームメイトに対してアドバンテージを築きました。ドライバーズ選手権タイトルを手中にしたメルセデスを祝福したいと思います。あとは、どちらのドライバーがチャンピオンに輝くのかを待つのみですね」

    関連:F1アメリカGP 結果:ルイス・ハミルトンが5連勝

  • ピレリ:F1アメリカGP 予選レポート

    ピレリ:F1アメリカGP 予選レポート

    ピレリが、F1アメリカGPの予選を振り返った。

    ニコ・ロズベルグが、P Zero イエロー・ソフトタイヤで昨年のポールタイムよりも0.3秒速いタイムを記録し、サーキット・オブ・ジ・アメリカズでのポールポジションを獲得した。Q3終了直前に記録されたロズベルグのタイム、1分36秒067は、今年よりも大排気量のエンジンとより大きなダウンフォースがあった2013年型マシンで記録された昨年のポールタイム1分36秒338を大幅に短縮するものだった。

    Q3開始時の気温は22℃、路面温度は38℃で、ソフト、ミディアムの両コンパウンドは、ともに迅速に理想的な作業温度領域に達することができた。予選における両コンパウンド間の性能差は、ラップあたり1秒強だった。

    今回のグランプリは18台のエントリーのため、通常の予選フォーマットが変更され、Q1で4台が、Q2で4台がそれぞれ脱落することとなった。ペナルティによってピットレーンからのスタートを余儀なくされたレッドブルのセバスチャン・ベッテルは、Q2以降は走行しなかった。昨年のチャンピオンのベッテルは、Q1でソフトタイヤを使用した1回のランのみを行ったので、足の決勝用に多くの新品タイヤを残している。

    理論的には3ストップが最速戦略となる明日の決勝え、セバスチャン・ベッテルには幅広い戦略の選択肢が残されていることになる。しかし、大半のドライバーが2ストップ戦略を採ることが予想される。昨年は、ミディアムとハードが選択され、1ストップが主流となった。

    午前中に行われた最終フリー走行では、ルイス・ハミルトンが新品ソフトタイヤを使用して、チームメイトに0.8秒差の大差をつける最速タイムを記録した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「2013年よりも速い予選タイムは、昨年よりも軟らかいコンパウンドの組み合わせの使用によるものだけではなく、シーズン終盤を迎え、各チームがマシンから最大限の能力を引き出していることによるものです。予想通り、熱によるデグラデーションが、ここでの鍵を握る要素のひとつになり、戦略に関して複数の可能性を生み出すでしょう。2ストップが主流になると見ていますが、3ストップによるスプリント戦略を採るチームも現れると思います。今日の予選での戦いぶりからすると、明日の決勝はとても興味深い展開となりそうです」

    関連:F1アメリカGP 予選:ニコ・ロズベルグがポールポジション

  • ピレリ:F1アメリカGP プレビュー

    ピレリ:F1アメリカGP プレビュー

    ピレリが、2014年 第17戦 F1アメリカGPが開催されるサーキット・オブ・ジ・アメリカズをタイヤメーカーの観点から解説した。

    2012年に新設されたテキサスのサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、F1カレンダー中で最も新しい部類に入るサーキット。アメリカGP用としては初めて、今年はミディアムとソフトコンパウンドが選択された。(過去2年は、ハードとミディアムが選択されていた)

    この用途の広い2014年型タイヤの組み合わせは、3本の長いストレートと数多くのテクニカルなコーナーが存在するトラックの多様な厳しさに対応する。テクニカルなコーナーの中には、タイヤに大きな負荷を課す長いヘアピンのターン1をはじめ、シルバーストンや鈴鹿を思い起こさせる高速の切り返しがあります。

    20のコーナーと印象的な高低差によって、オースティンのコースは、適正なブレーキングポイントを見出すことが難しいスタート直後の上り勾配でのブレーキングなど、ユニークかつ多忙なものとなっている。これらの要素の組み合わせが、オースティンをエキサイティングなトラックにしている。アメリカGPが、今シーズン最後の2連戦のスタートとなるため、各チームは、この後、ブラジルのインテルラゴスへと直行する。ブラジルでもミディアムとソフトが選択されている。

    3本の長いストレートはタイヤをクールダウンさせ、タイヤ温度がわずかに低下するため、ブレーキングエリアが極めて重要になる。また、再度コンパウンドに迅速に熱を入れる必要があることから、高速コーナーへのターンインにも影響を及ぼす。

    ミディアムタイヤは作動温度領域が低く、広範囲の低い温度条件下でも最適な性能を発揮できるコンパウンド。ソフトタイヤは、対照的に作動温度領域が高く、高温のコンディションに適したコンパウンド。昨年のアメリカグランプリ週末中には、路面温度が18℃〜37℃までと広範囲に渡って変化した。

    ストレートとコーナーが混在するため、ダウンフォースに関しては妥協点を見出し、タイヤからのメカニカルグリップに力点を置く必要がある。長いターン1やラップ前半の高速の切り返しに加え、ターン11もまたタイヤに大きな負荷を課す。マシンのコーナー進入時にブレーキングが開始され、タイヤへの負荷は不均等に分散される。

    昨年の勝利戦略は1ストッパーだった。レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、ミディアムコンパウンドでスタートし、27周でハードタイヤへ交換した。上位12名が全て1ストップ戦略を採った。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「アメリカは、全ての自動車関連会社と同様に、ピレリにとって鍵となる市場です。ファンタスティックなレースの開催地であるオースティンに戻ってこられたことをとても嬉しく思います。新設から3年を経て落ち着いたトラックの路面は、理論的には過去2年間よりも良好なグリップを提供するはずです。フリー走行後のデータを確認する必要がありますが、ミディアムとソフトの組み合わせによって2ストップのレースになると予測しています。天候に左右される部分が大きいでしょう。11月のレースとは言え、温暖で変化に富むコンディションの可能性があり、熱によるデグラデーションが重要な要素になるでしょう。今年の新世代マシンが摩耗と全体的なデグラデーション、ひいてはレース戦略にどのような影響を及ぼすのか、実際の走行によって初めて明確になると思います。過去2年間は、ともに1ストップが勝利戦略となりました。また、アメリカグランプリはシーズンの終盤に行われるので、各チームは、タイヤを最大限に活用することに関しての知識を確立した上でこのグランプリに臨みます」

    ジャン・アレジ (ピレリ・コンサルタント)
    「オースティンは、ドライバーにとってとりわけエキサイティングなサーキットです。ターン1へのブレーキングでは、アタックしオーバーテイクするチャンスがあります。またS字コーナーでは、多様なレーシングラインを走行することが可能です。数多くのオーバーテイクの機会が、このグランプリを退屈させない素晴らしいものにしています。もうひとつの重要な要素は気温の変化です。過去2年間、午前中は寒く、予選時は暑くなりました。このため、アメリカグランプリにおいて、タイヤを適正な作動温度領域に入れることがドライバーにとっての課題のひとつとなっています」

  • ピレリ、F1ブラジルGPのタイヤ配分を変更

    ピレリ、F1ブラジルGPのタイヤ配分を変更

    ピレリは、F1ブラジルGPに持ち込むタイヤ配分を変更することを発表した。

    当初、ピレリは、F1ブラジルGPにハードとミディアムを選択していたが、今年インテルラゴス・サーキットのアスファルトが再舗装されたこともあり、その組み合わせが機能しないとの指摘を受け、柔らかいコンパウンドに切り替えることに同意した。

    ウィリアムズのフェリペ・マッサは、元々の組み合わせが「危険」だと述べるなど、複数のドライバーが最も硬いタイヤが持ち込まれることに難色を示していた。

    ピレリのポール・ヘンベリーは、フェリペ・マッサの発言を考慮すると述べていたが、F1チームとタイヤ作業グループの会合を開き、ミディアムとソフトのコンパウンドを使用することに満場一致で合意し、コンパウンドを変更することに決定した。

    ピレリは「過去2年間、ブラジルではハードとミディアムの組み合わせが使用されてきたが、先頃、インテルラゴスの路面は再舗装されており、ミディアムとソフトに変更することになった。今回の新たな選択はその前週に行われるUS GPと同じ組み合わせとなる」

    また、ポール・ヘンベリーは「要求があればいかなる変更にも応じる構えであることは常に伝えてきた。高温の路面温度によるコンパウンドのオーバーヒートの見込みは低いとのリスク評価と共に、改修されたサーキットの路面の影響について技術的な分析をさらに進めたところ、全11チームの満場一致の同意をもって今回の変更を決断した」と明かた。

  • ピレリ:F1ロシアGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1ロシアGP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1ロシアGPの決勝レースを振り返った。

    初開催のロシアGPで、ルイス・ハミルトンが優勝し、ニコ・ロズベルグが2位を獲得したことによって、メルセデスは、ピレリとともに初のコンストラクターズ選手権タイトルを獲得した。1954年シーズンにファン・マヌエル・ファンジオがドライバーズ選手権タイトルを獲得した際は、メルセデスとピレリタイヤを装着したマセラティの両マシンが使用された。しかし、今回、メルセデスは、コンストラクターズ選手権が創設された1958年以来初めて、単独でそのタイトルを獲得した。

    決勝で注目すべきは、ルイス・ハミルトンのポール・トゥー・ウィンもさることながら、ニコ・ロズベルグのパフォーマンスだった。ニコ・ロズベルグは、スタート直後にタイヤをロックアップさせてフラットスポットを生じさせ、オープニングラップでP Zeroイエロー・ソフトからP Zeroホワイト・ミディアムタイヤへ交換した。ピットストップから20位でコースに戻ったロズベルグは、その後、1セットのタイヤで52周(距離にして300km超)を走行し、ファイナルラップの1周前である52周目に自己ベストタイムを記録した。

    ザウバーのエイドリアン・スーティルは、スタート時に装着したソフトタイヤで40周を走行した。このことからも、ソチにおける摩耗とデグラデーションのレベルが非常に低いことが示された。

    大半のドライバーがソフトタイヤでスタートした中、ミディアムタイヤでスタートした最上位グリッドのドライバーは、12番グリッドからスタートしたフォース・インディアのセルジオ・ペレスだった。ペレスは、スタート時に装着したタイヤで23周を走行後、スピードのあるソフトタイヤへ交換し、レース終盤に順位を上げて10位でフィニッシュした。ペレスとのバトルを展開したウィリアムズのフェリペ・マッサは、18番グリッドからスタートして、2ストッパーでは最上位となる11位でフィニッシュした。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「ソチの新設トラックでの摩耗とデグラデーションのレベルは非常に低く、大半のドライバーが1ストップ戦略を活用しました。そして、ニコ・ロズベルグは、1セットのタイヤで52周を走行して2位を獲得しました。初のコンストラクターズ選手権タイトルを獲得したメルセデスを祝福します。引き続き、ドライバーズタイトル争いが楽しみです。ここロシアでのグランプリは、非常に良くオーガナイズされ、我々はこの素晴らしい開催地で熱烈な歓迎を受けました」

    関連:F1ロシアGP 結果:ルイス・ハミルトンが4連勝

  • ピレリ:F1ロシアGP 予選レポート

    ピレリ:F1ロシアGP 予選レポート

    ピレリが、F1ロシアGPの予選を振り返った。

    メルセデスのルイス・ハミルトンが、P Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用して、初開催のロシアGPでポールポジションを獲得した。

    ソチ用として選択されているタイヤは、P Zeroイエロー・ソフトとP Zeroホワイト・ミディアムです。ハミルトンは、Q3でソフトタイヤを使用して1分38秒513を記録し、チームメイトのニコ・ロズベルグを抑えた。

    その結果、今シーズン9回目のメルセデスによるフロントロー独占となった。

    両コンパウンド間のラップあたりのタイム差は、昨日の1.5秒から1.2秒へと縮小した。このタイム差は、依然として多くの戦略の選択肢を与え、低いレベルの摩耗とデグラデーションを考慮に入れて1ストップにトライするチームも登場する可能性をもたらしている。

    安全上の理由によってピットレーンの制限速度が60km/hに下げられたことも、1ストップ戦略の可能性を高めている。この速度制限により、ピットストップに約24秒を要することになるため、各チームは、決勝中のピットストップ時間の削減を狙ってくるだろう。

    ミディアムタイヤのみでのQ1を通過することに十分な自信のあるチームは現れず、気温25℃の温暖なドライコンディションで行われた予選ではソフトタイヤが多用された。

    ハミルトンは、Q3で1回のみのランを行い、セッション最速タイムを記録。このタイムは、自身がQ2で記録したタイムよりは遅いものだった。トロ・ロッソのダニール・クビアトは、ホームグランプリでキャリアベストの5番グリッドを獲得した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「デグラデーションが最小レベルの中、予測通り、両コンパウンド間の性能差は昨日よりもわずかに縮小しました。また、ピットレーンの制限速度が下げられたことからも、ドライバーたちがタイヤを可能な限り長持ちさせて走行する1ストップ戦略の可能性がかなり高いと思われます。スピードのあるマシンは、スプリント戦略による2ストッパーを選ぶかもしれません。いずれにせよ、重要なこの初開催のサーキットで興味深いレースが展開され、タイヤ戦略が中心的な役割を演じるでしょう」

  • ピレリ:F1ロシアGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリ:F1ロシアGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリが、F1ロシアGP初日のフリー走行を振り返った。

    初開催となるロシアGPのフリー走行が行われ、F1カレンダーに新たに加わった最新のサーキットがそのデビューを飾った。最速タイムは、メルセデスのルイス・ハミルトンがP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用してFP2で記録した1分39秒630だった。

    今週末用に選択されているP Zeroイエロー・ソフトとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤとの間には、現時点でラップあたり約1.5秒の性能差が見られる。明日以降、このギャップは縮小することが予測されており、全体的なラップタイムも大幅に速くなる可能性がある。

    その理由は、多くのマシンの走行に伴い、新しいアスファルト中から路面上に滲み出たオイルが擦り取られることによって、新設サーキット特有の大幅な路面の改善が進むため。また、路面上の汚れやダストも次第に一掃され、最終的にはクリーンでラバーインした走行ラインが現れる。

    ソチのトラックが使用されるのは初めてということで、フリー走行で行われた作業は、各チームが多様な燃料搭載量での摩耗とデグラデーションのレートを把握ために不可欠なものだった。しかし、ドライバーたちがトラックに馴染んでくることもあり、ラップタイムがより速くなるため、摩耗やデグラデーションに関する計算は単純にはいかなかった。本日見られた摩耗とデグラデーションは最小レベルで、ドライバーたちは、軟らかい方のコンパウンドでも2回以上のフライングラップを行っていた。

    セッションを通してドライで温暖なコンディションが続き、FP2中盤での気温は25℃、路面温度は44℃だった。予選と決勝時はやや涼しい天候状態になる可能性があるとの予報が出ており、初開催のグランプリにもうひとつの予測不可能な要素が加わることになる。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「ロシアでの初日の走行を終え、今回のタイヤ選択に満足しています。ミディアムとソフトは、新設のトラックには最適な選択と言えるでしょう。摩耗とデグラデーションのレベルは非常に低いので、決勝では2ストップが主流になると思います。また、新設のサーキットでの常として、大幅な路面の改善が全体的なタイヤ動作の構図を変える可能性があります。これも新設のトラックではよく見られることですが、サーキットが非常に滑りやすい状態だったためにグレイニングのリスクがありました。しかし、結果的にこの点は大きな問題にはなりませんでした。今晩、大量のデータを分析しますが、感触としては、路面の改善が既に始まっているようです」

  • ピレリ:F1ロシアGP プレビュー (ソチ・オートドローム)

    ピレリ:F1ロシアGP プレビュー (ソチ・オートドローム)

    ピレリが、2014年 第16戦 F1ロシアGPが開催されるソチ・オートドロームをタイヤメーカーの観点から解説した。

    F1は、ロシアの黒海近郊に位置する新設のソチ・サーキットでの初開催のグランプリに臨む。ソチは、2014年冬季オリンピックの開催地。新設のサーキットでの開催は、2012年のオースティン以来初となる。

    完成して間もないトラックのため、トラック上の実データは豊富に存在しないが、ピレリは、各チームの協力のもと、先進的なコンピュター・シミュレーションを備え、想定戦略を予測した。

    その結果、ロシアGP用として選択されたタイヤは、P Zero ホワイト・ミディアムとP Zero イエロー・ソフトだった。この組み合わせは、スパで行われたベルギーGP以来の登場となる。

    ソチは、多様なコーナーが存在する中速サーキット。中には、3つのエイペックスを持つイスタンブールパークのターン8を思い起こさせる、右フロントタイヤが酷使される左回りコーナーもある。合計12の右回りコーナー、6つの左回りコーナーが存在し、ターン1と2の間の650mのストレートでは、マシンのトップスピードは約320km/hに達する。平均ラップスピードが約215km/hのトラックレイアウトは、サーキットの建設で有名な建設家ヘルマン・ティルケの設計によるもの。直近のティルケの設計によるF1サーキットは、テキサスのオースティンだ。

    ソチは、現存するいずれのF1サーキットとも類似していないが、2012年までに使用されていたバレンシア市街地サーキットと共通する特性をいくつか持っている。モントリオールやメルボルン同様、ソチは半常設のサーキットで、モントリオールと同じく、オリンピックが開催された場所でもある。

    新しいアスファルトが滑りやすい理由のひとつは、ビチューメン中のオイルが表面に滲み出て、トラック上に見えない膜を形成すること。時間の経過とともに、オイルは一掃され、路面は次第に粗くなっていく。もしこの時期には決して珍しくない雨が降れば、特に油断はできない。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「ロシアは、世界中の主な自動車メーカー同様、ピレリにとって鍵となる地域ですので、F1にとっても重要なマイルストーンとなる初開催のロシアGPでソチを訪れることをとても楽しみにしています。タイヤ性能のあらゆる側面が試される多彩なコーナーにより、タイヤの観点からすると興味深いチャレンジとなりそうです。今シーズンの他のグランプリ同様、決勝で2〜3回のピットストップを狙ったタイヤ選択をしています。全体的なタイヤの負荷に関しては、ロシアは中程度の部類に入ると思います。また、アスファルトはそれほど粗くありません。現時点の予報によると、温暖なコンディションになりそうです。新しいサーキットを訪れることは常にエキサイティングであり、実際に走ってみるまで完璧なイベージは掴めませんから、フリー走行での作業は、全チームにとって特に重要になるでしょう」

    ジャン・アレジ (ピレリ・コンサルタント)
    「シミュレーション技術が進歩した今日では、ドライバー、チーム、タイヤサプライヤーが初開催のグランプリに臨むことは、私の時代よりも楽になっていると思います。しかし、シミュレーションが全てを再現できるわけではなく、バーチャンルと現実との間には大きな違いが存在します。したがって、ドライバーやエンジニアにとって入念にチェックすることは重要です。路面の特性を把握するために、路面に触れて、路面を感じておく必要があります。特にレース週末の初日はトラックが非常にダーティーでドライブが難しいため、セットアップやタイヤ特性に関する適正なアイデアが得られにくいでしょう。過去の情報がないことから生まれる誤った認識や誤った方向hのセットアップなども珍しくない、初開催ならではの難しさがあります」

  • ピレリ:F1日本GP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1日本GP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1日本GPの決勝レースを振り返った。

    ルイス・ハミルトンが、Cinturatoブルー・フルウェットとCinturatoグリーン・インターミディエイトを使用して、赤旗による途中終了となった日本GPを制し、ドライバーズチャンピオンシップのリードを広げた。

    台風18号(ファンフォン)の影響で雨天コンディションとなったため、今週末用に選択されたハードとミディアムの登場機会はなかった。決勝は、マルシャのジュール・ビアンキの事故による赤旗中断のまま46周で終了した。

    決勝は、ピレリがF1に復帰した2011年カナダGP以来初のセーフティーカー先導によるスタートとなった。セーフティーカー先導中の3周目に赤旗中断となり、20分後にセーフティーカー先導のもとでレースは再開された。そのため、セーフティーカースタートの場合の義務として、ドライバーはフルウェットタイヤを装着する必要があった。

    セーフティーカーがコースから離れた10周目以降もトラックにはダンプが残った状態が続き、インターミディエイトタイヤが決勝でのメインタイヤとなった。レース終盤、雨脚が強くなった際、セーフティーカー導入周回中にCinturatoブルー・フルウェットタイヤに交換するドライバーも見られた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「日本グランプリは、非常にトリッキーなコンディションの下で行われました。全てのパドック関係者と同じく、我々は、レース中断の原因となった事故に関わったジュール・ビアンキとマルシャを案じています」