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  • トヨタ、開幕戦に続き2連勝 (WEC第2戦)

    トヨタ、開幕戦に続き2連勝 (WEC第2戦)

    5月3日(土)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界選手権(WEC)第2戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝レースが行われ、トヨタ・レーシングのTS040 HYBRID #8が優勝。トヨタ・レーシングは開幕戦に続き2連勝を飾った。

    #7も3位に入賞し、2台揃って2戦連続表彰台獲得を果たした。チャンピオンシップでも1位、2位のポジションを守り、シリーズ最大のイベントである、第3戦ル・マン24時間レース(6月14日決勝)へと臨む。

    トヨタ・レーシングはWEC第2戦スパで、緊迫した6時間のレースを勝利で飾り、WEC開幕から2連勝を挙げた。

    TS040 HYBRID #8を駆り、勝利へと導いたアンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエールとセバスチャン・ブエミは、昨年最終戦からの3連勝となり、今季のドライバーズ選手権でも2位以下との差を広げて首位を守ることとなった。

    また、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザンと中嶋一貴が駆るTS040 HYBRID #7が3位入賞を果たし、トヨタ・レーシングはマニュファクチャラーズ選手権でもライバルとの差を広げた。

    #8はラピエールがスタートを担当し、2番手グリッドからポジションをキープ。一方でサラザンが最初にステアリングを握った#7は4番手グリッドから、スタート直後の激しい順位争いを繰り広げた。

    2台は共に最初のスティントを終えてタイヤを交換すると共に、#7が中嶋、#8はブエミへと交代。ブエミは首位との差を詰めると、続くピット作業で首位の座を奪い、更にリードを広げていった。中嶋も表彰台圏内へとポジションを上げ、前を行くライバルを追撃した。

    その後、チームはタイヤ交換時のタイムロスを抑えるために、2スティントを1セットのタイヤで走行する作戦を試みたが、この作戦は効を奏せず、その後は1スティントごとにタイヤを新品に交換することとなった。

    レースが半分を過ぎて間もなく、中嶋はブルツへと、ブエミはデビッドソンへと交代。デビッドソンはレース中の最速ラップタイムをマークする速さを見せ、2位以下との差を更に広げていった。

    2位を争っていたブルツは、他車により排出されたオイルがフロントウィンドウに付着し、視界が妨げられるというハンディを負い苦戦。このトラブルは次のピットストップで改善され、サラザンへと交代した#7は再び2位争いを展開。首位の#8はラピエールが最後のスティントを担当し、首位を快走した。

    2台は共に、最後にわずかな燃料を給油するためにピットイン。ポジションを守ったままコースへ戻った#8ラピエールは、2位に1分13秒926の差をつけてトップでチェッカー。開幕からの2戦連続の優勝を飾った。また、#7サラザンは2位にわずか6.935秒及ばず3位でフィニッシュした。

    次戦第3戦はシリーズ最大のレースであるル・マン24時間。決勝日の2週間前、6月1日(日)の公式テストデーで幕を開ける。

    木下美明 チーム代表:
    今日、チームが成し遂げた仕事を大変誇りに思っている。トヨタ・レーシングがマニュファクチャラーズ選手権をリードするというのは大変嬉しく、ル・マンへ向けてチーム全体のモチベーションを上げることが出来る。今日は、大変多くの観客の前で、ライバルとの素晴らしいレースが出来た。優勝できたのは、最高の結果を出そうと全員が頑張った結果であり、チームも、ドライバーも、皆が本当に良くやってくれた。この先、ル・マンまで厳しい時間が待っている。何度も経験してきたように、ル・マンは特別なレースで、何が起こっても不思議ではない。そのレースに向けて我々は全力で仕事をこなし、最高のチャンスを得られるように頑張って行く。

    TS040 HYBRID #8:
    (アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
    決勝レース:1位、171周、ピットストップ7回、最速ラップ:2分01秒327

    アンソニー・デビッドソン:
    今シーズンはとても上手く行っている。選手権のポイントリーダーも守れている。チームのホームレースのひとつであるスパで、ケルンからやって来た大勢の仲間の応援を受けながら勝つということは、本当に素晴らしいことだ。セバスチャンはレース中盤の難しい局面でとても良い仕事をしてくれた。おかげで私がステアリングを受け持つ時には、やるべきことは殆ど彼が終えてくれていた。こうして再び2台とも表彰台に上がれたというのは実に嬉しい。もう我々の関心は、6月の大きなイベントに移さなければいけない。私は、我々の持つパッケージと周りの皆に自信を持っている。本当に、良い時に波に乗れているという感じだ。

    ニコラス・ラピエール:
    チームの皆にとって大変素晴らしい結果だ。週末の始めから全てが上手く行っていた。予選では持てる力を全て発揮出来たので、レース中は落ち着いていられた。ポルシェとの戦いは本当に厳しいものだったが、我々はピットストップでリードすることが出来たのだから、メカニックにはお礼を言いたい。セバスチャンとアンソニーが上手く走ってくれたおかげで、リードを更に広げられた。最後にチェッカーフラッグを無事に受けられるよう、全てがコントロール下にあったことが何よりだ。我々はここスパでル・マン仕様が上手く機能することと、ハイブリッドシステムの素晴らしさも確認している。この結果は大変嬉しいし、ル・マンへの備えとしては最高だ。

    セバスチャン・ブエミ:
    今日のレースには本当に満足している。これで昨シーズン末のバーレーン、今シーズン初めのシルバーストンに続き、もう3度目の優勝だ。レースは厳しいものだった。私がTS040 HYBRIDに乗り込んだ時は首位とのギャップを縮め始めることが出来たが、首位に立ってからは、後続とのギャップを広げるよう、プッシュしなければならなかったからだ。しかし、#14のポルシェが何かのトラブルを抱えた時も、我々はきちんとコントロールが効いていたので、とにかくどんなミスもしないように、という点だけに留意した。シーズン最初の2レースを勝って、ル・マンへの準備は完璧だ。しかし、我々は、基本に立ち返らなければいけない。昨年よりも良い準備が出来たからこそ、こうして今の結果があるのだから。

    TS040 HYBRID #7:
    (アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
    決勝レース:3位、171周、ピットストップ7回、最速ラップ:2分02秒089

    アレックス・ブルツ:
    面白いレースだった。出来ればまた1-2フィニッシュを飾りたかったが、ほんの些細なことが理由でそれは叶わなかった。私自身にとってレースは大忙しだった。とても簡単な事ではなかった。全般的に我々のTS040 HYBRIDはナーバスで、もう1台のTS040 HYBRIDのようにプッシュすることが出来なかった。とはいえ、ポイントは獲得出来、チームとして世界選手権のリードを広げられたということは良い気分だ。

    ステファン・サラザン:
    1位、3位でゴール出来たことはチームにとって素晴らしい結果で、力強いシーズンスタートを続けることが出来た。#8は非常に速く、最高の仕事をした。それに引き替え我々はベストバランスを見つけるのに苦労し、オーバーステアに悩んだ。TS040 HYBRIDの性能を100%引き出すのは難しかった。攻めた走りをしたし、もう少しで2位を捕まえられそうだったが、まず、選手権ポイントを獲得することが重要で、諦めるしかなかった。これからはル・マンに向けての準備が待っている。

    中嶋一貴:
    チームは良い仕事をし、2台揃って表彰台に立てたことは最高の結果だ。我々に戦闘力の高いTS040 HYBRIDを与えてくれたチームには感謝している。恐らく2位は可能だったと思うが、僅かに力不足だったと思う。私のスティントの時には、タイヤを2スティント通して使用した。他のライバルも同様だったと思う。しかし、それはリスキーな判断で、グリップが低下してしまった。ここから先は次のレースに向けて集中しなくてはいけない。我々にとって絶対に落とせない大きな目標だ。

  • トヨタ、2戦連続で最前列から決勝レースへ (WEC第2戦)

    トヨタ、2戦連続で最前列から決勝レースへ (WEC第2戦)

    5月2日(金)、FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースの予選が行われた。

    ウェットから徐々に乾いていく難しいコンディションの下、予選終了直前まで激しく順位が入れ替わるタイムアタック合戦が繰り広げられ、TS040 HYBRIDは#8が最前列2番手グリッドを獲得。#7はその後方4番手につけ、明日の6時間レース決勝に臨む。

    トヨタ・レーシングは、変わりやすいコンディションに翻弄されたスパ6時間レースの予選セッションで、2戦連続となる最前列グリッドを獲得した。

    開幕戦で勝利を挙げ、選手権をリードする、アンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミのTS040 HYBRID #8が、セッション終了間際までトップタイムを守っていたが、最後に惜しくもポルシェにかわされ、最前列2番手グリッドとなった。

    アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴の#7は4番手。共に濡れた路面でウェット用タイヤで予選をスタートしたが、中盤にはスリックタイヤに履き替え、タイムを上げていった。

    昨年から、WECの予選システムは2人のドライバーがそれぞれ最低2周以上のタイムアタックを行い、ベスト2周ずつの計4周平均タイムで争われる。

    #7はサラザンと中嶋がドライブ。序盤溝のないハイブリッド・インターミディエイトタイヤでアタックしたサラザンは予選終盤再び中嶋からステアリングを受け継いでコックピットに収まり、更なるタイムアップを果たした。

    #8も同様に、ブエミが最初にアタックしたが、デビッドソンのタイムアタック終了後、再びブエミがドライブし、好タイムをマークした。

    ブエミがタイムアタックを終え、セッション終了を示すチェッカーフラッグが振られた時には、#8はトップタイムを守っていた。しかし、まだタイムアタックを終えていなかった#14ポルシェがこのタイムを上回り、ポールポジションを獲得した。トヨタ・レーシングは、ポルシェのプロトタイプカーレース復帰後初のポールポジション獲得に祝福を送りたい。

    この日は、2時間ずつ2回の公式練習走行で始まり、最初の公式練習セッションから降雨に見舞われ、早速、変わりやすいことで有名な「スパ・ウェザー」の洗礼を受けることとなった。

    トヨタ・レーシングは1回目の公式練習セッションで多くの周回を重ね、6人のドライバー全員がウェットタイヤを装着して走行。#7が2番手、#8が3番手タイムをマークした。

    公式練習2回目には、コンディションが良くなり、チームはドライでのセットアップを試した。ラップタイムもコンディションの改善と共に着実に向上していった。

    公式練習では2度にわたって短い赤旗中断があったが、TS040 HYBRIDは2台共に40周以上と多くの周回をこなし、チームのトータルでは1000km以上を走破した。この公式練習セッションでは#8が2番手、#7が4番手となった。

    明日3日(土)午後2時半(日本時間午後9時半)に6時間にわたる決勝レースのスタートが切られる。

    TS040 HYBRID #7:
    (アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
    公式練習第1回目:2番手(2分15秒415)42周
    公式練習第2回目:4番手(2分01秒292)41周
    予選:4番手(平均2分03秒177)

    ステファン・サラザン:
    奇妙な予選だった。WECの予選フォーマットでは通常2度も運転はしない。しかし、そのどちらでもトラフィックが問題だった。LMP1を追い抜きにかかるのがいつもトラフィックに見舞われる場所で、そのせいでタイムを失った。レースのように前車を捕まえに行ったのだが、上手く行った時もあればそうでない時もあった。とにかく今日はトラフィックが問題だった。しかし、このコースで我々のTS040 HYBRIDは好調で、レースでは当然勝ちに行く。

    中嶋一貴:
    今日はいつもの予選とはちょっと違った。状況はトリッキーで、リズムを掴むのが非常に難しかった。私がステファン・サラザンからステアリングを受け継いだ時にはコースが乾き始め、スリックタイヤでタイムアタックに臨んだ。しかし、ベストタイムを記録することは出来なかった。ただ、その後ステファンに再びステアリングを託し、好タイムを出せたおかげで4番手のグリッドを獲得することが出来た。このスタート順位なら十分に勝利を狙えると信じている。

    TS040 HYBRID #8:
    (アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
    公式練習第1回目:3番手(2分15秒467)40周
    公式練習第2回目:2番手(2分00秒638)44周
    予選:2番手(平均2分01秒836)

    アンソニー・デビッドソン:
    予選セッションのかなりの部分でトップタイムを守り続けていたので、ポールポジションを獲れなかったのは何とも残念だ。しかし我々は、ベストを尽くすことが出来たし、良い状態だと思う。セバスチャンは最後にもう一度タイムアタックへ挑み、平均ラップタイムを上げてくれた。我々はやるべきことを全てやった感じもあり、少々胸が痛い。明日は多くのポイントとトロフィーを獲得出来るよう、そちらに集中する。

    セバスチャン・ブエミ:
    ポールポジションを獲りたかったので少々残念だ。ポルシェはうまくまとめたと思う。祝福したい。今は、明日何が出来るかを見極めることだ。最前列からスタート出来るのは実に嬉しいことなので、出来る限りプッシュして行きたい。この予選セッションは最後まで厳しい戦いだった。ポールポジションの位置を守り続け、最後の瞬間にそれを失ったのは残念だが、それもレースだ。

  • トヨタ:WEC第2戦スパ・フランコルシャン6時間レース プレビュー

    トヨタ:WEC第2戦スパ・フランコルシャン6時間レース プレビュー

    トヨタは、4月20日(日)に行われたFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストン6時間レースで初めての1-2フィニッシュを果たすというシーズンの好スタートを切った。

    チャンピオンシップをリードすることとなったトヨタは、その勢いを保ち、第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースを戦うべくベルギー・アルデンヌの森へ向かう。

    最高のデビューを飾ったTS040 HYBRIDは、ハイブリッドシステムと空力などの改良により、前年型を大きく上回る1000馬力を誇りながらも、燃費は25%の削減を果たしている。

    スパ・フランコルシャン・サーキットは、チームの本拠地であるドイツ・ケルンのトヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG)からわずか120km程の場所に位置しており、第5戦の富士6時間レースと共に、スパ6時間レースもトヨタ・レーシングにとってのホームレースと言える。

    このため、スパでは多くのTMG従業員が、2台のTS040 HYBRIDに初めて声援を送ることになる。

    前戦同様、TS040 HYBRID #7はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴の3名が、また、開幕戦で勝利を飾った#8はアンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミの3名がステアリングを握る。

    2日間のコンパクトな日程で開催される今大会、5月2日(金)は2時間の公式練習セッションが午前9時(日本時間午後4時)と午後2時15分(同午後9時15分)の2回に渡って実施された後、午後8時(同3日午前3時)よりLMPクラスの予選が行われる。6時間の決勝レースは3日(土)午後2時30分(同午後9時30分)にスタートが切られる。

    木下美明 チーム代表:
    富士スピードウエイと同じく、スパはTMGにとってホームレースであり、全従業員と応援してくださるファンの皆さんのためにも、良い結果を出そうと、とても気合いが入っている。シルバーストンの週末のような、非常に拮抗した、予断を許さぬエキサイティングな戦いになるだろう。チャンピオンシップにとっても、ファンにとっても見どころの多いものになるに違いない。シルバーストンでは勝つことが出来たが、スパは全く異なるタイプのサーキットであり、ここでも最高のパフォーマンスが引き出せるよう、持てる力の全てを尽くす。

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #7):
    シルバーストンは、チームにとっては、良い結果を出せたということよりも、TS040 HYBRIDについてもっと知り、どうすればベストに持って行けるかを学べた点で、非常に大切なワンステップだった。この新世代LMP1カーはとても複雑で、レースの週末にやるべきことが多い。スパでは、全てのコース上での活動が2日間に集約されるので、チームにとってはさらに厳しいものになる。我々は最前列で戦うべく、全てを正しい方向に持っていけるように時間を使わなければならない。スパではたくさんのファンとTMGの仲間が来てくれるはずなので、彼らが喜んでくれるような戦績をあげられるよう、全力で戦う。

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #7):
    スパでのレースは本当に楽しく、私にとっては、いつもシーズンのハイライトだ。今年は特に四輪駆動となるTS040 HYBRIDを走らせることになり、待ち切れない。3つのLMP1ワークスチームは、性能面で非常に拮抗しているので、この週末も素晴らしい戦いになると思う。我々はシルバーストンで最高のスタートを切ることが出来、#8のチームメイトと共に表彰台に上れたのは最高だった。スパでの目標が、同様の成果を達成することであるのは明らかだ。できる限りプッシュし、それが出来ると信じている。

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #7):
    チームとして最高の結果を得られたシルバーストンから、すぐにレースに戻れるのは良いことだ。我々はTS040 HYBRIDについて多くを学んだし、シルバーストンでレースを戦ったことは、今週末のスパへ向けた準備として有用なものとなるだろう。スパは天候が変わりやすく、それがレースに大きな影響を及ぼすことは過去のレースでも経験している。それだけに、車両のセットアップとタイヤについてだけでなく、天候にも注意を払い続けなくてはならない。しかし、雨が降っても降らなくても、この週末もエキサイティングなものになると思うし、多くの観衆がレースを楽しんでくれることを望んでいる。

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #8):
    スパはクラシックなサーキットで、本当に大好きだ。改修は重ねられているが、ドライブするのに素晴らしいコースであることは変わりなく、特にプロトタイプカーで走るのは最高だ。シルバーストンでの勝利の興奮はまだ冷めておらず、再びレースを戦うのが待ち切れない。2週間というのはそういう意味でもちょうどいい休息期間だ。望みうる最高のシーズンスタートを切ることが出来、我々は大きな自信を得たが、厳しい戦いの中にいることは分かっており、再び完璧な週末にすることを目標に準備を整える必要がある。

    ニコラス・ラピエール (TS040 HYBRID #8):
    私はスパの大ファンであり、昨年は純粋に楽しむために、スパ24時間レースに参戦したくらいだ。それだけに再びスパに行くのが待ち切れない。特に、TS040 HYBRIDでスパのレースを戦うというのは、素晴らしい経験になると期待している。このレースはル・マン24時間レースを前にした最後のレースであり、とても重要な週末となる。好結果だけでなく、6月へ向けての準備もしなくてはならない。#8での初レースで勝利を挙げられたことは私にとっても素晴らしい経験で、それを再現したいと思っている。またハードなバトルになると思うが、準備は出来ている。

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #8):
    シルバーストンの前は、どのレースカーに競争力があるのか判断するのは難しかったが、第1戦を終えた今、我々のTS040 HYBRIDは勝てるパフォーマンスを持っているが、その差は非常に小さいということが分かった。このことはファンにとってはとてもエキサイティングだが、チームにとっては非常にチャレンジングだということを意味している。しかし我々にとってはこのようなレベルでの競争こそが好ましいものであり、全力を尽くして今週末も勝利を狙う。スパを走るのはいつでも特別な経験だ。我々がシルバーストンで見せたような追い抜きを見せられたら、最高のレースになるだろう。

  • トヨタ、WEC開幕戦で参戦初のワン・ツー・フィニッシュ

    トヨタ、WEC開幕戦で参戦初のワン・ツー・フィニッシュ

    トヨタは、FIA世界耐久選手権(WEC)第1戦シルバーストン6時間レースでTS040 HYBRID #8が優勝。#7が2位で続き、トヨタ・レーシングは新型TS040 HYBRIDのデビュー戦をチームにとってWEC参戦初となる1-2フィニッシュで飾った。

    1000馬力を誇るパワーを4輪駆動で路面に伝えるTS040 HYBRIDは、アンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミの3人が駆る#8が圧倒的な速さを見せた。同車はレース序盤に首位に立つと、その後は一度もポジションを譲ることなく、2014年シーズンの開幕戦を制した。

    変わりやすい天候に苦しみながらも、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴の#7が2位で続き、トヨタ・レーシングはWEC参戦初となる、1-2フィニッシュを飾った。

    コースコンディションは完全なドライからヘビーウェットコンディションまで、めまぐるしく変わった。最後は予定されていたチェッカーフラッグの時間まで30分程を残して、豪雨により赤旗が出され、レースはその時点で終了となった。

    レースはスタート直後から激しい順位争いが繰り広げられたが、ポールポジションからスタートを切った#7のブルツは首位をキープ。#8のブエミも5番手スタートから1周目に3位へと順位を上げた。

    2台のTS040 HYBRIDは、雨が降り始める40分過ぎ前後まで、首位争いを展開。雨が降り始めた中での最初のピットインで、#7がウェットタイヤを、#8は溝の無いインターミディエイトタイヤを選択した。

    ピットアウト後まもなく雨は小降りとなり、インターミディエイトタイヤを選択した#8のブエミは首位に立つと、TS040 HYBRIDの4輪駆動ハイブリッドシステムの利点も活かし、後続に大きな差を付けて行った。

    #7のブルツは、路面が乾いていく中でウェットタイヤのグリップが低下し、3位に後退して中嶋へとドライバー交代。中嶋は急速に乾いていく路面へ向け、スリックタイヤを選択した。

    #7のすぐ後にピットへ向かった#8も同様にスリックタイヤへと交換し、ラピエールに交代。#8が着実に首位を走行する一方で、#7の中嶋は2位へと順位を上げ、レースが折り返しを過ぎた時点で、#7をサラザンへと託した。

    その後、セーフティカーが導入されたことで、バトルは一旦中断。2位に1周差をつけて首位を走行していた#8は、このチャンスを活かしてラピエールからデビッドソンへとドライバーチェンジを行った。

    レースが残り1時間になるころ、コースは激しい雨に見舞われ、TS040 HYBRIDは2台揃ってウェットタイヤへと交換。ドライバーは#7がサラザンから中嶋へ、#8はデビッドソンからブエミへと交代し、最後の1時間へと臨んだ。

    しかし、雨はさらに強さを増し、チェッカーまで残り40分ほどで再びセーフティカーが導入された。数周のセーフティカーランの後、レース続行は不可能な状況と判断され、短縮終了が決定された。これにより、トヨタ・レーシングは参戦15戦目にして6勝目を挙げることとなった。昨年の最終戦バーレーンで勝利を挙げているトヨタ・レーシングにとっては、シーズンをまたいでの2連勝となる。

    #8のドライバーは表彰台の頂点で、1905年から続く伝統のRAC(英国王立自動車倶楽部)ツーリスト・トロフィーを授与され、デビッドソンはまた、イギリス人レーシングドライバーズクラブメンバーの最高位ドライバーに送られるリチャード・ロイド・トロフィーを獲得した。

    シーズンの第2戦となるスパ・フランコルシャン6時間レースは、2週間後の5月3日(土)にベルギーで開催される。

    木下美明 チーム代表:
    今シーズン開幕戦のシルバーストン6時間レースでトヨタ・レーシングが1、2位表彰台という、最高のスタートを切ることが出来た。チーム全員の努力に感謝している。TS040 HYBRIDの開発に我々は冬の間全力を傾けてきたが、その努力が報われて、とても嬉しい。ここシルバーストンで、信じられないくらい多くの観客を前に、最高の雰囲気の中で、ライバルとの素晴らしいレースを見てもらえたことを誇りに思う。今日の天候は非常に不安定だったが、我々は慎重にレースを進め、戦略も見事に当たった。チームのスタッフ全員がこの結果を嬉しく思っているが、アウディ、ポルシェとの戦いは非常に接近しているだけに、次戦スパも気を抜くことなく、全力でチャレンジしたい。

    TS040 HYBRID #7:
    (アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
    決勝レース:2位、166周、ピットストップ6回、最速ラップ:1分44秒326

    アレックス・ブルツ:
    非常に厳しいレースだった。レース環境が目まぐるしく変わったが、自分を試し、このコンディションをマスターするには最高の環境だった。1位、2位を獲得し、選手権をリード出来たことは、トヨタ・レーシングにとっては最高の出来だった。チームにとってここまで最高の成績が得られるとは夢のようだ。しかし、戦いは非常に接近しており、これから先も厳しいレースが続くはずだ。とにかく手を抜かないでプッシュし続けなければならない。

    ステファン・サラザン:
    トヨタ・レーシングにとって最高のシーズン開幕になった。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、チームメイトのドライバーも難しいコンディションの中で素晴らしいレースをしてくれた。スタートではアレックスがリードし、一貴も最高の走りをした。私も良いスティントを走ることが出来たと思う。リスクを犯さず完走を目指し、その結果表彰台を獲得出来、ポイントを稼ぐことが出来た。これは重要なことだ。チームにとって最高の一日だった。

    中嶋一貴:
    今日は良い仕事が出来たので満足している。厳しい天候にもかかわらず可能な限りプッシュしたが、#8とのギャップが1分以上開いた時にはこれ以上は困難だと悟った。チームにとっては最高の一日で、素晴らしいシーズンのスタートになった。チーム全員がむしゃらに働いた結果としての初めての1−2フィニッシュを誇りに思う。自分たちを褒めたい。

    TS040 HYBRID #8:
    (アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
    決勝レース:1位、167周、ピットストップ6回、最速ラップ:1分44秒646

    アンソニー・デビッドソン:
    私の地元のレースで勝てた素晴らしい週末となった。チームはこの週末、素晴らしい仕事をしてくれた。もし、ドライコンディションであれば、アウディとポルシェと激しい戦いになっていたと思うが、雨が来ることは分かっていたし、ウェットコンディションへ向けてのチームの的確な対応が功を奏した。我々はタイヤ選択も正しく、レース運びも完璧だったことが勝因となった。また、ツーリスト・トロフィーとリチャード・ロイド・トロフィーを獲得出来たことも格別だ。 本当に素晴らしい成果で、この上ない週末となった。

    ニコラス・ラピエール:
    この週末の戦いは、拮抗して始まったが今日は2台が異なる戦略でレースに臨んだ。そして、その戦略が見事に合って、チーム全員にとって素晴らしいシーズンのスタートを切ることが出来た。さらに、最後まで何が起こるか分からない中でも十分なマージンを持っていた。 戦略上、チームが良い仕事をしてくれたことが結果に結びついた。シーズン開幕戦はいつも特別だが、今日の勝利は特に誇りに思う。それは、勝利だけでなくツーリスト・トロフィーを獲得し名前を刻めたことだ。

    セバスチャン・ブエミ:
    この結果を本当に喜んでいるし、TS040 HYBRIDのシーズン初レースで我々が勝てたことは、チームにとっても大きな自信になった。コンディションは最後には非常に難しいものとなり、完全なウェットで、セーフティカーの後ろについて走るのすら大変だった。しかし、全体としては、TS040 HYBRIDの状態は良かったので、この後のシーズンへの自信にもなった。とはいえ、戦いは非常に拮抗しており、スパでもまた良い戦いが出来ることを願っている。この結果は嬉しいが、次のレースに向けて、すぐに気持ちを切り換えなければいけない。

    関連:
    ・アウディ、WEC開幕戦はダブルリタイア
    ・ポルシェ、919ハイブリッドがデビュー戦で3位表彰台 (WEC開幕戦)

  • トヨタ TS040 HYBRID、開幕戦の公式練習初日をトラブルなく完了

    トヨタ TS040 HYBRID、開幕戦の公式練習初日をトラブルなく完了

    トヨタは、2014年FIA世界耐久選手権(WEC)シーズンの開幕戦シルバーストン6時間レースへ向けてレースウィーク初日となる公式練習セッションを終えた。

    1000馬力を発揮し、昨年に比べて25%の燃費削減を実現した新型TS040 HYBRIDは、公式練習初日をトラブルフリーで終えた。チームはこのセッションを最大限に活用し、週末へ向けての準備を続けている。

    今日行われた2回90分間の公式練習セッションで、アレックス・ブルツとステファン・サラザン、中嶋一貴組の#7は各々のセッションで5番手と3番手タイム。アンソニー・デビッドソンとニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミ組の#8は3番手と5番手につけた。

    シーズン最初の公式セッションとなったこの日、好天に恵まれたが風の強い中で、正午直前に1回目のセッションが開始された。ブルツとブエミがそれぞれのTS040 HYBRIDをドライブし、シルバーストン・サーキットでの最初のラップを刻んだ。

    セッション前半からチームはセットアップの評価を行い、両ドライバー共に忙しく走行を重ねた。セッション中盤に#7はブルツからサラザンへと交代。まもなく#8も、この日35歳の誕生日を迎えたデビッドソンがステアリングを引き継いだ。

    TS040 HYBRIDはトラブルなく、順調に公式練習第1回目のセッションを完了。共に約200kmの距離を走破した。

    公式練習第2回目のセッションも1回目と同様の作業が続けられた。#7の中嶋がタイヤの評価に集中する一方で、#8はブエミがセットアップ作業を続けた。#7はその後サラザン、ブルツと交代し、#8は終盤にラピエールがドライブ。2台のTS040 HYBRIDは共にこの日400km以上を走り切った。

    明日19日(土)は午前9時(日本時間午後5時)から1時間に渡って公式練習第3回目が行われ、公式予選は午後12時35分(同午後8時35分)より25分間で実施される。6時間の決勝レースは20日(日)正午(同午後8時)にスタートする。

    TS040 HYBRID #7:
    (アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
    公式練習第1回目:5番手(1分45秒066)33周
    公式練習第2回目:3番手(1分44秒097)46周

    アレックス・ブルツ:
    とても長かった冬を終え、ついにレースの現場に立つことが出来て嬉しい。晴天時のシルバーストンは本当に良いコースだ。新しい燃料規則が定められたため、意識を改めなくてはならず、それに順応する必要がある。これだけパフォーマンスが接近しているというのは非常に興味深い。どのマニュファクチャラーがベストポジションにつくのかはまだ分からないが、ファンにとってもとても面白い状況だろう。しかしそれは我々にとれば、目標であるライバルとの争いを勝ち取るために、さらにハードな努力を続ける必要があるということを意味する。

    ステファン・サラザン:
    シルバーストンに再び来られたことを喜んでいる。最初のセッションでは異なるセットアップを試し、その後、一貴がロングラン走行を実施したことで、いくつかの貴重な情報が得られた。私は2回目のセッションでチェックのために一度ドライブしただけだ。風の状況はわずかに変わったが、コースコンディションは最初のセッションよりも向上していた。これまでのところ、全てが上手く行っている。いつも通り、データを解析して明日の予選に向けての準備を行うことになる。

    中嶋一貴:
    今日は全てが順調だった。2回目のセッションでロングランを担当したが、調子も良く、車両のバランスにも満足している。ロングランでのタイヤの摩耗具合をチェック出来たので、決勝レースの戦略を立てる上でも有用な情報となるだろう。ラップタイムから何が読み取れるのかは分からない。我々はそれぞれの車両のプログラムに則って全て作業をこなしてきた。全体的に良い初日であり、明日の予選への準備が出来ていると共に、目標も明確だ。

    TS040 HYBRID #8:
    (アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
    公式練習第1回目:3番手(1分44秒661)37周
    公式練習第2回目:5番手(1分45秒329)36周

    アンソニー・デビッドソン:
    シルバーストンで、地元のファンの前に戻ってくることが出来て嬉しい。TS040 HYBRIDの感触は良好で、バランスに関する作業をこなしたが、全てが上手く進んでいる。我々はアウディとポルシェと良い勝負をしているように感じられ、面白いレースになると思う。天候は重要な要素であり、レインコンディションになれば、ハイダウンフォースなセッティングについて考慮する必要があるだろう。全体的に見れば良い一日で、車両の信頼性も高い。決勝レースへ向けて良い兆候だ。

    ニコラス・ラピエール:
    私は最初のセッションではドライブしなかったが、アンソニーとセバスチャンが多くの周回をこなしてくれた。2回目のセッションでドライブしたが、新型TS040 HYBRIDでこのコースを走るのは非常に面白かった。最良のバランスを得るべく様々なセッティングを試し、決勝レースでの戦略を最適化するために多くの作業をこなした。予選で最善を尽くせば、良い位置につけられると思う。

    セバスチャン・ブエミ:
    今日のテストは順調に進んだ。異なる仕様のタイヤと様々なセットアップオプションを試すなど、全てのプログラムを完了した。今日得られたデータを使って、予選、そして決勝レースに向けて更にパフォーマンスを向上させることになるだろう。我々がどの位置にいるのかを判断するのはまだ少し早いが、予選後には我々のポジションについての答えが出るはずだ。非常に接近した戦いになると思っており、それだけに日曜日までハードワークを続けなくてはならない。

  • トヨタ、新型TS040 HYBRIDのデビュー戦へ向けて準備万端

    トヨタ、新型TS040 HYBRIDのデビュー戦へ向けて準備万端

    トヨタは、今週末の2014年FIA世界選手権(WEC)開幕戦、シルバーストン6時間レースで、1000馬力を発揮する新たなTS040 HYBRIDのデビュー戦を迎える。

    新しいTS040 HYBRIDは、トヨタの画期的な4輪駆動ハイブリッド技術を採用し、ル・マン24時間レースを含む、今季のWECシリーズ全8戦へ向けた準備として25,000km以上のテスト走行を終えている。

    開幕戦シルバーストンでは、ハイダウンフォース仕様のTS040 HYBRIDが投入される予定で、この仕様は6月のル・マン24時間レース用に、最高速を重視したローダウンフォース仕様と比べ、最高速よりも空力的なグリップを重視している。

    TS040 HYBRIDの#7はアレックス・ブルツとステファン・サラザン、中嶋一貴の3名が、 #8はアンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエールとセバスチャン・ブエミの3名がドライブする。

    トヨタ・レーシングはこれまで2回出場したシルバーストン戦でどちらも表彰台フィニッシュを果たすと共に、昨年は予選で1-2番手を獲得した。今回はもちろん、新たなシーズンの完璧なスタートを切るべく、優勝を目指す。

    TS040 HYBRIDは2014年の新車両規則に従い、更にパワフルになった。3.7リットル自然吸気ガソリンエンジンから生み出される520馬力に、新たなハイブリッドシステム(THS−R)が発揮する480馬力が加えられると同時に、消費燃料は昨年までのTS030 HYBRIDに比較して25%低減されることとなった。

    TS040 HYBRIDの減速時には、前後車軸に取り付けられたモータージェネレータが、一般的なメカニカルブレーキとの組み合わせで制動力を生み出すと同時にエネルギーを回収し、スーパーキャパシタに蓄積する。加速時には、モータージェネレータはその役目を反転させ、モーターがパワーブーストを行う。

    昨年までと異なり、TS040 HYBRIDはコース上のいかなる場所でもエネルギーの回生/力行を行うことが出来る。これにより、チームはこのハイブリッド技術を、燃費に振るか性能に振るか、戦略的な選択が出来るようになった。

    ドライバーがシルバーストン・サーキットでこの最新鋭技術を駆使する最初の機会となるのは、18日(金)11:55(日本時間19:55)と15:55(同23:55)からそれぞれ90分ずつの練習走行セッション。19日(土)は9:00(同17:00)から1時間の最終練習走行セッションを経て、12:35(同20:35)から25分間でLMPクラスの予選が行われる。決勝は20日(日)正午(同20:00)に6時間レースのスタートが切られる。

    木下美明 チーム代表:
    プレシーズンテストを全て終えて迎える開幕戦シルバーストンは、どのレースカーが速いのか、真のジャッジが下される最初のレースとなる。それは非常にエキサイティングな瞬間であり、その瞬間を何ヶ月も想い続けてきた。チームはこのレースのために、信じられないほどハードな作業をこなしてきており、必ずそれが報いられると信じている。我々はパフォーマンスと信頼性の目標を掲げてきたが、それがレースにおいてどのレベルか分かることになる。3つのマニュファクチャラーがLMP1クラスで戦うことで、エキサイティングなシーズンになると思う。それはファンにとっても素晴らしいニュースであり、我々チームにとっても良いプレッシャーになる。我々はこれまでにないほど十分な準備をして来ており、日曜日にどのようなレースが繰り広げられるのか、とても楽しみだ。

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #7):
    冬の間にやって来たことが、我々の望むトップレベルに十分かどうかがシルバーストンで明らかになる。我々はTS040 HYBRIDで多くの周回を重ね、素晴らしい進歩を遂げてきた。TS040 HYBRIDで用いられている技術、特にハイブリッドシステムは驚くべきものであり、これをドライブ出来るというのは本当に光栄だ。我々は十分な準備をして来たと思っているが、過剰な自信は禁物だ。シーズンのスタートを勝利で飾るためのチャンスを最大にするためにも、シルバーストンでの週末が全て順調に行く必要がある。

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #7):
    TS040 HYBRID #7での初めてのレースであり、アレックス、一貴と共に初めてレースウィークを戦うのが楽しみだ。チームの誰もが開幕戦を迎えて興奮していると思う。新しい車両規則と、新しいマニュファクチャラーの参戦により、今季は大きな挑戦となる。しかし、我々は十分に準備をして来ており、ライバルを迎え撃つ用意も出来ている。昨年の最終戦で私はトヨタ・レーシングでの初勝利を挙げたが、その記憶が冬の間も私の士気を高めてくれた。今季も初戦シルバーストンから更なる勝利を狙って行きたい。

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #7):
    レースに戻るのは嬉しいし、TS040 HYBRIDがシルバーストンでどれだけのパフォーマンスを発揮出来るか見るのを待ち切れない。シルバーストンは私にとって好みのサーキットの一つであり、とても良く知っている。あの楽しいコースで、4輪駆動の1000馬力を経験するというのはどのようなものなのか、そしてライバルとの直接対決も、非常に楽しみだ。今年の選手権争いは非常にハイレベルなものになるだろうし、その中に加われるのはエキサイティングだ。もちろんこれはチーム全員にとって大きな挑戦であり、開幕戦から出来る限りハードにプッシュしていくつもりだ。

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #8):
    シルバーストン6時間レースを、ずっと楽しみにしていた。私にとって母国でのレースであり、トヨタ・レーシングにとっては重要なシーズンの開幕戦だ。全ての開発とテストを終え、開幕戦はどのチームが優勢なのか、本当の力が明らかになる。我々は冬の間もハードワークを続けて来た。TS040 HYBRIDは昨年の車両に比べても、大きな進歩を遂げたと思っている。昨年最終戦バーレーンで味わった勝利はまだ記憶に新しい。それだけに、この週末、更なる勝利へ向けての意欲に満ちている。

    ニコラス・ラピエール (TS040 HYBRID #8):
    シーズン最初のレースであると共に、私にとっては#8のドライバーとしてアンソニー、セバスチャンと共に戦う初めてのレースとなる。もともと我々は良い関係を築いていたが、それは冬の間に更に強固なものとなった。私は#7で4勝を挙げているが、今度はそのチームがレースを戦う相手になるというのは不思議な気分だ。しかし、これらはチームのための決断であり、重要なのはトヨタ・レーシングとしてシルバーストンで好結果を勝ち取ることだ。プレシーズンテストが順調に進んだこともあり、私はこのチームが十分な競争力を持っていることに自信があるし、LMP1クラスのバトルがどのようなものになるのか、パドック全体が注目している。

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #8):
    私にとって耐久レース2年目のフルシーズンとなるが、過去12ヶ月で多くのことを学んだ。2014シーズンに向けて良い準備が出来たと感じているし、チームも良い状態にあると思う。もちろんそれはシーズンの成功を保証するものではないが、自信と、シルバーストンへ向けての高い期待をもたらしてくれる。間違いなくタフな戦いになるだろうが、我々には素晴らしいハイブリッド技術があり、その走りは必ず見る人を驚かせるだろう。そしてそれはシーズン開幕戦で好結果を得るための大きな原動力になるはずであり、それこそが今週の目標だ。

  • トヨタ、ハイブリッド技術を活用した高熱効率・低燃費エンジンを開発

    トヨタ、ハイブリッド技術を活用した高熱効率・低燃費エンジンを開発

    トヨタは、ハイブリッド専用エンジンの開発で培ってきた燃焼改良と損失低減技術により世界トップレベルの高熱効率を実現する低燃費エンジン群を新たに開発・改良した。近日マイナーチェンジする車種より搭載を始め、2015年までに全世界で合計14機種のエンジンを順次導入する。

    トヨタが新たに開発・改良を進める高熱効率・低燃費エンジン群では、世界トップレベルのエンジン最大熱効率を達成し、従来型比で10%以上の燃費向上を実現していく。

    熱効率とはエンジンなどのエネルギー効率を数値化したもので、燃料を燃やすことで生じた熱エネルギーのうち有効な仕事に変換された割合で、熱効率が高いほど燃料消費は少なくなる。

    具体的には、1.3 Lガソリンエンジンでは、これまでハイブリッド専用エンジンに採用してきたアトキンソンサイクルを採用するとともに、高圧縮比化(13.5)することで膨張比を上げ排熱を抑制。また、シリンダー内に強いタンブル流(縦回転の混合気の流れ)を生成する新形状の吸気ポートにより燃焼効率を高め、さらにクールドEGR(排出ガス再循環システム)、電動連続可変バルブタイミング機構(VVT-iE)などにより燃焼改善と損失低減を追求することで、量産ガソリンエンジンとしては世界トップレベルの最大熱効率38%を達成。1.3Lガソリンエンジン搭載車はアイドリングストップ機能などとあいまって、従来型に比べ約15%の燃費向上を実現する。

    また、ダイハツと共同開発した1.0Lガソリンエンジンでは、タンブル流を生成する新形状の吸気ポート、クールドEGR、高圧縮比化などにより最大熱効率37%を達成。新エンジン搭載車はアイドリングストップ機能や、さまざまな低燃費技術とあいまって、従来型比で最大約30%の燃費向上を実現する。

    トヨタは「ハイブリッド車を世に送り出してきたエコカーの先駆者として、ハイブリッド専用エンジンで培ってきた燃焼改良と損失低減技術を生かし、最大熱効率を大幅に向上させた低燃費エンジンをラインアップすることで、すべてのクルマの環境性能をこれまで以上に高めていく」と述べた。

  • トヨタ、2014年LMP1カー「TS040 HYBRID」を発表

    トヨタ、2014年LMP1カー「TS040 HYBRID」を発表

    トヨタは、2014年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)を戦う新型ハイブリッド・レーシングカー『TS040 HYBRID』を初めて披露すると共に、ドライバー編成の変更を発表した。

    南フランスのポールリカール・サーキットで発表されたTS040 HYBRIDは、自然吸気のV型8気筒3.7リットルガソリンエンジンによる520馬力に、ハイブリッド・パワーによる480馬力が加えられ、1000馬力が4輪駆動で路面へと伝えられる、世界で最も進化したハイブリッド・レーシングカーである。

    ドライバーの編成は、昨シーズンから若干変更となり、#7がアレックス・ブルツ、ステファン・サラザンと中嶋一貴、#8がアンソニー・デビッドソンとニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミというチーム編成となる。

    新たなトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)は、特に燃料消費量を規制するWEC新技術規則に合わせて開発された。また、動力系統や空力、ドライビングスタイルも多岐にわたって見直され、燃料消費量は2013年シーズンのTS030に比べて25%の削減を目標としている。

    今シーズンは流量計により燃料の消費量がモニターされ、レース中、3ラップの平均燃料消費量が規定を上回った場合には、ペナルティが科せられる。1ラップあたりの燃料消費量は、各チームの申告したハイブリッド使用率によって決まるが、トヨタ・レーシングはルマン1ラップあたり6MJ(注)のハイブリッドシステムを採用することに決定した。

    また、油脂類に関するチームのオフィシャルパートナーであるトタル社(仏)との共同作業により、トヨタ・レーシングのエンジニアは、さらなる効率とパフォーマンスを見いだした。

    新たな規則により、トヨタ・レーシングはより多くのハイブリッド・パワーを得ることとなった。減速時には、モーターを兼ねる発電機(モーター・ジェネレーター・ユニット:略称MGU)と従来型ブレーキの組合せにより減速すると共に、MGUにより回生されたエネルギーはインバータを介して日清紡製のスーパーキャパシタに蓄えられる。一方、加速時には、回生エネルギーが逆方向に移動し、前後のMGUから、合計で480馬力のパワーアシストが得られる。(フロント用MGUとインバータはAISIN AW製、リア用MGUとインバータはDENSO製。)

    4輪駆動のハイブリッド・パワーは、自然吸気V型8気筒エンジンと組み合わされ、このどちらも新世代の市販車向け技術を開発しているトヨタ自動車東富士技術研究所のモータースポーツユニット開発部で生み出された。

    既にTS030 HYBRIDの開発で得られた技術は、トヨタの市販ハイブリッド車へ活かされている。このようにWECでの技術開発は市販車に直結しており、サーキットから一般道へと技術がフィードバックされることが期待されている。トヨタは1997年のプリウス発売開始以来、これまでに600万台を超えるハイブリッド市販車を販売してきた。

    TS040 HYBRIDの車体の設計・開発・製造および参戦活動の全てをドイツ・ケルンのトヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG)が行っている。TS030 HYBRIDの進化版となるTS040 HYBRIDは、車両規則変更に合わせて全幅が10cm縮められると共に、一連の安全装備が備え付けられた。

    TS040 HYBRIDの車体デザインについては、特に空力的な面で多くの努力が払われ、空気抵抗の低減は燃費向上に寄与している。また2013年シーズンに比べて5cm細くなるタイヤにより低下する路面グリップを補うべく、ダウンフォースも増加している。

    TMGが持つ最新鋭の風洞による大規模な開発により、空力効率の高いデザインがなされた。また、最新の複合素材を用いた設計および製造工程により、シャシーは非常に軽量なものとなっている。

    さらに、TMGにおける集中的なシミュレーションとコンピュータ解析によりTS040 HYBRIDのデザインは最適化され、実際のコースデータと高性能なコンピュータの計算を元に各要素のテストが行われている。

    このような最新技術により、コースでの実走テストよりもさらに効率的な開発が可能となり、TMGのエンジニアは、より長い時間をかけて、TS040 HYBRIDのシャシーやレイアウトなど全ての面で最適化を進めることが出来た。

    TS040 HYBRIDは今年1月21日にフランスのポールリカール・サーキットで実走テストを開始し、その後ヨーロッパ内で12日間、計18,000kmにおよぶテストをこなした。ポールリカール・サーキットで明日から行われるWEC合同テストの後、チームは開幕戦のシルバーストン6時間レース(4月20日決勝)へ向けてさらに1回のテストを予定しているが、この開幕戦で、トヨタ・レーシングはライバルのアウディ、ポルシェと初めてレースを戦うこととなる。

    木下美明 (チーム代表)
    我々の夢であるル・マン24時間レースでの勝利と世界チャンピオン獲得へ向け、FIA世界選手権で3年目のシーズンを戦うのを非常に楽しみにしている。チャレンジングな新規則により、もっとも市販車に近い技術を必要とするトップレベルのモータースポーツとして、この耐久レースシリーズの存在価値は高まっている。また、ポルシェという新たなライバルを迎え、この2年間戦ってきたアウディと同様に、共に戦うのを楽しみにしている。我々はWECに参戦してきたこの2年間、非常に多くのことを学んでおり、その全てを新しいTS040 HYBRIDに注ぎ込んだ。TS040 HYBRIDはトヨタがこれまでにサーキットで戦ってきたレーシングカーの中で最も技術的に進んだ車両といえる。我々のレースプログラムから得られたデータや知識、技術の進化が、将来的に素晴らしい市販車両開発に活かされ、トヨタの様々な活動の中で貢献出来ることが非常に重要だと考えている。

    村田久武 (ハイブリッド・プロジェクト・リーダー 兼モータースポーツユニット開発部部長)
    我々のトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)は、規則変更に伴い、大幅に強化された。新規則では大幅な燃費向上を迫られたが、戦闘力維持のためには、我々はもちろん、エンジンパワーを維持していきたい。燃料消費を抑えるために出力を抑えることは、あり得ない。我々はさまざまな可能性を検討したが、最適な解決方法はハイブリッドシステムの性能向上をしながら、エンジン排気量を上げて熱効率を更に改善することだった。我々はエネルギー回生でのハイブリッドシステムを6MJ以上とするのは、重量増によってラップタイプへの影響を受けるというマイナス面があると考えた。減速時のエネルギー量を、全てリアのみで回生するのは十分ではない。このため、規則によってハイブリッドの使用が前/後どちらか1軸に限定される以前の、2007年から2011年まで開発を進めていた4輪回生・力行のハイブリッドシステム概念に還ったのだ。我々は今や、1000馬力もの強力なパワーを手に入れ、かつ、システムは目標重量に収めることもできた。これがライバル相手にどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみだ。

    パスカル・バセロン (テクニカルディレクター)
    我々は、ACOが2012年央に新規則概要を発表した時から、すぐに初期開発とシミュレーションを始め、昨年はできる限りリソースを、このTS040 HYBRIDの開発に充てた。空力とシャシー設計のコンセプトとしては、TS040 HYBRIDは新規則で規定される車両寸法を考慮し、WEC参戦後の2年間で学んだものを反映したTS030 HYBRIDの進化型である。新しい規則は、常に挑戦を生み、シャシーと駆動系に関する大幅な規則変更で、2014年に向けては、同時にたくさんのものを変えなければいけないというのが、一大チャレンジであったと思う。主要な変更点は、更に強力なハイブリッドシステムを作ると同時に、最低重量の45kg削減に伴う大幅な軽量化も成し遂げなければいけないという、非常に厄介なものだった。実際それは本当に悩みの種だったが、軽量素材の活用と効率的設計を最大限に取り入れ、我々は目標を達成した。

  • WRC 「トヨタのためにも2017年の規約を早期に決定する」

    WRC 「トヨタのためにも2017年の規約を早期に決定する」

    WRC委員会のカルロス・バルボサ委員長は、FIAはトヨタのWRC復帰の鍵となるテクニカルレギュレーション変更の詳細についてトヨタを待たせ続けるつもりはないと述べた。

    トヨタは先週、イタリアでヤリスWRCのテストを開始したが、まだWRC復帰について決定していない。

    トヨタは、将来のWRC復帰を決定する前に2017年のWRCカーの規約を待つ意向を示しているとされている。

    「トヨタは待っている」とカルロス・バルボサはコメント。

    「彼らはドアをノックしているし、より多くを見るためにフィンランドに来る。彼らはどのようなクルマかを知りたがっている」

    「新しいメーカーは参入を望んでいる。だが、彼らは2017年にどうなるかを知る必要があるし、今、それを知る必要がある。彼らはクルマを製造したいとおもっちえる。我々は2017年のクルマがどうなるかを素早く決定しなければならないし、そうするつもりだ」

    「1回目のミーティングがポルトガルで行われる。次のシーズンまで規約を待っていることは不可能だ。メーカーは時間内に2017年マシンを作り、テストする時間がなくなってしまう」

    トヨタは、現在のヤリスWRCはテスト目的で使っているだけであり、競技のためにホモロゲートすることはないことを明らかにしている。

  • トヨタ ヤリス WRC:テスト走行画像

    トヨタ ヤリス WRC:テスト走行画像

    トヨタが、イタリアのトスカーナで実施しているヤリス WRCでのテスト走行の画像が公開された。

    14年ぶりのトヨタのWRCカーとなるヤリス WRCは、ケルンのモータースポーツ施設で開発されたグローバルエンジンを搭載。

    ヤリス WRCは、トスカーナの4種類のグラベルでテストを実際されており、モータースポーツ・イタリアがテスト作業を代行。ステファン・サザランとセバスチャン・リンドホルムが走行を行っている。

    トヨタの豊田章男社長は、WRCモンテカルロ速報番組に出演した際、WRC復帰について「私自身はぜひとも復帰をしたいと思っておりますが、時期、どういうかたちというのはまだ難しいと思っています」とコメント。

    トヨタのWRC参戦は、カローラWRCで参戦した1999年が最後となっているが、新しいテクニカルレギュレーションが導入される2017年に日本ではヴィッツとして販売されているヤリスでWRCに復帰する可能性が高いとされている。

    トヨタ ヤリス WRC