タグ: トヨタ

  • トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選2回目レポート

    トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選2回目レポート

    ニュルブルクリンク24時間レースの2日目となる、5月26日は予選2回目が行なわれた。昨日と同じく若干風が強いものの天気は快晴。ナイトセッションの予選1回目と比べると気温や路面温度は高くなるが、視界が圧倒的によくなることで昨日よりも更なるタイムアップも期待できる。

    予選2回目は9時30分から11時30分の2時間だが、15分ディレイし9時45分からのスタートとなった。

    昨日の予選1回目で4人のドライバーの規定周回となる2LAP計測はクリアしているため、今日は井口卓人選手のみが走行を行なった。

    エンジン制御の作り込みとセットアップの微調整、そして燃費チェックなどを行ないながらアタックを行なう予定だったが、コース上を走るクルマが少ないと判断し、予定を変更してアタックを決行。

    平田チーフメカニックのピットアウト指示も絶妙で、参戦台数の多さからニュルブルクリンク24時間レースでは難しいクリアラップに近い条件でのアタックにより、予選1回目のタイムを大きく更新する9分2秒157を記録。

    ここで、決勝グリッドを狙うためにアタックを行うチームであれば、ベストタイムを記録後は走行を終えるのだが、予選1回目でチェックできなかったエンジン制御の作り込みとセットアップの微調整、そして燃費チェックを行うために走行を続けた。それはこの挑戦の目的が「いいクルマづくり」だからである。

    井口選手はアタック後もクルマから降りることなく、予定されたメニューを全てこなし予選を終えた。

    結果はタイムアップを果たしたが順位は変わらずクラス2位。昨年、一昨年と、予選上位獲得には届かなかったが、この結果は井口選手の頑張りはもちろん、エンジニア、メカニックが改善を積み重ねながら、“早い”上に“安心して走ることができる”クルマに仕上げ続けてきたことによる“チーム力”の結果でもある。

    井口選手は「アタックのタイミング、タイヤの温まり具合を含め、平田チーフメカニックの的確な判断もあり、いい状況でアタックできました。クルマは速さと扱いやすさがあり、攻めていけるクルマに仕上がっています。決勝はラップタイムと燃費が重要となりますが、ドライバーはチームを信じて頑張るだけです」と語った。

    2007年からスタートしたニュルブルクリンク24時間レースの挑戦は、年を追うごとに内容や規模も大きくなっていったが、「人を鍛え、クルマを鍛える」という考えは不変である。

    この挑戦をスタートさせた成瀬は「大事なことは言葉やデータでクルマづくりを議論するのではなく、実際にモノを置いて、手で触れ、目で議論すること。そのためにはレースという場が最適」と語ったが、その想いは平田チーフメカニックを通じて若手メカニックやエンジニアにもしっかりと伝承されている。その結果、様々な作業に対して自発的に改善できるようになってきている。松井孝允選手は「メカニックも国内テストのときは戸惑っている部分があると感じましたが、今はリクエストに対しても的確に判断してくれるので凄く安心感があります。予選1回目のトラブル時もクルマから降りずに作業が完了、僅かなロスタイムでコースへ復帰できたのは彼らのおかげです」と語るように、ニュルブルクリンク24時間レースに挑む過程のなかで成長があった。

    予選2回目の時点で決勝用のセットアップとなっていたため、メカニックは最後の調整、整備を行なうのみ。明日からが本番なのでチームメンバーは早めに休息を取り、明日15時30からスタートする24時間の戦いに挑む。

    蒲生尚弥 選手

    去年のクルマは、トラブルでピットインした後、メカニックの皆さんが夜を徹して作業をしてくれたのですが、リタイヤという悔しい想いも経験しました。でも今年は違います。これまでは同クラスのライバルに“速さ”の部分では追いつくことができませんでしたが、ラップタイムは大きく向上していますし、より乗りやすく、より安定がある走りに仕上がっています。今年は24時間走り切ることはもちろんですが、今まで出来なかったトップ争いをして、極限状態での開発に繋げ、「いいクルマづくり」をしっかりと認識しながら頑張ります。本音を言えば“勝ちたい”という想いもあります。

    平田 泰男 チーフメカニック(トヨタ自動車社員)

    成瀬さんもモリゾウさんもいない初めてのニュルですが、自分たちがやるべきことは何も変わりません。メカニックはまだまだ足りないこともたくさんありますが、日に日に自分で見て判断できるようになっています。私に対する質問事項も「どうしましょう?」ではなく「こうしましょう」という自発的な発言も増えているので、成長を感じています。クルマは去年悔しい想いをした反省を活かしたアップデートによる進化が予選順位に表れていますが、それはクルマの開発をやり切った結果にすぎません。現時点ではトラブルは起きていませんが、決勝は何が起こるか解りません。ただ、クルマの状態はいいので、明日に向けて備えます。

  • トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選1回目レポート

    トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選1回目レポート

    160台以上の市販車をベースとしたレーシングカーが過酷な戦いに挑む、ニュルブルクリンク24時間レース(以下ニュル24時間)が開幕。5月25日にフリー走行、予選1回目が行なわれた。

    11回目を迎えるニュル24時間の挑戦だが、2007年に初参戦した際のテーマ「人を鍛え、クルマを鍛える」という原点に立ち返り、LEXUS RCの1台で参戦。3年目の挑戦となるLEXUS RCは、昨年のリタイヤの反省を活かしフルモデルチェンジと言っていいほどの改良が施された。

    これまで、3月25日のVLN1、4月22-23日のQFレースに参戦。どちらも大きなトラブルもなく順調にミッションをクリアしてきたが、本戦に向けてドライバーからフィードバックされた「サスペンション周りの干渉」や「アンダーステア傾向」、「立ち上がり時のエンジンのパワー不足」という課題に対し、サスペンション周りの問題はパーツを新規で製作、パワー不足はエンジン制御を変更し、ニュルブルクリンク24時間レースへと臨んだ。

    今年のニュルブルクリンクは珍しく晴天となり、気温は19度と暖かい陽気の中フリー走行が行なわれた。スタートは30分ディレイして16時15分からとなったが、4人のドライバーは、車両チェックや燃費計測、エンジン制御ソフトの変更などのテストメニューを消化するためにピットイン-アウトを繰り返しながらの走行を行なった。1つのピットを6チームで共用するため、非常に狭いスペースの中での作業となるが、メカニックの動きもいい。

    LEXUS RCが参戦するSP3Tは激戦区のクラスの1つで、3連覇を目指すスバルWRX STI以外に、スバルの連勝を阻む「アウディTTRS2」、ニュルブルクリンクで開発を進めるヒュンダイの高性能ブランド第1弾となる「i30N」、などを含めた12台がエントリーしている。また、総合優勝を狙えるGT3車両が戦うSP9クラスにはアウディ R8 LMSやBMW M6 GT3、メルセデス AMG GT3などのスーパースポーツや、SP3クラスには昨年LEXUS RCのドライバーであった木下隆之選手が、TOYOTA GAZOO Racing Team Thailandから、カローラアルティスで参戦している。

    予選1回目は20分ディレイして20時25分から23時30分の2時間55分に短縮。4人のドライバーはまず決勝でドライブするための権利となる2LAP計測をこなす。ニュルブルクリンクでは20時台はまだ明るいが、徐々に日が落ちてナイトセッションへと変わる。

    すっかり日が暮れた21時30分ごろ、松井孝允選手のドライブ中に「エンジンパワーがない」と言う無線連絡と共に緊急ピットイン。吸気系のトラブルで修復作業を実施。

    これまで「何もないことが怖いくらい」と順調だった中の突然のトラブルに、改めて気を引き締めるきっかけにもなった。 修理で約30分のロスタイムとなったが、ピットアウト後のマシンは問題なく走行を続けた。気温が下がり、タイミングを見計らって新品タイヤに交換し井口卓人選手がタイムアタックを行ない、9分10秒902を記録。クラストップのスバルWRX STIの1.465秒差のクラス2位を記録した。

    予選1回目の結果を元にマシンチェックを行ない、5月26日の9時30分から行なわれる予選2回目に挑む。予選2回目に向けては更にエンジン制御の作りこみとセットアップ調整を行なう。

    矢吹 久選手 (トヨタ自動車社員)

    今回初めてLEXUS RCに乗りましたが凄い進化を感じました。コーナリング性能はもちろん、ニュルブルクリンクのコースでもクルマが凄く安定しているので、いいクルマにしっかりと育っています。自分は普段はレーシングドライバーのように速く走るのではなく、このようなクルマの知見やノウハウを次のモデルにフィードバックする業務をしていますが、このマシンのエッセンスを今後出てくるクルマに盛り込み、レーシングスピードでも安心して走れるようなモデルに仕上げたいですね。

    茶谷 圭祐 車両エンジニア(トヨタ自動車社員)

    エンジニアはほとんどが今年からのメンバーで、シェイクダウンまでにまずは個々の部品の作り込みをしてきました。シェイクダウンも含めて国内テストでは不具合が多発しましたが、それらを国内テストで出し切って対策したことでニュルブルクリンクに持ってきた車はトラブルフリーでした。しかし、今回の予選1回目でトラブルが起きてしまいましたが、常に走らせるということを優先させたことで、復帰と原因究明が早くでき、予選を続けられました。逆を言えば、決勝前に壊れてよかったと思います。その後のアタックで予選2位を獲得できたのは、これまで我々のやってきた活動が正しかったことを証明できたと思っています。

  • 【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 最終日レポート

    【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 最終日レポート

    5月21日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルの競技最終日デイ4がポルトガル北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合7位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合9位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合10位でフィニッシュ。初の3台体制で臨んだラリーで、幾多の困難を乗り越え全車が完走を果たした。

    ラリー・ポルトガルの競技4日目デイ4は、サービスパークが置かれるマトジニョスの北~東北エリアで4本、計42.93kmのグラベル(未舗装路)SSが行われた。ハンニネンは安定感のある走りを続け、SS18では5番手タイムを記録。前日よりも少し体調が好転したラトバラは、ミスなく4本のSSを走破し9位の座を堅持した。そしてラッピは、今回がワールドラリーカーでの初ラリーであったにも関わらず、10位でフィニッシュしポイントを獲得。さらに、ボーナスポイントがかかる「パワーステージ」のSS19では、4番手タイムを記録してボーナスの選手権ポイントを加算した。それぞれの選手が様々な困難に対峙したタフな1戦ではあったが、終わってみれば全車がトップ10以内で完走を果たし、ポイントを獲得するなどTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamにとっては実り多きラリーだった。

    FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は、3週間後の6月8日から11日にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、シリーズ第7戦「ラリー・イタリア サルディニア」。ラリー・ポルトガルと似た砂状の、軟らかいグラベル(未舗装路)コースが戦いの舞台となる。6月のサルディニア島は気温が高くなることが多いため、次回もタフなラリーとなることが予想される。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラリー・ポルトガルに続き、ラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC3台体制でラリー・イタリア サルディニアに臨む。

    トミ・マキネン (チーム代表)

    今回もまた非常に難しいラリーでしたが、将来に向けていろいろなことを学びました。そして、3台のヤリスWRCがすべて完走したことに満足しています。我々の中で最上位だったユホは、一貫して堅実な走りで7位に入り、ポイントを加算しました。もしも小さなトラブルに見舞われなければ、きっとさらに上の順位でフィニッシュしていたはずです。今回も彼は我々のプログラムにとって大事な貢献をしてくれました。ヤリ-マティは昨日かなり体調が悪く心配でしたが、彼は体調不良を乗り越え最後まで戦い抜きました。そしてエサペッカは、今回がヤリスWRCでのデビュー戦だったにも関わらず3ポイントを獲得するという、素晴らしい働きをしてくれました。彼が今回急激にスピードを高めていったことに感銘を受け、彼の将来は明るいと確信しました。チームは、ここまでに学んできたことをとても効率的に吸収しています。コ・ドライバーを含む選手全員と、すべてのチームスタッフに感謝しています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)

    これまでのキャリアで、もっとも身体的に辛いラリーでした。昨日は本当に体調が悪かったのですが、病院で夜を過ごし点滴を受けた結果、今日はかなり回復し、最後まで走りきってポイントを獲得できました。大変なラリーが終わったので、これからの2日間はひたすら寝続けると思います。次戦サルディニアの前にテストの予定はないので、ゆっくりと体を休め、そして万全の体調で次のラリーに臨みたいと思います。

    ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)

    今回のラリー・ポルトガルは、前戦のラリー・アルゼンティーナほどではありませんが、それでもかなりトリッキーなラリーでした。このラリーに対する経験は十分ではありませんでしたが、それでも最後まで走りきりポイントを獲得できたのでハッピーです。もっとも重要なのは、このラリーから多くを学び、そして全体的にクリーンな走りをできたことです。お陰で自信を持つことができました。今日は、今後に向けていくつか新しいことを試しました。また、ファフェのステージには信じられないほど多くの観客が集まり、素晴らしい経験でした。ラリーを見に来てくれた観客の皆さんにも、感謝の気持ちを捧げたいと思います。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)

    いろいろな意味で、今回は予想通りに行かないラリーでしたが、今の自分たちに適切なスピードを見出だすことができたと思います。それは本当に重要なことなので、満足しています。今日の最初の2本のSSではタイヤを温存したので、残る2本のSSでは思い切り攻めることができました。そして最後のファフェのパワーステージのビッグジャンプでは息をのむ着地となりましたが、少なくともヤリスWRCのサスペンションがいかに丈夫かを証明できたと思います。ラリーが始まる前、実は密かにポイントを獲得できるのではないかと期待していたのですが、パワーステージでもボーナスポイントを得られるとは、夢にも思っていませんでした。

    関連:【WRC】 ラリー・ポルトガル:セバスチャン・オジェが今季2勝目

  • 【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    SUPER GT第3戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」が5月20日(土)、21日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催された。

    2年ぶりに九州での開催となったSUPER GT第3戦オートポリスラウンドは、各所で接触が多発するほどの白熱した戦いが繰り広げられたが、予選7番手から追い上げた中嶋一貴/ジェームス・ロシター組 au TOM’S LC500 36号車が今季初勝利を飾った。

    オートポリスでのSUPER GTは、昨年地震の影響で中止となったこともあり、2年ぶりの開催。両日共に初夏の好天に恵まれ、待ちわびた九州の数多くのモータースポーツファンが結集した。

    今季のSUPER GTは、開幕戦岡山、第2戦富士共に、今季より新たに投入されたLEXUS LC500が圧倒的な強さを発揮し上位を独占。その分、オートポリス戦ではランキング上位チームに重いウェイトハンデが課される中での戦いに注目が集まった。

    中嶋一貴/J.ロシター組LEXUS LC500が今季初勝利!
    2年ぶり開催の九州ラウンドを制しLEXUS開幕3連勝

    21日(日)、薄い雲はかかっていたものの好天に恵まれ、気温22度、路面温度31度というコンディションで午後2時に大分県警の白バイ、パトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、65周で争われる決勝レースがスタートした。

    ほぼ順当に、予選グリッド順のままスタートが切られ、ポールポジションの車両が2位以下を引き離す展開となったが、5周目にピットスタートから追い上げていたGT500車両がスピンしたところに、31号車が避けきれずクラッシュ。ドライバーは無事だったが、31号車はここでリタイア。レースはセーフティカーが導入され、14周目にマージン帳消しで再開された。

    再開後は、LEXUS LC500同士が激しい5位争いを展開。前を行く5位の37号車、6位の6号車が重いウェイトハンデを課されているのに対し、相対的にハンデの軽い36号車のロシターが猛攻。15周目、激しいサイド・バイ・サイドのバトルの末にロシターの36号車とカルダレッリの6号車がコーナーで接触。ハーフスピンを喫した6号車は、カルダレッリが見事なコントロールで立て直したが、ロシターの先行を許すことに。

    6号車をパスしたロシターは、翌周にはキャシディの37号車、更に前を行くNSX-GTもパスし4位へ浮上した。

    その前方では、3位スタートの1号車コバライネンが、ペースの上がらない2位のGT-Rを攻め、現れ始めた周回遅れのGT300車両を上手く利用して21周目の1コーナーでパス。続いてロシターもジェットコースターストレートエンドでこのGT-Rをかわし、3位へとポジションを上げると、コバライネンの追走に入った。

    レースが中盤に入り、ピットでのドライバー交代、給油とタイヤ交換作業が行われていく中、32周目に36号車ロシターが1号車コバライネンをパス。その1号車は34周目終了で、首位を行くNSXと同タイミングでピットへ。平手へとドライバー交代した1号車は、ピット作業の速さでNSXを上回り、事実上の首位に浮上。

    翌周、36号車もピットへ向かい、ロシターから中嶋一貴へとドライバーチェンジ。中嶋一貴は1号車の前でピットアウト。タイヤが暖まっていないアウトラップで、1号車平手の猛追を受けるもこれを凌ぎ切り、その後、GT500車両全車がピットを終えた時点で首位に浮上した。

    しかし、1号車平手も諦めず、周回遅れの処理などを使って36号車を猛追。51周目の14、15コーナーで2台はサイド・バイ・サイド状態となり、行き場を失った36号車と1号車は接触、36号車は何とかそのままレースを続行したが、1号車がスピンを喫し、立て直そうとしたところにGT300車両が追突。残り15周まで首位を争っていた1号車だったが、惜しくもここでレースを終えることとなってしまった。

    これで楽になった36号車は、2位以下に30秒以上の大差をつけ、終盤は接触によるダメージを負っての走行ながらも充分なマージンでトップチェッカー。今季初勝利を挙げた。LEXUS LC500は開幕3連勝。中嶋一貴にとっては、WECの第1戦、スーパーフォーミュラの第1戦、WEC第2戦に続き、4連勝を飾ることとなった。

    後方では、大嶋に交代した6号車が表彰台を賭けての5台のバトルの中で果敢な走りを見せたが、激しいバトルの中で接触を喫し、右フロントタイヤにダメージを負い、予想外のピットを強いられ後退。37号車は6位でフィニッシュし、ランキング首位の座を守った。19号車は8位で連続ポイント獲得記録を更に更新。38号車も10位でフィニッシュし、貴重なポイントを獲得した。

    中山雄一/坪井翔組LEXUS RC F GT3が6位フィニッシュ

    GT300クラスでは、7番手からスタートを切った51号車は、前半を担当した中山雄一が、燃費を活かしてピットタイミングを最後まで引っ張り、42周目に首位でピットイン。ピット作業のトラブルで10位まで順位を落としたものの、交代した坪井も好走を見せ、6位まで追い上げてフィニッシュ。ランキングでは首位の座は譲ったものの、わずか1ポイント差の2位につけている。

    31号車のプリウスは5周目にスピンしたGT500クラス車両を避けきれず接触しリタイア。13番手スタートの30号車は11位フィニッシュ。60号車は21番手と後方スタートながら着実に追い上げ、12位でチェッカーを受けた。

    中嶋一貴 (au TOM’S LC500 36号車 ドライバー)

    昨日の予選で自分が余計なミスをしてしまったのだが、今日はジェームスが本当に素晴らしい走りを見せてくれた。ある程度のポジションアップは期待していたが、まさかトップでバトンを受けることが出来るとは正直思っていなかった。今日のレースはそこに尽きる。自分のスティントは、タイヤ的に未知数なところはあったが、ペース的には決して悪くなかった。コース上の混雑に引っかかったタイミングで、1号車に追いつかれたが、それ以外は問題なく、予定通りだった。接触に関しては、同じLEXUS同士ということもあり残念だが、こちらとしてはどうしようもなかった。その後はダメージもあり、気を遣いながらの走行だったが、とりあえずトップで車をゴールに運ぶことが出来てほっとしている。次戦はリストリクターやウェイトハンデ等も厳しくなるが、車のベースとしては悪くないし、SUGOは走っていて楽しいコースなので、良いレースがしたい。

    ジェームス・ロシター (au TOM’S LC500 36号車 ドライバー)

    レース序盤から盛りだくさんな展開だった。昨日の予選結果で、前にいる37号車、6号車をパスしなくてはならなかった。特に6号車をパスするのは大変で、正直信じられないほどのアタックモードで攻めた。我々の36号車は本当に速く、その後、ヘイキ(コバライネン)とのバトルも本当に楽しかった。2位に立ってから、ピットまでの数周は、ギャップを広げるために全力でプッシュした。結果的に一貴に首位でバトンを渡すことが出来、最高の結果になった。チームも本当によくやってくれた。とてもエキサイティングなレースだった。

    関連:【SUPER GT】 第3戦 オートポリス 決勝:au TOM’S LC500が優勝

  • 【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 3日目レポート

    【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 3日目レポート

    5月20日(土)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦 ラリー・ポルトガルの競技3日目となるデイ3がポルトガル北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)が総合7位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合9位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC#12号車) が総合11位につけた。各選手とも、それぞれ異なる困難に直面したが、それでも全員がすべてのステージを走りきり、ヤリスWRCは全車が明日の競技最終日に駒を進めることになった。

    ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ3は、サービスパークが置かれるマトジニョス の北~東北エリアで6本のグラベル(未舗装路)SSが行われた。ハンニネンは堅実な走りを続けていたが、午後のステージの途中でクルマが一時的にストップするトラブルに見舞われタイムを失った。ラトバラは、胃痛に苦しみながらもSS14ではトップ3タイムを記録し、総合9位に順位を上げた。今回がヤリスWRCでのデビュー戦となったラッピは、徐々にクルマに慣れ良いタイムを刻んでいたが、SS15でルーズグラベルに乗った際に走行ラインがワイドに膨らみ、クルマの右リヤを壁にヒットし破損。サスペンションとブレーキにダメージを負い、大幅にタイムを失うことになった。このようにデイ3では各クルーとも何かしら問題に直面したが、今ラリーでもっとも長い1日を揃って走破し、貴重な経験を積むことに成功した。

    競技最終日となる5月21日(日)のデイ4は、マトジニョスの東~東北で4本、計42.93kmのSSが設定される。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は254.04kmと、4日間でもっとも短い1日だ。しかし途中に整備を行なうサービスは設けられないため、クルマを壊さぬように細心の注意を払って走る必要がある。SS16と、その再走ステージとなるSS19「ファフェ」はビッグジャンプで知られる名物ステージであり、毎年多くの観客がSSを訪れる。そして最後のステージとなるSS19は、トップ5タイムを刻んだ選手にボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に設定されている。最初のSSは午前9時過ぎにスタートし、ウイナーは午後3時45分からマトジニョスで行われる表彰式で、優勝トロフィーを受け取る。

    トミ・マキネン (チーム代表)

    今日はクルマとタイヤに大きな負担がかる、とてもハードな1日でした。コースは昨日とは大きく違い、より硬い路面の上に砂のようなグラベルが乗るロードコンディションでした。エサペッカは終盤まで非常に良いペースで走っていましたが、最後のSSでは小さなミスを冒してしまいました。しかし、私は彼を責めるつもりは全くなく、今日起こったことから彼が多くを学んだと信じています。ヤリ-マティは体調が優れなかったにも関わらず、昨日に続き良いタイムを刻みました。もし昨日転倒していなければ、きっと上位争いに参加できていたはずです。そして、ユホは今日も堅実な走りを実践し、3人の中でトップの位置につけチームを牽引するなど期待に応えてくれました。彼のクルマに起こった小さなトラブルに関しては、今晩精査します。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)

    今日は胃がとても痛み、何も食べ物を受け付けないぐらい酷い体調で1日をスタートしました。しかし、幸いにして、体調はだんだんと良くなっていきました。クルマは、小さなトラブルこそありましたが、走りは大きく進化したと思います。特に、ステージを2回目に走行する際のサスペンションのセッティングは、昨日よりもかなり良くなり、正しい方向に向かっていると思いました。今日のコースは昨日よりも硬く、ルーズグラベルによる影響は大きくなりましたが、午後の2回目の走行時でも道はそれほど荒れていませんでした。ここまでのところ、我々はこのラリーから多くのことを吸収しています。

    ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)

    最終ステージでは、前を走るエサペッカのクルマのダストが見えたその直後に、彼は迅速に道を譲ってくれました。彼らクルーと、それを指示したチームの采配に心から感謝します。午後のSS14ではなぜかクルマが止まってしまい1分程度を失い、タイムをロスしました。しかし、今晩チームが問題を解決してくれると信じています。コースは全体的に昨日よりも良いコンディションだったと思いますが、私は今日のステージの経験がないため、着実な走りに徹しました。タイヤのグリップは1日を通して変わりやすく一定ではないと感じましたが、特に大きな問題はありませんでした。明日も冷静さを失わずに走り、良い順位でフィニッシュできることを願っています。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)

    最後のSSの、アスファルトの上にルーズグラベルが乗ったセクションでミスを冒しクルマのリヤをコース脇の壁にぶつけてしまいました。その結果右のリヤにダメージを受け、ブレーキディスクも失ってしまいましたが、サービスパークまで戻れたのは幸運でした。また、今日の午前中の2本目のSSでは私のミスで走行中にエンジンが止まり、再スタートするまでに1分程かかってしまいました。このように今日はいくつか失敗を冒し、またタイヤ選択に関しても見誤った部分はありますが、これも成長の過程の一部であると思っています。また、今日は昨日よりも路面が滑りやすく、そのためブレーキのタイミングが少し早すぎたと感じることが多かった1日でした。

    関連:【WRC】 ラリー・ポルトガル:セバスチャン・オジェが総合首位に浮上

  • トヨタ、11年目となるニュルブルクリンク24時間レースに参戦

    トヨタ、11年目となるニュルブルクリンク24時間レースに参戦

    TOYOTA GAZOO Racingは、2017年5月25日(木)から28日(日)にかけてドイツ、ニュルブルクリンクで開催される第45回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに、LEXUS RCで参戦する。

    ニュルブルクリンク24時間耐久レースは、1周25km、高低差300m、約200のコーナーを持つコースを24時間走り続けるという過酷なレース。「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的に2007年から継続参戦している、TOYOTA GAZOO Racingの活動の原点である。

    トヨタ社員のメカニックやエンジニアは、通常のテストコースでの実験評価よりもさらに過酷な環境下で「クルマの限界を知り、改善力を養う」といった経験を積み、その後様々な車両開発の現場で活躍している。

    昨年参戦車両の一台であるLEXUS RCは、レース序盤から駆動系のトラブルに見舞われ13時間にもわたる修理作業を行ったものの、努力実らずリタイアとなった。

    本年は車両製作やテスト走行サイクルを大幅にスピードアップし、ここまで順調に仕上げてきた。大幅に進化したクルマで、昨年の雪辱を果たすべく24時間レースに挑戦する。

    井口卓人 (ドライバー)

    国内テスト、ニュル前哨レース(VLN、Qualifying Race)を通じて、クルマは確実に進化しています。(前哨レースでは)トラブルもほとんどなく、順調すぎて怖い所もありますが、ニュルでは何が起きるかわかりません。気を緩めることなくチーム全体で“心を一つ”にして挑みたいと思います。

    平田泰男チーフメカニック(トヨタ自動車社員)

    これまでの改善の積重ねにより、チーム、クルマともに大きく向上しています。タイムやドライバーのコメントを見てもそれは明らかです。チーム全員で更なる作業の精度アップと、残っている車両の課題に対応すべく、24時間レースのグリッドにつく瞬間まで改善を続け、ドライバーが安心して快適に乗れるクルマに仕上げます。

    また、TOYOTA GAZOO Racingは、BS/CSチャンネル「J SPORTS」で決勝レースを生中継する。更に、TOYOTA GAZOO Racing公式サイト内にて、YouTube LiveでJ SPORTS番組の同時配信に、公式映像を交えたオリジナル映像を加えた約25時間のフルタイム配信を行う。

    J SPORTS番組
    【出演者】
    (実況)サッシャ、中村義昭、中島秀之、實方一世
    (解説)脇阪寿一、吉田寿博、土屋武士、服部尚貴、飯田章
    (レポーター)井澤エイミー
    【放送時間】
     part1 START:5/27(土)22:00~5/28(日)5:00
     part2 FINISH:5/28(日)17:00~23:30
    【放送チャンネル】
     J SPORTS 3

    YouTube Live配信
    【配信内容】
    J SPORTS番組の同時配信に加え、公式映像や脇阪寿一氏による現地レポート等を配信予定
    【配信時間】
    日本時間5/27(土)22:00~5/28(日)23:30

  • 【WEC】  トヨタ、ル・マン24時間レースのドライバー編成を変更

    【WEC】 トヨタ、ル・マン24時間レースのドライバー編成を変更

    トヨタは、ドライバーの経験などを鑑み、来月6月17日(土)と18日(日)の両日行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦ル・マン24時間レースにおける、ドライバー編成の変更を発表した。

    小林可夢偉とマイク・コンウェイの2人で第2戦スパ6時間レースを戦ったTS050 HYBRID #7号車は、ル・マンではステファン・サラザンが3人目のドライバーとしてステアリングを握ることとなった。

    これにより、昨年のル・マン24時間レースで2位表彰台を獲得し、シーズンのランキングでも3位に入った3人の組み合わせで、再びル・マンに挑戦することとなる。

    #8号車のドライバーは中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソンの3名で変更はなく、3年目となるこのトリオによって、昨年の雪辱を果たすべく、ル・マンでの初制覇を目指す。

    ホセ・マリア・ロペスは開幕戦シルバーストンにおける負傷により、第2戦スパを欠場、ル・マンへ向けての充分な走行経験を積むことが出来なかった。この状況も考慮し、チームはロペスをニコラス・ラピエールと国本雄資の駆る#9号車の3人目のドライバーとすることとした。

    ル・マンの後、チームは再び2台体制でWECチャンピオン獲得に向け、以降のシーズンを戦うが、第4戦以降は、ロペスは小林、コンウェイと共に再び#7号車をドライブすることとなる。

    佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racing 代表)

    ホセ・マリアの開幕戦での負傷、第2戦欠場という結果を受けて、ここ数週間で状況が変わりました。彼は残念ながら今年、WECで僅かな周回しかレースを戦っていません。そのため、我々はドライバーラインナップの変更を検討いたしました。ステファンが#7号車のドライバーとして加わることで、必ず勝利を争ってくれると確信しています。ホセ・マリアは雄資同様に今年のル・マンで、コースやイベントなど、多くのことを学ぶでしょう。そしてそれは将来へ向けての貴重なステップとなることでしょう。

  • 【WEC】 ポルシェ、トヨタ TS050ハイブリッドの合法性に異議

    【WEC】 ポルシェ、トヨタ TS050ハイブリッドの合法性に異議

    ポルシェは、トヨタのLMP1マシン“TS050”の合法性に異議を唱えたが、トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは“120%”合法だと退けた。

    ポルシェは、トヨタ TS050ハイブリッドのリアエンドの合法性について問い合わせた。だが、パスカル・バセロンは「疑いのあるアイテムは1つもないと思っている」とパスカル・バセロンは Autosport にコメント。

    「我々のクルマは完全に合法だ。議論の余地はない」

    パスカル・バセロンは、トヨタは昨年の6月からホモロゲーションプロセスのなかでルールメーカーであるFIAとWECプロモーターのフランス西部自動車クラブと空力コンセプトについて議論しながら進めてきたと説明した。

    「それ以降、我々は3~4回のミーティングを重ね、我々がやって来たことを段階的に示してきた。ホモロゲーションの最終期限が来てもFIAとACOにサプライズはなかった」

    「我々は現時点ですでに来年のコンセプトの合法性について議論している」

    パスカル・バセロンは、TS050のどの部分について問い合わせがあったのか“検討もつかない”と主張する。

    「もっと多くのことを知りたければ、ポルシェに聞かなければならないだろう」とパスカル・バセロンはコメント。

    「このようなことが起きるときは、我々が良い仕事をしているということであり、通常は良いニュースだ」

    ポリシェは規約上の説明を求めたことを認めたが、さらなるコメントは避けた。

    パスカル・バセロンは、ポルシェの主張がダブルディフューザーを採用するTS050に周チュしているとの見方を否定した。

    トヨタはそのようなソリューションを採用しているが、規約の範囲内だと指摘した。

    WEC 第2戦 スパ・フランコルシャン6時間レースでは、トヨタ8号車が開幕2連勝を達成。7号車も2位に続い、1-2フィニッシュを達成している。

  • 【SUPER GT】 トヨタ:2017年 第2戦 富士 決勝レポート

    【SUPER GT】 トヨタ:2017年 第2戦 富士 決勝レポート

    SUPERGT第2戦が富士スピードウェイで行われ、立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO LC500 38号車がポールポジションから後続を引き離し圧勝、500kmの長丁場を制した。2位に大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO’S 4CR LC500 6号車、3位に平川亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S LC500 37号車が続き、LEXUS LC500は悲願のホームでの勝利を表彰台独占で飾った。

    LEXUS LC500が『ホーム』富士で悲願の勝利
    立川祐路/石浦宏明組が制し、LEXUSが開幕2戦連続表彰台独占

    4日(木)は朝方こそ雲が残ったものの、昼前には晴れ渡り、この数日で最も好天に恵まれた。強い日差しの下で午後2時10分、静岡県警の白バイ、パトカーによる交通安全パレードラップ、フォーメーションラップを経て110周、500kmで争われる長い戦いのスタートが切られた。

    スタートはグリッドのまま順当に切られ、スタート直後は立川が駆る首位の38号車に、2番手の23号車GT-Rが迫る場面も見られたが、周回を重ねる毎に38号車は後続との差を広げていき、また、序盤ペースの上がらなかった6号車をかわし3,4位につけていたジェームス・ロシターのau TOM’S LC500 36号車とヘイキ・コバライネンのDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が23号車をパスし、7周目にしてLEXUS LC500の1-2-3体制となった。

    27,8周目あたりから最初のピットインに向かう車両が出始め、全車が1回目のピットを終えた時点で、石浦へと交代した38号車は首位をキープ。平手晃平に代わった1号車が伊藤大輔の36号車をかわして2位へ浮上。ピットを終えた時点では、GT-Rに次ぐ5位につけていたカルダレッリの6号車は猛追を見せ、39周目にこれをパス。LEXUS勢がトップ4を占める前半戦となった。

    38号車が2位以下を引き離して独走する一方で、LEXUS同士の2位争いは激化。2位を行く平手の1号車に伊藤の36号車が迫り、数周にわたってのテール・トゥ・ノーズのバトルが繰り広げられたが、周回遅れのGT300クラス車両を両側からかわした2台は、その先で接触。1号車がスピンを喫し、36号車はこの接触でドライブスルーペナルティを科されてポジションを落とすこととなってしまった。

    また、1号車はこのバトルの中で他のGT300車両と接触し、車両にダメージを負っており、苦戦。55周目には追い上げてきた6号車にかわされ、その後も、40kgのウェイトハンデにもかかわらずハイペースでの追い上げを見せた37号車平川の先行も許してしまった。

    70周を過ぎたあたりから各車2度目のピットへ。全車がピットを終えた時点で、38号車、6号車、37号車、1号車のトップ4体制となったが、1号車は96周目に痛恨の単独スピン。8秒のタイムロスを喫し、7位へと後退。

    終盤に入ると、6号車の大嶋が好ペースで周回を重ね、首位38号車との差をじりじりと詰めていったが、中盤に築いたマージンは大きく、4.8秒差で38号車が逃げ切り圧巻のポール・トゥ・ウィン。立川/石浦組38号車が今季初勝利を挙げると共に、LEXUSにとっては、2013年夏の第6戦以来となる『ホーム』富士での勝利をもたらした。

    2位に大嶋/カルダレッリ組6号車、3位に平川/キャシディ組37号車が続き、LEXUS勢は開幕戦岡山に続き、2戦連続の表彰台独占。
    ペナルティから終盤猛烈な追い上げを見せた36号車が5位、苦しみながらも1号車が7位、WedsSport ADVAN LC500 19号車が10位でフィニッシュし、LEXUS LC500は6台全車がトップ10フィニッシュでポイント獲得を果たした。

    今大会の結果、2戦連続の表彰台獲得となった37号車の平川/キャシディ組のランキング首位、大嶋/カルダレッリ組の2位は変わらないものの、大嶋/カルダレッリ組は首位と僅か1ポイント差となり、優勝した立川/石浦組が2ポイント差の3位へと浮上した。

    立川祐路 (ZENT CERUMO LC500 38号車)

    本当に嬉しい。久々の富士での勝利で、3年間悔しい思いをしてきたので、今回勝てて本当に良かったし、富士でも勝てるクルマを目標に開発してくれたそして今週その車をきちんと完璧に仕上げて、レース中もトラブルやピット作業のミスなくこなしてくれたチームにも感謝したい。今日のレースに関しては、スタートを僕が行って、出来るだけ逃げたいという思いもあったが、周りのLEXUS陣営も速く、僅差ですごく大変な序盤だった。ただ、GT300クラスが現れてからは、それを上手く処理することに専念して、後続との間隔は保ったまま石浦選手に交代出来た。その後は石浦選手が頑張ってくれて、状況も味方して10秒以上のマージンが出来たので、最後のスティントは本当に楽をさせてもらった。後続との間隔を見ながら安全に、確実にゴールまで運ぶだけだったので、僕としては楽だったし、クルマが本当に良かった。

    石浦宏明 (ZENT CERUMO LC500 38号車)

    まず最初スタート直後の立川選手が走っているところを見ながら、セクタータイムなどを見ていて、やはりそう簡単には勝てそうにないなというくらい周りも速く、今日は厳しい戦いになるというのは覚悟していた。昨日から自分のアウトラップがすごく大事な要素になるなと思っていたので、今日もフリー走行の段階からコールドタイヤで練習させてもらい、その成果を出せて、自分なりに納得出来るアウトラップが走れたので、そこからは落ち着いて走った。途中タイムを失ったりもしたが、自分の走りに集中して、立川選手になるべくリードを築いてから渡したいという気持ちで集中して走った。今回本命というか、期待されていたのは分かっていたので、プレッシャーには感じていた。前回チームとしても少し失敗の部分もあったので、その反省を今回に繋げ、みんなで今回にかけた意気込みが結果に繋がったので本当に嬉しい。

    大嶋和也 (WAKO’S 4CR LC500 6号車)

    思ったよりもタイヤの暖まりと内圧の上がりが悪く、前半苦戦した。それで順位を落としてしまった分、挽回しなくてはと最後まで必死に走った。最後速かっただけに、序盤もう少し上手く走れていれば勝てるチャンスがあったのではないか、とそういう意味ではちょっと悔しいが。去年に増してレースを力強く戦えてると思うし、シーズンのことを考えれば、ランキングも僅差の2位なので、非常に良いレースだったと思う。次戦オートポリスは第2の故郷というか、生まれは九州なので、是非良い結果を残したいと思うし、僕らは行っていないが、岡山やオートポリスのテストでも非常にLEXUS LC500は好調だったので、そのデータを参考にして、上位を目指したい。

    アンドレア・カルダレッリ (WAKO’S 4CR LC500 6号車)

    スタートを担当した(大嶋)和也は序盤、タイヤのトラブルでペースが上がらなかったが、その後調子を取り戻すことが出来、追い上げた。チャンピオンシップは非常に接近戦になるだろうから、1ポイントが重要になるし、我々の車両の戦闘力が高いことは分かっていたので懸命に走ったし、ペースも悪くなかった。チームやドライバーみんなでとても良い仕事をした結果で、チャンピオンシップを考えても2位は悪くない。次戦は更に難しいレースになると思うが、今年のLC500は素晴らしい車両なので出来る限りのポイントを稼ぐべく、安全に、賢く戦いたい。

    平川亮 (KeePer TOM’S LC500 37号車)

    悪くない結果だと思う。トップ6を目標にやってきたので、その中で上手くレースをこなせた。周りがつぶれたりといった運も味方してくれて、3位表彰台が獲得出来、なおかつポイントもリードしたまま終われたので良かった。次戦は更にハンデが厳しくなるので、無理せず戦いたい。初戦、第2戦とポイントを多く稼ぐという展開のシーズンは2回目で、今後どういうレースをしたら良いかというのは分かっているので、その中で無理せずしっかりポイントを取っていきたい。

    ニック・キャシディ (KeePer TOM’S LC500 37号車)

    表彰台獲得という結果にはとても満足している。我々はとても重いウェイトハンデを積んでいたので、今週末は困難になることは分かっていた。それを考えれば表彰台は最良の結果だろう。(平川)亮がとても良い走りをしてくれた。個人的には自分のパフォーマンスには若干不満が残るが、その分次戦頑張りたい。

    [GT300] 中山雄一/坪井翔組LEXUS RC F GT3が初優勝!
    飯田章/吉本大樹組も8位で今季初ポイント獲得を果たす

    SUPER GT第2戦が富士スピードウェイで行われ、GT300クラスで中山 雄一/坪井翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車が4番手スタートから追い上げ初優勝。ランキングも首位に浮上した。飯田 章/吉本 大樹組 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車も8位に入りポイント獲得を果たした。

    5月4日(木)好天の下でSUPER GT第2戦の決勝レースが行われた。好天の下、午後2時10分に決勝レースがスタート。2列目4番手スタートの51号車が、スタートを担当した中山雄一の好走で4周目に3位浮上。その後、ライバルが次々にピットインしていく中、燃費の良さを活かしてピットインを遅らせ、坪井へとドライバーチェンジ。

    中盤のスティントを担当した坪井もハイペースで周回を重ね、同様にピットを大きく遅らせる作戦。ライバルが2度目のピットを終えた後、首位に立った坪井の51号車は後続との差を着実に広げていき、2位に1分半ほどのマージンを持って残り20周あまりのところでピットイン。燃料給油も短時間で済ませ、51号車は首位の座を守ったまま中山雄一がコースへ復帰した。

    交換したばかりで冷えたタイヤの51号車に、2位の車両が猛追を見せ、数周後には1秒以内にまで迫られたが、タイヤが暖まってからは中山雄一が再び後続との差を広げる快走。最後は8秒近い大差をつけ、トップでチェッカー。若き2人のドライバーと、今季より新型車両で参戦を開始した51号車が、参戦2戦目にして初優勝を飾った。中山雄一と坪井はランキング首位に浮上。

    同じ新型LEXUS RC F GT3の60号車は21番手と後方スタートながら速さを見せてポジションアップ。中盤にはトップ10圏内に浮上し、8位でフィニッシュ。ポイント獲得を果たした。

    ポイント圏内を伺うバトルを繰り広げていたプリウス31号車は12位。30号車はトラブルでピットでの長い修理を余儀なくされたが、終盤コースに復帰し、26位でチェッカーを受けた。

    中山雄一 (JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車)

    前回の岡山大会では結構苦戦して、予選は4番手だったのに決勝が8位と言うことで結構悔しいレースだったが、そこからTRDやチームと考えたセットアップに変更し、前回のオートポリステストでいい感触だったタイヤを何とか今回のレースに間に合わせてくれた。そのタイヤが非常に良かった。昨日の予選4番手というのは、岡山と同じだが、僕たちとしては本当にレベルアップして獲得した結果で、それを今日のレースでしっかり活かし、1位で帰ってくることが出来て良かった。坪井選手のタイムもすごく良くて、彼のスティントの間にライバルをパスすることが出来て、僕は最後、作ってもらったマージンを守るだけだった。本当に良いレースだったと思う。僕自身、インタープロトシリーズなどで富士はたくさん練習しており、誰より自信があるので、その富士で勝てて良かった。

    坪井翔 (JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車)

    今日の結果は素直に嬉しい。GT参戦2戦目で、立ち上がったばかりのチームで、いきなりこんなに上出来というか、良い流れで来て良いのかなと思うくらいだ。僕は第2スティントを担当したが、こんなに長いスティントを走るは初めてだったので、タイヤが持つかとか、何も分からず、ひたすらプッシュするしかないと頑張った。クルマもタイヤも非常にパフォーマンスが高かったので、安定したタイムをキープしてトップで中山選手にバトンを渡せて、僕が出来ることは最大限発揮出来たなと思うので、今日のレースについては合格点をあげたい。

    関連:【SUPER GT】 第2戦富士 結果:ZENT CERUMO LC500が優勝

  • 【WEC】 トヨタ:ホセ・マリア・ロペスが怪我でスパ6時間を欠場

    【WEC】 トヨタ:ホセ・マリア・ロペスが怪我でスパ6時間を欠場

    トヨタのドライバーを務めるホセ・マリア・ロペスが、WEC開幕戦シルバーストンでのクラッシュでの負傷の影響でスパ・フランコルシャン6時間レースを欠場することが決まった。

    ホセ・マリア・ロペスは、ウェットコンディションのシルバーストンでコプスでバリアにクラッシュ。マシンはピットまで戻り、1時間の修復を経てレース復帰し、38周遅れでレースをフィニッシュしていた。

    衝突の影響で“メディカルライト”が点灯したため、ホセ・マリア・ロペスは予防措置としてノーサンプトンの病院に搬送され、同日にリリースされていたが、クラッシュの影響で背中に痛みが出ていた。

    トヨタは4日(木)にホセ・マリア・ロペスが“2本の椎骨に軽い損害”を負っており、今週末のレースを欠場することを発表した。

    ホセ・マリア・ロペスは「スパで走るのを本当に楽しみにしていたので、今週末のレースに出れないことにかなり落胆している」とコメント。

    「基本的には元気だけど、僕たち全員でチャンスを無駄にしないことで合意した。プライオリティはル・マンに万全な体調で挑むことだ」

    「違うトラックであればレースはできたかもしれないけど、オー・ルージュではドライバーの身体にかなりのGフォースがかかる。FIAの医師団と僕たちのチームのドクターと議論して、今週末は走るべきではないという決断をした」

    ホセ・マリア・ロペスが欠場することで、トヨタの7号車は小林可夢偉とマイク・コンウェイの2人でレースに挑む。