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  • バルテリ・ボッタス キャデラックF1契約後のメルセデスの変化を告白

    バルテリ・ボッタス キャデラックF1契約後のメルセデスの変化を告白

    バルテリ・ボッタスは2025年シーズン、メルセデスのリザーブドライバーとしてF1に関わっていた。その一方で、裏ではキャデラックとの交渉を進め、2026年のレギュラーシートを勝ち取っている。この決断は、彼のメルセデスでの役割にも少なからぬ影響を及ぼしていた。

    2024年末でザウバーF1チームのシートを失ったボッタスは、古巣メルセデスにリザーブとして復帰。2026年に再びグリッドへ戻るという目標を掲げ、そのチャンスをキャデラックで掴んだ。

    長年メルセデスに在籍してきたボッタスのキャデラック加入は、2025年8月に正式発表されている。

    その後の変化について、ボッタスは元F1ドライバーのフアン・パブロ・モントーヤ、ジョリオン・パーマーとの対談で明かした。

    「なぜか分からないけど、昨年キャデラックと契約してから、メルセデスのシミュレーターに一度も乗らなくなったんだ。シミュレーターの日程は全部埋まっていたらしいけど、本当の理由は分からない」と、ボッタスは笑いながら語っている。

    メルセデス側の対応は理解できるものだ。シミュレーターではすでに2026年F1マシンの開発作業が進められており、その重要な情報を、翌年からライバル陣営に移るドライバーと共有するわけにはいかないからだ。

    この対談は、アブダビで行われた2025年シーズン最終戦の週末に実施されたものだが、ボッタスはキャデラックF1の戦力については慎重な姿勢を崩さなかった。

    「正直なところ、まだ分からない。すべては推測にすぎない」と語り、「パワーユニットには大きな差が出ると思っているから、未知数が多すぎて今は何とも言えない」と続けている。
    「プレシーズンテストではある程度の感触は得られると思うけど、その時点でも、各チームが本番用のマシンで走っているかどうかは分からない。変数が多すぎるし、推測する要素が多すぎる。だから、今の段階では勢力図について本当に何も言えないんだ」

    10勝を挙げたF1ウィナーであるボッタスにとって、キャデラックF1での挑戦は未知の要素に満ちた再スタートとなる。その第一歩は、すでにメルセデスとの関係性にも、静かな変化をもたらしていた。

  • キャデラックF1、モーターホームとトランスポーターの画像が初公開

    キャデラックF1、モーターホームとトランスポーターの画像が初公開

    キャデラックF1は、2026年F1参戦に向けた準備の一環として、チームの新たなホームとなるモーターホームとトランスポーターの画像が初公開された。2026年1月の本格始動を前に、アメリカ発の新チームがパドックに拠点を構える姿が明らかになった。

    このモーターホームは、キャデラックF1がF1という舞台で存在感を示すための象徴的な施設でもある。デザインはシンプルかつ重厚で、新規参戦チームでありながら、長期的な参戦を見据えた本格的な体制構築が進んでいることを示している。

    また、新たにF1へ参戦するキャデラックF1は、シーズン最初のテストで使用する特別なモノクロリバリーを公開している。このリバリーは、バルセロナで実施される非公開テスト専用のもので、マシンの「デザイン上の秘密」を伏せたまま走行に臨む狙いがある。

    2026年F1シーズンに11番目のチームとして加わるキャデラックF1は、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスの起用を決めており、テスト開始13日前となる火曜日に、この暫定リバリーの画像を公開した。

    パワーユニットにはフェラーリ製エンジンを採用。信頼性と実績を重視した選択であり、ゼロからの挑戦となるキャデラックF1にとって、技術面での大きな支えとなる。チームを率いるのはグレアム・ロードン。F1と耐久レースの双方で豊富な経験を持つロードンの指揮のもと、キャデラックF1は現実的かつ段階的な成長戦略を描いている。

    キャデラック F1 フォーミュラ1カー

    今回のリバリーは、ゼネラルモーターズとキャデラックの協業によって開発されたもので、ブラックとシルバーを基調としたステルス感のあるデザインが特徴だ。チームは、この仕様が「正式なレース用リバリーとは異なるもの」であると説明している。

    正式なレース用リバリーは、2月8日に放映されるスーパーボウルのCM内で初公開される予定となっている。

    キャデラックF1は、新車の詳細について現時点では極力明かさない姿勢を貫いている。

    「新しいテスト用リバリーは、デトロイトのデザインの伝統と、グローバルなキャデラックF1チームの力強さを称えるものだ。同時に、我々のデザイン上の秘密を覆い隠す役割も果たしている」と、ゼネラルモーターズ社長のマーク・ロイスは語った。

    「バルセロナでのテストは、ほんの始まりに過ぎない。来月、世界中のファンに公式レースリバリーを披露できるのを楽しみにしている」

    モーターホームとトランスポーターの公開は、キャデラックF1が単なる“話題性のある新規参戦”ではなく、F1に腰を据えて挑む存在であることを示す第一歩だ。2026年のF1新時代において、このアメリカンチームがどこまで競争力を発揮できるのか。その行方は、今後のテストとシーズン序盤で徐々に明らかになっていく。

    バルセロナでの4日間のテスト終了後、F1はバーレーンで3日間ずつ2回のテストを実施し、その後、3月8日にオーストラリアGPで2026年シーズンが開幕する。

    キャデラック F1キャデラックF1チーム

  • キャデラックF1が呼び戻した情熱 パット・シモンズが再び勝負の世界へ

    キャデラックF1が呼び戻した情熱 パット・シモンズが再び勝負の世界へ

    長年にわたりF1の統治機構の中枢でスポーツの方向性を形作ってきたパット・シモンズが、再び競争の最前線へと戻ってきた。その舞台となったのが、GMの支援を受けて始動するキャデラックF1だ。

    現在、シモンズはキャデラックF1のエグゼクティブ・エンジニアリング・コンサルタントを務めている。彼がこの新興プロジェクトに惹かれた理由は、野心、現実性、そして長期的な視野が同時に存在していたからだ。

    「パドックに入ったとき、誰がレースに勝とうがどうでもいい、という本当に奇妙な感覚を覚えた。それがすごく不思議だった。時間が経つにつれて、その競争心を失っている自分に気づき、恋しくなった」とシモンズはAutocarに語っている。

    この感覚は、F1のテクニカルディレクターとして規則作りに携わっていた晩年に、より強くなっていったという。ルールの設計には深く関わりながらも、その結果が現場でどのような影響を及ぼすのかから、次第に距離を感じるようになっていた。

    彼は多くのレギュレーション作業に誇りを持っている一方で、2026年F1レギュレーションの一部については、自身の哲学と一致しなかったことも率直に認めている。特にパワーユニットの方向性については、「自分が望んでいたものではなかった」と明言した。

    キャデラックF1の提案が与えた決定打
    そうした背景の中で、キャデラックF1の参戦計画は、シモンズに強い印象を残した。

    「その提案を見たとき、正直に“すごい”と思った。本当に印象的だった。非常に野心的で、資金面もしっかりしている。そして何より、とても現実的だ」

    彼が評価したのは、短期的な話題作りやブランド主導の派手さではなかった。キャデラックF1は、F1に一時的に挑戦するのではなく、腰を据えて根付くことを前提にしている。

    「これは“試み”以上のものになる。現実になるんだ」

    チームの構造も、その考え方を反映している。シャシー開発とレース運営の中枢はシルバーストンに置かれ、F1の伝統的な技術基盤の中に身を置く。一方で、2028年以降を見据えたパワーユニット開発はノースカロライナで進められており、インディアナポリス近郊には大規模な製造・運営拠点の建設も計画されている。

    シモンズは、アメリカ側の施設は実際に目にして初めて、そのスケールを実感できるものだと語る。さらに重要なのは、それらを閉ざされた場所にしないという方針だ。

    「我々はファン中心でありたい。F1はとても秘密主義的で、特にエンジニアは“大きな秘密を守っている”と思いがちだ」

    「でも、我々が話している“住宅ローン”はファンが払っている。ファンがいなければ、レースもスポンサーも、大企業の参入もない。すべてはファン次第なんだ」

    キャデラック F1

    経験と安定を重視したドライバー像
    キャデラックF1の現実主義は、ドライバー選考にも表れている。

    「利用可能なドライバー全員を対象に、大きなマトリクスを作った。その中で、徐々にチェコとバルテリが浮かび上がってきた」

    基準は明確だった。即戦力であり、勝利を知るドライバーであることだ。

    「勝者だ。2人で16勝している。このグリッドで、16勝を挙げたドライバーを2人揃えているチームは多くない」

    バルテリ・ボッタスについては、ウィリアムズ時代からの信頼関係が判断を後押しした。

    「彼のことはよく知っているし、とても好きだ。1周の速さは本当に抜群で、予選でも非常に強い」

    一方、セルジオ・ペレスについては、レッドブルでの厳しい最終年を経て、慎重な再評価が行われた。

    「彼が交代させられたあと、その状況を見て、チェコを見直すきっかけになった。彼の取り組み方、細部への注意、関与する姿勢は本当に素晴らしい」

    シモンズは、参戦初年度から不要な混乱を招くことを強く避けたいとも語っている。

    「自分が次のルイス・ハミルトンだと証明しようとして、壁に投げ込むようなドライバーはいらない。我々はそれを必要としていない」

    F1の将来とキャデラックF1の立ち位置
    シモンズは、キャデラックF1の枠を超えて、F1全体の方向性にも深く関心を寄せている。予算上限については、その必要性を明確に擁護した。

    「チームは定期的に破綻していた。それは持続可能じゃなかった」

    また、自身が立ち上げに関わった持続可能燃料についても、形式的な取り組みだという批判を否定する。

    「ほぼすべての分子が持続可能だと認証されなければならない」

    2026年F1については、視覚的な変化は控えめになる一方で、戦略性が増すと見ている。DRSに代わってアクティブエアロが導入され、オーバーテイクはエネルギーマネジメントが鍵になる。

    「今の追い抜きの補助は“プッシュ・トゥ・パス”だ。レースはより戦術的になる。守るために使うのか、抜くために使うのか。その使い方が問われる」

    補足:シモンズが語る「関与する価値」
    この発言群から浮かび上がるのは、キャデラックF1が単なる新規参戦チームではなく、長期的な責任と現実的な覚悟を前提にF1へ向き合っているという点だ。

    パット・シモンズにとって、このプロジェクトは役職や立場以上に、「勝敗を再び気にかける理由」を取り戻す場となっている。その姿勢こそが、キャデラックF1の土台を静かに形作っている。

  • キャデラックF1、2026年F1プレシーズンテスト用リバリーを初公開

    キャデラックF1、2026年F1プレシーズンテスト用リバリーを初公開

    キャデラックF1は、2026年F1シーズンに向けた最初の一歩として、1月下旬にバルセロナで行われるプレシーズンテスト用の特別リバリーを初公開した。アメリカの新規参戦チームにとって、F1の舞台で披露される最初のカラーリングとなる。

    キャデラックF1は、今月下旬にスペインのカタルーニャ・サーキットで実施される非公開テストに向け、このテスト専用リバリーを使用することを明らかにした。2026年F1参戦に向けた準備が進むなか、チームのビジュアル面での第一印象が示された形だ。

    このテスト用リバリーは、火曜日にデトロイトにあるゼネラルモーターズの新本社で、同社社長のマーク・ロイスによって披露された。そこで公開されたデザインが、1月26日から30日にかけて行われるバルセロナテストで実際に走行するマシンに施される。

    キャデラックF1の正式リバリーは2月8日に公開予定とされているが、今回デトロイトで披露されたカラーリングは、スペインでの走行時の姿を先行して示すものとなる。全体はクリーンなモノクロ調のコンセプトで構成されており、チーム側は「今季レースで使用される公式リバリーとは異なる、明確に区別されたデザイン」であると説明している。そのため、このリバリーから最終仕様の2026年F1リバリーを直接読み取ることはできないとしている。

    チームの説明によれば、このテスト用リバリーは「キャデラックの象徴的なクレストとシールドを現代的に解釈したデザインと結び付けることで、印象的かつプレミアムな外観を生み出している」という。

    「大型のキャデラック・クレストは、空力表面を覆うようにリアセクションに優雅に配され、キャデラックが世界的なスポーツの舞台に参入したことを力強く示している。さらに、キャデラック特有の精密な幾何学パターンを、グロスとマットを組み合わせた縦方向の表現でマシン全体に展開し、ブランドDNAを芸術的に体現しつつ、ボディワークをカモフラージュする役割も果たしている」

    また、このリバリーには、アメリカとイギリス双方に拠点を持つキャデラックF1チームの創設メンバーの名前もデザインの一部として組み込まれているという。

    キャデラック F1

    なお、バルセロナでのテストでは、キャデラックだけが特別仕様のリバリーを使用するわけではない。英プラネットF1が最初に報じたように、2026年型マシンを正式に発表していないチームに対し、テスト開始時点ではカモフラージュ、もしくはブランクに近いリバリーで走行するよう要請が出されている。

    すでに1月26日以前にローンチイベントを予定しているレッドブル、レーシングブルズ、ハースF1チーム、フェラーリ、メルセデス、アルピーヌは正式カラーで臨む見込みだ。一方で、キャデラックF1、アストンマーティン、ウィリアムズ、マクラーレンは、バルセロナではブランク、もしくは独自デザインのリバリーを使用する可能性が高いとされている。ただし、条件を満たしていれば、どのチームも特別仕様を選択することは可能だ。

    なお、非公開テストという制限がないバーレーンでのプレシーズンテストでは、全チームが例年どおりシーズン用の正式リバリーを披露することが求められている。

  • キャデラックF1、フェラーリ提携でも“買わない”自立のマシン哲学

    キャデラックF1、フェラーリ提携でも“買わない”自立のマシン哲学

    キャデラックF1チームは、今季からF1グリッドに新たに加わり、フェラーリと技術提携を結んで参戦を開始する。2026年シーズンから11チーム体制となる中、同チームは当面フェラーリ製パワーユニットを使用し、2028年に自社製エンジンを導入する計画だ。

    キャデラックF1のコンサルタントを務めるパット・シモンズは、同チームがフェラーリから可能な限り多くのパーツを購入する、いわゆる「カスタマーチーム型」の運営を選ばなかった理由を明らかにした。

    「我々は、競合の一部が採っているモデルでやるつもりはない」とシモンズはRacingNews365を含むメディアに語った。

    「エンジンとギアボックス・カセットは受け取る。しかし、ギアボックスキャリア全体、リアサスペンション、フロントサスペンション、そして他チームがサプライヤーから購入しているような部品については、我々はそうしない。すべてを一から設計している」

    この方針は、フェラーリから可能な限り多くの公認パーツを購入してきたアメリカのライバル、ハースF1チームとは大きく異なるアプローチだ。

    シモンズは、独立性こそが将来的な成功への鍵だと強調する。

    「自分たちの運命を自分たちで握ることが重要だと強く信じている。カスタマーチームの立場では、世界選手権を勝つ道ではないと私は考えている」

    一方で、キャデラックF1は初年度に向けた準備の中で、フェラーリのマシンを使用したプライベートテストも実施してきた。これはチームの結束力を高める目的があるという。

    キャデラック F1 スクーデリア・フェラーリ

    シモンズはフェラーリとの協力関係について、次のように評価した。

    「フェラーリは一緒に仕事をする上で本当に素晴らしい存在だ。あらゆる面で非常に協力的だった」

    「旧型車テスト、いわゆるTPC(旧型車テスト)にも参加させてもらえた。メカニックたちがチームとして一緒に作業するためだ。そうした点でもフェラーリは素晴らしい人たちだ」

    「これはあくまで暫定的な措置であり、我々にとって非常に実務的な判断だった」

    フェラーリとの提携を最大限に活用しつつも、長期的には独自路線を貫く。キャデラックF1のプロジェクトは、その明確な哲学とともに動き出している。

  • キャデラックF1チーム、IFSと戦略提携 運営基盤を強化

    キャデラックF1チーム、IFSと戦略提携 運営基盤を強化

    2026年F1参戦を控えるキャデラックF1チームが、産業用AIソフトウェア大手のIFSと戦略的パートナーシップを締結した。チームのF1正式参戦が承認される以前から導入が進められており、異例とも言える早期段階での運営基盤構築が明らかになった。

    IFSはキャデラックF1チームの公式テクノロジーパートナーとして、財務管理や調達といった基幹機能を皮切りに、サプライチェーン、製造、品質管理へとソフトウェア導入領域を段階的に拡大してきた。

    さらに在庫管理やエンジニアリング管理も支援し、重要部品を必要なタイミングで確実に利用できる体制を構築している。

    これらのシステムは、リソース最適化とリアルタイムの意思決定を可能にし、車両設計やレース運営における判断の精度向上に寄与する。業務効率化や自動化を通じて、F1の厳格なコストキャップおよび技術規定の順守を支え、チームがパフォーマンス最大化に集中できる環境を整える狙いだ。

    キャデラックF1チームのグローバル・コマーシャル戦略責任者であるタイラー・エップは、「参戦が正式に承認される前という非常に早い段階からIFSの導入を決断した。その結果、オペレーションを急速にスケールさせることができ、競争力のある車両開発と結果を出すことに集中できている」と述べた。

    また、IFSのCEOであるマーク・モファットは、「F1はミリ秒が勝敗を分ける世界だ。IFSを運営体制に組み込むことで、俊敏性とリソース最適化を高め、パフォーマンスの限界突破を支援する」とコメントしている。

    本提携により、IFSのブランドはレースカーやドライバー、公式チームウェアなどキャデラックF1チームの各種アセットに掲出される予定だ。F1という極限環境を“実証の場”とし、ソフトウェアが競争力向上にどう貢献できるかを示す取り組みとなる。

  • フェラーリがキャデラックF1チームに託した“先行データ”の価値

    フェラーリがキャデラックF1チームに託した“先行データ”の価値

    2026年F1参戦を控えるキャデラックF1チームにとって、フェラーリとの技術的連携は単なるエンジン供給にとどまらない意味を持つ。マラネロから提供されるのは2026年F1パワーユニットそのものだけでなく、これまで蓄積されてきた膨大な知見と実務経験だ。

    新レギュレーションは未知数が多く、各チームにとって“走り出す前”の準備段階こそが成否を左右する。そうした状況で、キャデラックF1チームは、フェラーリから得られる事前情報を武器に、参戦初年度から確かな地盤を築こうとしている。

    このプロジェクトを率いるグレアム・ロードンは、フェラーリの2026年F1パワーユニット計画に強い信頼を寄せており、その完成度が次世代F1で十分に戦える水準にあると確信している。

    マラネロで共有された“現場の時間”
    ルーキーとしてF1に参戦するチームにとって、最大の課題は経験値の不足だ。キャデラックはこの弱点を補うため、シミュレーターと実地作業の両面で徹底的な準備を進めてきた。

    2025年末、フェラーリはフィオラノでの作業にキャデラックの多数の技術者を受け入れ、実車とシミュレーションを結びつけるプロセスを共有した。これは単なる視察ではなく、トップチームが長年かけて築いてきた運用ノウハウに直接触れる機会だった。

    この経験によって、キャデラックは新レギュレーション下で必要となる作業フローや判断基準を、参戦前の段階で具体的に理解することができた。

    キャデラック F1 フェラーリ

    周冠宇という“経験の橋渡し役”
    キャデラックの体制構築において、決定的な役割を担うのが周冠宇だ。彼はフェラーリでリザーブドライバーを務め、2026年F1マシン開発の中核となる「プロジェクト678」に深く関与してきた。

    周冠宇は3シーズンにわたるF1参戦経験を持ち、若手候補とは一線を画す実戦的な知識を備えている。キャデラックが彼を選んだ理由は明確で、不確実性を極力排除し、確かな判断ができる人物を据える必要があったからだ。

    シルバーストンの欧州拠点を拠点に活動する周冠宇は、イタリアで培ったフェラーリ流の開発思想を、アメリカとイギリスにまたがるキャデラックの組織へと伝える役割を担う。

    フェラーリのノウハウを“使いこなす”ために
    周冠宇はレース出走こそしないものの、その存在価値は極めて大きい。彼はバルテリ・ボッタス、セルジオ・ペレスと連携し、シミュレーター相関や開発方向性の精度向上に貢献する。

    フェラーリで培った知識、2026年タイヤへの初期対応、トップチーム特有の運用プロトコル。これらすべてが、キャデラックにとっては“時間を買う”ための資産となる。

    新たなF1チームが短期間で競争力を得るためには、技術だけでなく、それを扱う人材の質が問われる。フェラーリのノウハウを理解し、翻訳できる存在として、周冠宇はキャデラックF1にとって欠かせない触媒となっている。

  • 周冠宇 キャデラックF1のリザーブ就任で再出発「将来は必ずグリッドへ」

    周冠宇 キャデラックF1のリザーブ就任で再出発「将来は必ずグリッドへ」

    周冠宇は、新たに発足するキャデラックF1チームのリザーブドライバーに就任したことへの高揚感、フェラーリで過ごした時間から得た学び、そして将来への希望についてF1.comに語った。

    周冠宇は、2026年に向けてキャデラックF1チームのリザーブドライバーに起用された最新の“おなじみの名前”だ。チームのレースドライバーにはバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスが名を連ね、テストドライバーには元インディカードライバーのコルトン・ハータが加わる布陣となっている。

    フェラーリで2025年にリザーブを務めていた周冠宇にとって、この役割は決して初めてではない。しかし、まったく新しいチームを支えるという点で、26歳の彼にとって来季はまったく新しい挑戦となる。さらに2026年は、新たな技術規則が導入されるシーズンでもある。

    「新しい」という言葉は何度も出てくるが、このプロジェクトには周冠宇にとって“馴染み”も多い。キャデラック移籍についてF1.comに語るなかで、その点も魅力の一部だったと明かした。

    「まず第一に、この新しいプロジェクトに本当にワクワクしている」と、2022年から2024年までアルファロメオ/キック・ザウバーで3年間F1を戦った上海出身のドライバーは語る。

    「この新チームでは、グレアム(ロードン)、バルテリ、それに多くのエンジニアのことを知っている。今年を通してチームがどのように立ち上がっていくのかも見てきたし、将来は明るいと強く感じた。

    彼らは単にグリッドに並ぶためにチームを作っているわけじゃない。本気で戦うためのチームを作っている。数年かけて達成しようとしている明確なミッションと目標があって、キャデラックをトップミッドフィールドのチームに押し上げ、その先へ進もうとしている。それが本当に僕を引きつけた理由だ」

    「一方で、チーム側も昨年1年間で僕が何をしてきたか、どんな役割を果たしてきたかを見てくれたと思う。これは双方にとって大きなメリットになる。

    このチームで唯一のリザーブドライバーになることで、再びステアリングを握るための最高のチャンスだと感じているし、僕が提供できる情報や経験、そして非常に経験豊富な2人のレースドライバーと協力することで、チーム全体を前に進められると思っている。

    今年は大規模な規則変更の年だ。これまでに積み重ねてきた知識や経験は、経験の浅いドライバーと比べれば大きな助けになるはずだ」

    キャデラック・プロジェクトへの高い信頼
    周冠宇は、キャデラック加入を発表した際に「家族のもとに戻ったような感覚」と表現している。チーム代表のグレアム・ロードンは長年にわたって彼のマネジメントに関わってきた存在であり、ボッタスとはF1での全在籍期間を通じてチームメイトだった。こうした経験豊富な人物たちの存在が、プロジェクトへの関心をさらに高めたという。

    「たくさん話をしてきた」と周冠宇はボッタスとの関係について語る。

    「去年は違うチームにいても多くの時間を一緒に過ごしたし、F1で過ごした3年間は本当にずっとバルテリと一緒だった。

    同時に、グレアムとも常に一緒に仕事をしてきた。それがこのプロジェクトに対する高い信頼につながっている。チェコ(ペレス)とは一緒に仕事をしたことはないけど、彼が素晴らしいドライバーだということは分かっている。

    僕たち3人は正直で、舞台裏で何が起きているかについてもとてもオープンだ。これほど大きな規則変更の節目では、そうした姿勢が本当に重要になる。

    個人のガレージ側だけの利益や結果に集中するのではなく、チーム全体で前に進む必要がある。それがとても大切なんだ。

    それに、新しいチームだからこそ、ゼロからスタートするエネルギーがある。僕にとっても、これまで経験したことのないまったく新しい体験だ。これから何が待っているのか楽しみだし、シャーロットのファクトリーに戻ってシミュレーター作業をしたり、シルバーストンでエンジニアたちと過ごす時間を楽しみにしている」

    周冠宇冠宇 キャデラック F1

    フェラーリでの時間から得た学び
    2024年末にキック・ザウバーでのレースシートを失った周冠宇は、かつて在籍していたフェラーリ・ドライバー・アカデミーに戻り、2025年はリザーブドライバーとしてシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンとともに活動した。

    フェラーリは2026年にキャデラックへパワーユニットとギアボックスを供給する予定であり、周冠宇はイタリアの名門チームでの経験が大きな助けになると考えている。また、アルファロメオ/キック・ザウバー時代にもフェラーリ製エンジンを使用していた。

    「2022年に始まったこの新時代のF1では、ずっとフェラーリのエンジンを使ってきた。それにすっかり慣れているし、昨シーズンはフェラーリの開発テストで2026年仕様のエンジンも走らせていた。そうしたすべての経験が、今ここでつながってくる」と説明する。

    「エンジン、パワーユニット、ギアボックス、油圧システムまで、それぞれがどう機能するかについて、非常に明確な感覚とフィードバックを持っている。エンジンが変わると、ダウンシフトの仕方やドライビングスタイルなど、ドライバーが適応しなければならない点は本当に多い。

    でも僕はすでにその点で最新の状態にある。今年はどんな違いが出てくるのか楽しみだ。大きな変化になるのは間違いない。フェラーリのパワーユニットを使うとはいえ、すべてのメーカーが年々開発を進めていくから、それがとても重要になる。

    今年は最初にトップに立てるかどうかではない。シーズンを通して、風洞開発にどれだけ効率的に時間を使い、空力やアップデートで最大の効果を引き出せるかがすべてだと思う。

    だからこそ、このシーズンを楽しみにしているし、何もかもに必死で適応しなければならない場所に来たとは感じていない。これまで一緒に仕事をしてきた人たち、同じエンジン、多くのスタッフやエンジニアがいる。すでにみんなと馴染んでいる感覚があるんだ」

    リザーブドライバーという立場の難しさと将来の目標
    一方で、フルタイムドライバーからリザーブへと立場が変わることが、簡単ではなかったことも認めている。

    「精神面では正直きつい部分がある。レースを見ていると、これまで戦ってきた相手や、勝ってきた相手が走っているわけだから」と彼は語る。

    「自分もそこにいるべきだし、グリッドで彼らと戦う資格があると感じる。それが一番つらいところだ。

    でも別の見方をすれば、悪い立場ではない。2025年にレースシートを一歩引いたことで、自分がトップパフォーマンスに達していなかった部分や、将来グリッドに戻ったら何を変えるべきかがはっきり見えた。

    外から見ることで、どう成長すべきかがより明確になる。特に昨年は、グリッドでもトップクラスの2人のドライバーのそばにいて、彼らが何をしているのか、苦しむときやうまくいっているときにどう対応しているのかを学べた。

    そうしたすべてを吸収しているし、すでに自分はより良いドライバーになったと感じている。来るシーズンを楽しみにしているし、最終的な目標は、再びグリッドに戻ってフルタイムでレースをすることだ」

    その目標は今も彼の中にあるが、焦ってはいないという。

    「毎週や毎月考えるようなことではない。シーズン序盤は、今のコミットメントに集中するだけだ。今の僕の役割は、キャデラックF1チームとのまったく新しい旅に全力を注ぐこと。

    最終的な目標はグリッド復帰だ。でも、それを達成するためには待つ時間も必要になる。数週間、数か月かけて努力を示し、チームに自分の価値を証明する。そうすればチャンスは自然と訪れる。今は焦っていない。

    これから数週間、数か月が楽しみだ。将来について本格的に考えるのは、夏休み前の時期になるだろう。だから今は、チームに集中し、その土台を築いていきたい」

    2026年に向けたキャデラックの取り組み
    ロードンは、初年度の目標を「可能な限り完璧に実行し、他チームからの敬意を得ること」と繰り返し語っており、周冠宇もその考えに同調する。

    「新しいチームが初戦からトップに立てるとか、簡単にトップ10で戦えるとは言えない」と周冠宇は語る。

    「重要なのは積み重ねだ。多くのミッドフィールドチームもゼロからスタートして築き上げてきた。正しい人材を集め、正しい場所にチームを置き、焦らないことが大切だ。その点でグレアムは素晴らしい仕事をしている。

    何が起きるかは分からない。規則が大きく変わるシーズンだから、どのチームにも明確な序列はない。でも、この数週間、数か月で見てきた限り、チームは確実に正しい方向に進んでいる」

    開幕戦オーストラリアGP(3月6〜8日)を前に、プレシーズンテストは3回予定されており、周冠宇にとっても準備の時間は限られている。

    「シミュレーター作業が始まる」と彼は笑顔で語る。

    「この発表を待っていた。ようやく制限が解けて、ファクトリーに行き、本格的に仕事を始められる。すぐにシミュレーターに入り、これまでの経験と比較しながらフィードバックを与えていく。新しい顔、懐かしい顔に会うのも楽しみだ。すべてはもうすぐ始まる」

  • キャデラックF1代表 リザーブ起用の周冠宇は「すべての条件を満たしていた」

    キャデラックF1代表 リザーブ起用の周冠宇は「すべての条件を満たしていた」

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPでのグリッドデビューまで残り2か月となった中、キャデラックの2026年ドライバーラインアップに新たな名前が加わった。周冠宇が、アメリカンチームのリザーブドライバーとして加入することが発表された。

    昨夏にレースドライバーとしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスを獲得したキャデラックは、その後も陣容を拡充。

    元インディカー・ドライバーのコルトン・ハータをテストドライバーとして迎え、開発ドライバーには元ハースF1チームのリザーブであるピエトロ・フィッティパルディが名を連ねている。

    周冠宇は、フェラーリでリザーブドライバーを務めた2025年シーズンを経てこの体制に加わる。彼はその前に、アルファロメオ/キック・ザウバーで3年間F1を戦ってきた。

    キャデラックがF1初参戦にあたり、経験豊富なドライバーの起用を重視してきたことは周知の事実であり、チーム代表のグレアム・ロードンも、周冠宇の加入において経験が大きな決め手になったと認めている。

    「レースドライバーの選考を見ても分かるように、新チームとして我々は経験、とりわけドライバーの経験を非常に重視してきた。周は明らかに非常に経験豊富だ」とロードンはF1.comに語る。

    「彼はF1で3年間レースをしてきた。ジュニアフォーミュラで優れた実績を持ち、F1への足がかりを探している他の候補者たちとは異なり、我々にとって重要なのは、ドライバーラインアップ全体として、プログラム全体に貢献できる非常に経験豊かな人材と仕事をすることだった」

    「新チームをF1に参入させるために何が必要かは、過小評価されがちだ。ご存じの通り、F1は信じられないほど競争が激しい」

    「極めて複雑で、他のどのカテゴリーとも比べ物にならない大きなステップだ。だからこそ、ドライバープログラム全体において、何をすべきかを正確に理解しているドライバーが必要になる。彼らにとって新しいのは“新チーム”であることだけだ。その点は非常に重要で、周の選考において大きな要因となった」

    周の起用が「理にかなっていた」理由
    2026年にキャデラックへパワーユニットとギアボックスを供給するフェラーリでの最近の経験も、周冠宇をリザーブに選ぶ上で大きなプラスとなった。

    「私はフェラーリを非常に尊敬している。我々は過去にも一緒に仕事をしてきたし、あそこの人たちをよく知っている。2025年に周のインプットがどれほど高く評価されていたかも分かっている。それも大きな要因だった」とロードンは説明する。

    「彼がある意味でそのファミリーの中に留まることになるのも重要だった。開発の経験、2026年タイヤの経験、そしてトップクラスで極めて競争力の高いチームで活動する経験を積んでいる」

    「我々の視点からすれば、経験、フェラーリでの直接的な経験、そしてパワーユニットとギアボックスのパートナーであるフェラーリとの関係という点で、あらゆる条件を満たしていた。だから彼がチームに加わるのは非常に理にかなっていた」

    この移籍により、周はかつてキック・ザウバーでチームメイトだったボッタスと再会することになる。2人の良好な関係も、26歳の周を迎え入れる上で魅力的な要素だった。

    周冠宇 F1 キャデラック周冠宇は、かつてキック・ザウバーでコンビを組んだボッタスとキャデラックで再会する。

    「我々が重視するもう一つの要素は、ドライバー同士のケミストリーだ。チェコ(ペレス)とバルテリの関係が非常に強いことは分かっているし、周を選んだことで、彼がここ数年バルテリとどう仕事をしてきたかを見ても、その関係性がチーム全体の目標にとって非常に良いものになると確信している」とロードンは語る。

    「言うまでもなく、彼らは全員とても速い。我々は何度も言ってきたが、ドライバーは全員、実力で選んでいる。このプログラムにいる誰がマシンに乗ってF1グランプリを戦っても、何の不安もない」

    適切なリザーブドライバーがチームにもたらすもの
    2026年にグリッドに立つことはないものの、ロードンは、特に新技術規則を迎えるシーズンにおいて、経験豊富なリザーブの重要性を強調する。

    「優れた、経験豊富なリザーブドライバーがいることは、チームが結束し、競争力を高めるスピードをさらに一段引き上げてくれる。実際には“かなり大きな”プラスになる」と彼は説明する。

    「もう一つ付け加えると、私は周のことを以前から知っている。彼は非常に献身的で、完全なチームプレーヤーだ。新チームとして、まさに必要としている資質だ。彼はとても礼儀正しく、技術的にも非常に知識が深く、極めて優秀だ」

    「マシンに対する感覚も非常に良く、さらに2026年の新レギュレーションで重要になると我々が考えているレースの要素についても、優れた感覚を持っている」

    この後もロードンは、周の選考プロセス、ハータとの関係性、そしてキャデラックが迎える“非常に激しい”初年度への準備について語り、周の存在がチームにとって長期的にも大きな価値を持つと強調している。

  • キャデラックF1は2026年に“本物の脅威”となるのか?F1パドックの評価

    キャデラックF1は2026年に“本物の脅威”となるのか?F1パドックの評価

    2026年F1参戦を控えるキャデラックF1に対し、パドック内では早くも警戒と注目が入り混じった評価が広がり始めている。

    十分な技術スタッフ、経験豊富な経営陣、そしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという実績あるドライバー陣を揃えたGM支援のアメリカンチームは、単なる新規参入以上の存在として見られつつある。

    2025年シーズン終盤の昨年11月、アストンマーティンのスポーティングディレクターで、F1で数十年の経験を持つアンディ・スティーブンソンは、キャデラックF1のポテンシャルについて率直に語った。

    「正直なところ、キャデラックがどうマネジメントしていくのかを我々が判断するのはとても難しい」とスティーブンソンは語った。

    「ただ、非常にプロフェッショナルなチームを作り上げているのは明らかだし、強力な資金基盤もある」

    さらにセルジオ・ペレスについても、次のように評価している。

    「チェコについては、私は大ファンだ。彼がキャリアを再スタートさせる姿をぜひ見たい。素晴らしい才能を持ったドライバーだからね」

    「彼は本当に優れたレースドライバーだし、再びサーキットに戻ってくるのを見るのが楽しみだ」

    もっとも、その称賛にはライバルとしての本音も滲む。

    「キャデラックがあまりうまくいかないことを願ってはいるけれど、決して軽視できる存在ではない」

    「我々が見てきた限りでは、本物のチャレンジになる。非常にプロフェッショナルな体制になるだろう」

    この発言は、新規チームに対する慎重な敬意と、実力を測りかねているがゆえの警戒心が同居していることを示している。

    準備はすでに始まっている
    キャデラックF1はすでにシルバーストンに拠点を構え、元マルシャ代表のグレアム・ロードンが技術体制を率いている。シミュレーター走行だけでなく、2年落ちのフェラーリSF-23を用いた実走テストも完了しており、準備は着実に進んでいる。

    キャデラック F1

    新レギュレーションという追い風
    2026年はF1が新たなレギュレーションサイクルに突入する年でもある。この“リセット”は既存チームにとってはリスクだが、十分な投資と準備を行う新規チームにとっては大きなチャンスにもなり得る。

    この点について、メルセデスの副テクニカルディレクターであるシモーネ・レスタも、スティーブンソンと同様の見方を示している。

    「彼らは多額の投資を行い、多くの人材を採用している。外から見ている限り、非常に良いやり方で問題にアプローチしている」とレスタは語る。

    「課題は多いが、フェラーリのパワーユニットを使うことで、少なくとも一つの大きな問題は抱えずに済む。十分に戦える位置に来る可能性はある」

    さらに、自身の過去の経験にも触れた。

    「私が以前関わっていたハースの例のように、小さなチームでも新しいレギュレーションの始まりで良い仕事ができたケースはある。だから私は彼らを過小評価しない」

    「挑戦ではあるが、誰にでも可能性はある」

    “サプライズパッケージ”になる可能性
    野心的な体制、経験豊富な首脳陣、そして実績十分なドライバーラインアップを備えたキャデラックF1。ライバルたちは表向きは成功を願わない姿勢を見せつつも、内心では“予想以上に早く脅威になる”可能性を想定し始めている。

    2026年、キャデラックF1は単なるデビューイヤーの新規参入チームでは終わらないかもしれない。パドックの内側ではすでに、シーズン最大のサプライズとなる可能性に備える空気が漂っている。