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  • アストンマーティンF1 辛辣発言ニューウェイの露出抑制「マイクの前に立たせない」

    アストンマーティンF1 辛辣発言ニューウェイの露出抑制「マイクの前に立たせない」

    アストンマーティンF1のチーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイは、グランプリの現場に姿を見せる機会が少なく、サーキットを訪れた際にもメディアの前で発言することはほとんどない。その背景には、開幕戦オーストラリアGPで行われた記者会見での率直すぎる発言があるという。

    ニューウェイはもともと表舞台に立つことを好まず、チーム代表として対外的な役割を担うよりも、マシン設計に集中するスタイルを取っている。

    そのため不在時には、チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックやアンバサダーのペドロ・デ・ラ・ロサが、苦戦するチームの主なスポークスマンを務めている。

    ニューウェイの「極めて批判的」な会見で広報戦略を変更
    ニューウェイは2026年F1開幕戦オーストラリアGPで、シーズン最初のチーム代表記者会見に出席した。しかし、その場での発言がアストンマーティンにとって広報上の問題になったとされている。

    ニューウェイは、レッドブル時代に成功を支えたホンダF1のパワーユニット技術者について、その一部が「ソーラーパネルか何かの仕事に移ってしまった」と明かした。

    しかもアストンマーティン側がその状況を把握したのは、シーズン開幕のわずか5カ月前に日本を訪問した際だったという。

    さらにニューウェイは、バッテリーの損傷率について「恐ろしい」と表現。問題への対応によってチームのエネルギーが奪われ、メカニックたちが「疲弊しきっている」と率直に語った。

    ニューウェイの発言については、ホンダF1に対するコストキャップ上の救済措置をFIAから引き出すため、意図的に厳しい状況を公にしたとの見方もある。

    しかし、少なくともアストンマーティンの広報部門にとって、その率直さは想定外だったとされる。通常、F1チーム代表はこうした問題について、より慎重かつ外交的な表現を選ぶ。

    スペインのAutoNocionによると、この「極めて批判的」な記者会見を受け、アストンマーティンはニューウェイを「マイクの前に立たせない方がいい」と判断したという。

    その後、ハンガリーGPでニューウェイがメディア対応を行った際には、オーストラリアでの会見とは対照的に、はるかに控えめな内容となった。

    また、ニューウェイ自身からの情報発信についても、現在はチームの公式チャンネルを中心に行われている。アストンマーティンの公式サイトに掲載されるロングインタビューなど、発言内容を管理しやすい形が中心となっている。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ライバル勢はホンダF1の2027年の進歩に懐疑的との報道
    一方、アストンマーティン内部ではホンダF1の開発状況に対する懸念も伝えられている。

    チームの匿名の「上級幹部」が、ホンダF1の進歩の遅さにいら立ちを強めているとされる。F1オランダGPで投入された待望のパワーユニットのアップグレードについても、その成果は期待を下回ったと受け止められているという。

    ホンダは10月1日付でF1パワーユニット開発体制を変更する。LPL(ラージ・プロジェクト・リーダー)は角田哲史から、現在アシスタントLPLを務める深尾洋一郎へ交代する予定で、パワーユニット開発の加速と次世代への移行を図る。

    また、ローレンス・ストロールが将来のパワーユニット供給を巡ってメルセデスやレッドブル・パワートレインズと接触したとの報道もあり、今回の体制変更との関連も取り沙汰されている。

    ライバルチームの間では、ホンダF1が2027年に大幅な性能向上を実現できるかについて「懐疑的」な見方もあるという。過去にマクラーレンと組んだ際も、競争力のある水準に到達するまでには数年を要したことが、その根拠として挙げられている。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、ホンダF1を支援するための規則面での対応について言及しており、その背景にはフェルナンド・アロンソをF1に引き留めたいという意向も示している。

    メルセデスのトト・ヴォルフも、公平性が保たれる範囲であれば調整を受け入れる姿勢を示しており、レッドブル側からも救済措置への支持が伝えられている。

    開幕時にホンダF1の置かれた状況を極めて率直に語ったニューウェイだが、その発言を境にアストンマーティンはメディア対応の方法を変えたとされる。2027年に向けてホンダF1の競争力が大きな焦点となるなか、ニューウェイ自身は表舞台で多くを語るのではなく、マシン開発に集中する姿勢を続けている。

  • エイドリアン・ニューウェイ F1オランダGP入賞は「アロンソのタイヤ管理が奏功」

    エイドリアン・ニューウェイ F1オランダGP入賞は「アロンソのタイヤ管理が奏功」

    アストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイは、2026年F1オランダGP決勝でフェルナンド・アロンソが18番グリッドから9位まで挽回したレースを振り返り、赤旗後に採用したタイヤ戦略とアロンソのマネジメントを高く評価した。

    アロンソは9位でフィニッシュして2ポイントを獲得。一方、ランス・ストロールはマシンにダメージを負ったとみられるハンドリング問題によってリタイアした。

    ニューウェイは、今回のポイントがここ数カ月にわたってマシン改善に取り組んできたシルバーストンのスタッフにとって「価値ある報酬」だと語った。

    赤旗後に新品ソフトを投入
    アロンソは18番グリッドという厳しい位置からレースをスタートしたが、序盤の混乱と赤旗によって状況が変化した。

    アストンマーティンは赤旗後、アロンソに新品のソフトタイヤを装着。ニューウェイによれば、このタイヤを可能な限り長く持たせることがポイント獲得への最善策だと判断していたという。

    「赤旗後、フェルナンドには新品のソフトタイヤを履かせた。うまくマネジメントしたことで、彼はそのタイヤでレースのほぼ半分を走ることができた」

    「それによって効果的な1ストップレースを組み立てることができた。ポイント圏内でフィニッシュするためには、それが我々にとって最善のチャンスだと考えていた」

    アロンソ自身も、レース後にアストンマーティンの戦略判断を絶賛。「戦略は正しかったし、スタートタイヤの選択も正しかった」と振り返り、バーチャルセーフティカー時にステイアウトした判断も含めて「チームが下した判断はすべて正しかった」と語っている。

    ガスリーの追撃を抑えて9位
    長いスティントを成立させたアロンソはポイント圏内に浮上。レース終盤にはピエール・ガスリーが背後まで迫ったものの、ポジションを守り切った。

    「最後の数周になって初めてフェルナンドはガスリーからプレッシャーを受けたが、9位と重要な2ポイントを守るだけのペースがあった」

    アロンソは今回、シャシー側に投入された新パーツについて「マシンがとても運転しやすかった」と評価しており、タイヤへの負担が小さかったことも長いスティントを可能にした要因のひとつとなった。

    ストロールはハンドリング問題でリタイア
    一方、ストロールにとっては対照的なレースとなった。序盤からマシンの挙動に苦しみ、最終的にはリタイアを余儀なくされた。

    「ランスはハンドリングの問題に苦しんでいた。マシンに何らかのダメージを負ったことが原因ではないかと考えており、最終的にはリタイアさせなければならなかった」

    ストロールによれば、マシンは空力性能で「20~30ポイント」ものダウンフォースを失っていたといい、「運転するのは不可能だった」とその深刻さを説明している。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「全員の努力に対する価値ある報酬」
    アストンマーティンは今季、マシンの競争力向上を目指して継続的なアップデートを進めている。オランダGPにも新しいシャシーパーツを投入し、アロンソはその効果について明確な前進を感じたと評価した。

    ニューウェイも、今回の2ポイントを単なる9位入賞以上の意味を持つ結果として受け止めている。

    「今日獲得したポイントは、全員の努力に対する価値ある報酬だ」

    「ここ数カ月、パフォーマンスを改善するために懸命に取り組んできたシルバーストンのチーム全員に感謝したい」

    18番手から9位まで追い上げたアロンソの走りと、赤旗やバーチャルセーフティカーを踏まえた戦略判断によって手にした2ポイント。アストンマーティンにとってオランダGPは、ここ数カ月にわたる開発と現場での判断が結果につながった一戦となった。

  • エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイは、2026年F1オランダGPで投入されたアストンマーティンの最新アップデートについて、シャシーと空力性能で「大きな前進」を遂げたとの評価を示した。

    一方で、ホンダF1新PUのドライバビリティがさらなるパフォーマンスを引き出すうえでの課題になっていると認めた。

    アストンマーティンはザントフォールトでマシンのアップデートに加え、ホンダのアップデート版パワーユニット(PU)を投入。スプリントフォーマットによって走行時間が限られるなか、新しいパッケージの理解を進めている。

    予選ではフェルナンド・アロンソが1分13秒650で18番手、ランス・ストロールが1分13秒818で19番手となり、2台ともQ1で敗退。結果だけを見れば厳しいものとなったが、ニューウェイは数戦前と比較してアストンマーティンのペースが大幅に改善していると捉えている。

    「スプリントイベントでプラクティス走行が限られているにもかかわらず、ここまでの週末では、最近投入したアップデートと更新されたパワーユニットの特性をより深く理解するための貴重な走行時間を得ることができた」

    ニューウェイによれば、ドライバーからのフィードバックでも、マシン側の改善は明確に確認されている。

    「両ドライバーとも、シャシーと空力パフォーマンスについて大きな前進を報告している」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ドライバビリティ改善がさらなる性能向上の鍵
    一方、最新パッケージのポテンシャルを十分に引き出すために残された課題としてニューウェイが挙げたのが、ドライバビリティだ。

    「重要なポイントは、ドライバビリティを改善する必要があるということだ。それができれば、さらにパフォーマンスを引き出すことができる」

    この点はドライバーからのコメントとも一致している。アロンソは予選後、さらなるラップタイムを取り戻すためにはドライバビリティの改善が必要だと指摘。ストロールもドライバビリティとパワーを現在苦戦している部分として挙げている。

    それでも、ニューウェイは最新アップデートによってアストンマーティンが着実に前進していることを強調した。

    「数戦前と比較すればペースは大幅に改善している。しかし、このパッケージにはまだ引き出せるポテンシャルがあることも分かっている」

    予選順位にはまだ大きな改善として表れていないものの、アストンマーティンはシャシーと空力で明確な前進を確認している。ホンダのアップデート版PUを含めた最新パッケージへの理解を深め、ドライバビリティという課題を解消できるかが、さらなるパフォーマンス向上に向けた焦点となる。

  • ニューウェイが狙う「300mm」の規則変更 アストンマーティンF1反撃の鍵

    ニューウェイが狙う「300mm」の規則変更 アストンマーティンF1反撃の鍵

    2027年のF1技術レギュレーションに盛り込まれる変更について、アストンマーティンのチーム代表兼マネージング・テクニカル・パートナーを務めるエイドリアン・ニューウェイが、最大の注目点としてフロア前方の見直しを挙げた。

    2026年に導入された新世代マシンは本来、2027年に向けて大きな基本思想を維持しながら発展していくと考えられていた。

    しかしFIAは、エネルギーマネジメントや空力面で明らかになった課題への対応として複数の規則変更を決定。なかでもフロア前方の構造変更はマシンの車高設定と空力特性に直接影響するため、ニューウェイは各チームに新たな開発競争をもたらす可能性があるとみている。

    アストンマーティンにとっては、2026年型マシンで得た経験をいったんリセットし、ニューウェイの空力設計能力をより生かせる機会にもなり得る。フェルナンド・アロンソが2027年もF1で戦う場合、その競争力を左右する重要な規則変更となりそうだ。

    2027年F1規則は「小変更」では済まない
    F1は2026年にシャシーとパワーユニットの双方で大規模な技術規則変更を実施した。当初、翌2027年はそのコンセプトを成熟させるシーズンになるとみられていた。

    しかし、実際にはFIAがフロア、リアウイング、パワーユニットなど複数の領域に修正を加えることになった。

    ニューウェイは、2027年に向けた変更について「燃料量の増加、エネルギーの貯蔵と配分に関するいくつかの変更、それにもう少し細かな調整がある」と説明している。

    背景にあるのが、2026年型パワーユニットで大きなテーマとなったエネルギーマネジメントだ。電動出力への依存度が高まったことで、コーナーでエネルギーを大量に使用した後、ストレート終盤で電力を使い切るケースが発生した。

    FIAは2027年に向けて内燃エンジン側の比率を再び高める方向で規則を修正し、ドライバーがバッテリー残量を過度に意識しなければならない状況を緩和しようとしている。

    一方、ニューウェイがより大きな技術的可能性を感じているのはパワーユニットではなくシャシー側だ。

    ニューウェイが「重要」と考えるフロア前方の変更
    2027年規則では、フロア前方に設けられているプランクの構造が見直される。前方部分が短縮されることで、その先端位置は現在より約300mm後方へ移動することになる。

    一見すると限定的な寸法変更だが、マシンのセットアップと空力に与える影響は小さくない。

    現在の構造では、フロントの車高を極端に低くするとプランクの摩耗が問題となる。前方部分が短くなれば、チームはこれまでよりフロントを低く走らせることが可能になり、マシン全体の空力マップを再構築する余地が生まれる。

    ニューウェイは、この部分こそ2027年規則の重要なポイントだと指摘する。

    「これによって、異なる空力特性が生まれることになる」

    「僕たちにとって重要な変更はフロア前方だ。これは全チームにとって、これまでとは違った空力上の課題になる」

    単純にダウンフォース量を増減させる変更ではない。マシンの前後車高、フロア下の気流、空力バランスなどを含め、基本的な設計思想そのものに影響する可能性がある。

    ニューウェイがこの変更を重視している理由もそこにある。

    300mmの変更がマシン設計を変える可能性
    グラウンドエフェクトを利用する現在のF1マシンでは、フロアと路面の距離が空力性能を大きく左右する。

    特にフロント側の車高をどこまで下げられるかは、フロアへ流れ込む空気やマシン後方までの気流構造に影響する。したがって、プランク前端が約300mm後退することは、数字以上に大きな意味を持つ。

    各チームは2026年型マシンで蓄積した空力データをそのまま発展させるだけではなく、2027年仕様に合わせて最適な車高とフロア形状を探り直す必要が出てくる。

    これはアストンマーティンにとってチャンスにもなる。

    2026年の序列を決定づけた既存コンセプトの成熟度だけでなく、2027年の変更を誰が最も早く理解し、新しい空力パッケージへ落とし込めるかが競争力を左右するためだ。

    ニューウェイはレッドブル時代を含め、規則変更時に新しい空力コンセプトを構築してきた経験を持つ。アストンマーティンが2026年にライバルへ後れを取っていたとしても、2027年の変更は差を縮めるための新たな開発ポイントになり得る。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    リア周辺ではFIAが空力の「抜け道」を整理
    2027年にはマシン後方にも変更が加えられる。

    リアウイングはダウンフォースを抑制する方向で寸法や構造が変更される一方、新しい補強部材が認められることで、各チームがその周辺で新たな空力処理を模索する可能性もある。

    さらにFIAは、2026年に各チームが開発を進めたエキゾースト周辺の空力デバイスやリアウイング周辺の一部ソリューションを規制する。

    ニューウェイはこれについて、「FIAは、各チームがエキゾーストやリアウイング周辺で使ってきたいくつかのトリックを排除した」と説明する。

    フロア前端のデバイスについても数が削減されるため、2027年型マシンでは2026年に開発された細かな空力処理の一部が使えなくなる。

    つまりFIAは、既存の開発競争を単純に継続させるのではなく、一部を整理したうえで新たな設計条件を与えようとしている。

    アストンマーティンにとって2027年は巻き返しの機会
    ニューウェイが指摘しているのは、規則の文言を利用した単純な「抜け穴」というより、規則変更によって生まれる新たな設計自由度だ。

    特にフロア前方の変更によってフロントの車高設定に新しい可能性が生まれれば、そこからフロア全体、ディフューザー、リアウイングまで含めた空力コンセプトを組み直すことができる。

    これは既存マシンを完成させているチームだけが有利になる状況を崩す可能性がある。

    アストンマーティンはニューウェイを技術部門の中心に据え、ホンダ製パワーユニットとの組み合わせで新時代のF1に挑んでいる。2026年に直面した問題を解決するだけでなく、規則が再び動く2027年を次の大きな機会として捉えていることは明らかだ。

    わずか300mmの変更でも、F1の空力設計ではマシン全体の考え方を変えるきっかけになり得る。ニューウェイがそこからどのような解答を導き出すのか。そして、そのマシンをフェルナンド・アロンソがドライブすることになるのか。2027年に向けたアストンマーティンの開発で、フロアは最大の注目点のひとつとなりそうだ。

  • エイドリアン・ニューウェイ ホンダF1を評価「悲惨なスタートから大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイ ホンダF1を評価「悲惨なスタートから大きく前進」

    アストンマーティンF1のマネージング・テクニカルパートナーであるエイドリアン・ニューウェイは、ホンダとの協力関係が開幕当初の「悲惨なスタート」から大きく改善したと語り、両者の信頼関係が着実に深まっていることを明かした。

    アストンマーティンは今週、ブダペストで実施するフィルミングデーでホンダの新型パワーユニットを初走行させる予定だ。約4か月をかけて開発されたこのアップグレードは、ハンガリーGPで投入されたAMR26Bのシャシー改良と並び、今季後半戦の巻き返しを担う重要な一歩となる。

    ホンダ新PU投入でポイント争い復帰を狙う
    ハンガリーGPで投入されたAMR26Bは、中団グループで戦えるだけの競争力を示したものの、依然としてポイント獲得にはあと一歩及ばなかった。そこで期待されるのが、ザントフォールトでレースデビューを予定しているホンダの新型パワーユニットだ。

    スペインメディアでは、新仕様によって約35馬力の出力向上が見込まれ、1周あたり約0.5秒のタイム短縮につながる可能性があると報じられている。一方で、現時点ではメルセデスやレッドブル・フォード製PUとの差は依然として大きく、新型PUだけでその差を完全に埋めることは難しいとの見方もある。

    それでもアストンマーティンにとっては、これまで弱点となっていたパワーユニット性能を改善し、中団でのポイント争いに加わるための重要なアップグレードとなる。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ニューウェイ「悲惨なスタートが強固な関係を生んだ」
    ニューウェイは、技術面以上にホンダとの協力体制そのものが大きく進歩したと評価した。

    「本当に進歩したのは、まさに両者の関係だ。『悲惨なスタート』としか言いようのない始まりだったが、そのおかげでホンダと我々の間には非常に緊密な協力関係が築かれた」

    開幕戦オーストラリアGPでは、ニューウェイ自身がホンダのパワーユニットに厳しい評価を下し、チーム内外に大きな波紋を広げた。しかし、それから4か月が経過した現在、その姿勢は大きく変化している。

    「我々はあらゆる面で関係を築き続けている。そうした進歩には非常に満足している。通常、関係が改善すれば、パフォーマンスも改善するものだ」

    ニューウェイは、技術開発だけでなく、双方のコミュニケーションや連携体制の向上こそが今後の競争力向上につながるとの考えを示した。

    2027年を見据えホンダとの連携をさらに強化
    ホンダもここ数週間、アストンマーティンとの共同開発に手応えを示しており、新型パワーユニットによる性能向上に期待を寄せている。

    ただし、このアップグレードが2026年最後のエンジン開発となる予定で、ホンダはすでに2027年型パワーユニットの開発へリソースを集中させている。

    アストンマーティンにとって、新型PUは今季の競争力向上だけでなく、2027年以降を見据えたホンダとの協力体制をさらに成熟させる試金石となりそうだ。

  • エイドリアン・ニューウェイ ホーナーのアストンマーティンF1加入説「知らない」

    エイドリアン・ニューウェイ ホーナーのアストンマーティンF1加入説「知らない」

    クリスチャン・ホーナーのアストンマーティンF1入り説について、エイドリアン・ニューウェイが初めて公の場で言及した。しかし、噂を否定も肯定もせず、現体制への信頼を強調。チームは組織改革を継続しながら、AMR26Bの開発を次の段階へ進める方針を示した。

    ニューウェイはハンガリーGPで、クリスチャン・ホーナーとの再共闘の可能性を問われると「その噂は耳にしているが、コメントできることは何もない」と回答した。

    一方で、アストンマーティンF1の現経営陣には満足していると述べ、小規模な組織変更の可能性には触れつつも、大きな体制変更を示唆することはなかった。

    ホーナーのアストンマーティンF1入り説にニューウェイは回答を回避
    クリスチャン・ホーナーは2025年7月にレッドブルを離れて以降、F1復帰先として複数のチームとの関係が取り沙汰されている。

    中国のBYDが計画するF1新規参戦プロジェクトや、フラビオ・ブリアトーレとの関係が深いアルピーヌ、さらにエイドリアン・ニューウェイが率いるアストンマーティンF1などが候補として報じられてきた。

    ホーナーはレッドブル時代のチーム代表兼CEOよりも上位の立場、すなわちチームの株主や共同オーナーのような役職でなければ復帰に興味を示していないとも伝えられている。

    そのホーナーとの再タッグについて質問されたニューウェイは、慎重な姿勢を崩さなかった。

    「クリスチャンについての噂は耳にしている。でも、それ以上コメントできることはない。本当に何も知らないんだ」

    そのうえで、現在のアストンマーティンF1首脳陣への信頼を強調した。

    「言えるのは、私たちは現在のシニアマネジメントチームに非常に満足しているということだ。多少の小さな調整はあるかもしれないが、アストンマーティン・レーシングにいる人材にはとても満足している」

    「シニアメンバーの組織については、もう少し調整を加えることはあるだろう。しかし、人材そのものには非常に満足している」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    組織改革とAMR26B開発は順調に進展
    ニューウェイはまた、開幕戦オーストラリアGP後に下した大きな決断についても説明した。

    アストンマーティンF1はAMR26の開発を一時的に遅らせ、その期間を組織づくりや開発体制の再構築に充ててきた。

    「メルボルン後にマシン開発をいったん遅らせ、今に向けて人材の統合や組織づくり、開発ツールの整備、そして自分たちへのプレッシャーを少し和らげて、どう開発を進めるべきかを見直すことに集中するという判断を下した」

    「その取り組みは非常に順調に進んでいると感じている」

    さらに今回ハンガリーGPで投入したAMR26Bとも呼べる大規模アップグレードに加え、夏休み明けのオランダGP、続くアゼルバイジャンGPでも改良を続ける予定だと改めて説明した。

    「今回ここへ持ち込んだマシン、そしてザントフォールト、さらにバクーへ投入するアップデートも含め、技術的な進化は非常に大きな前進だと感じている」

    「もちろん、私たちは大きな巻き返しを図っている最中だ。これで最速のマシンになるかと言われれば、残念ながらそうではない。しかし、以前の状態から確かな前進になっているかと聞かれれば、私はそう信じている」

    ホーナー去就よりも現体制強化を優先
    ニューウェイの発言からは、ホーナー招聘の噂を否定はしなかったものの、現時点でアストンマーティンF1が大規模な経営陣刷新を計画している様子はうかがえなかった。

    チームは現在、組織文化の改革と技術開発体制の整備を優先事項としており、ハンガリーGPで投入したAMR26Bを皮切りに、ザントフォールト、バクーへと続くアップグレードで競争力向上を目指していく。

  • エイドリアン・ニューウェイ設計のRB17が初走行「2020年のスケッチが現実に」

    エイドリアン・ニューウェイ設計のRB17が初走行「2020年のスケッチが現実に」

    エイドリアン・ニューウェイが手掛けたトラック専用ハイパーカー「RB17」が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初めて一般公開され、自らステアリングを握って歴史的なデビューランを飾った。

    2020年末に最初のスケッチを描いてから約5年半。レッドブルを離れ、現在はアストンマーティンF1のマネージング・テクニカル・パートナーを務めるニューウェイにとっても、この瞬間は「非常に特別」なものだったという。

    RB17がついに初走行 ニューウェイ「非常に特別な瞬間」
    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード初日、ニューウェイは自身がゼロから設計を主導したRB17で名物ヒルクライムを走行した。

    2024年大会ではデザインモデルのみが披露されていたが、今年はプレプロダクション仕様が初めて動態展示され、ニューウェイ自身がステアリングを握った。

    走行後、ニューウェイは長年温めてきたプロジェクトが形になった喜びを語った。

    「非常に特別な瞬間だ。本当に長い時間をかけて準備してきた」

    「最初のスケッチを描いたのは2020年のクリスマスから2021年にかけてだった。本当に長い開発期間だったけど、ファクトリーのみんなが素晴らしい仕事をして、この場までクルマを仕上げてくれた」

    「このクルマをここへ持ってきて、初めてヒルクライムを走らせることができた。本当に特別だ」

    約1200馬力V10搭載 世界限定50台
    RB17はレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズが開発したサーキット専用ハイパーカーで、4.5リッター自然吸気コスワース製V10エンジンを搭載。システム出力は1200馬力を超え、生産台数は世界限定50台となる。

    グッドウッドではプレプロダクション車が週末を通して走行予定で、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーと、レッドブルのリザーブドライバーである角田裕毅もステアリングを握る予定となっている。

    エイドリアン・ニューウェイ

    まだ完成形ではない「開発は続いている」
    一方で、ニューウェイはRB17がまだ最終仕様ではなく、多くの先進システムは開発途中にあることも明かした。

    「現時点ではアクティブサスペンションはまだ作動していない」

    「ファンシステムも冷却だけで、ダウンフォースは発生させていない。他のアクティブシステムもまだキャリブレーション中なんだ」

    「今回はまずクルマを完成させて走らせることが目的だった。初めて走ったのはわずか3週間前だ」

    「それを考えれば、こうして初めて外へ持ち出し、問題なく走らせることができたのは本当に特別なことだ」

    ニューウェイはF1で培った数々のアイデアをRB17へ投入しており、レギュレーションの制約を受けない自由な設計思想を追求している。完成仕様では1992年のウィリアムズFW14Bを象徴したアクティブサスペンション技術など、自身の代表作から着想を得た技術も盛り込まれる予定だ。

    ニューウェイにとっても節目の一日
    現在のニューウェイはアストンマーティンF1で2026年新規則マシン「AMR26」の開発を最優先としており、夏休み前には大型アップグレード投入も控えている。

    その多忙な日々の中で、自ら設計したRB17を初めて公の場で走らせた今回のグッドウッドは、約5年半に及ぶプロジェクトが一つの節目を迎えた瞬間となった。走行後に見せた満面の笑みは、このクルマへの強い思い入れを物語っていた。

  • エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1に“一時復帰” グッドウッドでRB17走行

    エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1に“一時復帰” グッドウッドでRB17走行

    エイドリアン・ニューウェイが今週末開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、レッドブルの一員としてサプライズ復帰を果たす。

    現在はアストンマーティンに所属するニューウェイだが、自身がレッドブル在籍時に設計を手掛けたハイパーカー「RB17」のヒルクライム走行を担当する予定で、チームを離れて以来初めてレッドブル関連イベントに姿を見せることになる。

    ニューウェイがRB17でレッドブルに“一時復帰”
    レッドブルは、2026年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでRB17のダイナミックデビューを実施することを発表した。

    そのステアリングを握るのは、RB17の生みの親であるエイドリアン・ニューウェイだ。現在はアストンマーティンで技術部門を率いるニューウェイだが、このイベント限定でレッドブルのプログラムに参加する。

    RB17は今後も開発・テストが続けられ、年内には専用サーキットで本格的な性能評価が行われる予定となっている。

    角田裕毅やハジャーらもデモランに参加
    今回のグッドウッドでは、レーシングブルズのアイザック・ハジャー、レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅、レッドブル・レーシング・アカデミー所属のアリーシャ・パルモウスキーもデモランに参加する。

    また、セバスチャン・ベッテルが2013年に4年連続のF1ワールドチャンピオン獲得を果たした「RB9」も走行予定で、歴代の特別カラーリングを施したマシンの展示も実施される。

    RB17とはどんなマシンなのか
    RB17は5年以上の開発期間を経て誕生したハイパーカーで、自然吸気コスワース製V10エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインを採用している。

    F1などの競技規則に縛られることなく設計されたことが最大の特徴で、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズ(RBAT)は「これまでで最も高度な技術を投入したハイパーカーの一台」と位置付けている。

    レッドブル・RB17

    RBAT首脳「重要な節目になる」
    RBATのテクニカルディレクターを務めるロブ・グレイは、RB17の初走行について次のように語った。

    「レッドブルは、他者が不可能だと考えるような挑戦に取り組む時こそ最高の力を発揮する」

    「RB17はまさにその象徴だ。グッドウッドでのダイナミックデビューは、このプロジェクトにとって重要な節目となる。実際の走行環境でマシンの検証と開発を続け、その性能を最大限まで引き出していきたい」

    今回のグッドウッドでの走行は、ニューウェイがアストンマーティン移籍後にレッドブルと公の場で再び関わる初めての機会となる。RB17の開発プログラムにおいても大きな節目となるイベントとして注目を集めそうだ。

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    ・エイドリアン・ニューウェイ アロンソに謝罪「私の責任」 2027年残留も熱望

  • エイドリアン・ニューウェイ アロンソに謝罪「私の責任」 2027年残留も熱望

    エイドリアン・ニューウェイ アロンソに謝罪「私の責任」 2027年残留も熱望

    エイドリアン・ニューウェイは、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールに対し、AMR26Bの開発計画を十分に共有できていなかったことを認め、自身の責任だったと謝罪した。また、2027年もアロンソに現役を続けてほしいとの考えを明かし、ハンガリーGPで投入予定のAMR26Bがその鍵になるとの見方を示した。

    アストンマーティンは2026年シーズン、新レギュレーションへの対応やホンダとの新たなパワーユニット開発に苦戦し、開幕から9戦を終えて深刻な戦力不足に直面している。

    エイドリアン・ニューウェイはチーム代表と技術責任者を兼務しながら、マシン開発の立て直しに全力を注いでいる。

    開発優先でドライバーとの対話不足を認める
    シーズン序盤のアストンマーティンは、トップ勢から1周あたり約4秒遅れる戦闘力不足に加え、激しい振動やシートポジションの問題、ブレーキング時の電気系統の不安定な挙動など、多くのトラブルを抱えてきた。

    その結果、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは無線やメディアを通じてたびたび不満を口にしてきた。

    エイドリアン・ニューウェイは、その背景には自身の説明不足もあったと認めた。

    「2人のドライバーはフラストレーションを抱えている。それが時にはメディアでも表れていた。しかし、それは理解できることだ。彼らは非常に競争心が強く、勝利を争いたいと思っている」

    さらに、ドライバーの立場について次のように説明した。

    「ドライバーは自分が感じること、運転しているマシン、そしてコース上で目にするものを基準に判断する。当然ながら、これほど多くの問題を抱え、他チームと戦えない状況は非常に大きなストレスだった」

    AMR26B開発のため現場を離れる日々
    エイドリアン・ニューウェイはAMR26Bの開発に専念しており、開幕から9戦で現地入りしたのはオーストラリア、モナコ、そして母国イギリスGPの3戦のみだった。

    そうした状況を踏まえ、6月には開発作業の手を止め、アロンソとストロールに直接説明する時間を設けたという。

    「約2週間前、時間を作ってフェルナンドとランスに、アップグレードパッケージで何を進めているのか、2027年に向けて何を学んでいるのかを詳しく説明した。そして、見えにくいかもしれないが、2人のフィードバックをしっかり聞き、それを反映しようとしていることも伝えた」

    ニューウェイは、コミュニケーション不足がドライバーの不満を大きくしたことを率直に認めている。

    「人は自分の声が聞き入れられていないと感じると、大きなフラストレーションを抱くものだ。それは自然な反応だ。フェルナンドとランスに十分な時間を割き、アップグレードパッケージや来季に向けて何を目指しているのかを説明できていなかったことについては、私に全面的な責任がある」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    2027年残留へ AMR26Bが重要な試金石
    エイドリアン・ニューウェイは、チームとしてアロンソの2027年残留を強く望んでいることも明言した。

    そのためには、ハンガリーGPでデビュー予定のAMR26Bが期待どおりの成果を示すことが重要になるという。

    「非常に重要だ。フェルナンドは今回のアップグレードに大きな期待を寄せている。もし良い結果が得られれば、あと1年ステアリングを握り続けてくれることを期待している」

    さらに、アロンソの存在価値について次のように評価した。

    「彼の経験、マシンへの理解、そして開発を導く能力は計り知れない価値がある。ただし、彼はチームが明確で具体的な進歩を示すことを望んでいる。私たちが正しい方向へ着実に前進していることを証明できれば、彼は引き続き全力でチームに貢献してくれるだろう」

    アストンマーティン再建の成否を左右するアップグレード
    アストンマーティンは次戦ベルギーGPでも厳しい戦いが予想されるが、その後のハンガリーGPでは待望のAMR26B投入が予定されている。

    ニューウェイは、自らの説明不足を認めたうえで、アップグレードによってドライバーにチームの方向性を示す必要があると語った。AMR26Bが期待どおりの成果を発揮できれば、アストンマーティンの巻き返しだけでなく、アロンソの2027年残留にも大きな弾みとなる。

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  • エイドリアン・ニューウェイ AMR26失敗の責任認める「私が主導した方向性」

    エイドリアン・ニューウェイ AMR26失敗の責任認める「私が主導した方向性」

    アストンマーティンF1のエイドリアン・ニューウェイが、2026年マシン『AMR26』が苦戦している原因について詳しく説明し、自らの判断にも大きな責任があったと認めた。

    これまで低迷の主因としてホンダ製パワーユニットに注目が集まってきたが、ニューウェイはシャシー開発や組織体制、開発スケジュールの遅れなど複数の要因が重なった結果であり、自身が主導した空力コンセプトもその一因だったと振り返った。

    開発開始の遅れがすべての出発点
    ニューウェイによると、2026年の新レギュレーションに向けた本格的な開発は大幅に出遅れていた。

    本来であれば各チームは2025年1月1日に風洞やCFD(数値流体解析)の使用が解禁されると同時に本格開発へ移行した。しかしアストンマーティンは、ニューウェイが3月1日に加入するまで開発を本格化させず、大きなハンディを背負うことになった。

    ニューウェイは当時を振り返り、その遅れがシャシーだけでなくホンダ製パワーユニットとの統合にも影響したと説明した。

    「振り返れば期待が大きすぎたのかもしれない。そしてライバルたちのレベルの高さを忘れてはいけない」

    「2026年マシンの本格開発を始めたのは2025年3月中旬だった。風洞モデルを投入できたのは4月中旬で、ライバルより数か月遅れていた。その差は非常に大きかった」

    組織の成熟不足と自身の判断ミス
    ニューウェイは、開発の遅れだけではなく、チーム全体の組織力にも課題があったと認めた。

    優秀な人材は揃っていたものの、部門間の連携が十分ではなく、一つの組織として機能しきれていなかったという。

    さらに、限られた時間の中で複数の設計コンセプトを比較検討する余裕がなく、自身が主導した空力コンセプトにも問題があったと説明した。

    「時間は大きな要因だったが、それだけではない。優秀な人材は揃っていたものの、組織として理想的な形で連携できていなかった。期待は非常に高かったが、現実はそれに追いついていなかった」

    「空力面では、時間がなかったこともあり、私が主導してリスクの高い方向性を選択した。根本的に間違っていたとは思わないが、予想していなかった課題が生じる結果になった」

    ホンダとの統合で発生した振動問題
    AMR26最大の問題となったのが、ホンダ製パワーユニットとシャシーを組み合わせた際に発生した激しい振動だった。

    ベンチテストでは問題のなかった振動が実車では大幅に増幅され、信頼性向上のための対策が必要となった。その結果、車体重量も増加し、パフォーマンス低下を招いた。

    ニューウェイは、重量増加はホンダとの統合だけが原因ではなく、自分たちの設計にも問題があったと認める。

    「シャシーはかなり重量オーバーになっている。その一部はホンダとの統合や振動対策によるものだ」

    「しかし重量削減について私たち自身も十分な仕事ができなかった。開発を急ぐと、真っ先に犠牲になるのが重量最適化だ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム AMR26

    転機となったオーストラリアGP
    ニューウェイは、プレシーズンテストの時点では問題の全容を把握できていなかったと明かした。

    バルセロナやバーレーンテストでは、パワーユニット、ギアボックス、シャシーを正常に機能させることに多くの時間を費やし、本格的な性能評価ができなかったという。

    そして実質的に初めてマシン本来の状態を確認できたのが、開幕戦オーストラリアGPのフリー走行3回目だった。

    「メルボルンが目を覚まされる瞬間だった。パワーユニットの問題が続いたため、実質的に最初の本格テストはオーストラリアGPのフリー走行3回目になってしまった」

    「それ以前のバルセロナやバーレーンでは、パワーユニットをシャシーやギアボックスと正常に機能させることに多くの時間を費やしていた。まさに起こり得る悪いことがすべて起きたような状況だった」

    AMR26Bで巻き返しを狙う
    ニューウェイは、現在の問題は一つの要因ではなく、開発開始の遅れ、組織の成熟不足、自身が主導した設計判断、そしてホンダ製パワーユニットとの統合作業が複雑に重なった結果だったと総括した。

    アストンマーティンは現在、大規模アップデート版となる「AMR26B」の投入を準備しており、チームはハンガリーGPでの投入を目標としている。このパッケージが低迷から脱却するきっかけとなるかが注目される。

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