タグ: インディ500

  • 第100回 インディ500 結果:アレキサンダー・ロッシが優勝!

    第100回 インディ500 結果:アレキサンダー・ロッシが優勝!

    第100回の記念すべきインディ500の決勝レースが29日(日)にインディアナポリスで行われた。

    優勝は、今年からインディカーに参戦したルーキーのアレキサンダー・ロッシ(アンドレッティ)。

    レース後半は燃費バトルとなったが、アレキサンダー・ロッシは最後のピットストップから36周を走り切り、初挑戦のインディ500で見事優勝を成し遂げた。

    アメリカ出身のアレキサンダー・ロッシ(24歳)は、2015年後半の7戦中5戦でマノー・マルシャからF1レースに出場したが、今季のレギュラーシート争いでリオ・ハリアントに敗れ、2016年からインディカーに転向したばかり。平行してマノーのリザーブドライバーを務めている。

    佐藤琢磨は、単独クラッシュによりリタイアでレースを終えた。

    第100回 インディ500 ハイライト動画

  • 【インディ500】 第100回のポールポジションはヒンチクリフが獲得

    【インディ500】 第100回のポールポジションはヒンチクリフが獲得

    今年で第100回を迎えるインディ500は、世界で最も長い歴史を誇り、最も多くの観客を集めるレース。今年もインディカー・シリーズの一戦として開催され、ホンダはスポット参戦も含めた17台のマシンにエンジンとエアロキットを供給している。

    インディ500の予選は5日間のプラクティスの後に、2日間かけて行われる独特の方式を採用している。

    予選1日目のタイムアタックで上位9番手までにつけたドライバーである“ファスト9”が、予選2日目の夕方5時から1人1回限りのチャンスを与えられる。インディの伝統に乗っ取り、全長2.5マイルのオーバルコースを4周して予選アタックを行う。そして合計10マイルの走行タイムにより、スターティンググリッドが決定する。

    予選1日目は雨でスケジュールが変更となり、涼しいコンディションでタイムアタックが繰り広げられた。ここでホンダ勢は5人がファスト9に入った。予選2日目は一転して快晴となり、気温が上昇したことでファスト9によるポールポジション(PP)争いはとてもスリリングなものとなった。そして、予選1日目に最速だったジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)が、最後のアタッカーとしてコースインし、ジョセフ・ニューガーデン(シボレー)の230.700mphを上回る230.760mphで4周を走り抜き、栄えある第100回インディ500のPPを獲得した。

    昨年のインディ500でジェームズ・ヒンチクリフはプラクティス中にアクシデントを起こし、重傷を負った。それから一年後、風もあって難しいコンディションで争われた予選で230mphオーバーで4周のアタックを成功させて、伝統に彩られたコースでのPPを自らとチーム、そしてホンダにもたらしました。彼のこれまでのインディ500における予選最高位は2014年の2番手。ヒンチクリフとニューガーデンのタイム差はわずかに0.0758秒。ホンダにとって11年以来、通算9度目となるインディ500のPPを獲得となった。

    また、ホンダ勢はライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が3番手、タウンゼント・ベル(Andretti Autosport)が4番手、カルロス・ムニョス(Andretti Autosport)が5番手とトップ5に4名が入り、ヒンチクリフのチームメートであるミハイル・アレシンとオリオール・セルビアは、それぞれ7番手、10番手となった。

    アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport with Curb-Agajanian)は11番手、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は12番手と、Hondaドライバーはトップ10に6名、グリッド4列目までに8名が入った。

    佐藤琢磨は予選1日目に16番手につけ、予選2日目には、日中に行われる10番手から33番手のスターティンググリッドを競い合うグループの予選を戦った。今年が7度目のインディ500出場となる佐藤琢磨は、自己ベストの予選10番手に次ぐ12番手を手にした。猛暑の中でのアタックとなったが、佐藤は228.029mphというハイレベルのスピードを記録した。このグループでの戦いでもホンダドライバーが大活躍をみせ、セルビア10番手、ロッシ11番手、佐藤12番手と、トップ3を占めた。

    この後、月曜と金曜日にプラクティスが行われ、インディ500の決勝は5月29日(日)に開催される

    ジェームズ・ヒンチクリフ(ポールポジション)
    「インディ500のポールポジションがどんなに大きな意味を持つのか、考え過ぎないように心がけていました。今日の予選がどんな結果であっても、私たちは1週間後に500マイルという長距離レースを戦うのですから。いつの日か、今日のこの結果のすばらしさを体感する日が来るでしょう。2人のチームオーナー、サム・シュミットとリック・ピーターソンとの付き合いは、ここスピードウェイで始まりました。彼らはすごいチームを作り上げました。彼らの思いがクルー全員に行き渡り、私たちが走るマシンを組み上げています。今日、私たちは誇りに感じる成果を手に入れました。チームとHonda、彼らの信じられないようなすばらしい働きによる成果です。予選での私たちは、本当にすばらしい走りを実現できていました。マシンは最高に輝いていました。チームメートたちにも深く感謝します。彼らとは、この1週間、良好なコミュニケーションを取り続けてきました。マシンは限界で走れるセッティングになっており、一周ごとにコーナーでリヤが滑りやすくなっていきました。私はウエイトジャッカーを操作し続けてハンドリングの変化に対処しました。そういうマシンになっていたことが、ポールポジション獲得につながったのです。それがインディの予選です。予選2番手となったジョセフ・ニューガーデンには少々気の毒ですが、私も同じように2014年は僅差でポールポジションを逃しました。予選は終わりましたが、まだもう一つ大事な仕事が残っています。次の日曜日の戦いです。来週は、今日以上にすばらしいストーリを作り上げたいと思います」

    佐藤琢磨(12番手)
    「予選1日目のプラクティスではマシンの安定感がなく、4ラップを走れないほどでしたが、セッティングを大胆に変更して臨んだ予選ではマシンがスピードを取り戻し、16番手につけることができました。苦境に陥りながら、そこから大きく盛り返すことができたのはチームに力が備わっているからです。そして、予選2日目のアタックでは最高の走りを実現できました。暑くなったコンディションにセッティングをどれだけ合わせられるか、実力のあるチームでも失敗するところがある中、私たちのチームは冷静に対処し、すばらしいマシンを用意してくれました。これまで経験してきたインディ500の予選で、最もすばらしいマシンでした」

  • 佐藤琢磨、インディ500の予選は16番手

    佐藤琢磨、インディ500の予選は16番手

    佐藤琢磨は、インディ500の予選を16番手で終えた。

    第100回目となるインディ500の予選が開催された。例年であれば決勝に出走できる33台分の枠を決めるセッションとなるが、今年はエントリー台数がちょうど33台だったため、ファスト9に駒を進めるのは誰かという点に関心は集中した。

    ただし、AJフォイト・レーシングは残念ながらファスト9への進出はかなわなかった。

    AJフォイト・レーシングから出走した3名のドライバーのなかでは、No.14 ABCサプライ・ホンダに乗る佐藤琢磨がもっとも上位に食い込み、4ラップの平均速度で228.096mph(約365.0km/h)をマーク、暫定の16番グリッドを獲得した。

    佐藤琢磨は1回目の走行でこの記録を残したが、結果的に2回目の走行は行うことなく、明日の最終予選を前に行われるプラクティスに臨むこととなる。

    佐藤琢磨
    「今年もインディアナポリスに戻ってきて、第100回目となるインディ500に出走できることを心から喜んでいます。チームメイトのアレックス・タグリアーニがコメントしていたとおり、僕たちは苦しんでいます。正直にいえば、前に進んだり後ろに戻ったりの繰り返しで、厳しい毎日でした。とりわけ今朝はしっかり走ることができませんでした。今日の予選で何をすべきかについて議論があったのも事実です。天候が変化したことは誰にとっても大きなチャレンジですが、僕たちにとっては特に難しい状況でした。今日の予選アタックで、すべてをまとめあげることができて本当に嬉しく思っています。最高の走りである必要はありませんでしたが、困難な状況のなかでいくつもの要素をまとめあげ、悪くないスピードを記録できました。できれば午後にもう1度、アタックしたいと思います(ただし、前述のとおり実際にはアタックしませんでした)」

  • 佐藤琢磨、プラクティス4日目で225.044mphを記録

    佐藤琢磨、プラクティス4日目で225.044mphを記録

    佐藤琢磨は、インディア500のプラクティス4日目にスリップストリームを活用して225.044mph(約360.1km/h)を記録、26番手となった。

    昨日のセッションでは、これよりもわずかに速いスピードをマークしていたが、いまは忍耐強く作業に取り組むべきときで、今週はAJフォイト・レーシングが走らせる3台が収集したデータから様々なことを学ぶことになる。

    明日のプラクティスが予選前に行われる最後の走行となります。プラクティスは明日も日本時間の午前1〜7時に行われます。

    佐藤琢磨
    「我慢が必要な時期ですが、最終的には少しほっとしています。3台のマシンは異なったセッティングを試しているので、それぞれが自分の目指すべき方向に進んだ今日はいい1日だったといえます。今後は、いままで集めたデータをまとめ、ひとつの方向性を作り上げなければいけません。今日は手応えを掴むことができました。コース上を走る時間は短く、長い時間をガレージで過ごしましたが、多くのことを学んだ1日でした」

  • インディ500:プラクティス2日目は雨のため中止

    インディ500:プラクティス2日目は雨のため中止

    インディ500のプラクティス2日目が雨のため中止となった。

    今年、インディカー・シリーズ第6戦として開催される伝統の『インディアナポリス500マイルレース』。16日(火)からプラクティス走行がスタートし、2日目となる17日(水)もプラクティス走行が予定されていたが、インディアナポリスは雨となり、中止となった。

    明日のプラクティスは日本時間19日(水)01:00〜07:00に実施される予定となっている。

    2016 インディ500 スケジュール(日本時間)

    5月17日(火)
    03:00〜07:00 プラクティス

    5月18日(水)- 21日(土)
    01:00〜07:00 プラクティス

    5月21日(土)
    21:00〜23:00 プラクティス

    5月22日(日)
    00:00〜06:50 予選

    5月23日(月)
    01:00〜03:00 プラクティス
    03:45〜05:45 予選(10位-30位)
    06:00〜06:45 予選(ファースト9:1位-9位)

    5月24日(火)
    01:30〜05:00 プラクティス

    5月28日(土)
    00:00〜01:00 プラクティス

    5月30日(月)
    01:00〜 決勝(200 Laps)

  • 佐藤琢磨、インディ500初日は223.826mphで20番手

    佐藤琢磨、インディ500初日は223.826mphで20番手

    佐藤琢磨は、インディ500のプラクティス初日に223.826mphで20番手だった。

    17日(火)、インディアナポリス・モーター・スピードウェイで“オープニング・デイ”プラクティスが実施され、佐藤琢磨、ジャック・ホークスワース、アレックス・タグリアーニの3人はAJフォイト・レーシングのマシーンを駆り、今後行われるオントラックならびにオフトラックの作業への取り組みを開始した。

    3名のなかでもっとも好記録をマークしたのはNo.14 ABCサプライ・ホンダに乗る佐藤琢磨で、223.826mph(約358.1km/h)で20番手となった。

    チームは明日の2回目プラクティスに参加し、来週開催される第100回インディ500に備えることになる。

    佐藤琢磨
    「短い1日でしたが、少なくとも僕たちはきちんとしたシェイクダウンを行い、基本的な作業をいくつか実施することができました。とても正しい道筋を進んでいると思います。今日の走行は、僕自身がリズムを掴むことを主体としたものでした」

  • ロジャー・ペンスキー、100回目のインディ500でペースカーを運転

    ロジャー・ペンスキー、100回目のインディ500でペースカーを運転

    インディ500の歴史で最も成功を収めたチームオーナーであるロジャー・ペンスキーが、今年100回目を迎えるインディ500でペースカーを運転することになった。

    ペンスキーは、1972年にマーク・ダナヒューが優勝して以降、インディ500で16回の勝利を収めている。昨年はファン・パブロ・モントーヤが16回目の優勝を果たした。

    「インディアナポリス500でペースカーを運転できるのは特別なことだ」とロジャー・ペンスキーはコメント。

    現役チームオーナーが、ペースカーを走らせるのは2回目となる。2011年にはインディ500で4勝を挙げているA.J.フォイトが100周年記念してペースカーを運転している。(1942年〜1945年は第2次世界大会によって開催されなかったことで100年と100戦目は異なる)

    ロジャー・ペンスキーは、2017 カマロ SS 50周年記念エディションを走らせる。カマロがペースカーを務めるのは9回目、シボレーにとっては1948年に初めてその役割を務めてから27回目とおなる。

    「シボレーとロジャー・ペンスキーは、インディアナポリス500の遺産と密接に関係している」とインディアナポリス・モータースピードウェイ代表のダグ・ボウルズは述べた。、

    「5月29日に彼がカマロSSに乗って集団を導くとき、彼は次の100年にレースを送り、シボレーとインディナポリスが1世紀前に作り上げた絆を強化する」

  • アレックス・ザナルディ、インディ500参戦の夢を諦めず

    アレックス・ザナルディ、インディ500参戦の夢を諦めず

    アレックス・ザナルディは、インディ500参戦を目指していることを明らかにした。

    2度のCARTチャンピオンであるアレックス・ザナルディは、2001年にラウジッツリンクでのレースでの事故で両足を切断。その後、WTCCでレースに復帰した後、ハンドサイクルでの活動に専念し、2012年のロンドンパラリンピックではイタリア代表として金メダルを2個、銀メダルを1個獲得している。

    しかし、アレックス・ザナルディは、ドライバーとしてインディでのレースを実現したいと語る。

    アレックス・ザナルディは、アメリカでレースをしていた時代、CARTとインンディカーに分裂によってインディアナポリスでレースをする機会を逃している。

    「実現できずに不満を言い続ける老人にはなりなくない。チャンスがあるなら、インディ500に是非とも出場したい」とアレックス・ザナルディはコメント。

    アレックス・ザナルディは、元チームメイトで友人であり、KVレーシングの代表であるジミー・バッサーとインディでのレースについて話をしたと述べた。

    「友人のジミー・バッサーからドライブのオファーも実際にあった。でも、仕事としてそれを行うことの詳細を話すまでには至っていない」とアレックス・ザナルディーは明かし、“ジミーとの友好を駄目にしたくなかった”ため、オファーを受けることを迷ったと述べた。

    また、アレックス・ザナルディーは、インディカーでレースをするなら、1997〜1998年にCARTで成功を収めたチップ・ガナッシで走るチャンスがあるときだけだろうと付け加えた。

    2年前、アレックス・ザナルディは、事故に見舞われたラウジッツリンクでレイナードのCARTマシンを走らせており、インンディカーへの適応は比較的容易だろうと説明した。

    アレックス・ザナルディは、先週末BMW Z4 GT3でレースに参戦したが、来年のスパ24時間レースへの復帰は、リオ・オリンピックに向けたトレーニングスケジュールと重なるために除外している。

    アレックス・ザナルディは、シーズン序盤にいくつかレースをする可能性を示唆しつつも「リオは9月上旬だし、トレーニングに完全に集中したい」と述べた。

    関連:アレックス・ザナルディ

  • 佐藤琢磨 「起こるべきアクシデントではなかった」 / インディ500

    佐藤琢磨 「起こるべきアクシデントではなかった」 / インディ500

    佐藤琢磨が、インディ500のレース週末を振り返った。

    AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダがアウトにはらんできたサガ・カラムとターン1のウォールとの板挟みになったとき、佐藤琢磨のレースはインディ500ではなくインディ0.5にもならないのではないかと思われた。

    だが、素早い修復作業とチームのレース戦略、それに佐藤琢磨自身の懸命な追い上げにより、序盤の不運を乗り越えた彼は、優勝したファン・パブロ・モントーヤとわずか6秒差の13位でフィニッシュしたのである。

    レース中にホンダ勢の最速ラップを記録した佐藤琢磨のパフォーマンスは、オープニングラップでのアクシデントさえなければトップ6に入ってもおかしくないほど素晴らしいものだった。

    新しいエアロキットが導入された影響もあって、今年のインディ500に向けた準備はいつも以上に慌ただしいものとなった。

    「気持ち的には、インディ・グランプリがフィニッシュした段階でレースは始まっていました」と佐藤琢磨。

    「ロードコース用マシンからスーパースピードウェイ用マシンにエンジンを積み替え、メカニックたちはたった1日で準備を終わらせなければいけませんでした。例年、インディ500用の“インディカー”は、2ヶ月か3ヶ月をかけて、ボディカウル全体の立て付けや歪みなどを修正し、とても丁寧にマシンを組んでいきます。けれども、今年は新しいエアロパッケージが導入されたため、僕たちには十分な時間がなく、プラクティスが始まった段階では、パーツの一部はまだ塗装のされていないカーボンむき出しの状態で走らざるを得ませんでした」

    「けれども、今年は少し涼しくて風も強かったものの、全般的にはプラクティスを通じて安定したいい天候に恵まれました。最初の数日はエアロパッケージについて学んで、続いてトラフィックのなかでマシンがどのような挙動を示すかを確認しました。ひとりで走るのと集団のなかで走るのとでは、マシンはまったく違う動きをするものなのです。そしてファスト・フライディを迎えると僕たちは予選の準備を始めます。ここではよりアグレッシブなターンインときれいなラインでコーナーをクリアすることに集中します。昼の12時から夕方の6時まで走り続けるなんて、ものすごい量のプラクティスだと多くの人たちは思われると思いますが、十分だったことは1度もありません。気温や風向きなど細部に関わることが山ほどあり、それらをまとめてマップを作っているのです。本当に、エンドレスな作業といってもおかしくありません」

    チームの3台目を駆るアレックス・タグリアーニが佐藤琢磨とジャック・ホークスワースのチームメイトになったことはボーナスというべき出来事で、予選までにしっかりマシンを進化させられると佐藤琢磨は自信を抱いていた。

    しかし、マシンが宙を舞うアクシデントが何度も起きたことから、インディカー・シリーズは予選も決勝レースと同じエアロパッケージで走行することを決定。これがホンダ勢にとっては大きな障害となって立ちはだかった。しかも、雨のため予選が日曜日1日に持ち越された結果、全ドライバーは4ラップのタイムアタックを1度だけしか行えないことになったのだ。

    「予選直前にハイブーストで走行したファスト・フライディはとてもスムーズなものでした。しかし、予選当日のプラクティスでアクシデントが起きた為、インディカー・リーグはレギュレーションの変更を決めたのです。ラップレコードを更新して平均230mph(約368km/h)の壁を破ることを誰もが楽しみにしていましたが、ブーストはレース用の低い状態に戻さなければならなかったほか、空力コンフィギュレーションはウィングを寝かせられたものの、レース用と同じものを使わなければいけませんでした。シボレー勢は、レース用と予選用でまったく異なるふたつのサイドポッドを用意していましたが、ダウンフォースが十分ではなかったためにドライバーはナーバスになっていました。ホンダは1種類のサイドポッドですが、ウィングレットなどが追加できるようになっていました。予選ではこれらの空力付加物を取り外して低ドラッグ化したパッケージを想定していましたから、決勝同様に取り付けて走らなければならないのは少々不利となったのです。しかし、安全性は何よりも優先されなければいけないので、僕たちはこの判断に従うことにしました」

    「ギアレシオをぴったりあわせることができなかったため、予選は残念な結果に終わりました。もっとスピードは伸びると予想していたのですが、ドラッグが大きかったようです。ギア比がハイギアードだったうえ、メインストレートとバックストレートでは風が大きく変わっていたことに対応できなかったのも、かなりのマイナス要因でした」

    佐藤琢磨の記録は27番手。ただし、数名のドライバーが変更されたことにより、佐藤琢磨は24番グリッドからスタートすることが決まる。インディ500のグリッドでは3台が横並びになるので、佐藤琢磨は8列目グリッドのアウト側からレースに挑むことになるわけだ。予選では満足のいくスピードを発揮できなかったものの、レースに向けたシミュレーションを繰り返し行った月曜日のプラクティスでは好調で、この結果に佐藤琢磨は満足げな表情を浮かべていた。

    「バランスがよかったので、かなりの手応えを掴んでいました。月曜日から金曜日のカーブデイまでセッティングをほとんど変更しなかったのは今回が初めてでした。だから、このときはレースが楽しみで仕方ありませんでした」

    その思いは、早くもターン1でフラストレーションに転じることになる。まず、佐藤琢磨が8列目のアウト側に位置していたことをご記憶だろうか?スタート直後はほとんど各車が横並びになっているものだが、イン側のライアン・ハンター-レイとの間にスペースをおいていたカラムは、アウト側に膨らみ、佐藤琢磨のマシンをウォールとの間に挟み込んでしまったのだ。

    「まず、彼はミラーをまったく見ていなかったし、スリーワイドになって僕がアウト側にいることを彼のスポッターは伝えなかったようです。彼はライアンの動きに集中していて僕は見ていなかったといっています。サンドイッチ状態になった僕は壁とカラムの間に挟み込まれてしまいました。これは残念でした。レーシングアクシデントとも言えますが、起こるべきアクシデントではありませんでした。これは500マイル・レースで3台が横並びになっているのです。僕は走行ラインを守っていて、彼はターンのイン側に切れ込んでいくように見えたので、僕はこのチャンスを見逃さずに彼のアウト側から並び掛けていったのです。しかし、彼は膨らんできて2台は接触しました」

    「アクシデントにより、ステアリングアームが破損、マシンの右半分は壁に押し当たって擦り傷のような状態になってしまいました。けれども、メカニックたちはイエローが出されている数分の間に素晴らしい作業で修復をしてくれました」

    2周遅れでレースに復帰した佐藤琢磨は、少し経ってから予定されていたピットストップを行うと、1/4周ほど後方を走行していたスコット・ディクソンに抜かれて3周遅れとなる。

    「辛い状況でした。普通のレースだったら、もう結果は見えているところですが、これは500マイル・レースですし、チャンスはあります。諦めるわけにはいきませんでした」

    その後はグリーンの状態が長く続いたが、やがてイエローが立て続けに提示されるようになる。イエローは周回遅れを脱出したい佐藤琢磨にとっては必要なものだった。レースリーダーたちがピットしても佐藤琢磨はコース上にステイすることで1周ずつ周回遅れを取り戻し、その後に佐藤琢磨はピットストップを行って最後尾から追い上げるという展開が繰り返された。このため、70周目を迎える前にブライアン・クローソンがクラッシュしたときには2周遅れに、続いて120周目までにエド・カーペンターとオリオール・セルヴィが接触すると1周遅れとなっていた。しかも、この頃になると佐藤琢磨は上位陣と互角のスピードで周回を重ねていたのである。そしてついに残り周回数が30周目となったところでコース上にマシンの破片が飛び散ってイエローが提示され、佐藤琢磨はリードラップに返り咲くこととなった。もっとも、これはギャビー・シャヴェスが佐藤琢磨のマシンに追突したために起きたもの。ただし、No.14をつけたマシンにダメージが及ばなかったのは不幸中の幸いだった。

    「イエローが出てきたときのために、スティントをできるだけ伸ばすというのが基本的な戦略でした。3周の遅れを取り戻すには170周もかかりましたが、なんという挽回でしょうか! 本当に素晴らしいレース戦略で、クルーたちは最高のピットストップ作業をしてくれました」

    これに続いてイエローが提示されたのは、チームメイトのホークスワース、セバスチャン・サーヴェドラ、ステファノ・コレッティが関係する大事故が起きたときのことだった。

    「まるで爆発したように、至る所に破片がいたるところに散乱していました」

    この事故はターン4に差し掛かったときに佐藤琢磨の目前で発生したのだが、この結果、19番手を走る佐藤琢磨が残り15周でどこまで順位を上げられるかに注目が集まった。ここで佐藤琢磨は1周で3つポジションを上げると、シャヴェスを抜いて15番手、タウンセンド・ベルをパスして14番手に浮上。その後、シモン・パジェノーに攻略されて15番手へと後退したものの、佐藤琢磨のレースはまだ終わっていなかった。ジャスティン・ウィルソンを仕留めて14番手に駒を進めると、フィニッシュ間際にカルロス・ムチョスがピットストップを行ったおかげで13位フィニッシュを果たすことになったのだ。

    「終盤はスプリントレースでした。もちろん、結果は残念なものでしたが、僕たちは力強く戦うことができました。ペースもよかったと思います。最初の何スティントかはダウンフォースが不足気味でしたが、中盤までにはバランスもよくなり、タイアの空気圧変更もプラスに作用しました。けれども、カラムの態度には納得ができません。彼はレース後に謝りにくるのではなく、ケンカをしかけにきたのです。SNSにもナンセンスでバカげた書き込みがあるようですね。彼はライアンがアウト側にきたと言っていますが、僕は改めて映像を見ました。ライアンはターン1を抜けた後は直進してアウト側にきていないし、カラムの左側にはラインを守るための十分なスペースがありました。しかも、これはインディ500マイルの伝統、3ワイドでスタートするレースなのです。僕自身、何度も3ワイドの素晴らしいレースを見てきました。とても残念なことです」

    いずれにせよ、全体的なパフォーマンスは今後に期待を抱かせるもので、来週デトロイトのベルアイランドで開催される市街地レースに向けた“よき兆候”といえるだろう。

    「この勢いを次のレースにも生かすつもりです!」 佐藤琢磨は元気いっぱいにそう語った。

  • 佐藤琢磨、3周遅れを取り戻してトップと同一周回の13位 / インディ500

    佐藤琢磨、3周遅れを取り戻してトップと同一周回の13位 / インディ500

    佐藤琢磨は、インディ500の決勝レースを13位でフィニッシュした。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、スタート直後のターン1で他車と接触し、コーナー外側の壁との間に挟まれてサスペンションを壊した。修理には2周が必要となり、1回目のピットストップを終えた後に3周遅れに陥ったが、ピットタイミングを的確に選んだ作戦のよさと、佐藤琢磨自身の果敢な走りによって1つずつポジションをばん回。それが周回の遅れを取り戻すことにもつながった。

    レース終盤の169周目、佐藤琢磨はついにトップと同一周回のリードラップに復帰。そして、そこからの約30周で抜きつ抜かれつの激しいポジションを展開し、13位でチェッカーフラッグを受けた。アクシデントで傷んだマシンでありながら、トップグループに近いペースを保ち続けてゴールできたことを考えると、1周目の接触と後退が非常に悔やまれるレースとなった。

    佐藤 琢磨(13位)
    「あのスタート直後のアクシデントが本当に残念です。私はアウト側のラインを保っており、アウト側を回ってコーナーを抜けられるところでした。彼は私の方にラインを上げて来ましたが、こちらの前輪は彼の後輪より前に出ていましたから、もう何もできず、彼のマシンと壁とのサンドイッチになってしまいました。ピットに戻って、折れたサスペンションアームを交換し、2周遅れに陥りました。その後にさらに1ラップの遅れとなりましたが、150周をかけてリードラップに戻ることができました。クルーたちはピットストップをがんばってくれ、チームの作戦もよかったからこそ、最後のリスタートからリードラップでの戦いを演じることができました。最後のバトルでも2つほどポジションを上げることができました。とてもハードなレースであり、また、非常に残念なレースにもなりました」