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  • メルセデスF1代表 アントネッリを称賛「これから先の可能性を示した」

    メルセデスF1代表 アントネッリを称賛「これから先の可能性を示した」

    メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、F1サンパウロGP決勝で2位に入ったアンドレア・キミ・アントネッリの走りを称賛した。ルーキーのアントネッリは、終盤にタイトル争い中のマックス・フェルスタッペンを抑えきり、自身最高位となる2位でフィニッシュした。

    この結果により、アントネッリはヨーロッパラウンドの不調から完全に立ち直り、シーズン終盤に向けて確かな成長を示した。

    「プレッシャーの少ない環境で完璧に遂行」
    ヴォルフはレース後の取材で、今回のパフォーマンスがアントネッリにとって最も完成度の高い週末だったかと問われると、次のように答えた。

    「週末を通して本当に強かった。最初からすべてがうまく噛み合っていた。初めて訪れたサーキットということもあり、良い意味で期待値が下がり、プレッシャーも少なかったのかもしれない」

    「フェルスタッペンのような速いドライバーを、新しいタイヤで追ってくる状況の中で抑えきったのは見事だった。完璧な遂行であり、これから先の可能性を示す素晴らしい走りだった」

    「若者が大人へと成長している」
    さらにヴォルフは、アントネッリがヨーロッパ以外のサーキットで調子を取り戻している理由についても言及した。

    「それは成長の過程だと思う。来年はすでに経験のあるサーキットに戻ってくるわけだが、過度な期待を背負わずに臨めるだろう。まさに“学びの年”であり、我々が想定していたアップダウンのあるシーズンそのものだ。今日は間違いなく“アップ”の日だね」

    「この先の3戦で、若い少年が若い大人になり、真のレーシングドライバーとして成熟していく姿を見られると思う」

    メルセデス、コンストラクターズ2位へ前進
    ブラジルGPでは、アントネッリが2位、ジョージ・ラッセルが4位とダブル入賞を果たし、メルセデスはコンストラクターズ選手権で2位浮上への一歩を踏み出した。レッドブルとの差は32ポイント、フェラーリとの差は36ポイントに広がった。

    しかしヴォルフは依然として慎重な姿勢を崩さない。

    「1レースで30ポイントのスウィングは起こり得る。フェラーリのようにダブルDNFになれば、すぐに立場が入れ替わる。だからこそ地に足をつけて、一戦一戦を確実に戦うことが大切なんだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「これがF1のあるべき姿」
    アントネッリがフェルスタッペンを抑え込んだ一方で、ラッセルもオスカー・ピアストリの追撃を見事に防ぎ、4位を守り切った。

    「これこそF1本来の姿だ。攻める側も守る側も全力で戦っていた。2人とも素晴らしい仕事をしてくれた。アントネッリの2位はもちろん輝かしい成果だが、ラッセルの防御も同じように誇らしい」

    「エネルギーマネジメントも完璧だった。エンジン担当、レースエンジニア、ドライバーが一体となってエネルギー回収と使用を最適化し、ストレートで最大限の力を発揮できた。あれが勝負を分けた要因のひとつだった」

    成長を続ける18歳、次戦以降への期待
    アントネッリのインテルラゴスでの2位は、彼がメルセデスの将来を担う存在であることを改めて印象づけた。ヴォルフの言葉どおり、残り3戦で18歳のルーキーがどこまで進化を遂げるのか、注目が集まる。

  • アントネッリ F1サンパウロGPで2位表彰台「最後はマックスを必死で抑えた」

    アントネッリ F1サンパウロGPで2位表彰台「最後はマックスを必死で抑えた」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、F1サンパウロGPで自身最高位となる2位を獲得した。19歳のルーキーはレース中盤に起きたオスカー・ピアストリとシャルル・ルクレールの接触に巻き込まれながらも、幸運にもダメージを最小限に抑え、今季2度目の表彰台を手にした。

    週末を通じて好調を維持したアントネッリは、スプリントと決勝の両方でランド・ノリスと最前列を分け合ったが、レースでは序盤のセーフティカーリスタート直後に危うい場面を迎えた。

    ピアストリがターン1のイン側から仕掛け、ルクレールがアウト側に並ぶ3ワイドの展開となった瞬間、マクラーレン勢がブレーキングでロックアップ。ピアストリがメルセデスに接触し、跳ね飛ばされたアントネッリのマシンがルクレールに当たり、フェラーリはタイヤを失って即リタイアとなった。

    ピアストリには10秒ペナルティが科せられたが、アントネッリは幸運にも走行を続けることができた。

    「リスタートは良くなかった。少しアクセルを踏みすぎてホイールスピンしてしまい、1コーナーに向かうまでに勢いを失った」とアントネッリは説明した。「3ワイドになって、正直オスカーは完全には並んでいなかった。彼がイン側、シャルルがアウト側にいて、僕は両方にスペースを与えようとしたけど、オスカーがロックアップして僕にぶつかってきた。そこからシャルルに当たってしまったんだ」

    「彼がリタイアしてしまったのは残念だったけど、僕としてはとても運が良かった。車が大きく壊れなかったのは幸運だった。挙動は少しおかしかったけど、集中を切らさずに走り続けて2位でフィニッシュできた」

    フェルスタッペンとの激しい終盤バトル
    クラッシュを免れたアントネッリはその後も安定した走りを見せたが、終盤にはピットレーンスタートから驚異の追い上げを見せたマックス・フェルスタッペンに猛追され、最後の数周は激しい防衛戦を強いられた。フィニッシュラインではわずか0.362秒差で逃げ切り、2位を守りきった。

    「正直、どこから彼が現れたのか分からなかった!」とアントネッリは笑った。「最後のラップは本当にストレスだった。マックスは新しいタイヤで来ていたからね。僕たちはクリーンエアの状態でまずまずのペースを維持できていたけど、彼が近づいてきたときにはペースを上げてプッシュした」

    「このマシンでは汚れた空気の中で追うのが難しいから、その特性をうまく使って防いだ。結果的にうまくいったと思う」

    「これまでのなかで最も完成度の高い週末だったと思う。ようやくすべてが噛み合ってきた。チームとしても結果を最大化できたし、コンストラクターズでも良いポイントを稼げた。これを続けていきたい」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) ブラジルグランプリ

    ルーキーの成熟と冷静さ
    インテルラゴスでのアントネッリは、予選・決勝を通じて終始冷静で、自身初の2位表彰台にふさわしい走りを披露した。ピアストリとの接触では不運にも巻き込まれたが、トラブル後も落ち着いてレースを立て直し、終盤のフェルスタッペンとの攻防ではルーキーらしからぬ成熟した判断を見せた。

    また、今季2度目の表彰台はメルセデスにとっても大きな前進を意味し、チームの開発方向性と若手育成の成果を裏付ける結果となった。今後のレースでも、アントネッリがこの安定感と冷静さを維持できるかが注目される。

  • アントネッリ F1サンパウロGP予選2番手「週末を最高の形で締めくくりたい」

    アントネッリ F1サンパウロGP予選2番手「週末を最高の形で締めくくりたい」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、2025年F1サンパウロGP予選で再び2番手を獲得し、「週末を良い形で締めくくりたい」と語った。スプリントに続き、決勝でもポールシッターのランド・ノリスの隣からスタートする。

    同日のスプリントで2位フィニッシュを果たしたアントネッリは、その勢いを予選にも持ち込み、最終ラップでノリスにわずか0.174秒差のP2。週末を通して安定した速さを見せている。

    「またランド(ノリス)の後ろになってしまって、正直ちょっと悔しい」とアントネッリは笑顔で語った。

    「今日は風がとても厄介で、ラップをまとめるのが本当に難しかった。でも最後のアタックでは悪くないラップができたと思う。最終コーナーで少しリアをロックさせてしまったけど、それでも大きな失敗ではなかったし、仮に完璧でもランドには届かなかっただろう。だからP2には満足しているよ」

    午後の予選では気温と風向きの変化により、各ドライバーが苦戦を強いられたが、アントネッリは終盤に集中力を切らさず安定したパフォーマンスを見せた。

    「コンディションは本当に難しかった。風がラップごとに変わるし、クルマの感触もつかみにくかった。それでも最後にいいラップをまとめられたのは良かった」と振り返る。

    日曜の決勝に向けては、「今朝のスプリントではとてもいいペースを見せられた。気温も低かったし、明日も同じようなコンディションなら僕たちにとって有利になるかもしれない」と自信をのぞかせた。

    「もちろん、前を走るのは簡単じゃない。ダーティエアの中で走るとグリップが落ちるから、スタートがすべてだと思う。ランドのスタートは最近すごく強いけど、僕も全力で挑むつもりだよ」

    また、メディアからメルセデスのマシン特性とタイヤ選択について聞かれると、アントネッリは冷静に答えた。

    「ミディアムで走ることも少し考えたけど、ソフトの方が感触が良かった。ミディアムとの差はほとんどなくて、むしろソフトの方が扱いやすかった。特に明日のスタートでは新品のソフトを使えるのがアドバンテージになると思う」

    「明日は本当に大きなチャンスだ」とアントネッリは語気を強めた。「フェラーリ勢とレッドブル勢を上回って、できればランドにプレッシャーをかけたい。コンストラクターズ争いでも重要な週末だから、チームのためにベストを尽くす」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) ブラジルグランプリ F1

    冷えた路面がメルセデスを後押しするか
    アントネッリが言及したように、メルセデスW15は今季を通じて低温下でのタイヤウォームアップと安定性に強みを持つ。インテルラゴスの日曜は再び冷え込みが予想され、路面温度が20℃前後にとどまれば、メルセデス勢にとって理想的な条件になる。

    一方でフロントローの相手は、今季最も好調なランド・ノリス。マクラーレンMCL39は高いコーナリング効率を武器にしており、アントネッリが述べた通り「ダーティエア」の影響を受けない先行争いが勝負の鍵を握る。

    新人ながら2戦連続でノリスを直接追う立場となったアントネッリ。冷静さと攻めのバランスを保てば、ブラジルGP初優勝も現実的な射程圏内にある。

  • アントネッリ F1サンパウロGPスプリント予選2番手「戦う準備はできている」

    アントネッリ F1サンパウロGPスプリント予選2番手「戦う準備はできている」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、インテルラゴスで行われたスプリント予選で2番手を獲得し、明日のスプリントをフロントロウからスタートする。ポールのランド・ノリスにわずか0.097秒差まで迫る快走をみせたアントネッリは、今季ルーキーながら確かな存在感を示した。

    セッション序盤はトラフィックに悩まされる場面もあったが、SQ3では安定した走りを披露。「全体として良いセッションだった」と振り返り、翌日の決戦に向けて前向きな姿勢を見せた。

    「全体として良いセッションだったと思う」とアントネッリはコメント。

    「SQ1は少しバタバタしていて、トラフィックで難しい部分もあったけど、リズムをつかめてからは良かった。ソフトタイヤでのラップは最後のセクターで少し悔しい部分もあったけど、それでも悪くないラップだった。明日は2番手スタートだから、戦うことがたくさんある」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 ブラジルグランプリ

    また、サンパウロの天候が不安定と予報される中、アントネッリはどんなコンディションにも備える覚悟を示した。

    「ウイングの動きにも注意しないといけない。今日とは全く違うコンディションになる可能性があるからね。天気も不安定だと思うけど、どんな状況にも対応できるように準備するよ。良いレースにしたい」

    ジョージ・ラッセル F1サンパウロGPスプリント予選「ポイントを積み重ねていく」

  • アンドレア・キミ・アントネッリ、ブラジルでセナの墓を訪問「世代を超える存在」

    アンドレア・キミ・アントネッリ、ブラジルでセナの墓を訪問「世代を超える存在」

    メルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリは、F1サンパウロGPを前に、アイルトン・セナが眠るモルンビ墓地を訪れた。イタリア出身の18歳は、セナが亡くなった12年後に生まれた世代だが、その敬意は時代を超えている。

    幼少期から「心で走るとはどういうことか」を体現したセナの名を耳にして育ったアントネッリにとって、その存在は単なる伝説ではない。勇気と信念を象徴するセナの生き様は、今もなお多くの若いレーサーの道しるべとなっている。

    アントネッリは静かな時間を過ごし、墓前で手を合わせた。その瞬間、彼が敬意を表したのはセナという偉大なドライバーの記憶だけでなく、「偉大さを追い求めるすべての挑戦者を導く理念」でもあった。

    アンドレア・キミ・アントネッリ F1 アイルトン・セナ

    若きルーキーと伝説の絆:セナの精神は今も生き続ける
    アイルトン・セナの死から30年が経とうとする今も、彼の名前はF1の原点として語り継がれている。アントネッリがその墓を訪れたのは単なる敬意の表明ではなく、彼自身のモータースポーツ人生における指針を再確認する時間でもあったといえる。

    メルセデスでF1キャリアを歩み始めたばかりのアントネッリにとって、セナの精神――「限界を恐れず、情熱を信じること」――はまさに彼が今学ぼうとしている哲学そのものだ。
    静かな祈りの中で、彼は未来へ続くドライバーとしての覚悟を新たにしたに違いない。

  • メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは、アンドレア・キミ・アントネッリが2026年に「本当のキミ」を見せることになると語った。ルーキーとして挑んだ2025年シーズンを通じて多くを学び、2年目にはF1の環境に完全に適応した姿を見せると信じている。

    10月のアメリカGP前に、アントネッリとジョージ・ラッセルが2026年もメルセデスF1のドライバーとして継続することが発表された。2026年は新たな技術レギュレーションが導入される重要な節目の年となるが、ヴォルフは19歳の若手に長期的な視野で期待を寄せている。

    ヴォルフ「2026年はリセットの年。“本当のキミ”が見られる」
    アントネッリのルーキーイヤーは浮き沈みのある展開となった。序盤の好スタートからヨーロッパラウンドでの苦戦を経て、バクーで4位、シンガポールで5位、メキシコで6位と、後半戦では安定感を増してきた。

    ヴォルフはアントネッリの成長を次のように語る。

    「キミには長期的な将来がある。今の世代のマシンに、他のドライバーたちのようなグラウンドエフェクトカーでの経験なしに入るのは非常に難しいことだ」

    「来年はすべてがリセットされる。彼はすでに全サーキットを知っているし、メディア対応のプレッシャーやチーム内での働き方も理解している。だから2026年には“本当のキミ”が見られると思う」

    さらに、アントネッリが将来的にワールドチャンピオンになれるかと問われたヴォルフは、「もちろん、その通りだ」と即答した。

    メルセデスも課題を共有 風洞と実走データの不一致
    2025年シーズン、アントネッリだけでなくメルセデス自体もサーキットごとのパフォーマンス変動に悩まされてきた。ラッセルがシンガポールGPで優勝する一方、他の週末では競争力を欠くケースもあった。

    ヴォルフはその原因について次のように説明する。

    「シミュレーターと風洞の相関関係を見つけるのは非常に難しい。そして実際にサーキットに行くと、すべてが違って見える。シンガポールではあんなに競争力があるとは予想していなかった。レギュレーションの影響で、まるで“サプライズボックス”のような状態だ。トップチームのどこも相関性の問題に苦しんでいるようだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリの「2年目効果」に賭けるメルセデスの再生プラン
    2026年の技術レギュレーション変更は、メルセデスにとって体制再構築の絶好の機会となる。ヴォルフが「リセット」と表現したように、マシン開発とドライバー成長が同時にリスタートを迎える構図だ。

    アントネッリはすでに全サーキットを経験し、F1でのレース運び・メディア対応・チーム内連携といった要素を学び終えている。次の課題は、走行中の状況判断と開発フィードバックの精度を高め、ラッセルとともに“新世代のメルセデス”を象徴する存在となることだ。

    2025年の後半に見せた安定したパフォーマンスは、その兆しを示している。2026年、チームとドライバーの両方が再び頂点を狙うための鍵は、ヴォルフの言う「本当のキミ」がどれだけ成熟した姿で現れるかにかかっている。

  • キミ・アントネッリ F1メキシコGP初日「ここ最近で一番いい金曜日だった」

    キミ・アントネッリ F1メキシコGP初日「ここ最近で一番いい金曜日だった」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、F1メキシコGP初日のフリー走行で両セッションとも上位に入り、「ここ最近で一番いい金曜日だった」と手応えを語った。1回目と2回目のセッションでそれぞれ2番手と3番手を記録し、マックス・フェルスタッペンからわずか0.1秒差に迫る好走を見せた。

    ここ数戦で安定した成績を取り戻しているアントネッリは、今季中盤の不調を経て3戦連続入賞を果たすなど復調傾向。

    前戦オースティンではカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)との接触でポイント獲得を逃したが、今週末はその反省を糧に堅実な初日を過ごした。サインツJr.はこの接触により、メキシコGPで5グリッド降格ペナルティを受ける

    「ロングランも含めて充実した1日だった」
    「すごくいい金曜日だった。ここ最近では一番いい金曜日かもしれない」とアントネッリは語った。「FP1はとても良かったけど、FP2は少し悪かった。いくつかセットアップを試して、良くなった部分もあれば悪くなった部分もあった。2つのセッションから多くのデータが得られたので、明日に向けて楽しみだ」

    FP2では一時的にエンジントラブルが発生したものの、すぐに修復され大きな影響はなかったという。「ペースは良さそうだけど、もちろん明日はまた別の日だ。路面は進化していくし、僕たちもドライビングとマシンの両方でその変化に合わせていくことが大事。ベストを尽くすよ」とアントネッリは締めくくった。

    ラッセルは覆面姿で観客席から観戦
    メルセデスはFP1でリザーブドライバーのフレデリック・ベスティにジョージ・ラッセルのマシンを託し、ラッセルは観客席からセッションを見守った。彼は覆面マスクをかぶって観客に混じり、SNS上で話題となった。

    「F1ドライバーになると、F1を“観る”機会ってほとんどないんだ」とラッセルは語った。「だから今回、ちょっと普通のことをしてみようと思ってスタンドに行った。あまり気づかれなかったよ」

    FP2では再びマシンに戻り、フェルスタッペンから0.4秒差の6番手で初日を終えたが、予選では接戦になると警戒している。「Q1とQ2のトラフィックは間違いなく問題になるだろう。みんなギリギリのところで走っているし、特にこの短いサーキットではポジション取りが重要だ」と語った。

    「後方のマシンはQ1で新品タイヤを2〜3セット使うこともある。Q3まで2セットを温存したいなら、無駄にタイヤを使うわけにもいかない。いつも通り簡単ではないよ」とラッセルは付け加えた。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ メキシコグランプリ

    メルセデスの好調、再浮上の兆し
    メキシコ初日を終えたメルセデス勢は、両セッションとも上位に位置し、チームとしての復調を印象づけた。アントネッリの安定したペースと、ラッセルの確実なデータ収集により、土曜の予選に向けて手応えを得た形だ。特にアントネッリは序盤の浮き沈みを経て、シーズン終盤に向けて確実に経験値を積み上げている。

  • キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    メルセデスF1のキミ・アントネッリは、初日にF1の最新安全装備である冷却ベストの不具合により「体を温める」結果となったことを明かした。アントネッリはスプリント予選でルイス・ハミルトン(フェラーリ)にわずか0.006秒差で敗れ、SQ2で敗退している。

    アメリカGPの舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、今週末に入ってから異常な高温に見舞われ、FIAは週末を「ヒートハザード(熱危険)」として指定。スプリント予選開始時には気温が33℃に達した。

    今季から導入された冷却ベストは、氷水を循環させることでドライバーの体温を下げる仕組みで、2026年には着用が義務化される予定だ。しかし、ウィリアムズのアレックス・アルボンによれば、ドライバーの間では「着用を義務化すべきではない」との意見も多く、賛否が分かれているという。

    アントネッリはこのベストをスプリント予選で装着したが、思わぬトラブルに見舞われた。

    「FP1の時点で少し体調的に苦戦していた」とアントネッリは説明する。「でもクルマの感触は良くて、SQ2では自信があった。冷却ベストを着けていたんだけど、トラブルが起きてしまって、冷やすどころか温められてしまったんだ。だからセッション中は本当に苦しかった」

    SQ3進出目前まで迫りながらも、ターン3でのロックアップが命取りとなった。

    「なぜあんなにブレーキロックが多かったのか、原因を突き止めないといけない」とアントネッリは続ける。「SQ1はすごく良かったのに、2回も大きなロックアップをしてかなりタイムを失った。SQ3に行けるペースはあっただけに残念だ。今は土曜に向けて集中するよ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    アントネッリを襲った“新装備の落とし穴”

    F1は2025年シーズンから暑熱対策を重視した安全装備を次々と導入している。だが今回のように冷却システムが逆効果をもたらすケースは極めて異例だ。気温33℃という環境下で、氷水が正常に循環しないトラブルは、むしろドライバーの集中力を奪うリスクにもなりかねない。

    とはいえアントネッリはマシンバランスへの自信を口にしており、SQ1で見せた速さを考えれば、決勝やスプリントでの巻き返しに期待がかかる。ルーキーながら冷静に原因分析へと向かう姿勢は、今後の成長を予感させるものだ。

  • メルセデスF1 2026年もラッセル&アントネッリ続投を正式発表

    メルセデスF1 2026年もラッセル&アントネッリ続投を正式発表

    メルセデスF1チームは、2026年シーズンのドライバーラインナップとしてジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリの継続を正式発表した。8度のコンストラクターズチャンピオンであるメルセデスは、ジュニア育成プログラム出身の2人と引き続き歩むことを決断。今季は残り6戦を残してランキング2位につけている。

    ラッセルは2022年にウィリアムズから昇格し、これまでに通算5勝を挙げており、直近のシンガポールGPでも優勝を飾った。2026年はメルセデス加入10年目の節目となる。

    一方、ルーキーのアントネッリは今季、マイアミでのスプリントポール、カナダGPでの史上最年少表彰台など印象的な走りを見せている。

    トト・ヴォルフ「発表は“いつか”の問題だった」
    チーム代表のトト・ヴォルフは「ドライバーラインナップの決定は“いつか”の問題であって、“するかどうか”ではなかった」と語った。

    「我々は時間をかけ、交渉を慎重に進め、すべての関係者が満足する形で決定したかった。ジョージとキミは強力なコンビであり、今後も共に歩むことに非常に満足している。今季残り6戦でコンストラクターズ2位を守りつつ、2026年の新時代に向けて準備を進めていく」

    ジョージ・ラッセル「メルセデスとの旅を続けられることを誇りに思う」
    「メルセデスとの旅を続けられることを本当に誇りに思う。来年で僕がこのチームと契約してから10年になる。これまで本当に素晴らしい時間を過ごしてきたし、今後の展開にワクワクしている。2026年にはF1の歴史上でも最大級のレギュレーション変更があり、それを成功させるためにチーム全員が集中している。僕自身も、これまでで最も強いシーズンをさらに上回るよう努力する」

    キミ・アントネッリ「もっと強く成長できる」
    「チームと一緒に続けられることにとてもワクワクしている。F1初年度で本当に多くを学んだ。良い時も難しい時もすべてが自分を成長させてくれた。ドライバーとしてだけでなくチームメイトとしても強くなれたと思う。トト、そしてブラックリーとブリックスワースの全員に感謝したい」

    「今は今季を良い形で締めくくり、コンストラクターズ2位を確実にすることが目標。その後、完全に2026年に焦点を移すつもりだ。残り6戦でも全力を尽くす」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    2026年グリッドの残りシートは4つ
    今回の発表により、2026年のF1グリッドで残る空席は4つとなった。レッドブル、レーシングブルズ、アルピーヌの各チームに1〜2席が残っている。

    レッドブルではアイザック・ハジャーがフェルスタッペンのチームメイト候補筆頭とされ、レーシングブルズにはアービッド・リンドブラッドの昇格が有力視されている。この場合、角田裕毅とリアム・ローソンが残る1枠を争う構図だが、現時点では角田がわずかに優位と見られている。

    アルピーヌではフランコ・コラピントの残留が有力で、リザーブのポール・アーロンも依然候補として名を残している。

    分析:メルセデスの“未来戦略”が固まる
    今回の発表で、メルセデスは2026年の新レギュレーション期に向けた布陣を確定させた。経験豊富なラッセルと若手アントネッリというバランスの取れた体制は、パワーユニットとシャシーの両面で再び頂点を狙ううえで理想的だ。トト・ヴォルフが“いつかの問題”と語った通り、チーム内部では早くから継続方針が既定路線となっていたとみられる。

    残る注目点は、角田裕毅とリアム・ローソンの“レッドブル系最終決戦”。メルセデスが安定を選んだ一方で、レッドブル陣営は2026年の世代交代が焦点となる。

  • アントネッリ F1シンガポールGP予選で反省「感情に流されて限界を超えた」

    アントネッリ F1シンガポールGP予選で反省「感情に流されて限界を超えた」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、チームメイトのジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得した一方で、自身は4番手に終わった。予選後、19歳の新人は「感情が先走ってしまった」と振り返り、自身の走りを反省した。

    アントネッリは「本当にフロントロウを狙えると思っていた。僕たちは速かったから。でも、感情が入りすぎて少し緊張してしまい、オーバードライブしてしまった」と語った。

    「どんどんプッシュして、コーナーにスピードを持ち込みすぎた。限界を超えていたんだ」

    彼の予選は波乱の展開だった。Q1では最初のアタックを諦めざるを得ず、ウィリアムズのカルロス・サインツとの間で進路妨害の調査も行われたが、不問となった。その後、最後のアタックで5番手に入りQ2進出を果たしたが、Q2では1回目のラップがトラックリミット違反で抹消され、2回目のラップでもターン13で一瞬コントロールを乱し、ラッセルとの差を0.5秒失った。

    それでも終盤でタイムを取り戻し、セッションを3番手で通過した。だが、Q3では勢いを維持できず、最終的に自己ベストを更新できないまま終了した。

    「Q1とQ2は良かった。サインツとの件で1回目のラップを失って少しプレッシャーを感じたけど、ちゃんとまとめられたと思う。Q2もすごく調子が良かったけど、2周目で大きなミスをして少しタイムを落とした。それでも上位につけられた」とアントネッリは説明した。

    「でもQ3では感情が入ってしまって…残念だった。データを見るとほとんどのコーナーではQ2より速かったのに、いくつかのコーナーでプッシュしすぎた。あそこではもうプッシュしなくてもよかったのにね」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    テレメトリーデータによると、アントネッリはQ3でターン1、7、8、16でブレーキを遅らせ、特にターン7〜8間ではスロットル操作もより攻撃的だった。その結果、一時はQ2ラップより0.3秒以上速いペースを記録し、マックス・フェルスタッペンを上回ってフロントロウに並ぶ可能性もあった。

    しかし、ターン7でスピードを持ち込みすぎてタイムを失い、さらにターン10でも詰めすぎてしまい、以降の区間でリズムを崩してしまった。最終的にQ2の自己ベストより0.112秒遅れて4番手にとどまった。

    「2回目のアタックでもすでに速かったのに、全部失ってしまった。本当に残念。ポテンシャルはもっと高かったと思う」と彼は語り、悔しさをにじませた。