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  • アロンソ後を見据えるアストンマーティンF1 ローレンス・ストロールの本命構想

    アロンソ後を見据えるアストンマーティンF1 ローレンス・ストロールの本命構想

    アストンマーティンF1の会長ローレンス・ストロールは、フェルナンド・アロンソが将来的にF1から退いた場合を想定し、すでに後継候補を意識していると見られている。

    2026年シーズン、アロンソはグリッド最年長ドライバーとなる見込みだが、現時点で引退の兆候は示していない。それでも、チームとして将来設計を始める必要があるのは明白だ。

    アストンマーティンの歩みと停滞
    ローレンス・ストロール体制のアストンマーティンは、当初は明るいスタートを切ったものの、直近2シーズンの結果には満足していないと考えられている。
    セバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソを迎えた2023年、2度のワールドチャンピオンは8度の表彰台を獲得した。

    しかし、その年のサンパウロGP以降、アストンマーティンは一度も表彰台に立てておらず、ランス・ストロールも5シーズン連続で表彰台なしという状況が続いている。

    野心的な投資とドライバー戦略
    この12か月間、アストンマーティンは極めて野心的な動きを見せてきた。
    エイドリアン・ニューウェイの招聘、そして2026年からのホンダ製パワーユニットの独占使用契約は、その象徴と言える。

    ローレンス・ストロールは、次に投資すべき分野がドライバーラインアップであることを理解していると見られており、もしアロンソがシーズン終了後にチームを去ることになれば、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが最優先ターゲットになる可能性が高い。

    フェルスタッペンを巡る見解
    F1ドライバーマーケットについて、ジャーナリストのロナルド・フォーディングは『ジェームズ・アレン・オン・F1・ポッドキャスト』で次のように語っている。

    「この話題全体の中で、実はシャルル・ルクレールがとても興味深い存在だと思う。なぜなら、もしフェルナンドが辞めて、さらにルイスも辞めた場合、アストンとフェラーリの状況は、私の意見ではまったく異なるものになるからだ。ただし、それはシャルルが残留する場合に限られる」

    「シャルルが残れば、フェラーリには長期的に全面的に信頼できるリードドライバーがいることになる。そうなれば、若い才能を迎え入れることができる」

    「一方で、アストンはまったく異なる状況だ。彼らは常にビッグネームを狙ってきた。セバスチャン・ベッテルでもそうだったし、その後のフェルナンド・アロンソでもそうだった」

    「だから、もしフェルナンドが辞めるなら、ローレンス・ストロールのリストの次に来るのは、おそらくマックス・フェルスタッペンだと思う」

    「もしフェルナンドとルイスが2026年末で共に引退するなら、アストンとフェラーリが直面する問いは完全に異なるものになる」

    「ただし、それもシャルル・ルクレールが残留する場合に限られる。もし彼が去るなら、フェラーリにはさらに多くの疑問が生じることになるし、2027年に向けて何が起こるのか、本当にとても面白くなるだろう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    説得が難しい現実
    ローレンス・ストロールは過去にもフェルスタッペンにアストンマーティン移籍を打診しており、その際には極めて高額な契約を提示する用意があったとされている。

    しかしフェルスタッペンは、次なるレギュレーション変更を前にプロジェクトへコミットすることが理にかなっていないと判断し、少なくとももう1年はレッドブルに残る決断を下した。

    アストンマーティンは現在、非常に難しい立場に置かれている。

    マシンが十分に競争力を持たなければアロンソが引退を選ぶ可能性が高まり、その一方で、その状況下ではフェルスタッペンを説得することはほぼ不可能になる。

    最大の障壁として残るもの
    仮にアストンマーティンがフェルスタッペン獲得に成功する道筋が見えた場合、ローレンス・ストロールは息子ランス・ストロールをラインアップから外すという、極めて難しい判断を迫られる可能性がある。

    また、フェルスタッペン自身がナンバーワンドライバーとしての明確な立場を失う状況を受け入れるかどうかも不透明だ。

    これまでのチームメイトたちの証言からも、彼が揺るぎないエースポジションを好んできたことは広く知られており、レッドブルがカルロス・サインツJr.を獲得候補に挙げなかった事実も、その一例とされている。

    アストンマーティンの構想は、極めて野心的であると同時に、大きな賭けでもある。

  • アストンマーティン・ホンダF1 AMR26に新たな手応え「かなり良い理解がある」

    アストンマーティン・ホンダF1 AMR26に新たな手応え「かなり良い理解がある」

    アストンマーティンは、2026年F1シーズンがどのようなものになるかについて、すでに「かなり良い理解」を得ているという。

    まだ勢力図のどこに位置するかを正確に把握しているわけではないが、マイク・クラックは、どのサーキットがチームに合い、どのサーキットが不利になるかは把握していると述べた。

    2026年F1の新レギュレーションは、シャシーとパワーユニットの双方が刷新されることで、既存の序列を大きく揺さぶることが予想されている。

    F1は、前の時代を支配していたアンダーフロア・エアロから離れ、可動式ウイングの導入と、エンジンにおける電動パワー比率の増加へと舵を切った。

    通常、レギュレーション変更はマシンかパワーユニットのいずれかに影響を及ぼすが、2026年の変更はその両方に及ぶため、潜在的な影響ははるかに大きい。

    これは、チームの支出額、主要分野での開発時間、そして個性を残しつつ戦力均衡を図るための技術的制限によって、さらに強調されている。

    各チームは現在、3週間後にバルセロナで始まるプレシーズン走行に向け、マシン製作と最終段階の開発作業の真っ只中にある。

    開幕戦オーストラリアで11チームがグリッドに並ぶ時点では、誰もがライバルに対してどの位置にいるかを正確には知らないが、シーズンがどのように展開するかについての感触は持っている。

    「全体的には、かなり良い理解があると思っている」と、アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックは、2026年についてどの程度イメージできているかと問われて語った。

    「例えば、どのサーキットが我々のマシンにより適していて、どのサーキットがあまり良くないかは分かっている」

    「強いサーキットもあれば、そうでないサーキットもある。そこで最大限を引き出すことが重要になる」

    「あるサーキットでは非常に速いマシンが、別のサーキットではそうでもないという例も見られる」

    「これは、自分たちがどのようなエアロダイナミクスのプラットフォームを開発してきたか、その特性によるものだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    アストンマーティンは近年、人材獲得を積極的に進め、インフラへの投資も重ねてきた。

    それにより、エイドリアン・ニューウェイは、チームのチーフ・テクニカル・オフィサーであるエンリコ・カルディレとともに、新設された風洞施設を使って2026年型マシンの開発に取り組む機会を得ている。

    最新の施設と著名なスタッフ、そしてファクトリー仕様のホンダ製パワーユニットの到来。この組み合わせが、アストンマーティンを次期シーズンのダークホースと見る声を生んでいる。

    しかし、事情に通じた関係者は、より慎重な見方を示している。

    好スタートを切るための要素は揃っているものの、チームの多くはまだ新しく、完全に機能しきってはいないという。

    そのため、アストンマーティンの真のパフォーマンスはシーズン序盤ではなく、体制が固まった終盤で測るべきだという見方がある。

    チームの予測としては、一定の競争力は示すものの、位置づけとしてはミッドフィールドの真ん中あたりになる可能性が高い、ということになる。

    この見方は、クラックの発言とも一致しているように見える。彼は、チーム間の差が広がると予想しつつも、最適化と実行力が引き続き重要な差別化要因になると指摘した。

    「少しパフォーマンスが劣るサーキットでも、最大限を引き出すことが重要だ」とクラックは述べた。

    「ギャップは非常に小さいということを忘れてはいけない。少し悪い、少し良いと言っても、ラップタイム差は大きくなくても、順位としては大きな違いになる」

    「ミッドフィールドの真ん中にいるのか、後方にいるのか、前方にいるのかで、レースや週末の様相は完全に変わる。その点を理解しておく必要がある」

    「順位そのものが大きく変わるわけではないが、ペースの小さな向上が、フィールドが密集している分、順位には大きな影響を与える」

    「質問に戻ると、どこで良くなり、どこでそうでなくなるかについては、妥当な理解があると思っている。ただし、それをあなたに共有することはない」

  • エイドリアン・ニューウェイ 「内通者」を味方にアストンマーティンF1を改革

    エイドリアン・ニューウェイ 「内通者」を味方にアストンマーティンF1を改革

    エイドリアン・ニューウェイは、アストンマーティンF1で大規模な変革を推し進めている。その原動力のひとつとなっているのが、シルバーストンのファクトリー内部にいる“内通者”だ。

    この人物は、工場内の実際の運営状況や職場の空気を定期的にニューウェイへ伝えており、それが技術部門を中心とした抜本的な改革を引き起こしている。

    AutoRacer Italiaの報道によれば、チームの筆頭オーナーであるローレンス・ストロールは、ニューウェイに完全な裁量を与えたという。これにより、ニューウェイがかつてレッドブル・レーシングで実践していたマネジメントモデルが、アストンマーティンにも導入された。

    この方針転換の結果、元空力責任者のエリック・ブランダンをはじめ、複数階層のエンジニアがチームを離脱し、その多くがF1のライバルチームへ移籍することとなった。

    再編の本質と新たなリーダー像
    改革は単なる人員整理にとどまらない。チームは経験豊富な人材と若手の両面で補強を進め、とりわけ新時代の課題に対応できるシニア人材の獲得に力を入れている。その一環として注目されたのが、マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼに対する打診だ。チーム代表(チームプリンシパル)やCEOといった要職を任せる構想が示され、ニューウェイが2026年F1マシン「AMR26」および将来車の開発に専念できる体制づくりが目指されていた。

    しかしランビアーゼは、少なくとももう1シーズンはレッドブルに残留する決断を下した。彼は引き続きフェルスタッペンのレースエンジニア兼、ミルトンキーンズ拠点での現場運営責任者を務める。レッドブルは私的事情による一部レース欠場の柔軟性も認めており、その場合はサイモン・レニーが代役を務める予定だ。

    時代を超えて刻まれた功績
    ニューウェイは、F1史に名を刻んだ数々のマシンの“父”でもある。ウィリアムズ時代にはアイルトン・セナのマクラーレン・ホンダを打ち破り、マクラーレンではミハエル・シューマッハのフェラーリを上回るマシンを生み出した。さらにレッドブルを黄金期へ導き、メルセデスとルイス・ハミルトンの支配を終わらせ、再びエナジードリンクチームを頂点へ押し上げた。F1史上屈指の技術者と評される所以である。

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム F1

    アナログ思考と規則解釈の達人
    ニューウェイの設計手法は今も昔ながらだ。紙にスケッチを描くことから始める。

    「私はよくA4用紙に最初のスケッチを描く。そこから製図板で手描きのラフを重ねていく。コンピューターではできない作業で、とても自然に感じられる」

    40年以上F1の現場を知る“旧世代”のエンジニアである彼は、技術規則を徹底的に読み込み、合法の範囲で限界を突くことに長けている。グレーゾーンを巧みに突き、規則の隙間を最大限に活用するその姿勢こそが、彼の真骨頂だ。

    2022年にグラウンドエフェクトが復活した際、その経験は大きな武器となった。他チームがポーポイジングに苦しむ中、レッドブルだけは大きな問題を抱えず、ニューウェイは再び“切り札”のような存在となった。

    ピットでは今もノートを手に、図を描きながらマシンの特性や調整点を書き留めている。スマートフォンではなく手書きを選ぶ理由は明確だ。それが最も成果を生んできた方法だからである。事実、彼が関与したマシンは通算26回の世界タイトルを獲得しており、これはF1史上最多の実績だ。

    アストンマーティンで、ニューウェイは再び成功の再現を狙っている。自らのやり方を一切曲げることなく。

  • エンリコ・カルディレが語るフェラーリとアストンマーティンF1の決定的な違い

    エンリコ・カルディレが語るフェラーリとアストンマーティンF1の決定的な違い

    エンリコ・カルディレは、フェラーリで培われた長い歴史と完成されたプロセスを離れ、アストンマーティンF1で“ゼロから築く組織”に挑んでいる。

    勝利を目指す情熱は同じでも、文化、意思決定、そしてチームの成長段階は大きく異なる。確立された基準をなぞるのではなく、自らが新たな基準になる──カルディレはその思想とともに、2026年F1レギュレーションを見据えたアストンマーティンF1の現在地と長期的な改革の方向性を語った。

    フェラーリ一筋からの転身──エンリコ・カルディレが語るアストンマーティンF1の現在地
    2005年にフェラーリへ入社し、ピサ大学で航空宇宙工学の学位を取得したのち、GTプログラムの空力を統括。2016年にF1チームのエアロ開発責任者、2017年には車両プロジェクトマネージャーへ昇格した エンリコ・カルディレ は、2024年7月に アストンマーティンF1 の最高技術責任者(CTO)に就任した。

    当初は2025年初頭の着任予定だったが、慣例的な調整期間を経て実際のスタートは7月中旬。チーム公式サイトのインタビューで、フェラーリと新天地の文化的違いを率直に語っている。

    「違いはある」とカルディレは言う。

    「目標は同じだ。誰もが勝利に集中している。ただ、フェラーリのF1チームは非常に長く安定した歴史を持ち、プロセスやツールが確立されている。一方で、ここではそれらをまだ構築している最中だ」

    新設のコアウィーブ風洞や新シミュレーターの活用、そして“無駄を避けるリーンな組織”の構築が、当面の課題だという。

    「最初にチームへ伝えたメッセージのひとつが、アイデンティティを見つけ、我々のビジョンで組織を形作る必要があるということだ。他所から着想を得るのは構わないが、単にコピーするのは違う」

    「我々は既存の基準のクローンではなく、基準そのものになりたい。誰かの成功例をそのまま真似るのは、追随者になるということだ。それは成功への道ではない」

    “混沌”を恐れない創造性
    カルディレは、 アンディ・コーウェル や エイドリアン・ニューウェイ、そして ローレンス・ストロール と合意した明確なビジョンと計画があると語る。

    コーウェルが掲げる「創造的で、混沌としたイノベーション・マシン」という表現について、カルディレはこう説明する。

    「他チームと違うことをするためには、革新的でなければならない。そして、その過程には多少の混沌が伴う。それを管理する必要はあるが、極端に構造化され硬直した組織では、マシンに大きな価値は生まれない」

    「一度うまくいっても、次に何をするかを探し続ける。人を前向きにプッシュし、野心的な目標を設定する。困難は個人の問題ではなく、組織全体で解決すべき課題だ。我々は結果を出すための“大きな家族”でなければならない」

    スター集団のマネジメントと意思決定
    ニューウェイやコーウェルなど“スター”が集まることでの摩擦について問われると、カルディレは否定的だ。

    「問題はない。むしろ、どう協力し、努力を融合させるかを探っている。情報共有と統合が鍵で、サイロ化を避けなければならない」

    会議での自身の役割については明快だ。

    「ビジョンを示し、明確さをもたらし、決断すること。正しいタイミングで正しい質問をするのが私の仕事だ」

    判断に必要な情報量についても現実的な姿勢を見せる。

    「100%の情報がなくても決断する必要がある場合がある。後から追加情報で誤りが分かれば、方向転換すればいい。重要なのは勝つことだ。非難の文化ではない」

    エンリコ・カルディレ 元スクーデリア・フェラーリ F1

    2026年への賭けと長期プロジェクト
    2026年はレギュレーション刷新と新パワーユニット導入が同時に訪れる大転換期だ。

    「空力コンセプトは完全に変わる。最低重量の引き下げは巨大な挑戦だ。新PU、新燃料……不確定要素が多く、誰がどこに行き着くか予測は難しい」

    短期的な速さと長期的な組織改革を並行して進める考えを示す。

    「このプロジェクトは、マシンが発表されたら終わりではない。ツール、プロセス、人の働き方、つまりチーム文化そのものを改善している」

    “失敗は許されない”
    新時代への心境を問われると、カルディレは即答する。

    「興奮だ。自分たちだけでなく、他の10台を見るのが楽しみだ。今は何をしても十分だとは言えない。すべてが未知数だからだ」

    「我々は来年、正しいところに辿り着く。ただ、それが開幕戦なのか、第2戦なのか、第7戦なのかは分からない。あるのは、コミットメント、集中、そして最終的には正しくなるという自信だ」

    「我々には、素晴らしい仕事をするためのすべてがある。失敗は選択肢にない」

  • アストンマーティンF1が2026年にライバルのコピーを拒む理由「基準へ」

    アストンマーティンF1が2026年にライバルのコピーを拒む理由「基準へ」

    アストンマーティンは、2026年に向けて非常に野心的な技術体制を整えつつある。

    アストンマーティンの最高技術責任者エンリコ・カルディレは、フェラーリ時代の経験を踏まえながら、なぜF1ライバル、とりわけ古巣フェラーリのやり方を単純にコピーすることに慎重であるべきかを語った。

    カルディレは昨年スクーデリア・フェラーリを離れ、8月からアストンマーティンでの業務を開始した。シルバーストンを拠点とする同チームでは、エイドリアン・ニューウェイを筆頭とする強力な技術陣の一員となっている。

    カルディレはマラネロで19年間を過ごし、当初はスポーツカー部門に所属し、その後2016年にF1チームへと移った経歴を持つ。

    50歳のカルディレの加入は、アストンマーティンの長期的なマスタープランの一環であり、ニューウェイは2026年型マシンAMR26の設計を担当すると同時に、チーム代表も務めることになる。

    この再編により、これまでチーム代表を務めてきたアンディ・コーウェルは最高戦略責任者へと異動し、アストンマーティンのバックルーム体制は流動的な進化を続けている。

    アストンマーティンの公式サイトでの社内インタビューにおいて、カルディレはフェラーリとの文化的な違い、そしてチームとして独自のアイデンティティを築きたいという考えを明かした。

    「文化には違いがあると思う。目標は同じで、誰もが勝利に集中しているが、フェラーリのF1チームは非常に長く安定した歴史があり、確立されたプロセスやツールが存在している」

    「一方で、ここではそれらをまだ構築している段階だ。新しいCoreWeave風洞、新しいシミュレーターがあり、これらのポテンシャルを最大限に引き出すために取り組む必要がある」

    「同時に、無駄を排除したスリムな組織を作るため、社内の業務プロセスも整備していかなければならない」

    「着任時にチームへ最初に伝えたメッセージのひとつが、我々自身のアイデンティティを見つけ、我々のビジョンで組織を形作る必要があるということだった。他からインスピレーションを得るのは問題ないが、別の場所で行われてきたやり方をそのままコピーするのは違う」

    カルディレは、アストンマーティンがフェラーリ時代とは異なる独自の文化を持つべきだと強調している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム F1

    強みを基盤に弱点を克服するというアストンマーティンの道
    ニューウェイはこれまで、チームが抜本的に改善すべき分野について率直な発言をしてきた。カルディレは、その課題への取り組みにおいて、ニューウェイ、コーウェル、そして共同オーナーのローレンス・ストロールが同じ方向を向いていると説明する。

    「我々は、自分たちの強みを土台にしながら、弱点に取り組めるものを築く必要がある。我々は既存の基準のコピーではなく、基準そのものになりたい」

    「誰かがどれほど成功していようとも、そのやり方を単純に真似することはできない。それはリーダーではなく、フォロワーになることを意味するからだ。それでは成功への道にはならない」

    「これは一歩ずつ前進している進行中のプロジェクトだ。アンディ・コーウェル、エイドリアン・ニューウェイ、ローレンスと合意した明確なビジョンと計画があり、組織を改善するために何をすべきかははっきりしている」

    アストンマーティンは2026年の新レギュレーション時代に向け、他チームの模倣ではなく、自らの思想と体制を武器にした独自路線での飛躍を目指している。

  • アストンマーティンF1に罰金 ドライバー欠席で「ファンを炎天下で待たせた」

    アストンマーティンF1に罰金 ドライバー欠席で「ファンを炎天下で待たせた」

    アストンマーティンは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが金曜日に予定されていた必須のファンイベントを欠席したとして、F1競技規則19.2(c)の違反によりスチュワードから罰金を科された。

    チームは金曜FP1を若手のジャック・クロフォードとキアン・シールズに任せており、アロンソとストロールは「イベント出席義務はない」とチームから伝えられていたという。

    しかしスチュワードはこの説明を受け入れず、各ドライバーに2万5000ユーロの罰金(うち1万5000ユーロは12か月の執行猶予付き)を科したと明らかにした。

    アストンマーティンの弁明は退けられ、声明では「ファンはF1の核心であり、多くのファンが炎天下の中で長時間ドライバーを待っていた」と指摘されている。

    欠席の経緯とスチュワードの判断
    アストンマーティン側はスポーティングディレクターと広報責任者が出席し、「FP1に参加しないドライバーはファンイベントにも参加しない」という内部の誤った理解があったと説明した。しかしスチュワードは規則違反と断定し、厳しい姿勢を示した。

    特に声明では、アブダビの強い日差しのもと、ファンが長時間待機していた事実が重視された。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンがファンに向けた“償い措置”
    チームはこの状況を受け、週末中にヤス・マリナ・サーキットのファンゾーンを訪れ、アストンマーティン製品を身に着けているファンへサイン入りキャップを配布する。

    さらに、以下の特典を提供することが決まっている。

    ■ 2名のファンにピットボックスの特別ツアーを実施
    ■ ピットボックス内でのセッション見学を招待
    ■ アロンソ&ストロールとの記念撮影の機会を提供

    ファンへの姿勢を重視するF1の方針を受け、アストンマーティンは週末を通して誠意ある対応を取ることになる。

  • アストンマーティンF1 シアン・シールズをアブダビGPのFP1に起用

    アストンマーティンF1 シアン・シールズをアブダビGPのFP1に起用

    アストンマーティンF1チームは、F2ドライバーのシアン・シールズが今週ヤス・マリーナ・サーキットで走行し、アブダビFP1セッションでフェルナンド・アロンソのAMR25をドライブすることを発表した。彼は、先月ストロールのAMR25で同じセッションを走ると発表されたアストンマーティン・アラムコのヤングドライバー、ジャック・クロフォードに加わることになる。

    現在FIA F2に初のフルシーズン参戦中の20歳のイギリス人ドライバーは、シーズン最終戦となるアブダビGPにおいて、12月5日金曜日にF1デビューを果たす。

    シアン・シールズは今季、F1のTPCマシンで500km以上を積み重ねており、シルバーストーンのAMRテクノロジー・キャンパスでシミュレーターを使った広範な開発作業も完了している。

    シアン・シールズ:「アストンマーティン・アラムコとともにFP1を走る機会をいただけることに、信じられないほど感謝している。今年は、シミュレーターでもTPCでのテストでもチームと一緒に多くを学んできたし、今こうしてグランプリ週末にAMR25を任されるのは僕にとって大きな瞬間だ。金曜日のプログラムに貢献し、この経験を最大限に活かしたいと思っている」

    ジェリー・ヒューズ(チーフエンジニア・F1エボリューション、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チーム):「シアンは今年を通して我々のチームと緊密に取り組み、AMRのTPC仕様F1マシンで走行距離を重ね、構造化されたシミュレータープログラムを通じてAMR25への理解を深めてきた。彼のフィードバックとプロフェッショナリズムは一貫して優れており、与えられた機会のたびに成長を続けてきた。今回のFP1セッションは、彼が得てきた知識と経験をチームのために最大限活かす、シーズンを締めくくる素晴らしい方法だ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム アブダビグランプリ

  • ホンダ 2026年F1エンジンの開発が遅延? アストンマーティンが噂を否定

    ホンダ 2026年F1エンジンの開発が遅延? アストンマーティンが噂を否定

    アストンマーティンは、ホンダが2026年仕様PUの準備に間に合わない可能性があるという噂を否定した。

    この疑惑は、マルチン・ブドコウスキーが「アストンは遅延を“ニューウェイがより多くの時間を必要としている”という形で対外的に説明するが、実際の問題はホンダ側にある」と示唆したことから拡散した。

    アストンマーティンはこれを否定し、追加コメントは行わなかった。

    ニューウェイのチーム代表就任はパドックに衝撃 アロンソは存在感を絶賛
    2026年に向けたエイドリアン・ニューウェイのチーム代表就任はパドックを驚かせたが、カタールでの姿は今季2回目の現地訪問となった。

    フェルナンド・アロンソは AS に対し、ニューウェイがまだ正式稼働前であることを前置きしつつ、週末の技術面に深く関わっていたと語った。

    「彼はまだ始めていない。ミーティングでも姿を見たし、週末の技術的な側面についても関わっていた。でも僕ら側の“追加のエンジニア”という感じで、セットアップや戦略に別の視点を与えてくれた。それが見られて良かった」

    アロンソは、ニューウェイが前面に立つ役職に向いていないという一部の見解に反論した。

    「彼はとても積極的で興味深い存在だ。これまでも様子を見るために他のレースへ来ていたが、今はもっと関わっていて、彼とのミーティングは長くなるし、終わった後も特定の2、3人に必ず質問を投げかける。ドライバーにも時々聞いてくる」

    「彼の言うことはすべて理にかなっているし、パフォーマンスの視点を持っている。しばしばブリーフィングは長くなるけど、どう速くするかという結論が出ないまま終わることがある。彼はその結論を頭の中に持っていて分析している。だからチームが成長する助けになると思う」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ

    アストンマーティンの2025年は苦戦続き “運転不能な週末”とアロンソ
    アストンマーティンの2025年シーズンは深刻な苦戦が続いており、アロンソは DAZN に対し、AMR25の操縦性について厳しい評価を述べた。

    「このマシンは時に完全に運転不能だ。テレビで見るよりはるかに難しい」

    それでもカタールGPでは久々に光明が差し、アロンソは7位で8ポイントを獲得した。

    「嬉しいか? いや、想像してみてくれ。僕は今年30ポイントほどしか取っていないのに、ここで8ポイントも得られたんだ。すべてのセッションでトップ10に入り、レースでは追い抜きができないサーキットで、戦略も同じだったから、ポジションを維持するだけでうまくいった」

    アロンソ「根本的には厳しいまま」:予選は速いが決勝で後退
    アロンソは結果に喜びつつも、チームの根本的課題は解決していないと明言した。

    「今年は思い出したくない年だ。巨大な問題を抱えてきた。今日も全員がクリアなトラックを持っていたら、僕らはもっと後ろで終わっていただろう」

    「土曜は予選でうまくいくが、日曜は追い抜きが可能なサーキットでは徐々に後退していく」

    アストンマーティンの浮上はまだ見通せないが、ニューウェイの関与強化が来季の改善の鍵になるとの期待が高まっている。

  • アストンマーティンF1、クリスチャン・ホーナー加入をストロールが正式否定

    アストンマーティンF1、クリスチャン・ホーナー加入をストロールが正式否定

    アストンマーティンF1チームを率いるローレンス・ストロールが、クリスチャン・ホーナーの加入を「あり得ない」と明確に否定したことが、カタールGP現地の情報筋により明らかになった。

    チームは先週、エイドリアン・ニューウェイが2026年からチーム代表に就任するという大きな発表を行ったばかりだが、それに伴い再燃した“ホーナー招聘説”にストロール自ら終止符を打った形となる。

    アストンマーティンの工場でスタッフに向けて行われたスピーチの中で、ストロールは「ホーナーがチームに加入することはない」と明言。ニューウェイ昇格後の体制に関する憶測を断ち切り、外部からの追加招聘を否定した。
    この発言は、現場で再び盛り上がっていた噂を収束させる狙いがあったとみられる。

    ホーナーはこれまで何度もアストンマーティン移籍の噂が浮上していた。特に、ニューウェイがチーム代表へと昇格する発表後、「会議出席やメディア対応などの業務をホーナーが担う可能性」が再び話題になっていた。しかし、カタールGPの週末に入った段階で、こうした憶測は否定された。

    もっとも、体制が完全に一枚岩になるとは限らない。ニューウェイは2026年マシンの設計と技術部門を最優先する姿勢を明言しており、実務上は役割分担が必要になるとみられている。マイク・クラックがより大きな役割を担う可能性が高く、すでに一部のメディア業務も担当している。また、アンドレアス・ザイドルの名前も依然として水面下で取り沙汰されている。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ニューウェイは昇格について「自然な流れだ」と語り、こう続けた。

    「どうせ序盤のレースにはすべて行くつもりだったので、仕事量が特別変わるわけではない。そこにいるならその役割も引き受けるだけだ。ただし、メディア対応は増えるけれどね」

    また、自身の本来の仕事である設計業務への影響について問われると、

    「それが僕を毎朝ベッドから起こす原動力だ。だから、そこを薄めるつもりはない」

    と語り、設計業務への集中は揺るがない姿勢を示した。

    一方、ホーナーは依然としてF1復帰を模索しているとされ、「チーム代表以上の上級職」「持ち株(エクイティ)を含むオファー」を理想としている。しかしストロールは、アストンマーティンにおいてそのような条件が提示される可能性は「ゼロ」であることを明確にしている。

  • アストンマーティンF1内部対立 権力握ったニューウェイがコーウェルを追放?

    アストンマーティンF1内部対立 権力握ったニューウェイがコーウェルを追放?

    アストンマーティンF1で重大な組織変化が進んでいる。チーム代表兼CEOのアンディ・コーウェルが「まもなくその役職を離れる」と複数の関係筋がPlanetF1.comに明かし、2026年に向けた改革の中核に位置するトップ交代が現実味を帯びてきた。

    2024年末にF1へ復帰したばかりのコーウェルだが、エイドリアン・ニューウェイを中心とした技術部門再編の進展に伴い、設計思想やリーダーシップ構造で「根本的な不一致」が生じていたとの情報もある。

    アストンマーティン内部で深まる亀裂 コーウェルとニューウェイの確執
    背景にあるのは、アンディ・コーウェルと新たに加入したエイドリアン・ニューウェイの関係悪化だ。

    アストンマーティンは2026年に向けたプロジェクトの中心人物としてニューウェイを迎え入れたが、両者の意見の相違は数カ月にわたり激化しているとされる。形式上はコーウェルのほうが上位職にあるものの、ニューウェイは高額報酬に加え少数株主持分も持つ“ストロールが最重要視する存在”である。

    そのため、技術テーマや権限分担の面で衝突が避けられず、今回の退任報道の背景にこの確執があるとの見方が強まっている。

    コーウェル退任の背景:ニューウェイ体制への移行が引き金か
    関係筋によると、コーウェルはカタールGP前にもチーム代表職を離れる見込みで、ブラジルGP後の週にも組織変更が予定されていたという。

    アストンマーティンは近年、技術部門で大規模な人員入れ替えを続けており、空力責任者エリック・ブランディンの離脱もその一例とされる。前技術責任者ダン・ファローズがF1部門から完全に離れ、その後任としてニューウェイとエンリコ・カルディーレが加入したことも、組織構造の重心を大きく変える要因となった。

    ニューウェイは技術部門の再構築を主導しており、コーウェルの指揮体系と合致しなかった可能性が高い。コーウェルは別の役割でチームに残る選択肢もあるとされる。

    チーム内部の権力構造変化:2026年への再構築が進行中
    アストンマーティンは2026年の新規則に向け、組織の最適化を加速している。ニューウェイ、カルディーレの加入後、技術部門は大幅な再編の段階にあり、権限配分の見直しが進んでいるとみられる。

    コーウェルは2024年末の加入後、マイク・クラックをサーキット側の責任者とし、自身がチーム代表に就任する体制を整えたが、ニューウェイ主導の新方針とは一致しなかったと見られている。

    チーム側は「噂や憶測には関与しない」とコメントしたが、退任報道を否定はしていない。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム エイドリアン・ニューウェイ

    ホーナーとニューウェイの“再タッグ”は吉か凶か
    後任候補の一人として名前が挙がっているのが、元レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーだ。だが、この組み合わせにはメリットとリスクが同居している。

    ホーナーは昨冬、レッドブル内部のスキャンダルで不適切行為を否定しつつ調査を受け、最終的に潔白とされた。しかしその過程がニューウェイの離脱を後押ししたと広く認識されている。

    このため、もしホーナーがコーウェルの後任に就任すれば、過去のしこりを抱えたままニューウェイと再び働くことになる。一方で、両者がかつて作り上げた成功モデルを再現できる可能性も否定できず、チームとしては判断の難しい選択肢だ。

    アストンマーティンは今季ランキング7位に沈み、2023年序盤の勢いを完全に失った。ストロールは最先端設備や大規模技術補強に巨費を投じており、2026年に向け体制刷新を必要と判断しても不思議ではない。

    後任候補:アンドレアス・ザイドル、そしてクリスチャン・ホーナー
    PlanetF1.comは、元マクラーレン代表アンドレアス・ザイドルが有力候補に挙がっていると報じ、ホーナーの名前も依然として浮上している。

    ホーナーは次の挑戦で株式保有を条件にしているとされ、ニューウェイとホンダパワーを再び得られるアストンマーティンは魅力的な選択肢となり得る。

    ただし、ホーナーは独自に新チーム設立を検討し、巨額投資家の支援も確保しているとされ、アストンとの交渉が進むかは不透明だ。

    技術部門でもさらなる動き:FIA空力責任者ソマービルが“ガーデニング休暇”
    FIAは今週、空力責任者ジェイソン・ソマービルがガーデニング休暇に入ったことを認めた。復帰先は不明だが、アストンにおけるブランディン後任人事とは無関係とされている。

    アストンマーティンは「ニューウェイ中心体制」へ移行する段階に入った
    今回の一連の動きは、アストンマーティンがニューウェイを中心に再構築されるフェーズへ本格的に移行したことを示唆している。

    パワーユニット志向のコーウェルと、空力・シャシー哲学を軸とするニューウェイ。その両者の衝突は、組織がどちらの方向へ舵を切るかを決定づける分岐点だったといえる。

    2026年に向け、アストンマーティンは“最終決裁権を誰が握るのか”を定義する段階へ入っている。ニューウェイの影響力は今後さらに拡大し、チームの方向性は大きく変わる可能性がある。