カテゴリー: F1サウジアラビアGP

  • フォーミュラE サウジアラビア開幕戦の開催を堅持 F1とWRCは中止

    フォーミュラE サウジアラビア開幕戦の開催を堅持 F1とWRCは中止

    フォーミュラEは、中東情勢を巡って他のモータースポーツカテゴリーがサウジアラビアからイベントを移す動きを見せるなか、2026/27シーズンの開幕戦を予定通り同国で開催する方針を示した。

    新シーズンとGen4規則時代の幕開けとなるジェッダE-Prixは、12月17日から19日にジェッダ・コーニッシュ・サーキットで開催される予定だ。しかし、中東で続く紛争を受け、モータースポーツ界ではサウジアラビアでの開催を見送る動きが広がっている。

    F1は今年4月にジェッダで予定されていたサウジアラビアGPを中止。さらにFIAとWRCプロモーターは、サウジアラビアで予定されていたWRC最終戦を中止し、イタリアへ変更することを発表した。

    F1はサウジアラビアGPだけでなくバーレーンGPも開催を見送り、バーレーンGPについては来月マレーシアで代替開催される。一方、シーズン最後の2戦となるカタールGPとアブダビGPについては、予定通り開催されるかどうかが依然として確定していない。

    また、F1は水曜日に発表した2027年カレンダーで、新シーズンを中東からスタートさせる計画を明らかにしたが、現在の情勢を踏まえ、その実現可能性にも注目が集まっている。

    フォーミュラEはジェッダ開催へ準備継続
    ここ数週間では、サウジアラビアも中東での紛争への関与を深めている。ジェッダから約300kmの地域がフーシ派によるミサイル攻撃の標的となったほか、サウジアラビア側も弾道ミサイルを使用していると報じられている。

    こうした状況に加え、他カテゴリーがサウジアラビアからイベントを移しているにもかかわらず、フォーミュラEは現時点で予定通りジェッダでシーズンを開幕する方針を維持している。

    ジェッダE-Prixを実施できるかどうかについて最終的な判断を下す必要が生じるのは、マドリードでプレシーズンテストが行われる11月中旬ごろになるとみられている。

    あるフォーミュラEチームはRacingNews365に対し、ジェッダ開催について大幅な事前通知は必要ないと説明した。マドリードでのテスト終了後、貨物をジェッダへ送るか、開催できない場合には第2戦の舞台となるメキシコシティへ送るかを切り替えれば対応できるという。

    ジェッダではすでにフォーミュラE開催に向けた準備が進められており、シリーズ側は情勢を注意深く監視している。

    「安全とセキュリティが常に最優先」
    フォーミュラE共同創設者兼チーフ・チャンピオンシップ・オフィサーのアルベルト・ロンゴは、RacingNews365に寄せた声明で次のように述べた。

    「今年12月にジェッダで2026/27 ABB FIAフォーミュラE世界選手権を開幕し、革新的なGen4時代をスタートさせることを楽しみにしている」

    「すべての国際イベントと同様、我々は現地のプロモーターパートナー、当局、国際的なセキュリティ専門家と連携し、現地の状況を継続的に監視している」

    「選手権に関わるすべての人々の安全とセキュリティは、常に我々にとって最優先事項だ。ジェッダ・コーニッシュ・サーキットでの開幕戦に向けた準備は現在も進められており、何らかの進展があれば、すべての関係者に最新情報を提供する」

    フォーミュラEは現段階ではジェッダでの開幕を前提に準備を続けている。ただし、F1やWRCがサウジアラビアでの開催を見送るなか、今後の中東情勢次第では11月中旬までに開催可否を改めて判断することになりそうだ。

  • 2026年F1シーズンは“クリスマス決着”も? 中東2戦復活で過酷日程案が浮上

    2026年F1シーズンは“クリスマス決着”も? 中東2戦復活で過酷日程案が浮上

    2026年F1シーズンが、史上例を見ない“クリスマス直前フィニッシュ”となる可能性が浮上している。

    イラン情勢の影響によって4月開催予定だったバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となったが、F1は現在、この2戦をシーズン後半に再組み込みする案を検討しているという。

    DAZNのトマス・スラファー記者によると、F1側は特にサウジアラビアGPの復活開催を強く望んでおり、さらにバーレーンGP追加も視野に入れている。

    “10戦を13週間”という過酷スケジュール案
    現在議論されている案では、バーレーンGPを10月2〜4日に移動し、アゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間に組み込む構想が検討されている。

    この案が実現した場合、2026年後半戦は3連戦が3回組み込まれる極めて過酷な日程となる。

    ■ アゼルバイジャンGP
    ■ バーレーンGP
    ■ シンガポールGP

    その後に1週間の休みを挟み、

    ■ アメリカGP
    ■ メキシコGP
    ■ ブラジルGP

    さらに再び1週間の休みを挟んで、

    ■ ラスベガスGP
    ■ カタールGP
    ■ サウジアラビアGP

    という構成になる見通しだ。

    そして最終戦アブダビGPは12月20日に開催され、F1史上でも異例の“クリスマス直前フィナーレ”になる可能性がある。

    マドリードGP以降は“消耗戦”に
    この案が採用された場合、マドリードGP後からシーズン終了までの約13週間で10レースを消化することになる。

    トマス・スラファー記者は、DAZNのカナダGP中継内で次のように説明した。

    「F1はサウジアラビアGPを何としてもカレンダーに戻したいと考えている」

    「現在はバーレーンGP追加も検討されている。ただし、残された空き枠はほとんどない」

    さらに、後半戦の負担についても懸念を示した。

    「9月中旬以降、13週間で10レースという日程になる」

    最大の障壁は中東情勢の不透明さ
    ただし、現時点でF1はこの改訂カレンダーを正式発表できる状況にはない。

    背景には、依然として不透明な中東地域の地政学リスクがある。特にサウジアラビアとバーレーンを再び開催地として組み込めるかどうかは、今後の安全保障状況に大きく左右される。

    一方で、F1側としては中東ラウンドを失うことによる商業的損失や契約上の問題も無視できず、代替開催ではなく“復活開催”を模索している状況だ。

    仮にこの案が承認されれば、2026年シーズン終盤はタイトル争いだけでなく、チームスタッフや物流部門の“耐久戦”としても歴史に残るシーズンとなりそうだ。

  • サウジアラビアGP“復活開催”に含み F1とFIAの判断を尊重も開催意欲は不変

    サウジアラビアGP“復活開催”に含み F1とFIAの判断を尊重も開催意欲は不変

    サウジアラビアは、イラン情勢の影響で中止となった2026年F1ジェッダGPについて、今季中の開催復活の可能性を依然として諦めていない姿勢を示した。

    独『ビルト』紙によれば、F1側も当初予定していた年間24戦体制を維持することを依然として模索しており、ジェッダGP復活案を完全には放棄していないという。

    サウジ側が「開催準備は完全だった」と強調
    2027年ダカールラリーのルート発表会がパリで行われた際、サウジアラビア自動車連盟会長のハーリド・ビン・スルタン・アル・アブドゥラー・アル・ファイサル王子が地域情勢について言及した。

    「現在我々が置かれている状況や、この地域で起きた出来事を無視することはできない」

    「疑問を生んだ出来事ではあったが、同時に答えも示された」

    「サウジアラビアが安定していること、我々の体制が強固であること、国境が安全に守られていること、そして我々が国民保護と地域安定への貢献に集中し続けていることが証明された」

    また、F1開催に向けた準備は完全に整っていたと強調した。

    「ここ数週間で明確に示された」

    「我々はジェッダでF1を開催する準備ができていた。他のイベントについても同様だ。完全に準備は整っていた」

    「レースを実施しない決定はF1とFIAによるものだった。我々はそれを尊重している。しかし、我々の開催意欲は変わっていない」

    「むしろ今回の状況によって、イベント運営だけでなく、スポーツが持つ意味そのものへのコミットメントはさらに強まった」

    F1は24戦維持を模索か
    今回の発言は、サウジ側がジェッダGPの年内復活開催に依然前向きであることを明確に示すものとなった。

    現時点で代替開催日程は発表されていないものの、F1側も24戦体制維持を望んでいるとされており、今後の中東地域情勢やカレンダー調整次第では復活案が再浮上する可能性も残されている。

    王子は国内の通常運営も強調した。

    「サウジアラビア王国の生活は続いており、スポーツも継続している」

    「全国のスタジアムには毎週ファンが集まり続けている」

    「それは人々が安全を感じているからであり、スポーツが王国の日常生活の不可欠な一部だからだ」

    Photo:Red Bull Content Pool

  • 2026年終盤戦が大混乱? F1サウジアラビアGP復活で4連戦案も浮上

    2026年終盤戦が大混乱? F1サウジアラビアGP復活で4連戦案も浮上

    2026年F1カレンダーを巡る調整が、新たな局面を迎えている。中東情勢の悪化によって開催延期となっていたサウジアラビアGPについて、復活可否の判断が「2〜3週間以内」に下される見通しであることが明らかになった。

    F1と各プロモーター、そしてFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)は現在も協議を継続しており、2026年シーズン終盤にカレンダーを再編成する案が現実味を帯びてきている。

    サウジアラビアGP復活案でアブダビGP延期の可能性
    中国GPの週末に、2026年F1カレンダーからバーレーンGPとサウジアラビアGPが予定通り開催されないことが正式発表された。

    ただし、その時点でも「中東情勢が改善した場合には復帰の可能性を残す」という立場が示されており、完全消滅ではなかった。

    『PlanetF1.com』によると、現在もっとも有力視されている案は、サウジアラビアGPを12月に組み込むプランだという。

    その場合、最終戦アブダビGPを少なくとも1週間延期する必要があり、2026年シーズン終盤は異例の“超過密日程”となる可能性がある。

    関係者は『PlanetF1.com』に対し、「2〜3週間以内に決定される」と語っている。

    FOMは現時点で“22戦前提”を維持
    一方で、リバティ・メディア側は現時点では「22戦開催」を基本想定としている。

    同社の最高会計責任者ブライアン・ウェンドリングは投資家向け説明会で次のように説明した。

    「我々は22戦カレンダーを前提に動いている」

    「ただし、シーズン後半に1戦を移動できる可能性には依然として期待している。それが実現すればプラス要素になるが、現時点の予測では22戦だ」

    さらにリバティ・メディアCEOのデレク・チャンも、代替案の検討が続いていることを認めた。

    「我々はあらゆる代替案を検討している。変更や調整を行う場合に十分な準備期間を確保できるよう、適切なタイミングで判断を下そうとしている」

    “ラスベガスGP第2戦”案も浮上
    代替案のひとつとして浮上しているのが、ラスベガスでの追加開催だ。

    ラスベガスGPはリバティ・メディア自らがプロモートしているイベントであり、開催権や運営面をFOM側がコントロールしやすいという利点がある。

    もっとも、市街地封鎖や地域経済への影響を考慮すると、現地自治体との調整が必要不可欠であり、さらに開催コストを誰が負担するのかという問題も残る。

    中東ラウンド中止による広告収入損失を補填する目的で、FOM自身が負担する可能性も議論されているという。

    10月開催案では“トリプルヘッダー”再発も
    もうひとつの選択肢として検討されているのが、10月への組み込み案だ。

    具体的には、10月2〜4日の週末にバーレーンGPをアゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間へ挿入する案が浮上している。

    この場合、再び3連戦(トリプルヘッダー)が発生することになるが、既存イベントの日程変更を避けられるメリットがある。

    ただし、12月にサウジアラビアGPまたはバーレーンGPを追加した場合、シーズン終盤は4連戦(クアドラプルヘッダー)になる可能性もある。

    チャンCEOは次のようにも述べている。

    「F1に関わるすべての人々の健康と福祉が最優先であり、その原則に基づいて常にカレンダーを管理している」

    その一方で、「シーズン終盤に1戦を再配置できる可能性はある」とも認めた。

    ステファノ・ドメニカリCEOは“残業状態”で状況監視
    F1 CEOのステファノ・ドメニカリは、中東情勢を注視し続けていることを明かした。

    「我々にはプランがある。ただ、それを実行しないで済むことを願っている。世界情勢が、レースだけでなく正常な状態へ戻ることを本当に望んでいる」

    「4月に開催できなかったレースを後から回収するケースと、11月末から12月初旬に起きる可能性のある事態では、必要なリードタイムや判断期限が異なる」

    「我々はチームやプロモーターと連携している。非常に大きな連鎖反応を伴う問題だからだ」

    さらにドメニカリは、現時点での憶測を避けたいと強調した。

    「推測だけを話すことは避けたい。最優先は、本来レースを開催すべき場所に戻れる状況になることだ」

  • サウジアラビアGP再開催案をF1チームが拒否 終盤4連戦に懸念

    サウジアラビアGP再開催案をF1チームが拒否 終盤4連戦に懸念

    2026年F1シーズンは中東情勢の影響により、バーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となり、わずか3戦後に異例の空白期間が生じている。

    その状況の中で、サウジアラビア側は今季中の開催復活に向けて強く働きかけていたが、F1および各チームは新たな日程案を受け入れない判断を下したことが明らかになった。

    サウジ側の再開催案とF1チームの判断
    報道によれば、サウジアラビア当局は2026年シーズン中の開催実現に向けて、10月のレース開催を視野に入れた調整を進めていた。

    その具体案として提示されたのが、ラスベガスGPとカタールGPの間にサウジアラビアGPを組み込む日程だった。

    しかしこの案が実現すれば、シーズン終盤に4週連続開催という過密日程が発生することになる。

    この点についてF1チームおよびFIAは、チーム運営やドライバーへの負担が過度に大きくなることを理由に、この提案を拒否したとされている。

    代替開催の可能性と条件
    一方で、サウジアラビア側は完全に開催を断念したわけではない。

    報道では、もしカタールGPまたはアブダビGPが中止となった場合、その代替として自国開催を引き受ける意向を示しているという。

    つまり現時点では「追加開催」は否定されたものの、「代替開催」としての余地は残されている構図だ。

    サウジアラビアグランプリ F1

    中東ラウンド全体に広がる不透明感
    現在の地政学的状況は依然として不安定であり、カタールGPとアブダビGPについても開催の可否は確定していない。

    F1のステファノ・ドメニカリは、安全面を最優先とする厳格な条件を設定しており、シーズン終盤の開催判断には慎重な姿勢を取っている。

    関係者の間では、5月末までに最終判断を下す内部期限が設けられているとされている。

    シーズン終盤の中東3連戦はF1の収益構造においても重要な位置を占めるが、安全性と運営負荷のバランスが問われる局面となっている。

    現時点では、終盤2戦が予定通り開催されるかどうかも含め、不透明な状況が続いている。

  • F1サウジアラビアGP 10月開催の可能性 停戦成立が条件

    F1サウジアラビアGP 10月開催の可能性 停戦成立が条件

    中東情勢の影響で中止となった2026年のバーレーンGPおよびサウジアラビアGPについて、F1が代替日程の検討を進めていることが明らかになった。特にサウジアラビアGPは、条件付きで10月開催の可能性が浮上している。

    現時点で開催の可否は未定だが、停戦が実現すればカレンダーへの復帰も視野に入る。シーズン終盤の過密日程や他グランプリへの影響も含め、複数のシナリオが検討されている。

    10月開催の現実味と条件
    4月に予定されていたバーレーンGPとサウジアラビアGPは、中東での紛争激化を受けて中止となった。ただし、F1の公式声明では「4月開催は行われない」とされただけで、年内開催の可能性は残されていた。

    複数の関係者によれば、もし夏までに停戦が成立した場合、サウジアラビアGPを10月に開催する案が検討されている。日程的には、シンガポールGP(10月11日)とアメリカGP(10月25日)の間に2週間の空白があり、この枠が候補とされている。

    サウジアラビアグランプリ F1

    代替開催地は不発 5週間の空白へ
    当初、F1は代替開催地としてヨーロッパの複数サーキットを検討した。イモラやポール・リカールなどが候補に挙がったが、最終的に合意には至らず、代替レースは実現しなかった。

    その結果、日本GPからマイアミGPまでの間に約5週間の空白が生まれることになった。この異例の間隔は、シーズン全体の流れにも影響を及ぼしている。

    終盤は“4連戦”の可能性も
    F1はシーズン終盤に向けて複数のシナリオを検討しており、その中には4連戦の実施案も含まれている。

    もともとラスベガス、カタール、アブダビの3連戦で締めくくられる予定だが、ここに中東ラウンドを追加することで4連戦となる可能性がある。

    一方で、バーレーンGPやサウジアラビアGPが再開催されない場合、2026年のカレンダーは当初予定より減少し、全22戦のままとなる見通しだ。

    揺れる中東ラウンドの行方
    現時点では、アゼルバイジャンGPにも影響が及ぶ可能性が指摘されており、カタールGPやアブダビGPの開催にも不透明感が残る。

    F1としては、サキールやジェッダでの開催実現を目指しつつも、情勢次第ではさらなる調整を余儀なくされる状況にある。

    中東情勢の収束がカレンダー再編の鍵を握っており、今後の政治的動向がF1シーズン全体に大きな影響を与えることになりそうだ。

    Source: The Telegraph

  • F1中東GP中止で収益1億ユーロ減か レーシングブルズ代表が再開催に言及

    F1中東GP中止で収益1億ユーロ減か レーシングブルズ代表が再開催に言及

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止を受け、F1がシーズン後半での代替開催を依然として模索していると明かした。一方で、チーム財政への影響はすでに現れ始めており、再開催の可否は中東情勢に大きく左右される状況にある。

    両グランプリはカレンダーから外れたものの、特にサウジアラビア側からは再開催への圧力が強まっているとされ、年末開催の可能性も取り沙汰されている。

    しかし現実には、物流やスケジュールの制約に加え、コスト面の問題も深刻化している。

    年末再開催の可能性と現実的な障壁
    パーメインは、シーズン後半での代替開催に一定の期待を示しながらも、現時点では不透明な状況であると認めた。

    「我々はカレンダーを注視しており、これらのレースのどちらか、あるいは両方を年内の後半に再スケジュールできる可能性に非常に期待している」

    「ただし何も分かっていない。中東の状況が落ち着かない限り、実現することはないだろう」

    「もし実現すれば、シーズン終盤は非常に過密な日程になる可能性がある」

    こうした背景には、既存のカレンダーの密度に加え、輸送や人員配置の再調整といった実務的な課題がある。特に12月開催となれば、他カテゴリーとの競合や冬季テストとの兼ね合いも無視できない。

    高額開催地の消失がもたらす収益減
    財政面では、今回の中止がF1全体の収益構造に直接的な打撃を与えている。

    「2つのグランプリが中止になったことは、チームの予算に大きな影響を及ぼしている」

    「確かに、これらのレースが開催されなければ、スタッフを派遣する必要がなくなるためコストは削減できる。フライトやホテル、輸送費もかからない」

    「しかし全体の収支は依然として赤字になる。それは良くないニュースだ」

    報道によれば、バーレーンとサウジアラビアという高額開催権料を支払うイベントの消失により、F1全体で約1億ユーロ規模の収益減が見込まれている。このうち約半分がチームに分配される構造であるため、各チームにとっても無視できない打撃となる。

    燃料コスト高騰が追い打ち
    さらに問題を複雑にしているのが、中東情勢に起因する燃料コストの上昇だ。

    「具体的な数字はまだ出ていないが、シーズン後半には燃料価格の上昇によってチームのコストは確実に増加する」

    「すでに燃料費は上がっており、航空機についても同様のことがすぐに起きるだろう」

    「これらすべてがF1チームに影響を与える。なぜなら、こうしたコストはすべてコストキャップの対象だからだ」

    輸送費やエネルギーコストの上昇は、開発リソースの制約にも直結する。結果として、単なるレース中止にとどまらず、シーズン全体の競争力バランスにも影響を及ぼす可能性がある。

    終盤での代替開催が実現すればカレンダーは過密化し、実現しなければ収益減とコスト増の二重苦が残る。今回の中止は、2026年シーズンの運営と競争環境の両面に長期的な影響を及ぼす分岐点となりつつある。

  • F1カレンダー再編の可能性 サウジアラビアGP復活案が浮上

    F1カレンダー再編の可能性 サウジアラビアGP復活案が浮上

    2026年F1シーズンのカレンダーに再び変更が加えられる可能性が浮上している。4月に予定されていた中東ラウンドが中止となった影響は依然として大きく、シーズン後半に向けた再編の議論が進められている。

    特に焦点となっているのがサウジアラビアGPの扱いだ。情勢を理由に一度は中止されたものの、関係者の間では年内復活に向けた動きが水面下で進んでいるとみられる。

    サウジGP復活案と終盤4連戦の構想
    元F1ドライバーのロバート・ドーンボスは、オランダの番組内で次のように明かした。

    「別の話も聞いている」

    「アラムコがF1のスポンサーであることは知られている」

    「彼らはジェッダのイベントを非常に強く推している。あそこは彼らにとっての宝だ。ジェッダは今年中にカレンダーへ戻る可能性がある」

    サウジアラビアの国営石油会社アラムコは、F1およびアストンマーティンへの主要スポンサーとして深く関与しており、ジェッダ市街地サーキットで開催される同GPの重要性は極めて高い。

    ドーンボスによれば、復活が実現する場合の有力案はシーズン終盤への組み込みだという。

    「アブダビを1週間後ろにずらし、その間にジェッダを入れる案が出ている」

    この案が実現すれば、ラスベガス、カタール、サウジアラビア、アブダビという4連戦でシーズンを締めくくる形となる。

    アブダビ最終戦の契約と調整の難しさ
    ただし、この再編には重要な前提条件がある。アブダビGPは長年にわたりシーズン最終戦を務める契約を結んでおり、その地位は簡単には動かせない。

    「アブダビは常に最終戦を開催する契約を持っている。それは15年間続いてきた」

    このため、仮にサウジアラビアGPを復活させる場合でも、アブダビを最終戦とする条件を維持したまま日程を再調整する必要がある。

    現時点では正式決定には至っておらず、最終的な判断は中東情勢の推移に大きく左右される見通しだ。

    シーズン終盤への影響と今後の焦点
    仮にこの構想が現実となれば、シーズン終盤は過密日程となり、チームとドライバーにとって大きな負担となる可能性がある。一方で、商業面では重要市場である中東ラウンドの復活は大きな意味を持つ。

    最終的なカレンダー確定までには時間を要するとみられるが、サウジアラビアグランプリの扱いは今後のF1運営における重要な判断材料となりそうだ。

  • F1はなぜ22戦のままにしたのか バーレーン&サウジアラビア中止後の判断

    F1はなぜ22戦のままにしたのか バーレーン&サウジアラビア中止後の判断

    2026年F1は異例の22戦で進行することになった。バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によりカレンダーに空白が生まれたが、その穴を埋める代替開催は行われなかった。

    ファンの間では「なぜ他のサーキットで代替しなかったのか」という疑問が広がっている。実際、イモラやポルティマオ、ニュルブルクリンクなど、復帰を望む候補地は存在していた。

    しかしF1は、あえて“動かない”という選択を取った。その判断の裏には、単なるスケジュール調整では片付けられない複数の現実的制約があった。

    代替開催が成立しなかった最大の壁
    F1開催は数週間で差し替えられるような規模ではない。サーキットの準備、運営体制の構築、プロモーション、そして数十万人規模の観客を前提としたチケット販売など、すべてが長期計画のもとで動いている。

    イモラやポルティマオといった候補地は確かに存在したが、「即時開催が可能な状態」にはなかった。短期間での開催は、収益・安全・運営のすべてにおいてリスクが大きすぎる。

    結果として、代替開催は現実的な選択肢とはならなかった。

    限界に達しているF1チームの負担
    現在のF1はすでに過密日程の極限にある。近年は23戦〜24戦という史上最大規模のカレンダーが続き、チームスタッフの移動・準備・開発負荷は限界に近い。

    そこに突発的な2戦追加が加われば、人的リソースの崩壊にもつながりかねない。

    一方で今回の約5週間の空白期間は、各チームにとって開発を進める貴重な時間にもなっている。メルセデスを追うライバル勢にとっては巻き返しの機会となる可能性もある。

    開催権料というビジネスの現実
    F1は巨大な興行ビジネスであり、各開催地は高額な開催権料を支払う必要がある。

    だが短期間での代替開催では、この開催権料を十分に確保できない可能性が高い。F1側にとっては、準備コストに見合う収益が見込めないイベントを無理に追加する合理性はない。

    これは近年のF1が「競技」と同時に「ビジネス」として最適化されていることを示している。

    “動かなかった”こと自体が戦略だった
    イモラ、ポルティマオ、ニュルブルクリンク、さらには日本での追加開催案まで噂はあったが、いずれも実現には至らなかった。

    F1はカレンダー維持よりも、安全性、運営の安定、そして持続可能性を優先した。

    結果として22戦となった2026年シーズンは、単なる縮小ではない。無理に穴を埋めるのではなく、「やらない」という判断を選んだこと自体が、現在のF1の意思決定を象徴している。

  • サウジアラビア 新F1サーキット建設は継続 戦争下でも進む「ブレード」計画

    サウジアラビア 新F1サーキット建設は継続 戦争下でも進む「ブレード」計画

    サウジアラビアのF1プロジェクトは、地域情勢が緊迫する中でも計画通りに進められている。戦争の影響により2026年のジェッダ開催が中止されたが、新たなサーキット建設は止まっていない。

    現在の市街地サーキットに代わる長期計画として進められているのが、キディヤで建設中の新F1サーキットだ。主催者によれば、プロジェクト全体の進捗はすでに39%に達している。

    戦争という不安定な状況下にありながらも、巨大プロジェクトは着実に前進しており、その象徴となるのが革新的な構造物「ブレード」だ。

    では、この新サーキットはどのような特徴を持つのか。

    高さ70メートルの象徴「ブレード」
    計画の中心に据えられている「ブレード」は、高さ約70メートル、20階建ての建物に相当する巨大構造物であり、コース上にそびえる高架コーナーとして設計されている。

    この設計は元F1ドライバーのアレックス・ブルツと、著名なサーキット設計者ヘルマン・ティルケによって手がけられたもので、視覚的なインパクトと機能性を兼ね備えている。

    観客はこの構造によって、1つの視点から広範囲のコースを見渡すことが可能になる。

    サウジアラビアグランプリ

    建設は順調に進行
    公開された建設画像では、急勾配のランプ状セクションが急速に形になっており、プロジェクトのスケールの大きさが明確に示されている。

    主催者も進捗について強調している。

    「キディヤ・シティの建設は非常に速いペースで進んでおり、この巨大プロジェクトは日々完成に近づいている」

    「我々の進捗を見守り、夢が現実になる過程を見届けてほしい」

    ジェッダの後継として2028年へ
    この新サーキットは、2021年からF1を開催してきたジェッダ市街地レースの後継として計画されている。

    現行契約は2027年までとなっており、スケジュール通りに進めば2028年に新サーキットがカレンダーに加わる可能性がある。

    戦争によってレース開催は中断されたものの、サウジアラビアのF1戦略そのものは揺らいでいない。むしろ新たな時代に向けた準備は、さらに加速している状況だ。

    Source: GMM