カテゴリー: 佐藤琢磨

  • 佐藤琢磨、20番グリッドからの復活劇 「笑顔がこぼれた」

    佐藤琢磨、20番グリッドからの復活劇 「笑顔がこぼれた」

    佐藤琢磨が、インディカー 第12戦 トロントのレース週末を振り返った。

    結果的に佐藤琢磨はベライゾン・インディカーシリーズのトロント戦で5位入賞を果たし、去る4月に行われたロングビーチ・グランプリと並ぶ今シーズン・ベストの成績を残した。

    それは素晴らしい週末の締めくくり方だったが、No.14AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダの悪い流れを変えるのに必要ないささかの幸運にも恵まれたのも事実。

    「最終的にはいい週末になりましたが、ある時点ではちょっとした心配もしていました」 佐藤琢磨もそう語っている。

    今年もトロントで開催された市街地レースにおいて、先ごろ開発されたばかりのセッティングを採り入れた佐藤琢磨は走り始めから好調だった。このためには、ピットレーンがアウトサイドに移設され、コース終盤のターン9、10、11がモディファイされた新しいコースレイアウトに適合することも必要だった。

    「新しいピットレーンを建設するために、オフィシャルはターン9、10、11にコンクリートウォールを築き、コース幅を半分ほどにしてしまいました。かつてピットレーンとして使われていた部分はレースコースとなっています。おかげでずっとタイトなうえにコース幅が狭く、とてもツイスティーなセクションに生まれ変わりました。以前はターン9が70mph(約112km/h)、ターン10は80mph(約128km/h)、ターン11は100mph(約160km/h)で通過していましたが、コーナリングスピードは大幅に低下しています。さらに、ターン9の中央にはコンクリート・パッチが作られ、とても滑りやすくなりました。右コーナーのターン10には大きなバンプが生まれたうえ、5度から7度ほどのひどい逆バンクとなった影響で、進入ではアンダーステアが出やすくなり、出口付近ではトラクションがかかりづらいコーナーとなりました。ターン11は複合コーナーで、奥に行くにしたがってコーナーはきつく、そして幅は狭くなります。プラクティスでふたりのドライバーがここでアクシデントを起こした際には、ウォールの間でまるでピンポンのようにマシーンは跳ね返されていました。さらにはサポートレースでも事故が起きていたので、ここには何かしらの問題が潜んでいると僕たちは考えるようになりました」

    しかし、佐藤琢磨は高い戦闘力を発揮、最初のフリープラクティスで4番手となる。続く2回目のセッションでは14番手になったものの、まったく心配はしていなかった。

    「セッション開始直後はトップ3に入っていて、マシーンも好調。4番手という結果にも勇気づけられました。2回目のセッションでもセッティングを煮詰めていきましたが、途中で赤旗が提示されます。当初はセッションの最後にニュータイアを装着する予定でしたが、複数の赤旗の影響でテストメニューの一部を割愛し、比較テストを行うために使い古した1セットのタイアを履き続けました。僕たちにスピードがあることは、このときすでにわかっていました」

    ところが、土曜日のプラクティスを迎えると状況は悪化し始めてしまう。佐藤琢磨は当初トップ5に食い込んでいたが、「やがてマシーンのバランスに問題が生じ始め、十分なグリップが得られなくなりました。ラップタイムは一向に速くならず、タイアのドロップオフが限界ではないかと僕たちは疑いました。そこでニュータイアを装着してベースラインを取り直そうとしましたが、驚いたことに古いタイアと大して変わらないタイムしかマークできません。何が原因か、まるでわかりませんでした。しかも、このコースの路面は場所によって様々なため、攻めすぎるとタイムが伸び悩み、それ以上、速く走れなくなってしまうのです」

    「僕たちは手持ちのリソースを使い果たしてしまったので、予選にはおそらくこれがいいだろうと思われるセッティングで臨みました。けれども、これでもうまくいきません。アンダーステアがひどいうえに、スナップ・オーバーも頻繁に顔を出します。まったく出口が見えない状態で、あれほど好調だったデイ1の次にこんな日がやってきたことが信じられないほどでした」

    予選を20位で終えた佐藤琢磨のマシーンには、なんらかの作業を行う必要があった。チームはフロントウィングがストールして十分なダウンフォースを発生していない可能性を見いだす。つまり、メカニカルなセッティングとエアロのセッティングがマッチしていなかったのだ。さらに、ダンパーのひとつにもトラブルがあったことが判明。そして直観に頼ることなく、最初のセッティングに戻すことを決断する。通常、アンダーステアを解消するには、フロントのスプリングを軟らかくしてバランスをリア寄りにするものだが、今回実施されたのは、フロントを固めてより大きなエネルギーを生み出すというもの。バンプが多いトロントでは、このセットアップが効果的なのだ。

    「アンダーステアの度合いは変わりませんが、フロントがしっかりと支持されるようになった結果、よりブレーキングを攻め込むことができ、安定するようになりました。おかげで僕たちは速くなりました。これはマシーンのパフォーマンスとサーキット環境のコンビネーションによるものであり、フロントのライドハイトをどうコントロールするかに関わることです」

    最後のプラクティスで佐藤琢磨はトップとわずか0.145秒差で6番手となる。状況は好転し始めたのだ。

    レースが始まると、序盤にしていくつかのイエローが提示されたため、佐藤琢磨は16番手に浮上。さらにグリーン中にアレクサンダー・ロッシをオーバーテイクして15番手へと駒を進める。「この種のコースでは、長いサバイバルレースになることが往々にしてあります。85ラップのレース中、フルコーションは平均して20ラップにもなるのです! だから、もしもポジションを上げるチャンスがあれば素晴らしいことですが、かりにそうでなかったとしても心配する必要はありません」

    プライマリーのブラックタイアでスタートした佐藤琢磨は、続くふたつのスティントを柔らかめのレッドタイアで走行する予定だったが、通常とは異なる試みによって状況をさらに改善することを目指し、早めにピットストップする戦略が検討された。そしてピットストップの際にレッドタイアを装着したところ、ラップタイムが向上する。これが45ラップ目にイエローが提示される前のことだった。

    「ここが分岐点となりました。レースの残りは40ラップ、ただし1度に給油できる燃料の量は最大でも30ラップ分しかありません。したがって40ラップの連続走行は現実的ではありませんが、途中でイエローが提示されれば可能になるかもしれません。それは試してみる価値のあるギャンブルでした」

    「レッドタイアは20周目を過ぎるとデグラデーションが起きるので、ラリー・フォイトが無線で『残り40ラップだ』と伝えてきたときには、冗談だろうと思いました! それでも、まずはやってみることにしましたが、そのためにはブラックタイアが必要で、イエロー中も燃料をセーブすることにしました。僕がノーマルのマッピングを使ったのはリスタートのターン3までで、その後はミクスチャーを薄くし、徹底的に燃料をセーブしながら走りました」

    「使える燃料は驚くほどわずかでしたが、それを守らなければならず、いっぽうでチームは順位を落とすなと指示してきました。もう、まるで信じられないような状況です。けれども、これも素晴らしいチャレンジですし、こういうことが僕は嫌いではありません」

    次にイエローが提示されるまの間には、結果的にこのレースで3位に入るジェイムズ・ヒンチクリフとバトルを演じる一幕もあった。前方を走るマシーンがピットインを行うと、佐藤琢磨は自分が4番手まで浮上していることに気づく。

    「僕の前にいたのはトニー・カナーン、ウィル・パワー、ヒンチクリフの3名だけだったので、ヘルメットのなかで笑顔がこぼれました。ただし、燃料は相変わらず不足していました」

    続くリスタートではエリオ・カストロネヴェスから猛チャージを受ける。

    「とても厳しい戦いでしたが、10ラップ以上は彼を抑え続けました。パドックでもっともリスペクトされているエリオとのバトルは本当に楽しいもので、コース上のバトルで彼との間に問題が起きたことはこれまで一度もありません。そして3度目のアタックで、エリオは僕を追い抜いていきました」

    レース終盤にはカナーンがスプラッシュ&ゴーを実施、ミカエル・アレシンの猛攻を受ける佐藤琢磨の直前でコースに復帰した。

    「彼はとてもアグレッシブで、何度もサイド・バイ・サイドになりました。一度、ターン3で完全に追い抜かれたこともありましたが、僕はインサイドにいたので、“スーパーレイト・ブレーキング”で順位を守り抜きました。何度か軽い接触もしましたが、心配すべきダメージはひとつもありませんでした」

    待望のイエローが提示されたのはレースが最終盤に入ってからのこと。そして、信じられないような低燃費で走り続けた佐藤琢磨は、ファイナルラップに入ったところでカナーンへのアタックを開始する。

    「残り1周で、まだプッシュ・トゥ・パスが5回分残っていたので、できる限りこれを使おうと思いました。僕はバツグンのリスタートを切り、ターン1に進入するときはカナーンのまさに直後につけていました。ターン2からの脱出も完璧に決まったところでプッシュ・トゥ・パスのボタンを押しましたが、僕は最悪のタイミングでオーバーブーストの問題を抱えることになります。これまでの84周、なにひとつ問題はなかったのに、ここで起きたのです。ある状況下で、エンジン回転を低く抑えたままスロットルペダルを踏み続けると、この種のトラブルが発生するのです。オーバーブーストはエンジンのパワーを制限します。僕の視界からはTKが徐々に遠ざかっていきましたが、幸いにも後から追ってくるドライバーはいませんでした」

    「それでも、20番グリッドから5位でフィニッシュするなんて誰にも想像できなかったはずです。ピットストップを含め、チームの働き振りは本当に素晴らしいものでした! ラリーと僕のエンジニアは素晴らしい判断を下すとともに、苦戦した予選の後で素晴らしいマシーンを作り上げてくれました。イエローが出たことはラッキーでしたが、これまで何度も不運を経験してきたので、今回くらいはいいでしょう」

    次戦は2週間後に開催されるミドオハイオ戦で、今週の後半にはこのコースでテストを行なう予定になっている。ロードアメリカで強い手応えを掴んだ佐藤琢磨は、このレースを楽しみにしているようだ。

    「このコースでも僕たちのセッティングは最高のパフォーマンスを発揮してくれるはずなので、僕たちの奮闘を見届けて欲しいと思います。テストでどんな成果が得られるのか、いまから楽しみで仕方ありません」

  • 佐藤琢磨、予選20番手から大躍進の5位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、予選20番手から大躍進の5位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第12戦 トロントの決勝レースを5位でフィニッシュした。

    レース決勝日は好天に恵まれ、全長1.786マイルのコースには朝からとても多くの熱烈なインディカーファンが集まっていた。心地よい夏の一日のストリートで繰り広げられる激しいバトルを彼らは堪能することになった。

    85周で争われるレースは、少しレイアウトが変更されたコースで行われたが、どのタイミングでピットストップを行い、どのポジションを走るかが結果に大きな影響を与える戦いとなった。

    新しいコースレイアウトはドライバーたちに昨年までとは異なるテクニックやマシンセッティングを要求し、レースをとても興味深いものとしてした。そして、折り返し点を越えて少し経った58周目に起きたアクシデントが、とても重要なキーポイントになった。

    佐藤琢磨は、アクシデント前にピットインして給油とタイヤ交換。この作戦を功を奏して大きくポジションアップすることに成功した。走行初日の金曜日には順調にマシンセッティングを進めていたが、土曜日になってバランスが狂い始め、予選は出場22台中の20番手と厳しいグリッドとなっていた。

    しかし、決勝日の朝のプラクティス・ファイナルでマシンを大きく向上させ、レースでは安定して速いペースを保ち、チャンスを待っていた。レースが終盤に入ってから4番手まで順位を上げることに成功した佐藤琢磨は、1台にパスは許したが、ロングビーチで記録したシーズン自己ベストに並ぶ5位でゴールした。

    インディカーシリーズの次戦は7月31日にHondaの中西部のホームレース、Hondaインディ200の決勝がオハイオ州コロンバス郊外のミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催される。

    佐藤琢磨(5位)
    「厳しい状況にあった私たち14号車の週末でしたが、レースではすばらしい結果を手にすることができました。予選は20番手で後方から追い上げるレースとなりましたが、ラリー・フォイトとチームのエンジニアたちが的確な作戦を考え、クルーたちはスピーディーな作業でマシンをコースに戻し続けてくれました。マシンもハンドリングも土曜日までとは大きく違い、速いラップタイムを安定して刻み続けることのできる状態になっていました。本当にファンタスティクなレースを戦えたと感じています。コース上で何台かのマシンをパスすることができましたし、燃費セーブも行いながら、目標とする数字を実現しながら、ライバルたちと戦うこともできていました。最後に出たイエローに助けられた面もありましたが、今日のような激しいレースを戦い抜くことができたのは、チーム全員の力があってのことです。チームを大きな誇りと感じています」

  • 佐藤琢磨、トロントの予選は20位に終わる / インディカー

    佐藤琢磨、トロントの予選は20位に終わる / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー12戦トロントの予選で1分1秒4012(104.715mph)を記録して20番グリッドを獲得した。

    昨日行われたプラクティス1では4番手に入り、マシンの仕上がりにも満足していた佐藤琢磨だったが、午後に行われたプラクティス2では1セットのタイヤを使い続けたため14番手に後退した。

    他のドライバーの多くは午後だけで2セットのタイヤを使用し、2セット目のニュータイヤでタイムを伸ばしていた。いっぽう、チームは本日午前中のプラクティスに向けて佐藤琢磨のマシンのセッティングを変更。これにはいい面と悪い面の両方があり、佐藤琢磨はこのセッションを15番手で終えた。予選前にはさらにセッティングの変更を行ったが、期待されるような結果は得られなかったため、チームは明朝のウォームアップまでにこれまで収集したデータを見直し、次なる一手を打ち出す方針としている。

    ホンダ・インディ・トロントの決勝レースは日本時間の7月18日午前4時30分にスタートが切られる。

    佐藤琢磨
    「昨日のセッションでは力強く走ることができたので、今日の結果には落胆しています。今朝のプラクティスと予選では苦戦を強いられました。理由についてはよくわかりませんが、グリップとバランスが良好でないことは間違いありません。いまはデータの確認を行っているところです」

  • 佐藤琢磨 「昨年から大きな進歩を遂げることができている」

    佐藤琢磨 「昨年から大きな進歩を遂げることができている」

    佐藤琢磨が、インディカー 第11戦 アイオワの決勝レースを振り返った。

    アイオワ・スピードウェイは佐藤琢磨の好きなコースのひとつだが、この7/8マイル・オーバル(全長約1.4304km)で佐藤琢磨が好成績を残したことはほとんどない。2013年に佐藤琢磨がAJフォイト・レーシングに加入して以来、ベライゾン・インディカー・シリーズのなかでもっともラップタイムが短いアイオワでは、いつも満足のいくパフォーマンスが発揮できずに苦しんできた。

    今回もそうした状況に大きな違いはなかったが、少なくともNo.14ダラーラ・ホンダは、佐藤琢磨にとってこのコースでのベストリザルトにあたる11位完走を果たしたのである。

    レースの1週間前、AJフォイト・レーシングはNo.14とチームメイトであるジャック・ホークスワースのNo.41をアイオワに持ち込んで事前のテストを実施し、セットアップの面で大きな進化を遂げた。

    「とても大きな成果が得られました」と佐藤琢磨。「テスト用アイテムを試すうえでいい機会となりました。2010年に初めてアイオワ・スピードウェイでレースして以来、僕はこのコースがずっと好きでしたが、いい結果が得られたことはありませんでした。また、いい状態のマシンを手に入れられたこともなかったので、たくさんのアイテムを試すのはとても大切なことでした。最近変更になったエアロパッケージについては、特にその傾向が強かったといえます」

    「僕たちはいくつかの大きく異なるセットアップも用意し、どの方向に進むかを決めることにしました。この結果、昨年までとは大幅に異なるセッティングを採用することになります。もう少し細部を煮詰める必要がありましたが、それでもとてもコンペティティブに思えました。もちろん、時間はいつでも十分ではありませんし、テストで使用できるタイアのセット数には制限があります。だから、すべてを試すことはできず、時間切れで変更できなかったものもありました」

    もっとも、そうした成果をフリープラクティスの結果に結びつけることはできず、佐藤琢磨は19番手に終わる。

    「僕たちは前回のテストで見つかったマシンの進化版を持ち込みましたが、ここでセットアップに関連する問題が見つかります。これは残念でした。このセットアップで大きく前進できるはずでしたが、問題があったためにあまり多くのことを学べませんでした。この影響で、はっきりと状況がわからないまま予選に臨むことになりました」

    アイオワのコースでは路面のあちこちに残る補修痕が問題を引き起こす。トンネルがあるターン2部分にできたバンプは再舗装が実施されたほか、ターン3とターン4のバンプについても補修作業が行われた。

    「ところが、状況はさらに悪くなっていました! おかげで、とんでもなくバンピーで、ひどくトリッキーでした。いちばん下のレーンはもっともグリップが良好で、走行距離も短くなりますが、最近実施されたダウンフォース削減の影響により、予選では特にこの問題がクローズアップされるようになりました。本当はいちばん下のレーンを走ったほうがいいのですが、そうするとあまにもバンピーな路面によりグリップレベルが低下してしまうのです。プラクティスではホンダ勢の何名かがローダウンフォースを試したところ、スピンアウトを喫しました。つまり、ダウンフォースは少し多めにしたほうがよかったのです。しかも、気温が高ければ、その傾向はなおさら強くなります」

    「ダウンフォースを大幅に削れば空気抵抗を抑えることもできますが、するとバンプを避ける為に2番目のレーンを走らなければいけません。ここでは高いスピードを維持できますが、走行距離は長くなります。したがって、これはストラテジーとドライバーの好みによって決めるしかありません。ただし、僕たちは安全策を採りました。なぜなら、プラクティス中にしっかりした予選シミュレーションできなかったからです。また、フェニックスでの苦い経験があったので、マシンを失うわけにはいきませんでした」

    それでも佐藤琢磨はプラクティスから大幅な進歩を遂げ、予選で13番グリッドを獲得した。

    「フリープラクティスで発生した問題を解消していたので、マシンのメカニカルな部分は良好な挙動を示しました。ただし、ダウンフォースは大きすぎるうえ、空力バランスも最適とは言いがたい状態でした。ハンドリングはアンダーステアが強かったものの、スタビリティは良好で、いちばん下のレーンに留まるのに必要となるアグレッシブなドライビングができました。僕たちの出走順は5番手で、その段階では2番目に速かったから、とても順調のように思えました。ところが、予選前にストックカーのプラクティスが行われたうえ、ストックカー用タイアのゴムと僕たちが使うコンパウンドの相性は決してよくないようです。この影響で、予選で最初の8台が走行して以降は路面の状態が急速に改善されました。僕たちが走ったときはとてもスリッパリーでしたが、その後は大きく回復していったのです」

    この次の走行セッションは、レースを想定して実施される金曜日最後の走行となった。1週間前に行われたテストでは、佐藤琢磨の周回のほとんどは単独走行だった。なぜなら、「まず必要となるのは的外れでないクルマを用意することで、あわせてコンディションが安定していることも比較テストをするうえでは重要」となるからだ。

    したがって、このウォームアップは佐藤琢磨がトラフィックのなかを走る最初のチャンスとなった。

    「ただし、クルマの状態が完全に満足できるものではなかったので、少し心配でした。ひとりで走っているときはコンペティティブなのですが、トラフィックのなかではバランスがとてもトリッキーに感じられたのです。このときはマシンをまだ完全に仕上げることはできませんでしたが、どのようになるかについて、目標を定めることはできました」

    この状況は決勝レースでも大きく変わらなかった。1周目に佐藤琢磨はひとつポジションを落とすが、すぐにセバスチャン・ブールデをパスしてもとの順位に戻る。さらにこのスティントの後半ではチャーリー・キンボールを仕留めて12番手に浮上。ところが、その直後には3つポジションを落としたうえ、トップを独走するジョセフ・ニューガーデンにラップされて周回遅れとなってしまう。そして誰もがグリーン中にピットストップを行うなか、佐藤琢磨は15番手を堅持したものの、ほどなく2周遅れとなったうえにキンボールの攻略を許すこととなる。

    このレース最初のイエローが提示されたのは、この後のこと。ここで佐藤琢磨は1周遅れまで挽回したものの、ピットストップでは18番手に後退する。

    「スタビリティはあまりよくなく、最初の何スティントかはオーバーステア傾向がとても強い状態でした。そこで調整を行いましたが、レースが残り1/3になるまで、トラフィックでの挙動には満足ができませんでした。とても長いレースで、自分のポジションを守ることで精一杯でした。2メーカーの間にはパフォーマンスにはっきりとした差があり、ライバルと同じダウンフォースとグリップを得ようとするとドラッグが大きくなってしまい、トップスピードは伸び悩みました」

    「ラップダウンとなっているときにイエローが提示された場合、ピットレーンがオープンになってリーダーがピットストップを行うと、その後方を走るドライバーはウィブアラウンドといって、セーフティーカーを追い越すことで1ラップを取り戻すことができます。けれども、アイオワは1周に18秒しかかからない短いコースのため、ウェイブアラウンドを受けた直後に自分がピットストップを行うとペースカーにラップされる前に作業を終えられないことがあります。そこでもう1周多く、つまりウィブアラウンドで2周を回ったうえでピットストップを行い隊列に戻ることで確実にラップバックができます。ところが、何人かのドライバーはウィブアラウンド1周目にピットストップを行い、ペースカーにラップされるまえに作業を終えました。僕たちはこれができなかったので、先にピット作業を行った彼らの後ろに隊列する為、いくつか順位を落とすことになります。しかも、それが2度もあったのでとても苦しみました。それでも1ラップを失うことはありませんでした」

    この後、佐藤琢磨はチャンスを掴む。レース中に3度提示された最後のイエローが提示される直前、数人のドライバーが最後のピットストップを行った。しかし、佐藤琢磨はイエローになってからピットストップを実施したおかげで11番手に浮上。そして最終的に2周遅れにはなったものの、最後の40周はこのポジションを守ったままフィニッシュを迎えたのである。

    「11位は悪くないと思います。難しいレースでしたが、まずまずの成績を収めることができました。僕たちはたくさんのことを学びました。最後のスティントでは、同じラップを走る何人かのドライバーと一緒に走行する機会がありましたが、彼らに追い付いていけるほど僕は速くありませんでした。とはいえ、全般的にいえば昨年から大きな進歩を遂げることができ、これまでよりもコンペティティブな戦いができるようになったので、今後もさらに努力を続けるつもりです」

    今週末、佐藤琢磨たちは国境を越えてトロントを訪れ、今シーズン最後の市街地レースに挑むことになる。「とても忙しいスケジュールになるでしょう」と佐藤琢磨。「僕はトロントが大好きですが、トロントは僕のことを嫌っているとずっと思っていました! 最近の数年を除けば、いい成績を残すことができなかったからです。トロントはとてもトリッキーなサーキットで、非常にバンピーで、路面にはいくつもの補修痕があり、様々な舗装が混在していますが、素晴らしいコースです。トロントの街も魅力的で、おしいレストランもありますし、カナダのファンはとても熱狂的です。僕たちのパッケージは強力だと思うので、シーズン最後の市街地レースでいい成績を残すことを期待しています」

  • 佐藤琢磨、市街地コースのセットアップに手応えを掴む / インディカー

    佐藤琢磨、市街地コースのセットアップに手応えを掴む / インディカー

    佐藤琢磨は本日、トロント・エキジビション・プレイスの市街地コースで行われたインディカー12戦トロントのプラクティス・セッションに出走し、1回目のセッションでトップ10に食い込みました。

    佐藤琢磨は今朝のプラクティスで1分3秒1925(101.746mph。約162.8km/h)をマークし、4番手。午後に行われたプラクティスでは1分2秒6863(102.657mph。約164.3km/h)までタイムを縮めましたが、順位は14番手だった。

    現在、コースの内側に新しいホテルを建設中のため、ピットレーンはストレートの南側から北側へと移設されている。この結果、以前のピットレーンの一部は新しいコースの一部として使われ、反対に従来のコースの一部は新しいピットレーンの一部として使用されている。新しいコースレイアウトは、コーナーの形状がこれまでと違っているだけでなく、路面が従来よりもさらにバンピーとなっているため、ドライバーとエンジニアに新たなチャレンジをもたらした。明日は45分間のプラクティスをもう一度行った後、日本時間の7月17日午前2時30分から公式予選が行われる。

    佐藤琢磨
    「勇気づけられる1日でした。とてもバンピーで滑りやすく、先の予想が立たないトロントはインディカー・シリーズ中もっともチャレンジングなコースのひとつなので、毎年ここに戻ってくるのを楽しみにしています。トロントでの戦いはすべてがチャレンジングですが、今回はピットレーンが移動したため、とりわけ難しいチャレンジに直面しています。この結果、市街地コースとしてはもっとも高速だったターン11は、逆バンクなうえにコンクリートパッチが目立つトリッキーな低速コーナーに一変しました。エンジニアとチームはとても頑張ってくれています。今回のマシーンは新しい考え方に基づくセットアップを施しており、大きな進歩を確認するとともに、たくさんのデータを収集しました。明日はさらに前進できることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、13番手スタートから11位でフィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、13番手スタートから11位でフィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第11戦 アイオワの決勝レースを11位で終えた。

    佐藤琢磨は、13番グリッドからスタート。序盤はタイヤの空気圧の設定がコースコンディションにマッチしていなかったため、ジリジリと18番手までポジションを下げた。しかし、レースが進んで路面のグリップが向上していく中、マシンセッティングをピットストップで巧みに調整したことで、スピードを獲得。

    レース終盤には、トップグループと変わらないペースを確保して周回を重ね、激しいポジション争いをくぐり抜けて、11位でチェッカーフラッグを受けた。

    佐藤琢磨 (11位)
    「私たちは、アイオワで長いこと苦戦を強いられてきましたが、今年は事前のテストに参加することができ、それがレースウイークにも役立ちました。昨年までとは異なる考え方でのマシンのセッティングにトライし、結果として、チームにとってのアイオワでのベストリザルトを手にすることができました。私たちのチームは進化を遂げているということです。次戦のトロントは、今年最後のストリートレースです。おととし、昨年とまずまずの戦いができているコースですし、表彰台を目指して戦えることを楽しみにしています」

  • 佐藤琢磨 「まもなくいい結果が得られることを期待している」

    佐藤琢磨 「まもなくいい結果が得られることを期待している」

    佐藤琢磨が、インディカー 第10戦 ウィスコンシンのレース週末を振り返った。

    ロードアメリカで開催されたインディカー・シリーズの一戦で、佐藤琢磨ほど何度も失望を味わったドライバーはほかにいないだろう。今回はこれまでの悪い流れを断ち切る絶好のチャンスになることが期待されたが、ウィスコンシン州に建つ雄大な全長4マイル(約6.4km)のロードコースで久々に開催されたトップクラスのオープンホイルレースで、佐藤琢磨は実に奇妙な週末を過ごすことになった。

    No.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダに乗る佐藤佐藤琢磨はロードアメリカ戦を17位で終えた。しかし、彼のマシンは決勝中に素晴らしいスピードを発揮、トップ5フィニッシュを果たすかに思えたが、ピットレーンスピードリミッターに起きた不可思議なトラブルのため、2度もペナルティを科せられることになった。

    ロードコースといえば、ヨーロッパで多くの経験を積んできた佐藤琢磨が得意とするタイプのサーキットだが、佐藤琢磨とフォイト・チームはここ何年も苦戦を強いられてきただけに、今回の展開はとりわけフラストレーションの募るものだった。

    ロードアメリカで事前にテストを実施するというチームの計画は、テキサス・モーター・スピードウェイで開催された前戦が雨でスケジュールが遅れたのちに最終的に延期となった影響でキャンセルされた。そのことを思えば、佐藤琢磨のパフォーマンスは実に印象的なものだったといえる。プラクティス初日に彼らが示した進歩は、あらかじめテストを実施できたチームに追い付くためにはどうしても必要なことだった。

    「ロードアメリカはアメリカの有名なサーキットです」と佐藤琢磨。「アメリカでは最高のコースで、世界的に見てもおそらくベストのひとつです。とてもクラシックで、ものすごく速く、驚くほど狭いコースは、木々に囲まれて美しい景観を生み出しています。僕がインディカー・シリーズを戦い始めた2010年には、ロードアメリカでの一戦をカレンダーに復活させたいとの願いを多くの人が僕に語ってくれました。サイド・バイ・サイドとオーバーテイクが多く見られることが、人々の心を掴んで離さなかったのです」

    「昨年、テストでここを訪れたときにはイギリスのクラシックサーキットが思い起こされましたが、なかでもサンマリノGPの舞台だったイタリアのイモラにはそっくりでした。だからこそ、事前のテストを実施できなかったのは残念でした。いっぽうで多くのチームはテストを行っていたので、僕たちにとっては難しい状況となります。2016年のエアロパッケージでこのコースを走るのは金曜日が最初の機会となり、僕たちは多くのことを学ばなければいけませんでした。75分間のセッション2本では決して十分とはいえません。なにしろ、僕たちはタイアを3セットしか使えなかったのですから。しっかりしたテストを行うにはたくさんのタイアが必要となります。先週、グレアム・レイホールは500マイル(約800km)のテストを行ったそうです!」

    「けれども、自分が手にしていないものについて嘆いても仕方ありません。そこで初日にはたくさんのことを試しました。土曜日の午前中に行われたプラクティスまでに、僕たちはかなりの進歩を遂げ、マシンの挙動は僕の好みに近づいてきたので、僕は走行を楽しめるようになります。僕たちは8番手のタイムをマークしました。トップ3との差はコンマ2〜3秒ほどで、最終的にはグリップ・レベルにも満足できました。正直いって、ここ何年かはロードコースでのセットアップがあまりよくなかったので、この結果にはとても勇気づけられました」

    そのことを思えば、予選では後退を強いられたといっても過言ではない。佐藤琢磨は予選グループの8番手に留まり、15番グリッドからレースに臨むことになった。

    「僕たちはやる気満々でしたが、セットアップに少し問題を抱えていました。コミュニケーションがうまくいかなかったため、僕が期待するようなマシンに仕上がっていなかったのです。このシリーズはいつも接戦なので、3本のメインストレートでスピードが伸びなかったことは大きな痛手となりました。ただダウンフォースが大きいだけでなく、予想よりもドラッグが大きかったのです。順調だったプラクティスの後だったのでとても落胆しましたが、決勝については楽観的に捉えていました」

    もうひとつ、予想外のことが起きた。激しい雨のために朝のウォーミングアップがキャンセルとなり、佐藤琢磨は一度もフルタンクで走ったことがないままレースに挑まなければいけなくなった。しかもスタートが近づくにつれて路面は乾いていったので、どんな展開になるのか、誰にも予想がつかなかった。

    最初のピットストップが始まる頃、佐藤琢磨は9番手まで挽回しており、ライアン・ハンター-レイが早めのピットストップを行うと8番手に浮上した。

    「ターン5に向かう狭いストレートでは、前方に3ワイドや4ワイドになって戦うライバルたちの姿が見えました。しかもスピードは180mph(約288km/h)に達しているんです」 レース序盤について、佐藤琢磨は振り返る。

    「ひどいホコリとマシンの破片がいくつか舞い上がるのも見えました。スタート直後から素晴らしいレースが繰り広げられていたのです。ロードコースで本気で戦えるマシンを手にしたのは、本当に久しぶりのことでした。僕は思いっきりハードにチャージしていき、たくさんオーバーテイクしました。最高に楽しかったです」

    「最初はタイアの空気圧を理想どおりに設定するのが困難なため、スタートスティントはどのレースでも苦しいものです。けれども、僕の目には誰もが同じ条件で戦っているように見えました。スティントの終盤にはタイア・デグラデーションに見舞われましたが、僕の症状は比較的軽いようでした」

    フォイト・チームのメカニックたちが奮闘した結果、佐藤琢磨は8番手となって第2スティントの走行を開始。そして3回目のピットストップが始まる頃にはハンター-レイを追撃していた。

    「全体のスティントを通じて、僕は最も速いドライバーのひとりで、トップに迫りつつありました。後方にはまったく目を向けず、前だけ見て走ればいいので最高の気分が味わえました。メカニックたちの働きぶりも素晴らしいもので、ピットストップで止まるたびにポジションを上げることができました」

    そして悲劇は起きた。結果的に4位でフィニッシュするハンター-レイを仕留めた直後、佐藤琢磨にドライブスルー・ペナルティが科せられた。

    「トップ3が大きく先行していることはわかっていましたが、トップ5フィニッシュは可能に思えました。だから、ピットレーンでの速度違反のためドライブスルー・ペナルティを消化しなければならないとラリーに告げられたときは、本当にショックでした。後になって、原因はテクニカル・トラブルにあることが判明します。ホンダ陣営のなかに、スピードリミッターの誤作動を起こしたマシンが他にもあったのです。ライアンの直後でピットに進入したとき、彼に急接近したので、十分に減速できたかギリギリに感じましたが、僕には問題がないと確信していました。だから、ペナルティーはまったく信じられませんでした」

    それでも佐藤琢磨のペースはずば抜けて速かったうえ、フルコーションが出ていなかったので早めにピットストップを行ったドライバーのなかにはフィニッシュまでにスプラッシュ&ゴーをしなければならない者いたので、トップ10フィニッシュは十分に期待できる展開だった。そして佐藤琢磨がピットストップを行ったところ、驚いたことに再びスピード違反を犯したとされたのである。しかも直後にコナー・デイリーがターン1でクラッシュしたため、このレースで唯一のコーションとなる。おかげで佐藤琢磨はグリーンフラッグが振られるまでピットに入ることができなくなり、残り6周となったところでペナルティを消化。集団に大きく遅れてチェッカードフラッグを受けることとなった。フィニッシュの3周前にはこのレースで4番目に速いラップタイムを記録したものの、こして何の収穫も得られないレースとなったのである。

    「リザルトだけを見れば、とても残念な結果に終わりました。けれども、これまでロードコースでのパフォーマンスを向上させるために様々な努力を続けてきた結果、素晴らしいレースとなりました。ファンの皆さんも最高でした。とても熱狂的な雰囲気で、インディカー・シリーズとしても大成功を収めたと思います。僕自身は、今後のレースに大きな期待を抱いています。なぜなら、ミドオハイオ、ワトキンスグレン、そしてソノマといったロードコースでのレースが控えているうえ、ミドオハイオとワトキンスグレンではテストも行う予定です」

    さらにロードアメリカ直後の木曜日にはアイオワ・スピードウェイのショートオーバルでテストを実施し、翌週のレースに備える予定になっている。

    「このテストでマシンの理解がより深まることを願っています。そして、まもなくいい結果が得られることも期待しています」

  • 【再放送】 「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」

    【再放送】 「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」

    NHK BS1でドキュメンタリー特番「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」が7月2日(土)の午後0時から再放送される。

    この番組は6月26日に放送されたもの。F1モナコ、ルマン24時間と並ぶ世界三大レースのひとつ「インディ500」。最高速度は380キロ、F1を上回る世界最速のレースだ。このインディが今年2016年、100回目を迎えた。

    この記念大会の栄冠を目指すのは、よりすぐりの世界のトップドライバーたち。日本からは元F1ドライバーで、3年前に惜しくも優勝を逃した佐藤琢磨が挑む。予選から決勝まで、舞台裏に密着。歴史に名を刻もうと挑む男たちの極限の闘いを描く。

    【番組概要】
    番組名:BS1スペシャル「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜
    放送チャンネル:NHK BS1
    日時:2016年7月2日(土) 午後0時00分(110分)

  • 佐藤琢磨、2度のドライブスルー・ペナルティーにより17位

    佐藤琢磨、2度のドライブスルー・ペナルティーにより17位

    佐藤琢磨は、第10戦 ウィスコンシンの決勝レースを17位で終えた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、マシンのセッティングミスから予選は15番手で、スタート位置は厳しいものとなっていた。しかし、3回のプラクティスでマシンを高いレベルに仕上げることに成功していた上、ロード・アメリカはオーバーテイクポイントが複数存在するコースのため、絶対に上位進出できると考えてスタートに臨んだ。

    1周目に1つポジションを上げて14番手となった佐藤琢磨は、4周目、6周目、10周目、そして11周目にライバルをパス。1度目のピットストップを終え、順位は8番手と大きく浮上していた。

    その後も上位陣との差を着々と縮めていった佐藤琢磨は、2度目のピットストップでクルーが奮闘し、ハンターレイの前にピット作業の差で出ることに成功。ポジションは7番手に上がった。

    ところが、これら2度のピットストップに入る際に時速50マイルのスピード制限を越えていたと判定が下され、2度のピットロード・ドライブスルー・ペナルティーを科せられて大きく後退。終盤も走りにはキレとスピードがあり、ポジションを上げたが、17位フィニッシュという悔しい結果となった。

    佐藤琢磨(17位)
    「事前のテストに来られなかったことを考えれば、今週末の私たちの好パフォーマンスはチームのすばらしい仕事ぶりによるものだと自負してよいでしょう。テストに来ていたチームとの差を3回のプラクティスで縮めることができていました。ところが、予選ではマシンを組み上げる際にミスがあったため、非常に残念な結果しか手にすることができませんでした。それだけに、今日の決勝レースで持てる力を大勢のファンの前で披露できたのはうれしいですね。レース前半に私は何台ものマシンをパスし、8番手にまで順位を上げることができました。しかし残念なことに、ピットスピード・リミッターにトラブルが発生し、ペナルティーを2度も受ける結果となってしまいました。今日の私たちのパフォーマンスにはいっさい似つかわしくない17位という結果に終わったのは、そのためです。今日もチームのクルーたちは最高のピット作業を施してくれていました。残るシーズンも私たちはチーム一丸となって全力を出し続けていくだけです」

  • 佐藤琢磨、ロードアメリカで上位グリッド獲得を逃す / インディカー

    佐藤琢磨、ロードアメリカで上位グリッド獲得を逃す / インディカー

    佐藤琢磨は、第10戦 ウィスコンシンの予選を15番手で終えた。

    本日、実施されたコーラーGPアット・ロードアメリカの公式予選において、佐藤琢磨は上位グリッドを手に入れることができなかった。ただし、戦いの舞台となるロードアメリカにはオーバーテイク・ゾーンが豊富にあるので、追い上げを見せられるかもしれない。

    佐藤琢磨は11名が出走した自身の予選グループで1分43秒5357を記録し、8番手となった。このため第2セグメントには進出できず、22名中15番手のグリッドからスタートすることが決まった。

    コーラーGPの決勝レースは日本時間の6月27日午前3時15分にスタートが切られます。

    佐藤琢磨
    「プラクティス・セッションが終わったとき、予選は自分たちにとってポジティブな展開になることを期待していましたが、第2セグメントに進出できるほどのスピードがありませんでした。どうやら、僕たちはダウンフォースが多すぎ、コーナリングやブレーキングは速くてもストレートではドラッグが大きすぎたためにタイムを稼げなかったようです」