カテゴリー: 佐藤琢磨

  • 佐藤琢磨 「8月27日は何度かイエローが提示されることを期待している」

    佐藤琢磨 「8月27日は何度かイエローが提示されることを期待している」

    佐藤琢磨が、雨で延期となったインディカー 第9戦 テキサスのレース週末を振り返った。

    テキサス・モーター・スピードウェイで開催されたベライゾン・インディカー・シリーズの一戦は、まるでひと夏かけて行う庭掃除のような様相を呈している。本来、このレースは6月11日にスタートが切られるはずだったが、1日延期となったばかりか、そのフィニッシュは天候の影響で8月下旬に持ち越しとされた。

    この週末、雨の話題で持ちきりとなったテキサスで、佐藤琢磨とNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダは力強い走りを披露した。なるほど、248周のレースの71周目までを終えた段階では、佐藤琢磨にとってベストの展開とは言いがたかったものの、予選4位という結果は、佐藤琢磨がテキサスで記録した成績としては過去最高のもので、チームを大いに勇気づけることとなった。また、中断となっている決勝レースでも、これまでのところ上位フィニッシュが期待されるほどの好走を示している。

    2011年に5位でフィニッシュしたことを除けば、佐藤琢磨が過去数年間にテキサスで幸運に恵まれたことはなかったが、それでもこの超高速オーバルを佐藤琢磨は愛して止まないようだ。

    「テキサスで走るのをいつも楽しみにしています。なにしろ24度のハイバンクなので、スピードを満喫できるうえ、2ワイドや3ワイドがよく見られることでも有名です」と佐藤琢磨。

    「けれども、ここ数年は密集した戦いを防ぐため、ダウンフォースに制限がかけられていました。でも、個人的にこれはあまり好きではありません。この影響でグリップ・レベルが減少し、サイド・バイ・サイドはあまり見られなくなりました。そしてレースは一列縦隊の戦いとなり、誰がタイアをいちばん長持ちできるかの競争となりました。もっとも、それも決して悪くはないチャレンジですが……」

    ほかの多くのインディカー・チームと異なり、AJフォイト・レーシングはテキサスで2016年仕様のエアロパッケージをテストしたことがなく、このため現実的に考えれば好成績が期待できる状態ではなかった。ところが、たった75分間のフリープラクティスを1度行った後に迎えた公式予選で、佐藤琢磨は4位に食い込んで見せたのだ。

    「これがいいレースになるという情報を事前に手に入れていたわけではありません。もちろん、ここはAJとチームのホームコースですから、いい結果を残したいとは願っていました。けれども、ここでテストをしていなかったことが僕たちには気がかりでした。ただし、ドーム・スキッドとスーパースピードウェイ用のエアロ・パッケージを装着して走行したインディ500での経験から、僕たちはいいアイデアを思いついていました。もっとも、インディ500のときと何もかも同じというわけではなく、テキサスではダラーラが作ったオリジナルのリアウィングを装着し、迎角もマイナス6度までに制限されています。これはダウンフォースを規制するためのものですが、それでも調整しろが残されているほか、ガーニーフラップなどを取り付けることができました」

    「僕は自分たちが考えるベストのパッケージで臨んだものの、満足のいく結果は得られませんでした。大きなバンク角は垂直荷重が大きいことを意味しており、計算によって求めたダウンフォースはシミュレーションを通じて得られた予測に過ぎません。そしてタイア・グリップの影響により、想定していたよりも高い速度域に到達していました。これによってクルマは上から押しつぶされたような格好となっており、車高を大幅に見直さなければなりませんでした」

    「ほかのチームは1日分のテストを行なっていたので、75分間の走行は僕たちにとって決して十分とはいえませんでした。このためプラクティスはとても忙しく、またタフなものとなります。結果的に僕たちは予選シミュレーションさえできなかったばかりか、バランスとグリップに関しても決して満足できませんでした」

    「このような状況だったので、予選結果は嬉しい驚きとなりました。データを見直した結果、プラクティス中に十分なダウンフォースを得られなかった理由が判明しました。僕たちには、この問題を補正できる自信がありましたが、その結果、得られるパフォーマンスに関しては推測の域を出ません。しかし、マシーンはアウトラップからいい感触を示していました。ダウンフォースはずっと大きいのに、ドラッグも低減されている……。とても効率的なセッティングで、スウィートスポットに収まっている手応えがありました。エンジニアたちが素晴らしい働きをしてくれたおかげでNo.14のマシーンは非常に速く、2ラップの平均で216mph(約346km/h)を上回る記録を叩き出して僕たちを驚かせたのです」 ところが、佐藤琢磨はわずか1万分の1秒差でエリオ・カストロネヴェスに3番グリッドを譲ることとなった! 「僕のパフォーマンス・エンジニアによると、この差は0.38インチ、もしくは9mmに相当するそうです。それも2ラップを走り終えたあとで!」

    この後、チームは夜のプラクティスに臨んだが、これは土曜日に行われるナイトレースの実質的なウォームアップ走行となった。ところが、佐藤琢磨はレースセットアップでグリップ不足に見舞われるとともに、トラフィック内ではバランスにも満足がいかなかった。「僕とチームメイトのジャック・ホークスワースは5番手と6番手でしたが、これはニュータイアを装着してトーを活用したからに過ぎません。実際には、トラフィック内のハンドリングにはまったく満足できませんでした。このためレースに向けては、データを見直して大幅にセッティングを変更する必要がありました」

    土曜日の午後にスピードウェイを襲った豪雨のため、予定されていた土曜日のナイトレースは実施が困難な状況となった。「雨は止んで青空も見えていましたが、レースのために路面を乾かすには時間が足りないように思われました。荷台にジェット・エンジンを積んだピックアップ─こんなのが見られるのはアメリカだけです!─で路面を乾かそうとしていたので、まるで空港にいるような気分を味わいました。とにかく、ジェット・エンジンの音が凄まじいのです。ところが、午後10時になっても路面から水がしみ出す問題が収まらず、レースは日曜日に延期されることになりました。それでもたくさんのファンがスピードウェイを訪れ、夜遅くまで待っていてくれたことに僕は心から感謝しています」

    スタートは日曜日の午後1時に切られる予定とされた。ところが、ターン2とターン3から漏れ出している水を一気に排出させるため、オフィシャルは路面にドリルで穴を開ける作業を実施。このため予定の1時間遅れとなったものの、ようやくスタートが切られた。ところが、それから3周の間に佐藤琢磨は4番手から16番手まで後退してしまう。

    「残念ながら、僕たちのセッティングはあまり効率的ではなかったようです。おまけにアンダーステアもひどい状態でした。僕たちはリアタイアを、それも右リアタイアを特に温存しなければいけない状況にあり、このためスティントの序盤はアンダーステアとする必要がありました。けれども、僕たちはいささか心配しすぎたようです。僕たちのペースは上がらず、バランスが悪くてグリップが不足しているために2番目のレーンさえ走行できませんでした。一部のドライバーはとてもアグレッシブに攻めていましたが、やがて彼らは後退していきました」

    ハンドリングの症状が落ち着くと、佐藤琢磨はぐんとペースを上げ、苦戦を強いられていたマルコ・アンドレッティをパスして15番手に浮上。しかし、やがて他のドライバーに攻略されるようになったため、38周目にピットに飛び込んだ。その数周後、コナー・デイリーとジョセフ・ニューガーデンが大クラッシュを演じ、長時間にわたってフルコーションとなる。しかも、この間に激しい雨が降り出したため、レースは8月まで延期とされたのである。

    「本当に恐ろしいアクシデントでしたが、インディカーの安全性が高いために、ふたりとも深刻なケガを負わずに済みました。最初のピットストップまで、僕たちのペースは目を覆いたくなるようなものでしたが、その後はスピードが向上することを期待していました」

    クラッシュが起きたときに先頭につけていた7台はフロントランナーではなく、いずれもステイアウト組。残るドライバーは全員ラップダウンである。ここで問題が持ち上がった。アクシデントによる破片がコース上に散乱していたため、オフィシャルは各マシーンをピットレーンに移動させる。この結果、まだピットストップを実施していなかったマシーンもピット作業が行えることとなった。これには、ラップダウンとなった佐藤琢磨を含む多くのドライバーが憤慨。とりわけ、本来であればリードラップに返り咲くはずだった佐藤琢磨は、ステイアウトしてトップに立ったジェイムズ・ヒンチクリフの直後につけていたので、その怒りは一入だった。

    「ヒンチクリフは集団の先頭に立っていたのでいちばん最初にピットインしましたが、本来であれば、隊列はセーフティーカーの先導でコースを走っているため、ピットに入ったクルマが作業を終えると、隊列の最後尾に並ぶことになります。ところが、今回は全員がピットロードにいた為に、彼は隊列のなかほど、僕の目の前に入ることを許されたのです! なぜ、自分がラップダウンにならなければいけないのかが理解できませんし、とても悲しい出来事でした。オフィシャルはどうしてこうした事態になったかを見直す必要があると思います。彼らはコースがクリアになるまでピットクローズ、つまり作業できない状態を維持させるべきでした。なぜなら、たとえフルコーションでピットがクローズとなっていても少量の燃料を継ぎ足すことは可能で、ピットロードがオープンになったところで本格的なサービスを実施すれば何も問題は起きなかったのです」

    「おかげで、僕は8月27日、1ラップダウンの17番手として72ラップ目からのレースに臨むことになります。こんな変な話は聞いたことがありません。ただし、幸いにも僕たちのマシーンはいい状態に仕上がっています。いいアイデアもありますし、力強く戦っていけるでしょう。8月27日には何度かイエローが提示されることを期待しています。そうすれば周回遅れから脱することができるでしょうし、上位を狙えると思います」

    次戦は、インディカー・シリーズに復活したロードアメリカでの開催となる。不運にも、テキサスのレースが順延となった影響で、AJフォイト・レーシングを含むいくつかのチームは美しいウィスコンシンのロードコースで事前にテストするチャンスを逃すことになった。それでも佐藤琢磨は、昨年8月に2015年仕様のエアロパッケージでこのコースを走った経験がある。

    「本当に素晴らしいサーキットで、すべてのファンやドライバーはとても楽しみにしています。コースは高速で、狭く、クラシック・タイプといえます。チームのトレーラーが日曜日の深夜までテキサス・モーター・スピードウェイを出発できなかったためにエンジンとシャシーをロードコース用に変更できず、この影響でテストがキャンセルとなったのは残念です。僕自身も、嵐の影響でまだテキサスを出発できない状態です! けれども、来週には多くの情報を収集し、いいパッケージに仕上げられることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、インディ500着用ヘルメット チャリティーオークション

    佐藤琢磨、インディ500着用ヘルメット チャリティーオークション

    佐藤琢磨が第100回記念となったインディ500の決勝レースで着用したスペシャルヘルメットのオークションが本日より「ヤフオク!」にてスタートした。

    ヘルメットはレースを終えた直後の状態で、無線、ドリンクチューブ、オイルやラバー、デブリ(破片)などが付着したまま保存されている。

    チャリティ・オークションの収益(制作費や経費を除いた収益)は、落札額の10%を「ヤフオク! みんなのチャリティ」に募金し、残りの収益は「With you Japan」を通じて復興地の子供たちの支援に役立てられる。

    【オークションの詳細】
    ■オークション期間:日本時間6月14日(火)10時〜 6月21日(火)21時57分

    ■出品場所:ヤフオク!
    http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b206931524

    ■出品名: 佐藤琢磨 第100回インディ 500参戦記念スペシャル・ヘルメット

    ■開始価格:100円から

    第100回INDY500参戦記念スペシャルヘルメット チャリティーオークション

  • 佐藤琢磨、チームのホームサーキットで4番グリッドを獲得

    佐藤琢磨、チームのホームサーキットで4番グリッドを獲得

    佐藤琢磨は、インディカー 第9戦 テキサスの予選で4番グリッドを獲得した。

    これまでに佐藤琢磨がテキサス・モーター・スピードウェイでで獲得したベストグリッドは11番手だったが、今回は2ラップの平均で216.740mph(約346.8km/h)をマーク。10000分の1秒差で3番グリッド獲得を逃したものの、予選4位となった。

    なお、佐藤琢磨の2ラップ通過時間は48.3344秒で、予選3位となったエリオ・カストロネヴェスは48.3343秒だった。佐藤琢磨はカストロネヴェスと同じ2列目グリッドからスタートする。

    予選後に行われた最後のプラクティスにおいて、佐藤琢磨は212.485mph(約340.0km/h)で6番手となった。ただし、このタイムが記録できるのはタイヤがまだ新しい数ラップの間だけだとチームのドライバーはコメントしている。佐藤琢磨とエンジニアたちは、タイヤの性能が落ち始めてもスティントを通じて安定したタイムがマークできるセッティングを模索している。

    決勝レースは日本時間の6月12日午前9時50分にスタートが切られる。

    佐藤琢磨
    「今朝のプラクティスは完璧とはいえませんでした。ただし、その後エンジニアやメカニックが素晴らしい仕事をしてセッティングをまとめてくれたので、いまは少し自信を感じています。AJと一緒に作業をしていますが、彼がNo.14のマシンにちょっとしたプレゼントをしてくれたようで、僕たちはとても嬉しく思っています。なにしろ、ここはチームのホームコースですからね。気温が下がった夜に開催されるレースでは、ダウンフォースを増やし、より大きなグリップを生み出す状態で走行するので、その展開は大きく違ったものになるでしょう。マシンの仕上がりは上々で、今晩の最終プラクティスではレースに向けたマシンのファインチューニングを行うことになります」

  • 佐藤琢磨 「大きな期待を抱いていたので残念だった」 / インディカー

    佐藤琢磨 「大きな期待を抱いていたので残念だった」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー第7戦・8戦 デトロイトのレース週末を振り返った。

    ベライゾン・インディカー・シリーズで唯一のダブルヘッダー戦となるデトロイトGPは、これまで佐藤琢磨にとって宝の山も同然のレースだった。ところが今年は土曜日が11位で日曜日が10位に終わり、まずまずのポイントを稼ぎ出したものの、#14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダを駆る佐藤琢磨にはやや不満な結果に終わった。

    「トップ10フィニッシュだからよかったじゃないかと思われるかも知れません」と佐藤琢磨。「でも、僕はもっと上位を狙っていたので、正直、いささか残念です。なにしろ、デトロイトは僕が得意とするコースで、昨年は表彰台を獲得したほか、2014年もポールを勝ち取ったり何度もレースをリードしていたんですから……」

    2016年も雨は降ったが、佐藤琢磨にとって都合のいいタイミングではなかった。しかも、インディカー・シリーズのなかでもっとも路面がバンピーなことで知られるベル・アイル・サーキットは、いつもにもましてチャレンジングだった。

    「僕たちは昨年のセットアップをベースとしたマシンを持ち込みましたが、もちろんエアロパッケージは新しくなっています。また、タイヤのスペックは変わっていないと思われるものの、今シーズンは素材の一部が変更になったため、硬めのブラック・タイヤは従来よりもさらに長持ちするようになりました。これがレース戦略にどの程度影響を与えるか、興味深いところでした。おまけに路面は昨年よりもさらにバンピーになっていました。カナダ国境と接しているデトロイトは冬が厳しいので、これが影響しているのでしょう。昨年はコンクリートパッチで路面が補修されましたが、それでも今年はさらにシビアな状態になったと思います。グリップは上がったものの、路面は信じられないほどバンピーだったのです」

    ダブルヘッダーのため、デトロイトGPのプラクティスは通常のシリーズ戦よりも走行時間が短くなり、土曜日の決勝レースに向けて金曜日に行われる予選の前には1回しか走行のチャンスがない。

    そういった状況を考えれば、予選グループで4番手になって第2セグメントへの進出を果たしたことは満足できる結果だったといえる。

    「嬉しい驚きでした。全ドライバーがブラック・タイヤでアタックを終えたとき、僕はトップに立っていました。マシンはギリギリの状態でしたが、期待が持てる展開でした。ところがレッド・タイヤでは思ったようにいかず、タイムを詰めることができません。グリップ・レベルは上がっているのですが、舗装の状態、コンディション、セットアップなどの影響により、タイヤが1周ももたなかったのです。レッド・タイヤを履いた最初のラップは遅いマシンに引っかかり、2ラップ目はもうグリップが低下していて、オーバーステアがひどい状態でした。ところが、ブラック・タイヤで記録したタイムで、僕は第2セグメントに進出することができたのです」

    「他のドライバーもよく似た症状に苦しんだようです。レッド・タイヤの摩耗があまりに早いため、本来の性能を引き出すには路面にしっかりとラバーが乗っている必要があったのです」

    ここで佐藤琢磨らは「第2セグメントにはどちらのタイヤで挑むべきか?」の選択を迫られることになる。しかし、新品のブラック・タイヤは第3セグメントに進出した場合と決勝のためにキープしておかなければいけないので、佐藤琢磨は中古のブラック・タイヤで走行してから新品のレッド・タイヤに履き替えることを決める。

    「本当に残念な結果でした。もしも新品のブラック・タイヤを投入していれば第3セグメントに駒を進めることができたでしょうが、それでは決勝レースで苦戦するのは目に見えていました」

    土曜日の朝に行われるプラクティスではレッド・タイヤによる走行は問題なく終わったものの、「決勝用セットでブラック・タイヤを装着するとスピードが伸び悩みました。そこでレース1に向けてさらにセッティングを変更することにしました」

    「もう、雨乞いをしたい気分でした! けれども、期待どおりにはいきませんでした」 実際には、本降りの雨にはならず、軽い小雨が降った程度。ウェット・タイヤが必要にならなかったばかりか、ペースが大きく落ち込むようなコンディションにもならなかったのだ。

    「180mph(約288km/h)から50〜60mph(約80〜96km/h)まで急減速するオープニングラップのターン3は、いつもひどい混雑になります。僕は3ワイドになってここに進入、ウィル・パワーと軽く接触しました。ここでポジションをいくつか上げることに成功したものの、セットアップ変更はあまり功を奏さなかったようで、スタート時に装着していたレッド・タイヤでのペースはとりわけ遅かったほか、次第に順位を落とすようになりました。そこで早めのピットストップを行うことにします。自分たちのレース戦略を考慮しながら、ピットウィンドウが開くとすぐにピットレーンに飛び込みました。けれども、たくさんのドライバーが僕たちと同じことを考えていたのです!」

    ジェイムズ・ヒンチクリフのアクシデントでイエローが提示されると、チームは2度目のピットストップを実施。グリーンのまま24周を走りきれる燃料を補給し、タイヤを交換すると#14のマシンをコースに送り出した。

    「けれども、それには燃料をかなりセーブしなければいけませんでした。また、このときピットストップをしなかったドライバーはリスタートが切られると全速力で周回し、タイヤ交換をしても僕たちの前に復帰できる十分なマージンを築いたのです。いっぽうの僕は、燃費走行をするマシンの隊列に行く手を阻まれていました。おかげで、なにかとアップ・ダウンの激しいレースだったにもかかわらず、終わってみればスターティンググリッドと同じ11番手でチェッカード・フラッグを受けることになったのです」

    最後のスティントでいくつかポジションを落とした佐藤琢磨は、最後の4ラップでいくぶんなりとも挽回することに成功する。

    「僕が速い区間でオーバーテイクされることはありませんでした。けれども、ターン2ではひどいアンダーステアに苦しんでいたので、ターン3で攻略されることもありました」

    レース1で得られたデータをもとに、日曜日のレース2までにセットアップをさらに煮詰めることが期待された。そしてこの期待は、予選セッション中に確信へと変わる。レース2の予選では、全ドライバーをふたつのグループに分割したうえで、各グループが12分間ずつのセッションを行ってスターティンググリッドを決定する。もちろん、ここでも「レッド・タイヤを履くか、ブラック・タイヤを履くか?」という選択を迫られた。

    「Q1では、レッド・タイヤのほうが速かったドライバーは少数派でした。また、土曜日の晩には激しい雨が降ったため、路面はグリーンな状態で、タイムを記録するまでには数ラップを要することが予想されました。僕たちは新品のブラック・タイヤを履いて計測ラップを3周走行した後、新品のレッド・タイヤに履き替えるつもりでした。けれども、第2グループに振り分けられた僕たちは、最初のグループがすでに走行を終えていたため、まずは新品のレッド・タイヤでアタックし、その後で新品のブラック・タイヤを装着したほうが好ましいと考えられました。なぜなら、第1グループのポールシッターは、ブラック・タイヤでベストタイムをマークしていたからです。僕はまず、レッド・タイヤでまずまずのタイムを記録。続いてブラック・タイヤに履き替えましたが、ここで雨が降り始めてしまいます。同じ雨量で降り続く雨だったら大歓迎ですが、僕の予選を台無しにするような雨だけは勘弁して欲しいものです!」

    「僕が3ラップ目を走っていたとき、この通り雨は止みました。そのまま4ラップ目を走れるくらいの燃料が、僕のマシンには積まれていました。僕はタイムを更新したいと思っていましたが、ドライになっているのはレーシングラインだけだったので、これは非常にリスキーな賭けでした。けれども、思いのほかよくグリップしたので、僕は全力でプッシュしました。いくつかコーナーを抜けたところで、それまでよりも0.25秒ほど速いことが明らかになりました。ところがターン3で誰かがスピンしたためにイエローが提示されてしまいます。ものすごく残念でした」

    このため佐藤琢磨は、危険地帯のまっただなかというべき16番グリッドからスタートすることになる。

    「スタートで接触したドライバーがいて、ヒンチクリフはウォールにヒットしました。僕はそれを避けようとしましたが、とても混み合っていたため、後方から追突されたうえにパンクを喫し、ハーフスピンに追い込まれました。おまけにマルコ・アンドレッティが僕のフロントウィングを壊していきました。幸いにも、サスペンションにダメージがなかったうえ、セーフティクルーが素早く作業をしてくれたおかげでラップダウンになることなく、エンジンを再始動させてタイヤを交換できました。そして次のラップでノーズを交換し、レースを再開することになったのです」

    佐藤琢磨は18番手になったが、レースはまたもや彼らが期待するような展開にはならなかった。ピットストップを終え、レースが残り10周となったとき、10番手まで挽回していた佐藤琢磨は、アンドレッティに行く手を阻まれるいっぽう、直後につけたグレアム・レイホールからの攻撃をかわしながらフィニッシュを目指すことになる。

    「マシンはレース1のときよりよくなっていましたが、ライバルたちが軒並み速くなっているのに対し、僕のパフォーマンスは上位を狙うには不十分なものでした。したがって、とりあえずは前のドライバーについていき、レース戦略で順位を上げるしか方法はありませんでした。しかも、マシンはダメージを負っており、完璧な状態ではありません。したがって、10位は決して悪い結果ではありませんが、僕はもっといい成績を期待していたのです」

    「僕はマルコやアレクサンダー・ロッシ、それにロニー・カナーンやカルロス・ムニョスらと好バトルを演じました。一時はチームメイトのジャック・ホークスワースともバトルしました。最終的には、レイホールとロッシを抑え、マルコにチャレンジしながらフィニッシュすることになります。最後の数周は激戦でしたが、結果は10位です。開幕戦でシーズン初の市街地レースとなったセントピーターズでは好調で、市街地レースの2戦目となったロングビーチではとてもコンペティティブで、ここデトロイトでは過去2シーズンともコンペティティブだったから、大きな期待を抱いていたのですが、残念な結果に終わってしまいました。けれども、できればここから何かを学び取って、シーズンの残るレースに生かしたいと思います」

    もっとも、デトロイトで学んだことが次のレースで大きく役立つことはないだろう。なにしろ今週の土曜日に開催される戦いの舞台は、ハイバンクで知られるテキサス・スーパースピードウェイなのだ。

    「過去数シーズン、テキサスで好調だったことはありませんし、僕たちはシーズン前のテストに参加しなかった2チームのうちのひとつなのです。ただし、チームのホームレースともいえる大事な一戦ですし、インディアナポリスで行われた“マンス・オブ・メイ”では、僕たちのスーパースピードウェイ・パッケージが好調だったこともありましたので、ここからさらにマシンを進化させ、レースを力強く戦えることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、10位でフィニッシュ / インディカー 第8戦

    佐藤琢磨、10位でフィニッシュ / インディカー 第8戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第8戦 デトロイトの決勝レースを10位でフィニッシュした。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、1周目のスタート直後に発生した多重アクシデントに巻き込まれた。すぐ目の前で起きた事故に反応し、ブレーキングで回避した佐藤琢磨だったが、後方から2台がぶつかってきたためにスピン。さらには1台が彼のフロントノーズにぶつかってきた。

    佐藤琢磨はエンジンをストールさせたが、セイフティクルーによってエンジンが再始動され、周回遅れにならずにピットに戻ることができた。タイヤ交換と、フロントウイングの交換を2度のピットストップに分けて行い、トップグループとはあえて異なるタイミングでピットストップし、ポジションを上げて行くことを目指す戦いを展開していった。

    その結果、スタート直後にはほぼ最後尾までポジションを下げていた佐藤琢磨だったが、30周を越えたところでトップ15に入り、ゴールまで10周を切ってから10番手に順位を上げた。すぐ背後にはグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)と、インディ500で勝ったばかりのルーキー、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport with Curb-Agajanian)が迫っていたが、佐藤琢磨は彼らの攻撃を跳ね返し、そのままフィニッシュ。今シーズン3度目のトップ10入りを果たした。

    佐藤琢磨(10位)
    「今朝行われた予選は、自分たちが狙っていた通りの戦いにはなりませんでした。私は雨のレースが好きですが、予選で自分たちの走ったグループだけ降ってしまいました。路面が濡れたため速いタイムが出せなくなっていたのです。予選16番手で中団からスタートし、目の前でアクシデントが発生。ブレーキングして避けられるところを、後方からヒットされてエンジンはストップし、フロントウイングとタイヤにダメージを負いました。幸運だったのは、周回遅れにならずに済んだことでした。2回続けてピットに入り、タイヤとノーズを交換してもらいました。そこからは徐々にポジションを上げていけました。私たちには競争力があったのですが、なにかが不足しており、マシンが不安定で、ドライビングが難しくなっていました。あのスタートでのアクシデンに巻き込まれながら、トップ10でゴールできたのはうれしいですね。レース中には作戦が展開に合っていて、上位に食い込めそうな勢いでした。そのままゴールまでいかなかったのが、少し悔しくもあります」

  • 佐藤琢磨は、デトロイトのレース1は11位 / インディカー 第7戦

    佐藤琢磨は、デトロイトのレース1は11位 / インディカー 第7戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第7戦 デトロイトの決勝レースを11位で終えた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)はデトロイトのコースで、2014年にはポールポジションを獲得し、昨年はレース2で2位フィニッシュを達成。今年のレース1も予選11番手から上位入賞を狙ってスタートしたが、マシンセッティングがコンディションにマッチしておらず、スタート直後から少しずつポジションを下げていく、苦しい戦いを余儀なくされた。

    しかし、セッティングを調整し、燃費作戦も使って、ポジションをばん回し、予選の順位と同じ11位でゴールした。

    佐藤琢磨(11位)
    「レースを前に、雨が降る可能性が出てきましたが、小雨はあったものの、レースに影響を与えるような降り方にはなりませんでした。今日は、22台中21台がソフトタイヤでスタートし、作戦でどのような違いが出るかわかりませんでした。自分たちは雨が降らなかった場合、4〜5周目という早い段階で、ハードタイヤにスイッチする予定でした。実際にピットに入ったのは6〜7周目で、他の選手たちも同じころにピットインしたので、タイミングで差をつける展開にはなりませんでした。そして、マシンのセッティングがよくなかったため、順位を落としていきました。戦略的にも負けていたし、マシンももっと速くしなくてはいけません。明日のレース2では、午前中の予選で今日とは違うセッティングを試し、得意のデトロイトでいいレースを戦えるようにがんばります」

  • 佐藤琢磨 「100回目という記念のインディ500に参加できて嬉しかった」

    佐藤琢磨 「100回目という記念のインディ500に参加できて嬉しかった」

    佐藤琢磨が、第100回 インディ500のレース週末を振り返った。

    ときには、フィニッシュできなかったことが本当に辛いレースがある。とりわけ、それが記念すべき第100回のインディ500で、好結果が期待できそうな状況であればなおさらだろう。

    しかし、残り36ラップ、あと100マイル(約160km)に満たない距離を走りきればいいだけになったとき、佐藤琢磨の身にまさにそんな不運が降りかかった。

    「僕たちは本当に速く、とてもいい結果が得られそうでした」と佐藤琢磨。「言葉では言い表せないほど残念な結末でした」

    インディGPが終わると直ちに、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングはNo.14 ダラーラ・ホンダをスーパースピードウェイにあわせてアジャストする作業を開始した。例年どおり、日程的にはとても長いように思えても、それは文字どおり時間との戦いだった。

    「僕たちのマシーンは、見た目は昨年とあまり変わっていませんが、たくさんの作業をする必要がありました。ホンダはスーパースピードウェイ用に新しいフロントウィング、フロントウィングの翼端板、リアウィングレットなどを持ち込みましたが、最大の変更点は、ドーム型スキッドの使用が全員に義務づけられたことにありました」

    2015年に深刻なアクシデントがいくつか発生したことを受け、インディカー・シリーズは従来のステップ型フロアの使用を取りやめることを決める。より大きなダウンフォースを生み出すステップ型フロアは、サイドウェイを起こしたときにマシーンが空中に舞い上がる原因になると考えられたからである。しかし、チームにとって容易ではなかったのは、チタン製スキッドブロックに加えて車高を9mm高くされた点にあった。

    「ダウンフォースが大幅に減るのはもちろんですが、それとともに重心が上がってしまうことが問題でした。おかげで非常にドライブしにくいマシーンになり、プラクティスが始まる1ヵ月前には安全を確認するためのエアロテストが実施されることになりました」

    このテストの結果、インディカー・シリーズはディフューザーのサイドウォールに長さ9mmのエクステンションを追加することを認めたのである。

    「車高が上がったことで、空力的にも機械的にも性能低下を招くことになりました。おかげで、エアロマップを完全に作り直さなければなりませんでした。これは大変な作業です。そこで、一部のチームは風洞実験を行ったようですが、僕たちはできませんでした。しかし、このため僕たちが考える以上に大変な状況となったのです」

    プラクティス1週目の火曜日は雨のためにセッションが中止となり、さらに困難な状況となった。

    「1週間もプラクティスがあると皆さんは思われるでしょうが、結果的には2日半しか走れませんでした。これでは、とても十分とはいえません! マシーンの傾き具合、車高、スプリングのパッケージ、ジオメトリー、アライメント、ウィングのセッティング……、やらなければいけないことは山のようにあります。3チーム体制で臨んだことは大きな助けになりましたが、それでも時間が足りず、たくさんのテスト・プログラムを見送ったほか、木曜日にはレース用のセットアップ作業に取り組みました。翌日はファスト・フライデイで、予選用の高いブースト圧を使うことになるため、さらに難しい状況となります。ダウンフォースを減らすと、マシーンは少しナーバスな挙動を示すようになりました。メカニカル・グリップを高めたいところでしたが、なかなかうまくいきませんでした」

    予選前に行われた土曜日のウォームアップも満足できる内容ではなかったため、佐藤琢磨らはひとつの重大な決断を下すことになる。

    「セットアップの方針を根本的に変更することにしました。特に僕のマシーンは大胆な見直しを行いましたが、これは大成功でした。気まぐれな風が吹き荒れ、気温は高いというチャレンジングなコンディションでしたが、チームとエンジニアたちは素晴らしい仕事をしてくれました。コンディションの変化に伴い、予選で苦戦する上位陣が少なくなかったので、僕たちはさらに進歩しなければいけないと考えていましたが、ここでいい結果が残せたのは本当によかったと思います。チーム全員で努力した結果、4列目の12番グリッドを獲得。プラクティスでの状況を考えれば、チームは驚くべき仕事をしてくれたといえますし、僕はこの結果に心から喜んでいました」

    そこからチームはさらなるセットアップの煮詰めに取り組んだ。月曜日には大きく前進できたものの、金曜日に行われたカーブデイではマシーンのバランスに問題が見つかり、月曜日に果たした進化の半分ほどを逆戻りしなければならなくなった。

    そして決勝レース、佐藤琢磨は好スタートを切ったものの、最初の数周でポジションを7つも落としてしまう。しかも、レース前半の間は同様のことが繰り返し起こり、さらに順位を落とすことになった。

    「最初の100周は、まるで悪夢のようでした。スタート直後はそれほど悪くありませんでしたが、すぐにひどいアンダーステアに悩まされるようになります。気温は華氏90度(約32℃)近くもありました。その為、僕たちはダウンフォースを増加して挑むことにしましたが、グリッド上に並んだマシーンを見ると、その多くが僕たちよりもダウンフォースを大きめに設定していました。そこで僕たちはプラクティスのときよりダウンフォースを増やすことにしたのです。アンダーステアはひどく、この症状は最初のスティントの間、ほとんど変わりませんでした」

    第2スティントでは、タイヤ空気圧の調整とフロントウィングのダウンフォースを増やすことで症状はいく分改善されたものの、それでもアンダーステアはしつこくつきまとった。第3スティントではさらに調整を行ったものの、その傾向に変化は見られなかっただけでなく、逆にスタビリティを著しく失う結果に発展。そして第4スティントではマシーンがさらに不安定になってしまったのである。

    「このくらい症状が重いアンダーステアであれば、さぞかしリアのグリップは安定していたと思われるでしょうが、実際にはそんなことはありませんでした。スタビリティを失ったマシーンはとても不安定な動きを見せると同時に、トラフィックのなかではアンダーステアが大幅に増加し、まるでスロットルを踏めませんでした。おまけにストレートではドラッグが大きいことが災いし、たくさんのドライバーが僕を追い抜いていきました」

    この後、佐藤琢磨は中団を走るドライバーから優勝争いを演じる有力ドライバーへと変貌を遂げることになる。

    「大胆な変化が望まれる状況だったので、僕はダウンフォースを減らすようリクエストしました。これが驚くほどうまくいき、ようやく戦いに挑めるようになりました。通常、ダウンフォースが大きければマシーンは安定しますが、うまくバランスを取ることができなかったので、僕たちはウィングを寝かしてドラッグを減らし、ペースを上げることに成功したのです」

    122ラップ目にリスタートが切られると、佐藤琢磨は11番手から7番手へとポジションアップ。マルコ・アンドレッティやグレアム・レイホールを追い抜き、スコット・ディクソンとバトルを演じ、競り勝つまでに勢いをつけた。残り50周目、バディ・ラジアーのマシーンからホイールが外れ、再びイエローが提示されたとき、佐藤琢磨は5番手につけていた。しかし、問題は、佐藤琢磨がまさにピットインしようと思ったそのときに、ピットレーンがクローズになったことにあった。

    「あれはとても残念な状況でした。僕がピットストップしたのは、他のドライバーに比べてかなり遅いタイミングでした。僕たちのマシーンは燃費がよく、イエローが出たのはちょうどピットに入ろうと思っていたときでしたが、ここでピットがクローズとなったのです」 ピットロードがオープンになったところで佐藤琢磨はピットイン、10番手になってコースに復帰した。ポジションは下がったが、まだ上位フィニッシュのチャンスは十分にあった。

    「リスタートはあまり上手くいったとはいえず、勢いを失って少し後退しました。それでも追い上げられると思っていましたが、集団のなかで走るのは難しい状況でした」

    そしてアクシデントは起きた。「いつもであれば、フロントのグリップがどの程度あるかわかっていて、グリップを失いそうであればスロットルを戻します。ところが、リスタートのときは誰もがニュータイアを装着していて、みんながほぼ全開でコーナーに進入していきました。しかし、あれほど急激にグリップを失って挙動が変化するとは思いもしませんでした。すぐ前を行くマシーンが出口で減速した為に急接近し、突然マシーンが滑り始め、ウォールと接触してしまったのです」上位フィニッシュのチャンスは消え去った。

    「ピットストップをしたとき、2位でフィニッシュすることになるカルロス・ムニョスの直後につけていました。この後はふたつのスプリント・スティントが展開され、とてもコンペティティブなレースになると予想していました。けれども、残念な結果に終わってしまいました」

    レースは終わっても、今週末にダブルヘッダーが行われるデトロイトに向かうまでには、まだこなさなければいけない仕事が残されていた。

    「インディ500のイベントは月曜日の夜まで繰り広げられるのです! 最後にインディ500バンケットに参加し、火曜日になってようやくデトロイトに移動できます。しかも、水曜は朝からメディア向けのイベントが行われます。つまり、デトロイトの市街地コースでのバンピーでチャレンジングな戦いがあっという間に始まるのです。しかも、デトロイトが終わるとテキサス・スピードウェイでのオーバルレースに逆戻りします。 忙しい時期です!」

    「インディ500の結果は本当に残念ですが、100回目という記念のイベントに参加できたことは本当に嬉しく思っています。そして皆さんのご声援に心から感謝しています。日本からはたくさんファンの方々に来て頂き、多くのスポンサーの皆さんに支援していただきました。日曜日の夜にはディナーを催しましたが、参加者は70名にもなりました! いい結果を残せなかったことは本当に残念ですが、これもレースです。今回、学んだこともあるので、今シーズンの残るレースも全力で戦っていきます!」

  • 佐藤琢磨、デトロイト・レース1の予選で11番グリッドを獲得

    佐藤琢磨、デトロイト・レース1の予選で11番グリッドを獲得

    佐藤琢磨は、インディカー 第7戦 デトロイトの予選で11番グリッドを獲得した。

    快晴の空の下、全長2.35マイル(約3.76km)、14のターンを有するベルアイル・サーキットでデトロイトGPレース1の予選が実施された。No.14 ABCサプライ・ホンダを駆る佐藤琢磨はここで第1セグメントを突破、11番グリッドからレース1に挑むことが決まった。

    明日は午前中にプラクティス、続いて日曜日に開催されるレース2の予選を行った後、レース1の決勝が実施される。

    佐藤琢磨
    「予選の滑り出しではマシーンの感触がよかったので、この結果にはやや不満が残ります。オルタナティブのレッド・タイヤでスピードが伸び悩みましたが、その原因はまだわかっていません。この問題をより深く理解し、明日までに正しい状態を取り戻したいと思います」

  • 佐藤琢磨、無念のクラッシュリタイア / インディ500

    佐藤琢磨、無念のクラッシュリタイア / インディ500

    佐藤琢磨は、インディ500の決勝レースをリタイアで終えた。

    予選12番手だった佐藤琢磨は、気温の高いレースコンディションに照準を合わせたセッティングが、思い通りの性能を発揮せず、スタート直後からハンドリングの悪いマシンに悩まされ、一時は22番手までポジションを落とした。

    しかし、ピットストップを重ねる中でセッティングの変更を重ね、130周を走ったところでトップ10入りするところまでばん回。終盤戦でトップ争いにまで食い込んでいくことが期待されたのですが、給油を行うピットに向おうとしたタイミングでフルコースコーションが出され、ガス欠ギリギリに陥ってのピットストップを行わざるを得ず、13番手まで大きく後退。

    そこから再度のばん回を狙った走りの中で、乱気流によりコントロールを乱し、残り37周でアクシデントによるリタイアとなった。

    佐藤琢磨 (26位)
    「大変なレースでした。レース序盤の私たちは、トラフィックでのマシンが非常に乗りづらい状態に陥っていたため、セッティングの大きな変更を行う必要がありました。最初にダウンフォースを増やし、次からはバランスを調整しました。しかし、マシンは一向によくなりませんでした。私はそこで、逆方向のアイディアを試すことをチームに提案し、それをトライしてからはペースを上げることができました。レースはもう終盤に入っていましたが、ついに私たちはスピードを手に入れたのです。チームのクルーたちによるピット作業もすばらしく、ピットでいくつかポジションをかせぐこともできていました。レースの中で、自分たちの競争力が一気にアップしたときもありました。しかし、不運にもフルコースコーションがとても悪いタイミングで出され、順位を大きく落とさねばなりませんでした。中団にポジションを下げて戦う中で、私のマシンはターン4で突然アウト側に流され、壁にヒットしてしまいました。第100回インディ500に出場するチャンスを与えてもらえたことを深く感謝します。本当に特別なレースで、私にとっても特別な体験となりました。いい結果を残せなかったのは本当に残念です」

  • 佐藤琢磨、インディ500の予選は16番手

    佐藤琢磨、インディ500の予選は16番手

    佐藤琢磨は、インディ500の予選を16番手で終えた。

    第100回目となるインディ500の予選が開催された。例年であれば決勝に出走できる33台分の枠を決めるセッションとなるが、今年はエントリー台数がちょうど33台だったため、ファスト9に駒を進めるのは誰かという点に関心は集中した。

    ただし、AJフォイト・レーシングは残念ながらファスト9への進出はかなわなかった。

    AJフォイト・レーシングから出走した3名のドライバーのなかでは、No.14 ABCサプライ・ホンダに乗る佐藤琢磨がもっとも上位に食い込み、4ラップの平均速度で228.096mph(約365.0km/h)をマーク、暫定の16番グリッドを獲得した。

    佐藤琢磨は1回目の走行でこの記録を残したが、結果的に2回目の走行は行うことなく、明日の最終予選を前に行われるプラクティスに臨むこととなる。

    佐藤琢磨
    「今年もインディアナポリスに戻ってきて、第100回目となるインディ500に出走できることを心から喜んでいます。チームメイトのアレックス・タグリアーニがコメントしていたとおり、僕たちは苦しんでいます。正直にいえば、前に進んだり後ろに戻ったりの繰り返しで、厳しい毎日でした。とりわけ今朝はしっかり走ることができませんでした。今日の予選で何をすべきかについて議論があったのも事実です。天候が変化したことは誰にとっても大きなチャレンジですが、僕たちにとっては特に難しい状況でした。今日の予選アタックで、すべてをまとめあげることができて本当に嬉しく思っています。最高の走りである必要はありませんでしたが、困難な状況のなかでいくつもの要素をまとめあげ、悪くないスピードを記録できました。できれば午後にもう1度、アタックしたいと思います(ただし、前述のとおり実際にはアタックしませんでした)」