カテゴリー: F1レギュレーション

  • F1 50対50配分は限界か 2027年にPU規則見直しへ 60対40転換案浮上

    F1 50対50配分は限界か 2027年にPU規則見直しへ 60対40転換案浮上

    F1は、2026年F1レギュレーションで導入された内燃エンジンとバッテリーの「50対50」に近い出力配分を見直す可能性について、早くも協議を始めている。対象は2027年、または2028年で、現行マシンが抱えるエネルギー不足と予選での全開アタック不足を根本的に解決する狙いがある。

    マイアミGPに向けてはすでに一連の規則修正が合意されているが、パドック内では、それだけで問題が完全に解決するわけではないとの見方が強い。

    関係者のひとりは、今回の修正で対応できたのは最終的に必要な対策の「約20%」にすぎないと示唆している。

    50対50配分では予選全開アタックの完全復活は困難
    F1首脳陣とパワーユニットメーカーは、現在のターボV6エンジンと4メガジュールのバッテリーが、ドライバーに各ラップを全開で攻めさせるだけの出力とエネルギーを本来は備えていると考えている。

    ただし、現状では内燃エンジンとバッテリーの出力配分が50対50に近い形になっていることで、運用上の制約が大きくなりすぎている。この配分はメーカー参入を促すうえで重要な要素とされてきたが、実際の走行ではエネルギー不足が表面化している。

    そのため、内燃エンジン側の出力を燃料流量の増加によって引き上げ、同時にバッテリー側の最大出力を下げることで、マシンをより自然に最大性能へ近づけられるのではないかという考え方が浮上している。

    450kW対300kW案で60対40へ転換する可能性
    現在検討されている案のひとつは、内燃エンジン側を50kW引き上げ、バッテリー側を50〜100kW引き下げるというものだ。

    現行の出力配分はおおむね内燃エンジン400kW、バッテリー350kWで、F1が掲げた50対50に近い構成となっている。これを450kW対300kW程度に変更すれば、比率はおよそ60対40となり、より内燃エンジン寄りのバランスになる。

    一方で、決勝ではオーバーテイクを助けるために350kWのデプロイを引き続き認める案もあり、その場合は実質的に55対45に近い形となる。

    ただし、2026年シーズン中に内燃エンジン出力を増やすことは不可能とされている。現在のエンジンは既定の出力を前提に設計されており、燃料流量を増やして馬力を引き上げれば、部品寿命が変わり信頼性問題を引き起こすためだ。

    フォーミュラ1エンジン F1レギュレーション

    変更にはメーカー4社以上の賛成が必要
    こうした見直しには、パワーユニットメーカー側のスーパーマジョリティが必要になる。つまり、5メーカーのうち4社に加え、FIAとFOMの支持が必要となる。

    メルセデスは現在の競争優位を持つ立場にあるため、必ずしも変更に前向きとは限らない。しかし、メルセデス単独では改定を阻止できない。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、長期的な視点ではハードウェア変更を検討すべきだと語った。

    「より長期的には、いくつかのハードウェア変更を検討すべきだと思う。そうすることで、シャシー面やドライビング面で必要とされる妥協を減らせるような位置に、パワーユニットの作動点を置くことができる」

    「我々はそれが可能だと考えているし、すべての関係者が貢献する意思を持ってこの議論に臨むべきだと考えている」

    レッドブルのローラン・メキース代表も、次の段階にはハードウェア変更が必要だとの見方を示した。

    「次のステップに進むにはハードウェア変更が必要だという点で、我々はアンドレアに同意している」

    「マイアミに向けた変更は良い一歩だ。正しい方向に進んでいる。誰もそれですべてが解決するとは言っていないが、良い一歩だ。そして、ドライバーたちがコース上で全開で走れるようにするため、我々は今後さらに進むことを確実に支持する」

    アウディも50対50に固執せず
    50対50の電動化比率は、アウディをF1に引き込んだ要素のひとつと見られてきた。しかし、アウディ側は必ずしもその配分に縛られているわけではない姿勢を示している。

    アウディのプロジェクトリーダーであるマッティア・ビノットは、アウディ参入の決め手は別の部分にあったと説明している。

    「アウディが参入を決めたのは、高効率エンジン、持続可能燃料、電動化の大きな比率、そしてMGU-Hの廃止があったからだ。アウディは、その知識が既存メーカーにとって競争上の優位になっていたと考えていた」

    「しかし、アウディは50対50の議論には関与していなかった」

    関係者によれば、2027年からこの見直しを導入するのであれば、メーカーが新設計に着手できるよう、今後数週間以内に決定を下す必要があるという。

    F1はマイアミGPで短期的な修正を試みる一方で、すでにその先の根本的な見直しにも目を向けている。2026年F1レギュレーションの象徴だった50対50配分は、導入からわずか1年で再検討の対象となる可能性が出てきた。

  • F1マイアミGP前にレギュレーション変更 FIA「進化であって革命ではない」

    F1マイアミGP前にレギュレーション変更 FIA「進化であって革命ではない」

    2026年シーズン序盤に浮き彫りとなった課題を受け、FIAとF1はマイアミGPを前にレギュレーションの微調整で合意した。主な焦点はエネルギー管理の見直しと安全性の向上であり、とくに予選での“全開アタック”の復活と、速度差によるリスク低減が狙いだ。

    今回の変更は大規模な刷新ではなく、あくまで現行パッケージの補正という位置づけだ。

    FIAシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスも「進化であって革命ではない」と説明しており、レースの魅力自体は維持しつつ、問題点にピンポイントで手を入れる形となる。

    トンバジスが語る“進化”という位置づけ
    「重要なのは、誰も“患者である我々のスポーツ”が集中治療室にいるとは考えていなかったということだ。明らかに取り上げるべき問題はあったが、集中治療室にいたわけではない」

    「もしかすると患者はもう少し運動をして、毎日リンゴを食べて、ビタミンを摂る必要があるのかもしれない。そして我々がやってきたのはまさにそれだ。これは進化であって革命ではない」

    「我々は基本的に良いパッケージを持っていると信じているし、状況に応じて調整を行うのは当然のことだ」

    鈴鹿でのオリバー・ベアマンのクラッシュ以降、安全性が議論の最優先事項に浮上した一方で、レース内容そのものへの介入は最小限に抑えられている。トト・ヴォルフも「必要なのはメスであってバットではない」と述べ、大幅変更に否定的な姿勢を示していた。

    スーパークラッピング拡大の狙い
    今回の調整のひとつがスーパークラッピング上限の引き上げだ。従来250kWに制限されていた領域が、350kWまで拡大される。

    この変更についてトンバジスは次のように説明している。

    「それは明らかに安全の話題であり、我々はどのように解決するかを議論してきた。主なポイントは、コーナーやよりツイスティな区間など、サーキットの特定の場所では、クルマが持てる最大の電力、つまり電力出力を350キロワットから250キロワットへと制限するということだ」

    また、ドライバーの負担軽減にもつながるとされる。

    「ドライバーがブーストボタンを押したときでも、出力を増加させることはできず、ゼロの状態からでも150キロワットを超えることはない」

    予選のエネルギー制限とその意図
    予選ではエネルギー回収上限が8メガジュールから7メガジュールへと引き下げられる。この決定についてもトンバジスは詳細に説明している。

    「これらすべての変更は、単なる数ページのレギュレーション以上のものだと理解することが重要だ。何千ものシミュレーション、多くの会議、多くの分析、そして“もしこうだったら”というシナリオが関わっている」

    「スタッフは、我々が投票した最終パッケージをまとめ上げるために、数週間にわたって休むことなく働いてきた」

    この変更によりラップタイムは約1秒遅くなると見積もられているが、ドライバーはエネルギー管理よりも純粋なアタックに集中できるようになる。

    マイアミグランプリ F1レギュレーション

    ベアマンの事故を受けた安全対策
    今回の変更の背景には、鈴鹿での重大事故がある。エネルギー展開の差による速度差が問題視され、安全対策が強化された。

    トンバジスはその効果について明言している。

    「その点に関して言えば、鈴鹿でオリー・ベアマンのクラッシュで見られたような問題は、基本的には次のレース以降は回避されるはずだ」

    スタート時の新安全システム
    マイアミGPではスタート時の安全対策も試験導入される。低出力状態を検知し、自動的にMGU-Kが補助する仕組みだ。

    トンバジスはその運用についてこう説明している。

    「次のレースから、いくつかのテストを行う予定だ。完全導入には2〜3レースかかる可能性がある。マイアミとカナダでテストと調整を行うことになるが、実質的にはセーフティネットのようなものになるだろう」

    政治的制約の中での最適解
    F1におけるルール変更は常に政治的な制約と隣り合わせだ。各チームやメーカーの利害が絡む中で、合意形成は容易ではない。

    トンバジスはその難しさについても率直に語っている。

    「我々がドライバー、チーム、パワーユニットメーカーについて話しているかに関わらず、F1は非常に競争の激しいスポーツであることを理解することが重要だ」

    「人々は常にトラック上で互いに戦っており、賭けられているものは非常に大きい。そのため、全員の合意を得るのは簡単ではない」

    「FIAの役割は最良の妥協点を見つけることにあり、それが我々が非常に努力してきたことだ」

    今回の変更はあくまで“調整”にとどまるが、予選の性質と安全性には確実に影響を与える。マイアミ以降も状況を見ながら、さらなる修正が検討されることになる。

  • F1レギュレーション修正の効果は即見えず?クルサード「マイアミGPでは判断困難」

    F1レギュレーション修正の効果は即見えず?クルサード「マイアミGPでは判断困難」

    デビッド・クルサードは、2026年F1レギュレーションの微調整について、マイアミGPの段階ではその効果を正確に判断するのは難しいとの見解を示した。

    日本GPからマイアミGPまでの5週間のインターバル中、FIAとFOMは各チームや関係者と協議を行い、エネルギーマネジメントや安全性への懸念を受けて規則の微調整を決定している。ただし、その影響は即座に現れるものではない可能性がある。

    マイアミでは変化が見えにくい理由
    クルサードは、マイアミのコース特性が評価を難しくすると指摘した。

    「興味深いのは、こうした変更の結果がどう見えるかだが、マイアミでは必ずしもそれが見えるとは限らないと思う。あのサーキットの特性があるからだ」

    「低速から中速コーナーが多く、何か特別なものを感じられるような象徴的な区間があまりない。だから、数レースは様子を見る必要があると思う」

    “追い抜きの質”が変わる可能性
    一方で、変更自体には明確な効果があるとの見方も示している。

    「違いは出ると思う。それは間違いない。ただし、これまで人々が興奮してきたようなオーバーテイクは減るかもしれない」

    「適切な位置でトリガーを拾ってブーストを得たことでパワー差が生まれ、それで抜く――それは本当にオーバーテイクと言えるのか? ただのパワーサージだろう」

    「そうした“見かけのオーバーテイク”は減るかもしれないが、その分より意味のあるものになる。ドライバーがポジショニングを考え、スリップストリームを活かしていく形になるはずだ」

    「ブーストの要素は残るだろうが、それは以前のDRSと同じようなものだ。だから、僕は楽観的に見ている」

    F1レギュレーション

    即効性より“数戦単位”の評価が鍵
    今回の規則調整は、鈴鹿でのオリバー・ベアマンのクラッシュを含む安全面の議論と、エネルギー回生・放出によるレースの質への懸念を背景に進められたものだ。

    ただしクルサードの指摘どおり、マイアミのような特性のサーキットでは変化が表面化しにくい可能性がある。真の評価は、異なるタイプのコースを経た数戦後に見えてくることになりそうだ。

  • アウディF1のWEC優位を他チームが阻止 FIAに圧力で規則変更見送り

    アウディF1のWEC優位を他チームが阻止 FIAに圧力で規則変更見送り

    アウディF1は、WEC(世界耐久選手権)で培った技術を新レギュレーションに活用することで、他チームに対して大きな優位性を得る可能性があった。しかし、その“アドバンテージ”は正式導入前に封じられていたことが明らかになった。

    背景には、既存のパワーユニットメーカーやチームによる働きかけがあったとされ、FIAの判断にも少なからず影響を及ぼしたとみられている。

    前輪回生を巡る攻防とFIAの判断
    新たなF1レギュレーションではエネルギー回生の運用が重要なテーマとなっているが、その中で議論となったのが「フロントアクスルを使った回生システム」だった。

    元マクラーレンのエンジニアであるマーク・スレイドは、ピーター・ウィンザーのインタビューの中で、この案が採用されなかった理由について言及している。

    「私の理解では、既にF1に参戦している他のエンジンメーカーが、アウディがWECでのフロント回生の知識を活かして優位に立つことを懸念していたからだ」

    「そのため彼らはFIAに働きかけ、このアイデアを認めさせないよう圧力をかけた。アウディは既存の知識をそのまま持ち込める立場にあったからだ」

    この証言が事実であれば、レギュレーションの方向性が“競争の公平性”というよりも、“既存勢力の防衛”によって左右された側面があったことになる。

    エネルギー問題の解決策としての前輪回生
    2026年の新レギュレーションでは、エネルギーマネジメントに起因する問題が多くのドライバーから指摘されている。

    急激な減速による回生や、バッテリー不足による出力低下など、レースの自然な攻防を損なうケースも報告されている。

    こうした状況の中で、前輪回生はエネルギー回収効率を高める有力な解決策として複数の専門家から支持されている。

    にもかかわらず導入が見送られたことは、技術的合理性よりも政治的判断が優先された可能性を示唆している。

    アウディ F1

    それでも結果を残し始めたアウディ
    こうした制約を受けながらも、アウディは2026年シーズン序盤で一定の競争力を示している。

    コンストラクターズランキングではまだ2ポイントにとどまるものの、当初の予想を上回るパフォーマンスを見せており、日本GPでは改善の兆しも確認された。

    ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトは完走やスタートに苦しむ場面もあったが、マシンのポテンシャルは徐々に引き出されつつある。

    マッティア・ビノット体制のもとで開発が進めば、今後はより安定してポイント圏内に食い込む可能性も十分にある。

    今回の一件は、2026年F1レギュレーションが単なる技術革新の場ではなく、メーカー間の駆け引きが強く反映される“政治の舞台”でもあることを改めて浮き彫りにした。

  • 2026年F1レギュレーション修正は不十分?“常識的判断”の代償

    2026年F1レギュレーション修正は不十分?“常識的判断”の代償

    2026年F1シーズン序盤で浮上した課題に対し、FIAと各チームはルール修正に踏み切った。しかし、その中身は抜本的な改革ではなく、あくまで現実的な調整にとどまっている。

    それでも今回の決定は、単なる“先送り”ではない。むしろ、データと合意形成に基づく「現実解」としての意味を持ち、今後の改善に向けた土台を築いたという点で重要な一歩といえる。

    “革命”ではなく“微調整”にとどまった理由
    今回のルール会議では、より踏み込んだアイデアも検討されていた。エネルギー回生量やブースト制限、さらにはアクティブエアロの調整といった大胆な案も議論の俎上に載っていたとされる。

    しかし、それらは最終的に採用されなかった。理由は明確で、「複雑すぎる」「検証不足」「導入リスクが高い」という判断だ。

    結果として選ばれたのは、既存の枠組みを維持しながら“明らかに効く部分”を調整するアプローチだった。いわば“外科手術的な修正”であり、大規模な構造変更ではない。

    データ主導で決まった“7MJ”という落としどころ
    象徴的なのが、エネルギー回生量の制限を8MJから7MJへ引き下げた点だ。

    これは単なる数値変更ではなく、各チームのシミュレーションとテレメトリ分析を踏まえた結果である。異なるサーキットでの速度変化、コーナリング特性、ストレートでの加速挙動などが詳細に検証された。

    回生量を減らせば、予選でのフラットアウト走行はしやすくなる一方で、ラップタイムは悪化する。6MJまで削ればその影響はさらに大きくなるが、パフォーマンス低下の代償が大きすぎると判断された。

    最終的に選ばれた7MJは、「改善効果と性能維持のバランス」を取った妥協点だった。

    “正しい方向”だが問題は残る
    今回の修正には明確な狙いがある。

    ・極端なエネルギーハーベスト戦略の抑制
    ・マシン間の急激な速度差の緩和
    ・スタート時の安全性向上

    いずれも現場の不満に直接対応する内容であり、方向性としては正しい。

    ただし、それで問題が解決したわけではない。

    依然として残る“ストレート減速問題”
    今季もっとも批判されている現象のひとつが、バッテリー切れによる急激な速度低下だ。

    ストレートで突然50km/hも失速する挙動は、視覚的にも違和感が強く、ドライバーからも不満が出ている。

    「スピードが一気に落ちるのを見るのは本当に辛い」とランド・ノリスが語ったように、これは競技としての魅力にも直結する問題だ。

    今回の回生制限引き下げにより多少の改善は見込まれるが、根本的な解決には至っていない。むしろ総エネルギー量が減ることで、電力切れの区間が増える可能性すらある。

    F1レギュレーション マイアミグランプリ 2026年のF1世界選手権

    “副作用”のリスクと現実検証の必要性
    シミュレーションに基づく今回の決定だが、実戦で同じ結果が得られる保証はない。

    すでに2026年マシンでは“想定外の挙動”が複数発生しており、今回の変更も新たな問題を引き起こす可能性がある。

    現時点で関係者の多くが共有している認識は明確だ。

    「これで問題が解決したわけではない」

    今回の本質は“仕組みが機能したこと”
    今回のルール修正で最も重要なのは、内容そのもの以上に「プロセスが機能したこと」にある。

    ・チームが技術的に議論
    ・データで検証
    ・合意形成を経てルール化

    この流れが成立したことで、今後のさらなる改善に向けた道筋が見えた。

    政治的対立や利害衝突で停滞するのではなく、現実的な改善が段階的に進む体制が確認された点は大きい。

    マイアミは“検証フェーズ”に過ぎない
    マイアミGPから導入される今回の変更は、あくまで第一段階だ。

    ここで重要なのは「効果が出るかどうか」ではなく、「次の改善に何をつなげられるか」である。

    本格的な解決にはさらなる修正、あるいは2027年に向けた大きな見直しが必要になる可能性が高い。

    それでも、何も変えないよりははるかに前進している。

    今回の“地味で現実的な決定”は、F1が問題解決に向けて動き出した証明でもある。

  • フェルスタッペンのF1危機論にFIAが反論「根本的には良いレギュレーション」

    フェルスタッペンのF1危機論にFIAが反論「根本的には良いレギュレーション」

    FIAシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスは、FIAが2026年F1レギュレーションに複数の修正を発表したことを受け、新規則は「根本的には良いパッケージ」だと主張した。

    一方で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、修正の動きを歓迎しながらも、2026年F1レギュレーションについて「根本的に何かが間違っている」と批判。FIAとドライバーの見解の差が、マイアミGPを前に改めて浮き彫りになっている。

    FIAは「集中治療室ではない」と説明
    FIAは4月を通じてF1関係者との複数の会合を行った後、月曜日に2026年F1レギュレーションの一連の修正を発表した。変更は来週末のマイアミGPから適用される予定で、主にエネルギーマネジメント、レーススタート時の安全性、ウエットコンディションでの安全性に関するものとなっている。

    フェルスタッペンはドライバーの中でも新規則に対して最も強い批判を示してきた人物であり、2月のプレシーズンテストではこのレギュレーションを「反レース的」だと評していた。

    FIAが新しいレギュレーションの初期段階で調整を行うこと自体は珍しくない。2022年にグラウンドエフェクト規則が導入された際も、複数チームがポーパシングに苦しんだことを受け、FIAはドライバーの安全性を理由にバウンシングを抑えるための措置を導入した。

    その後、2023年シーズンに向けてフロアエッジやディフューザー・スロート高の引き上げなど、さらなる調整も行われ、極端なポーパシングは事実上解消された。

    マクラーレンやフェラーリで働いた後、2018年にFIAに加わったトンバジスは、FIA制作のインタビューで次のように語った。

    「我々のスポーツという患者が集中治療室に入っていると考えていた者は誰もいなかった、ということを知っておくのは重要だ」

    「明らかに引き出すべき問題はあったが、我々は集中治療室にいたわけではない」

    「おそらく患者にはもう少し運動が必要で、1日にリンゴをいくつか食べ、改善し、ビタミンを取る必要があるということだ」

    「我々が取り組んできたのはそういうことだ。これは進化であり、革命ではない」

    「我々は根本的に良いパッケージを持っていると信じているし、実際に起きていることに応じて調整が必要になるのは普通のことだ」

    フェルスタッペンは「微調整では足りない」と主張
    トンバジスの発言は、フェルスタッペンが2026年F1レギュレーションに対して根本的な欠陥が残っているとの見解を示した数日後に出たものだ。

    フェルスタッペンは放送局Viaplayが主催したイベントに登壇し、規則変更について話し合いが行われていること自体は前進だとしながらも、問題はより深いところにあると語った。

    「僕たちが変更について話しているという事実は、すでに一歩前進だ」

    「問題は単純で、このレギュレーションはいくらか微調整できるが、根本的に何かが間違っているということだ」

    「誰もがそれを公に認めるわけではないが、それは事実だ」

    フェルスタッペンはさらに、2005年を最後に使われたV10エンジン、あるいは2013年を最後に使われたV8エンジンの復活を支持した。

    「僕はただ、それに適応しようとしている」

    「数年後には引退することになるとしても、まともなスポーツであり続けてほしいと思っている」

    「何かを変えなければならない。その場合、僕ならV10かV8エンジンを戻すことを選ぶ」

    昨年には、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムが、持続可能燃料を使用するV10エンジンを将来のF1レギュレーションで検討対象にすべきだと示唆し、FIAが可能性を評価する作業部会を設置したことで、V10復活論が一時的に再浮上していた。

    FIA会長は「ドライバーが議論の中心にいた」と強調
    FIAが月曜日にPlanetF1.comへ提供した声明の中で、モハメド・ビン・スライエムは、現在のレギュレーションを洗練させるためにF1関係者が行った「建設的かつ協力的な作業」を称賛した。

    「FIAスタッフ、チーム、ドライバー、パワーユニットマニュファクチャラーを含むF1エコシステム全体の全員に対し、非常に短い時間の中で行われた建設的かつ協力的な作業を称賛したい」

    「スポーツの制御を超えた事情により、カレンダーに予期せぬ空白が生じたが、すべての関係者はF1にとって最善の利益のために行動することに完全にコミットし続けた」

    「これまで以上に、ドライバーたちはこの議論の中心にいた。彼らがこのプロセスを通じて貴重な意見を寄せてくれたことに感謝したい」

    「安全性とスポーティング上の公平性は、FIAにとって最優先事項であり続けている」

    「これらの変更は、開幕イベントで確認された問題に対処し、競技の完全性と質を継続的に確保するために導入された」

    「我々は今、エキサイティングな2026年シーズンの残りに期待している」

    マックス・フェルスタッペン F1レギュレーション

    マイアミGPから適用される主な変更点
    FIAによると、2026年F1世界選手権レギュレーションの複数の改良案は、FIA、チーム代表、パワーユニットメーカーのCEO、FOMによるオンライン会議で合意された。

    最終提案は、過去数週間にわたるFIA、技術代表者、そしてF1ドライバーからの広範な意見を踏まえた協議の結果としてまとめられた。調整の議論は、2026年シーズン開幕3戦で収集されたデータに基づいて行われた。

    合意された提案は、レーススタート関連の変更を除き、マイアミから実施される。スタート関連の提案についてはマイアミでテストされ、フィードバックと分析を経て採用される。

    予選では、エネルギーマネジメントのパラメータが調整され、最大許容リチャージ量が8MJから7MJに引き下げられる。これは過度な回生を減らし、より一貫した全開走行を促すことを目的としており、最大スーパークリップ時間を1周あたり約2〜4秒に短縮することを狙っている。

    ピーク時のスーパークリップ出力は、従来の250kWから350kWへ引き上げられる。これにより回生に費やす時間をさらに減らし、エネルギーマネジメントに関するドライバーの負担を軽減する。この変更はレース状況にも適用される。

    また、代替の低エネルギー制限を適用できるイベント数は8戦から12戦に増やされ、各サーキット特性への適応幅が広げられる。

    レースでは、ブーストによって使用できる最大出力が+150kWに制限される。あるいは作動時点で車両の現在出力がそれを上回っている場合は、その出力が上限となる。これは突然の性能差を制限するための措置だ。

    MGU-Kのデプロイメントは、コーナー出口からブレーキングポイントまでの主要な加速区間、オーバーテイク区間を含むエリアでは350kWに維持される。一方で、それ以外のラップ区間では250kWに制限される。

    これらの措置は、オーバーテイクの機会と全体的な性能特性を維持しながら、過度な接近速度を抑えることを目的としている。

    レーススタートでは、新たに「低出力スタート検知」システムが開発された。クラッチリリース直後に異常に低い加速を示すマシンを識別できるもので、その場合には自動的にMGU-Kデプロイメントが作動し、最低限の加速を確保する。スポーティング上の優位性を生むことなく、スタート関連のリスクを軽減する狙いがある。

    これに関連して、影響を受けたマシンには後方および側面の点滅ライトを作動させ、後続ドライバーに警告する視覚システムも導入される。

    さらに、フォーメーションラップ開始時にエネルギーカウンターをリセットする措置も実施され、以前に確認されたシステム上の不整合が修正される。

    ウエットコンディションでは、ドライバーからのフィードバックを受けてインターミディエイトタイヤのタイヤブランケット温度が引き上げられ、初期グリップとタイヤ性能の改善が図られる。

    最大ERSデプロイメントは削減され、トルクを制限することで低グリップ時の車両コントロールを改善する。

    リアライトシステムも簡素化され、悪条件下で後続ドライバーの視認性と反応時間を改善するため、より明確で一貫した視覚的合図が採用される。

    これらの最終提案は、5月3日のマイアミGP前の実施を目指してFIA世界モータースポーツ評議会の電子投票にかけられる。ただし、レーススタート関連の提案については、マイアミGP週末にテストと分析が行われる。

  • F1マイアミGP FP1を90分に延長 2026年F1レギュレーション修正に対応

    F1マイアミGP FP1を90分に延長 2026年F1レギュレーション修正に対応

    FIA(国際自動車連盟)は2026年F1レギュレーションの修正を受け、F1マイアミGPの唯一のフリー走行となるFP1のセッション時間を延長すると発表した。

    スプリント開催週末のマイアミでは、通常であれば競争セッション前に使える走行時間は60分しかない。今回の変更は、パワーユニット関連の新たな運用修正に各チームが対応するための準備時間を確保する狙いがある。

    唯一のプラクティスを30分延長
    FIAはすべての関係者との協議を経て、金曜日のFP1を通常の60分から90分へ延長した。

    これにより、金曜日のFP1は現地時間12時00分から13時30分まで実施される。マイアミは今季2回目のスプリント開催週末となるため、競争セッションに入る前の走行機会が限られていたが、今回の措置によって各チームは新レギュレーションへの適応を進めるための追加時間を得ることになる。

    2026年F1レギュレーション修正への対応
    今回の延長措置は、月曜日に正式決定された2026年F1エンジンレギュレーションの各種修正を受けたものだ。

    開幕から数戦を経て、エネルギーマネジメントをめぐる挙動やレース中の予測しにくさが大きな議論となっていた。そうした状況を踏まえ、FIAは複数の重要会合を経て運用面の修正をまとめ、マイアミからの導入に向けてスケジュール面でも対応を進めた形だ。

    マイアミグランプリ F1レギュレーション

    アンドレア・ステラ「今ははるかに準備できている」
    限られた走行時間のなかで新規則に対応する難しさについて問われたマクラーレンのアンドレア・ステラは、シミュレーションの進歩に自信を示した。

    「マイアミでは、これまでシミュレーションで見てきたように、ある程度は新しいレギュレーションを適用した際のパワーユニットの挙動を予測できるはずだ」

    「同時に、オフラインのシミュレーションや、シミュレーター上でこのレギュレーションを走らせるだけで、あらゆる可能性のあるシナリオをカバーできるわけではない。だからこそ、起こり得るすべてのことを見越してかなり先回りして考える必要があるし、パワーユニットの使い方を最適なものにする必要がある」

    「しかし、現在のシミュレーションによって、ある程度まではそれを実現できるという自信がある。また、HPPと協力して取り組んできたこと、さらにはHPPと一緒にシミュレーションツールを開発してきたという点でも、オーストラリアの時点と比べて大きな前進を果たしたことは確認できる」

    ステラはそのうえで、シーズン序盤に存在したカスタマーチーム特有の不利は縮まりつつあるとの認識を示した。

    「だからチームとしては、今ははるかに準備ができていると思う。シーズン序盤には、パワーユニット側も含めてプログラミングが非常に追い込まれていたことの自然な結果として、カスタマーチームである我々に不利があったかもしれないし、それは受け入れる用意があったし、HPPと非常に建設的に対処してきた」

    「しかし、シーズンが進んだ今、その差は埋められたと思うし、パワーユニットから最大限を引き出すために必要なツールはすべて揃っているはずだ」

    マイアミが新規則運用の最初の試金石に
    マイアミのFP1延長は、単なるスケジュール調整ではなく、2026年F1レギュレーションの修正が現場にどれほど大きな影響を及ぼしているかを示す措置でもある。

    とりわけスプリント週末では、通常よりもセットアップと運用確認の余地が小さい。FIAがわざわざセッション時間を30分延ばしたことは、新ルール導入直後の初戦として、マイアミが各チームにとって極めて重要な検証の場になることを物語っている。

  • F1レギュレーション変更の舞台裏 トンバジスが明かすドライバー主導の議論

    F1レギュレーション変更の舞台裏 トンバジスが明かすドライバー主導の議論

    FIAシングルシーター部門責任者ニコラス・トンバジスは、4月20日に決定されたF1の新たな規則変更の背景について、ドライバーたちの関与が極めて重要だったことを明らかにした。

    今季序盤3戦で浮上した予選、決勝、スタート時の課題に対応するため、FIAは即時導入の複数の対策を発表したが、その議論の中核にはドライバーたちの意見があった。特に「より攻められる環境」と「安全性の改善」が強く求められていたという。

    ドライバーの意見はほぼ一致 予選改善と安全性を要求
    トンバジスはFIAの公式動画の中で、会合におけるドライバーの姿勢について次のように説明した。

    「ドライバーたちの立場はかなり一致していた。彼らは予選でより運転を楽しめるように、そしてよりプッシュできるようにするための変更を求めていた」

    「同時に、いくつかの安全面の懸念にも対応するよう求めていた。彼らは非常に団結していて、その意見は今回の議論において非常に重要だった」

    この発言からは、2026年レギュレーション下で顕在化した“エネルギーマネジメント主導の走り”に対する不満と、ドライバー主導の改善要求が制度変更の大きな原動力となったことが読み取れる。

    利害対立の中での合意形成 FIAの役割を強調
    一方でトンバジスは、F1という競技の性質上、全関係者の意見を一致させる難しさについても言及した。

    「ドライバー、チーム、パワーユニットメーカーのいずれであっても、F1は極めて競争の激しいスポーツだ。常に互いに争っており、かかっているものは非常に大きい」

    「全員の合意を得るのは簡単ではない。だからこそFIAの役割は、最善の妥協点を見つけることにある。我々はそれに向けて非常に努力してきた」

    このコメントは、今回の規則変更が単なる技術調整ではなく、複雑な利害調整の産物であることを示している。

    F1レギュレーション 国際自動車連盟

    チーム側も評価 マイアミGP以降の影響に注目
    今回の変更については、チーム側からも一定の評価が出ている。ウィリアムズのチーム代表ジェームス・ボウルズは、これらの対策を「理にかなっている」と評価し、FIA、F1、各チームの協力によって合意に至った点を称賛した。

    また、今季のレース自体はすでに一定の競争力を持っているとしながらも、「改善を続けることが重要だ」と強調し、マイアミGP以降にこれらの変更がどのように影響するかに注目していると語った。

    今回の一連の動きは、ドライバーの意見が直接レギュレーションに反映された典型例とも言える。今後のレース展開がどのように変化するのか、その実効性が問われる局面に入る。

  • セバスチャン・ベッテル F1レギュレーション変更に警鐘「DNAを失うな」

    セバスチャン・ベッテル F1レギュレーション変更に警鐘「DNAを失うな」

    2026年F1シーズン序盤のレギュレーションに対する批判が高まる中、4度のワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルが、競技の本質に関わる懸念を示した。

    ドライバーの評価は厳しく、観客の反応も賛否が分かれる現状に対し、ベッテルは「F1のDNAを失うべきではない」と強調。安全性やレース内容の改善を目的とした変更が進む一方で、スポーツの根幹が揺らぐ可能性に警鐘を鳴らした。

    レギュレーション変更と高まる不満
    シーズン開幕後、2026年の新レギュレーションに基づくレースは、オーバーテイク増加という側面はあるものの、ドライバーからは否定的な声が多く上がっている。ファンの評価も分かれており、競技としての魅力に疑問が投げかけられている状況だ。

    こうした中、FIA、F1、そして11チームで構成されるF1委員会は、5月初旬のマイアミGPに向けて改善策を導入。安全性の向上や“スーパークリッピング”の抑制、そしてフルスロットル走行時間の増加を目的とした変更が承認された。

    ベッテルが語る「ドライバー中心」の視点
    スウェーデンのメディアの取材に応じたベッテルは、今回の変更について次のように語った。

    「少しだけ目を通した」

    「スポーツの観点から見て、彼らが対処しようとしているのがそこだといいと思うし、それによってドライバーがより満足するようになることを願っている。最終的に、ドライバーはこのスポーツの“顔”だからね。彼らがマシンを降りたときにアドレナリンに満ちていて、興奮していれば、それが画面の前の人やスタンドの観客の興奮にもつながる」

    「速さ」を競う本質への懸念
    現役時代から率直な発言で知られるベッテルは、現在のF1が抱える構造的な問題にも踏み込んだ。

    「スポーツ面については、その批判は理解できるし、僕も同意する。クルマを運転するのは楽しいかもしれないけど、レギュレーションやそれに伴う難しさのせいで、レースをする楽しさはそれほどでもないのかもしれない」

    「だからドライバーには共感するし、このスポーツの心臓でありDNAである部分――つまり“最も速いマシンで最も速いドライバーが勝つ”という本質を失わないことが極めて重要だ」

    競技とエンターテインメントのバランス
    今回の発言は、単なるレギュレーション批判にとどまらない。F1が「見せるスポーツ」として進化する中で、競技性とのバランスをどう保つかという根源的な問いを投げかけている。

    オーバーテイク増加や安全性向上といった改良は重要である一方で、それがドライバーの純粋な競争を損なうものであれば本末転倒となる。ベッテルの指摘は、現在のF1が直面する課題を象徴していると言える。

    なお、ベッテルは今回、環境問題や生物多様性への取り組みが評価され、2026年のパーフェクト・ワールド財団賞を受賞するためストックホルムを訪問。また、ブレイン&スパイン財団およびグランプリ・トラスト支援のため、ロンドン・マラソンへの出場も予定している。

  • FIA会長スライエム 2026年F1レギュレーション修正を評価「協力の成果」

    FIA会長スライエム 2026年F1レギュレーション修正を評価「協力の成果」

    FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は、2026年F1マシンをめぐる一連のレギュレーション修正が正式に決まったことを受け、短期間で合意に到達した関係者の対応を称賛した。今回の見直しでは、予選、決勝、スタート手順、そしてウエットコンディションでの走行に関する変更が盛り込まれている。

    2026年F1シーズン開幕から3戦を終えた段階で、ドライバーからは新世代マシンに対する不満の声が相次いでいた。

    そうした状況を受け、4月20日にFIA、F1、各チームが参加する重要会議が行われ、競技の安全性と公平性を維持するための修正が決定された。

    ビン・スライエムは、そのプロセスそのものをF1全体の協調の成果として評価している。

    短期間での合意形成をFIA会長が評価
    モハメド・ビン・スライエムは、今回の議論に関わったすべての当事者に謝意を示し、短い期間で建設的な作業が進められたことを高く評価した。

    「私は、FIAのスタッフ、チーム、ドライバー、そしてパワーユニットメーカーを含むF1全体のあらゆる関係者に対し、ごく短い期間の中で建設的かつ協力的な作業を行ったことを称賛したい」とモハメド・ビン・スライエムは語った。

    「我々は、このスポーツの外部にある事情によって予期せぬカレンダー上の空白に直面したが、すべての当事者はF1の最善の利益のために行動することに全面的にコミットし続けた」

    今回の一連の修正は、単なる技術的な見直しにとどまらず、開幕3戦で表面化した課題に対して競技全体がどう向き合うかを示す意味合いも持っていた。FIAとしては、混乱を長引かせるのではなく、早い段階で実務的な対応をまとめた形だ。

    ドライバーの声を重視した修正
    2026年型マシンについては、シーズン序盤から複数のドライバーが問題点を指摘していた。そうした現場の声がFIA側に伝えられたことで、今回の修正にもドライバーの意見が反映される流れとなった。

    ビン・スライエムは、今回の議論でドライバーが重要な役割を果たしたことにもあらためて言及した。

    「これまで以上に、ドライバーたちは今回の議論の中心にいた。そして、このプロセス全体を通して寄せられた貴重な意見に感謝したい」とビン・スライエムは述べた。

    「安全性と競技としての公平性は、FIAにとって引き続き最優先事項だ」

    「これらの変更は、開幕戦からのイベントで明らかになった問題に対処し、競技の完全性と質を継続的に確保するために導入されたものだ」

    「我々は今、刺激的なものになると約束されている2026年シーズンの残りを楽しみにしている」

    2026年F1シーズンの軌道修正となるか
    今回のコメントからは、FIAが今回の修正を応急処置ではなく、シーズンの質を維持するための必要な対応として位置づけていることがうかがえる。開幕3戦で噴出した不満に対し、FIA、F1、チーム、ドライバー、そしてパワーユニットメーカーが短期間で結論を出したこと自体が、2026年F1シーズンの先行きを左右する重要な動きになった。

    今後は、実際に導入される修正が予選や決勝の展開、そしてウエット走行時の安全性にどこまで効果をもたらすかが焦点になる。FIAとしては、問題を認識したうえで迅速に手を打った形だが、その評価はマイアミ以降のレース内容によってさらに問われることになりそうだ。

    Source: RacingNews365