カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • レッドブルF1 クリスチャン・ホーナー解任で「笑顔が戻った」とマルコ

    レッドブルF1 クリスチャン・ホーナー解任で「笑顔が戻った」とマルコ

    レッドブルが2025年シーズンを通じてマクラーレンに後れを取ると見られていたわずか数日後、マックス・フェルスタッペンがモンツァで20秒差の圧勝を収め、懐疑的な声を一掃した。

    2位のランド・ノリスは「19秒じゃなかった?」と笑みを浮かべ、「誤情報は避けたいから」と付け加えたが、圧倒的な勝利にパドックは衝撃を受けた。メルセデス代表のトト・ヴォルフも「今日は一人のドライバーが全員を愚かに見せた」と認めた。

    しかし、ノリスはフェルスタッペンの快挙を素直に称える気分ではなかった。ポールポジションからスタートした決勝でのターン1での攻防を巡り「バカ」と呼び、クールダウンルームでも険悪さを隠さなかった。「フェアに戦ったかって?自分が決めることじゃない。ただ言えることはない。まあ良かったんじゃない」とそっけなく答えた。

    一方、フェルスタッペンは挑発に乗らず、Viaplayに「全然だ。そんなことに意味はない。もう関係ない」と語った。

    注目が集まったのは、レッドブルが新体制の下で見せた劇的な変貌だった。「ある時点では、どのサーキットでもマクラーレンが大きな優位を持つように感じられた。この勝利は素晴らしい」と新代表ローラン・メキースは語った。

    ヘルムート・マルコも「彼がチームを正しい方向へ導いた」と評価し、ホーナー離脱後の新時代を強調した。「エンジニアたちは限界までクルマを追い込み、素晴らしい仕事をした。レッドブルの雰囲気は戻ってきた。とても幸せだ」と82歳の顧問は喜びをあらわにした。

    さらに、マクラーレン代表アンドレア・ステラから祝辞を受けたことも明かし「ライバルではあるが敵ではない。これが今の正しい関係だ」と笑った。

    レッドブル・レーシング
    マルコはメキースがもたらした文化改革こそが鍵だと強調する。「2戦前のハンガリーでは本当に悪かったが、今は完全な支配を見せた。去年のモンツァは最悪の週末のひとつだったが、今は非常に楽観的だ。ローランが新しいアプローチを持ち込んだ。それが実を結んでいる」

    その変化は哲学的なものだけではないとマルコはDe Telegraafに語った。「今は全力を発揮している。以前は金曜にエンジンをフルパワーで走らせることはなかったが、今回は限界に近づけた。これはローランの影響でもあるし、マックスの新しいフロアも効果的だった。我々はデータだけでなく、200戦以上の経験を持つマックスの意見にも耳を傾けている」

    フェルスタッペンも「ローランはエンジニア出身だから正しい質問を投げかけてくる。すでにザントフォールトで進歩を感じたが、ここではさらに良くなった」と同意した。

    Bildからホーナー離脱との関連を問われたマルコは「間違いなくそうだ。我々はまた笑っている。古き良きレッドブルの精神が戻った」と断言した。

    選手権争いはまだ遠く、フェルスタッペンはオスカー・ピアストリに94点差を追う立場だが、チームの空気は変わった。「あと数戦は勝てると思う。タイトルは脇に置いたが、レッドブルの魂と精神は戻った。我々は正しい道に戻った」とマルコは締めくくった。

  • マクラーレンF1のチームオーダーにフェルスタッペン「スローストップだけで?」

    マクラーレンF1のチームオーダーにフェルスタッペン「スローストップだけで?」

    マクラーレンがイタリアGPで見せたチームオーダーに対し、マックス・フェルスタッペンは困惑を隠さず、自分の立場を明確に示した。ティモ・グロックは、現ワールドチャンピオンなら「絶対にやらなかった」と語っている。

    イタリアGPでは、マクラーレンがオスカー・ピアストリに対し、遅いピットストップでポジションを失ったランド・ノリスに2番手を返すよう指示し、注目を集めた。

    フェルスタッペンの後方で2番手を争っていたノリスとピアストリ。オーストラリア人ドライバーのピアストリが先にピットへ入り、ノリスはエンジニアのウィル・ジョセフから「アンダーカットはない」と言われ、了承していた。

    しかし、ノリスのピットストップは左フロントタイヤのナットを締める際に問題が発生し、4秒も停車してしまった。その結果、ノリスはチームメイトの後方でコースに復帰した。

    すると、ピアストリにはポジションを返すよう指示が出され、彼は反論した。
    「つまり、スローピットストップはレースの一部だと僕たちは言っていたのに、ここで何が変わったのかよく分からない。でも、本当に僕にやらせたいなら、やるよ」と答えた。

    最終的に彼は従い、ノリスを前に行かせて2番手を譲った。

    レースをリードしていたフェルスタッペンは、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼから後方の状況を伝えられた。

    ランビアーゼ:「ノリスとピアストリがポジションを入れ替えたよ、マックス」

    フェルスタッペン:「はっ! スローストップだけで?」

    ランビアーゼ:「僕らの関知するところじゃないけど、チャンピオンシップの観点でドライバー間の公平さを保つためだと思う。前方に集中してくれ」

    フェルスタッペンはレース後のFIA会見で、その時の反応について問われた。

    「君たちは面白い答えを期待しているのは分かっている。でも、それは僕の問題じゃない。また言うけど、僕の問題じゃない。話さない方がいい」と語った。

    マックス・フェルスタッペン F1

    「マックス・フェルスタッペンなら絶対にやらなかった」
    しかし、レッドブルのドライバーが口を閉ざしたとしても、ランビアーゼへの反応は、もし同じ状況に自分が置かれた場合にどうするかを事実上明らかにした。

    Skyドイツに語った元F1ドライバーのティモ・グロックは次のようにまとめた。「フェルスタッペンなら絶対にやらなかった」

    一方で、グロックはノリスに責任がない遅いピットストップへのマクラーレンの対応は「フェア」だとしながらも、チームに注意を呼びかけた。「気を付けるべきだ。すぐに難しい状況に陥る可能性があるからだ。特に次のレースでまた同じことが起きた場合にはね」

    彼は、ドライバーズ選手権のリードをモンツァで31ポイントに減らしたピアストリにとって、この判断が悪い結果を招かないことを願っている。

    「彼は非常に迅速にそれを実行し、すぐに入れ替わった。シーズン終盤になってまた思い出すことがないといいけどね」とグロックは付け加えた。

    「チームのミスが最終的にワールドチャンピオンシップを決めるのではなく、純粋にドライバーのパフォーマンスで決まるべきだ。マクラーレンにはドライバー同士でコース上で決着をつけてもらいたい」

    ピアストリはFIA会見で、それがタイトルを失う原因になった場合、従ったことを後悔しないかと問われた。

    「今日に関しては、公平な判断だったと思う」と彼は主張した。

    「ランドはレース全体を通して前にいたし、彼に非はなかった。僕にとってはそれで問題ない。究極的には、誰がチャンピオンシップを獲得しても、自分自身のパフォーマンスやコントロールできる事柄によって勝ったと思いたい。今日はそれができる状況ではなかった」

    「僕たちは何度も言ってきたけど、成功のチャンスは今年だけに限りたくない。来年は大きなレギュレーション変更があるし、僕たちがどれだけ競争力を持つかは分からない。他の誰が競争力を持つかも分からない」

    「でも、究極的には、僕たちがF1ドライバーでいる限り、できるだけ長くチャンピオンシップを争えるチャンスを持ちたい。僕たちは二人とも長期にわたってマクラーレンと契約しているし、僕たちにこの機会を与えてくれる人々を守ることはとても重要なんだ」

    「だから、こういうときに自分を二番手に置くことは、十分にできることだと思う」

  • 角田裕毅 フェルスタッペンとの差放置のレッドブルは「あり得ない」と元F1王者

    角田裕毅 フェルスタッペンとの差放置のレッドブルは「あり得ない」と元F1王者

    角田裕毅とマックス・フェルスタッペンのパフォーマンスの差について2016年のF1ワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグがレッドブルを批判。その格差の大きさに疑問を呈した。

    フェルスタッペンはイタリアGPでポールポジションを獲得し、モンツァでコースレコードを樹立。F1史上最速の平均速度でのラップも記録した。

    一方のチームメイト角田裕毅は、スピードの殿堂で10番手にとどまり、フェルスタッペンより0.7秒以上遅いタイムに終わった。

    ロズベルグは、この両者の差を「説明できない」と表現し、レッドブルがこの問題を解決できていない状況を「クレイジー」だと語った。

    ドイツ人のロズベルグは、これが長年続いているチームの「2台目シート問題」であると指摘。ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、リアム・ローソンが昇格してもフェルスタッペンの隣で十分な結果を残せなかった過去を挙げた。さらに、セルジオ・ペレスでさえ当初は改善の兆しを見せたが、最終的には同じ運命をたどったと語った。

    「これはもう何年も続いている。そして今回もまた、角田はマックス・フェルスタッペンから0.7秒以上離されている。説明がつかない」

    「理解できない。角田は素晴らしい…彼はレーシングカーの運転方法を知っている」

    「それなのに、どうしてまたこんなに大きく差が開いてしまうんだ? 彼らがこの問題に解決策を見つけられないなんてクレイジーだ」

    角田裕毅 F1 レッドブル

    日本人ドライバーの角田裕毅は、フェルスタッペンと同じ仕様のRB21を完全には与えられていないが、ロズベルグはそれでも両者がもっと接近していなければならないと主張する。

    「聞くところによると、彼のマシンはマックス・フェルスタッペンのものと100%同じではないらしい。だが、それで0.7秒も違うわけがない。せいぜい0.1秒程度だろう」

    「うん、これは残念だ。角田には同情する。これは本当に、本当に厳しい一日だった」

  • マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP優勝「不運な1周目の後は快走」

    マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP優勝「不運な1周目の後は快走」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はF1イタリアGP決勝で圧巻のパフォーマンスを披露し、19秒の大差をつけて今季3勝目を飾った。土曜の予選でも驚異的なラップでポールを獲得しており、週末を通じて支配的な走りを見せた。

    決勝ではスタート直後にランド・ノリス(マクラーレン)に先行を許したが、冷静に対処して数周後に再逆転。その後は安定したペースで差を広げ、戦略面でもミディアムからハードへの理想的なタイヤ選択をこなし、勝利を手にした。

    「素晴らしい一日だった。もちろん1周目は少しアンラッキーだったけど、その後は本当に飛ぶように走れた。クルマはとても楽しくて、最初のスティントを通してペースをうまくコントロールできたと思う。ピットのタイミングも完璧で、最後はハードタイヤで少しプッシュすることができた。チーム全体によるファンタスティックな実行だった。週末を通じて我々は完璧に仕上げてきたし、本当に楽しかった」

    とフェルスタッペンはレース後のトラックインタビューで語った。スタート時について問われるとこう答えた。

    「すぐにペースがいいのが分かった。落ち着いて入るだけだった。たくさんのバトルが起きていたけど、すぐに自分のペースを見せられて、あっという間にリードを取り戻せた」

    さらに今後については「レースごとに一歩ずつ進めるつもりだ。今日は信じられない週末だった」と強調した。

    レース後の記者会見でも、自身の走りとマシンの進化について言及した。

    「リードを取り戻してからは自分のペースに集中した。ミディアムでは最後の6〜8周は少し苦しんだけど、それまでは本当に快適だった。久々にクルマが自分の好みに合っていて、バランスが取れていた。これまで乗っているだけのように感じることもあったが、今回は違った。クルマの挙動も良く、タイヤの扱いも普通に近い感覚だった」

    序盤のノリスとのバトルについても振り返った。

    「1周目からターン1まで、本当に色々なことが起きていた。オスカーとシャルルも後ろで争っていたし、2〜3周は落ち着くのに時間がかかった。ノリスを抜いたときは、もちろん全力でプッシュした。すぐにうまくいっていると分かったけど、どうなるかは時間が経たないと分からない」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) F1 イタリアGP

    昨年のモンツァからの大きな改善については「ここはローダウンフォースのサーキットで、我々のクルマはそうした条件でより競争力がある。だからといって毎週末戦えるわけではない。ただ、クルマをどうすればより速くできるか理解が進んだのはポジティブだ。これが今後のレースにも活きることを願っている」と述べた。

    週末の戦い方についても問われると「これまでのレースではセットアップを極端に振って、完全に手探りでコントロールできていなかった。けれど今は違う。ローラン(メキース)はエンジニア出身で、エンジニアに常識的な質問を投げかけてくれる。そのおかげで正しい方向性を見つけやすくなった。ザントフォールトですでに一歩進めた感覚があったし、ここでもさらに進化した」と説明した。

    終盤に無線で「フルプッシュ、リスクなし」と伝えた場面については「ちょっとした冗談だよ。シムレーシングの仲間がよくそう言うんだ。今日のレースはすべてコントロール下にあったし、タイヤも問題なかった。GP(レースエンジニア)は常にリスクを避けるように言ってくれるから、それに応えただけ」と笑った。

    イタリア特有の大観衆による表彰台セレモニーについても「イモラのときも似た雰囲気だったけど、ここはやはり特別だ。大半はフェラーリファンだったが、信じられない光景だった。おそらくシーズンで最も壮観な表彰台だと思う」と喜びを語った。

    1位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    「素晴らしい週末で、再び勝つことができて本当に信じられない気分だ。久しぶりだったからね!クルマの理解を深めてきたステップを見ることができて本当に報われる。今回持ち込んだアップグレードは本当に機能したし、クルマのセットアップ面でも前進することができた。基本的にこのクルマはローダウンフォースからミディアムダウンフォースのサーキットでより良く走るし、僕たちは改善を続けなければならない。オーバーテイクしてからは自分のレースに集中して、目標を達成し、タイヤをケアするだけだった。ハードタイヤに履き替えたのは最良の判断で、できる限りギャップを広げようとした。今回の週末は信じられないものだったし、こういう年の中で非常に重要な勝利だ。まだ勝つチャンスがあることを示してくれるのは本当にうれしい。全員が週末を通じてクルマ改善に全力を注いでくれたし、チームとローランにとって大きな勝利になった」

  • 角田裕毅 レッドブル昇格でF1キャリア危機「言い訳はもうできない」の声

    角田裕毅 レッドブル昇格でF1キャリア危機「言い訳はもうできない」の声

    角田裕毅の立場が、レッドブルでますます厳しくなっている。昇格後の獲得ポイントはわずか9にとどまり、同僚マックス・フェルスタッペンが194ポイントと3勝を挙げる中で、その差は歴然となっている。

    ファンからは愛され、人気も高い角田裕毅だが、結果を残さなければ居場所を失うという現実が迫っている。モータースポーツ・コムに寄稿するクリスチャン・ニマーヴォルは、角田裕毅の現状について次のように語っている。

    モータースポーツ・コムに寄稿するクリスチャン・ニマーヴォルは、角田裕毅の現状について次のように語っている。

    「角田に残された言い訳は、もうほとんどない。彼は愛されるキャラクターだが、数字が冷酷に真実を突きつけている。レッドブル昇格後に獲得したポイントはわずか9にとどまり、その一方でマックス・フェルスタッペンは194ポイントと3勝を積み上げた。ミラノのカンパリでも飲み干せないほど苦い事実だ」

    ニマーヴォルは、角田裕毅がF1デビュー以来、世界的な人気を築いたことを認める。ハリウッド女優クリステン・ベルが角田裕毅のTシャツ姿をSNSに載せたのもその証拠だ。可愛らしい外見と不器用さ、そしてコクピットでの激しさがファンを惹きつけてきた。しかし彼の速さは確かにある一方で「結果に結びついていない」と強調する。

    2024年にはダニエル・リカルドを引退に追いやり、リアム・ローソンとの直接対決を制したが、2025年序盤の昇格を逃したのはクリスチャン・ホーナーが角田裕毅を評価していなかったからだとニマーヴォルは述べる。ローソンが失敗して戻された後、ようやく角田裕毅にチャンスが訪れた。

    「私は2020年にグラーツのマルコのオフィスを訪ねたとき、彼が『なぜ誰もシューマッハばかり注目するのか。角田の方がはるかに才能がある』と語ったのを覚えている」とニマーヴォルは振り返る。

    角田裕毅 レッドブル・レーシング F1

    アルファタウリ時代、角田裕毅は無線での激昂や浮き沈みで注目を集めつつも、2023年のイモラ洪水では住民を助ける姿を見せた。フランツ・トストやピエール・ガスリーに支えられながら成長を遂げた過程も、ニマーヴォルは強調する。

    そしてこう続ける。「メキースがレッドブルにやってきたことで角田には光が差した。ホーナーがフェルスタッペンにしか与えなかったパーツを彼にも回し、笑顔で迎える姿勢を見せた。しかしその分、角田は結果を残す以外に道がなくなった」

    またニマーヴォルは「VCARBは扱いやすいのに角田はまだカーソルを正確に合わせられていない」と表現し、改善が急務だと警鐘を鳴らす。

    さらに2026年以降のシート状況について「ホンダはアストンマーティンに専念し、席はすでに埋まっている。レーシングブルズに戻る道もなく、他チームも空席はない」と解説。もし角田裕毅が去れば「ハジャーが後任になる可能性が高い」との見方を示す。

    結論としてニマーヴォルはこう締めくくる。「角田は極めて狭い立場に追い込まれている。残念だが、彼はドライバーとしても人間としても、F1にとって貴重な存在だ」

  • マックス・フェルスタッペンのF1イタリアGP 快勝支えたレッドブル新哲学

    マックス・フェルスタッペンのF1イタリアGP 快勝支えたレッドブル新哲学

    マックス・フェルスタッペンとヘルムート・マルコは、レッドブルがモンツァのF1週末に向けて異なる哲学を採用したことを認めた。チームはドライバーからのフィードバックをより重視し、フェルスタッペンはローラン・メキースの貢献を称賛した。

    イタリアGPでは、マックス・フェルスタッペンが圧倒的な勝利を収めた。昨年レッドブルが大きく苦しみ、フェルスタッペンがマシンを「モンスター」と形容したサーキットで、12か月後の現実は大きく変わっていた。

    「今回はクルマが完璧に機能した。戦略も良く、すべてがうまくいった」とマルコは決勝後のモンツァ・パドックで語った。「マックスは第1コーナーを除けば支配的だった。マクラーレンに20秒差をつけて勝つのは本当に大きな成果だ」

    レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーは、イタリアで勝利できると最初に予言した人物だった。金曜にその大胆な予想を口にしたとき、集まったメディアは驚いたが、レース後にマルコは笑顔でこう語った。「私が何か言うと、君たちはいつも驚くじゃないか!」

    シミュレーターを「盲目的に」信じなくなったレッドブル
    より真剣な口調で、マルコは夏休み後にチームのレース週末へのアプローチが変わったと説明した。

    「違いは週末の準備の仕方が今は異なるということだ」

    「ローランは優れたエンジニアだ。今はシミュレーションが示すものをそのまま受け入れるのではなく、マックスの経験やレーシングエンジニアの経験と組み合わせるという考え方だ。そうすることで、より予測可能でドライブしやすいクルマをつくろうとしている」

    「それが今回の成果だ。基本的には以前と同じクルマだが、いくつかのアップグレードが入り、それが機能している。だがマクラーレンに20秒差というのは、私でも予想していなかった」

    マルコが語る新しい哲学はザントフォールトに遡る。

    「ブダペストですでに、我々が何を間違えたかは分かっていたが、もう変えることはできなかった。しかしザントフォールトでは、我々が進んでいる方向性が正しいことが示された」

    「ザントフォールトは我々の得意なサーキットではなかったが、2位は運が良かったにせよ、3位は確保できる状態だった。そしてそこから進化した。昨年のモンツァでは優勝者から40秒も遅れていて、当時のクルマはモンスターだった」

    レッドブル・レーシング F1 イタリアGP

    フェルスタッペンは適切なセットアップを見つけ、維持するうえで重要な役割を果たした。ただしマルコは、ローラン・メキースの加入も違いをもたらしたと付け加えた。

    「エンジニアたちは今、ドライバーの話をもっと聞いている。これだけ速く経験豊富なドライバーがいれば、それが正しいやり方だと思う。結局は彼がクルマをドライブするのだから。そして最終的に重要だったのは、我々のトップスピードが向上したことだ」とマルコは述べ、予選に向けてローダウンフォース仕様を選び続ける判断をフェルスタッペン自身が下したと指摘した。

    「我々はマクラーレンから逃げ切れることを確認した。ドライバーの意見が尊重されたのだ」

    「その意味で、マルコはフェルスタッペンがより技術的なレベルで話せる相手としてメキースを高く評価している。「今では技術チーム全体がよりオープンになり、議論を交わしている。シミュレーションの数値を盲目的に受け入れるのではなくなった」

    フェルスタッペンも新アプローチを歓迎
    フェルスタッペンも、レッドブルの新しいレース週末へのアプローチと、メキースとの関係構築に前向きだ。

    「これまでは多くのレースで、クルマのセットアップをあちこちに振っていた。かなり極端な変更もしていて、それは我々がコントロールできていないことを示していた。何をすべきか完全には理解できていなかったんだ。ローランはエンジニアリングのバックグラウンドを持っているので、エンジニアに正しい質問――常識的な質問を投げかけている。それが非常にうまく機能していると思う」

    さらに、試したことから学ぼうとしている。一度あることが方向性を示してくれると、それを基に作業を続けていく。ザントフォールトではすでにうまくいく一歩を踏み出したと確かに感じたし、ここでもさらに一歩を進めて、また少し良くなったと感じられた」

  • 角田裕毅 ローソンの「非常に不必要な動き」に苛立ちのF1イタリアGP

    角田裕毅 ローソンの「非常に不必要な動き」に苛立ちのF1イタリアGP

    角田裕毅は、2025年F1イタリアGPで連続入賞を狙ったものの、リアム・ローソンとの接触によってそのチャンスを失い、悔しさを募らせる結果となった。

    日曜のモンツァ決勝中盤、レーシングブルズのローソンがソフト-ハード戦略で早めにピットに入り、その数周後にミディアム-ハード戦略を採った角田裕毅とコース上で交錯した。ロッジア・シケインへ差し掛かった際、ローソンがアウト側から仕掛けたところで、フロント左タイヤが角田のリア右に接触。両者はランオフエリアに飛び出す事態となった。

    ポジション自体は角田に戻されたものの、この接触でマシンのフロアに大きなダメージを負い、最終的に13位でチェッカー。ローソンの数秒前でフィニッシュするにとどまった。

    角田裕毅はレースと接触について振り返り、こう語った。

    「最初のスティントは悪くなかったんですけど、2スティント目に、ポイント争いすらしていないドライバーに邪魔されてしまいました。大きなダメージを負ってしまって、十分にスローダウンしなきゃいけなくなって……ペースが悪くなってしまいました。

    正直、すごくフラストレーションが溜まります。僕はポイント争いをしていたのに……ローソンの動きは非常に不必要でした。何と言えばいいのか分かりません」

    さらに、ローソンに直接話をしに行くつもりかと問われると、こう答えた。

    「彼がアグレッシブなドライバーなのは分かっていますし、それ自体は悪いことじゃないと思います。でも同時に、踏み越えてはいけない一線というのが必ずあります。同じレッドブル・ファミリーの屋根の下にいる以上は特に。

    彼の立場的にも、あのシートはどこよりも競争が激しい場所になる可能性があります。でも同時に、一線というものがあって、そこには敬意が必要なんです。だから残念ですね」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) F1 イタリアGP角田裕毅とリアム・ローソンはイタリアGP中盤でホイール・トゥ・ホイールのバトルを展開

    一方のローソンは、Q1終盤のミスで最後尾スタートとなり、タイヤ戦略で勝負をかけたが実らなかったと語った。

    「何とか状況を変えるためにギャンブルをしたけど、うまくいかなかった。もう少しで機能しそうだったけど、フレッシュタイヤの数台が僕たちの周りに出てきて、そこで大きくタイムを失った。後方からでは本当に厳しかった」とローソンはコメント。

    「(角田との件については)彼に抜かれた後、抜き返そうとした。ブレーキングゾーンで彼に寄せられて、2人ともコースを外れてしまったので、ポジションは返したけど……僕はトラックの端いっぱいで、本当にギリギリだった」

    13位:角田裕毅(レッドブル)
    「週末のスタートがとてもポジティブだっただけに、レースで大きなフロアダメージを負ってしまったのは本当に残念でした。本来ならポイントを争えていたはずなのに、ダメージを負ってからはペースがまったく出ませんでした。良かった点としては、今日はショートランの方が良かったこと、そして昨日のQ2でマックスと本当に近いタイムを出せたことです。僕たちはレースごとに前進できていると思います。もちろん失望は大きいですが、前向きに考えて、自分を信じて戦い続けなければなりません。マックスには新しいフロアが導入されましたが、僕にはそのアップグレードがなかった中で、予選で最大限のパフォーマンスを引き出せたことはうれしく思います。今はシーズン残りに集中して、これまでの進歩を維持することが重要です。最後に、マックスとチームにおめでとうと言いたいです。久々の優勝はシーズンの大きな成果で、次のバクーに向けて素晴らしい締めくくりになりました」

  • F1王者マックス・フェルスタッペン ニュルブルクリンク耐久シリーズ参戦

    F1王者マックス・フェルスタッペン ニュルブルクリンク耐久シリーズ参戦

    マックス・フェルスタッペンはイタリアGPでの勝利からわずか1週間後、再びステアリングを握る。ただし、F1レースではない。レッドブルのエースは、アイフェル山地で長年の夢を叶える──ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)への公式参戦だ。

    ヘルムート・マルコはイタリアで「マックスはF1に集中していてGTについては話さなかった」と述べていた。

    しかし今週末、ニュルブルクリンク北コースではNLS第7戦「ADAC-ACAS Cup」と第8戦「第64回ADACラインオルドゥス耐久レース」が土曜・日曜にそれぞれ開催され(各4時間)、フェルスタッペンは参戦を計画している。

    マルコは英オートスポーツ誌の取材に対し、フェルスタッペンの参戦を認めた。オランダ人ドライバーはレッドブルから契約上の承認を得ているが、実際に参戦するにはまだ「必要な手続きを完了する」必要がある。

    NLSに出場するには、ドイツモータースポーツ連盟(DMSB)からの公式ライセンスが必要だ。いわゆる「DMSBノルトシュライフェ許可証(DPN)」を得るため、フェルスタッペンは金曜に講習を受けることになる。

    元メルセデス・モータースポーツ責任者ノルベルト・ハウグは最近、英オートスポーツ誌にこう語った。「マックス・フェルスタッペンがニュルブルクリンクを走るのに許可証を証明しなければならないのは馬鹿げている。世界タイトルを4つ獲得したら、この要件を免除するルールを導入すべきだ」

    ハウグは、2024年にMotoGPスターのバレンティーノ・ロッシがニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を計画したものの、DMSBが厳格な許可規定の例外を認めず最終的に撤退した件を念頭に置いていたのだろう。

    国際ライセンスを持つフェルスタッペンにとっては、DMSBアカデミーの講習を受けて試験をクリアすれば十分だ。合格すれば入門レベルの「B許可証」を取得でき、Bカテゴリのマシンで出走可能になる。独誌「auto motor und sport」によれば、それはライオンスピード・チームが走らせるポルシェ・ケイマンGT4 CSになる見込みだ。友人のクリス・ルルハムやティエリー・フェルメーレンも同じ手順で「ノルトシュライフェライセンス」を得ている。

    さらに「A許可証」を得るには、DMSB規定で「少なくとも2回の完走リザルト」と「合計14周以上のレース走行」が必要とされている。

    理論上は、日曜も同じケイマンGT4 CSで出走しなければトップクラスに出られない。しかし土曜のレースで十分な実績を積めば、日曜にはスイスのエミル・フレイ・レーシングのフェラーリ296 GT3で出走できる可能性がある。これが本来の目標だ。DMSBのライセンス規定には「個別事例の審査」という仕組みがあり、適用される可能性があるからだ。

    フェルスタッペンのようなFIAプラチナ格付けのドライバーには「ダブルエントリーの認定」が認められることもある。つまり、同じレースで2台に出走すれば、それだけでA許可証取得条件を満たすことがあり得る。

    マックス・フェルスタッペン ニュルブルクリンク耐久シリーズ

    確実なのは、フェルスタッペンのマシンにはレッドブルのロゴが入ることだ。ただし費用はレッドブル・レーシングではなく、フシュルのレッドブルGmbHが負担する。こうしたF1以外のレース参戦の自由こそが、フェルスタッペンがレッドブルに残留する決断を下すうえで後押しとなった。

    マルコも負傷のリスクを心配していない。むしろ彼はポジティブな要素を見出している。「我々のF1マシンがうまく走らなかった時期に、彼は大きな熱意を持ってそこに臨んでいた。それは彼の心身の健全さにとって大切な気晴らしだった」と、フェルスタッペンの大舞台デビューを前にオーストリア人は語った。

    今回の参戦で、5月にフェルスタッペンが非公式ラップレコードを記録した際に議論となったBoP(性能調整)問題もついに終止符が打たれるかもしれない。本物のNLSベテランたちと真剣勝負をすれば、全員が同じルールに従うからだ。

    さらに、フェルスタッペンは「フランツ・ヘルマン」といった偽名では参戦しない。公式戦ではライセンス規定上、本名で出場しなければならないのだ。

  • 角田裕毅の損傷 レッドブルF1は来季ドライバー決定の「重要データ失った」

    角田裕毅の損傷 レッドブルF1は来季ドライバー決定の「重要データ失った」

    レッドブルは、イタリアGPで角田裕毅が受けたダメージにより、2026年のF1ドライバーラインアップ決定に向けた重要なデータを失ったことを認めた。

    角田裕毅は先週のザントフォールトでのポイント獲得を活かすことができず、モンツァではレース中盤にリアム・ローソンと接触し、トップ10の可能性を失った。29周目、レッドブルで角田裕毅の前任だったローソンがオーバーテイクを仕掛けた際、両者はロッジア・シケインでホイール同士が接触。

    スチュワードはレーシングインシデントと判断したが、角田裕毅はフロアに深刻なダメージを負い、13位という不本意な結果に終わった。

    レッドブル代表ローラン・メキースは、誰に非があるかの判断を避けつつも、ピットウォールはその時点で角田裕毅のレースが終わったことを把握していたと語った。

    「ダメージを確認し、パフォーマンス低下も把握した」とメキースはMotorsport Weekを含むメディアに語った。

    「その瞬間にレースは終わったと分かっていた。まだ映像を見直していない。角田裕毅とは長く話したが、完全に映像を確認する時間はなかった。だから、角田裕毅と一緒に映像を確認し、正しい結論を導きたい」

    角田裕毅 F1

    角田裕毅に見える課題
    角田裕毅はモンツァでQ3進出を果たし9番手からスタートしたが、序盤のスティントでルイス・ハミルトンやアンドレア・キミ・アントネッリに先行を許した。その後、ピットストップでオリバー・ベアマン(ハース)にも前を許し、ローソンに追いつかれる展開となった。

    メキースは、角田裕毅が予選では前任者たちと比べても見劣りしない一方、決勝ではチームメイトのマックス・フェルスタッペンとの差が大きい傾向にあると認めた。

    「今日は良いサンプルではなかった。フロントで戦えばクリーンなレースができるが、今日は最初のスティントはトラフィック、次のスティントはダメージを抱えていた。直近数戦を振り返っても同じ傾向で、レースペースについてはもっと取り組む必要があると言える」

    一歩ずつ前進
    それでも、角田裕毅の単発ペースに関しては前向きな評価を示した。

    「角田裕毅の評価は、新加入のドライバーたちと同じだ。予選ペースと決勝ペース、それだけだ。今日はトラフィックとダメージで評価が難しかったが、昨日の予選は良かったと思う。Q1ではマックスから0.2秒差で、マックスは遅くなかった。Q2でも0.2秒差で、全員が全力を出す場面だ。確かにQ3の差は大きかったが、まずQ3に進んだのは良いことだし、先頭でアタックに出たのも不利に働いた。だから短いスティントのペースは良いサンプルだ。ロングランペースは、クリーンなデータがなくて残念だ」

    バクーでのアップデート投入を計画
    さらにメキースは、次戦バクーで両者に同じ仕様のフロアを投入できる見込みを明らかにした。これは前戦でフェルスタッペンに勝利をもたらした改良だ。

    「マックスのマシンにフロアのアップデートを入れていた。すべてのアップデートは小さなものだが重要だ。次戦には両方のマシンに搭載できる見込みだし、機能していると考えている」

  • 「新しいアプローチ」 レッドブルF1代表初勝利メキースの手腕をマルコが評価

    「新しいアプローチ」 レッドブルF1代表初勝利メキースの手腕をマルコが評価

    レッドブルのモータースポーツ・コンサルタントであるヘルムート・マルコは、チーム代表としてグランプリ初勝利を指揮したローラン・メキースのリーダーシップを称賛した。

    メキースは4戦前にクリスチャン・ホーナーに代わってレッドブル・レーシングのチーム代表に就任した。マックス・フェルスタッペンは彼の就任後最初のレース、スパ・フランコルシャンでのスプリントレースで勝利を挙げたが、イタリアGPでの勝利はメキースの指揮下での初めてのメインイベントでの勝利となった。

    「彼は我々のレースへの取り組みに新しいアプローチをもたらした。そしてそれは明らかに効果を発揮している」とマルコはレース後にViaplayに語った。

    フェルスタッペンはシーズン5度目のポールポジションを0.1秒未満の僅差で獲得した。しかしレースでのレッドブルのパフォーマンス差はさらに印象的なもので、マクラーレンは通常ロングランでより強さを発揮する傾向がある。

    フェルスタッペンは序盤にランド・ノリスにリードを奪われたものの、すぐにマクラーレンのドライバーを抜き返し、最初のスティントで6秒のリードを築いた。この差は最終スティントで急速に拡大した。マクラーレンはピットストップを遅らせてソフトタイヤに履き替え、レッドブルに追いつこうとしたが、効果はなかった。

    「信じられない。つまり、マクラーレンに20秒差をつけ、レースを支配し、さらにファステストラップまで」とマルコは語った。

    レッドブル・レーシング

    この結果は、夏休み前の最後のレースで9位に終わったチームにとって大きな転換点を示すものだ。モンツァは昨年、フェルスタッペンが6位に終わった彼らにとって最も弱い舞台のひとつでもあった。

    「2レース前のハンガリーでは、我々は本当にひどい状態に見えた」とマルコは語った。「そして今はこのような支配的な走りを見せた」

    「また、昨年我々が最悪のレースのひとつを経験した後に、今こうして非常に楽観的になり、これからを楽しみにしている」

    この結果により、ドライバーズ選手権におけるフェルスタッペンの首位オスカー・ピアストリとの差は94点に縮まった。レッドブルはコンストラクターズ選手権で依然として4位にとどまっており、フェラーリに41点差をつけられているが、勝利数ではライバルがゼロに対して3勝を挙げている。