カテゴリー: ポルシェ

  • ポルシェ、LMP1エンジンの開発を継続・・・F1参戦の噂には沈黙

    ポルシェ、LMP1エンジンの開発を継続・・・F1参戦の噂には沈黙

    ポルシェは、FIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスから撤退するが、計画されていたLMP1エンジンの開発作業を継続している。しかし、F1参戦の噂には沈黙を貫いている。

    ポルシェは、今シーズン限りでプロトタイプスポーツカーでのレースから撤退し、2019/20シーズンから参戦するフォーミュラEに焦点を移行していく。

    その一方で、ポルシェは2021年の新しいF1エンジンレギュレーションにも関心を持っており、LMP1チームの監督を務めたアンドレアス・ザイドルは、F1エンジンの会議に参加している。

    ポルシェは、LMP1からの撤退を発表した時点で、すでに新型LMP1エンジンの開発に4か月を費やしていた。そして、30名がヴァイサッハの拠点でまだこのプロジェクトに取り組んでいる。

    「LMP1を継続することになった場合、新しいエンジンを造らなければならないことは明白だった。我々の4気筒エンジンが限界に達していることはわかっていた」とポルシェ LMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガーはコメント。

    「我々は4月に6気筒エンジンの開発を開始した。当然のことながら、我々はそれを完成させたいと思っている」

    「我々はそれをやっていくことになる。完全なエンジンを開発する義務はないので、最初は単気筒エンジンになるだろう」

    そのプロジェクトは将来的にF1に参戦する計画の一部になるかと質問されたフリッツ・エンツィンガーは「そのような指示はない。今はこれ以上のことは言えない」

    ポルシェのオリバー・ブルーメ社長は、エンジンプロジェクトは、主に同社の将来の市販車の研究開発に焦点を置いたものだと強調する。

    ポルシェは、LMP1エンジンですでに40%以上の熱効率を達成しているが、今年初めにメルセデスがダイナモでF1エンジンで到達した50%を目標としていると理解されている。

    オリバー・ブルーメは「F1についてコメントするつもりはない」と述べた上で、ポリシェのモータースポーツの将来については“多くの解釈”があると付け加えた。

    「今のところ、我々はフォーミュラEに集中している。ポルシェでは、会社に過剰なストレスを与えないように常に1つのことに集中するようにアドバイスしてきた」

    「ヴァイサッハには新しい設計部門に直接接続されt新しい風洞があり、モデルは常に風洞を参照しながらテストされている。ドライブトレインテストの新しい部門も近い将来に建設されるし、エレクトロニクスを統合した部門を構築している」

    「10年前にヴァイサッハを見た人はもはや認識できないだろう」

    ポルシェのエンジンチームは、親会社のフォルクスワーゲン・グループから支援を受けており、元フォルクスワーゲンWRCでエンジン責任者を務めたドナタス・ヴィッチェルハウスもプロジェクトに関わっていると Autosport は報じている。

    しかし、ドナタス・ヴィッチェルハウスは現時点でモータースポーツで使用するための開発という話はないと語る。

    「我々は将来の市販車スポーツカーのための燃焼システムをテストするために単気筒エンジンの開発から開始している」

    「それがモータースポーツで使われるかどうかはその次の話となるし、現時点で議論されていない」

    「このようなシステムはすでにレースで使用されているが、我々はさらに効率化を図っている。それは我々は常に成功を収めてきたことだ」

  • ポルシェ、3回のル・マン優勝を成し遂げたWECに別れを告げる

    ポルシェ、3回のル・マン優勝を成し遂げたWECに別れを告げる

    ポルシェのLMPチームは、バーレーンにおける最終戦で2つの表彰台を飾り、FIA世界耐久選手権(WEC)に別れを告げた。

    2週間前に世界チャンピオンの座についたアール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー組は、トラブルに見舞われながら、2017年シーズンの最終戦を2位でゴールした。今年のル・マン覇者たちは、序盤からトラブルに見舞われて後退しながらも、見事に巻き返した。

    ポールポジションからスタートしたニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ組も、衝突とペナルティで後退を余儀なくされたが、ロッテラーがファステストラップを打ち立てて3位でゴールした。このナイトレースはトヨタが優勝を飾った。

    フォルクスワーゲン・グループCEOのマティアス・ミューラーがグリーンフラッグを振ってスタートしたこのレースによって、ポルシェのモータースポーツの歴史において最も成功を収めた1章が幕を閉じた。2015年から今日まで、ポルシェLMPチームはル・マン3連覇に加え、マニュファクチャラーズ選手権の3連覇を飾り、ポルシェ919ハイブリッドのドライバーはドライバーズ選手権タイトルを3回獲得した。919ハイブリッドは、2014年のデビュー以来、34戦中17勝を挙げ、そのうち7回は1-2フィニッシュだった。さらに20回のポールポジション、13回のファステストラップを達成した。

    オリバー・ブルーメ (ポルシェAG社長)
    「これまでル・マンを3連覇したポルシェ チームはありませんでしたが、このチームはそれを達成しました。チームに感謝し、チーム全員を誇りに思います。彼らは、大変な努力、一貫性、そして適切なアプローチによって偉業を成し遂げました。これは、ポルシェブランドが約70年にわたって築いてきた精神を象徴しています。フリッツ・エンツィンガーとアンドレアス・ザイドルのチームは新しい挑戦に取り組み、2019年末から6シーズン目となるフォーミュラEに参戦します」

    ミヒャエル・シュタイナー (ポルシェAG研究開発担当役員)
    「ポルシェ919ハイブリッドの最後のレースエントリーで一つの時代が終わります。私達は、ポルシェの歴史において、発明力、経験、および勇気が成功を収める高度に複雑なレーシングカーを造り出すことを繰り返し証明してきました。919は、4年間に可能なほぼ全てを達成し、ハイブリッドの卓越したパワーを実証しました。効率的なエンジンとパワフルなエレクトリックドライブは919ハイブリッドによって新たな水準に達しました。そして、私達のロードスポーツカーも並行して同じ道を進みます」

    1号車のレース運び
    ティモ・ベルンハルトによる4回のル・マンのスタートと同様に、スターティングドライバーのニール・ジャニは、1周目と、5周目終盤のセーフティカー後のリスタートでトヨタの前に立つが、19周目にトヨタ8号車、20周目トヨタ7号車に首位を奪われる。30周後に、3番手のジャニは給油する。トヨタ7号車のドライバーチェンジとタイヤ交換によって2番手に浮上するものの、48周で新品のタイヤを装着したトヨタ7号車に抜かれる。3番手のジャニは61周の後にニック・タンディと交代。タンディは92周で給油し、フルサービスのためにピットインしたトヨタ7号車をかわす。2番手のまま、124周で再度給油し、タイヤ交換をせずに首位に立つ。しかしわずか6周後に、周回遅れの車両との衝突で左フロントタイヤをパンクし、ピットに戻る。フロントエンドを交換して、131周でアンドレ・ロッテラーに交代し、161周の後、タンディの衝突によるストップ・アンド・ゴー・ペナルティを受けて、162周で給油とタイヤ交換。193周の終盤に、1周の差をつけられたロッテラーが猛烈にダッシュする中、トヨタが199周でチェッカーフラッグを受けた。

    2号車のレース運び
    ティモ・ベルンハルトは、3番手のスタートから2番手に上がるが、3周目に落下したコース内のボラードに乗り上げて、ボラードが車の下部に挟まる。しかし、セーフティカーの導入時にはそのことに気づかず、7周目終盤にベルンハルトがピットインしてボラードを取り除く。ノーズを交換して給油し、ほぼ1周遅れとなる。37周後に、4番手でブレンドン・ハートレーに交代し、68周で給油した後も4番手を守る。96周終盤のフルコース・イエロー中に、タイヤを交換してアール・バンバーに交代、トヨタ7号車が衝突した部分の修理をしたためバンバーが3番手に浮上した。177周で最後の給油を行い、3番手を維持したまま、150周でベルンハルトがコクピットに戻った。177周で最後の給油を行い、2013年にポルシェ919ハイブリッドの最初のテストシャシーのステアリングを握った彼が、最終スティントを走り、トップから1周遅れの2位でゴールした。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「今日で成功の一時代の幕が閉じました。皆さんに感謝します。最初に、プロジェクトを私に任せ、大きなサポートと励ましを与えてくれた取締役会に感謝します。個人的には、2014年のサンパウロの初優勝で自信を得ることができました。最高のパフォーマンスを示してあらゆるチャンスを掴んでくれたドライバーの皆さんありがとうございます。最終的に34戦中17勝を獲得し、このプロジェクトのために過酷な作業と喜びを分かち合ってくれたチームの全員に感謝します。レースで優勝を求める皆の強い眼差しは私にとって最高の歓びでした。チーム監督のアンドレアス・ザイドルにもお礼を申し上げます。過去2年間、アンドレアスは監督とテクニカルディレクターとして見事に2つの役割を果たし、彼の指示で開発した最初の919が世界選手権のタイトルを獲得しました。そして最後に、ポルシェのような会社が存在することは素晴らしいことです。ポルシェとともに過ごした6年間を一言でいうとしたら、『夢を生きることができました』。プロジェクトと舵取りをする上での大きな自由をありがとうございました」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「過去4シーズンにわたって、大きなライバルとなったトヨタの優勝におめでとうの言葉を述べます。こことヴァイザッハにいるチーム全体、ドライバー、感動的な4年間のパートナーに感謝します。今回が919ハイブリッドにとっての最終戦となりました。この技術の粋を結集させたレーシングカーによって達成することができた成功を誇りに思います。来年は、これらのイノベーションションを特別イベントで祝いますが、詳細はこれからの発表になります」

    ニール・ジャニ (919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「スタートは順調で、序盤はトヨタとほぼ互角のペースでした。しかし、トラフィックに巻き込まれて、徐々にリードを広げられました。今日はブーストを本当に楽しむことができたし、このような駆け引きもこれが最後です。最終戦のために全力を尽くしました。大勢のすばらしい人たちとともに、このような大きなプロジェクトに参加できて光栄でした」

    アンドレ・ロッテラー (919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「私のスティントはスムーズでした。919はすばらしく、今日は走行を楽しむことができました。終盤に少しトラブルがあって、周回遅れのLMP2に阻まれてタイヤにフラットスポットが発生しました。レース序盤での接触が残念でしたが、今シーズン全体が不運の連続だったので気にはしていません。WECレースに参戦できたこと、そしてこのすばらしい車で走れたことをうれしく思います。919は大きな成功を収めました。ポルシェともにレースに参加できて幸せでした」

    ニック・タンディ (919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「レースを楽しむことができました。全力を尽くして戦いました。同じタイヤで3つのスティントを走り、成功しました。残念ながらレース中盤に他車との接触があり、ミスで両方の車がパンクして後退しました。さらにペナルティによって状況が不利になりましたが、ベストを尽くしました。今日はトヨタとハードな戦いになることはわかっていました。今シーズンを通して、ニールとアンドレ、そしてこのチームと走ることができて光栄でした」

    アール・バンバー (919ハイブリッド2号車 ドライバー)
    「不運にもティモが序盤にピットストップをとらなければならず、後退しました。しかし、諦めることなく気持ちを維持して、私のスティントはトラブルもありませんでした。何周目かを数えながら、この過酷なレースの最終戦を楽しむことができました。919プロジェクト全体を通して今日は最高に楽しい一日でした。ポルシェは、ル・マンの919ハイブリッドためにカレラカップから私と言うドライバーを選抜してくれました。ピラミッドシステムを信頼してこのようなチャンスを与えてくれたポルシェの皆さんに感謝します。プロジェクトを通して熱心に作業してくれたヴァイザッハの皆さん、ありがとうございます。最高水準のモータースポーツで、ポルシェのドライバーになれたことを光栄に思います。レースの水準を引き上げてくれたトヨタの皆さん、優勝おめでとうございます」

    ティモ・ベルンハルト (919ハイブリッド2号車 ドライバー)
    「スタートは上々でした。トヨタを抜いて、ニールに引き継ぎました。その後、残念ながらボラードを拾ってしまい、大きな遅れをとりました。残念に思います。しかし結果は2位でした。すばらしい一つの時代が終わりました。プログラムの始動から今日のレースの最終ラップまでこのプログラムに参加できたことを栄誉に思います。すばらしいクルー、すばらしい人たち、そしてチームメイト。彼らのことを忘れることはありません。このプログラムは僕のキャリアのハイライトです」

    ブレンドン・ハートレー (919ハイブリッド2号車 ドライバー)
    「今日は、早い段階で優勝争いから脱落しました。ティモは不運にも序盤にピットストップを余議なくされ、コースの真ん中に落ちたボラードに当たったのは彼のミスではありません。それで不利にはなりましたが、ゴールまでのスティントは順調でした。今日は両方が表彰台を獲得しましたが、気持ちは複雑です。このプログラムに参加できたことを栄誉に思います。そして忘れることはないと思います」

  • ポルシェ、2018年以降もブレンドン・ハートレーとの契約関係を維持

    ポルシェ、2018年以降もブレンドン・ハートレーとの契約関係を維持

    ポルシェは、2018年にブレンドン・ハートレーがトロ・ロッソからF1にフル参戦しても契約関係を維持していくことを明らかにした。

    2014年からポルシェのワークスドライバーとしてFIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスに参戦するブレンドン・ハートレーは、2度のドライバーズ選手権を獲得し、今年はル・マン24時間レースでも総合優勝を果たしている。

    ポルシェが今シーズン限りでLMP1プログラムの終了を発表した際にはチップ・ガナッシとのインディカー契約に近づいていたブレンドン・ハートレーだが、F1アメリカGPでトロ・ロッソから電撃F1デビューする機会を得たのち、2018年はF1フルシーズンを戦うことになった。

    ポルシェLMP1チームとして最後のWECラウンドとなるバーレーンで、ブレンドン・ハートレーが2018年にトロ・ロッソと契約したことがポルシェのハートレーのステータスに影響を与えるかと質問されたチーム代表のアンドレアス・ザイドルは「実際にはそうではない」と Autosport にコメント。

    「当然、彼はかなり忙しいスケジュールとなるので、我々のためにやれることに関していくつか制限がある。だが、我々には共に築いてきた歴史があるので、もちろん、続けたいと思っている」

    「ポリシェのモータースポーツ内のプログラムは巨大であり、来年もブレンドンがポルシェファミリー内で多くの機会がある」

    ポルシェのLMP1プログラムは、2019/20シーズンのフォーミュラE参戦に移行されるが、GTプログラムに関してはWECで継続されることになっている。また、ポルシェはアメリカを拠点としてIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にもGTカテゴリーにワークス参戦している。

    ブレンドン・ハートレーがポルシェでGTレースに参戦する可能性について質問されたアンドレアス・ザイドルは「可能性はあるかもしれない。もしくは919ハイブリッドなどのトリビュートで彼を起用するかもしれない」とコメント。

    アンドレアス・ザイドルは、ブレンドン・ハートレーは、ポルシェと“ワークスドライバー契約”を結んだままでフォーミュラEに参戦するアンドレ・ロッテラーとニール・ジャニと同じステータスになると説明した。

    ブレンドン・ハートレーは、F1と並行してスポーツカーに参戦することについては“まだ考える機会がない”と語っている。

    ポルシェのレーシングプログラムを継続することに関心はあるかと質問されたブレンドン・ハートレーは「100%あると。でも、コメントはしたくない。F1での初年度は学ばなければならないことがたくさんある。可能であれば、毎週末レースをしたいけど、F1が最優先だ」と述べた。

  • 【WEC】 ポルシェ LMPチームのサクセスストーリー

    【WEC】 ポルシェ LMPチームのサクセスストーリー

    ポルシェは、今シーズン限りでWEC(FIA 世界耐久選手権)のLMP1クラスでの活動から撤退し、フォーミュラEに参戦する。

    ポルシェは、2014年よりLMP1クラスにポルシェ 919ハイブリッドで参戦。これまでの33戦で、ポールポジション×19、優勝×17、うちワンツーフィニッシュ×7、レースファステストラップタイム×12、世界選手権タイトル×6(マニュファクチュアラー×3、ドライバー×3)を達成している。

    また、ル・マン24時間レースにおいては、2015年、2016年、2017年と3連覇を果たした。

    2011年末
    スタッフの採用を開始(当時の状況:フリッツ・エンツィンガーと5名の従業員)。

    2012年
    オフィス棟およびサービス工場を建設。最初のドライバー、ティモ・ベルンハルトおよびロマン・デュマを発表。

    2013年6月12日
    ヴァイザッハにおいて初代919ハイブリッドの初テストドライブ。ドライバーはティモ・ベルンハルト。

    2013年
    世界各地のサーキットでテスト。並行してヴァイザッハで1,053回に及ぶピットストップの練習などを実施。ドライバーは、ニール・ジャニ、マーク・ウェバー、ブレンドン・ハートレーおよびマーク・リーブを発表。LMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガーを中心としたチームが230名に。アレクサンダー・ヒッツィンガーがテクニカルダイレクター、アンドレアス・ザイドルがチーム代表に就任。

    2014年2月
    ドライバーの組み合わせを確定。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組、デュマ/ジャニ/リーブ組。

    2014年3月4日
    ジュネーブモーターショーでポルシェ919ハイブリッドと911 RSRを公開。

    2014年4月20日
    デビュー戦で表彰台へ。シルバーストン6時間レースでベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が3位入賞。

    2014年5月2日
    2戦目にして初のポールポジション獲得。スパ・フランコルシャンでジャニ/リーブ組が予選を支配。

    2014年6月15日
    ル・マン:マルク・リーブが総合11位でゴール。レース終了2時間前には4位ポジションで走行するも、ギアボックス修理のため長時間のピットストップ。ほぼ同時に、レース2位のマーク・ウェバーがエンジントラブルでリタイヤ。両方の919ハイブリッドとも、レース序盤からトラブルに見舞われたものの(カーナンバー14は燃料システム、カーナンバー20はサスペンション)、見事な追い上げを見せた。レース終盤にかけて、カーナンバー20が長時間に渡って首位を走行。

    2014年10月12日
    富士スピードウェイで、初めて919がレース中のファステストラップを記録(ウェバー)。

    2014年11月15日
    初めて2台の車両が表彰台を獲得。バーレーンにおいて、デュマ/ジャニ/リーブ組が2位、ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が3位を獲得。

    2014年11月25日
    2015年のスパおよびル・マンに3台目のポルシェ919ハイブリッドを投入すると発表。

    2014年11月
    2015年のスパおよびル・マンにおける3台目の919ハイブリッドのドライバーとしてニコ・ヒュルケンベルクと契約。

    2014年11月29日
    初めて2台の919がフロントローを独占。サンパウロ戦で、ベルンハルト/ウェバー組が919ハイブリッドにとって4回目のポールポジションを獲得。

    2014年11月30日
    サンパウロ戦で、デュマ/ジャニ/リーブ組が919で初優勝。これはデビューシーズンにおける6回目の表彰台で、残り30分時点でマーク・ウェバーが激しい事故に見舞われた状況下でのドラマチックな勝利であった。幸いウェバーは大きなケガもなく難を逃れた。

    2014年12月15日
    2015年型ポルシェ919ハイブリッドがヴァイザッハのテストコースに初登場。ドライバーはマーク・リーブ。

    2015年2月5日
    パリにおいて、ポルシェは3台目の919ハイブリッドのドライバーとしてアール・バンバーとニック・タンディを発表。

    2015年3月26日
    ポール・リカール・サーキットで第2世代ポルシェ919ハイブリッドを公開。

    2015年4月12日
    シルバーストン戦において、2台の919がフロントローを独占。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組がポールポジションを獲得するも決勝は途中リタイヤ。デュマ/ジャニ/リーブ組は2位入賞。

    2015年5月2日
    スパ戦で、ル・マンのリハーサルも兼ねて初めて3台の919を投入。これら3台が予選でトップ3を独占、ポールポジションはベルンハルト/ハートレー/ウェバー組。彼らは、デュマ/ジャニ/リーブ組に続く3位でゴール。LMP1初挑戦のバンバー/ヒュルケンベルグ/タンディ組は6位を獲得。

    2015年6月10日
    ル・マンの予選1回目で、2台の919が7年破られる事のなかった予選記録を更新。最速はジャニの3分16秒887で、2位はベルンハルト。

    2015年6月11日
    タンディが夜間の予選2回目に3台目の919で3位を獲得。

    2015年6月14日
    バンバー/ヒュルケンベルク/タンディ組が、ポルシェのル・マンにおける17回目の総合優勝を飾る。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が2位でワンツーフィニッシュを達成。これはポルシェにとって1971年、1987年、1998年に続く4回目。デュマ/ジャニ/リーブ組は5位でフィニッシュ。世界選手権3戦を終了し、ル・マンにおいてダブルポイントを獲得したポルシェが世界選手権のマニュファクチュアラー部門をリード。

    2015年8月30日
    ドイツ初のWECで再びワンツー優勝を達成。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組がニュルブルクリンクで優勝、数回のストップアンドゴーペナルティが課されたにも関わらず、デュマ/ジャニ/リーブ組が続いてフィニッシュ。予選では、この順は逆だった。919の新型エアロキットが強力なダウンフォースを獲得した。

    2015年9月19日
    オースティン戦で、2番手グリッドからスタートしたベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が優勝。ポールポジションはデュマ/ジャニ/リーブ組が獲得、しかし電子制御系のトラブルで決勝5位の結果。

    2015年10月11日
    天候の問題に悩まされたものの富士スピードウェイで3回目のワンツーフィニッシュを達成。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組に続き、デュマ/ジャニ/リーブ組がフィニッシュ。この2台の919は、同じ順位でスタート。レース終了直前に順位が入れ替わったため、ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が世界選手権のドライバー部門の首位に立った。

    2015年11月1日
    最終戦を残した状態で、ポルシェのマニュファクチュアラー部門の優勝が確定。上海戦でベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が4勝目、デュマ/ジャニ/リーブ組が2位を獲得したため、ポルシェのチャンピオンシップタイトルが確定。ポールポジションはベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が獲得。

    2015年11月21日
    バーレーンのシーズン最終戦でポルシェはシーズン6連勝を達成し、ドライバー部門のタイトルを獲得。5位のベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は世界選手権のドライバー部門タイトルを獲得。デュマ/ジャニ/リーブ組は、待望のシーズン初優勝。レースはスリルに溢れる展開。最速のアウディを13ポイントリードするベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は、ポールポジションからスタート。しかし、その30分後、同組は修理のため長時間のピットストップを行い、最後尾から5位まで激しく追い上げ。バーレーンでは、もう1台の919ハイブリッドが最速のアウディからリードを奪い、決定的な選手権ポイントを獲得。2015年シーズン、フロントローからスタートしたのは919のみだった。

    2016年3月23日
    ポール・リカール・サーキットで新開発された919を発表。成功を収めたドライバーのラインナップは変更なし。

    2016年4月17日
    シルバーストン開幕戦でデュマ/ジャニ/リーブ組(4番手グリッド)が2位でフィニッシュ。しかし、カーナンバー7のアウディが失格となり、繰り上げ優勝。ジャニがファステストラップを記録。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組(3番手グリッド)は、周回遅れの車両をオーバーテイクする際に事故に見舞われ(ハートレー)2時間でリタイヤ。

    2016年5月7日
    スパ戦で、ハイブリッドのトラブルにも関わらず、デュマ/ジャニ/リーブ組が2番手スタート、2位でフィニッシュ。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組はタイヤの損傷によってLM P1-Hクラスで5位。ポールポジションからのスタート後、ハートレーがレースファステストラップを記録。

    2016年6月19日
    数時間におよぶトヨタとの一騎打ちの末、デュマ/ジャニ/リーブ組がポルシェの18回目の総合優勝を獲得。フィニッシュはドラマチックだった。トヨタを駆る中嶋一貴が残り1周でストップ。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は、長時間の修理(ウォーターポンプ)によって遅れ総合13位でフィニッシュ。ジャニとベルンハルトが先頭グリッドからスタート。

    2016年7月24日
    ホームのニュルブルクリンクで、ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が3番手スタートから前年に続き優勝。予定外のピットストップを数回行ったデュマ/ジャニ/リーブ組(4番手グリッド)は4位でフィニッシュ。彼らは、世界選手権のドライバー部門のリードを防衛。

    2016年9月3日
    ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組がメキシコシティで初開催となったWECで4番手スタートから、優勝。ハートレーがファステストラップを記録。デュマ/ジャニ/リーブ組は、変化する条件に対応したタイヤ戦略が失敗、トラフィックでアクシデントに見舞われた。結局4位フィニッシュとなったものの、チャンピオンシップのリードを広げた。

    2016年9月17日
    オースティンの熱帯性の気候条件のもと、ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が3番手スタートから3連勝目を獲得。デュマ/ジャニ/リーブ組は5番手グリッドからスタート、長時間ダウンフォース不足に苦しみ、4位でフィニッシュ。チャンピオンシップのリードは守ったものの差は縮められた形となった。

    2016年10月16日
    最高の路面状態の富士スピードウェイで、919がフロントローを奪還。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が2番手グリッド、デュマ/ジャニ/リーブ組が6番手グリッド。ポールポジションのライバルとのタイム差は0.025秒。優勝したトヨタと2位のアウディの差は1.4秒。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は3位フィニッシュ、チャンピオンシップをリードしていたデュマ/ジャニ/リーブ組は5位でさらにアドバンテージが減少。木曜日にウェバーがこのシーズンを最後に引退することを発表したため、このウィークエンドは感動的なものとなった。ウェバーはポルシェの特別アドバイザーとなる。

    2016年11月6日
    上海戦で、ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組がポールポジションからスタート・トゥー・フィニッシュの優勝。ハートレーがレースファステストラップを記録。デュマ/ジャニ/リーブ組は6番手スタート、4位フィニッシュ。ポルシェが2年連続で世界選手権マニュファクチュアラー部門のタイトルを獲得。

    2016年11月19日
    ミッション完遂。WEC全9戦のバーレーン最終戦で、3番手グリッドからスタートしたデュマ/ジャニ/リーブ組がレース序盤のクラッシュにも関わらず6位でフィニッシュ、新たなドライバー世界チャンピオンに。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組(2番手グリッド)は決勝3位。

    2016年12月3日
    ポルシェがウェバー、デュマおよびリーブが去った後の2017年のWECおよびル・マンに向けた新たなドライバーラインナップを発表。ニール・ジャニが新アンドレ・ロッテラーと、LM P1に復帰するニック・タンディとカーナンバー1をドライブ。カーナンバー2に乗るのは、ティモ・ベルンハルト、ブレンドン・ハートレー、およびアール・バンバー(タンディと同様ポルシェ ワークスドライバー、2015年ル・マンで優勝、LM P1プログラムに復帰)。

    2017年3月31日
    イタリアのモンツァ・サーキットで改良型ポルシェ919ハイブリッドを公開。

    2017年4月16日
    WECのシルバーストンおよびスパの最初の2戦で、ポルシェは空力に計画的な妥協をし、ル・マン・パッケージを使用。シルバーストン戦ではバンバー/ベルンハルト/ハートレー組が予選4位、決勝2位。ジャニ/ロッテラー/タンディ組は3番手スタート、3位フィニッシュ。

    2017年5月6日
    スパ戦では、両方の919が事故に見舞われた。バンバー/ベルンハルト/ハートレー組がスローパンクチャーでタイムをロス。彼らは5番手スタートで、ハートレーがレースファステストラップを記録するなどして3位でフィニッシュ。ポールポジションからスタートしたジャニ/ロッテラー/タンディ組は、フルコース・イエローのタイミングが悪く4位。

    2017年6月18日
    土曜夕方に行ったモーター交換のための65分間のピットストップにも関わらず、バンバー/ベルンハルト/ハートレー組がポルシェの19回目のル・マン総合優勝を飾る。この3名は、懸命な努力の結果54位からポジションを上げて1位に。4番手グリッドからのスタート。ジャニ/ロッテラー/タンディ組は3番手グリッドからスタートし、10時間以上レースをリード。しかし、日曜日の11時9分、ロッテラーがドライブ中にエンジン故障のためリタイヤ。

    2017年7月16日
    2015年、2016年に続き、ポルシェは919ハイブリッドでニュルブルクリンク戦において3連勝。チャンピオンシップをリードするバンバー/ベルンハルト/ハートレー(2番手グリッド)が優勝、これにジャニ/ロッテラー/タンディ(3番手グリッド)が続いた。

    2017年9月3日
    メキシコシティで開催されたWEC第5戦は、ポルシェの独断場。バンバー/ベルンハルト/ハートレー組とジャニ/ロッテラー/タンディ組がフロントローからスタート、そのまま同じ順でワンツーフィニッシュを達成。ハートレーは6時間のレース中にレースファステストラップを記録。

    2017年9月16日
    オースティン戦では、ポルシェ チームはトヨタとの激戦の末、再度ワンツーフィニッシュを達成。ジャニ/ロッテラー/タンディ組がポールポジションからスタート、ジャニがファステストラップタイムを記録し、チャンピオンシップをリードするバンバー/ベルンハルト/ハートレー組に勝利を譲るまで、テキサスの地で長時間レースをリード。

    2017年10月15日
    富士スピードウェイで開催されたWEC全9戦中の第7戦で、バンバー/ベルンハルト/ハートレー組がポールポジションを獲得、ジャニ/ロッテラー/タンディ組がそれに続いた。決勝では、バンバーがファステストラップタイムを記録したものの、霧と雨に悩まされたレースで早い段階でレッドフラッグが出され、チャンピオンシップリーダー達は5位に終わる。もう1台の919ハイブリッドは3位でチェッカーフラッグを受けた。トヨタが地元でワンツーフィニッシュを達成。

    2017年11月5日
    上海インターナショナル・サーキットでバンバー/ベルンハルト/ハートレー組が2位、ジャニ/ロッテラー/タンディ組が3位でフィニッシュ。これによって、バンバー、ベルンハルト、ハートレーの世界選手権ドライバー部門タイトル、およびポルシェのマニュファクチュアラー部門タイトルが確定。

  • 【WEC】 ポルシェ、2つの世界タイトルを獲得

    【WEC】 ポルシェ、2つの世界タイトルを獲得

    ポルシェのLMPチームは、上海で開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)第8戦において、ポルシェ919ハイブリッドで2位および3位に入り、ドライバーズタイトルおよびマニュファクチュアラータイトルを防衛。ポルシェはマニュファクチュアラートロフィーを3年連続で本拠地のシュトゥットガルトへ持ち帰ることになる。アール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー組は上海で行われた6時間レースで2位を獲得し、新たな世界王者となった。

    チームメイトであり現世界王者のニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ組は序盤に起こった技術的トラブルのため後退し、3位でレースを終えた。

    上海戦で優勝したのはトヨタだった。195周で争われたレースの終盤、174周の時点でマニュファクチュアラータイトルを掛けた戦いは今シーズン最終戦のバーレーンまで持ち越される様子だったが、2位を走行していたトヨタが接触による修理のためピットの戻ったため2台に919ハイブリッドはそれぞれ順位を上げた。常時ドライコンディション、気温15度のもと、F1中国GPも開催されるこのサーキットで行われたレースで、滑りやすい路面は今年もレース結果を大きく左右した。

    1号車のレース運び
    スタートドライバーを勤めたタンディは、レース当日に33歳の誕生日を迎えた。2位を走行中の19周目にセンサーのトラブルによるスローダウンを強いられたタンディは、無線からの指示でバックアッププログラムを設定してトラブルを解消したが、3位を走るチームメイトから1分15秒遅れの4位に後退。タンディは31周後に給油し、62周目を走り終えてピットに戻り、ジャニへと代わる。新品タイヤを得たジャニはこの時点でトップのトヨタから1周遅れだった。フルコースイエローが出された76周目、ジャニは給油のためピットインを行うが、91周目には2位を走るもう一台にトヨタ(7号車)にも周回遅れとされてしまう。106周後のピットストップでフロントの着いたタイヤカスを除去し、2本のニュータイヤへと交換したジャニは136周後にピットに戻りロッテラーへステアリングを託す。4本の新品タイヤでコースに戻ったロッテラーは168周目に給油のため最後のピットインを行った。トヨタの7号車が修理のためガレージに留まったため、ロッテラーは3位にポジションアップした。

    2号車のレース運び
    レース開始直後、4番手スタートのバンバーは3位に浮上するが、トヨタの8号車に抜き返されて4位に戻る。1号車の919ハイブリッドのトラブルで3位になったバンバーは30周後と61周後に給油を行う。61周目にバンバーから代わりニュータイヤで走り始めたハートレーは、77周目のフルコースイエロー時に給油のためピットに入る。その3周後、ハートレーはLM P2を避けてコースオフをしかける。この際、軽い接触はあったものの、大きなダメージはなかった。107周後のピットでは給油およびタイヤカスのよる空力の乱れを防ぐためにフロントカウルの交換を行う。126周目に首位のトヨタ8号車に周回遅れとされたハートレーは、137周までコックピットに留まった。138周目にニュータイヤでコースインしたベルンハルトは166周後に給油を行い、トヨタ7号車がピットで修理を行う間に2位に浮上した。

    フリッツ・エンツィンガー (LM P1担当副社長)
    「今日のレースは、まもなく終焉を迎える見事なサクセスストーリーの、新たな章のようでした。6つの世界タイトルと3度のル・マン24時間における勝利を得た最高のチームです。ポルシェのために勝利するというたった一つの目標のため、我々は素晴らしいチームスピリットを分かち合いました。その努力は今日、2つのタイトル防衛という結果に結び付いたのです。このチームで経験した、とくにこの3年間の出来事は感慨深いことばかりです。チームに関わった全てのメンバーに敬意を表するとともに、世界中のポルシェの従業員の皆さまに感謝いたします。特に経営陣はLMPプログラムの初期から我々を信じ、支えてくれました。彼らのサポートなくして、今日の成功は考えられません。最終戦のバーレーンには多くの経営陣が来場する予定です。私たちがこの数年間でつかんできた成功を誇りに思います」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「はじめに今日のレースで力強いパフォーマンスを見せたトヨタを祝福いたします。そして世界王者となったバンバー、ベルンハルト、ハートレーも祝福したいと思います。3年連続で獲得したタイトルと数々のレースでの勝利はセンセーショナルといってよいでしょう。そして1レースを残して2つの世界王座を防衛できて、私だけでなくチーム全員が安堵していることでしょう。この数レース、特に今シーズン後の撤退が発表されてから、チームを取り巻く状況は簡単なものではありませんでした。それでも我々はレースに集中し、シーズン中盤に大きなギャップを築くことに成功しました。その努力が今日、実を結びました。本拠地ヴァイザッハで素晴らしい仕事をしてくれたスタッフ全員に感謝しています。加えてレースの現場で大きなプレッシャーに耐えながら見事な働きを見せてくれたチーム、そして素晴らしいチームワークを発揮した6名のドライバーと2台の919ハイブリッドにも、もちろん感謝いたします」

    ニール・ジャニ (ポルシェ919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「1号車にアンラッキーが続いていますが、今日はスロットルセンサーにトラブルが起きました。その影響も大きく2台にトヨタからは大きく遅れてしまいました。これまでの不運は忘れてバーレーンに向かいます。優勝できれば最高ですね。ドライバーズタイトルを獲得したチームメイトを祝福したいと思います」

    アンドレ・ロッテラー (ポルシェ919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「2台揃って表彰台に上がれて嬉しい限りです。そして新たな3人の世界王者の誕生を祝いたいと思います。マニュファクチュアラータイトルを獲得したチームは素晴らしい仕事をしてくれました。序盤でトラブルが発生した我々にとって、今日のレースは厳しいものでした」

    ニック・タンディ (ポルシェ919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「2台のトヨタを追いかけていた時に発生したセンサートラブルの代償は高く、約1周の遅れをとってしまいました。そのあとはセーフティカーまたはその他の幸運を祈るしかありませんでした。それでも予想より短い時間でトラブルは解消しレースを完走できたのはラッキーです。ティモとブレンドン、アールを祝福いたします」

    アール・バンバー (ポルシェ919ハイブリッド2号車 ドライバー)
    「世界チャンピオンです! 信じられません。チームはマニュファクチュアラータイトルとドライバーズタイトルに向けて一所懸命、戦い続けてきました。今日のレースではスタートからダブルスティントを担当しました。悪いスティントではなかったのですが、タイヤ選択をミスしたようです。タイヤマネージメントに気を付けて良い状態を保てましたが、トヨタに挑むチャンスはありませんでした。3位でゴールすることが最低限の任務でしたが、2位になれました。本当に特別な週末になりました。2013年にポルシェで初めてタイトルを獲得したのが、わずか4年前の事とは信じられません」

    ティモ・ベルンハルト (ポルシェ919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「2回目の世界王者です。何といったら良いのか、言葉になりません。ポルシェというブランドとそのLMPチームのドライバーとして、これほど光栄なことはありません。2つのタイトルを防衛できて、ホッとしています。少しリラックスした状態で最終戦のバーレーンに望めますね。今日は良いスティントを走れましたが、3位で充分なことも分かっていました。もっと激しくプッシュもできましたが、それは不要でした。代わりに、確実にゴールするため、少しペースを落として走りました。トヨタに追いつくとはできませんでした。それでも919ハイブリッドの信頼性は高く、チームはまたしても素晴らしい仕事をしてくれました。これこそが耐久レースの醍醐味です。チームの皆、そしてブレンドンとアールに感謝します」

    ブレンドン・ハートレー (ポルシェ919ハイブリッド1号車 ドライバー)
    「2番手を務め76ラップを走りました。レース序盤でダウンフォースを失なっていたため、私の最初のスティントは苦労しました。ピットストップでフロントカウルを交換してからは、だいぶ良くなりました。昨日の予選で他の車両より1セット多くタイヤを使ったため、決勝で不利になるのは分かっていました。しかし私たちにとっては素晴らしい1年でした。ル・マンで優勝し、世界王者にもなれました。全てを理解するには、もう少し時間が掛かりそうです。あわただしい週末も幾つかありましたが、アールとティモとともにこの素晴らしい時を共有できたことは一生忘れません」

    GTE-Proクラスに参戦するポルシェワークスチームのリヒャルト・リーツ/フレデリック・マコヴィエッキ組は、ニュー911 RSRにおけるWECでの初タイトル獲得を射程圏内に捉えている。7番グリッドから上海での第8戦をスタートしたリーツ/マコヴィエッキ組はコンスタントに速いラップタイムを刻みながら上位を窺う。1時間が経過する頃には3位まで浮上し、トップを走っていたチームメイトの911RSRがリタイヤを喫すると、今度はマコヴィエッキが首位に躍り出た。1時間に渡ってレースをリードした後、マコヴィエッキから代わったリーツは3位でコースに復帰すると、見事なオーバーテイクで2位に上がりトップを追撃する。レース終盤、首位を行くフォードの背後からチャンスを狙っていたリーツを悲劇が襲う。残り35分になった頃、トヨタのLMPカーが911RSRのサイドに接触しリーツはおよそ15秒をロスしてしまう。リーツはダメージを負いながらも、優勝車から7秒差の2位でチェッカーフラッグを受けた。この結果、リーツ/マコヴィエッキ組はGTE-Proクラスのドライバーズ選手権でトップと2ポイント差の2位で最終戦のバーレーンへ向かうことになった。

    GTE-Proクラスに参戦するもう一台の911RSRを駆るミカエル・クリステンセン/ケヴィン・エストルも力強いパフォーマンスを見せた。1列目からレースをスタートしたエストルは、ポルシェ モービル1スーパーカップ参戦時のチームメイトであったニッキ・ティームが駆るアストンマーティンとの激しいバトルを制して首位に立つ。代わったクリステンセンも次のピットストップまで素晴らしい走りを披露して、再びエストルへと繋ぐ。この時点で911RSRは、GTカテゴリーで最速の車両だった。911RSRに乗り込みピットアウトしたエストルはフォードをパスしてトップに立つが、その直後の上海国際サーキットのホームストレートで突如エンジントラブルが発生し、残念ながらそのままリタイヤとなった。

    カスタマーチームが2015年モデルの911RSRで参戦するGTE-Amクラスでは、ガルフレーシングのベン・ベーカー/ニック・フォスター/ハリド・アル・クバイシが2位でフィニッシュした。ポルシェ ヤングプロフェッショナルのマッテオ・カイローリが、クリスチャン・リードおよびマルヴィン・ディエンストとステアリングを握るデンプシー・プロトン・レーシングは3位に入り、FIA耐久トロフィーの獲得へのチャンスを残して最終戦のバーレーンに臨む。

  • 【WEC】 ポルシェ:WEC 第7戦 富士6時間 決勝レポート

    【WEC】 ポルシェ:WEC 第7戦 富士6時間 決勝レポート

    ポルシェ LMPチームの919ハイブリッドは富士スピードウェイで開催されたWEC第7戦の決勝において、3位および4位でゴールした。雨と霧、気温14度、路面温度16度という悪条件に終始、悩まされた富士での6時間耐久レースでニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ組は3位で、今年のル・マンウィナーでポールポジションからスタートしたアール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー組は4位に終った。アール・バンバーは115周のレース中、9周目に1分37秒702でファステストラップを記録した。

    スタートから4時間31分の時点で二度目の中断となったレースは、その後再開されることなく終了を迎えた。この時点でレース全体の75%は消化されていたため、結果に対してフルポイントが与えられる。ポルシェはマニュファクチュアラー選手権において270ポイントを獲得し、地元でワン・ツーフィニッシュを達成し211.5ポイントとなったトヨタを引き続きリードしている。ドライバー選手権でトップに立つバンバー/ベルンハルト/ハートレー組は172ポイントで、2位のトヨタに対するリードは39ポイントとなった。ジャニ/ロッテラー/タンディ組は98ポイントで変わらず4位。11月5日に上海で行われる次戦において、ドライバー選手権に大手を掛けたポルシェはタイトル防衛を目指す。

    919ハイブリッド1号車のレース展開:
    2番手スタートのアンドレ・ロッテラーは5周目まで続いたセーフティカー先導ラップが明けた6周目に2台のトヨタにかわされて4位に後退。さらに前走車のセバスチャン・ブエミのドライブするトヨタ8号車との軽い接触により、車両右前のエアロパーツを失う。レース開始30分後、霧がさらに濃くなる中、ロッテラーは息を吹き返し22周目にトヨタ7号車の小林可夢偉を抜き3位に上がる。29周目、再びセーフティカーが入ると、チームは33周を終えた時点でロッテラーをピットに呼び戻す。給油とタイヤ交換、そしてボディパーツを交換して4位でコースに出ていったジャニは、12時50分にセーフティカーが退出して919ハイブリッド2号車のピットに入ると3位となる。61周目、タイヤ交換はせずにドライバーはタンディへ代わった。77周目にトヨタ8号車のピットインにより、タンディは首位に立つが、すぐ背後にはトヨタの7号車を駆るホセ・マリア・ロペスが迫っていた。

    80周目にセーフティカーがコースインするが、87周目にレースは再開となる。タンディはリードを守ったが、LMP2クラスの車両によるクラッシュで、またセーフティカーが入る。95周目にレースは再開されるが、タンディはトヨタ2台にオーバーテイクされて3位に順位を落としてしまう。順位はそのままレースは続き、101周目にフレッシュタイヤを得たジャニがコースに出て行く。ジャニはマイク・コンウェイのトヨタ7号車を追いかけるが、濃霧によって111周目にセーフティカーが入り114周目にレースは再び中断された。そしてレースが再開されることなく、そのまま終了となった。

    919ハイブリッド2号車のレース展開:
    アール・バンバーは初めてWECでスタートを担当した。5周目を終えてセーフティカーが消え、バンバーはトップを維持して走行を続ける。28周目、濃霧が発生して次セーフティカーがコースに入るまでにバンバーは2位を走るトヨタのブエミに対して12秒ものギャップを築いていた。39周目を終えてレースが中断された時、2号車はLMP1クラスで唯一、未給油の車両となっていた。レース再開後、バンバーはただちにピットインする。40周後、ベルンハルトは新品タイヤとともにコースへ戻りるが、4位に落ちる。56周目にトヨタ8号車に周回遅れにされてすぐ、再びレースは中断に。63周を終えてタイヤ交換を行い、ベルンハルトはハートレーと交代した。65周目にレース再開となったが、79周目、88周目、11周目にセーフティカーがコースインして、ハートレーに戦う時間を与えなかった。ハートレーが給油のため、ピットに戻った114周目にレースは中断され、そのまま終了を迎えた。

    フリッツ・エンツィンガー (LM P1担当副社長)
    「大雨、濃霧、セーフティカースタート、レッドフラッグ二回、幾多のセーフティカーとイエローフラッグといった厳しい状況下で、重大なハプニングなく一日が終えられたことを嬉しく思っています。最終的にはトヨタにとってラッキーな1-2フィニッシュでしたが、接戦でもあったので、チャンピオンシップタイトルの防衛に向け、次戦の上海で我々の全てを出したいと思います」。

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「富士で勝利したトヨタに賞賛を送ります。今日は振り子が前後に振れるかのように状況が二転三転した一日でした。最初のレッドフラッグが出る前、我々は賭けに出ていました。あそこでレースが終了していたら、我々の2号車が優勝していたでしょう。ましてや、最後のレッドフラッグが出されたタイミングは我々にとって不運でした。もしも、そのままレースが継続されていたら、トヨタの7号車と我々の1号車が優勝を競っていたでしょう。全体的にリスタート時のタイヤの温度を上げて働かせる際に問題があり、何度か順位を落としていました。しかし、両チャンピオンシップ防衛に向けてポイントを持ち帰れたことが重要です。非常に困難が多い週末でしたが、ドライバーとチーム全員が常に集中していたことに感謝します」

    ニール・ジャニ (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「今日は二番手と最終スティントでドライブしました。結局、2度のどちらのレース中断時にも車の中にいました。これでレッドフラッグ中の進行に精通したと言えるでしょう。トヨタとは接戦でした。どうやら我々よりもタイヤに熱を入れるのがうまかったようです。毎回、追いつくことは出来たのですが、その都度、セーフティカーかイエローフラッグが出てしまいました。今までに経験したことの無いレースであったのは確かです。場合によっては視界ゼロの状態で、最終的には生き残れるかどうかの問題でした」。

    アンドレ・ロッテラー (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「スタート直後の数周はタイヤを働かせるのに苦労しました。タイヤの温度が低すぎて氷上走行しているかのようでした。なぜかトヨタはこの点において我々よりも優れていて、私はポジションを二つ落としました。その後、セバスチャン・ブエミに接触した際、フロント周りのエアロパーツが取れ、ダウンフォースを無くしました。でも、その後にタイヤ温度を上げることができた際、車は非常に速かったです」

    ニック・タンディ (ポルシェ919ハイブリッド1号車)
    「担当したスティントはセーフティカーが出るまで非常にうまくいっていましたが、レース再開時にタイヤ温度が下がり、リスタートが難しくなりました。トヨタはリスタート時には速いが、長距離のペースでは劣るといった、少々我々とは異なるタイヤ戦略をとっていたと思います。結局、今回のレースでは長距離を走ることが少なかったことが不運でした」

    アール・バンバー (ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「スターティングドライバーとしてレースをスタートしたわけですが、特にトラフィック内での水しぶきや霧で、視界が非常に悪かったです。約1時間が過ぎた時点でのレッドフラッグは正しい判断だったと思います。コース上の水量は問題なかったのですが、霧が晴れる必要があり、結局最後までそれは叶いませんでした」

    ティモ・ベルンハルト (ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「アールから引き継いだ際、タイヤを働かせるのに大きな問題がありました。結構なトラフィックの中でドライブしていましたが、水しぶきと霧で視界が非常に悪かったです。なので、タイヤに熱を入れることもあまり出来ませんでした。周回遅れにされた直後にセーフティカーが出ました。これも我々にとっては不運でした」

    ブランドン・ハートレー (ポルシェ919ハイブリッド2号車)
    「アールにとっては最高の出だしでした。後続を10秒以上離して先頭を走っていましたが、その後は連続してセーフティカーが出動し、我々のレースへ確実な悪影響を及ぼしました。今日は非常に難しい状況で、コースは滑りやすく視界も最悪でした。それでも車をコース上に留め、担当スティントはしっかりと走れました」

    関連:【WEC】 富士6時間レース 決勝:濃霧のレースでトヨタ 8号車が優勝

  • 【WEC】 ポルシェ:WEC 第7戦 富士6時間 公式予選レポート

    【WEC】 ポルシェ:WEC 第7戦 富士6時間 公式予選レポート

    ポルシェの919ハイブリッドは、富士スピードウェイにて開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦の予選においてドライバーズ選手権をリードする2号車のアール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー組がポールポジションを獲得した。

    919ハイブリッドの1号車を駆る現ワールドチャンピオンのニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ(英国)組は2番グリッドからスタートする。2014年にデビューした919ハイブリッドがポールポジションを獲得するのはこれで19回目となる。

    日本におけるWEC 第7戦において大きなトピックとなったのは天候だった。雨により路面状況が目まぐるしく変わり、セットアップが非常に難しい状況下で行われた土曜朝のフリープラクティスにおいて919ハイブリッドは2番手および3番手に留まった。大雨による混乱を避けるため、予選はスケジュールを30分前倒しして行われた。日曜日に決勝が予定されている11時から17時の天気予報によると、雨はより強くなるようだった。

    2号車で予選を担当したのはアール・バンバーとブレンドン・ハートレーで平均タイムは1分35秒160、1号車のアンドレ・ロッテラーとニック・タンディのタイムは1分35秒231だった。全長4.56kmの富士スピードウェイにおける予選の最速タイムは、ニック・タンディが記録した1分35秒068。

    このレースを前にポルシェはマニュファクチュアラー選手権で243ポイントを獲得し、168.5ポイントのトヨタをリードしている。ドライバー選手権ではル・マン、ニュルブルクリンク、メキシコシティそしてオースティンで勝利した2号車のアール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレーが160ポイントを獲得している。2号車は、108ポイントで選手権2位につけるトヨタ8号車のセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴より前でゴールすれば、新たな世界チャンピオンが誕生する。

    決勝レースは15日(日)の11時にスタートを切る予定。

    フリッツ・エンツィンガー (LM P1担当副社長)
    「明日は悪天候が予想されているため、2台が最前列からスタートすることが大事でした。これで我々は優位に立てます。そしてポールポジション獲得により、タイトル防衛に重要な1ポイントも獲得できました。予想通りトヨタは速かったですが、チーム全員が集中して残り3戦となった919ハイブリッドでのレースに臨みます」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「3戦連続でフロントロウを獲得したチームを祝福します。天候が状況を難しくして、朝の練習走行では苦しみました。予選前、チームが素晴らしい仕事で2台の919ハイブリッドのセッティングを変更したおかげで、車のポテンシャルはフルに発揮され、ドライバーたちもコース上で見事な働きをしてくれました。しかしレース全体で考えれば、予選は小さなステップでしかありません。明日はもっと天気が悪くなるようなので、レースは大きなチャレンジになるでしょう」

    ニール・ジャニ (ポルシェ919ハイブリッド 1号車)
    「今日は朝のフリー走行で数ラップしたたけでした。コース上の雨は昨日よりだいぶ少なかったようですが、それでも十分滑りやすかったです。なぜ、そこまで路面が滑りやすかったのかは分析しました。天候にも寄りますが、明日はサバイバルトレーニングのようなレースになる可能性もあります」

    アンドレ・ロッテラー (ポルシェ919ハイブリッド 1号車)
    「路面は濡れていて非常に滑りやすかったです。2度目のアタックラップではトラフィックに阻まれ、残念ながらポールポジションは逃しました。またも予選でワン・ツーを獲得できたのはポルシェにとって良いことです」

    ニック・タンディ (ポルシェ919ハイブリッド 1号車)
    「ウェットコンディションの予選は本当に難しいです。失敗を犯したくないのは当然のことながら、ラップタイムを上げるためにプッシュしなければなりません。最終的に予選の最速タイムを記録することができました。特に嬉しかったのは、アール(バンバー)がWECで初めてポールポジションを獲得し、2号車が1ポイントを追加できたことです」

    アール・バンバー (ポルシェ919ハイブリッド 2号車)
    「チームはまた最前列を独占し、私自身、WECで初めてポールポジションを獲得できました。おなじくキウィ(ニュージーランド出身者の愛称)のブレントン(ハートレー)と一緒だったのは、私にとって特別なことです。我々は持てるすべてを発揮して、互いをバックアップしました。チーム、そしてポルシェ全体が努力した賜物です」

    ブレンドン・ハートレー (ポルシェ919ハイブリッド 2号車)
    「明日はどんなコンディションになっても不思議ではありません。台風のようになるかも知れません。ポールポジションにより獲得したこの1ポイントは、選手権争いを大きく左右する可能性もあります。予選のラップタイムは非常に接近していたので、結果には満足しています」

    関連:【WEC】 富士6時間レース 予選:ポルシェ 2号車がポールポジション

  • ポルシェ 「ハートレーのトロ・ロッソからのF1参戦は問題ない」

    ポルシェ 「ハートレーのトロ・ロッソからのF1参戦は問題ない」

    ポルシェは、ブレンドン・ハートレーのトロ・ロッソでのF1アメリカGP参戦について“現段階では憶測にすぎない”としながらも、アプローチがあれば、契約上ではそれを妨げることはないとの見解を示した。

    トロ・ロッソは、F1アメリカGPと同じ週末に日本で開催されるスーパーフォーミュラ最終戦に参戦するピエール・ガスリーの代役を見つける必要がある。

    現在、代役の最有力候補として報じられているのが、ポルシェからWECに参戦しているブレンドン・ハートレー。

    ニュージーランド出身のブレンドン・ハートレーは、2009年と2010年にレッドブルの公式リザーブドライバーを務めていた。2008年にはレッドブルで1回のテストに参加し、2009年にはトロ・ロッソで2度のテストを実施していたが、2010年途中にレッドブルのジュニア・プログラムから外されていた。

    ポルシェは、基本的にブレンドン・ハートレーが他のカテゴリーでレースをすることを許可している。

    ポルシェの広報担当は「現時点ではそのストーリーは憶測にすぎないが、ポルシェの見解からすれば、そのようなリクエストは問題ありません」と RACER にコメント。

    「ル・マン後の我々のドライバーの唯一の制約は、彼らはポルシェや他のフォルクスワーゲン・グループのブランドと競合する状況にあってはならないということだけです」

    「先週末、ブレンドンがプチ・ルマンでレースをして、最終的に優勝したのはそのケースにあたります」

    ブレンドン・ハートレーがF1参戦を果たした場合、ニュージランド出身のドライバーがF1でスタートを切るのは1984年にマイク・サックウェル以来となる。

    関連:ブレンドン・ハートレー、トロ・ロッソからF1アメリカGPに参戦の可能性

  • 【WEC】 ポルシェ:2017 WEC 第7戦 富士6時間プレビュー

    【WEC】 ポルシェ:2017 WEC 第7戦 富士6時間プレビュー

    ポルシェは、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦(全9戦)に特別な思いを伴って参戦する。なぜなら10月15日に日本最高峰である富士山の麓にある富士スピードウェイで開催されるレースにおいて、最終戦を待たずにタイトル獲得が決定する可能性があるからだ。

    このサーキットには、「スピードウェイ」の名に相応しく1.5 kmにおよぶストレートが設定されている。空力関係のセッティングによっては、トヨタおよびポルシェいずれのル・マン・プロトタイプも300 km/hの壁を突破する可能性がある。

    後半のタイトで曲がりくねったコースによって、セッティング作業が困難となり、微妙な調整が要求される。完璧な形状を誇る標高3,776メートルの火山である富士山の麓の地域は、晩夏の温暖な気候もしくは予想しづらい秋の天候になると考えられる。

    現在159ポイントでチャンピオンシップをリードしているアール・バンバー(ニュージーランド)/ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)組のポルシェ919ハイブリッドが108ポイントで続くトヨタ陣営の中嶋一貴(日本)とセバスチャン・ブエミ(スイス)より前でゴールすれば、新たなドライバーチャンピオンに輝くことになる。

    現世界チャンピオンであるポルシェ919ハイブリッド2号車のニール・ジャニ(スイス)/アンドレ・ロッテラー(ドイツ)/ニック・タンディ(イギリス)組は、現在83ポイントの4位。ポルシェが富士で今シーズン4回目の1-2優勝を達成した場合、ポルシェは3年連続でマニュファクチャラーズの世界チャンピオンシップを獲得する。ただし、富士戦ではポルシェではなくホームのトヨタが本命だ。WECの全9戦中6戦終了時点で、ポルシェは242ポイント、トヨタは168.5ポイントとなっている

    フリッツ・エンツィンガー (LM P1担当副社長)
    「6時間のレースでは、計算は役に立ちません。富士の長いストレートはエンジニア達にとって最後まで課題で、コース後半の曲がりくねった部分での混雑したトラフィックには常に高いリスクがつきまといます。私達は、両方のチャンピオンシップタイトル再防衛に向けて進んでいますが、油断はできません。現在までに、ポルシェ919ハイブリッドは64レースにおいて59回、完走を果たしています。常に距離を伸ばすことが鍵となります」

    アンドレアス・ザイドル (チーム監督)
    「エアロダイナミクスの面では、富士スピードウェイはレースカーに矛盾した条件を突き付けてきます。1周4.5 kmのコース中、1.5 kmは普通の直線で、ここでは空気抵抗を最小限に抑える必要があります。しかし、16あるコーナーではダウンフォースが必要です。レギュレーションでは、1シーズン中に2種類のエアロキットの使用が許可されています。ひとつはローダウンフォース(低空気抵抗)のル・マン・パッケージで、もうひとつはハイダウンフォースキットです。今回のレースに向けてはデータとシミュレーションを慎重に分析し、ハイダウンフォースキットを選びました。私達は規定の範囲内でこれをミディアム寄りのダウンフォースにセッティングします」

    ニール・ジャニ(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー1)
    「私達にとって、2017年のアジアラウンド初戦は非常に困難なレースになるでしょう。先のオースチン戦ではトヨタが強さを取り戻しました。そしてトヨタは昔から自国でのレースでは好調であることが多いです。ストレートでは私達より彼らの方が速いと思います。2016年は、予選と決勝のラップタイムが非常に接戦で、6時間後には、3メーカーのプロトタイプが17秒の間に次々にフィニッシュしました。話は変わりますが、サーキットから見る富士山は美しいですよ」

    アンドレ・ロッテラー(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー1)
    「2003年に、私は富士スピードウェイで人生が一変するほどの体験をしました。当時、私はフォーミュラ・ニッポンのテストを担当していて、その後3年間、御殿場に住みました。現在、私は全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦しており、東京に家があります。私は日本が大変気に入っているので、2012年のWECカレンダーに富士スピードウェイが組み込まれたときは本当に嬉しかったです。ファンの皆さんはすばらしく、知識も非常に豊富です。富士スピードウェイは、最高の景色に囲まれたすばらしいサーキットです。特にこのサーキットの2番3番の高速コーナーが好きです。残念ながら富士でのLMP1レースで優勝したことはありません。そろそろ流れを変えるときです」

    ニック・タンディ(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー1)
    「私にとって、富士スピードウェイは象徴的なサーキットで、日本にはこのような偉大なモータースポーツの伝統があります。世界選手権での富士戦はいつでも重要なレースです。もちろん、ファンの皆さんは非常に情熱的で、毎回大観衆になります。このクルマには『地元のヒーロー」であるアンドレも乗り込むので、ますます応援してもらえることを期待しています」

    アール・バンバー(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー2)
    「富士スピードウェイにはさまざまな思い出があります。2014年には、カレラカップ アジアのレースで優勝しましたが、2015年のWECレースでは、アウディと接触して表彰台を逃しました。しかし、私にとって日本でのレースは愉しいもので、日本文化が大好きです。トヨタという強力なライバルのため、非常に厳しい週末を迎えることになると思いますし、高低のダウンフォースのバランスが大きく影響すると思います。富士スピードウェイで私が好きなコーナーは、中盤の大きな右コーナー、100 Rです」

    ティモ・ベルンハルト(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー2)
    「日本のモータースポーツ文化とファンの皆さんの知識の深さは驚くべきものです。プレゼントをいただく機会も多く、私はそういうところが好きです。サーキットでは、トヨタと厳しい戦いになるでしょうし、富士でどの車両コンセプトがベストであるかが証明されること、および誰がサーキットのさまざまな条件のより優れたクリアポイントを見いだすかを目の当たりにするのがエキサイティングです。セクター1と2は非常に高速です。スタート/フィニッシュのストレートはシーズン中最長で、300Rも全開です。しかし狭いコーナーが連続するセクター3は、タイヤの摩耗という点でも非常に重要です」

    ブレンドン・ハートレー(ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー2)
    「私達全員、再び日本でレースできることに喜んでいます。昨年はトヨタが勝利し、今年も自国のレースで手強くなるという予感がします。私達は全力を出し切らなければならないでしょうし、シーズン5勝目を国に持ち帰らなければなりません」

  • ポルシェ 911 GT2 RS、ニュルブルクリンクの最速タイムを更新

    ポルシェ 911 GT2 RS、ニュルブルクリンクの最速タイムを更新

    ポルシェ 911 GT2 RSが、9月20日にニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(全長20.6 km)におけるラップタイムで6分47秒3を達成し、公道走行が可能なスポーツカーの新記録を打ち立てた。ポルシェ自らの予想も超える驚くべきこの記録は公証人の立会いの下で達成された。

    ポルシェのモータースポーツおよびGTカー担当副社長であるフランク=シュテッフェン・バリサー博士は「GT2 RSの開発プロセスを開始した時点では、7分5秒のラップタイムを目標に設定していました」とコメント。

    「これを17秒7も短縮できたのは、見事なチームパフォーマンスを示した開発エンジニア、メカニック、そしてドライバーの功績です。GT2 RSが最もパワフルなだけでなく歴代最速の911であることを公にしました」

    ポルシェ 911 GT2RSが、このようなラップタイムを記録したのは1度限りではない。ラース・ケルン(ドイツ)とニック・タンディ(イギリス)は公道走行が可能なスポーツカーの以前の記録(6分52秒01)を最初のトライで打ち破り、その後5回、6分50秒を切るタイムで走った。

    ポルシェのGTモデルライン・ディレクター、アンドレアス・プロイニンガーは「GT2 RSが達成した新記録は、この車の卓越した性能を示しただけでなく、全てのラップにおける一貫したパフォーマンスを証明しました。2台のマシンと2人のドライバーによってこれが達成されたことを特に誇らしく思います。GT2 RSがこの記録を何度でも再現できることを明確に示しているからです」と語った。

    ポルシェ ワークスドライバーのニック・タンディは、テキサス州オースティンの6時間レースから直接ニュルブルクリンクに到着し、ル・マン・プロトタイプのポルシェ919ハイブリッドから、印象的なミシュラン・パイロット・カップ2タイヤを装着した515kW(700PS)の911 GT2 RSに乗り換えた。

    最終的に新記録のタイムを打ち立てたのは、レースに熱い思いを抱くポルシェのテストドライバー、ラース・ケルンだった。ケルンは、カレラ カップ オーストラリアと並行して定期的にニュルブルクリンクのVLN耐久選手権に出場しており、ノルドシュライフェを熟知している。アタックラップは午後7時11分に理想的な路面条件の中でスタートし、6分47秒3の記録を達成した。慣例に従い記録走行のタイムは全長20.6kmのコースで計測されている。平均速度は184.11km/hだった。

    最速で最もパワフルな公道走行可能な911は、6月末にイギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアを祝った。この高性能スポーツカーの心臓部は515kW(700PS)の6気筒水平対向ツインターボエンジン。燃料満タン時の車両重量は1,470kg、0-100km/h加速タイムは2.8秒をマークし、最高速度は340km/hに達する。ニュー911 GT2 RSは、モータースポーツ同様のドライブテクノロジーによって、先代の3.6リッターモデルを59kW(80PS)上回る最高出力を備え、750N・m(50N・m増)の最大トルクを発生する。

    911 GT2 RSが6分47秒3でポルシェ911の歴代最速タイムをマーク